JP4031487B2 - 上げ下げ窓 - Google Patents

上げ下げ窓 Download PDF

Info

Publication number
JP4031487B2
JP4031487B2 JP2005054048A JP2005054048A JP4031487B2 JP 4031487 B2 JP4031487 B2 JP 4031487B2 JP 2005054048 A JP2005054048 A JP 2005054048A JP 2005054048 A JP2005054048 A JP 2005054048A JP 4031487 B2 JP4031487 B2 JP 4031487B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rope
winding
frame
guide groove
raising
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005054048A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006233719A (ja
Inventor
朋彦 白浜
Original Assignee
Ykk Ap株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ykk Ap株式会社 filed Critical Ykk Ap株式会社
Priority to JP2005054048A priority Critical patent/JP4031487B2/ja
Publication of JP2006233719A publication Critical patent/JP2006233719A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4031487B2 publication Critical patent/JP4031487B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Wing Frames And Configurations (AREA)

Description

本発明は、上げ下げ窓に関する。
住宅等の外壁開口部に設けられる窓(サッシ窓)として、上げ下げ窓が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された上げ下げ窓は、窓枠と、この窓枠の上半分に固定された固定障子と、この固定障子の室内側に沿って上下にスライド開閉自在に設けられた可動障子とを備えて構成されている。
そして、窓枠の上部位置に渦巻きバネ式のバランサー装置を設け、このバランサー装置から繰り出されたワイヤを可動障子に固定されたワイヤーフック部材に取り付けていた。これにより、可動障子の荷重をバランサー装置で支持することで、可動障子の上げ下げ操作を軽い力で行えるようにしていた。
特開2004−232217号公報
ところで、縦枠の内側面には、前記ワイヤーフック部材を案内するガイド溝の開口が形成されている。従来は、バランサー装置から繰り出された1本のワイヤ(ロープ)をワイヤーフック部材に取り付けるとともに、ワイヤがガイド溝の中心に位置しているため、ガイド溝からワイヤが見えてしまい、意匠性が低下するという問題があった。
本発明の目的は、縦枠のガイド溝からロープが露出することを防止できる上げ下げ窓を提供することにある。
本発明の上げ下げ窓は、上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内に支持されて上下方向に開閉可能な可動障子と、この可動障子を吊り上げ支持する懸架装置とを備えた上げ下げ窓であって、前記縦枠には、縦枠長手方向に沿ったガイド溝が形成され、かつ、縦枠の内側面には一対の突出片が互いに近接する方向に形成され、この突出片間に形成されたガイド溝の開口幅寸法は、縦枠内のガイド溝の幅寸法よりも小さくされ、前記可動障子の下端両側部には、縦枠のガイド溝内にスライド移動可能に配置されたスライダー部材が取り付けられ、前記懸架装置は、前記各縦枠のガイド溝内に配置されたロープと、このロープを巻取可能な巻取装置とを備え、前記各ガイド溝内に配置されたロープは、前記各突出片の裏側に配置され、前記スライダー部材は前記ロープを介して前記巻取装置に吊支されていることを特徴とする。
以上の本発明によれば、スライダー部材を吊支するロープを、各突出片の裏側に配置して突出片で被覆しているので、ロープが縦枠の内側面側に露出することを防止でき、縦枠部分の意匠性を向上できる。
本発明の上げ下げ窓では、前記スライダー部材には滑車が設けられ、この滑車にロープの中間部が架けられていることが好ましい。
各縦枠のガイド溝内に配置されるロープは、別体の2本のロープを設けて構成してもよいが、この場合には、各ロープの長さを個々に調整し、等しく揃える必要がある。
これに対し、本発明のように、スライダー部材に滑車を設け、1本のロープの中間部を滑車に架けて折り返して構成すれば、一方のロープの長さを調整するだけで、各ロープの長さ寸法を自動的に調整でき、施工作業性を向上できる。
本発明の上げ下げ窓では、前記窓枠には、前記左右の縦枠の内、一方側の縦枠のガイド溝内に配置されたロープの両端が取り付けられる一方側巻取装置と、他方側の縦枠のガイド溝内に配置されたロープの両端が取り付けられる他方側巻取装置とが設けられ、前記各巻取装置は、前記ロープの両端がそれぞれ巻き取られる2つの巻取リールと、この2つの巻取リールが取り付けられた1本の巻取軸と、この巻取軸に連結されて巻取軸を介して各巻取リールを同時に回転させて前記ロープの巻取を可能とする巻取力発生装置とを備えることが好ましい。
ロープの両端を巻取装置に取り付ける場合、各端部をそれぞれ別々の巻取装置に取り付けることもできるが、この場合、各巻取装置間で巻取力にばらつきが生じたり、ロープの巻取量や繰り出し量にばらつきが発生するおそれがあり、これらのばらつきを無くすための調整作業が必要となり、施工作業が煩雑となる。
これに対し、本発明では、ロープの両端が取り付けられる巻取装置に、2つの巻取リールを設け、各巻取リールにロープの一端および他端を連結し、各巻取リールに固定された1本の巻取軸を、定荷重バネやモータ等で構成される巻取力発生装置に連結しているので、ロープの各端部に加わる巻取力にばらつきが生じることを防止でき、かつ、各巻取リールは同時に回転されるため、ロープの巻取量や繰り出し量のばらつきも防止できる。このため、巻取装置の調整作業も簡単になり、施工作業性も向上できる。
本発明の上げ下げ窓では、前記ロープの一端は窓枠に設けられた巻取装置に取り付けられ、他端は窓枠に固定されていることが好ましい。
このような構成によれば、滑車に架けられたロープの他端を窓枠に固定しているので、前記滑車は動滑車として機能する。このため、ロープの一端が取り付けられた巻取装置に加わる荷重は、前述した従来技術(特許文献1)に比べて半分になる。このため、仮に可動障子が大型化して荷重が増大しても、巻取装置に加わる荷重を小さくでき、その分、巻取装置のサイズやコストを低減できる。
ここで、前記巻取装置は、バネ式のバランサー装置であることが好ましい。バネ式のバランサー装置は、手動で開閉される上げ下げ窓において、可動障子の荷重を定荷重バネで支持することができ、利用者は非常に小さな力で障子を開閉することができる。
また、巻取装置としては、モータによってロープを巻取可能なモータ式の巻取装置であってもよい。モータ式の巻取装置を用いれば、可動障子を電動操作で開閉でき、利用者が手動で開閉する必要がないため、開閉操作性をより一層向上できる。
本発明の上げ下げ窓では、前記滑車の直径は、前記ガイド溝の開口幅寸法よりも大きくされていることが好ましい。
このような構成によれば、滑車に架け渡された各ロープ間の寸法は、ガイド溝の開口幅寸法よりも大きくされるので、ロープを突出片の裏側に容易に配置でき、スライダー部分の構造を簡単にできる。
本発明の上げ下げ窓では、前記スライダー部材には滑車とガイドローラとが設けられ、前記ガイドローラの直径は、前記ガイド溝の開口幅寸法よりも大きくされ、前記滑車の直径はガイドローラの直径よりも小さくされていることが好ましい。
このように構成すれば、ガイドローラでガイドされる各ロープ間の寸法は、ガイド溝の開口幅寸法よりも大きくされるので、ロープを突出片の裏側に容易に配置でき、スライダー部分の構造を簡単にできる。
その上、滑車とは別にガイドローラを設けたので、滑車の直径を小さくすることができる。そして、直径の小さな滑車は、スライダーから突出することなく、スライダーの下端部に近付けて配置することができる。このため、滑車の回転軸を可動障子の下端面に取り付けた際に、スライダーの下端面と可動障子の下端面とをほぼ同じ高さ位置に設定できる。スライダーの下端面が可動障子の下端面から下方に突出すると、その突出部分を収納するために縦枠を延長しなければならず、その分、下枠の高さ寸法も大きくしなければならない。これに対し、本実施形態では、可動障子下端面からのスライダーの突出寸法を小さくできるので、縦枠や下枠の寸法を抑えることができ、窓枠をコンパクトに形成できる。
本発明の上げ下げ窓では、前記縦枠のガイド溝において、前記スライダー部材の移動範囲以外の部分には、前記突出片間に取り付けられてガイド溝の開口を塞ぐカバー材が設けられていることが好ましい。
このような構造によれば、スライダー部材の移動範囲以外にはカバー材が取り付けられることで、前記ロープをカバー材で被覆でき、ロープの露出をより確実に防止できて意匠性を向上できる。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る建具である上げ下げ窓1を室外側から見た正面図である。図2は、上げ下げ窓1を示す縦断面図である。図3および図4は、それぞれ上げ下げ窓1を示す横断面図であって、図3は、上部障子位置における横断面図であり、図4は、下部障子位置における横断面図である。
図1〜図4において、上げ下げ窓1は、戸建て住宅等の建物の外壁2における開口部3に設けられて建物の室内空間と室外空間とを仕切るもので、下端位置が床面よりも所定寸法(例えば、600mm〜900mm)だけ高い位置に設けられた腰窓である。
上げ下げ窓1は、上枠11、下枠12、および左右の縦枠13を四周枠組みした窓枠10と、この窓枠10の内側に開閉自在に支持された上部障子(上側の障子)20および下部障子(下側の障子)30とを備えて構成されている。窓枠10は、開口部3周辺の柱や壁パネル等の建物躯体4に固定されている。上部障子20および下部障子30は、それぞれ上框21,31、下框22,32、および左右の縦框23,33を四周框組みした内部に、ガラスパネル(複層ガラス)24,34を嵌め込んで構成されている。また、窓枠10の室外側には、外部ブラインド40が設けられ、上部障子20の室内側における窓枠10には、網戸50が取り付けられている。
上部障子20および下部障子30は、それぞれ窓枠10の縦枠13に案内されて上下にスライド可能に支持されるとともに、上部障子20が下部障子30よりも室外側に設けられている。すなわち、上部障子20によって室外側障子が構成され、下部障子30によって室内側障子が構成されている。そして、上部障子20の下框(外召合せ框)22と下部障子30の上框(内召合せ框)31とが見込み方向に重なって上げ下げ窓1が閉じられるようになっている。上部障子20は、その上框21が上枠11に当接した閉鎖位置から、閉じた状態の下部障子30の上框31に上框21が略重なる開放位置までの間を、開閉移動可能に構成されている。一方、下部障子30は、その下框32が下枠12に当接した閉鎖位置から、その上框31が上枠11に近接する開放位置までの間を、開閉移動可能に構成されている。
また、上部障子20の高さ寸法、つまり上框21上端縁から下框22下端縁までの長さ寸法は、下部障子30の高さ寸法よりも小さく形成され、具体的には、上部障子20は、下部障子30の略半分の高さ寸法に設定されている。すなわち、下部障子30が閉鎖位置にある状態で上部障子20を開放位置まで全開した場合には、上部障子20が下部障子30の略上半分室外側に重なった状態となり、この上部障子20の上方に開口が形成されて上げ下げ窓1が開かれるようになっている。一方、上部障子20が閉鎖位置にある状態で下部障子30を開放位置まで全開した場合にも、下部障子30の略上半分が上部障子20および網戸50の室内側に重なった状態となり、下部障子30の下方に開口が形成されて上げ下げ窓1が開かれるようになっている。
次に、図5〜図8も参照して下部障子30の懸架装置300について説明する。
懸架装置300は、図5に示すように、巻取装置310と、ロープ39と、滑車320と、スライダー部材であるスライドシュー36とを備えて構成されている。
巻取装置310は、図2にも示すように、上枠11の中空部内に配置されている。なお、図示を略すが、上枠11には一方側および他方側の2つの巻取装置310が設けられており、一方側の巻取装置310には、左右の縦枠13のうちの一方の縦枠13のガイド溝137内に配置されたロープ39の両端が連結され、他方側の巻取装置310には、左右の縦枠13のうちの他方の縦枠13のガイド溝137内に配置されたロープ39の両端が連結されている。
巻取装置310は、図6に示すように、2つの巻取リール311A,311Bと、この2つの巻取リール311A,311Bが取り付けられた1本の巻取軸312と、この巻取軸312に連結されて巻取軸312を介して各巻取リール311A,311Bを同時に回転させて前記ロープ39の巻取を可能とする巻取力発生装置313とを備えて構成されている。
巻取力発生装置313は、定荷重バネで構成されており、ロープ39を介して加わる下部障子30の重量と、定荷重バネのばね力とが釣り合うように設定されている。従って、巻取装置310は、いわゆるバランサー装置として機能し、利用者が下部障子30を開閉させる際に、下部障子30の重量の影響を軽減して容易に開閉できるように構成されている。
各縦枠13内に設けられたロープ39は、鋼鉄線をより合わせた鋼製のワイヤーロープや、炭素繊維等の高強度繊維を編んだもの等で構成された1本のロープである。このロープ39の両端部は、前記巻取装置310の巻取リール311A,311Bにそれぞれ連結され、中間部がスライドシュー36の滑車363に架け渡されている。従って、巻取装置310から滑車363の間には、滑車363に架けられた1本のロープ39の中間部からそのロープ39の一端部側までの部分で構成される第1ロープ部39Aと、前記ロープ39の中間部からそのロープ39の他端部側までの部分で構成される第2ロープ部39Bとが設けられている。
各ロープ部39A,39Bは、縦枠13内に挿通され、縦枠13の上端部側に設けられた滑車320を介して巻取装置310の巻取リール311A,311Bにそれぞれ取り付けられている。
縦枠13は、図7および図8に示すように、それぞれアルミ押出形材製の室内部材131、室外部材132、室内レール部材133、および室外レール部材134と、室内部材131と室外部材132とを連結する樹脂製の断熱部材135と、室内レール部材133と室外レール部材134とを連結する樹脂製の断熱部材136とを備えて中空状に形成されている。そして、室外部材132が建物躯体4にビス止め固定され、室内レール部材133が室内部材131に、室外レール部材134が室外部材132に、それぞれビス止め固定されている。
室内レール部材133および室外レール部材134は、見付け方向内側(縦枠13の内側面側)に向かって開口した断面略C字形に形成されており、それぞれ上部障子20および下部障子30を上下に案内可能に構成されている。
すなわち、室内レール部材133には、上下方向に連続してつまり縦枠長手方向に沿ったガイド溝137が形成されている。また、室内レール部材133の内側面側には一対の突出片138が互いに近接する方向に形成され、この突出片138間に形成されたガイド溝137の開口幅寸法は、室内レール部材133内のガイド溝137の幅寸法よりも小さくされている。
このガイド溝137内には、前記スライドシュー36が上下方向にスライド可能に配置されている。
スライドシュー36は、図5や図9に示すように、スライドシュー本体361と、スライドシュー本体361に対して回動自在に支持されてロープ39が架けられた滑車363と、滑車363に架けられたロープ39の各ロープ部39A,39Bの間隔を広げるためのガイドローラ362と、滑車363の回転軸と同軸上に設けられた軸芯部材364とを備えている。
軸芯部材364は、下部障子30の下端にビス止めされ、かつ、スライドシュー本体361に対して回動自在に設けられている。このため、軸芯部材364は、可動障子30を回転自在に支持するピポットヒンジの軸芯として機能し、可動障子30は、軸芯部材364を回転軸としてその上端側を室内側に倒すことができるように構成されている。
ガイドローラ362は、その直径が前記突出片138間の開口幅寸法よりも大きく形成されている。このため、ガイドローラ362で案内されたロープ39の各ロープ部39A,39Bは、図7に示すように、突出片138の裏側に配置されている。
また、滑車363の直径は、ガイドローラ362やガイド溝137の開口幅寸法よりも小さくされている。
図8に示すように、室内レール部材133の上下方向中間部から上端近傍にわたって、カバー材である内倒しレール133Aが前記突出片138間に取り付けられている。内倒しレール133Aは、横断面が略コ字状に形成された長尺部材である。この内倒しレール133Aが取り付けられた部分においては、ロープ39が配置されている突出片138の裏側の空間は内倒しレール133Aおよび室内レール部材133によって区画されている。このため、内倒しレール133Aによって、ロープ39はガイド溝137の開口部分から視認できないように被覆されている。
この内倒しレール133Aには、下部障子30の縦框33上端に設けられたラッチ37の突出片372が挿入されている。
従って、下部障子30は、上端側に設けられたラッチ37の突出片372が内倒しレール133Aに沿って上下方向に案内され、下端側に設けられたスライドシュー36が室内レール部材133のガイド溝137に沿って上下方向に案内されることで、上下にスライド開閉されるようになっている。
次に、下部障子30の開閉操作について、図10に基づいて説明する。
図10(A)〜(C)は、下部障子30の動作を説明する図である。
図10(A)に示すように、下部障子30が閉鎖位置にある場合には、図示しない下部施錠装置によって下框32が下枠12に係止されて下部障子30が施錠されるようになっている。
一方、下部施錠装置を解除すれば、図10(B)に示すように、下部障子30を上方に持ち上げて、開放位置まで移動することができる。この際、下部障子30は、スライドシュー36、ロープ39を介して巻取装置(バランサー装置)310で吊り上げ支持されているので、手動操作で下部障子30を持ち上げる際には、小さな力で下部障子30を移動することができる。
また、下部障子30は、図10(C)に示すように、下部障子30下端部のスライドシュー36が下枠12から所定量だけ上方に位置した状態で、ラッチ37の操作ボタン371を操作して突出片372と内倒しレール133Aとの係合を外せば、スライドシュー36に設けられた軸芯部材364を中心に上框31側が室内側に回動(内倒し)可能に構成されている。そして、下部障子30を内倒しすることで、ガラスパネル34の室外面を清掃することができるようになっている。この内倒し時において下部障子30を所定の角度で窓枠10に支持させるために、下部障子30には、縦枠13に接続された内倒しロッド38が設けられている。この内倒しロッド38の縦枠13側端部には、スライドシュー381が設けられており、このスライドシュー381は、縦枠13の室内レール部材133に設けられた内倒しレール133Aに案内されて上下スライド可能になっている。内倒しレール133Aの下端部には、ストッパー(位置決め部材)133Bが設けられており、このストッパー133Bにスライドシュー381が当接して位置決めされることで、内倒し時の下部障子30の倒れ角度が規定されるようになっている。さらに、図10(B)に示す開放位置まで下部障子30が開放された際には、スライドシュー36がストッパー133Bの下端に当接し、それ以上、上方に移動しないように規制されて位置決めされている。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)下部障子30を吊り上げ支持する懸架装置300において、巻取装置310とスライドシュー36とを結ぶロープ39を設け、かつ、このロープ39が配置されるガイド溝137を備える室内レール部材133に突出片138を形成し、前記ロープ39を突出片138の裏側に配置したので、縦枠13の内側面をその正面から見た際に、ロープ39を突出片138で隠すことができる。このため、ロープをガイド溝137の幅方向中心位置に設けた場合に比べて、ロープ39が視認され難くなり、その分、意匠性を向上することができる。
(2)また、室内レール部材133の上部側には内倒しレール133Aを設けてロープ39を完全に被覆しているので、意匠性をより向上できる。特に、室内レール部材133の上部側は、下部障子30が閉鎖位置にある場合に室内側に露出するため、内倒しレール133Aが設けられていない場合には、ガイド溝137の開口部分からロープ39が室内側に露出するおそれがある。これに対し、本実施形態では、内倒しレール133Aを設けたので、下部障子30が閉鎖位置にある場合に室内側に露出する縦枠13の上部側において、ロープ39が室内側に露出することがなく、意匠性を向上することができる。
なお、内倒しレール133Aが設けられていない室内レール部材133の下部側においても、ガイド溝137は下部障子30で隠されているので、ロープ39が視認されることはなく、意匠性を低下させることはない。すなわち、ガイド溝137からロープ39が視認される可能性があるのは、下部障子30を内倒しした場合のみであり、その露出部分も内倒しレール133Aの下側の一部に過ぎないため、意匠性の低下を最小限に抑えることができる。
(3)スライドシュー36に滑車363を設け、1本のロープ39を巻取装置310から滑車363を介して巻取装置310まで架け渡しているので、各ロープ部39A,39Bの長さ調整も容易に行うことができる。
すなわち、別体の2本のロープを巻取装置310およびスライドシュー36間に架け渡した場合には、各ロープの長さを個々に調整し、等しく揃えなければならず、作業が煩雑であるが、本実施形態のように1本のロープを滑車363に架けて配置すれば、各ロープ部39A,39Bの長さ寸法は自動的に調整できるので、施工作業性を向上できる。
(4)ガイドローラ362の直径をガイド溝137の開口幅寸法よりも大きくしたので、滑車363に架け渡したロープ39をガイドローラ362で案内するだけで、各ロープ部39A,39B間の寸法をガイド溝137の開口幅寸法よりも大きくでき、ロープ39を突出片138の裏側に容易に配置できる。従って、各ロープ部39A,39Bを突出片138の裏側に配置するための特別な構造を設ける必要もなく、スライドシュー36の構成も簡単にできる。
(5)スライドシュー36に、滑車363の他、ガイドローラ362を設けることで、滑車363の直径を小さくしているので、窓枠10の特に下枠12部分の高さ寸法を抑えることができる。
すなわち、滑車363はスライドシュー本体361から突出しないように配置する必要があり、その直径を小さくできれば、滑車363の回転軸部分つまり軸芯部材364をスライドシュー本体361の下端近傍に配置できる。軸芯部材364は下部障子30の下端面にビス止めされるため、軸芯部材364をスライドシュー本体361の下端近傍に配置できれば、スライドシュー本体361において軸芯部材364よりも下方に突出する部分の寸法を短くできる。従って、窓枠10においてスライドシュー本体361を収納するスペースを小さくでき、窓枠10の特に下枠12部分の高さ寸法を抑えることができる。
(6)ロープ39の両端が取り付けられる巻取装置310に、2つの巻取リール311A,311Bを設け、各巻取リール311A,311Bにロープ39の一端および他端を連結し、各巻取リール311A,311Bに固定された1本の巻取軸312を、定荷重バネで構成される巻取力発生装置313に連結しているので、ロープ39の各端部に加わる巻取力にばらつきが生じることを防止でき、かつ、各巻取リール311A,311Bは同時に回転されるため、ロープ39の巻取量や繰り出し量のばらつきも防止できる。このため、巻取装置310の調整作業も簡単になり、施工作業性も向上できる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る上げ下げ窓1Aについて、図11に基づいて説明する。
前記第1実施形態の懸架装置300では、ロープ39の各ロープ部39A,39Bを巻取装置310にそれぞれ連結していたのに対し、本実施形態の上げ下げ窓1Aの懸架装置300では、一方のロープ部39Aのみを巻取装置310に連結し、他方のロープ部39Bは図示略の窓枠10に固定している点が相違する。
また、前記実施形態のスライドシュー36は、滑車363の他にガイドローラ362を設けていたが、本実施形態のスライダー部材であるスライドシュー36Aは、ガイドローラ362を無くし、1つの滑車363のみを設け、この滑車363の直径を前記突出片138間の開口幅寸法よりも大きく形成している点も相違する。
このような本実施形態においては、一方のロープ部39Bが窓枠10に固定されていることから、滑車363はいわゆる動滑車として機能する。そして、ロープ部39Bが窓枠10に固定されていることから、下部障子30の重量の約半分はロープ部39Bを介して窓枠10で支持される。従って、ロープ部39Aを介して巻取装置310で支持される重量は、下部障子30の重量の約半分に軽減される。
また、滑車363は、その直径が前記突出片138間の開口幅寸法よりも大きく形成されているため、滑車363に架けられたロープ39の各ロープ部39A,39Bは、突出片138の裏側に配置されている。
なお、巻取装置310には一方のロープ部39Aのみが連結されるため、巻取リールも1つだけ設けておけばよいが、前記実施形態の巻取装置310のように、2つの巻取リール311A,311Bが設けられている場合には、一方の巻取リールのみにロープ39を連結すればよい。
このような本実施形態によれば、前述の(1)〜(3)の効果に加えて以下のような効果がある。
(7)ロープ部39Bを窓枠10に固定して滑車363を動滑車として機能させているので、巻取装置310における支持荷重は、下部障子30の重量の約半分に軽減できる。このため、巻取装置310として使用するバランサー装置の出力を従来の半分にすることができ、巻取装置310の小型化、軽量化、低コスト化を実現できる。
(8)滑車363の直径をガイド溝137の開口幅寸法よりも大きくしたので、滑車363にロープ39を架け渡すだけで、各ロープ部39A,39B間の寸法をガイド溝137の開口幅寸法よりも大きくでき、ロープ39を突出片138の裏側に容易に配置できる。従って、各ロープ部39A,39Bを突出片138の裏側に配置するための特別な構造を設ける必要もなく、スライドシュー36の構成も簡単にできる。その上、ガイドローラ362が不要なため、部品点数も少なくできる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、スライダー部材であるスライドシュー36,36Aの構成は、前記各実施形態のものに限らない。例えば、第1実施形態のスライドシュー36において、ガイドローラ362の代わりに、所定間隔離れて配置された2つのガイドローラを設けて各ロープ部39A,39Bの間隔を設定してもよい。このガイドローラは、ガイドローラ362に比べて小径のローラで構成できる。
また、前記各実施形態では、巻取装置310として定荷重バネ式の巻取力発生装置313を備えるバランサー装置を用いていたが、巻取力発生装置をモータで構成し、モータによって巻取軸312および巻取リール311A,311Bを回転駆動することでロープ39を巻き取る方式の巻取装置を用いてもよい。この場合、電動によって下部障子30を上下動できるので、利用者の負担をより一層軽減できる。
さらに、前記各実施形態では、スライドシュー36,36Aに滑車363を設け、この滑車363に1本のロープ39を架け渡し、そのロープ39の両端を巻取装置310に取り付けていたが、スライドシュー36,36Aに滑車363を設けず、別体の2本のロープを直接スライドシュー36および巻取装置310間に架け渡してもよい。
また、前記実施形態では、縦枠13の上部側においては、内倒しレール133Aを設けてロープ39を被覆していたが、この内倒しレール133Aは必ずしも設けなくてもよい。但し、内倒しレール133Aを設けた方が、ロープ39の露出を防止できて意匠性をより向上できる利点がある。
また、前記実施形態では、下部障子30を上下動する懸架装置300に本発明を適用していたが、上部障子20を上下動するために本発明を用いてもよい。また、前記実施形態の上げ下げ窓1では、下部障子30は内倒し可能に設けられていたが、内倒しできない上げ下げ窓に適用してもよい。
要するに、本発明の上げ下げ窓は、ロープを介して巻取装置によって吊り上げ支持される可動障子を有する各種の上げ下げ窓に適用できる。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係る上げ下げ窓を室外側から見た正面図である。 前記上げ下げ窓を示す縦断面図である。 前記上げ下げ窓を示す横断面図であり、上部障子位置での横断面図である。 前記上げ下げ窓を示す横断面図であり、下部障子位置での横断面図である。 前記上げ下げ窓の懸架装置の構成を示す概略斜視図である。 前記懸架装置における巻取装置の構成を示す概略図である。 前記上げ下げ窓の縦枠部分を拡大して示す横断面図である。 前記上げ下げ窓における縦枠部分を拡大して示す斜視図である。 本発明のスライダー部材を示す図であり、(A)はスライダー部材の正面図、(B)はスライダー部材の側面図である。 (A)〜(C)は、前記下部障子の動作を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る上げ下げ窓の懸架装置の構成を示す概略斜視図である。
符号の説明
1,1A…上げ下げ窓、10…窓枠、11…上枠、12…下枠、13…縦枠、20…上部障子、30…下部障子、36,36A…スライドシュー、37…ラッチ、39…ロープ、39A…第1ロープ部、39B…第2ロープ部、133…室内レール部材、133A…内倒しレール、137…ガイド溝、138…突出片、300…懸架装置、310…巻取装置、311A,311B…巻取リール、312…巻取軸、313…巻取力発生装置、320…滑車、361…スライドシュー本体、362…ガイドローラ、363…滑車、364…軸芯部材。

Claims (9)

  1. 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内に支持されて上下方向に開閉可能な可動障子と、この可動障子を吊り上げ支持する懸架装置とを備えた上げ下げ窓であって、
    前記縦枠には、縦枠長手方向に沿ったガイド溝が形成され、かつ、縦枠の内側面には一対の突出片が互いに近接する方向に形成され、この突出片間に形成されたガイド溝の開口幅寸法は、縦枠内のガイド溝の幅寸法よりも小さくされ、
    前記可動障子の下端両側部には、縦枠のガイド溝内にスライド移動可能に配置されたスライダー部材が取り付けられ、
    前記懸架装置は、前記各縦枠のガイド溝内に配置されたロープと、このロープを巻取可能な巻取装置とを備え、
    前記各ガイド溝内に配置されたロープは、前記各突出片の裏側に配置され、
    前記スライダー部材は前記ロープを介して前記巻取装置に吊支されている上げ下げ窓。
  2. 前記スライダー部材には滑車が設けられ、この滑車にロープの中間部が架けられている請求項1に記載の上げ下げ窓。
  3. 前記窓枠には、前記左右の縦枠の内、一方側の縦枠のガイド溝内に配置されたロープの両端が取り付けられる一方側巻取装置と、他方側の縦枠のガイド溝内に配置されたロープの両端が取り付けられる他方側巻取装置とが設けられ、
    前記各巻取装置は、前記ロープの両端がそれぞれ巻き取られる2つの巻取リールと、この2つの巻取リールが取り付けられた1本の巻取軸と、この巻取軸に連結されて巻取軸を介して各巻取リールを同時に回転させて前記ロープの巻き取りを可能とする巻取力発生装置とを備える請求項2に記載の上げ下げ窓。
  4. 前記ロープの一端は窓枠に設けられた巻取装置に取り付けられ、他端は窓枠に固定されている請求項2に記載の上げ下げ窓。
  5. 前記巻取装置は、バネ式のバランサー装置である請求項3または請求項4に記載の上げ下げ窓。
  6. 前記巻取装置は、モータによってロープを巻取可能なモータ式の巻取装置である請求項3または請求項4に記載の上げ下げ窓。
  7. 前記滑車の直径は、前記ガイド溝の開口幅寸法よりも大きくされている請求項2から請求項6のいずれかに記載の上げ下げ窓。
  8. 前記スライダー部材には前記滑車とガイドローラとが設けられ、前記ガイドローラの直径は、前記ガイド溝の開口幅寸法よりも大きくされ、
    前記滑車の直径はガイドローラの直径よりも小さくされている請求項2から請求項6のいずれかに記載の上げ下げ窓。
  9. 前記縦枠のガイド溝において、前記スライダー部材の移動範囲以外の部分には、前記突出片間に取り付けられてガイド溝の開口を塞ぐカバー材が設けられている請求項1から請求項8のいずれかに記載された上げ下げ窓。
JP2005054048A 2005-02-28 2005-02-28 上げ下げ窓 Expired - Fee Related JP4031487B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005054048A JP4031487B2 (ja) 2005-02-28 2005-02-28 上げ下げ窓

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005054048A JP4031487B2 (ja) 2005-02-28 2005-02-28 上げ下げ窓

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006233719A JP2006233719A (ja) 2006-09-07
JP4031487B2 true JP4031487B2 (ja) 2008-01-09

Family

ID=37041679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005054048A Expired - Fee Related JP4031487B2 (ja) 2005-02-28 2005-02-28 上げ下げ窓

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4031487B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006233719A (ja) 2006-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2749473B2 (ja) ワイヤー・テンション・システムによるプリーツ状スクリーン装置
KR101514016B1 (ko) 캐노피형 어닝
US20220136324A1 (en) Covering for an architectural feature having a bottom rail leveling mechanism
JP2006266013A (ja) 上げ下げ窓
JPWO2004031523A1 (ja) 日射遮蔽装置の昇降コード巻取り機構
JP4031487B2 (ja) 上げ下げ窓
KR101571106B1 (ko) 상하, 좌우 개폐가 가능한 스마트커튼장치
JP6473313B2 (ja) 遮蔽装置
JP3176998U (ja) 引き戸装置
JP2005068920A (ja) 開口部装置
KR101376101B1 (ko) 현장 맞춤형 방충망 장치
JPH0972174A (ja) シャッタ
JP5770489B2 (ja) 昼光利用ブラインド
JP2008223259A (ja) スクリーン装置
KR200363365Y1 (ko) 블라인드
JP5123156B2 (ja) 窓装置
JP2699897B2 (ja) カーテン開閉装置
JP2021123943A (ja) 電動スクリーン装置
JP3216578U (ja) シャッター
JP6463614B2 (ja) ラダーコード支持装置及び横型ブラインド
JP2006241673A (ja) 建具
JP2703654B2 (ja) スクリーン付き採光部の構造
JP2672249B2 (ja) クランク・ワイヤー・システムによるプリーツ状スクリーン装置
JPH0330543Y2 (ja)
JP6110083B2 (ja) 日射遮蔽装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061227

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070704

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101026

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees