JP3204455U - 集合包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】組み立ての必要がなく軽量であるとともに、容器を積み重ねた際の強度に優れ、収納したイチゴ等のパック詰めトレーに対し、搬送時における積載量が多く、振動や衝撃が直接伝わり難く、かつ冷却時における冷却効率の高い集合包装容器を提供すること。【解決手段】上面が開口し、果実をパック詰めしたトレーを複数個収納する略直方体形状の箱体からなる集合包装容器1であって、箱体は合成樹脂発泡成形体で形成されており、箱体の底板7には通気用の貫通穴12が形成されているとともに、箱体の内部が箱体の底板7から立ち上がり、かつトレーのフランジ部Fを支持する突出部8により区分けされており、突出部8が箱体長手方向の側壁2aの内面に隣接して設けられた第一突出部8aと、箱体短手方向中央部に設けられた第二突出部8bとからなり、第一突出部8aと箱体の側壁2内面との間に通気用の間隙9が設けられている。【選択図】図7

Description

本考案は、主にイチゴ、ぶどう、さくらんぼ、びわ、いちじく等の果肉の軟らかい果実を輸送するのに好適な、集合包装容器に関するものである。
従来、イチゴ、ぶどう、さくらんぼ、びわ、いちじく等の果肉の軟らかい果実は、小売店での販売単位に合わせトレー(薄肉樹脂成形容器)に適当量パック詰めされて販売されている。
このイチゴ等をパック詰めしたトレーは、その取扱性や輸送コストなどを考慮した場合、1個ずつよりも複数単位でまとめて、かつできる限り多くの量を一度に出荷することが望ましい。
そこで、上記トレーは複数個をまとめて、更に容量の大きな段ボール箱や樹脂製コンテナ等の集合包装容器に収納して出荷されており、段ボール箱単位又はコンテナ単位で貯蔵、保管、輸送等の取扱いができるようにされている(特許文献1参照)。
また、箱内部に仕切材を装着し、上記のパック詰めトレーを複数個収納するのに適した集合包装容器も提案されている(特許文献2参照)。
更に、集合包装容器を多段に積み重ねても通気ができるように、側壁部に通気用の孔や切欠部を設けた集合包装容器(特許文献3参照)や、箱側壁に切り欠き、底板に貫通穴を備え、仕切り部と側壁内面側に形成された突出部でトレーを宙吊りする形状の熱可塑性樹脂の発泡粒子成形体からなる集合包装容器も提案されている(特許文献4参照)。
実開昭58−52122号公報 特開2002−128055号公報 実公昭58−16494号公報 特開2015−40050号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示された技術において、先ず一般的に使用されている段ボール製容器の場合、組み立てが必要であり、作業性が悪いとともに、冷蔵庫等における冷却時において結露などにより耐久性が低下し、搬送時に破れや型崩れが生じる場合があった。また、樹脂製コンテナの場合、重量が重く硬質であるために、やはり作業性が悪く、製作コストも高いものであった。
また、特許文献3に記載された技術のように、集合包装容器を積み重ねても通気ができるように、側壁部に通気用の孔や切欠部を設けたとしても、側壁部に設けた小さい孔や切欠部だけでは、集合包装容器を積み重ねて冷蔵庫に保管した際の冷却効率は悪く、その分、冷却コストが高くなっていた。
また、特許文献4に開示された熱可塑性樹脂の発泡粒子成形体からなる集合包装容器では、側壁に切欠きを設けることで冷気の通りをよくしている。しかし、前記切欠きの開口率が高くなると、積載した容器の荷重を受ける側壁の受け面積(荷重受け面積)が減少するため、容器を積み重ねる段数を多くした際の積み重ね強度には課題を残すものであった。
本考案は、上述した背景技術が有する実情に鑑みて成されたものであって、その目的とするところは、煩雑な組み立ての必要がなく軽量であるとともに、容器を積み重ねた際の強度に優れ、収納したイチゴ等のパック詰めトレーに対し、搬送時における積載量が多く、振動や衝撃が直接伝わり難く、かつ冷却時における冷却効率の高い集合包装容器を提案することにある。
上記した課題を解決するため、本考案は、次の〔1〕〜〔8〕に記載の集合包装容器とした。
〔1〕上面が開口し、果実をパック詰めしたトレーを複数個収納する略直方体形状の箱体からなる集合包装容器であって、前記箱体は合成樹脂発泡成形体で形成されており、前記箱体の底板には通気用の貫通穴が形成されているとともに、前記箱体の内部が箱体の底板から立ち上がり、かつトレーのフランジ部を支持する突出部により区分けされており、前記突出部が箱体長手方向の側壁の内面に隣接して設けられた第一突出部と、箱体短手方向中央部に設けられた第二突出部とからなり、前記第一突出部と前記箱体の側壁内面との間に通気用の間隙が設けられていることを特徴とする、集合包装容器。
〔2〕上記第一突出部と上記箱体の側壁内面との間に、幅(w)が1mm以上の通気用の間隙が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の集合包装容器。
〔3〕上記第一突出部が上面視T字状であり、上記第二突出部が上面視十字状であると共に、箱体短手方向中央部に箱体長手方向に並んで設けられていることを特徴とする、上記〔1〕又は〔2〕に記載の集合包装容器。
〔4〕上記突出部により区分けされた各底板部に、それぞれ上記通気用の貫通穴が形成されていることを特徴とする、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の集合包装容器。
〔5〕上記箱体の長辺の長さ(L)が570〜615mm、短辺の長さ(W)が330〜420mmであることを特徴とする、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の集合包装容器。
〔6〕上記側壁内面に凹部が形成されると共に、上記第一突出部が該凹部に隣接して形成されていることを特徴とする、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の集合包装容器。
〔7〕上記箱体が、上記突出部を有する内枠と、上記側壁を有する外枠とからなり、前記内枠と前記外枠が嵌合により一体化されていることを特徴とする、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の集合包装容器。
〔8〕上記箱体を形成する合成樹脂が、スチレン系樹脂であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の集合包装容器。
上記した本考案に係る集合包装容器によれば、煩雑な組み立ての必要がなく軽量であるとともに、容器を積み重ねた際の強度に優れ、収納したイチゴ等のパック詰めトレーに対し、搬送時における積載量が多く、振動や衝撃が直接伝わり難く、かつ冷却時における冷却効率の高いものとなる。
本考案に係る集合包装容器の一実施形態を示した図であって、(a)は平面図、(b)は右側面図である。 図1に示した容器の図であって、(a)は底面図、(b)は正面図である。 図1及び図2に示した容器を上方から見た斜視図である。 図1及び図2に示した容器を下方から見た斜視図である。 図1及び図2に示した容器の図であって、(a)は図1(a)のA−A線に沿う部分の断面図、(b)は図1(a)のB−B線に沿う部分の断面図である。 図1及び図2に示した容器の図であって、(a)は図1(a)のC−C線に沿う部分の断面図、(b)は図1(a)のD−D線に沿う部分の断面図である。 図1及び図2に示した容器にイチゴのパック詰めトレーを収納した状態を示した図であって、(a)は平面図、(b)は図7(a)のE−E線に沿う部分の断面図である。 図1及び図2に示した容器を多段に積み重ねた状態を示した側面図である。 集合包装容器をパレットに多段に積載した状態の一例を示した概念的な斜視図である。 本考案に係る集合包装容器の他の実施形態を示した一部を切り欠いて示した平面図である。 本考案に係る集合包装容器の更に他の実施形態を示した図1(a)のB−B線に沿う部分に相当する部分の断面図である。 本考案に係る集合包装容器に設けられた通気用の間隙の他の例を示した図であって、(a)は要部を示した斜視図、(b)は(a)のX視方向の側面図である。
以下、上記した本考案に係る集合包装容器の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、図示した本考案に係る集合包装容器の一実施形態において、正面図と背面図は同一にあらわれるので背面図を省略し、右側面図と左側面図も同一にあらわれるので左側面図を省略して示した。
図示した本考案に係る集合包装容器1は、イチゴのパック詰めトレーを10個収納できるものである。この集合包装容器1は、上面が開口した略直方体形状の箱体からなり、該箱体は合成樹脂発泡成形体で形成されている。
箱体は、その長辺の長さ(L)が570〜615mm、短辺の長さ(W)が330〜420mmの略直方体形状に形成されていることが好ましい。長辺の長さ(L)が615mmを超えると、パレット積みの際の、輸送時の積載量が少なくなり、輸送コストが高くなる憂いがある。上記観点から、長辺の長さ(L)は580〜610mmであることが更に好ましく、590〜605mmであることが特に好ましく、595〜603mmであることが最も好ましい。一方、短辺の長さ(W)は340〜400mmであることが更に好ましく、350〜390mmであることが特に好ましい。
なお、前記の短辺の長さ(W)、長辺の長さ(L)は、図2に示したように、集合包装容器の外形寸法を測定する。また、箱体を構成する側壁2には、本考案の効果を損なわない範囲で通気用の切欠きを設けることができる。
上記箱体の四隅角部分の側壁2の上面には、上面視L字状の係合突起3がそれぞれ形成され、箱体の四隅角部分の底面には前記係合突起3に係合する裏面視L字状の係合凹部4がそれぞれ形成されている。そして、下段の容器1の上記係合突起3を上段の容器1の係合凹部4に係合させることにより、図8に示したように、容器1を多段に安定的に積み上げることができる。
上記L字状の係合突起3の外側周縁の長さは、箱体短手方向及び長手方向においてそれぞれ40mm以上であることが好ましい。上記範囲内であれば、上下の箱体の嵌合が十分なものとなり、箱体がズレたり、強度が低下したりすることなく、集合包装容器を積層することができる。また、係合突起3の高さは2〜30mmであることが好ましく、5〜20mmであることが更に好ましく、8〜15mmであることが特に好ましい。上記範囲であれば、係合が十分で、箱体を重ねた際に上下の箱体のズレがなく、突起自体の強度が低下して欠け易くなることがない。
また、長辺側の側壁2aの上端には、対応する2か所の位置にバンドを引っ掛ける目印となる浅い凹部5が形成され、容器を2個ずつ或いは3個ずつ積み重ね、図8に示したように、上記した凹部5を利用してバンドPを引っ掛け締結することにより、容器を複数個まとめて搬送し易いものとすることもできる。
上記バンドPを引っ掛ける凹部5は、長さは1〜80mmとすることが好ましく、2〜50mmが更に好ましく、3〜40mmが特に好ましい。上記範囲内であれば、受け面積が減少することがなく、またバンドPを引っ掛ける目印となる。凹部の深さは0.3〜5mmが好ましく、0.5〜3mmが更に好ましく、0.5〜2mmが特に好ましい。上記範囲であれば、取り扱い性に優れたものとなる。
短辺側の側壁2bの外面側の下端中央付近には、取っ手となる切欠き凹部6がそれぞれ形成されている。該切欠き凹部6の高さは、底板7の厚さよりも低いものとすることが好ましく、10mm程度の高さとすることが好ましい。
箱体の内部は、底板7から立ち上がる突出部8によって10個の収納室に区分けされている。突出部8は、前記箱体長手方向の側壁2の内面に隣接して設けられた第一突出部8aと、第一突出部8a間の箱体短手方向内側に設けられた第二突出部8bとからなり、前記第一突出部と前記箱体の側壁内面との間には通気用の間隙9aが設けられている。また、突出部8は、冷却効率を考慮して箱体の内部に断続的に形成されている。
なお、本考案における隣接は、突出部と箱体の側壁内面とが接していない状態と、接している状態の両方を意味する。
図示した実施形態に係る容器1においては、長辺側の側壁2aの内面に隣接させて形成された8個の上面視T字状の第一突出部8aは、長辺側の側壁2aとの間に間隙9aを設けてそれぞれ形成され、該上面視T字状の第一突出部8aの内、短辺側の側壁2bの内面にも隣接させて形成された4個の上面視T字状の第一突出部8abは、短辺側の側壁2bとの間にも間隙9bを設けてそれぞれ形成されている。また、短手方向中央部に長手方向に並んで形成された4個の上面視十字状の第二突出部8bの内、短辺側の側壁2bの内面に隣接させて形成された2個の上面視十字状の第二突出部8bbは、短辺側の側壁2bとの間に間隙9bを設けてそれぞれ形成されている。
冷却効率を向上させる観点から、通気用の間隙9aは、第一突出部8aと、前記箱体の側壁2aの内面との間に、箱体の側壁内面に沿って設けることが好ましい。また、同様の観点から、箱体短手方向の側壁2bの内面に隣接して設けられた第一突出部8ab及び第二突出部8bbと、箱体の短手方向の側壁2bの内面との間に、通気用の間隙9bが設けられていることが好ましい。
上記した通気用の間隙9の幅(w)は、1mm以上であることが好ましく、2〜15mmであることがより好ましく、3〜10mmであることが更に好ましい。上記範囲内であれば、その成形が容易であるとともに容器の大型化を招くことはなく、また通気の作用を十分に果たすものとなる。
なお、間隙9の幅(w)は、箱体の側壁2の内面に隣接して設けられた突出部8と、前記箱体の側壁2内面との間の距離であり、図5(a)に示したように、下端から1/2高さとなる部分を測定する。また、図12(b)に示したように、側壁2と突出部8とが重なる箇所がある場合は、間隙が生じた箇所から1/2高さとなる部分を測定する。
なお、第一突出部8ab及び第二突出部8bbにおいては、トレーTの短辺側のフランジを支持する部分が、その上端面に凹溝11を設けた状態で連続して形成されているが、トレーTのフランジの四隅を支持できる形であれば、別体として形成されていてもよい。その場合には、箱体の短辺側の側壁2bに隣接して形成されるそれぞれの突出部は必ずしもT字状又は十字状である必要はない。
上記通気用の間隙9の形態としては、箱体の側壁2の内面と底板7から立ち上がる第一突出部8aとの間に間隙があればよく、例えば、図5に示すように、側壁2の内面と第一突出部8aとが接することなく離れて設けられている場合が挙げられる。また、他の例として、図12に示すように、切欠き30あるいは貫通穴により側壁2がない部分に第一突出部8aをこれらの一部が接している状態で形成し、第一突出部8aの側端部分と箱体の側壁2との間に間隙31が設けられている場合も本考案の範囲に含まれる。
本考案では、少なくとも第一突出部8aと前記箱体の側壁2aの内面との間に通気用の間隙9aが設けられているため、容器を積み重ねて冷蔵庫等に保管した際に、容器内に冷気を流れやすくすることができる。そのため、側壁に開口率の高い通気用の切欠きを形成しなくとも容器を効率的に冷却することができるため、側壁の荷重受け面積を十分に確保することができ、集合包装容器の強度を高めることができる。また、側壁の荷重受け面積を十分に確保できる範囲で側壁に通気用の切欠き又は貫通穴を設けることで、容器内に冷気をより流れやすくし、冷却効率をさらに高めることもできる。
上記突出部8によって、図7に示したように、イチゴのパック詰めトレーTのフランジ部Fの角部を支え、容器1内において該イチゴのパック詰めトレーTを収納保持するとともに、冷却時においては、収納保持したイチゴのパック詰めトレーTに冷気が突出部8と側壁2との間の間隙9を利用して効率的に当たり、冷却効率の高い状態で収納保持することができる。なお、この際、トレーTを宙吊り状態(底板7にトレーの底面が接触しない状態)で容器1内において収納保持することが好ましく、突出部8の高さは、それを考慮して設計されていることが好ましい。突出部8の上端には、トレーTのズレ防止用の突起10がそれぞれ形成されている。
また、上記した突出部8によってトレーTを支持する場合、トレーのフランジ部Fの四隅で支持することが好ましい。これは、トレーフランジ部の中央付近で支持すると、果実を保護するフィルムを介してトレーのフランジ部で支持することになってフィルムに張力が生じ、フィルムと果実が擦れて、収納果実が傷む虞があるためである。これを防止するため、突出部8の上端面の適所に凹溝11を形成し、トレーフランジ部の中央付近が突出部8と接触しないようにしていることが好ましい。なお、凹溝11の深さは、3〜8mmであることが好ましい。
箱体の側壁高さ(H)は、60〜90mmであることが好ましく、70〜85mmであることが更に好ましい。上記範囲内であれば、集合包装容器の積み重ね強度を保ちつつ、収納したトレーTが底板7と接触したり、容器を積み重ねた際に上段の容器底面に収納果実が接触したりすることなく、取り扱い性に優れるものとなる。
なお、上記した側壁高さ(H)は、図5(b)に示したように、容器底板の上面からの高さをいう。
箱体の側壁厚みは、短辺側の側壁厚み(T)よりも長辺側の側壁厚み(t)を厚く形成することが好ましく、これにより箱体の長辺の長さ(L)を可及的に短いものとすることができるとともに、箱体としての強度を向上させることができる。具体的には、長辺側の側壁厚み(t)は、15〜30mmに形成されていることが好ましく、17〜25mmに形成されていることが更に好ましい。短辺側の側壁厚み(T)は、10〜20mmに形成されていることが好ましく、13〜17mmに形成されていることが更に好ましい。また、短辺側の側壁厚み(T)と長辺側の側壁厚み(t)との差(t−T)は、2mm以上であることが好ましい。
なお、側壁厚み(T)、(t)は、図5(a)或いは図6(a)に示したように、側壁の下端から1/2高さとなる部分の厚みを測定する。
箱体を構成する底板7には、通気用の貫通穴12が形成されている。この貫通穴12は、上記突出部8により区分けされた部分の底板部に配置され、冷却効率を考慮して、それぞれ1個、総数10個形成されていることが好ましい。貫通穴12は四角形状で、底板強度と冷却効率を考慮し、長さ110〜140mm、幅60〜90mm、であることが好ましく、長さ110〜120mm、幅60〜75mmであることが更に好ましい。底板7の厚みは、緩衝性や底板としての強度とのバランス及び型内成形時の原料充填性などから、5〜20mmであることが好ましい。また、底板7に形成された貫通穴12を大きくすることで、トレーTを該貫通穴12内に挿入収納した際にトレーTの底部の一部を底板7に接触しない状態で支持することができ、トレーTを支持する上記突出部8を低く設計でき、容器の強度が向上するとともに、保管時及び輸送時の省スペース化を図ることができる。
上記した構成の本考案に係る集合包装容器を構成する合成樹脂に制限はないが、例えば、ゴム変性ポリスチレンやポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂等のオレフィン系樹脂、スチレンを主成分とするスチレン系樹脂とオレフィン系樹脂とからなる複合樹脂などが例示され、これらの中でも高発泡させ易く、剛性に富むことからスチレン系樹脂が好ましい。また、発泡成形体の形態としては、上記した複雑な形状や、大きな形状の容器であっても容易に製造できることから、発泡粒子を型内に充填して加熱成形された発泡粒子成形体が好ましい。この発泡粒子成形体は、例えば樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性樹脂粒子を作製し、前記発泡性樹脂粒子を発泡させて発泡粒子を得て、前記発泡粒子を所定形状の金型内に充填し、蒸気等で加熱して発泡粒子を融着させて型内成形することで得ることができる。
本考案の集合包装容器は、スチレン系樹脂発泡粒子成形体で構成される場合、その発泡倍率は、30〜80倍であることが好ましく、40〜70倍であることが更に好ましく、50〜60倍であることが特に好ましい。上記範囲内であれば、緩衝性やクッション性に優れるとともに、耐圧縮性や保形性にも優れ、積載用集合包装容器として優れたものとなる。特に、50〜60倍のポリスチレン系樹脂発泡粒子成形体であれば、曲げ強さは20〜40N/cm2程度であり、圧縮強さ(10%ひずみ圧縮強さ)は10〜30N/cm2程度であるので、集合包装容器を20段程度積み重ねても、十分な強度を有し、且つ、パレットでの輸送にも適する寸法の容器を得ることが容易となる。
本考案の集合包装容器の実施例について、以下、詳細に説明する。この実施例にかかる集合包装容器1は、外形寸法が、長辺の長さ(L)が600mm、短辺の長さ(W)が400mm、高さ(H)が85mmである。また、長辺側の側壁厚み(t)が20mmであり、短辺側の側壁厚み(T)が16mmであり、底板の厚みは15mmである。また、箱体の内部が突出部8により10の区画に区分けされており、箱体長辺側の側壁2の内面に隣接して設けられた第一突出部8aは、箱体の側壁内面との間に、幅(w)が10mmの通気用の間隙9aを設けて形成されていると共に、箱体短辺側の側壁2の内面に隣接して設けられた第一突出部8ab及び第二突出部8bbは、箱体の側壁内面との間に、幅(w)が10mmの通気用の間隙9bを設けて形成されている。また、箱体の四隅に隣接して形成された4個の突出部8ab及び、箱体短辺方向中央部に形成された箱体短辺側の側壁内面に隣接する2個の突出部8bbには、トレーのフランジ部の中央部分が重なる場所に凹溝11が突出部の高さから5mm程度凹むようにして形成されている。さらに、短辺側の側壁2bには、側壁の外面に、底面側から切り欠かれた高さ10mmの切欠き凹部6が形成されている。底板7には、突出部8で仕切られたトレー収納部分に通気用の貫通穴12が形成されており、この開口率は33%である。四隅角部分の側壁上面には、上面視L字状の箱体短辺方向及び長辺方向の長さが92mm、上面視L字状の高さが8mmの係合突起3がそれぞれ形成され、四隅角部分の側壁底面には前記係合突起3に係合する裏面視L字状の箱体短手方向及び長手方向の長さが95mm、裏面視L字状の深さが9mmの係合凹部4がそれぞれ形成されている。
なお、突出部8で仕切られた区画に収納できるフランジ部を有するトレーとしては、栃木県において流通しているイチゴをパック詰めするトレーがある。このトレーの形状寸法は、フランジ部の端部間の長さ(トレー長辺方向)が165mm程度、幅(トレー短辺方向)が115mm程度、フランジ部の下端から底の下端までの高さが36mm程度である。このトレーを区画に収納した場合には、突出部8でフランジ部を支持させると、トレーの底が箱体の底板に接触せず、宙吊りの状態で保持される。
上記のような集合包装容器1を、図9に示したように、1200×1000mmのパレットに5個並べ、イチゴ入りトレー(300g)を10個収納して、20段積みすると、最下段の集合包装容器には約60kgの荷重が掛かることになるが、集合包装容器が破損することはなく、また、冷却時においては、冷却効率が高いものであった。
集合包装容器の強度を高くするには、発泡倍率が同じなら側壁の荷重受け面積を大きくすることが最も有効である。一方、冷気の流れをよくするためには側壁にできる限り大きな面積の切欠きを入れることが有効であり、両者のバランスをとる必要がある。
本考案によれば、側壁の荷重受け面積を十分に確保することにより集合包装容器の積み重ねに対する強度を高めることができる。一方で、側壁に大きな面積の切欠きを形成しなくとも、側壁内面と突出部との間に通気用の隙間を設けることで、集合包装容器内の冷気の流れをよくすることができる。よって、集合包装容器の強度と冷却効率の両立を図ることができる。
以上、本考案に係る集合包装容器の実施形態を説明したが、本考案は、何ら既述の実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載した本考案の技術的思想の範囲内において、種々の変形、変更を加えた実施形態とすることが可能であることは当然である。
例えば、上記実施形態において説明した箱体内部を区分けする突出部8の形状・寸法は、例示に過ぎず、種々の形状・寸法の突出部を採用することができ、また区分けする収納室の数も、総数10個であることが好ましいが、何ら10個に限定されるものではない。
また、側壁2と突出部8との間に通気用の間隙9を設けるにあたって、図10に示したように、側壁2の内面に凹部20を形成し、通気用の間隙9が形成された状態で、該凹部20に隣接させて突出部8を形成してもよい。この際、該凹部20に突出部8の一部を収納させて形成してもよい。このようにした場合には、箱体の外形寸法の大型化をより防止することができる。
また、合成樹脂発泡成形体で形成された箱体からなる本考案に係る容器1を、図11に示したように、突出部8を有する内枠21と、側壁2を有する外枠22とを別々に成形し、前記内枠21と前記外枠22とを嵌合により一体化したものとしてもよい。このようにした場合には、それぞれの発泡倍率を変えることが可能となり、強度の必要な外枠22は低い発泡倍率(40〜60倍)のもので成形し、強度をそれほど必要としない内枠21は高い発泡倍率(65〜80倍)のもので成形するなどし、製造コストの低減を図ることができる。また、前記内枠21と前記外枠22とからなる容器は、容器に衝撃等が加わった際に収納したイチゴ等のパック詰めトレーに伝わる振動や衝撃を低減することができる。
なお、図10、図11において、先に記載した実施形態の容器と同一部材・部分については、同一の符号を付した。
上記した本考案に係る集合包装容器は、煩雑な組み立ての必要がなく軽量であるとともに、容器を積み重ねた際の強度に優れ、収納したイチゴ等のパック詰めトレーに対し、搬送時における積載量を多くでき、かつ振動や衝撃が直接伝わり難く、冷却時における冷却効率の高いものであるので、イチゴ、ぶどう、さくらんぼ、びわ、いちじく等の果肉の軟らかい果実を輸送するのに好適に使用することができる。
1 集合包装容器
2 側壁
2a 長辺側の側壁
2b 短辺側の側壁
3 上面視L字状の係合突起
4 裏面視L字状の係合凹部
5 バンドを引っ掛ける目印となる浅い凹部
6 取っ手となる切欠き凹部
7 底板
8 突出部
8a,8ab 上面視T字状の第一突出部
8b,8bb 上面視十字状の第二突出部
9,9a,9b 通気用の間隙
10 トレーのズレ防止用の突起
11 凹溝
12 通気用の貫通穴
20 凹部
21 内枠
22 外枠
30 切欠き
31 通気用の間隙
T イチゴのパック詰めトレー
F トレーのフランジ部
P バンド

Claims (8)

  1. 上面が開口し、果実をパック詰めしたトレーを複数個収納する略直方体形状の箱体からなる集合包装容器であって、前記箱体は合成樹脂発泡成形体で形成されており、前記箱体の底板には通気用の貫通穴が形成されているとともに、前記箱体の内部が箱体の底板から立ち上がり、かつトレーのフランジ部を支持する突出部により区分けされており、前記突出部が箱体長手方向の側壁の内面に隣接して設けられた第一突出部と、箱体短手方向中央部に設けられた第二突出部とからなり、前記第一突出部と前記箱体の側壁内面との間に通気用の間隙が設けられていることを特徴とする、集合包装容器。
  2. 上記第一突出部と上記箱体の側壁内面との間に、幅(w)が1mm以上の通気用の間隙が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の集合包装容器。
  3. 上記第一突出部が上面視T字状であり、上記第二突出部が上面視十字状であると共に、箱体短手方向中央部に箱体長手方向に並んで設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の集合包装容器。
  4. 上記突出部により区分けされた各底板部に、それぞれ上記通気用の貫通穴が形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の集合包装容器。
  5. 上記箱体の長辺の長さ(L)が570〜615mm、短辺の長さ(W)が330〜420mmであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の集合包装容器。
  6. 上記側壁内面に凹部が形成されると共に、上記第一突出部が該凹部に隣接して形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の集合包装容器。
  7. 上記箱体が、上記突出部を有する内枠と、上記側壁を有する外枠とからなり、前記内枠と前記外枠が嵌合により一体化されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の集合包装容器。
  8. 上記箱体を形成する合成樹脂が、スチレン系樹脂であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の集合包装容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018062359A (ja) * 2016-10-11 2018-04-19 トーホー工業株式会社 輸送箱及び包装容器

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