JP2001162626A - プラスチック成形品の製造方法およびプラスチック成形用ガラス製成形型 - Google Patents

プラスチック成形品の製造方法およびプラスチック成形用ガラス製成形型

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JP2001162626A
JP2001162626A JP33471599A JP33471599A JP2001162626A JP 2001162626 A JP2001162626 A JP 2001162626A JP 33471599 A JP33471599 A JP 33471599A JP 33471599 A JP33471599 A JP 33471599A JP 2001162626 A JP2001162626 A JP 2001162626A
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mold
glass
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prototype
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Tetsuyoshi Kurita
哲義 栗田
Ryota Miyata
良太 宮田
Masashi Otsuka
雅司 大塚
Masaji Kikuchi
正次 菊池
Koji Maeda
弘司 前田
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Suzuka Fuji Xerox Manufacturing Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
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    • B29C33/38Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor characterised by the material or the manufacturing process
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも外周面に所望の成形形状を有する
柱状または板状のプラスチック成形品を、高精度で、か
つ安価に短時間で製造する。 【解決手段】 剛性および耐熱性を有する材料で、柱状
または板状のプラスチック成形品5における外周面51の
成形形状と同一の形状を型の外周面12に有する柱状また
は板状の原型1を製作し、ガラス成形法によって、前記
原型1における外周面12の形状を型の内周面21に転写し
た筒状または環状のガラス製成形型2Aを製作し、前記
製作されたガラス製成形型2Aを用いて、前記ガラス製
成形型2Aにおける内周面21の形状を外周面51に転写し
たプラスチック成形品5を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精度・高品質の
プラスチック成形品を成形することのできるプラスチッ
ク成形品の製造方法およびプラスチック成形用のガラス
製成形型に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】射出成
形、圧縮成形等のプラスチックの成形や、プレス成形、
あるいはガラス成形に用いられる型としては、従来よ
り、金属材料を切削、研削、研磨加工等して得られる金
型が一般的である。
【0003】しかし、上記のように金属材料を加工して
得られる金型は、その製作に多大の時間を要するととも
に、製作費用が高いという欠点がある。したがって、こ
の金型を試作部品等の生産数の少ないものに使用する
と、部品単価が非常に高くなるうえ、短納期を必要とす
る部品への対応が困難であるという問題があった。
【0004】金型を安価かつ短時間で製作する方法とし
ては、特公平3−39776号公報、特開平5−301
255号公報、特開平6−134815号公報等に開示
されているように、製品原型をシリコーンゴムで型取り
し、得られたゴム型から石膏鋳型を形成し、該石膏鋳型
を使用して低融点合金からなる金型を製作する方法があ
る。また、これらの方法における型の収縮率の問題を解
決する手段として、特開平7−125014号公報記載
の方法がある。
【0005】ここで、例えば光学素子である回転多面鏡
(ポリゴンミラー)の面精度としては、平面度、基準面
に対する面倒れ、隣接面間の倒れ誤差、面間角度、有効
範囲等があるが、上記従来のゴム型、石膏鋳型および低
融点合金からなる金型を用いて製造する方法では、上記
光学素子を1μm以下の精度で成形することのできる金
型を製作することは困難であった。
【0006】高精度の部品用の型製作に関しては、一般
的には簡単な形状の部品以外は一体構造でキャビティを
製作することは難しいため、型部品を組み合わせて製作
することになる。例えば、上記光学素子の各精度を満足
させるための型を製作する1つの方法として、該光学素
子の各光学面に対応する光学面入れ子を製作して組み合
わせる方法が一般的に実施されている。この方法におけ
る各光学面入れ子の位置決めは、該入れ子に高い精度で
形成した溝等を利用することにより行っている。
【0007】しかしながら、このように光学面入れ子を
組み合わせる方法においては、加工公差が累積すること
から、各入れ子の精度の確保が非常に重要であり、その
為に加工時間を多大に要しており、コストアップの要因
となっている。
【0008】このような型部品の組み合わせを必要とし
ない一体構造の型を製作する方法として、放電加工法ま
たは電鋳加工法が考えられる。この放電加工法によれ
ば、ある程度の形状の加工は可能であるが、必要とする
表面粗さが得られないため、後加工として光学素子の光
学面に対応する面の鏡面加工が必要となる。しかし、上
記回転多面鏡のように外周に複数の光学面を有する光学
素子を製造するための型においては、内周が型面となり
加工面となるため、鏡面加工を該型面の全域にわたっ
て、特に面と面との境目近傍については、必要精度を確
保して加工することは困難である。
【0009】また、上記電鋳加工法においては、マスタ
ーを外すと、電鋳されたメッキ層の歪みが開放されて型
面の精度が悪化するという問題がある。その変化量は1
〜数μm程度ではあるが、光学素子では許容できる範囲
ではない。さらに、この電鋳加工方法は、金属類を研磨
加工等する時間以上の加工時間を必要とする。
【0010】すなわち、本発明の課題は、少なくとも外
周面に所望の成形形状を有する柱状または板状のプラス
チック成形品を、高精度で、かつ安価に短時間で製造す
ることのできるプラスチック成形品の製造方法、および
プラスチック成形用の型を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、少なくとも外周面(51)に所望の成形形
状を有する柱状または板状のプラスチック成形品(5)
を製造する方法であって、剛性および耐熱性を有する材
料で、前記プラスチック成形品(5)における外周面
(51)の成形形状と同一の形状を型の外周面(12)に有
する柱状または板状の原型(1)を製作し、ガラス成形
法によって、前記原型(1)における外周面(12)の形
状を型の内周面(21)に転写した筒状または環状のガラ
ス製成形型(2A)を製作し、前記製作されたガラス製
成形型(2A)を用いて、前記ガラス製成形型(2A)
における内周面(21)の形状を外周面(51)に転写した
プラスチック成形品(5)を成形することを特徴とする
プラスチック成形品の製造方法を提供するものである。
【0012】上記プラスチック成形品の製造方法におい
ては、ガラス成形法によって製作した一体構造のガラス
製成形型(2A)を使用するため、金属材料を切削、研
削、研磨加工等しなければならない金型のように多大な
時間・費用を要することはなく、ゴム型、石膏鋳型およ
び低融点合金金型のように精度が低くはなく、光学面入
れ子の組合わせのように加工公差の累積の問題がなく、
放電加工法におけるような後加工としての鏡面加工は不
要であり、電鋳加工法のような精度および加工時間の問
題もない。すなわち、上記プラスチック成形品の製造方
法によれば、光学素子である回転多面鏡等として使用す
ることのできる高精度のプラスチック成形品の成形を、
安価かつ短時間に行うことができる。
【0013】上記原型(マスターモデル)(1)の材料
には、通常、無酸素銅、Ni合金、セラミック等の剛性
および耐熱性を有する材料を用いるが、必要に応じて、
表面粗さの制御、成形ガラス材料との相性(融着、密
着)改善、耐酸化性改善等を目的として、各目的に合致
した膜をコーティングしてもよい。表面の平滑性及び成
形ガラス材料に対する離型性を向上させる膜としては、
例えば、白金系合金膜、ダイヤモンド状炭素膜、窒化チ
タン膜、酸化クロム膜等が挙げられ、耐酸化性を向上さ
せる膜としては、例えば、貴金属薄膜等が挙げられる。
【0014】また、上記ガラス製成形型(2A)の材料
としては、材料安定性の良好なガラスを使用し、原型
(1)からの転写性が非常に良好なガラス精密成形技術
を利用して型を製作する。使用するガラスとしては、軟
化点が650℃以下で、徐冷点および歪み点が400〜
500℃の範囲内のものが好ましい。
【0015】上記プラスチック成形品の製造方法におい
ては、前記原型(1)を、周壁部(322)と底部(321)と
を備えた受け型(32)内にセットし、前記原型(1)と
前記受け型(32)の周壁部(322)との間に筒状または環
状のガラス素材(2)をセットし、前記ガラス素材
(2)を加熱軟化させるとともに、押し型(31)を使用
して前記ガラス素材(2)を上下方向にプレスすること
により、軟化したガラスが少なくとも半径方向内方に流
動して前記原型(1)の外周面(12)に押し付けられ、
もって、前記原型(1)の外周面(12)の形状が、前記
ガラス素材(2)の内周面(21)に転写されるのが好ま
しい。
【0016】このようにしてガラス製成形型(2A)を
製作することにより、原型(1)の外周面(12)の形状
を、該ガラス製成形型(2A)の内周面(21)に精確に
転写することができ、該ガラス製成形型(2A)を高精
度のものとすることができる。
【0017】ここで、前記原型(1)は、上下方向の動
きが阻止されないように、前記受け型(32)内にセット
されるのが好ましい。ガラス成形時に該原型(1)を上
下方向に固定すると、該原型(1)の熱膨張により該原
型(1)が半径方向外方に膨らみ、該原型(1)の外周
面(12)の形状が歪むため、精度の高い内周面(21)を
有するガラス製成形型(2A)を製作することができな
い。すなわち、上記のように原型(1)を上下方向に動
き得る状態でセットすることにより、該原型(1)は上
下方向に熱膨張することができるため、上下方向の固定
による該原型(1)の外周面(12)の変形を防止し、精
度の高い内周面(21)を有するガラス製成形型(2A)
を製作することができる。
【0018】また、前記原型(1)は、前記受け型(3
2)の底部(321)中央部上にセットされ、前記原型
(1)の周囲において、前記受け型(32)の底部(321)
と前記ガラス素材(2)との間には、前記原型(1)の
外周面(12)と近接する内周面(41)を有する環状の第
1のスペーサー(4)が介在せしめられるのが好まし
い。上記のように上下方向の動きが阻止されないように
前記原型(1)をセットした場合、プレスされた軟化ガ
ラスが該原型(1)の下に潜り込んで該原型(1)を浮
上させることとなるが、このとき、ガラスに押圧された
該原型(1)の外周面(12)と底面との境界部分(下縁
部)が変形することがある。これに対し、上記のような
スペーサー(4)を介在させると、プレスされた軟化ガ
ラスは該スペーサー(4)の内周面(41)と該原型
(1)の外周面(12)との間の間隙に入り込むに留ま
り、上記原型(1)下縁部の変性が防止され、したがっ
て、精度の高い内周面(21)を有するガラス製成形型
(2A)を製作することができる。
【0019】上記第1のスペーサー(4)の内周面(4
1)の形状は、前記原型(1)の外周面(12)の形状に
対応する形状を有しているのが好ましく、それにより、
上記原型(1)下縁部の変形を効果的に防止することが
できる。また、上記第1のスペーサー(4)の内周面
(41)と前記原型(1)の外周面(12)との間の間隙の
幅(w)は、5〜50μmであるのが好ましい。該間隙
の幅(w)をこのように設定することにより、軟化した
ガラスが該原型(1)の下へ潜り込むことを効果的に防
止することができるとともに、該原型(1)が熱膨張し
て該原型(1)の外周面(12)が該スペーサー(4)の
内周面(41)に当接し、該原型(1)の外周面(12)が
変形することを防止することができる。
【0020】さらに、上記第1のスペーサー(4)の線
膨張係数は、前記原型(1)の線膨張係数と同一かまた
はそれ以上であるのが好ましく、これによっても、該原
型(1)が熱膨張して該原型(1)の外周面(12)が該
スペーサー(4)の内周面(41)に当接し、該原型
(1)の外周面(12)が変形することを防止することが
でき、したがって、精度の高い内周面(21)を有するガ
ラス製成形型(2A)を製作することができる。このよ
うな第1のスペーサー(4)の材料としては、上記原型
(1)と同一の材料である無酸素銅、Ni合金、セラミ
ック等、あるいは超硬合金、上記ガラス素材(2)より
も軟化点の高いガラス等を使用することができる。
【0021】上記プラスチック成形品の製造方法におい
ては、前記押し型(31)によって、前記ガラス素材
(2)の上面外周側部分をプレスすることにより、前記
軟化したガラスの半径方向内方への流動を促進すること
ができる。このようにしてガラス製成形型(2A)を製
作することにより、原型(1)の外周面(12)の形状
を、該ガラス製成形型(2A)の内周面(21)に更に精
確に転写することができ、該ガラス製成形型(2A)を
更に高精度のものとすることができる。
【0022】また、前記押し型(31)と前記ガラス素材
(2)との間には、前記第1のスペーサー(4)の線膨
張係数と実質的に同一の線膨張係数を有する材料からな
る第2のスペーサー(7)を介在せしめてもよく、該第
2のスペーサー(7)の形状および寸法は、上記第1の
スペーサー(4)と同様とするのが好ましい。上記押し
型(31)の材料としては、上記ガラス素材(2)との離
型性を向上させるために、成形〜冷却温度においてガラ
スよりも線膨張係数の小さいW−Ni−Mo−Fe焼結
合金(アンビロイ)が通常使用される。一方、上記第1
のスペーサー(4)の材料として通常使用される無酸素
銅は、ガラスよりも線膨張係数が大きい。具体的には、
610℃におけるガラスの線膨張係数は9.1×10-6
であり、アンビロイの線膨張係数は4.53×10-6
あり、無酸素銅の線膨張係数は20.3×10-6であ
る。すなわち、上記ガラス素材(2)の下面に接触して
いる第1のスペーサー(4)の線膨張係数は、該ガラス
素材(2)の線膨張係数よりも大きく、ガラス成形冷却
時における収縮率も該ガラス素材(2)よりも大きく、
一方、上記ガラス素材(2)の上面に接触している押し
型(31)の線膨張係数は、該ガラス素材(2)の線膨張
係数よりも小さく、ガラス成形冷却時における収縮率も
該ガラス素材(2)よりも小さいため、該ガラス素材
(2)においては、それらの影響を受けて上面と下面と
で冷却収縮の度合いが異なってくる。これにより、得ら
れるガラス製成形型(2A)の内周面(21)は、下から
上にかけて半径方向内方に向かって傾斜するように成形
される場合があり、この場合には、軸方向の面精度が低
下することとなる。そこで、上記のように第1のスペー
サー(4)の線膨張係数と線膨張係数が実質的に同一で
あり、ガラス成形冷却時の収縮率が実質的に同一である
第2のスペーサー(7)を介在せしめ、上記ガラス素材
(2)の上面と下面との冷却収縮の度合いを一致させる
ことにより、得られるガラス製成形型(2B)の内周面
(21)の軸方向の面精度を向上させることができる。
【0023】以上のプラスチック成形品の製造方法にお
いて、上記プラスチック成形品(5)は、外周面(51)
に多数の反射面を備えた回転多面鏡(5)であってよ
く、この場合、上記方法によって、所望の光学精度を有
する回転多面鏡(5)が得られる。
【0024】一方、上記課題を解決するために、本発明
は、少なくとも外周面(51)に所望の成形形状を有する
柱状または板状のプラスチック成形品(5)を製造する
ための筒状または環状のガラス製成形型(2A,2B)
であって、前記プラスチック成形品(5)における外周
面(51)の成形形状と同一の形状を型の外周面(12)に
有し、剛性および耐熱性を有する材料で製作した柱状ま
たは板状の原型(1)を使用し、ガラス成形法によっ
て、前記原型(1)における外周面(12)の形状を型の
内周面(21)に転写し、製作されることを特徴とするプ
ラスチック成形用ガラス製成形型(2A,2B)をも提
供するものである。
【0025】上記プラスチック成形用ガラス製成形型
(2A,2B)は、ガラス成形法によって製作した一体
構造のものであるため、金属材料を切削、研削、研磨加
工等しなければならない金型のように多大な時間・費用
を要することはなく、ゴム型、石膏鋳型および低融点合
金金型のように精度が低くはなく、光学面入れ子の組合
わせのように加工公差の累積の問題がなく、放電加工法
におけるような後加工としての鏡面加工は不要であり、
電鋳加工法のような精度および加工時間の問題もない。
すなわち、上記プラスチック成形用ガラス製成形型(2
A,2B)は、安価かつ短時間に製作することができる
とともに、上記プラスチック成形用ガラス製成形型(2
A,2B)を用いれば、光学素子である回転多面鏡等と
して使用することのできる高精度のプラスチック成形品
(5)の成形が可能である。
【0026】上記ガラス製成形型(2C)における型面
以外のいずれかの箇所には、プラスチック成形用の母型
(6)の所定位置に組み付けるための基準部(例えば、
面、ピン、ピン穴、溝等)(24)が形成されていてもよ
い。この基準部(24)は、該ガラス製成形型(2C)の
成形と同時に成形してもよいし、成形後の後加工によっ
て形成してもよい。このように該ガラス製成形型(2
C)に基準部(24)を形成することにより、該ガラス製
成形型(2C)を該母型(6)の所定位置に容易に組み
付けることができるとともに、得られるプラスチック成
形品(5)の成形精度を確保することができる。
【0027】また、上記ガラス製成形型(2A,2B,
2C)の少なくとも型面には、表面の改質を目的とした
コーティング膜が形成されていてもよい。このようなコ
ーティング膜の種類によっては、該ガラス製成形型(2
A,2B,2C)の型面の表面粗さの制御、プラスチッ
ク成形材料との融着、密着等に関する物理的性状の制
御、耐酸化性の改善、その他の化学的性状の制御が可能
となる。
【0028】型面の平滑性及びプラスチック成形材料に
対する離型性を向上させるコーティング膜としては、例
えば、白金系合金膜、ダイヤモンド状炭素膜、窒化チタ
ン膜、酸化クロム膜等が挙げられ、耐酸化性を向上させ
るコーティング膜としては、例えば、貴金属薄膜等が挙
げられる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第1の実施形態によるプラスチック成形品の製
造方法を、図1〜図7を参照して説明する。ここでは、
図7に示すような面間距離25mm、厚さ5mm、モー
タ軸孔径φ10mmのプラスチック製の12面回転多面
鏡5を製造する場合を例示する。
【0030】本実施形態では、まずガラス製の成形型を
製作するために、図1に示される原型(マスターモデ
ル)1およびガラス素材2を製作するとともに、ガラス
成形用金型3およびスペーサー4を用意する。
【0031】原型1は、最終目的物である回転多面鏡5
と同様に正12角柱形状に製作し、中心にコアピン貫通
孔11を設ける。本実施形態における原型1は、無酸素銅
を材料とし、精密旋盤を使用して製作され、面間距離は
約25mm、高さは約15mm、コアピン貫通孔11の径
はφ16mmとされている。これらの詳細な寸法は、上
記ガラス製成形型2に使用するガラス材料および回転多
面鏡5に使用するプラスチック材料の収縮率を考慮して
決定する。
【0032】一方、上記ガラス素材2は、上記原型1が
中に入り得るように内径を設定した円筒状に製作する。
本実施形態におけるガラス素材2は、軟化点約650℃
のガラス(例えば、ショット社製,SK11)を材料と
し、外径はφ65.0mm、内径は約φ26.5mm、
高さは8mmとされている。このガラス素材2の内周面
21は、P−V=0.2μm程度の粗さに仕上げられてい
る。
【0033】本実施形態で使用するガラス成形用金型3
は、押し型31と受け型32とから構成され、該押し型31
は、円形の上板部311 と、該上板部311 の周縁から下方
に垂設された円筒部312 とからなり、該受け型32は、円
形の底部321 と、該底部321 の周縁から立設された周壁
部322 と、該底部321 の中央から立設された円柱状のコ
アピン323 とからなる。
【0034】上記受け型32の周壁部322 の内径は、上記
ガラス素材2の外径よりも若干大きく設定されており、
該受け型32のコアピンの外径は、上記原型1のコアピン
貫通孔11の径よりもわずかに小さく設定されている。ま
た、上記押し型31の円筒部312 の外径は、該受け型32の
周壁部322 の内径よりも若干小さく設定されており、該
押し型31の円筒部312 の内径は、上記ガラス素材2の外
径および内径の略中間になるように設定されている。こ
のガラス成形用金型3は、超硬合金であるW−Ni−M
o−Fe焼結合金から製作されている。
【0035】また、本実施形態で使用するスペーサー4
は環状になっており、該スペーサー4の外径は、上記金
型3における受け型32の周壁部322 の内径よりも若干小
さく設定されており、また該スペーサー4の内周面41の
形状は、上記原型1の外周面12の形状に対応するように
平面視12角形となっている。そして、該スペーサー4
の内周面41と該原型1の外周面12との間の間隙の幅w
は、10μmに設定されている(図3参照)。なお、本
実施形態におけるスペーサー4の上縁には切欠き部42が
形成されている。
【0036】本実施形態におけるスペーサー4の材料
は、上記原型1と同様に無酸素銅であり、したがって、
該スペーサー4の線膨張係数は、該原型1の線膨張係数
と同一となっている。
【0037】なお、本実施形態で使用する成形機(図示
せず)としては、加熱に赤外線ランプを用い、冷却に窒
素ガスを用いる方式のプレス成形機(最大プレス力:1
9.6kN)を使用する。
【0038】上記ガラス成形用金型3をプレス成形機の
ダイプレートに取り付けた後、図2および図3に示すよ
うに、該金型3の受け型32内に、上記原型1、スペーサ
ー4およびガラス素材2をセットする。上記原型1は、
該原型1のコアピン貫通孔11に該金型3のコアピン323
が挿入されて該受け型32にセットされ、上下方向の動き
がフリーな状態、すなわち上下方向に摺動可能な状態と
なっている。また、上記スペーサー4は、該スペーサー
4の内周面41が該原型1の外周面12と所定の幅wの間隙
を有するようにセットされ、上記ガラス素材2は該スペ
ーサー4の上にセットされる。
【0039】このようにして原型1、スペーサー4およ
びガラス素材2をセットしたガラス成形用金型3の全体
を窒素雰囲気下におき、約650℃まで昇温させた後、
プレス成形機によって、図4に示すように該金型3の押
し型31を受け型32内に押し込み、上記ガラス素材2を押
圧する。このときの押圧力は約294Nに設定し、約3
分間プレス成形を行う。
【0040】加熱によって軟化した上記ガラス素材2
は、図4に示すように、上記押圧力によって厚み縮小方
向に変形するとともに、矢印に示すように該押圧力に対
して直交方向(径方向)に流動し、該ガラス素材2の内
周面21は、原型1の外周面12に押し付けられる。さら
に、該ガラス素材2の内周面21の下端部は、該原型1の
外周面12と上記スペーサー4の内周面41との間の間隙に
入り込み、該ガラス素材2の上部内周面21側(上記押し
型31に押圧される部分の内側)は、上方に盛り上がる。
また、該ガラス素材2の下部周縁部は、上記金型3の受
け型32の周壁部322内周面と上記スペーサー4の切欠き
部42との間の間隙に入り込む。
【0041】ここで、上記原型1は、上下方向の動きが
フリーな状態となっており、熱膨張する際に上方にスラ
イドしながら膨張し得るため、上下方向に固定されるこ
とによる該原型1の外周面12の変形が防止される。ま
た、上記スペーサー4が存在することにより、軟化した
ガラスが該原型1の下に潜り込んで該原型1の下縁部が
変形することが防止される。したがって、該原型1は、
プレス成形中、精確な外周面12を維持し得る。
【0042】また、上記ガラス素材2は、上記押し型31
によって上面外周側部分が押圧されるため、該ガラス素
材2の流動方向は上記受け型32の周壁部322 内周面方向
よりも、上記原型1の外周面12方向(半径方向内方)が
主体となり、該半径方向内方への流動が促進され、該ガ
ラス素材2の内周面21に対して高い圧力が均一に及ぼさ
れる。
【0043】このようにして、該ガラス素材2の内周面
21は、精確な形状を維持している該原型1の外周面12に
密着するため、該ガラス素材2の内周面21には、該原型
の外周面12の形状が極めて精確に転写され、したがっ
て、非常に精度の高い内周面21を有するガラス製成形型
2Aが得られる。
【0044】特に本実施形態のように、上記原型1の外
周面12が多面形状となっている場合、上記のようにガラ
ス素材2の内周面21に対して高い圧力が均一に及ぼされ
る結果、多面形状角部の張出しが円滑に行われ、該原型
1の外周面12の多面形状がシャープに精度良く該ガラス
素材2の内周面21に転写される。
【0045】以上のようにしてプレス成形を行った後、
0.05℃/秒で600℃まで徐冷し、更に200℃ま
で冷却し、ガラス製成形型2Aの成形を完了する。上記
金型3から取り出したガラス製成形型2Aは、図5に示
すように、内周面21に上記原型1の外周面12の多面形状
がほぼ100%転写され、必要精度(平面度:0.15
μm(軸方向:0.05μm),面倒れ:45秒,面間
角度誤差:±15秒)が確保されたものとなっている。
すなわち、該ガラス製成形型2Aの内周面21における各
面2mm×6mmの領域(型面)の形状精度は、平面度
が0.15μm(軸方向:0.05μm)以下であり、
したがって、該内周面21の各型面はすべて平面度0.1
5μm(軸方向:0.05μm)以下を満足する。
【0046】なお、上記ガラス製成形型2Aの内周面21
の下端部には、わずかにバリ22が形成され、該ガラス製
成形型2Aの下部周縁部には、上記スペーサー4の切欠
き部42に対応する突縁脚部23が形成される。
【0047】次に、図6に示すように、得られたガラス
製成形型2Aをプレス成形用の母型6に組み込み、該ガ
ラス製成形型2Aの内周面21と、該ガラス製成形型2A
の内側の上下にセットされた上型61の下面および下型62
の上面と、該上型61および下型62の内側にセットされた
内型63の外周面とによってキャビティ64を構成し、この
キャビティ64内に環状の樹脂素材50(例えば、ポリカー
ボネート等の熱可塑性樹脂)をセットする。なお、上記
ガラス製成形型2Aは、該ガラス製成形型2Aの下部周
縁部に形成された突縁脚部23を介して上記母型6内にセ
ットされるため、該ガラス製成形型2Aの内周面21の下
端部に形成されたバリ22のトリミングは不要である。
【0048】このようにセットしたプレス成形型全体を
上記樹脂素材50の熱変形温度以上まで昇温させ、プレス
成形機によって上記上型61を上記下型62側にプレスし、
該樹脂素材50を押圧して該樹脂素材50にキャビティ64の
型形状を転写する。
【0049】冷却後、該キャビティ64から取り出して得
られる回転多面鏡5は、図7に示すように、外周面51が
12面形状の反射面となっており、中央にモータ軸孔52
が形成されている。該回転多面鏡5は、当初の目的通
り、面間距離が25mm、厚さが5mm、モータ軸孔52
の径がφ10mmとなっている。特に該回転多面鏡5の
外周面51は、上記ガラス製成形型2Aの内周面21の多面
形状がほぼ100%転写され、必要精度(平面度:0.
15μm(軸方向:0.05μm),面倒れ:45秒,
面間角度誤差:±15秒)が確保されたものとなってい
る。すなわち、該回転多面鏡5の外周面51の形状精度
は、2mm×5mmの領域における平面度が0.15μ
m(軸方向:0.05μm)以下であり、したがって、
該外周面51の各面はすべて平面度0.15μm(軸方
向:0.05μm)以下を満足する。
【0050】次いで、本発明の第2の実施形態によるプ
ラスチック成形品の製造方法を、図8〜図11を参照し
て説明する。本実施形態においても、図7に示すような
面間距離25mm、厚さ5mm、モータ軸孔径φ10m
mのプラスチック製の12面回転多面鏡5を製造する場
合を例示する。
【0051】本実施形態では、まずガラス製の成形型を
製作するために、図8に示される原型(マスターモデ
ル)1およびガラス素材2を製作するとともに、ガラス
成形用金型3、第1のスペーサー4および第2のスペー
サー7を用意する。該原型1、ガラス素材2、金型3お
よび第1のスペーサー4は、上記第1の実施形態におけ
るものと同様のものを使用する。
【0052】上記第2のスペーサー7は環状になってお
り、該スペーサー7の外径は、上記金型3における受け
型32の周壁部322 の内径よりも若干小さく設定されてお
り、また該スペーサー7の内周面71の形状は、上記原型
1の外周面12の形状に対応するように平面視12角形と
なっている。そして、該スペーサー7の内周面71と該原
型1の外周面12との間の間隙の幅wは、10μmに設定
されている。
【0053】該第2のスペーサー7の材料は、上記第1
のスペーサー4と同様に無酸素銅であり、したがって、
該第2のスペーサー7の線膨張係数は、該第1のスペー
サー4の線膨張係数と同一となっている。
【0054】上記ガラス成形用金型3をプレス成形機の
ダイプレートに取り付けた後、図9に示すように、該金
型3の受け型32内に、上記原型1、第1のスペーサー4
およびガラス素材2を上記第1の実施形態と同様にセッ
トするとともに、該ガラス素材2の上に上記第2のスペ
ーサー7をセットする。該第2のスペーサー7は、該ス
ペーサー7の内周面71が該原型1の外周面12と所定の幅
wの間隙を有するようにセットされる。なお、該第2の
スペーサー7の上半分は、上記原型1の上面よりも上に
突出している。
【0055】このようにして原型1、第1のスペーサー
4、ガラス素材2および第2のスペーサー7をセットし
たガラス成形用金型3の全体を上記第1の実施形態と同
様にして加熱し、プレス成形を行う。加熱によって軟化
した上記ガラス素材2は、図10に示すように、厚み縮
小方向に変形するとともに、矢印に示すように径方向に
流動し、該ガラス素材2の内周面21は、原型1の外周面
12に押し付けられる。さらに、該ガラス素材2の内周面
21の下端部は、該原型1の外周面12と上記第1のスペー
サー4の内周面41との間の間隙に入り込み、該ガラス素
材2の内周面21の上端部は、該原型1の外周面12と上記
第2のスペーサー7の内周面71との間の間隙に入り込
む。
【0056】以上のようにしてプレス成形を行った後、
0.05℃/秒で600℃まで徐冷する。このとき、上
記第1のスペーサー4および第2のスペーサー7の線膨
張係数は同一であり、同一の収縮率で冷却収縮するた
め、該第1のスペーサー4が接触している上記ガラス素
材2の下面と、該第2のスペーサー7が接触している該
ガラス素材2の上面との冷却収縮の度合いは一致するこ
ととなり、したがって、得られるガラス製成形型2Bの
内周面21の軸方向の面精度は、非常に高いものとなる。
上記のように徐冷した後、200℃まで冷却し、ガラス
製成形型2Bの成形を完了する。
【0057】上記金型3から取り出したガラス製成形型
2Bは、図11に示すように、内周面21に上記原型1の
外周面12の多面形状がほぼ100%転写され、必要精度
(平面度:0.0904μm(軸方向:0.02μ
m),面倒れ:45秒,面間角度誤差:±15秒)が確
保されたものとなっている。すなわち、該ガラス製成形
型2Bの内周面21における各面2mm×6mmの領域
(型面)の形状精度は、平面度が0.0904μm(軸
方向:0.02μm)以下であり、したがって、該内周
面21の各型面はすべて平面度0.0904μm(軸方
向:0.02μm)以下を満足する。
【0058】なお、上記ガラス製成形型2Bの内周面21
の下端部および上端部には、わずかにバリ22が形成され
る。このようにして得られたガラス製成形型2Bを使用
し、上記第1の実施形態と同様にして回転多面鏡5Bを
成形する。形成された回転多面鏡5の外周面51は、上記
ガラス製成形型2Bの内周面21の多面形状がほぼ100
%転写され、必要精度(平面度:0.0904μm(軸
方向:0.02μm),面倒れ:45秒,面間角度誤
差:±15秒)が確保されたものとなっている。すなわ
ち、該回転多面鏡5の外周面51の形状精度は、2mm×
5mmの領域における平面度が0.0904μm(軸方
向:0.02μm)以下であり、したがって、該外周面
51の各面はすべて平面度0.0904μm(軸方向:
0.02μm)以下を満足する。
【0059】以上説明した第1および第2の実施形態に
よる回転多面鏡の製造方法によれば、剛性および耐熱性
を有する材料で所定の精度を確保できるマスターモデル
を製作することができ、かつアンダーカットにならない
ような形状であれば、回転多面鏡に限定されることな
く、種々のプラスチック成形品、特に高い精度が要求さ
れる光学素子その他のプラスチック成形品の成形に利用
することができ、そのような精度の高いプラスチック成
形品を安価に短時間で製造することができる。
【0060】上述の実施形態は、説明のために例示した
もので、本発明としてはそれらに限定されるものではな
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0061】例えば、図12に示すように、ガラス製成
形型2Cの外周部には、母型6との位置関係を確保する
ための基準面24が形成されていてもよい。このような基
準面24が該ガラス製成形型2Cに形成されることによっ
て、該ガラス製成形型2Cを該母型6の所定位置に容易
に組み付けることができるとともに、得られる回転多面
鏡5の成形精度を確保することができる。このような基
準面24は、上記ガラス成形用金型3の受け型32の周壁32
2 内周面に対応する形状を設けておくことにより、該ガ
ラス製成形型2Cの成形と同時に形成することができ
る。
【0062】
【発明の効果】本発明のプラスチック成形品の製造方法
またはプラスチック成形用ガラス製成形型によれば、少
なくとも外周面に所望の成形形状を有する柱状または板
状のプラスチック成形品を、高精度で、かつ安価に短時
間で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態においてガラス製成形型を成形
する際に使用するものの斜視図である。
【図2】第1の実施形態においてガラス製成形型を成形
する様子(成形前)を示す断面図である。
【図3】図2におけるガラス成形用金型のX−X断面図
である。
【図4】第1の実施形態においてガラス製成形型を成形
する様子(成形中)を示す断面図である。
【図5】第1の実施形態において成形されたガラス製成
形型の断面図である。
【図6】回転多面鏡を射出成形する様子を示す断面図で
ある。
【図7】成形された回転多面鏡の斜視図である。
【図8】第2の実施形態においてガラス製成形型を成形
する際に使用するものの斜視図である。
【図9】第2の実施形態においてガラス製成形型を成形
する様子(成形前)を示す断面図である。
【図10】第2の実施形態においてガラス製成形型を成
形する様子(成形中)を示す断面図である。
【図11】第2の実施形態において成形されたガラス製
成形型の断面図である。
【図12】他の実施形態によるガラス製成形型の平面図
である。
【符号の説明】
1…原型 12…外周面 2…ガラス素材 2A,2B,2C…ガラス製成形型 21…内周面 24…基準部(基準面) 3…ガラス成型用金型 31…押し型 32…受け型 321 …底部 322 …周壁部 4…スペーサー(第1のスペーサー) 41…内周面 5…プラスチック成形品(回転多面鏡) 51…外周面 6…母型 7…第2のスペーサー 71…内周面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 雅司 三重県鈴鹿市伊船町1900番地 鈴鹿富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 菊池 正次 三重県鈴鹿市伊船町1900番地 鈴鹿富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 前田 弘司 三重県鈴鹿市伊船町1900番地 鈴鹿富士ゼ ロックス株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AA28 AG07 AG13 AH04 AJ06 AJ09 CA09 CD04 CK11 CK43 CK52

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも外周面に所望の成形形状を有
    する柱状または板状のプラスチック成形品を製造する方
    法であって、 剛性および耐熱性を有する材料で、前記プラスチック成
    形品における外周面の成形形状と同一の形状を型の外周
    面に有する柱状または板状の原型を製作し、 ガラス成形法によって、前記原型における外周面の形状
    を型の内周面に転写した筒状または環状のガラス製成形
    型を製作し、 前記製作されたガラス製成形型を用いて、前記ガラス製
    成形型における内周面の形状を外周面に転写したプラス
    チック成形品を成形することを特徴とするプラスチック
    成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記原型を、周壁部と底部とを備えた受
    け型内にセットし、 前記原型と前記受け型の周壁部との間に筒状または環状
    のガラス素材をセットし、 前記ガラス素材を加熱軟化させるとともに、押し型を使
    用して前記ガラス素材を上下方向にプレスすることによ
    り、 軟化したガラスが少なくとも半径方向内方に流動して前
    記原型の外周面に押し付けられ、もって、前記原型の外
    周面の形状が、前記ガラス素材の内周面に転写される請
    求項1記載のプラスチック成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記原型は、上下方向の動きが阻止され
    ないように、前記受け型内にセットされる請求項2記載
    のプラスチック成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記原型は、前記受け型の底部中央部上
    にセットされ、前記原型の周囲において、前記受け型の
    底部と前記ガラス素材との間には、前記原型の外周面と
    近接する内周面を有する環状の第1のスペーサーが介在
    せしめられる請求項2または3記載のプラスチック成形
    品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1のスペーサーの内周面の形状
    は、前記原型の外周面の形状に対応する形状を有してい
    る請求項4記載のプラスチック成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1のスペーサーの内周面と前記原
    型の外周面との間の間隙の幅は、5〜50μmである請
    求項4または5記載のプラスチック成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1のスペーサーの線膨張係数は、
    前記原型の線膨張係数と同一かまたはそれ以上である請
    求項4ないし6いずれか記載のプラスチック成形品の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記押し型によって、前記ガラス素材の
    上面外周側部分をプレスすることにより、前記軟化した
    ガラスの半径方向内方への流動を促進する請求項2ない
    し7いずれか記載のプラスチック成形品の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記押し型と前記ガラス素材との間に
    は、前記第1のスペーサーの線膨張係数と実質的に同一
    の線膨張係数を有する材料からなる第2のスペーサーが
    介在せしめられる請求項4ないし7いずれか記載のプラ
    スチック成形品の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記プラスチック成形品は、外周面に
    多数の反射面を備えた回転多面鏡である請求項1ないし
    9いずれか記載のプラスチック成形品の製造方法。
  11. 【請求項11】 少なくとも外周面に所望の成形形状を
    有する柱状または板状のプラスチック成形品を製造する
    ための筒状または環状のガラス製成形型であって、 前記プラスチック成形品における外周面の成形形状と同
    一の形状を型の外周面に有し、剛性および耐熱性を有す
    る材料で製作した柱状または板状の原型を使用し、ガラ
    ス成形法によって、前記原型における外周面の形状を型
    の内周面に転写し、製作されることを特徴とするプラス
    チック成形用ガラス製成形型。
  12. 【請求項12】 前記ガラス製成形型における型面以外
    のいずれかの箇所には、プラスチック成形用の母型の所
    定位置に組み付けるための基準部が形成されている請求
    項11記載のプラスチック成形用ガラス製成形型。
  13. 【請求項13】 前記ガラス製成形型の少なくとも型面
    には、表面の改質を目的としたコーティング膜が形成さ
    れている請求項11または12記載のプラスチック成形
    用ガラス製成形型。
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