JP3204598U - 窓用避難扉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車椅子やベッドで部屋の窓から屋外に安全に避難することができる窓用避難扉装置を提供すると共に、平時でも避難扉を有効に活用できる装置を提供する。【解決手段】窓1の外側に正方形又は長方形の避難扉3を設け、この避難扉3の後端部に窓1の外側に窓1に対して垂直方向に回動自在に開閉するヒンジ4を設け、先端部にはワイヤロープガイド6を取り付け、窓1の上部に軸の両端部にワイヤロープ巻取ボビン9を有するワイヤロープ巻取装置7を設け、ワイヤロープ5を巻き取ったり巻き戻すことにより、避難扉3を開閉するように構成している。さらに、窓1の内側の床面と避難扉3の後端部の端面との間にできる隙間を覆う覆い板を設け、避難扉3の先端部はテーパーにしている。このため、避難扉3を閉状態にして雨戸あるいは暴風扉として活用し、避難扉3を開いて避難用スロープ、あるいは、ベランダとして多目的に活用できる。【選択図】図1

Description

本考案は、地震等の災害時に車いす使用者が屋内から屋外へ避難する時や、ベッドで寝たきりの人を屋内から屋外へ容易に搬出する事のできる窓用の避難扉装置に関するものである。
従来の避難路を形成するものとして、窓の外側に家屋とは切り離して長方形状の渡り板を設け、その渡り板の前端部が地面に接近し、かつ後端部が窓のレールとほぼ等しい高さに位置する如く傾斜支持する支柱を設け、前記渡り板の後端部に窓のレールの上面を覆う覆い板を回動可能に連結した窓用避難スロープ(特許文献1参照)があった。
特開平09−253227 特開平2010−90545
しかしながら、災害は何時起こるか予測できないために、避難用スロープを避難用として活用するためには常時設置して置かなければ成らないという欠点がある。さらに、窓用避難スロープに窓際屋外の有効な、広いスペースを常時独占されている上に、窓用避難スロープが傾斜しているために他に活用出来ないという問題点もある。
本考案は、上記課題を解決するために成されたもので、窓の外側に避難扉を設け、この避難扉の下部にヒンジを設けて窓に対して垂直方向に回動自在に開閉できるように構成し、避難扉を閉状態にした場合は雨戸あるいは暴風扉として活用し、開状態で避難扉を水平の位置に固定した場合はベランダとしても活用でき、また、避難扉の先端を地面に接地させた場合には避難用スロープとして活用できるようにした。

本考案の請求項1の窓用避難扉装置は、窓の外側に正方形又は長方形の避難扉を設け、この避難扉の先端部の両端部にワイヤロープガイドをそれぞれ取り付け、後端部には前記窓の外側に前記窓に対して垂直方向に回動自在に開閉するヒンジを設け、前記窓の上部に軸の両端部にワイヤロープ巻取ボビンを有するワイヤロープ巻取装置を設け、一本のワイヤロープを前記ワイヤロープ巻取ボビンの一方にワイヤロープの一端を固定し、前記避難扉先端部の一方のワイヤロープガイドを通り、次に他方のワイヤロープガイドを通り、他方のワイヤロープ巻取ボビンにワイヤロープの他方の一端を固定し、ワイヤロープ巻取装置により前記2つのワイヤロープ巻取ボビンを動作させてワイヤロープを巻き取ったり巻き戻すことにより、避難扉を開閉するように構成して居る。
このため、避難扉を閉状態にした場合は雨戸あるいは暴風扉として活用し、開状態で避難扉の先端を地面に接地させた場合には避難用スロープとして活用できる。
また、窓の内側にある床面と避難扉の後端部の端面との間にできる隙間を覆うように覆い板を設けることにより、車椅子やベッドの移動をスムーズにすることができるようにも工夫している。
本考案の請求項2の窓用避難扉装置は、避難扉の先端部は窓側と外側の両面に切り欠きを設けて先端部が狭くなる形状としている。
このため、避難扉の先端を地面に接地させて避難用スロープとして活用する場合、車いすやベッドで避難させる場合に、避難用扉と地面との接触が面接触となるため地面が柔らかい場合でも避難用扉が地面に沈み込むことが無く、また、窓側の面にも切り欠きを設けているので避難扉と地面の段差がなくなり、スムーズに安全に避難できる。
また、窓用避難扉装置には避難扉の左右の後端部近傍と窓枠下端部近傍の2カ所をダンパーにより接合した構成にしている。このため、避難扉を開けるときに避難扉の重みにより避難扉が急激に開くことは無くスムーズにゆっくりと開くことができ、安全な操作が可能になっている。
本考案の請求項3の窓用避難扉装置は、窓を観音扉式とし、窓の内側に車椅子利用者が使用し易い50cmから1mの高さに手すりを設けた構成としている。手すりは水平に取り付けても良いし、窓を開けた時に避難用スロープの傾斜方向と同じ方向に傾斜するように取付けても良い。
車椅子使用者が避難するとき、前記手すりを使用することにより一層安全な移動ができる。
本考案の請求項4の窓用避難扉装置は、避難扉の上下方向中央部の左右と先端部の左右に避難扉が水平となる長さの脚を夫々設けた構成している。
このため、本考案では、避難扉を水平な位置で中央部と先端部の4本の足を出して地面から避難扉を支持した状態にすることができ、十分な強度を有し安全なベランダとして使用できる。また、ワイヤーロープの強度は避難扉の上に車椅子等を乗せた強度に耐える必要は無く、避難扉を開閉できるだけの強度に低減できる。
本考案は、以上述べたように、避難扉を容易に開閉できるので、
避難扉の先端を地面に接地させた場合には、避難扉と地面の段差がなく、スムースに安全に避難できる配避難用スロープとして活用でき、
避難扉を閉状態にした場合は雨戸あるいは暴風扉として活用でき、
避難扉を開けるときに避難扉の重みにより避難扉が急激に開くことは無くスムーズにゆっくりと開く安全な操作が可能になっており、
車椅子使用者が避難するときや避難扉からなるベランダに出るときに、観音扉式の窓に設けた手すりを使用することにより安全な移動ができ、
避難扉を水平な位置に固定し中央部と先端部の4本の足を出して地面から避難扉を支持した状態にすることにより、十分な強度を有し安全なベランダとしても使用できるなど、非常に多目的な用途に適用できる。
本考案の一実施例を示す窓用避難扉装置の斜視図である。 図1のA−A線に沿う実施例の断面図である。 本考案の一実施例を示す窓用避難扉装置の正面図である。 本考案の一実施例を示す窓用避難扉装置をベランダとして使用する場合の 脚の例である。
次に、本考案を実施するための形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。ただし、以下に示す実施例は、本考案の技術思想を具体化するための窓用避難扉装置の一例を示すものであって、以下のものに特定するものでない。
以下本考案を実施するための形態について図面に基づいて説明する。
図1は本考案の一実施例を示す窓用避難扉装置の斜視図、図2は図1のA−A線に沿う断面図、図3は正面図、図4は窓用避難扉装置をベランダとして使用する場合の 側面図、図5はベランダとして使用する場合の脚12の例である。
図1から図5において、窓1は観音式の窓1の実施例を示しており、2枚の窓1のそれぞれの左右端にはヒンジ4(図示せず)で窓枠20に回転自在に取り付けられている。
この観音式の窓1は左右の窓1の接合部を屋外側に向かって押すと開くように構成されており、窓1の夫々の室内側に車椅子利用者が車椅子に乗ったまま使用し易い50cmから1mの高さに手摺2を設けている。観音式の窓1の外側には避難扉3を設置しており、窓1の下端部より少し下の位置と避難扉3の下端部をヒンジ4で接合する。避難扉3はこのヒンジ4により窓1に対して垂直方向に、外側に、回転自在に開くことができる。
窓1の先端は、地面に接した時に面接触となるように外側がテーパーを設けてあり、また、車いすやベッドで避難させる場合に避難扉3と地面の段差がなくなり、スムーズに安全に避難できるように内側にもテーパーを設けて、矢の先端の形状としている。
避難扉3の先端の両側にはワイヤロープ5用のワイヤロープガイド(滑車)6を設けている。窓1の上部にワイヤロープ巻取装置7を設けてある。ワイヤロープ巻取装置7は避難扉3の幅寸法とほぼ等しい長さの一本のシャフト8の両端にワイヤ巻き取りボビン9を有し、避難扉3を開閉するワイヤロープ5が巻かれる。
一本のワイヤを一方のワイヤ巻き取り機9にワイヤロープ5の一端を固定し、前記避難扉3先端部の一方のワイヤロープガイド6を通り、次に他方のワイヤロープガイド6を通り、他方のワイヤロープ巻取ボビン9にワイヤロープ5の他方の一端を固定している。
シャフト8の一端はハンドルボックス10とチェーン等で連結されており、ハンドルボックス10のハンドルを回転すると連動してシャフト8が回転する構成となっている。
ハンドルボックス10のハンドルを回転することによりシャフト8を回転させ、前記2つのワイヤ巻き取り機9を回転させて一本のワイヤロープ5を巻き取ったり巻き戻すことにより、避難扉を開閉するようにしている。一本のワイヤロープ5としているのでワイヤロープ5にはいずれの場所にも一定の荷重が掛るようになっている。
更に、避難扉3の重みにより避難扉3が急激に降下しないように、避難扉3の下端部両側にと窓枠20の両側に間にダンパー11を設けて衝撃荷重が掛らないようにして安全性を高めている。
図2は図1に示す窓用避難扉装置のA−A断面図である。避難扉3の先端は、外側内側ともテーパーとなっており、外側のテーパーは地面に接する箇所が面接触と成って接地が安定し、内側のテーパーは車いすやベッドで避難する場合。地面との段差が無くなるので、スムーズに移動できる。
図3は窓用避難扉装置の避難扉3を開き観音式の窓1を閉じた時の正面図である。避難扉3が窓1の前面を覆い、雨戸あるいは暴風扉として活用できるようになっている。
避難扉3の内側面は上下方向(避難扉3の下端部から上端部の方向)に直線状の数mm程度の低い突出部を設けてあり、車いすやベッドが真直ぐに移動し易くしてある。
図4は避難扉3をベランダとして使用する場合の側面図である。避難扉3の上下方向の中央部と先端部に避難扉3が水平となる長さの脚12を左右夫々2カ所に設けている。このため、車いす利用者やベッド利用者が避難扉3上に乗った場合でもワイヤロープ5に荷重が掛らずワイヤロープ5を細く安価なものにできる。避難扉3をベランダとして使用する場合には避難扉3の両サイドと先端部に車椅子やベッドが脱輪するのを防ぐため、車止めを設けても良い。
以上の実施例では、窓1として観音式窓1について説明したが、レール上を左右に開ける両開窓としてもよい。また、ワイヤ巻き取り装置7のハンドルボックス10は電動式にすると操作がより簡単になる。
以上述べたように、本考案は、上記課題を解決するために成されたもので、窓1の外側に避難扉3を設け、この避難扉3の下部にヒンジ4を設け窓1に対して垂直方向に回動自在に開閉できるように構成し、必要により避難扉3を閉状態にした場合は雨戸あるいは暴風扉として活用し、開状態で避難扉3を水平の位置に固定した場合はベランダとして活用でき、また、避難扉3の先端を地面に接地させた場合には避難用スロープとして活用できる。
上記各実施例は、本考案の窓用避難扉装置を説明したが、窓1は障子でも良いし、避難扉3は、木製でも金属製でも、あるいは金属と木の併用としても良いのは言うまでもない。
また、避難扉3の開閉はワイヤロープ5を使ったワイヤロープ巻取装置7を使用したが、避難扉3の外側に油圧ピストンを取付けても同様に開閉する事ができる。
1 窓
2 手摺
3 避難扉
4 ヒンジ
5 ワイヤロープ
6 ワイヤロープガイド
7 ワイヤロープ巻取装置
8 シャフト
9 ワイヤロープ巻取ボビン
10 ハンドルボックス
11 ダンパー
12 脚























Claims (4)

  1. 窓の外側に正方形又は長方形の避難扉を設け、
    この避難扉の先端部の両端部にワイヤロープガイドをそれぞれ取り付け、
    後端部には前記窓の外側に前記窓に対して垂直方向に回動自在に開閉するヒンジを設け、
    前記窓の上部に軸の両端部にワイヤロープ巻取ボビンを有するワイヤロープ巻取装置を設け、一本のワイヤロープを前記ワイヤロープ巻取ボビンの一方にワイヤロープの一端を固定し、前記避難扉先端部の一方のワイヤロープガイドを通り、次に他方のワイヤロープガイドを通り、他方のワイヤロープ巻取ボビンにワイヤロープの他方の一端を固定し、
    ワイヤロープ巻取装置により前記2つのワイヤロープ巻取ボビンを動作させてワイヤロープを巻き取ったり巻き戻すことにより、
    避難扉を開閉するようにしたことを特徴とする窓用避難扉装置。
  2. 請求項1記載の窓用避難扉装置において、避難扉の先端部は窓側と外側の両面に切り欠きを設けて先端部が狭くなる形状とした事を特徴とする窓用避難扉装置。
  3. 請求項1記載の窓用避難扉装置において、窓を観音扉式とし、窓の内側の床面から50cmから1mの高さに手すりを設けたことを特徴とする窓用避難扉装置。
  4. 請求項1記載の窓用避難扉装置において、避難扉の上下方向中央部の左右と先端部の左右に、避難扉が水平となる長さの脚を夫々設けたことを特徴とする窓用避難扉装置。






















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