JP3203583B2 - エポキシ化方法 - Google Patents

エポキシ化方法

Info

Publication number
JP3203583B2
JP3203583B2 JP03923393A JP3923393A JP3203583B2 JP 3203583 B2 JP3203583 B2 JP 3203583B2 JP 03923393 A JP03923393 A JP 03923393A JP 3923393 A JP3923393 A JP 3923393A JP 3203583 B2 JP3203583 B2 JP 3203583B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
hydrogen peroxide
aryl
olefin
alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03923393A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH061781A (ja
Inventor
エル クロッコ ガイ
ポーサム シャム ウイルフレッド
ジー ザジャセック ジョン
エス ケスリング ジュニア ヘブン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lyondell Chemical Technology LP
Original Assignee
Arco Chemical Technology LP
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Arco Chemical Technology LP filed Critical Arco Chemical Technology LP
Publication of JPH061781A publication Critical patent/JPH061781A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3203583B2 publication Critical patent/JP3203583B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D301/00Preparation of oxiranes
    • C07D301/02Synthesis of the oxirane ring
    • C07D301/03Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds
    • C07D301/12Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds with hydrogen peroxide or inorganic peroxides or peracids
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/10Process efficiency

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エポキシド官能基を含
む生成物が得られるようにオレフィンをエポキシ化する
方法に関するものである。特に、本発明は、過酸化水素
とエチレン性不飽和物質とを、アルキル・アリール第二
アルコール溶媒および有機レニウムオキシド触媒を含む
反応媒体中で反応させてオキシランを生成させる方法に
関する。本発明の方法では、前記アルコールと分子酸素
との反応により生成された前記アルコールと過酸化水素
から成る酸化剤溶液を使用することができる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】エチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブテンオ
キシドのようなエポキシド類は、多種多様な製品を製造
するための有用な中間体である。かかる化合物のオキシ
ラン官能基は非常に反応性であり、多くの求核試薬によ
り開環される。例えば、エポキシドは、加水分解される
と、凍結防止成分、食品添加物、またはポリエステルの
ような縮合ポリマー製造用の反応性モノマーとして有用
なグリコールを生成する。
【0003】エポキシドの開環重合により得られるポリ
エーテルポリオールは、ポリウレタンフォーム、エラス
トマー、シーラント、塗料などの製造において中間体と
して広く利用されている。エポキシドとアルコールの反
応からはグリコールエーテルが得られ、これは多くの用
途において極性溶媒として使用されている。
【0004】エポキシドを製造するために多くの異なる
方法が開発された。1つのこのような方法は、過酸化水
素によるオレフィン酸化を触媒するために、ある種の有
機レニウムオキシド化合物を使用するものである。この
方法は、例えばドイツ特許第3,902,357号および Herrma
nn, J. Organomet. Chem. 382, 1 (1990)に記載されて
いる。この手法によっていくつかのエポキシド類が高収
率で得られるが、他のエポキシド類を製造しようとする
試みはあまり成功しなかった。特に、これらの刊行物
は、目的とするエポキシドのほかに、あるいはエポキシ
ドの代わりに、1,2−ジオール副生物がしばしば製造
されると教示している。従来の技術によると、反応温度
が10℃を越える場合に、このような副生物の生成が特
に多くなる。エポキシ化の反応混合物を10℃以下に保
つことは、特殊な冷却装置を必要としたり、このタイプ
の発熱反応からの熱を速やかに除くことに関連した高い
利用設備コストのために、商業的規模では実施できない
だろう。エポキシドだけの生成物が得られるように10
℃以上の温度で効率よく操業しうる、過酸化水素酸化剤
と有機レニウムオキシド触媒を用いたエポキシ化法を開
発することが望ましいだろう。
【0005】従来技術はさらに、水を含まない過酸化水
素溶液を使用することが有利であると教示しており、エ
ポキシ化反応用の液状媒体として有機溶媒の使用を勧め
ている。適当な溶媒はテトラヒドロフラン、1−5個の
炭素原子を含む一価脂肪族アルコール、トルエンやキシ
レンのような芳香族炭化水素を含むと言われている。te
rt- ブタノールの溶液が特に好ましいと教示されてい
る。しかしながら、過酸化水素は現在水溶液の形でのみ
商業的に入手可能である。従って、従来技術により推薦
された有機溶媒の1種を使用するためには、一般的な過
酸化水素溶液の水を有機溶媒と交換する必要がある。こ
れは必然的にこのタイプのエポキシ化プロセスに関連し
た全体的なコストを非常に増大させることになろう。さ
らに、純粋な又はほぼ純粋な状態に過酸化水素を濃縮す
ることは極めて危険であり、通常は回避される。それ
故、単に蒸留によって水を除き、それを有機溶媒で置き
換えることは実行できないだろう。過酸化水素は水に対
して高い溶解度と高い親和性を有するので、水相から有
機相への過酸化水素の液−液抽出も実施できない。その
上、このタイプのエポキシ化反応に好ましいと従来技術
により教示された溶媒の一部(例えば、tert- ブタノー
ル)は水混和性であり、このような抽出計画に利用でき
ない。従って、エポキシド生成物の高収率を促進する、
過酸化水素と有機溶媒を含む酸化剤溶液が簡単に得られ
て使用できるエポキシ化法は顕著な経済的利点をもたら
すだろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、オレフィン
と、過酸化水素およびアルキル・アリール第二アルコー
ルを含む酸化剤混合物とを、有機レニウムオキシド触媒
の存在下に、オレフィンをエポキシ化するのに効果的な
条件下で接触させて、エポキシドを形成させることから
成るオレフィンのエポキシ化方法を提供する。酸化剤ス
トリームはアルキル・アリール第二アルコールと分子酸
素とを過酸化水素を形成させるのに効果的な条件下で接
触させることにより製造される。本発明方法では、酸化
剤として過酸化水素(H2 2 )を用いてオレフィンを
エポキシ化する。意外にも、今回、エポキシ化反応混合
物の成分としてアルキル・アリール第二アルコールを用
いるとき、目的とするエポキシド生成物の収率が非常に
増加することが見いだされた。エポキシ化の速度(所定
の期間での過酸化水素転化率により測定)およびエポキ
シドに対する選択率は、このタイプのレニウム触媒エポ
キシ化反応に好ましい溶媒であると従来技術により教示
されたC1−C5 脂肪族アルコールを用いて同様の条件
下で観察されたものよりも著しく高かった。最小量の
1,2−ジオール加水分解生成物が本発明方法において
製造される。
【0007】使用するのに適したアルキル・アリール第
二アルコールには、少なくとも8個の炭素原子を有しか
つ一般式:化7
【化7】 〔式中、Rはアリール基であり、R′はアルキル基であ
る〕に相当する有機化合物が含まれる。最も好ましく
は、RはC6 −C18アリール基であり、置換されていな
い(すなわち、式:化8
【化8】 の置換基以外は水素置換基のみを含む)か、または1個
またはそれ以上の置換基、例えばアルキル、アリール、
ニトロ、ハロ、シアノ、アルコキシ、ケト、エステルま
たはカルボキシレート基で置換されている。置換基は、
存在する場合、目的のエポキシ化反応を妨害しないよう
に選択されるべきである。Rとして使用するのに適した
アリール基の例はフェニル、メチルフェニル、ジメチル
フェニル、トリメチルフェニル、ニトロフェニル、クロ
ロフェニル、ブロモフェニル、シアノフェニル、メトキ
シフェニル、アントリル、フェナントリル、ビフェニル
などである。しかし、Rはフェニル(C6 5 )である
ことが好ましい。R’はC1−C6 アルキル基、例えば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、
イソブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、n-ペンチル、
イソペンチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピ
ル、ネオペンチル、tert- ペンチル、シクロペンチル、
n-ヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシルなどが好ま
しい。ヘテロ原子含有置換基も存在しうるが、好ましく
はR’は炭素と水素のみを含む。本発明の好適な態様で
は、Rがフェニルで、R’がメチルである(つまり、ア
ルキル・アリール第二アルコールがα−メチルベンジル
アルコールであり、これはsec-フェネチルアルコールと
呼ばれることもある)。他のアルキル・アリール第二ア
ルコールの例は2−メチルフェネチルアルコール、3−
メチルフェネチルアルコール、4−メチルフェネチルア
ルコール、1−フェニル−1−プロパノール、1−フェ
ニル−1−ブタノール、4−クロロフェネチルアルコー
ル、α−メチル−2−ナフタレンメタノールなどであ
る。好ましくは、アルキル・アリール第二アルコール
は、それがエポキシ化反応温度で液体であり、かつ反応
混合物の他の成分と混和性であるか又はそれらを溶解で
きる(つまり、それが溶媒として作用する)ように選択
される。アルキル・アリール第二アルコールは大気圧の
もとで約175−300℃の沸点をもつことが望まし
い。
【0008】酸化剤として利用される過酸化水素はどの
ような適当な供給源から得られてもよいが、本発明の卓
越した実施上の利点は、アルキル・アリール第二アルコ
ールと分子酸素とを、アルキル・アリール第二アルコー
ルと過酸化水素を含む酸化剤ストリームを形成させるの
に効果的な条件下で接触させることにより過酸化水素を
得る点にある。通常、このような酸化剤ストリームはア
ルキル・アリール第二アルコールに対応するケトン、少
量の水、および痕跡量の他の活性酸素化学種(例えば、
有機ヒドロペルオキシド)も含むだろう。例えば、α−
メチルベンジルアルコールと分子酸素との反応は一般
に、過酸化水素、アセトフェノンおよび過剰のα−メチ
ルベンジルアルコールを含む酸化剤ストリームを生成す
る。この方法で得られた粗製の酸化剤ストリームは本発
明のエポキシ化方法において直接使用され、費用のかか
る退屈な予備精製・分離工程を必要とすることなく、エ
ポキシドが高収率で得られる。粗製の酸化剤ストリーム
はエポキシ化反応条件下で過酸化水素を発生しうる可変
量の物質を含んでいてもよい。例えば、式:化9
【化9】 〔式中、RおよびR’は先に記載した通りである〕の化
合物のような過酸化水素前駆体が存在し得る。
【0009】本発明のアルキル・アリール第二アルコー
ルのような第二アルコールと分子酸素とを反応させて過
酸化水素を生成する方法は公知であり、例えば米国特許
第 2,871,102; 2,871,103; 2,871,104; 2,819,949; 2,8
69,989; 2,949,343; 3,003,853; 3,012,860; 3,074,78
2; 4,303,632; 4,897,252; 4,975,266; 5,039,508およ
び 5,041,680号、英国特許第 758,907および 758,967号
に記載されている。これらの特許明細書のそれぞれの全
教示内容は参照によりここに引用するものとする。好適
な態様では、アルキル・アリール第二アルコールと分子
酸素とを、液相中で、少なくとも約30重量%のアルキ
ル・アリール第二アルコール、アルキル・アリール第二
アルコールの酸化により生じるケトン、約1−10重量
%の過酸化水素および水を含む酸化剤ストリームを形成
するのに効果的な条件下で接触させる。前記の接触は米
国特許第 4,897,252、4,975,266 および 5,039,508号に
記載される条件下で行うことが最も好ましい。
【0010】オレフィンの過酸化水素酸化のためのエポ
キシド触媒として活性である有機レニウムオキシド化合
物はどれも本発明方法において使用し得るが、DE 3,90
2,357またはその対応する米国特許、および Herrmann,
J. Organomet. Chem. 382, 1(1990)に記載された化合物
を使用することが特に好ましい。これらの刊行物は全体
を参照によりここに引用するものとする。
【0011】適当な有機レニウムオキシド触媒の1つの
クラスは一般式:化10
【化10】R1 a Reb C 〔式中、aは1−6で、bは1−4で、cは1−14で
あり、Reは5−7の原子価を有し、そしてR1 はアル
キルまたはアルアルキルである〕を有する化合物を含
む。好ましくは、cは3・bより大きくない。R1 基は
同一でも異なっていてもよく、好ましくはC1 −C10
ルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、n-ペ
ンチル、イソペンチル、1−メチルブチル、1−エチル
プロピル、ネオペンチル、tert- ペンチル、シクロペン
チル、n-ヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシル、C
7 15異性体、C8 17異性体、C9 19異性体、C10
21異性体など)またはC7 −C9 アルアルキル(ベン
ジル、フェネチルなど)である。置換されたR1 基も利
用でき、ハロゲン化されたR1 基が特に有用である。目
的とするエポキシ化反応の立体障害を最小限に抑えるた
めに、このタイプの触媒はレニウム原子あたり炭素数6
より大の基を3個より多く含まないことが好ましい。少
なくとも1つの水素原子が各R1 基のα炭素に結合され
ていることが好ましい。このタイプの有機レニウムオキ
シド触媒の例はメチルレニウムトリオキシド、テトラメ
チルテトラオキソジレニウム(VI)、エチルレニウムト
リオキシド、n-プロピルレニウムトリオキシド、シクロ
ヘキシルレニウムトリオキシド、n-ブチルレニウムトリ
オキシド、ベンジルレニウムトリオキシド、テトラエチ
ルテトラオキソジレニウム(VI)などであるが、これら
に限定されない。このような化合物の製法は公知であ
り、例えば DE 3,902,357; Herrmann, J. Organomet. C
hem. 382, 1 (1990); Herrmann, Angew. Chem. 100, 42
0(1988) および DE 3,841,733 に記載されている。これ
らの刊行物は全体を参照によりここに引用するものとす
る。このクラスの触媒には、Herrmann et al., Angew.
Chem. Int. Ed. Eng. 30, 1638(1991)(参照によりここ
に引用される)で教示されるような、おおよその実験式
[R1ReO3]X を有する高分子有機レニウムオキシドも含
まれる。
【0012】また、一般式:化11
【化11】(RRe) ・L 〔式中、dは1または2であり、eは1−3・dの整数
であり、fは0または1−2・dの整数であり、gは1
−3・dの整数であり、Reは5−7の原子価を有し、
はアルキルまたはアルアルキルであり、Rはアル
キル、アルアルキルまたはアリールであり、そしてLは
OおよびNから選ばれる1−3個のヘテロ原子を含みか
つReに配位結合されたリガンドである〕を有するリガ
ンド含有有機レニウムオキシド化合物も、本発明方法に
おいて触媒として使用するのに適している。R基は同
一でも異なっていてもよく、好ましくは置換された又は
置換されていないC−C10アルキルもしくはC
アルアルキルである。Rとしての使用に適してい
ると上記された有機基はどれもRとして使用すること
ができる。Rは好ましくはC−C10アルキル、C
−CアルアルキルまたはC−C10アリール基で
ある。RとRは同一でも異なっていてもよい。好適
なC−C10アリール基にはフェニル、トリル、キシ
リル、メシチル、ハロフェニル、ニトロフェニル、シア
ノフェニル、およびアルコキシフェニルが含まれる。こ
のタイプの触媒は、少なくとも1つのヘテロ原子含有リ
ガンドを含む点で、先に記載した触媒と相違している。
適当なリガンドはアンモニア、第一アミン(H
R)、第二アミン(HNR)、または第三アミン(N
)〔ここでRは分枝鎖または非分枝鎖のアルキル、
アルアルキルまたはアリール基である〕、芳香族アザ
環、例えばピリジン、その環置換された及びアネレート
化された(anellated)誘導体、例えば8−ヒ
ドロキシキノリン、O,O’−、N,O−またはN,
N’−キレートリガンド、例えば2,2’−ビピリジ
ン、2−アミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジ
ン、置換ピペラジン、アミノ置換ピペリジンまたはピロ
リジン、アルコキシ置換ピリジン、例えばメトキシピリ
ジン、1,3−ジケトン、例えばアセチルアセトン、
1,2−ジケトン、例えばジアセチルまたは2,3−ペ
ンタンジオール、β−アミノアルコール、例えば2−ア
ミノエタノール、2−アミノフェノール、2−アミノ−
1−ブタノール、またはエフェドリン、β−アミノアル
デヒド、β−アミノケトン、1,2−ジイミド、β−ア
ミノエーテル、例えば2−(アミノメチル)テトラヒド
ロフラン、芳香族N−オキシド、例えば2,2’−ビピ
リジンN,N−ジオキシドまたはピリジンN−オキシ
ド、1,2−ジアミン、例えばエチレンジアミン、また
はヒドロキシカルボン酸、例えば酒石酸およびそのエス
テルなどであるが、これらに限定されない。その他のリ
ガンドの例としてはキヌクリジン、アニリン、トリエチ
ルアミン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン、メトキシアニリン、2−(アミノメチル)ピリジ
ン、2−(アミノエチル)ピリジン、(N,N−ジメチ
ルアミノ)アセトニトリル、(N,N−ジメチルアミ
ノ)アセトンなどがある。第三アミン、第三アミンオキ
シド、芳香族アザ環(例.ピリジン)および芳香族アザ
環オキシド(例.ピリジン−N−オキシド)が一般的に
使用するのに適したリガンドの種類である。リガンドは
単座、2座、3座または多座であってよく(すなわち、
1個またはそれ以上の配位ヘテロ原子を含み)、レニウ
ム以外の金属を含んでいても、その金属に配位結合して
いてもよい。このタイプのリガンド含有有機レニウムオ
キシド化合物は当分野でよく知られており、例えば先に
挙げたドイツ特許やHerrmannの文献に記載され
ている。今回、意外にも、このクラスの有機レニウムオ
キシド触媒は望ましくない1,2−ジオール加水分解副
生物を最低レベルで製造するという点で、この種の触媒
の使用が有利であると判明した。
【0013】また、一般式:化12
【化12】 (polymer)h ・(R4 i Rej k 1 〔式中、polymer はOおよびNから選ばれる1−3個の
ヘテロ原子を含みかつR 0.01−10であり、iは1−6の整数であり、jは
1−4の整数であり、kは1−14の整数であり、Re
は5−7の原子価を有し、そしてR4 はアルキルまたは
アルアルキルである〕を有するポリマー結合有機レニウ
ムオキシド触媒も、本発明方法において使用するのに適
している。最も好ましくは、リガンド部位はアミン窒素
またはアミド窒素を含む。R4 はR1 としての使用に適
していると上記された有機基のいずれであってもよい。
適当なヘテロ原子含有ポリマーは、例えばポリ−4−ビ
ニルピリジン、ポリ−2−ビニルピリジン、ポリ−2−
ビニルピリジン コ- スチレン、ポリ(アクリル酸アミ
ド)、ポリビニルピロリドン、ポリイミド、ポリアミ
ド、例えばナイロン6、およびアミン基を含む種々のイ
オン交換樹脂である。ドイツ特許第 3,902,357号は適当
なポリマー結合有機レニウムオキシド触媒を得る方法を
開示している。このタイプの有機レニウムオキシド触媒
を用いる利点は、この触媒が濾過によってエポキシ化反
応混合物から容易に回収でき、後続のエポキシ化におい
て再使用できる点にある。もう1つの利点は、この種の
触媒が一般にエポキシドに対する高い選択率を与える点
である。
【0014】用いる触媒の量は限定的でないが、実施可
能な短い時間で目的のエポキシ化反応を実質的に達成す
るように十分であるべきである。触媒の最適量は反応温
度、オレフィンの反応性と濃度、過酸化水素の濃度、ア
ルキル・アリール第二アルコールの種類と濃度、触媒の
活性といった多くの要因に左右されるだろう。しかしな
がら、一般に、有機レニウムオキシド触媒中のRe対過
酸化水素(Re:H22 )のモル比は約0.01:1
00から1:100であろう。エポキシ化反応混合物中
の触媒の重量濃度は一般に約0.01−1.0%であろ
う。
【0015】本発明方法でエポキシ化されるオレフィン
物質は少なくとも1つのエチレン性不飽和官能基(すな
わち、炭素−炭素二重結合)を有するいずれの有機化合
物であってもよく、芳香族、脂肪族、混合芳香族−脂肪
族(例.アルアルキル)、環状、分枝鎖または直鎖のオ
レフィンであり得る。好ましくは、オレフィンは2−3
0個の炭素原子を含む(つまり、C2 −C30オレフィ
ン)。オレフィンには炭素−炭素二重結合が2以上存在
していてもよい。従って、ジエン、トリエンおよび他の
ポリ不飽和物質も使用できる。その他の適当な物質の例
は不飽和脂肪酸または脂肪酸誘導体、例えばエステルや
グリセリド、オリゴマーまたはポリマーの不飽和化合
物、例えばポリブタジエンなどである。
【0016】オレフィンは炭化水素置換基以外の置換
基、例えばハライド、カルボン酸、エーテル、ヒドロキ
シ、チオール、ニトロ、シアノ、ケトン、エステル、酸
無水物、アミノなどを含んでいてもよい。
【0017】本発明方法において使用するのに適したオ
レフィンの例はエチレン、プロピレン、ブテン、ブタジ
エン、ペンテン、イソプレン、1−ヘキセン、3−ヘキ
セン、1−ヘプテン、1−オクテン、ジイソブチレン、
1−ノネン、1−テトラデセン、ペンタミルセン、カン
フェン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセ
ン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサ
デセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノ
ナデセン、1−エイコセン、プロピレンのトリマーおよ
びテトラマー、ポリブタジエン、ポリイソプレン、シク
ロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロ
オクテン、シクロオクタジエン、シクロドデセン、シク
ロドデカトリエン、ジシクロペンタジエン、メチレンシ
クロプロパン、メチレンシクロペンタン、メチレンシク
ロヘキサン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘキ
セン、メタリルケトン、塩化アリル、臭化アリル、アク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、塩化
クロチル、塩化メタリル、ジクロロブテン類、アリルア
ルコール、炭酸アリル、酢酸アリル、アクリル酸とメタ
クリル酸のアルキルエステル、マレイン酸ジアリル、フ
タル酸ジアリル、不飽和トリグリセリド、例えば大豆
油、不飽和脂肪酸、例えばオレイン酸、リノレン酸、リ
ノール酸、エルカ酸、パルミトレイン酸、リシノール酸
およびそれらのエステル(モノ−、ジ−およびトリグリ
セリドエステルを含む)、アルケニル芳香族化合物、例
えばスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、1,2−ジヒドロナフタレン、
インデン、スチルベン、シンナミルアルコール、2−メ
チル−1−フェニル−1−プロペン、2−メチル−3−
フェニル−2−プロペン−1−オール、酢酸シンナミ
ル、臭化シンナミル、塩化シンナミル、4−スチルベン
メタノール、ar- メチルスチレン、ar- エチルスチレ
ン、ar- tert- ブチルスチレン、ar- クロロスチレン、
1,1−ジフェニルエチレン、塩化ビニルベンジル、ビ
ニルナフタレン、ビニル安息香酸、ar- アセトキシスチ
レン、ar- ヒドロキシスチレン(すなわち、ビニルフェ
ノール)、2−または3−メチルインデン、2,4,6
−トリメチルスチレン、1−フェニル−1−シクロヘキ
セン、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、ビニルアン
トラセン、ビニルアニソールなどである。
【0018】オレフィンの混合物もエポキシ化すること
ができ、得られたエポキシドの混合物は混合状態で使用
されるか、または個々の成分エポキシドに分離される。
【0019】本発明方法は一般式:化13
【化13】 〔式中、R5 、R6 、R7 およびR8 は同一であるかま
たは異なり、水素、C1−C6 アルキル(直鎖、分枝鎖
または環状)、C6 −C15アリールおよびC7 −C20
ルアルキルより成る群から選ばれる〕を有するC2 −C
30オレフィンのエポキシ化に特に有用である。
【0020】オレフィンの量に対する過酸化水素の量は
限定的でないが、最も適切には、オレフィンが1つのエ
チレン性不飽和基を含むとき、過酸化水素:オレフィン
のモル比は約100:1から1:100である。オレフ
ィン物質中のエチレン性不飽和基対過酸化水素のモル比
は、より好ましくは1:10から10:1の範囲であ
る。1当量のモノ不飽和オレフィン物質を酸化するには
理論的に1当量の過酸化水素が必要であるが、エポキシ
ドに対する選択率を最適化するために、一方の反応剤を
過剰に使用することが望ましい。本発明方法の主な利点
は、オレフィンに対して大過剰モル量の過酸化水素を必
要としないことである。過酸化水素に対してわずかに
(つまり、5−25%)過剰モル量のオレフィンを用い
ることにより、エポキシドの高収率を達成できる。かく
して、過酸化水素は非常に効率よく使用され、わずかな
過酸化水素が非選択的分解により(つまり、オレフィン
分子を酸化せずに)失われて水になる。過酸化水素はそ
の製造コストが比較的高いので、このことは、本発明の
一体化された全プロセスが商業規模で経済的に実施し得
ることを意味している。
【0021】反応温度は限定的でないが、適度に短い時
間内でオレフィンのエポキシドへの実質的変換を達成す
るのに十分であるべきである。この反応はできる限り高
い過酸化水素の転化率を達成するように、好ましくは少
なくとも50%、望ましくは、適度な選択率と合致させ
て、少なくとも90%の転化率を達成するように行うこ
とが一般に有利である。最適反応温度は、他の要因もあ
るが、とりわけ触媒の活性、オレフィンの反応性、反応
剤の濃度、用いるアルキル・アリール第二アルコールの
種類により影響されるだろう。しかし、一般的に反応温
度は約−30℃から100℃の範囲である。触媒として
メチルレニウムオキシドやアミンリガンド含有メチルレ
ニウムオキシドを用いる場合の反応温度は、より好まし
くは約20−60℃であるだろう。エポキシ化反応は発
熱反応になりやすいので、反応混合物から熱を取り除く
手段を採用することが望ましい。上記の可変要因に応じ
て、約10分から48時間の反応時間が一般に適してい
るだろう。大気圧以下の圧力を用いることもできるが、
この反応は大気圧または加圧(一般には、約 2,000psig
より高くない)下で行うことが好ましい。通常、反応
成分を液相混合物として維持することが望ましいだろ
う。
【0022】本発明方法は、適切な型の反応容器または
装置を使って、バッチ式で行っても、連続または半連続
方式で行ってもよい。過酸化水素を用いてオレフィンの
金属触媒エポキシ化を行う既知の方法は、一般にこの方
法での使用にも適しているだろう。かくして、反応剤は
全部一度に混合しても、逐次加えてもよい。例えば、過
酸化水素は反応ゾーンに漸増的に添加し得る。エポキシ
化が所望の転化率で実施されたら、目的のエポキシド生
成物を分別蒸留、抽出蒸留、液−液抽出、結晶化などの
適当な手法を使って反応混合物から分離・回収する。エ
ポキシ化反応混合物から分離後、回収した有機レニウム
オキシド触媒(均質または不均質でありうる)は後続の
エポキシ化において経済上の見地から再利用してもよ
い。同様に、未反応のオレフィンや過酸化水素も分離し
て、再循環することができる。粗製のエポキシ化反応混
合物はさらにアルキル・アリール第二アルコールと、一
般に、初期工程(アルコールと分子酸素を反応させて過
酸化水素を生成する工程)で製造された対応するアルキ
ル・アリールケトンを含むであろう。アルキル・アリー
ル第二アルコールおよびアルキル・アリールケトンから
エポキシドを分離した後、ケトンを水素化によりアルキ
ル・アリール第二アルコールへ変換することができる。
例えば、遷移金属水素化触媒の存在下でケトンを水素と
反応させる。このタイプの水素化反応は当分野で周知で
ある。また、アルキル・アリール第二アルコールを既知
の方法で脱水し、スチレンのような価値あるアルケニル
芳香族生成物を得ることもできる。
【0023】図1は、プロピレンのような比較的軽質の
オレフィンをエポキシ化して揮発性のエポキシドを得る
ための、本発明の一体化されたエポキシ化方法の一実施
態様を示す。アルキル・アリール第二アルコールを含む
ストリームはライン21からアルコール酸化ゾーン1に
送り、ここでアルキル・アリール第二アルコールと分子
酸素とを反応させて過酸化水素、アルキル・アリールケ
トンおよび過剰のアルキル・アリール第二アルコールを
含む酸化剤ストリームを形成させる。分子酸素はライン
2から導入された空気により供給される。
【0024】温度と圧力、反応剤の添加速度と濃度の条
件は、ゾーン1において、液相中の酸素吸収率を最大酸
素吸収率の90%またはそれ以上に維持するのに効果的
であるように保持することが好ましい。反応混合物の含
水量は、酸化中に形成された水をライン3Aから未反応
の酸素および/または不活性ガスと共に反応混合物から
ストリッピングすることにより、4重量%以下、好まし
くは2重量%以下、最も好ましくは1重量%以下に維持
することが望ましい。有利には、これらのガス中の酸素
分圧を、最大酸素吸収率での最小値の3.0倍より小さ
い値、好ましくは2.0倍より小さい値に調整する。
【0025】特に好ましい実施では、反応ゾーン1が複
数の別個の反応ゾーンから成る。液体反応混合物を1つ
のゾーンから次のゾーンへ連続的に送り、この間酸素含
有ガスをそれぞれの反応ゾーンに並行に導入する。各ゾ
ーンは十分に逆混合する。過酸化水素の濃度は最初のゾ
ーンで最低であり、後続の各ゾーンで増加し、最後のゾ
ーンで最高に達する。
【0026】過酸化水素を含む酸化剤ストリームはゾー
ン1からライン3を経て送り、オレフィンエポキシ化ゾ
ーン4で行われるオレフィンエポキシ化反応での酸化剤
の供給源として直接使用する。これとは別に、ゾーン4
に導入する前に、酸化剤ストリームをさらに処理または
精製することもできる。
【0027】エポキシ化すべきオレフィンはライン6か
らゾーン4に供給し、同時に有機レニウムオキシド触媒
をライン5から導入する。得られた反応混合物は、オレ
フィンの少なくとも一部、好ましくは少なくとも約50
%をエポキシドに変換し、これにより過酸化水素の一部
を消費する(好ましくは、実質的に全部の過酸化水素を
消費する)のに十分な時間、ゾーン4において所望の温
度および圧力に維持する。このようにして得られた粗製
エポキシ化生成物はライン7を通してエポキシド精製ゾ
ーン8に送り、そこで分別蒸留または他の手段により、
再循環オレフィンストリーム(ライン9からオレフィン
供給ライン6またはオレフィンエポキシ化ゾーン4に戻
す)、水および/またはエポキシドよりも低沸点の有機
物を含む軽質物ストリーム(ライン10から抜き取
る)、目的のエポキシド生成物を含むエポキシドストリ
ーム(ライン11から抜き取る)、およびアルキル・ア
リール第二アルコールとアルキル・アリールケトンから
成るケトン/アルコールストリーム(ライン13から抜
き取る)に分離する。未反応の過酸化水素が存在する場
合は、それを水溶液または有機溶液の形で除くか、ある
いは適当な方法で分解する。所望により、アルコールや
ケトンよりも高沸点の有機化合物および有機レニウムオ
キシド触媒を含む重質物ストリームを分離して、ライン
12から抜き取ってもよい。有機レニウムオキシド触媒
をこのストリームから回収して、ライン5からオレフィ
ンエポキシ化ゾーンに返送する。
【0028】場合により、ケトン/アルコールストリー
ムは蒸留、向流抽出などの適当な手段を使ってケトン/
アルコール精製ゾーン14においてさらに精製すること
ができる。フェノールのような数種の化合物がケトン/
アルコールストリーム中に含まれることがあり、これら
はアルキル・アリール第二アルコールの過酸化水素およ
びアルキル・アリールケトンへの分子酸素による酸化を
妨げる傾向がある。従って、ゾーン14でこのストリー
ムを処理し、かかる化合物を除去するかまたはそれらを
非妨害性化合物に変換することが望ましい。好ましく
は、ゾーン14は蒸留手段とカセイアルカリおよび/ま
たはイオン交換処理手段の両方を含む。追加の重質物を
ライン15から抜き取り、必要に応じてアルキル・アリ
ール第二アルコールをライン16から導入して補給す
る。精製したケトン/アルコールストリームはライン1
7から水素化ゾーン18へ送り、ここでこのストリーム
を水素(ライン19から導入)と適当な水素化触媒(例
えば、担持された白金またはパラジウム触媒;ライン2
0から導入)の存在下で反応させ、アルコール酸化ゾー
ン1で生成されたアルキル・アリールケトンの少なくと
も一部、好ましくは実質的に全部をアルキル・アリール
第二アルコールに変換する。ゾーン18で生成された水
素化ストリームはライン21からアルコール酸化ゾーン
1に送る。この一体化された方法は、目的のエポキシド
が唯一の主な有機生成物でありかつアルキル・アリール
ケトンが再循環されるように、連続法で実施することが
好ましい。
【0029】上記の説明から、当業者は、本発明の精神
および範囲から逸脱することなく、本発明の本質的特徴
を容易に理解し、本発明をいろいろな使用法、条件およ
び態様に適応させるべくそれを変更および修飾すること
ができるであろう。
【0030】
【実施例】以下の実施例は本発明方法をさらに詳しく例
示するためのものであり、いかなる場合も本発明を制限
するものではない。
【0031】実施例1 本実施例では、プロピレンが本発明方法により高収率で
エポキシ化されることを示す。α−メチルベンジルアル
コール (70 mL)、アセトフェノン (30 mL)および50%
過酸化水素水溶液 (0.15 mole のH2O2) の混合物を硫酸
マグネシウム (30 g) と30分間攪拌して、酸化剤スト
リームを製造した。濾過後、酸化剤ストリームは約5%
の過酸化水素と1%の水を含んでいた。その後、メチル
レニウムトリオキシド触媒 (0.20 g; 0.53 mole %; 0.8
0 mmole)とピリジン (0.075 mL;0.93 mmole) を加えて
黄色の溶液を得た。
【0032】この溶液を、テフロン(登録商標)攪拌ブ
レードとサーモウェルとプロピレン流入ラインを備えた
ガラス−ラインオートクレーブに移した。反応器にプロ
ピレン(16mL;0.20mole)を装填した。2
時間の反応において、攪拌混合物の温度は19℃から3
0℃に上がり(外部加熱や冷却を行わなかった)、圧力
は50−60psigに低下した。反応器を外部氷浴で
冷却し、ガス袋の中に排気した。続いて、ガス袋の内容
物と反応器から抜き取った液相をガスクロマトグラフィ
ーで分析した。過酸化水素の82%転化率と、(H
に基づいて)プロピレンオキシドに対する80%選択
率が観測された。プロピレンから誘導された副生物は検
出されなかった。
【0033】実施例2−7 実施例1を繰り返したが、反応条件を次のように変更し
た。実施例2ではエポキシ化反応混合物にモレキュラー
シーブ(分子ふるい)を加えた。実施例3の反応時間は
2時間ではなく、4時間であった。実施例4では 0.3 m
ole % の触媒を使用したが、実施例5では 0.9 mole %
の触媒を用いた。実施例6では、α−メチルベンジルア
ルコールの分子酸素酸化により酸化剤ストリームを製造
し、このストリームはα−メチルベンジルアルコール約
70%、アセトフェノン25%、過酸化水素5%および
水1%を含んでいた。実施例7では、ピリジンを加えな
かった。これらの実施例において得られた結果を表1に
示す。
【0034】
【表1】 実施例 温度範囲(℃) H2 2 転化率 エポキシドに対する選択率 2 14−27 74 53 3 17−31 95 65 4 15−31 59 65 5 16−32 97 60 6 23−30 90 67 7 19−31 89 41a a プロピレングリコール
【0035】実施例8−14 実施例1の手順を繰り返したが、転化率と選択率に対す
る温度の影響を調べるために、オートクレーブ反応器に
外部加熱コイルを取り付けた。オートクレーブは周囲温
度で装填されたが、外部コイルは32℃に加熱された。
得られた結果を表2に示す。「温度範囲」の欄には、そ
れぞれの反応混合物において観測された初期温度と最高
温度を示してある。
【0036】
【表2】 実施例 温度範囲(℃) H2 2 転化率 エポキシドに対する選択率 8 21−38 95 89 9 27−41 92 80 10 23−39 89 79 11 24−47 92 84 12 26−50 86 83 13 45−55 96 45(15PGa ) 14 14=8- 98 0b a プロピレングリコール b 17%スチレン,18%スチレンオキシド
【0037】これらの結果から、本発明方法を使うこと
により、一貫して高いエポキシドに対する選択率が得ら
れることがわかる。しかしながら、反応温度が約60℃
を越えると、過酸化水素の(酸素と水への)非選択的分
解が始まって、エポキシ化と競合する。比較的高い反応
温度でのエポキシドに対する高い選択率は、初期発熱量
の注意深いコントロール、反応混合物へのオレフィンの
遅い添加、または他の有機レニウムオキシド触媒の使用
により達成できるかもしれない。
【0038】実施例15−19 これらの実施例はピリジン以外の配位リガンドの使用を
示す。32℃に維持した外部加熱コイルを使用し、酸化
剤ストリームと触媒の混合物にオレフィンを計量バルブ
から徐々に加えたことを除いて、実施例1の手順を繰り
返した。実施例16と18では、実施例6で使用したも
のと類似した組成を有するα−メチルベンジルアルコー
ルの分子酸素酸化により得られた粗製酸化剤ストリーム
を用いた。これらの実験で得られた結果を表3に示す。
【0039】
【表3】 実施例 リガンド 温度(℃) H2 2 転化率 エポキシドに対する選択率 15 ピリジン 27−42 88 92 16 ピリジン 28−42 91 91 17 ピリジン 27−40 85 88 N−オキシド 18 ピリジン 27−39 88 90 N−オキシド 19 メチルモル 27−37 79 83 ホリン N−オキシド
【0040】実施例20−26 これらの実施例では、本発明方法でのアルキル・アリー
ル第二アルコールの使用が他のアルコール溶媒と比べて
より高い収率のエポキシド生成物を与えることを実証す
る。α−メチルベンジルアルコール/アセトフェノン混
合物の代わりに表4に示した溶媒を用いた点を除いて、
実施例9の手順を繰り返した。
【0041】
【表4】 実施例 溶媒 H2 2 転化率 エポキシド選択率 エポキシド選択率 20 α−メチル 92 82 75 ベンジン アルコール *21 イソプロパ 31 39 12 ノール/ア セトン *22 イソプロパ 47 49 23 ノール/ア セトン *23 シクロヘキ 19 24 5 サノール/ シクロヘキ サノン *24 アセトフェ 53 81 43 ノン *25 ベンジル 82 73 60 アルコール *26 t−ブチル 62 89 55 アルコール * 比較例 a プロピレングリコール b 1.0モル%触媒
【0042】溶媒としてアルキル・アリール第二アルコ
ールを使用して、過酸化水素に基づいたプロピレンオキ
シドの収率75%が得られた(実施例20)。ジアルキ
ル第二アルコール/ケトン混合物を用いた場合は、過酸
化水素の転化率とエポキシド選択率の両方が実質的に低
下した(実施例21−23)。アセトフェノンとt-ブチ
ルアルコール(実施例24と26)はα−メチルベンジ
ルアルコールにおいて観察されたエポキシド選択率に匹
敵する選択率を与えたが、低下した過酸化水素の転化率
に反映されるように、反応速度がかなり遅かった。かく
して、所定の反応時間でのエポキシドの総収率は、実施
例20のアルキル・アリール第二アルコールと比べてこ
れらの溶媒において低下した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の適当な実施態様を示した説明図で
ある。
フロントページの続き (72)発明者 ウイルフレッド ポーサム シャム アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 19382 ウエス ト チェスター ウイ ンターブリッジ レーン 2603 (72)発明者 ジョン ジー ザジャセック アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 19333 デボン クロブリー ロード 669 (72)発明者 ヘブン エス ケスリング ジュニア アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 19026 デレ クセル ヒル フレンド シップ ロード 248 (56)参考文献 特開 平1−113378(JP,A) 特開 平2−233688(JP,A) 米国特許5166372(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 301/12

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィンと、過酸化水素およびアルキ
    ル・アリール第二アルコールを含む酸化剤混合物とを、
    有機レニウムオキシド触媒の存在下に、オレフィンをエ
    ポキシ化するのに効果的な条件下で接触させてエポキシ
    ドを形成させることから成る、オレフィンのエポキシ化
    方法。
  2. 【請求項2】 アルキル・アリール第二アルコールがα
    - メチルベンジルアルコールである、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 酸化剤混合物がアルキル・アリール第二
    アルコールを分子酸素と接触させることにより製造され
    る、請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 オレフィンがC2 −C30オレフィンであ
    る、請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 有機レニウムオキシド触媒が、 (a) 一般式:化1 【化1】R1 a Reb c 〔式中、aは1−6で、bは1−4で、cは1−14で
    あり、Reは5−7の原子価を有し、そしてR1 はアル
    キルまたはアルアルキルである〕を有する化合物; (b) 一般式:化2 【化2】(R2 Re)d e 3 f ・Lg 〔式中、dは1または2であり、eは1−3・dの整数
    であり、fは0または1−2・dの整数であり、gは1
    −3・dの整数であり、Reは5−7の原子価を有し、
    2 はアルキルまたはアルアルキルであり、R3 はアル
    キル、アルアルキルまたはアリールであり、そしてLは
    OおよびNから選ばれる1−3個のヘテロ原子を含みか
    つReに配位結合されたリガンドである〕を有する化合
    物; (c) 一般式:化3 【化3】 (polymer)h ・(R4 i Rej k 1 〔式中、polymer はOおよびNから選ばれる1−3個の
    ヘテロ原子を含みかつR 0.01−10であり、iは1−6の整数であり、jは
    1−4の整数であり、kは1−14の整数であり、Re
    は5−7の原子価を有し、そしてR4 はアルキルまたは
    アルアルキルである〕を有する物質;および (d) これらの混合物;より成る群から選ばれる、請求項
    1の方法。
  6. 【請求項6】 酸化剤混合物がさらにアルキル・アリー
    ルケトンを含む、請求項1の方法。
  7. 【請求項7】 酸化剤混合物がさらに水を含む、請求項
    1の方法。
  8. 【請求項8】 約−30℃から100℃の範囲の温度で
    接触させる、請求項1の方法。
  9. 【請求項9】 酸化剤混合物中の過酸化水素の濃度が約
    1−10重量%である、請求項1の方法。
  10. 【請求項10】 酸化剤混合物中のアルキル・アリール第
    二アルコールの濃度が少なくとも約30重量%である、
    請求項1の方法。
  11. 【請求項11】 過酸化水素対オレフィンのモル比が約
    1:10から10:1である、請求項1の方法。
  12. 【請求項12】 有機レニウムオキシド触媒中のRe対過
    酸化水素のモル比が約0.01:100から1:100
    である、請求項1の方法。
  13. 【請求項13】 C2 −C30オレフィンと、過酸化水素、
    メチルベンジルアルコール、アセトフェノンおよび水を
    含む酸化剤混合物とを、一般式:化4 【化4】(R2 Re)d e f ・Lg 〔式中、dは1または2であり、eは1−3・dの整数
    であり、fは0または1−2・dの整数であり、gは1
    −3・dの整数であり、Reは5−7の原子価を有し、
    2 はアルキルまたはアルアルキルであり、R3 はアル
    キル、アルアルキルまたはアリールであり、そしてLは
    OおよびNから選ばれる1−3個のヘテロ原子を含みか
    つReに配位結合されたリガンドである〕を有する有機
    レニウムオキシド触媒の存在下に、約−30℃から10
    0℃の温度で接触させてエポキシドを形成させることか
    ら成り、その際、該酸化剤混合物中の過酸化水素の濃度
    が約1−10重量%であり、該酸化剤混合物中のメチル
    ベンジルアルコールの濃度が少なくとも約30重量%で
    あり、過酸化水素:オレフィンのモル比が約1:10か
    ら10:1であり、そして該有機レニウムオキシド触媒
    中のRe:過酸化水素のモル比が約0.01:100か
    ら1:100であることを特徴とする、C2 −C30オレ
    フィンのエポキシ化方法。
  14. 【請求項14】 C2 −C30オレフィンが一般式:化5 【化5】 〔式中、R5 、R6 、R7 およびR8 は同一であるかま
    たは異なり、水素、C1−C6 アルキル、C6 −C15
    リールおよびC7 −C20アルアルキルより成る群から選
    ばれる〕を有する、請求項13の方法。
  15. 【請求項15】 C2 −C30オレフィンがエチレン、プロ
    ピレン、イソブチレン、2−ブテン、1−ブテン、アリ
    ルアルコール、シクロヘキセン、塩化アリル、スチレ
    ン、1−オクテン、ブタジエン、1−ペンテン、2−ペ
    ンテン、2,3−ジメチル−2−ブテン、2−メチル−
    2−ブテン、シクロオクテン、スチルベン、フェニルア
    リルエーテル、α−メチルスチレン、メタリルアルコー
    ル、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、1
    −ヘキセン、メチルアリルエーテルおよびノルボルネン
    より成る群から選ばれる、請求項13の方法。
  16. 【請求項16】 R2 がメチルで、dが1で、eが3で、
    fが0である、請求項13の方法。
  17. 【請求項17】 リガンドが第三アミン、第三アミンオキ
    シド、芳香族アザ環および芳香族アザ環オキシドより成
    る群から選ばれる、請求項13の方法。
  18. 【請求項18】 リガンドがピリジンおよびピリジンN−
    オキシドより成る群から選ばれる、請求項13の方法。
  19. 【請求項19】 次の工程: (a) アルキル・アリール第二アルコールと分子酸素と
    を、アルキル・アリール第二アルコール、アルキル・ア
    リールケトンおよび過酸化水素を含む酸化剤混合物を形
    成させるのに効果的な条件下で接触させること;および (b) 該酸化剤混合物と、オレフィンおよび有機レニウム
    オキシド触媒とを、オレフィンをエポキシ化するのに効
    果的な条件下で接触させてエポキシドを形成させるこ
    と;から成る、一体化されたエポキシドの製造方法。
  20. 【請求項20】 アルキル・アリール第二アルコールおよ
    びアルキル・アリールケトンからエポキシドを分離する
    追加の工程を含む、請求項19の方法。
  21. 【請求項21】 アルキル・アリールケトンと水素とを、
    遷移金属水素化触媒の存在下に、アルキル・アリールケ
    トンをアルキル・アリール第二アルコールに変換するの
    に効果的な条件下で反応させる追加の工程を含む、請求
    項20の方法。
  22. 【請求項22】 アルキル・アリール第二アルコールがα
    - メチルベンジルアルコールである、請求項19の方法。
  23. 【請求項23】 工程(a) を液相中で行う、請求項19の方
    法。
  24. 【請求項24】 酸化剤ストリーム中の過酸化水素の濃度
    が約1−10重量%である、請求項19の方法。
  25. 【請求項25】 次の工程: (a) α- メチルベンジルアルコールと分子酸素とを、液
    相中で、少なくとも約30重量%のα- メチルベンジル
    アルコール、アセトフェノン、約1−10重量%の過酸
    化水素および水を含む酸化剤混合物を形成させるのに効
    果的な条件下で接触させること; (b) 該酸化剤混合物と、C2 −C30オレフィンおよび一
    般式:化6 【化6】(R2 Re)d e 3 f ・Lg 〔式中、dは1または2であり、eは1−3・dの整数
    であり、fは0または1−2・dの整数であり、gは1
    −3・dの整数であり、Reは5−7の原子価を有し、
    2 はアルキルまたはアルアルキルであり、R3 はアル
    キル、アルアルキルまたはアリールであり、そしてLは
    OおよびNから選ばれる1−3個のヘテロ原子を含みか
    つReに配位結合されたリガンドである〕を有する有機
    レニウムオキシド触媒とを、約−30℃から100℃の
    温度で接触させてエポキシドを形成させること、その
    際、過酸化水素:オレフィンのモル比が約1:10から
    10:1であり、そして該有機レニウムオキシド触媒中
    のRe:過酸化水素のモル比が約0.01:100から
    1:100である; (c) α- メチルベンジルアルコールおよびアセトフェノ
    ンからエポキシドを分離すること;および (d) アセトフェノンと水素とを遷移金属水素化触媒の存
    在下に反応させて、アセトフェノンをα- メチルベンジ
    ルアルコールに変換させること;から成る、一体化され
    たエポキシドの製造方法。
  26. 【請求項26】 C2 −C30オレフィンがプロピレンであ
    る、請求項25の方法。
  27. 【請求項27】 有機レニウムオキシド触媒がReに結合
    したメチル基を有する、請求項25の方法。
  28. 【請求項28】 Lが第三アミン、第三アミンオキシド、
    芳香族アザ環および芳香族アザ環オキシドより成る群か
    ら選ばれる、請求項25の方法。
  29. 【請求項29】 温度が約20−60℃である、請求項25
    の方法。
JP03923393A 1992-02-07 1993-02-04 エポキシ化方法 Expired - Fee Related JP3203583B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/832,568 US5166372A (en) 1992-02-07 1992-02-07 Epoxidation process
US07/832568 1992-02-07

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH061781A JPH061781A (ja) 1994-01-11
JP3203583B2 true JP3203583B2 (ja) 2001-08-27

Family

ID=25262051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03923393A Expired - Fee Related JP3203583B2 (ja) 1992-02-07 1993-02-04 エポキシ化方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5166372A (ja)
EP (1) EP0560488B1 (ja)
JP (1) JP3203583B2 (ja)
DE (1) DE69310962T2 (ja)
ES (1) ES2101942T3 (ja)

Families Citing this family (43)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2089378T3 (es) * 1991-11-26 1996-10-01 Eniricerche Spa Procedimiento para oxidar compuestos organicos con peroxido de hidrogeno producido en un procedimiento redox con antraquinona.
US5166372A (en) * 1992-02-07 1992-11-24 Arco Chemical Technology, L.P. Epoxidation process
GB9309458D0 (en) * 1993-05-07 1993-06-23 Bp Chem Int Ltd Process
US5384418A (en) * 1994-01-25 1995-01-24 Arco Chemical Technology, L.P. Integrated process for epoxide production
EP0665209B1 (de) * 1994-01-27 1998-12-02 Hoechst Aktiengesellschaft Verfahren zur katalytischen Oxidation von aromatischen Verbindungen
DE4419800A1 (de) * 1994-06-06 1995-12-07 Hoechst Ag Verfahren zur selektiven Oxidation aromatischer Verbindungen
US5463090A (en) * 1994-10-27 1995-10-31 Arco Chemical Technology, L.P. Integrated process for epoxide production
US5523426A (en) * 1995-01-04 1996-06-04 Arco Chemical Technology, L.P. Integrated process for epoxidation
US5905160A (en) * 1995-10-31 1999-05-18 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for production of epoxy compound and hydroxy iminodisuccinic acid
US5599956A (en) * 1996-02-22 1997-02-04 Uop Integrated process for the production of propylene oxide
US5633391A (en) * 1996-04-12 1997-05-27 National Starch And Chemical Investment Holding Corporation Methyltrioxorhenium-bis(trimethylsilyl)peroxide epoxidation of olefins
US5723636A (en) * 1996-04-12 1998-03-03 National Starch And Chemical Investment Holding Corporation Methyltrioxorhenium-urea hydrogen peroxide epoxidation of olefins
US5811601A (en) * 1996-08-09 1998-09-22 The Dow Chemical Company Isomerization of vinyl glycols to unsaturated diols
US5959163A (en) * 1997-09-04 1999-09-28 The Dow Chemical Company Process for the preparation of 1,4-butenediol from epoxybutene
US6500968B2 (en) 1998-08-26 2002-12-31 Hydrocarbon Technologies, Inc. Process for selective oxidation of organic feedstocks with hydrogen peroxide
US6576214B2 (en) * 2000-12-08 2003-06-10 Hydrocarbon Technologies, Inc. Catalytic direct production of hydrogen peroxide from hydrogen and oxygen feeds
US6749668B2 (en) * 2001-06-18 2004-06-15 Degussa Ag Process for the recovery of combustible components of a gas stream
ATE544730T1 (de) * 2002-03-14 2012-02-15 Repsol Quimica Sa Herstellungsverfahren für wasserstoffperoxid
US7141683B2 (en) 2002-05-02 2006-11-28 Degussa Ag Process for the epoxidation of olefins
EP1359148A1 (en) * 2002-05-02 2003-11-05 Degussa AG Process for the epoxidation of olefins
DE60330746D1 (de) 2003-02-03 2010-02-11 Repsol Quimica Sa Integriertes Verfahren zur selektiven Oxydation von organischen Verbindungen
US7067103B2 (en) 2003-03-28 2006-06-27 Headwaters Nanokinetix, Inc. Direct hydrogen peroxide production using staged hydrogen addition
US7045479B2 (en) 2003-07-14 2006-05-16 Headwaters Nanokinetix, Inc. Intermediate precursor compositions used to make supported catalysts having a controlled coordination structure and methods for preparing such compositions
US7655137B2 (en) * 2003-07-14 2010-02-02 Headwaters Technology Innovation, Llc Reforming catalysts having a controlled coordination structure and methods for preparing such compositions
US7011807B2 (en) * 2003-07-14 2006-03-14 Headwaters Nanokinetix, Inc. Supported catalysts having a controlled coordination structure and methods for preparing such catalysts
US7569508B2 (en) 2004-11-17 2009-08-04 Headwaters Technology Innovation, Llc Reforming nanocatalysts and method of making and using such catalysts
US7144565B2 (en) 2003-07-29 2006-12-05 Headwaters Nanokinetix, Inc. Process for direct catalytic hydrogen peroxide production
DE10342150A1 (de) * 2003-09-12 2005-04-28 Degussa Verfahren zur Oxidation organischer Substrate und Katalysatorzusammensetzung zur Durchführung des Verfahrens
US7632775B2 (en) 2004-11-17 2009-12-15 Headwaters Technology Innovation, Llc Multicomponent nanoparticles formed using a dispersing agent
US7396795B2 (en) 2005-08-31 2008-07-08 Headwaters Technology Innovation, Llc Low temperature preparation of supported nanoparticle catalysts having increased dispersion
EP1943237B1 (en) * 2005-10-25 2015-06-17 University Of Kansas Process for selective oxidation of olefins to epoxides
US8080677B2 (en) * 2005-10-25 2011-12-20 University Of Kansas Process for selective oxidation of olefins to epoxides
US7718710B2 (en) 2006-03-17 2010-05-18 Headwaters Technology Innovation, Llc Stable concentrated metal colloids and methods of making same
US7541309B2 (en) 2006-05-16 2009-06-02 Headwaters Technology Innovation, Llc Reforming nanocatalysts and methods of making and using such catalysts
US7563742B2 (en) 2006-09-22 2009-07-21 Headwaters Technology Innovation, Llc Supported nickel catalysts having high nickel loading and high metal dispersion and methods of making same
US8217191B2 (en) * 2008-11-05 2012-07-10 Aiken John E Process for integrated co-production of hydrogen peroxide and epoxidized esters
DE102008062687A1 (de) 2008-12-17 2010-07-01 Süd-Chemie AG Verfahren zur Herstellung von Alkyltrioxorhenium
DE102008062686A1 (de) 2008-12-17 2010-07-01 Süd-Chemie AG Verfahren zur Herstellung von Methyltrioxorhenium (MTO)
CN102190634B (zh) * 2011-03-10 2013-05-08 辽宁大学 一种温度控制相转移铼催化剂催化烯烃环氧化方法
US9765182B2 (en) * 2013-09-20 2017-09-19 The United States Of America, As Represented By The Secretary Of Agriculture Elastomer derived from epoxidized vegetable oil
CN104926606B (zh) * 2014-03-21 2017-12-12 湖南长岭石化科技开发有限公司 一种对来自烯烃环氧化反应过程的回收醇溶剂进行纯化的方法和一种烯烃环氧化方法
GB201608776D0 (en) 2016-05-18 2016-06-29 Dextra Lab Ltd Methods and compounds
CN106349016A (zh) * 2016-08-22 2017-01-25 江苏怡达化学股份有限公司 一种用于甲醇回收的前处理系统及工艺

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2871102A (en) * 1951-08-18 1959-01-27 Shell Dev Process for the production of hydrogen peroxide
US2869989A (en) * 1952-04-23 1959-01-20 Shell Dev Method for the recovery of hydrogen peroxide
US2819949A (en) * 1953-01-19 1958-01-14 Shell Dev Purification of hydrogen peroxide
GB758907A (en) * 1953-12-23 1956-10-10 Bataafsche Petroleum Improvements in or relating to the production of hydrogen peroxide
US2871103A (en) * 1953-12-23 1959-01-27 Shell Dev Method for the production of hydrogen peroxide
GB758967A (en) * 1954-04-27 1956-10-10 Bataafsche Petroleum Improvements in or relating to the production of hydrogen peroxide and the hydrogen peroxide thus produced
US2871104A (en) * 1955-01-31 1959-01-27 Shell Dev Manufacture of hydrogen peroxide
US2949343A (en) * 1955-09-06 1960-08-16 Shell Oil Co Purifying hydrogen peroxide
US3012860A (en) * 1958-03-17 1961-12-12 Shell Oil Co Hydrogen peroxide purification
US3074782A (en) * 1959-05-29 1963-01-22 Shell Oil Co Hydrogen peroxide purification
US3003853A (en) * 1959-09-24 1961-10-10 Shell Oil Co Production of hydrogen peroxide
FR1505332A (fr) * 1965-11-30 1967-12-15 Inst Francais Du Petrole Procédé de fabrication d'époxydes
FR1506459A (fr) * 1966-11-02 1967-12-22 Naphtachimie Sa Procédé de préparation d'époxydes et produits préparés selon ce procédé
US4303632A (en) * 1979-12-14 1981-12-01 E. I. Du Pont De Nemours And Company Preparation of hydrogen peroxide
US4864041A (en) * 1987-02-04 1989-09-05 Emory University Transition metal-substituted polyoxometalates as catalysts for homogenous liquid-phase organic oxidation processes
DE3731689A1 (de) * 1987-09-21 1989-03-30 Degussa Rhenium-oxo-porphyrin-komplexe
DE3731690C1 (de) * 1987-09-21 1989-01-19 Degussa Verfahren zur katalytischen Epoxidation von Olefinen mit Wasserstoffperoxid
US4975266A (en) * 1989-01-10 1990-12-04 Arco Chemical Technology, Inc. Production of hydrogen peroxide
US4897252A (en) * 1989-01-10 1990-01-30 Arco Chemical Technology, Inc. Production of hydrogen peroxide
US5039508A (en) * 1989-01-10 1991-08-13 Arco Chemical Technology, Inc. Production of hydrogen peroxide
DE3902357A1 (de) * 1989-01-27 1990-08-02 Hoechst Ag Verwendung von rheniumorganischen verbindungen zur oxidation von c-c-mehrfachbindungen, darauf basierende oxidationsverfahren und neue rheniumorganische verbindungen
US5041680A (en) * 1991-02-19 1991-08-20 Arco Chemical Technology, Inc. Production of hydrogen peroxide
US5166372A (en) * 1992-02-07 1992-11-24 Arco Chemical Technology, L.P. Epoxidation process

Also Published As

Publication number Publication date
JPH061781A (ja) 1994-01-11
US5166372A (en) 1992-11-24
EP0560488A1 (en) 1993-09-15
ES2101942T3 (es) 1997-07-16
DE69310962D1 (de) 1997-07-03
DE69310962T2 (de) 1997-09-04
EP0560488B1 (en) 1997-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3203583B2 (ja) エポキシ化方法
EP0568336B1 (en) Epoxidation process using titanium-rich silicalite catalysts
EP0568337A2 (en) Integrated process for epoxide production involving hydrogen peroxide oxidation on a titanium silicazite catalyst
WO1997024344A1 (en) Preparation of oxirane compounds with titanasilsesquioxane catalysts
IL127057A (en) A product based on epylchlorohydrin and the process of its formation
US10525455B2 (en) Catalyst composition and process for preparing olefin oxides
CA2117706A1 (en) Olefin epoxidation using a carbon molecular sieve impregnated with a transition metal
JP3315234B2 (ja) オレフィンオキシドとアルコールを製造するエポキシ化方法
US7649101B2 (en) Process for selective oxidation of olefins to epoxides
JP5894144B2 (ja) ジビニルアレーンジオキサイドの製造プロセス
JPH07196553A (ja) 担持されたロジウム触媒を用いるtert−ブチルヒドロペルオキシドからtert−ブチルアルコールの製造方法
US6528665B1 (en) Preventing undesired odor in and/or purifying alkanediols
IL27188A (en) Oxidation of ethylbenzene to ethylbenzene hydroperoxide and epoxidation of olefins by reaction with ethylbenzene hydroperoxide
JPH0262870A (ja) エポキシドの製造方法
US5103027A (en) Olefin expoxidation using an oxorhenium porphyrin complex catalyst and an organic hydroperoxide
US8080677B2 (en) Process for selective oxidation of olefins to epoxides
WO2013095696A1 (en) Process for producing propylene oxide
JPH0622686B2 (ja) 可溶性モリブデン組成物の再生方法
GB1057398A (en) Improvements in and relating to the production of epoxides
US7094915B2 (en) Biphasic process for epoxidation of olefinic compound using chromate or dichromate catalyst
US11919876B2 (en) Process and system to make olefin epoxides
JPH0157113B2 (ja)
SU466221A1 (ru) Способ получени окиси олефина
CA2240785C (en) Preparation of oxirane compounds with titanasilsesquioxane catalysts
KR19980702350A (ko) 방향족 퍼옥시카르복실산을 사용하는 에폭시드의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees