JP3203402B2 - 光学素子成形型およびその製造方法および光学素子成形方法 - Google Patents

光学素子成形型およびその製造方法および光学素子成形方法

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JP3203402B2 JP13804093A JP13804093A JP3203402B2 JP 3203402 B2 JP3203402 B2 JP 3203402B2 JP 13804093 A JP13804093 A JP 13804093A JP 13804093 A JP13804093 A JP 13804093A JP 3203402 B2 JP3203402 B2 JP 3203402B2
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molding
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/72Barrel presses or equivalent, e.g. of the ring mould type

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、形状精度と面精度が優
れた、安価な光学素子成形型およびその製造方法および
光学素子製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プレス成形により光学素子を製造
する場合、成形する光学材料をその軟化温度まで予備加
熱する。この予備加熱された光学材料を、プレス成形後
に、所定の光学素子表面と同一形状になるように加工さ
れた上型と下型の間に供給し、所定の温度と圧力で加圧
成形する方法が一般的であった。
【0003】このような光学素子をプレス成形するため
の成形型は、耐熱性と耐食性に優れた超硬金属材料を超
精密旋盤で高精度に研削加工して製作されていた。しか
し、このような精密研削加工は加工時間が長くなるとと
もに、加工途中に砥石が摩耗し、加工途中に砥石を交換
しなければならないなど、高精度な成形型を量産するに
は多くの問題があった。
【0004】そこで、成形型材料にガラスを用い、ガラ
ス製成形型をプレス成形によって製作する方法(例えば
特開昭64−33022号公報)が注目されてきた。以
下に図面を参照しながら、従来のガラス製成形型につい
て説明する。図6に光学素子成形用型を作成するための
成形母型の構成を示す。図に示すように、成形型を作成
するための成形母型31,32とヒータを内蔵した加熱
リング33とで囲まれる空間に、光学素子成形用型に用
いるガラス素材30を置く。成形母型32の下面は平面
に、成形母型31の上面はプレス加工する光学素子の表
面形状に加工されている。加熱リング33により成形母
型31,32とガラス素材30をガラス素材30の軟化
温度付近まで十分加熱した後、成形母型31,32を押
圧して成形母型の表面形状をガラス素材30に転写し、
冷却して型からガラス成形型を取り出す。図7に成形さ
れた光学素子成形用ガラス成形型42の形状を示す。そ
の後、ガラス成形型42の成形表面には、例えば真空蒸
着法などの方法によって離型性皮膜を形成する。
【0005】図8にガラス成形型を用いた光学素子成形
装置の構成を示す。図に示すように、ガラス下型41と
ガラス上型42と加熱リング、いわゆる胴型43で囲ま
れる空間に光学素材40を置き、光学素材の軟化温度付
近まで加熱した後、加圧し、押圧したまま除冷し、光学
素子を取り出していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のガラス型成形装置および成形方法では、ガラス成形
型41,42は円筒状になる。成形されたガラス成形型
41,42は光学素子成形に先だって、離型被膜を表面
に形成されるが、そのとき形状が円筒型であるために滑
り易く、加工工程中の保持が困難になる。すなわち、真
空蒸着法で離型被膜を形成するには、蒸着源の上方に、
離型被膜形成面(光学素子成形面)を下向きにして水平
に保持する必要がある。そのため、例えばガラス成形型
の側面に保持用の切り欠き溝を形成し、この溝を利用し
て滑落を防ぎながら蒸着装置内にガラス成形型を固定す
ることが考えられる。しかし、多数のガラス成形型に真
空蒸着するには、ガラス成形型の固定に手間がかかり蒸
着工程の生産性が低下するという問題があった。
【0007】また、ガラス成形型を用いて光学素子をプ
レス成形するときには、ガラス成形型を分解組立ステー
ジから成形ステージに移送するのに、ガラス成形型4
1,42の側面を挟持して保持するか、ガラス下型41
の下にプレートを挿入してガラス成形型41,42を移
送する方法がある。しかし、側面を挟持して移送すると
光学素子成形素材を保持具で損傷し易く、損傷された光
学素子成形素材を成形して作成された光学素子は傷が成
形後にも残留する。また、プレートに搭載して移送する
と、成形装置に設置するときに振動や衝撃により光学素
子成形素材が損傷されるという問題があった。
【0008】また、ガラス成形型41,42は円筒型で
あるため、成形工程中、特にプレス成形後の冷却工程に
おいてガラス成形型が41,42が胴型の内面に沿って
移動しやすいので、成形後の光学素子の厚みが一定せ
ず、光学性能がばらつくという問題があった。
【0009】本発明はこのような課題を解決するもの
で、ガラス成形型のチャッキングが容易で、移送中に光
学素子成形素材が損傷されず、光学性能が一定でばらつ
きの少ない光学素子成形型およびその製造方法および光
学素子成形方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、上成形型と下成形型とを摺動自在に内蔵す
る成形胴型とを備え、上下成形型と成形胴型で囲まれた
空間に光学素子素材を置き、光学素子素材を加熱して軟
化させ押圧成形して、光学素子を得るための光学素子成
形型の製造方法において、上成形型および下成形型はガ
ラス材料を主体とし、光学素子の光学面を成形するため
の所定の形状に加工された成形面を有する円筒部または
柱状部と、円筒部または柱状部の成形面と反対側の端面
に連結した鍔部をそれぞれ備え、光学素子の形状に近似
した形状に加工した光学面を有する上下加工型により加
熱加圧して上下成形型を形成するようにしたものであ
る。
【0011】また、上成形型および下成形型はガラス材
料を主体とし、光学素子の光学面を成形するための所定
の形状に加工された成形面を有する円筒部または柱状部
と、円筒部または柱状部の成形面と反対側の端面に連結
した鍔部をそれぞれ備え、光学素子の形状に近似した形
状に加工した光学面を有する上下加工型により加熱加圧
して上下成形型を形成し、上成形型と下成形型とを摺動
自在に成形胴型内に配置し、上下成形型と成形胴型で囲
まれた空間に光学素子素材を置き、光学素子素材を加熱
して軟化させ、上成形型を下降させ光学素子素材を押圧
成形する光学素子を製造するようにしたものである。
【0012】
【作用】上記の構成と方法によれば、予め超硬鋼材を機
械加工して鍔部を有する加工型を作製しておき、この加
工型を用いて光学素子素材のガラス転移点より高いガラ
ス転移点を有するガラス素材を加熱下にプレス成形して
鍔部を有する成形型を作製する。光学素子素材をこの成
形型間に置き、ガラス転移点近傍の温度でプレス成形す
ることができる。また、本発明によれば、一対の加工型
を機械加工により製作し、この加工型を用いて成形型用
高融点ガラス成形型を成形することにより、多数のガラ
ス製成形型を作製できる。さらに、複数のガラス製成形
型を鍔部を挟持して搬送ロボットを用いて、加熱、成
形、冷却の各工程を移送し、自動機によりプレス成形を
連続的に行うことにより、精度の高い光学素子を大量に
均一に生産することができることとなる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の一実施例の光学素子成形型お
よびその製造方法および光学素子成形方法を図面を参照
しながら説明する。図1(a)〜(e)に本実施例のガ
ラス成形型の製造装置の構成を示す。図1(a)に示す
ように、組立ステージ6A上に光学素子成形型(以下成
形型と略す)2を成形する成形母型(以下母型と略す)
となる下加工型3の上に平板状の成形型材料10aを載
置し、その後加工胴型5を成形型材料の外径に合わせて
挿入し、下端が下加工型3に当接するまで押圧する。平
板状の成形型材料10aは、上面の表面粗さを0.1μ
m以下に仕上げることが必要である。一方、ガラスの棒
材を応力割断することによってできた割断面は鏡面であ
るから、さらに鏡面加工する必要がない。従って、本実
施例では成形型材料として少なくとも割断面を上面に有
する円盤を使用した。
【0014】下加工型3は超硬鋼材で作成され、加工面
は平面研削盤により予め高精度に平面加工されている。
下加工型3の外径をロボットアームで挟持して、図1
(b)に示すように加工ステージ6Bに搬送する。加工
ステージ6Bにはヒータが内蔵されていて、予め所定の
温度に保たれている。成形型材料10aは光学素子素材
のガラス軟化温度よりも高い軟化温度を有することが必
要である。本実施例で用いる光学素子材料はSF8であ
り、ガラス転移点は420℃である。また、成形型材料
10aと10bにはガラス転移点が550℃であるBK
7を用いた。加工ステージ6Bの温度は750℃に設定
した。また、上ヒータブロック7Bはヒータを内蔵し、
加圧シリンダに連結されていて、上下に移動する。上ヒ
ータブロック7Bは770℃に設定した。
【0015】ここでは、先ず図2に示す成形型の鍔部1
1を形成する。加工ステージ6B上に搬送された下加工
型3は10分間予備加熱され、成形型材料10aを十分
加熱した後、上ヒータブロックを下降させ、加工胴型5
の上端面に当接させる。その後、3kg/cm2の圧力を加
え、加工胴型5の下端面が下加工型3の鍔部の上面に当
接するまで押圧する。加工ステージ6Bと図1(c)に
示す成形ステージ6Cの間には組立ロボット(図示せ
ず)が配置されている。図2に示す成形型10Aの円筒
部12を形成するために、この組立ロボットにより、成
形型材料10bをさきに鍔部が成形加工された成形型材
料10aの上に載置する。成形型材料10bは円柱形が
適当で、成形型材料10aと同様に、棒材を応力割断し
て作成した円柱形の材料を用いた。
【0016】成形型材料10bを成形型材料10aの上
に載置した後、組立ロボットにより上加工型4を加工胴
型5内に挿入して成形型材料10bの上面に当接させた
状態で図1(c)の成形ステージ6Cに移送する。上加
工型4は下加工型3と同様に超硬鋼材を用いていて、成
形面は完成時の光学素子の一方の面の形状と同一形状に
超高精度に予め加工されている。成形ステージ6Cは加
工ステージ6Bと同様に、予め750℃に、上ヒータブ
ロック7Cは770℃に加熱されている。成形ステージ
6Cに搬送した後、上ヒータブロック7Cを下降させ、
7分間予備加熱した後、4kg/cm2の圧力で3分間成形型
材料10bを加圧して、上加工型4の成形面の形状を成
形型材料10bに転写する。
【0017】次に、図1(d)に示す550℃に加熱し
た冷却ステージ6Dに搬送し上ヒータブロック7Dを接
触させる。10分後、成形型材料10bの温度がそのガ
ラス転移点である550℃に近くなったところで上ヒー
タブロック7Dを上昇させ、図1(e)に示す冷却ステ
ージ6Eに搬送する。10分間放置してから、下加工型
3の最外側をロボットアームで挟持して図1(a)に示
す型分解組立ステージ6Aに搬送し、加工型を分解して
下成形型10Aを取り出す。
【0018】上記の成形型製造法で上成形型10Bも同
様に作製する。作製された成形型10A,10Bの成形
面は上下加工型3,4の成形面の形状と全くずれのない
形状が得られた。
【0019】なお、本実施例では円筒形の成形型につい
て説明したが、断面形状が楕円形、四角形あるいは菱型
の柱状部を鍔部に連結することも可能である。また、鍔
部の外形も柱状部と同様に形状を選択することができ
る。
【0020】上記の成形型の製造装置および製造方法に
よれば、10分タクトで成形型の量産が可能である。成
形加工した成形型はまとめて成形面へ保護膜を形成する
ことができる。例えば、スパッタ装置を用いてPt−I
r系合金膜を形成するが、鍔部を利用した搬送冶具を用
いて、成膜前の脱脂洗浄やスパッタ装置への設置を機械
的に安全に行うことができ、成形面を損傷することを防
ぐことができる。
【0021】次に、上記の成形型を用いた光学素子製造
方法を説明する。図3に本実施例の光学素子製造装置の
構成を示す。図3に示すように、任意の高さに調整した
成形胴型22の内側に、ガラス材料で構成された上成形
型10Bと下成形型10Aを挿入し、両成形型の軸ずれ
を防ぎながら所定の厚みの光学素子を成形する。上成形
型10Bと下成形型10Aと成形胴型22により囲まれ
た空間に、図4に示す円柱形状の光学素子素材1をその
両端面が上、下成形型10A,10Bに接するように円
柱軸を縦向きに設置する。成形胴型22は光学素子素材
1の線膨張係数よりも大きいガラス材料で作製されてい
る。本実施例では、線膨張係数が100〜300℃で1
50×10-7/℃のガラス材料を使用した。上ヒータブ
ロック23はシリンダロッドに連結されていて、エアー
シリンダによって上ヒータブロック23を介して上成形
型10Bに所定の圧力が加えられる。光学素子素材1は
直径3mm、長さ4mmの光学ガラスSF8で、ガラス転移
点420℃、屈服温度454℃、軟化温度550℃、線
膨張係数は100〜300℃で90×10-7/℃であ
る。側面はセンタレス加工により仕上げられていて、表
面荒さは3μmである。上下の光学面は研磨により鏡面
に仕上げられていて、表面荒さは0.1μmである。光
学素子素材をプレス成形し、成形が完了するまでの総変
形寸法は2mmである。
【0022】次に、光学素子の成形工程を説明する。成
形型を成形機内の成形ステージ24上に移送し、上ヒー
タブロック23を上成形型10Bの上面に当接させる。
このとき、成形型内には上下成形型10A,10Bのそ
れぞれの成形面と光学素子1の端面との間に密閉空間X
ができている。上ヒータブロック23と成形ステージ2
4は光学素子成形素材1が成形型の押圧力により変形し
やすい温度まで加熱する必要がある。しかし、加熱温度
が高すぎると所定の形状精度に成形できなくなるので、
一般に、光学素子成形素材1の屈服温度と軟化温度の間
の温度に設定される。
【0023】本実施例では上ヒータブロックと下ヒータ
ブロックの温度は540℃に設定した。この温度は、従
来の超硬鋼材を母材とする成形型よりもやや高めであ
る。これは、成形型がガラスで構成されているので、熱
伝導率が小さいためである。光学素子素材1の温度が5
40℃近傍まで達したときに、光学素子素材の粘度は1
10ポアズになっている。次に、上ヒータブロックを押
圧し上成形型10Bにより光学素子素材1をプレスす
る。このときの圧力は2kg/mm2以上が望ましい。成形工
程は2段階で行われる。総変形寸法2mmのうち、まず
1.6mmを加圧成形する。加圧開始後0.8mm変形した
ところで一旦加圧をやめ、上ヒータブロック23を上昇
させて上成形型10Bから離す。加圧をやめる直前、正
圧が加わっていた密閉空間Xは常圧に戻る。加圧を止め
たときでも成形型と光学素子素材は接触状態を保ってい
る。
【0024】次に、再び上ヒータブロックを下降し、上
成形型に当接させる。この工程では密閉空間Xは消失し
ている。ついで、加熱を止め冷却しながら加圧を開始
し、総変形量0.4mmまで成形する。成形型の温度が4
00℃になったときに加圧を終了し、上ヒータブロック
23を上昇させる。総変形量を成形した後の冷却工程で
は、光学素子は温度の降下とともに収縮するが、成形胴
型22も同様に収縮する。光学素子と成形胴型両者の収
縮量は、温度差tに対して、縦方向の長さLと線膨張係
数Aともに成形胴型の方が大きい。収縮量はt×L×A
で表されるが、成形胴型の収縮量の方が光学素子の収縮
量より大きい。そのため、冷却工程中、特に光学素子の
ガラス転移点近傍までの間では、上下成形型の成形面は
光学素子表面に押圧密着しているので、成形された光学
素子の形状が崩れることはない。冷却工程終了後、上下
成形型10A,10Bを成形ステージ24から取り出し
常温まで冷却する。完全に冷却後、成形型を開き、光学
素子を取り出す。成形された光学素子は設計通りの形状
精度を有し、光学的特性も満足していた。
【0025】成形型は3000ショット程度で成形面が
荒れてきて使用不能になる。しかし、上記の成形型製造
方法により非常に安価に大量生産できるので、光学素子
の量産には支障はない。
【0026】(表1)に各種の成形型材料と光学素子素
材の組合せ、ガラス転移点、100ショット成形後の成
形型表面の変化を示す。(表1)ではガラス材料名はシ
ョット社の材料名を用いた。この組合せではNo.3の
み成形型の形状が変化したが、他の組合せでは変化はな
かった。以上の結果から、成形型材料と光学素子素材の
ガラス転移点の差は50℃以上が必要であることがわか
る。
【0027】
【表1】
【0028】なお、本実施例では成形型表面に保護膜を
形成する例について説明したが、保護膜の代わりに、光
学素子素材の表面に予め離型材を塗布しておいても同様
の効果が得られる。また、本実施例では、光学素子素材
にSF8を用いた例について説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、他の光学素子素材、例えば
ポリメチルメタアクリレート(PMMA)などの有機高
分子材料を用いても同様の効果が得られる。
【0029】また、本実施例では成形型材料と光学素子
素材のガラス転移点の差が120℃である例について説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、成
形型材料のガラス転移点は可能な限り高い方が望まし
く、さらに硬度が高く、耐摩耗性に優れるものが望まし
い。
【0030】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明かなように本
発明によれば、予め超硬鋼材を機械加工して加工型を作
製しておき、この加工型を用いて光学素子素材のガラス
転移点より高いガラス転移点を有するガラス素材を加熱
下にプレス成形して成形型を作製する。光学素子素材を
この成形型間に置き、ガラス転移点近傍の温度でプレス
成形する。この方法によれば、一対の加工型を準備する
ことにより、多数のガラス製成形型を作製できる。さら
に、ガラス製成形型を用いてガラス製光学素子を大量に
均一に生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は本発明の一実施例の成形型の
製造方法を示す断面図
【図2】同下成形型の構成を示す断面図
【図3】同光学素子成形装置の構成を示す断面図
【図4】同光学素子素材の形状を示す斜視図
【図5】同光学素子の構成を示す断面図
【図6】従来の成形型製造装置の構成を示す断面図
【図7】同母型の構成を示す断面図
【図8】同光学素子成形装置の構成を示す断面図
【符号の説明】
1 光学素子素材 2 成形型 3 下加工型 4 上加工型 5 加工胴型 6A 型分解組立ステージ 6B 加工ステージ 6C 成形ステージ 6D,6E 冷却ステージ 7B,7C,7D 上ヒータブロック 10a,10b 成形型材料 10A 下成形型 10B 上成形型 11 鍔部 12 円筒部 22 成形胴型 23 上ヒータブロック 24 成形ステージ X 密閉空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−102136(JP,A) 特開 昭64−33022(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 9/00 - 17/06

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上成形型と下成形型とを摺動自在に内蔵
    する成形胴型とを備え、前記上下成形型と成形胴型で囲
    まれた空間に光学素子素材を置き、前記光学素子素材を
    加熱して軟化させ押圧成形し、光学素子を得るための光
    学素子成形型であって、前記上成形型および前記下成形
    型は、ガラス材料からなり、光学素子の光学面を成形す
    るための所定の形状に加工された成形面を有する円筒部
    または柱状部と、前記円筒部または前記柱状部の成形面
    と反対側の端面に連結した鍔部をそれぞれ備えたことを
    特徴とする光学素子成形型。
  2. 【請求項2】 上成形型と下成形型は、先ず鍔部を形成
    した後、円筒部または柱状部を形成する請求項1記載の
    光学素子成形型。
  3. 【請求項3】 成形型材料のガラス転移点は光学素子素
    材のガラス転移点より高く、かつ、50℃を下限とする
    ガラス転移点温度差を有する請求項1記載の光学素子成
    形型。
  4. 【請求項4】 成形型材料は、鍔部を形成する平板状材
    料と、円筒部または柱状部を形成する円柱状材料とを備
    えた請求項1記載の光学素子成形型。
  5. 【請求項5】 成形型材料は、割断面を有する平板状ま
    たは円柱状の材料である請求項1記載の光学素子成形
    型。
  6. 【請求項6】 上成形型と下成形型とを摺動自在に内蔵
    する成形胴型とを備え、前記上下成形型と成形胴型で囲
    まれた空間に光学素子素材を置き、前記光学素子素材を
    加熱して軟化させ押圧成形して、光学素子を得るための
    光学素子成形型の製造方法において、前記上成形型およ
    び前記下成形型はガラス材料を主体とし、光学素子の光
    学面を成形するための所定の形状に加工された成形面を
    有する円筒部または柱状部と、前記円筒部または前記柱
    状部の成形面と反対側の端面に連結した鍔部をそれぞれ
    備え、前記上下成形型は、各々光学素子の形状に近似し
    た形状に加工した光学面を有する上下加工型により加熱
    加圧して得ることを特徴とする光学素子成形型の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 上成形型と下成形型は、先ず鍔部を形成
    した後、円筒部または柱状部を形成する請求項6記載の
    光学素子成形型の製造方法。
  8. 【請求項8】 成形型材料のガラス転移点は光学素子素
    材のガラス転移点より高く、かつ、50℃を下限とする
    ガラス転移点温度差を有する請求項6記載の光学素子成
    形型の製造方法。
  9. 【請求項9】 成形型材料として、鍔部を形成する平板
    状材料と、円筒部または柱状部を形成する円柱状材料と
    を用いる請求項6記載の光学素子成形型の製造方法。
  10. 【請求項10】 成形型材料として、割断面を有する平
    板状または円柱状の材料を用いる請求項6記載の光学素
    子成形型の製造方法。
  11. 【請求項11】 上成形型および下成形型はガラス材料
    を主体とし、光学素子の光学面を成形するための所定の
    形状に加工された成形面を有する円筒部または柱状部
    と、前記円筒部または前記柱状部の成形面と反対側の端
    面に連結した鍔部をそれぞれ備え、光学素子の形状に近
    似した形状に加工した光学面を有する上下加工型により
    加熱加圧して上下成形型を形成し、前記上成形型と前記
    下成形型とを摺動自在に成形胴型内に配置し、前記上下
    成形型と成形胴型で囲まれた空間に光学素子素材を置
    き、前記光学素子素材を加熱して軟化させ、前記上成形
    型を下降させ光学素子素材を押圧成形する光学素子成形
    方法。
  12. 【請求項12】 ガラス素材を主体とする胴型を用いる
    請求項11記載の光学素子成形方法。
  13. 【請求項13】 成形型材料のガラス転移点は光学素子
    素材のガラス転移点より高く、かつ、50℃を下限とす
    るガラス転移点温度差を有する請求項11記載の光学素
    子成形方法。
  14. 【請求項14】 光学素子素材として透明有機高分子を
    用いる請求項11記載の光学素子成形方法。
  15. 【請求項15】 成形胴型はガラス材料を主体とし、ガ
    ラス材料の線膨張係数が上下成形型材料の線膨張係数よ
    り大きいガラス材料を用いる請求項11記載の光学素子
    成形方法。
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