JP3315234B2 - オレフィンオキシドとアルコールを製造するエポキシ化方法 - Google Patents

オレフィンオキシドとアルコールを製造するエポキシ化方法

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JP3315234B2 JP00511194A JP511194A JP3315234B2 JP 3315234 B2 JP3315234 B2 JP 3315234B2 JP 00511194 A JP00511194 A JP 00511194A JP 511194 A JP511194 A JP 511194A JP 3315234 B2 JP3315234 B2 JP 3315234B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィンを、有機溶
媒での液相中、可溶性エポキシ化触媒の存在下に、有機
ヒドロペルオキシドによってエポキシ化する方法に関す
る。より詳細には、本発明は、改良されたエポキシ化法
であって、オレフィン、代表的にはプロピレンを、一次
反応帯域において、有機溶媒、代表的にはtert−ブチル
アルコールでの液相中、エポキシ化条件下にヒドロペル
オキシド、代表的にはtert−ブチルヒドロペルオキシド
によって酸化させて、該ヒドロペルオキシド、代表的に
はtert−ブチルヒドロペルオキシドの約85〜95%を
転換して一次エポキシ化反応生成物を製造し;該一次エ
ポキシ化反応生成物を蒸留して、未反応プロピレンおよ
びプロピレンオキシドからなる一次留出画分と、モリブ
デン触媒、未反応tert−ブチルヒドロペルオキシド、te
rt−ブチルアルコールおよび反応副生物からなる一次液
状画分とに分別し;該一次液状画分を、二次エポキシ化
帯域において、エポキシ化条件下にプロピレンと反応さ
せて、該一次液状画分に含まれるtert−ブチルヒドロペ
ルオキシドの約85〜95%を転換して二次エポキシ化
反応生成物を製造し;該二次エポキシ化反応生成物を蒸
留して、未反応プロピレンおよびプロピレンオキシドか
らなる二次留出画分と、モリブデン触媒、tert−ブチル
アルコールおよび反応副産物からなる二次液状画分とに
分別し;一次および二次留出画分からプロピレンおよび
プロピレンオキシド生成物を回収することを含む方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】本明細書において意図するエポキシ化反
応は、たとえばMarquis らの米国特許第4,891,4
37号明細書に詳述されたように、Kollarの米国特許第
3,351,653号明細書によって開示されたタイプ
のエポキシ化反応であって、金属化合物触媒の存在にお
いて、多様な有機ヒドロペルオキシドを使用して、多様
なオレフィンをエポキシ化することができる。
【0003】C3 〜C20オレフィン炭化水素を、モリブ
デン、チタン、タングステン、バナジウムおよびセレン
の化合物から選択されるエポキシ化触媒の存在におい
て、有機ヒドロペルオキシドによってエポキシ化して、
オレフィンオキシドと、ヒドロペルオキシドに相当する
アルコールとを製造する方法が周知である。通常、工業
的に反応を実施するときには、プロピレンをオレフィン
として用い、tert−ブチルヒドロペルオキシドを有機ペ
ルオキシドとして用いる。これらの反応の生成物、すな
わちプロピレンオキシドおよびtert−ブチルアルコール
は、合成ポリマーやtert−ブチルエーテルのような他の
製品を製造するのに価値のある中間体化学物質である。
【0004】1970年7月14日に出願されたイギリ
ス公開特許第1,298,253号公報には、プロピレ
ンをモリブデン触媒の存在下にtert−ブチルヒドロペル
オキシドによって連続的にエポキシ化する方法であっ
て、過剰のプロピレンを、第一のエポキシ化帯域におい
て、tert−ブチルアルコール溶媒およびモリブデン触媒
の存在において、tert−ブチルヒドロペルオキシドと反
応させ;第一の反応帯域からの流出液を蒸留して、未反
応プロピレン、プロピレンオキシドおよびtert−ブチル
アルコールを含む塔頂留分と、未転換tert−ブチルヒド
ロペルオキシドを含み、残りがtert−ブチルアルコール
およびモリブデン触媒である塔底残液とを得て;塔底残
分を再循環流とパージ流とに分け、再循環流を前記第一
のエポキシ化帯域に再循環させ;パージ流を第二のエポ
キシ化帯域においてプロピレンと反応させ;前記エポキ
シ化反応帯域のそれぞれからプロピレンオキシド生成物
を回収することを含む方法が開示されている。この特許
は、触媒消費率がきわめて低く、tert−ブチルヒドロペ
ルオキシド転換率が高く、それと同時に選択率(すなわ
ち、転換されるtert−ブチルヒドロペルオキシド1モル
あたり製造されるプロピレンオキシドのモル数)が高
く、処理に付されるtert−ブチルヒドロペルオキシドの
量に基づいて高収率のプロピレンオキシドを提供しうる
ことを、この方法の利点として主張している。実施例を
検討すると、tert−ブチルヒドロペルオキシドがプロピ
レンオキシドに転換されるときの選択率が、この発明の
二段目の反応を用いない場合では57%、二段目の反応
を用いる場合では66%であることがわかる。
【0005】イギリス公開特許第1,298,253号
では、触媒および反応副産物を含む大きな再循環流を第
一のエポキシ化反応帯域に戻し、そこで、プロピレンオ
キシドならびにプロピレンおよびtert−ブチルペルオキ
シド反応体を含むエポキシ化反応混合物と接触させてい
る。この再循環流は、モリブデン触媒および未転換tert
−ブチルヒドロペルオキシドを含むことに加え、低分子
量(C1 〜C4 )カルボン酸をはじめとする反応副生物
をも含む。これらのカルボン酸は、プロピレンの二量化
反応、ならびにプロピレンオキシドとtert−ブチルヒド
ロペルオキシドとのエステル化およびエーテル化をはじ
めとする副反応を促進する。このような副反応の生成物
が、目的生成物の選択率および収率を下げてしまう。こ
の開示された方法の第二の反応器に供給するための原料
を形成するパージ流は、必然的に、反応副生物が形成さ
れる速度に等しい速度で、そのような反応副生物を除去
しなければならない。この明細書に開示されているよう
に、パージ流は、蒸留帯域からの重質液流の8〜20%
でしかないため、再循環流は、初期反応で製造されるよ
うな低分子量酸をはじめとする反応副生物の5〜12倍
の量が、第一の反応帯域に戻る。
【0006】1974年11月19日に発行された米国
特許第3,849,451号明細書において、Stein
は、オレフィン性不飽和化合物を接触エポキシ化する方
法であって、有機ヒドロペルオキシドをエポキシ化剤と
して用い、バナジウム、タングステン、モリブデン、チ
タンおよびセレンなどの金属からなる触媒を用いる方法
を開示している。Stein らは、自然発生圧のもと、液相
反応媒体のうち、オレフィンオキシド生成物の一部分を
含む一部を揮発させるのに十分な反応温度で、エポキシ
化反応を実施している。好ましくは、オレフィンオキシ
ド生成物の1/3〜1/2を揮発分とともに除去し、有
機ヒドロペルオキシドを実質的に除去しない。好ましく
は、反応帯域を、共通の塔頂帯域をもつ複数の区画に分
けるか、あるいはその代わりに、複数の反応器を直列に
用いて、エポキシ化反応生成物と処理に加わる反応体と
の逆混合を防ぐ。Stein らは、未反応オレフィンと、オ
レフィンオキシド生成物の一部(1/3〜1/2)とを
揮発させて、各区画または各直列反応器から抜き出して
いる。抜き出された蒸気から回収されたオレフィンは、
反応体として各区画または各直列反応器に戻される。St
ein らは、オレフィンオキシド生成物が、エポキシ化反
応の酸性反応副生物によって促進される副反応に加わる
ことを認めている。しかし、Stein らの方法では、各反
応器区画または各直列反応器からオレフィンオキシドを
一部(1/3〜1/2)しか除くことができず、オレフ
ィンオキシドの相当部分(1/2〜2/3)を、オレフ
ィンオキシドを消費する副反応にとって好ましい条件の
もと、酸性化合物と接触した状態に残してしまう。
【0007】Sweed は、1984年6月19日に発行さ
れた米国特許第4,455,283号明細書において、
オレフィン化合物をモリブデン触媒溶液の存在下に有機
ヒドロペルオキシドによってエポキシ化し、モリブデン
触媒価値を回収、再循環させる方法を開示している。従
来技術の記載(第2欄16〜22行)において、Sweed
は、消費済みモリブデン触媒、アルコールおよび酸なら
びに高沸点有機残液を含有する蒸留残液をエポキシ化反
応帯域に直接再循環させることができるが、このような
残液の直接再循環は、後続のエポキシ化反応に有害な不
純物(たとえば酸)を系の内部に蓄積させる結果をもた
らすと記している。
【0008】Isaacsは、1986年7月1日に発行され
た米国特許第4,598,057号明細書において、オ
レフィンをモリブデン触媒の存在下に有機ヒドロペルオ
キシドによってエポキシ化した後、エポキシ化反応生成
物から導出される消費済み触媒流からモリブデンを回収
する方法を開示している。第4欄57〜68行の「発明
の詳細な説明」において、Isaacsは次のように述べてい
る。「上記のように、この重質画分に含まれる不純物、
とりわけ酸不純物がエポキシ化反応を妨害するという事
実を考慮すると、この重質画分をエポキシ化帯域に直接
再循環させることはできない。これらの酸の有害作用
は、直接再循環を用いるときにこれらの酸物質の濃度が
増すため、連続系において特に顕著に現れる。さらに
は、一定期間にわたって画分をエポキシ化反応に部分的
に再循環させると、結果として、エポキシ化反応全体に
とって同様に有害である、触媒に付随する残留物質の蓄
積を招くことになる。」
【0009】上記の引用例から、モリブデンなどの選択
された金属触媒の存在下に有機ヒドロペルオキシドを使
用して、オレフィンをエポキシ化する反応は、周知であ
ることがわかる。また、酸反応副生物による触媒作用を
受ける反応が、オレフィンオキシド生成物および有機ヒ
ドロペルオキシド反応体を消費して、エポキシ化反応の
収率を下げるということが認められる。上述の米国特許
第3,849,451号明細書およびイギリス公開特許
第1,298,253号公報に開示されているような、
2個以上の反応器をエポキシ化処理に用いる試みは、望
ましくない副反応におけるプロピレンオキシドおよび有
機ヒドロペルオキシドの消費を減らすために成されたも
のである。しかし、これらの試みは完全にうまくいった
わけではない。酸性反応副生物が主反応器に再循環され
ること、または第二の反応器への供給原料からオレフィ
ンオキシドを完全に除去することができないことのいず
れかにより、オレフィンオキシドは酸性反応副生物と接
触した状態を続ける。これらの酸性反応副生物は、オレ
フィンオキシド生成物および有機ヒドロペルオキシドを
破壊する、エーテル化反応やエステル化反応のような反
応を促進する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって、オレフィ
ンオキシドおよび有機ヒドロペルオキシドを消費する副
反応を増すことなく、ヒドロペルオキシドの転換率を改
善し、生成物の収率を高めるエポキシ化方法の改良が求
められている。本発明の目的は、このようなエポキシ化
方法の改良を実現することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機ヒドロペ
ルオキシド供給原料を、有機溶媒での液相中、反応帯域
において、金属エポキシ化触媒の存在において、3〜2
0個の炭素原子を有するオレフィン供給原料と反応させ
て、オレフィン供給原料に相当するオレフィンエポキシ
ド生成物と、ヒドロペルオキシド供給原料に相当するア
ルコール生成物とを形成する方法であって、一次エポキ
シ化反応帯域において、オレフィン供給原料と有機ヒド
ロペルオキシドとを、有機溶媒での液相中、金属エポキ
シ化触媒の存在において、ある種の条件のもとで反応さ
せて、有機ヒドロペルオキシドの85〜95%を転換さ
せ、未反応オレフィン、オレフィンオキシド、ヒドロペ
ルオキシドに相当するアルコール、未反応ヒドロペルオ
キシド、酸化触媒、およびカルボン酸をはじめとする反
応副生物からなる一次エポキシ化反応生成物を製造し;
一次蒸留帯域において、一次エポキシ化反応生成物を、
未反応オレフィンおよびオレフィンオキシドからなる一
次留出画分と、未反応ヒドロペルオキシド、エポキシ化
触媒、アルコールおよびカルボン酸をはじめとする反応
副生物からなる一次液状画分とに蒸留によって分別し;
二次エポキシ化反応帯域において、一次液状画分をある
種の条件のもとで過剰のオレフィンと反応させて、含ま
れる有機ヒドロペルオキシドの85〜95%を転換さ
せ、未反応ヒドロペルオキシド、未反応オレフィン、オ
レフィンオキシド、有機ヒドロペルオキシドに相当する
アルコール、エポキシ化触媒および反応副産物からなる
二次エポキシ化反応生成物を製造し;二次分留帯域にお
いて、二次エポキシ化生成物を、未反応オレフィンおよ
びオレフィンオキシドからなる二次留出画分と、エポキ
シ化触媒、アルコール、未反応ヒドロペルオキシドおよ
びカルボン酸をはじめとする反応副生物からなる二次重
質液状画分とに蒸留によって分別し;一次留出画分およ
び二次留出画分から未反応オレフィンおよびオレフィン
オキシドを回収することによって改良された方法に関す
る。
【0012】所望により、二次重質液状画分をさらに処
理して、アルコールの回収およびエポキシ化触媒からの
金属価値の回収に備えてもよい。
【0013】本発明の方法においては、有機ヒドロペル
オキシド反応体よりも沸点が低く、それから分離させる
ことができるオレフィンオキシドを製造するオレフィン
反応体を使用することができる。プロピレン、n−ブチ
レンおよびイソブチレンのような沸点の低いC3 〜C4
オレフィンが、本発明のエポキシ化反応において有利に
エポキシ化される。プロピレンオキシドを製造するため
のプロピレンが、本明細書に開示するエポキシ化反応の
反応に好ましいオレフィン供給原料である。しかし、プ
ロピレンとイソブチレンのような異なるオレフィン反応
体を、一次および二次の各エポキシ化反応帯域において
別々に反応させてもよいことが考えられる。たとえば、
プロピレンを一次反応帯域で反応させ、イソブチレンを
二次反応帯域で反応させるのである。そのような場合、
一次反応帯域および二次反応帯域に別々の酸化物精製帯
域が必要になるかもしれない。
【0014】本発明のエポキシ化方法に使用することが
できる有機ヒドロペルオキシドは、tert−ブチルヒドロ
ペルオキシドおよびtert−アミルヒドロペルオキシドの
ような、開示されたエポキシ化反応条件のもとでオレフ
ィン反応体をエポキシ化することができるものである。
tert−ブチルヒドロペルオキシドが、本明細書に開示す
るエポキシ化反応の反応体として好ましい。
【0015】本明細書において意図するエポキシ化反応
は、オレフィンおよびヒドロペルオキシドの各反応体な
らびにエポキシ化触媒を有機溶媒に溶解させた液相で実
施される。溶媒は、各反応体および触媒が実質的に可溶
性である非反応性有機液体であることができる。好まし
くは、溶媒は、エポキシ化反応に反応体として使用され
る有機ヒドロペルオキシドに相当するアルコールであ
る。tert−ブチルヒドロペルオキシドが使用される有機
ヒドロペルオキシドである場合、そこで有機溶媒はtert
−ブチルアルコールであることが好ましい。イソブタン
の直接酸化によってtert−ブチルヒドロペルオキシドを
製造するための一般的な工業的方法は、tert−ブチルヒ
ドロペルオキシドとtert−ブチルアルコールとの混合物
を製造するため、これは特に便利である。酸化条件を変
化させることにより、tert−ブチルヒドロペルオキシド
とtert−ブチルアルコールとの比率を変化させて、一次
エポキシ化反応に好ましい供給原料を製造することがで
きる。
【0016】本発明のエポキシ化反応に使用される触媒
は、ヒドロペルオキシドの転換に高い活性を示し、オレ
フィンオキシドおよびアルコールに対して高い選択性を
有する金属の化合物であることが好ましい。もっとも効
果的な触媒金属は、バナジウム、タングステン、モリブ
デン、チタンおよびセレンである。好ましい金属触媒は
モリブデンであり、これは、反応器への供給原料全体の
重量を基準として20〜1,000ppm に等しい量をエ
ポキシ化反応混合物に含めることができる。触媒は通
常、エポキシ化反応混合物に可溶性の化合物として用い
る。これらの触媒は、高分子量の高次錯体化合物からな
る。このような化合物は、その低い揮発性のために、エ
ポキシ化反応および後続の蒸留を通して、非留出液画分
の成分として運ばれる。高い触媒活性を有するこのよう
なモリブデン化合物が数多く公知であり、記載されてい
る。たとえば、Isaacsの米国特許第4,598,057
号明細書ならびにMarquis らの米国特許第4,626,
569号明細書、第4,650,886号明細書、第
4,654,427号明細書、第4,703,029号
明細書および第4,758,681号明細書を、これら
の特許に論じられた従来技術に記載された触媒を含め
て、参照するとよい。Marquis らの特許は、高濃度のモ
リブデンを含有し、オレフィンエポキシ化反応における
触媒として特に有用なモリブデン/アルカノールおよび
モリブデン/グリコール錯体に関する。
【0017】本発明の方法は、本発明の好ましい一実施
態様を図示したものである図1を参照することにより、
いっそう容易に理解することができる。プロピレンおよ
びtert−ブチルヒドロペルオキシドは、本発明のエポキ
シ化処理に付すのに好ましい典型的な供給原料なので、
図1、およびその中に具体的に示す、改良されたエポキ
シ化方法は、本発明の範囲に限定を加える意図ではな
く、説明の目的のために、これらの反応体を溶媒として
のtert−ブチルアルコールとともに使用するものとして
記載する。図中、ライン1からのtert−ブチルヒドロペ
ルオキシドとtert−ブチルアルコールとの溶液と、ライ
ン2からのモリブデンエポキシ化触媒とが、ライン3に
おいて混合され、この混合物が一次反応帯域4に供給さ
れる。ライン5のプロピレンもまた、反応帯域4に供給
される。このプロピレンとtert−ブチルヒドロペルオキ
シドとが、エポキシ化条件下にある一次反応帯域4にお
いて、tert−ブチルアルコール溶媒での液相中、モリブ
デン触媒の存在において反応する。一次反応帯域4にお
けるエポキシ化反応は、Marquis らの米国特許第4,8
91,437号明細書に開示されたものと同様な反応条
件のもとで実施することができる。
【0018】ライン1および3から、tert−ブチルヒド
ロペルオキシドが、60重量%を越える極性成分(ヒド
ロペルオキシド、アルコールおよびオレフィンオキシ
ド)を含む一次帯域反応混合物を維持するのに十分であ
る、tert−ブチルアルコール中、少なくとも30重量
%、好ましくは40〜75重量%の溶液として、一次反
応帯域4に供給される。ライン5からのプロピレンは、
供給されるヒドロペルオキシド1モルあたりオレフィン
0.5〜3.0モル、好ましくは0.9〜2.0モルを
供給するのに十分な量が、一次反応帯域4に供給され
る。一次反応帯域4におけるエポキシ化反応は、50〜
180℃、好ましくは90〜140℃で実施される。特
に好ましい範囲は100〜130℃である。圧力は、一
次反応帯域の反応混合物を液相に維持するのに十分であ
る、1.5〜7.0MPa (200〜1,000psig)で
ある。
【0019】ライン2からのモリブデン触媒は、一次反
応帯域の反応混合物中の触媒濃度を、反応器供給原料全
体において、モリブデン換算で50〜1,000重量pp
m の範囲に維持するのに十分な量が供給される。モリブ
デン濃度は、好ましくは200〜600ppm 、最も好ま
しくは250〜500ppm である。好都合には、触媒
は、Marquis らの米国特許第4,626,596号明細
書に開示されたモリブデン/エチレングリコール錯体で
あることができる。
【0020】一次反応帯域4においては、ヒドロペルオ
キシドがオレフィンオキシドおよび相当するアルコール
に転換される際の高い選択率を維持するために、85〜
95%のヒドロペルオキシド転換率が得られるように反
応を実施する。ヒドロペルオキシドに対してわずかに小
量モル過剰のオレフィンを使用し、より極性の強い反応
混合物を使用することが、反応体の選択率の増大に寄与
する。
【0021】一次反応帯域4においては、反応体の滞留
時間は、反応温度、反応体の比率、反応混合物中の反応
体濃度、触媒濃度および触媒活性のような他の反応変動
要素に依存して、分単位から時間単位まで、かなり異な
ることができる。一般に、反応時間は0.5〜4時間、
通常は0.5〜2.0時間である。
【0022】一次反応帯域4においては、エポキシ化反
応は段階的に実施され、第一段階が選択された反応温度
で一定時間実施され、第二段階(もしくは後続段階)が
それ以上の温度で実施されることが好ましい。たとえ
ば、エポキシ化反応は、110〜120℃で1時間、つ
いで120〜130℃でさらに1時間実施することがで
きる。連続法の場合、一連の反応器を使用すると、転換
されたヒドロペルオキシドの、オレフィンオキシドおよ
びアルコールへの選択率を高める目的を達成するのに役
立つ。一次反応帯域4に一連の反応器を使用すると、オ
レフィン反応体の添加を段階的に実施し、それにより、
反応混合物の極性を高め、同時にオレフィン反応副生
物、すなわちプロピレン反応体の場合には炭化水素二量
体(ヘキセン類)の形成を減らすことが可能である。
【0023】一次反応帯域4においては、反応器の各段
階は、同一の反応容器中の二つの温度段階でもよいし、
連続攪拌槽反応器(CSTR)のような2個以上の逆混
合型反応器を直列に接続したものでもよく、好ましく
は、1個以上の逆混合型反応器の後段に1個以上のプラ
グフロー反応器(PFR)を接続したものでもよい。C
STRのような逆混合型反応器においては、反応体オレ
フィンおよびヒドロペルオキシドの濃度は低く、それ
が、反応速度が反応体濃度に依存する副反応を遅らせる
のに役立つ。他方、逆混合型ではないPFRにおいて
は、反応生成物は新鮮な反応体と離れて維持され、それ
ゆえ、酸副生物によって促進される反応体の副反応が減
少する。
【0024】エポキシ化反応帯域中の条件のもと、有機
ヒドロペルオキシド(tert−ブチルヒドロペルオキシ
ド)は熱分解または接触分解を受けて、C1 〜C4 カル
ボン酸をはじめとする望ましくない反応副生物の形成を
招く。このような分解および反応副生物の形成は、従来
技術のエポキシ化反応に一般に使用される100〜18
0℃の範囲、特に130℃を越える温度で特に問題であ
る。
【0025】図1において、一次反応帯域4におけるエ
ポキシ化反応は、tert−ブチルヒドロペルオキシドが転
換されてプロピレンオキシドおよびtert−ブチルアルコ
ールが形成される際の選択率を高め、プロピレンの二量
化またはエーテル化もしくはエステル化反応においてte
rt−ブチルヒドロペルオキシドと反応することを防ぐた
めに、オレフィンがヒドロペルオキシドに対してわずか
にモル過剰であること、反応混合物が極性化合物を少な
くとも60%含むこと、および低め、好ましくは100
〜130℃の反応温度であることを含む条件のもとで実
施される。好ましくは、一次エポキシ化帯域4における
エポキシ化反応は、85〜95%のヒドロペルオキシド
転換率を達成するように実施する。したがって、ヒドロ
ペルオキシドの5〜15重量%が、一次帯域反応混合物
中に未転換のまま残る。
【0026】エポキシ化反応条件のもとでのヒドロペル
オキシドの転換反応速度は、反応混合物中のヒドロペル
オキシドおよびオレフィンの濃度と正比例する。一次反
応帯域4においては、混合供給原料中のtert−ブチルヒ
ドロペルオキシド濃度およびプロピレン濃度は、相当に
高い(好ましい範囲は、ヒドロペルオキシド約20〜5
0重量%、プロピレン約20〜30重量%)。エポキシ
化反応はきわめて発熱性であり、そのような高い初期濃
度でのヒドロペルオキシドとオレフィンとの反応は、相
当量の熱を急速に発生し、反応温度を所望の範囲に制御
するためには、この熱を除かなければならない。一次反
応帯域4に関してさきに述べたように、逆混合型反応器
を使用して、供給される原料と、すでにある反応混合物
とを混合して、反応帯域中の反応体の適度な濃度を維持
し、同時に、適度な反応速度を維持してもよい。
【0027】図1において、一次エポキシ化反応生成物
は、排出ライン6を介して、一次反応帯域4から抜き出
される。一次エポキシ化反応生成物は、未反応プロピレ
ン、未反応tert−ブチルヒドロペルオキシド、プロピレ
ンオキシド、tert−ブチルアルコール、モリブデン触媒
ならびに反応副生物、たとえばC1 〜C4 カルボン酸を
はじめとする酸素化化合物および6個以上の炭素原子を
含有する炭化水素を含む。ライン6からの一次酸化反応
帯域生成物は、一次蒸留帯域7に供給され、そこで、反
応生成物は蒸留されて、プロピレン、プロパンおよびプ
ロピレンオキシドを含む一次塔頂留分と、tert−ブチル
アルコール、未反応tert−ブチルヒドロペルオキシド、
モリブデン触媒ならびにカルボン酸をはじめとする高沸
点反応副産物からなる一次重質液状画分とに分別され
る。一次留出画分は、以下に説明するように、ライン8
を介して一次蒸留帯域7から抜き出され、プロピレンオ
キシド蒸留帯域9に供給される。
【0028】図1において、一次蒸留帯域7からライン
10を介して回収された一次液状画分は、tert−ブチル
ヒドロペルオキシド約5〜10重量%、tert−ブチルア
ルコール80〜90重量%およびモリブデン触媒;なら
びにオレフィンおよびヒドロペルオキシドの各反応体と
オレフィンオキシド生成物とを破壊する副反応を促進す
るカルボン酸をはじめとする、反応副生物5〜10重量
%とを含む。ライン10からの一次液状画分およびライ
ン12からのプロピレンは、ヒドロペルオキシドを転換
して、オレフィンオキシドと、ヒドロペルオキシドに相
当するアルコールとを製造するための二次反応帯域11
に供給される。
【0029】二次反応帯域11においては、ライン10
からの一次液状画分中のヒドロペルオキシド濃度は低い
(5〜10重量%)。その結果、二次反応帯域11にお
ける反応速度を緩和するための段階は必要ではない。好
ましくは、反応速度を増すための、PFRのような段階
を使用したり、ヒドロペルオキシドに対するプロピレン
反応体の比率を増大させたりする。プロピレンおよびヒ
ドロペルオキシドの各反応体ならびにプロピレンオキシ
ド生成物がカルボン酸反応副生物と接触する二次反応帯
域11中の滞留時間を短縮することは、これらの酸によ
って促進される有害な副反応を減らす。
【0030】図1において、ライン10からの一次液状
画分はきわめて極性であり、tert−ブチルヒドロペルオ
キシド5〜10重量%およびtert−ブチルアルコール8
0〜90重量%を含有し、その残りがモリブデン触媒お
よび反応副生物(5〜10重量%)である。そのことに
より、反応混合物中に60%以上の極性化合物(ヒドロ
ペルオキシド、アルコール、プロピレンオキシド)を維
持し続けながら、ヒドロペルオキシドに対して相当に過
剰モルのプロピレンを二次反応帯域11に供給すること
ができる。二次反応混合物中の極性化合物の総濃度を6
0%を越える量に維持しながら、プロピレン:ヒドロペ
ルオキシドを5:1〜10:1の範囲のモル比で供給す
ることができる。より極性の強い反応混合物は、tert−
ブチルヒドロペルオキシドを安定化し、モリブデン触媒
をより活性化して、ヒドロペルオキシド転換率および選
択率を改善する傾向にある。プロピレン濃度が高まる
と、エポキシ化反応の速度が増し、二次反応帯域11中
の滞留時間を短縮することができる。
【0031】図1において、二次エポキシ化反応帯域1
1中の反応温度は、50〜180℃の範囲であることが
できる。より低い温度は、ヒドロペルオキシドが目的の
オレフィンオキシドおよびアルコール生成物に転換され
る際の選択率を改善し、オレフィン二量化反応のような
望ましくない副反応の速度を下げるが、結果的に反応速
度の低下をももたらす。より高い温度はヒドロペルオキ
シドの転換率およびオレフィンオキシドの生成速度を増
すが、ヒドロペルオキシドが目的とする生成物に転換さ
れる際の選択率を低下させる望ましくない副反応の速度
をも増す。好ましくは、破壊的な副反応を低いレベルに
抑制しながら、高い反応速度、ならびにヒドロペルオキ
シドがオレフィンオキシドおよびアルコールに転換され
る際の高い選択率を維持するために、二次エポキシ化反
応11における反応温度で、110〜130℃の範囲に
維持する。
【0032】二次反応帯域11中の圧力を、二次反応混
合物を液相に維持するのに十分な、1.5〜7.0MPa
(200〜1,000psig)の範囲に維持する。
【0033】図1において、二次反応帯域11中の二次
反応混合物の滞留時間は、選択された反応条件において
ヒドロペルオキシド供給原料の85〜95重量%の転換
率を達成するのに十分な、約30分から2時間の範囲で
あることが好ましい。一次反応帯域4および二次反応帯
域11のそれぞれにおいて、95%を越えるヒドロペル
オキシド転換率を達成することは、望ましくもないし必
要でもない。たとえば、一次反応帯域4におけるヒドロ
ペルオキシド転換率が90%であるならば、ヒドロペル
オキシド供給原料の10%のみが二次反応帯域11に入
ることになる。その10%のヒドロペルオキシドうちの
90%が二次反応帯域11において転換されるならば、
両反応帯域を通じてのヒドロペルオキシドの総転換率は
99%となる。ヒドロペルオキシドの転換率を99%を
大きく越えるほどに高めても何の利点も得られないが、
一方、反応帯域におけるヒドロペルオキシド転換率を9
0%に制限すると、有害な副反応の速度をかなり低下さ
せることができる。
【0034】二次反応帯域11からは、未反応プロピレ
ン、未反応ヒドロペルオキシド、tert−ブチルアルコー
ル、プロピレンオキシド、反応副生物およびモリブデン
触媒からなる二次エポキシ化反応生成物が、ライン22
を介して抜き出され、二次生成物蒸留帯域13に供給さ
れる。二次反応生成物蒸留帯域13において、二次反応
生成物は、未反応プロピレン、プロパンおよびプロピレ
ンオキシドからなる二次留出画分と、tert−ブチルアル
コール、未反応tert−ブチルヒドロペルオキシド、モリ
ブデン触媒および反応副生物からなる二次液状画分とに
分けられる。この二次液状画分は、ライン14を介して
生成物蒸留帯域13から抜き出され、モリブデン価値の
回収もしくは処分に望ましいような、さらなる処理(図
示せず)に回される。
【0035】二次留出画分は、ライン15を介して二次
蒸留帯域13から回収され、プロピレンオキシド蒸留帯
域9に供給される。上述のように、一次生成物蒸留帯域
7からの一次留出画分もまた、ライン8を介してプロピ
レンオキシド蒸留帯域9に供給される。プロピレンオキ
シド蒸留帯域9においては、一次留出画分および二次留
出画分が蒸留されて、プロピレンオキシド留分と、プロ
パンおよびプロピレンからなる塔頂留分とに分別され
る。プロピレンオキシド留分はライン17を介してプロ
ピレンオキシド蒸留帯域9から抜き出され、市販のプロ
ピレンオキシド製品を製造するためのさらなる処理(図
示せず)に回される。プロピレンオキシド蒸留帯域9か
らの塔頂留分は、ライン18を介してプロパンスプリッ
タ19に抜き出される。このプロパンスプリッタ19に
おいて、供給された塔頂留分は、プロピレン留分とプロ
パン留分とに分別蒸留される。プロパン留分は、ライン
20を介してプロパンスプリッタ19から抜き出されて
廃棄処分(図示せず)に付される。プロピレンスプリッ
タ19からライン21を介して抜き出されたプロピレン
留分は、プロピレン供給原料として一次反応帯域4およ
び/または二次反応帯域11に再循環させてもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明によって、オレフィンと有機ヒド
ロペルオキシドとの反応により、オレフィンオキシドと
アルコールを製造するエポキシ化方法において、原料ヒ
ドロペルオキシドおよび生成物オレフィンオキシドを消
費する副反応を抑制して、ヒドロペルオキシドの転換率
を増し、オレフィンオキシドの収率を高めることができ
る。
【0037】
【実施例】実例を示すためにのみ記載する以下の実施例
によって、本発明の方法を説明する。
【0038】ここに記載するすべての実験例は、連続攪
拌槽反応器(CSTR)および管状プラグフロー反応器
(PFR)2個からなるベンチスケール反応器を用いて
実施した。本発明の方法を例示する実施例(A、B)に
おいては、一次エポキシ化反応帯域は、CSTRの後段
に一方のPFRを接続したものからなり、二次エポキシ
化反応帯域は、もう一方のPFRからなるものであっ
た。一次反応帯域のみを用いる従来技術の方法を具体的
に示す比較例(C、D)においては、一次反応帯域は、
CSTRの後段にPFR2個を接続し、それらをすべて
直列に配設したものからなるものであった。実験例をこ
のように構成することにより、実施例か比較例かにかか
わらず、実験例ごとの反応器全容量が他の実験例の反応
器容量と同一になった。その結果、本発明の方法が従来
技術の方法にまさる利点を確定する目的で、各実験例で
得られた結果どうしを比較することができる。
【0039】本発明による二つの実施例AおよびBを実
施した。実施例Aにおいては、tert−ブチルヒドロペル
オキシド55重量%およびtert−ブチルアルコール45
重量%からなる溶液を毎時1.8kg(4.0ポンド)、
プロピレンを毎時0.74kg(1.63ポンド)、そし
てモリブデンを約13重量%含むモリブデン−エチレン
グリコール錯体触媒を毎時約5g 、それぞれCSTRに
供給した。CSTRは、反応混合物を液相に維持するの
に十分な、120℃および3.5MPa (500psig)に
維持した。CSTRからの反応混合物は、130℃に維
持された第一のPFRに流入した。一次反応帯域を構成
するCSTRおよび第一のPFRにおける反応体の滞留
時間は、約0.8時間であった。
【0040】第一のPFRから反応生成物を抜き出して
分析すると、88%のtert−ブチルヒドロペルオキシド
転換率が示された。この反応生成物を分別蒸留塔に供給
し、そこで、プロピレンおよびプロピレンオキシドから
なる塔頂留分と、tert−ブチルアルコール、未反応tert
−ブチルヒドロペルオキシド、モリブデン触媒、および
さらなる副反応を促進するカルボン酸を包含する反応副
生物を含む塔底残画分とに分けた。tert−ブチルヒドロ
ペルオキシド約7重量%を含有する一次分留塔の塔底残
分を、毎時1.6kg(3.6ポンド)の速度で、プロピ
レン毎時0.45kg(1.0ポンド)とともに、二次反
応帯域を構成する第二のPFRに供給した。分留塔底残
分およびプロピレンが第二の反応器への供給原料を構成
し、そのプロピレン:tert−ブチルヒドロペルオキシド
の初期モル比は約8.5:1であった。二次反応帯域に
おいては、反応混合物を、3.5MPa (500psig)お
よび約130℃で、約0.8時間の滞留時間にわたって
液相に維持した。このような条件のもとで、第二の反応
器に供給されたtert−ブチルヒドロペルオキシドの約9
1.7%が転換された。実施例Aの操作条件を表1に示
す。プロピレンオキシドおよびtert−ブチルアルコール
の製造に至るヒドロペルオキシド転換率および選択率を
表2に示す。
【0041】同様に本発明の方法を具現化する実施例B
は、一次反応帯域の反応温度を130℃に高めたことを
除き、実施例Aと実質的に同じ条件のもとで操作した。
この実施例Bの操作条件を表1に示し、反応の転換率お
よび収率を表2に示す。
【0042】実験例CおよびDは、従来技術の方法を用
いた比較例である。これらの比較例では、一次反応帯域
のみを使用した。この一次反応帯域は、上述の実施例A
およびBに用いられたCSTRおよびPFR2個を含む
ものであった。しかし、これらの比較例においては、C
STRおよびPFR2個を直列に配設して一つの一次反
応帯域に構成した。操作においては、tert−ブチルヒド
ロペルオキシド約55重量%およびtert−ブチルアルコ
ール45重量%からなる溶液を毎時約1.8kg、プロピ
レンを毎時0.8kg、そしてモリブデン−エチレングリ
コール錯体触媒を毎時約5g 、それぞれCSTRに供給
した。CSTRは、反応混合物を液相に維持するのに十
分な、約120℃および3.5MPa (500psig)に維
持した。CSTRからの反応混合物は、130℃に維持
された第一のPFRに流入し、そこから、同じく130
℃に維持された第二のPFRに流入した。この比較例の
一次反応帯域における滞留時間は約1.6時間であっ
た。
【0043】反応生成物を一次反応帯域の最後のPFR
から回収し、分析すると、97.3%のtert−ブチルヒ
ドロペルオキシド転換率が示された。比較例Cの操作条
件を表1に示し、反応の転換率および収率を表2に示
す。比較例Dは実質的に比較例Cを模したものであっ
た。比較例Dの操作条件を表1に示し、転換率および収
率を表2に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】表2にまとめた実施例および比較例の結果
を検討すると、本発明の方法(実施例A、B)は、従来
技術の方法(比較例C、D)にまさる利点を明らかに示
している。すなわち、実施例AおよびBでは、全体のte
rt−ブチルヒドロペルオキシドの転換率は99%であ
り、一方、二つの比較例DおよびCのtert−ブチルヒド
ロペルオキシドの転換率はそれぞれ97.3%および9
8.4%である。このように、本発明の方法において
は、従来技術の方法に比較して、tert−ブチルヒドロペ
ルオキシドの転換率がいくぶん向上し、tert−ブチルヒ
ドロペルオキシドが目的のプロピレンオキシドおよびte
rt−ブチルアルコールに転換される際の選択率がかなり
改善されている。たとえば、実施例Aと比較例Cおよび
Dとを比較すると、tert−ブチルヒドロペルオキシド1
モルあたりのプロピレンオキシドの収率は0.93対
0.88である。これは、プロピレンオキシドの収率に
おける5%の改善である。同様に、tert−ブチルヒドロ
ペルオキシド1モルあたりのtert−ブチルアルコールの
収率は0.95対0.91であり、4%の改善である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい一実施態様を概略的に表した
図である。
【符号の説明】
1 tert−ブチルヒドロペルオキシド溶液供給ライン 2 モリブデン触媒溶液供給ライン 3 供給ライン 4 一次反応帯域 5 プロピレン供給ライン 6 一次反応帯域生成物ライン 7 一次反応生成物蒸留帯域 8 一次留出画分ライン 9 プロピレンオキシド蒸留帯域 10 一次液状画分ライン 11 二次反応帯域 12 プロピレン供給ライン 13 二次反応生成物蒸留帯域 14 二次液状画分ライン 15 二次留出画分ライン 17 プロピレンオキシドライン 18 塔頂留分ライン 19 プロパンスプリッタ 20 プロパン留分ライン 21 プロピレン留分ライン 22 二次反応帯域生成物ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マーク・アラン・ミューラー アメリカ合衆国、テキサス 78732、オ ースチン、マンスフィールド・サークル 13103 (56)参考文献 特開 平3−178944(JP,A) 英国特許出願公開1298253(GB,A) 米国特許3849451(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 301/00 - 301/19

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィンと有機ヒドロペルオキシドと
    を、極性有機溶媒での液相中、可溶性エポキシ化触媒の
    存在下に反応させて、オレフィンオキシドと、ヒドロペ
    ルオキシドに相当するアルコールとを製造するエポキシ
    化方法であって、 a)ヒドロペルオキシド、有機溶媒および第一のオレフ
    ィンをエポキシ化反応条件下の一次エポキシ化反応帯域
    に供給して、ヒドロペルオキシドの85〜95%を転換
    させ、第一のオレフィンオキシド、未反応の第一のオレ
    フィン、未反応ヒドロペルオキシド、ヒドロペルオキシ
    ドに相当するアルコール、有機溶媒、エポキシ化触媒お
    よび反応副生物からなる一次反応帯域生成物を製造し; b)一次蒸留帯域において、該一次反応帯域生成物を蒸
    留して、未反応の第一のオレフィンおよび第一のオレフ
    ィンオキシドからなる一次留出画分と、アルコール、溶
    媒、未反応ヒドロペルオキシド、エポキシ化触媒および
    反応副生物からなる一次液状画分とに分別し; c)該一次液状画分および第二のオレフィンをエポキシ
    化反応条件下の二次エポキシ化反応帯域に供給して、該
    液状画分中の有機ヒドロペルオキシドの85〜95%を
    転換させ、第二のオレフィンオキシド、未反応オレフィ
    ン、未反応ヒドロペルオキシド、アルコール、溶媒、エ
    ポキシ化触媒および反応副生物からなる二次反応帯域生
    成物を製造することを含む方法。
  2. 【請求項2】 第一および第二のオレフィンがプロピレ
    ン、n−ブチレンまたはイソブチレンであり、有機ヒド
    ロペルオキシドがtert−ブチルヒドロペルオキシドまた
    はtert−アミルヒドロペルオキシドであり、エポキシ化
    触媒が一次反応帯域生成物および二次反応帯域生成物に
    可溶性のモリブデン化合物である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 プロピレンとtert−ブチルヒドロペルオ
    キシドとを、tert−ブチルアルコール溶媒での液相中、
    可溶性モリブデン触媒の存在において反応させて、オレ
    フィンオキシド生成物およびアルコール生成物を製造す
    る請求項1記載の方法。
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