JP4102585B2 - プレス用金型および軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法 - Google Patents

プレス用金型および軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクや磁気ディスク等の中央に軸形状部を有するディスク部材から成るディスクのガラス基板をプレス成形するためのプレス用金型および軸形状部付きディスクの成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの普及に伴い外部記憶装置の一つであるディスクドライブ装置の小型化、高容量化などの高性能化への要求は、非常に高まってきている。それに伴って、磁気ヘッドの低浮上化が、盛んに検討され、磁気ディスクの平滑性については極めて高い精度が要求されてきている。
【0003】
従来、磁気ディスク用の基板材料としては、アルミニュウム合金が主として用いられてきた。しかしながら、アルミニュウム合金基板の場合には硬度が低いことから高精度な砥粒および研磨装置を使用して精密研磨加工しても、研磨面が塑性変形するため、高精度の平滑面を得ることは難しく、また基板表面により硬度の高いニッケル−リンメッキ層を形成しても、高い精度の要求に応えることが難しくなってきた。
【0004】
また、小型化の動きはディスク厚みの薄膜化を要求し、強度の低いアルミニュウム合金基板は、この面からも要求に応えることが難しくなってきている。
【0005】
最近の高感度な巨大磁気抵抗効果型ヘッドの採用は、磁気ディスクにノイズ低減を要求し、基板には磁性膜成膜後の熱処理によるノイズ低減に対応することが求められている。しかしながら、この面からもアルミニュウム合金は要求に応えることが難しくなってきている。
【0006】
上記問題を解決するため、磁気ディスク用基板として、ガラス、セラミック、カーボンなど新しい材料が提案されており、中でも、ガラス基板は広く検討され既に実用化されている。ガラス基板は強度が大きく、耐熱性も良好で、表面硬度が高く、精密研磨加工によって、高精度な平滑性の要求に十分応えることができるものである。
【0007】
従来、磁気ディスク用ガラス基板は、所定のサイズに切り抜かれた後、平滑な表面を得るために1枚1枚ガラス基板を精密研磨する研磨法により製造されてきた。しかしながら、研磨工程に高い精度が要求され、かつ、工程数も多いという欠点があった。
【0008】
そのため、磁気ディスク用ガラス基板の新しい製造方法として、金型とガラス材料を等温度でプレスする等温プレス成形法が検討されている。等温プレス成形法は光学ガラス素子製造の分野では、数多くの検討がなされ、高品質かつ高生産性の可能な製造方法として既に実用化が図られている。
【0009】
プレス成形に用いる金型は、高温高圧状態でガラスを繰り返し成形しても劣化しない特殊な金型が必要であり、種々の検討がなされている。
【0010】
プレス成形用の金型母材としては、超硬合金(タングステンカーバイド)や、サーメット、ジルコニア、炭化珪素その他セラミックスが使用され、金型は母材保護と離型時のガラスの粘着を防止するため、離型性、耐酸化性、耐反応性の良い保護膜がコーティングされるものが開発されている。
【0011】
例えば、特開平2−137914号公報には、超硬合金表面に貴金属合金薄膜を設けたディスク用成形金型が提案され、最近の高密度記録の動きに対応した磁気ディスク用ガラス基板の新しい製造方法として、盛んに検討されている。
【0012】
また、近年、ディスクドライブ装置のディスクに対して記録容量の大容量化の要求は、ディスクの回転精度の高精度化が必要になってきている。
【0013】
しかしながら、従来の構成のディスク駆動用モータの回転台にドーナツ状のディスクを載置したディスクドライブ装置では、回転台のフランジ部及びディスクのそれぞれの面振れ及び回転中心に対する軸心振れが、重畳された形で現れ、回転中のディスクの動的面振れ及び軸心振れを小さく抑えることは非常に難しく、それぞれの面振れ及び軸心振れを非常に高精度に作成することが必要になり、コスト高にもなるという課題があった。
【0014】
また、近年、パソコンをはじめとしたモバイル用途の高まりは、更なるディスクドライブ装置の小型薄型化を促進しているが、前記従来構成では、その要求にこたえることが出来なくなってきた。
【0015】
そのため、本発明者らは、ディスクとディスク駆動用モータの回転軸を一体に形成することにより、薄型化を実現するとともに、高精度なディスクの面振れ及び軸心振れを実現し、高記録密度の実現を図ることができる軸一体型ガラスディスク基板をガラス成形工法により提供する検討を行ってきた。
【0016】
例えば、光ディスクや磁気ディスク等の中央部に軸形状部を有するディスク部材から構成されるディスクのガラス基板のプレス成形のための金型の構成が、例えば、図22および図23に示され、そのプレス成形方法が図24乃至図26に示されている。
【0017】
従来の、この第1の例においては、図22,図25に示されるように、プレス成形を行なう金型は、ディスク部材125の上面をプレス成形するための上型114と、軸形状部124の形状をプレス成形するために軸形状部124に対応する形状の軸用穴部116aが、あらかじめ設けられた下型116とから構成され、金型をプレスした時に、ディスク部材125の厚さを規制するための高さ規制板115と組み合わせて使用されている。なお、軸用穴部116aは、貫通した孔ではなく、窪んだ穴としてあらかじめ加工して設けられたものである。
【0018】
実際のプレス成形は、図23乃至図26に示されるように、上型114と下型116との間にガラス等の硝材122を置き、高さ規制板115によって上型114と下型116との位置合わせを行なう。この高さ規制板115は、上型114と下型116とのガイド役も兼ねている。そして、上型114と下型116とをヒータ119、120によって温度制御されるステージ117、118で上下から挟み込む。そして、ヒータ119、120によってステージ117、118を加熱し、さらに上型114と下型116とを加熱して、硝材122をガラスの成形を行なう温度(ガラスの軟化点温度付近)にまで加熱する。
次に、プレス121によって加圧を行なって硝材122を変形させて、図24乃至図26に示されるディスク部材125から成る成形品123を成形する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような金型構成によって成形された成形品123の軸形状部124の先端は、成形時に下型116の軸用穴部116aから抜けきらないで残った空気によって、下型116の形状の通りには成形されずに、軸部の形状精度に影響するだけでなく、著しい場合には、エッジ部が逆円弧状に形成されてしまう。また、設計上、残った空気の影響を低減することは可能であるが、成形後に、軸形状部124の軸先端部124aを切断等して加工するなどの後加工が必要となる。
【0020】
また、ディスク部材125においても、成形工程中に軸部に残存する空気の影響が、ディスク部にまで及び、ディスク部材125の平坦度、真円度に置いても、不十分で要求精度を満たすものではなかった。
さらには、軸形状部124とディスク部材125の同芯度に置いても同様の影響により、不十分で要求精度を満たすものは得られなかった。
そのために、所望のサイズよりも大きな径の物を成形し、成形品123の外周部を加工して、ディスク部材125の外形加工など、後加工を必要とした。
【0021】
上記事情を鑑み、本発明の目的は、高密度磁気記録に適した超平滑面を持つ磁気ディスク用ガラス基板とディスク駆動用モータの回転軸としての高精度な寸法精度をあわせ持ち、ディスク一体型モータの実現を可能とする軸一体型ガラスディスク基板をガラス成形工法により製造するディスクプレス用金型と軸形状部付きディスクの成形方法を提供するものである。
【0022】
さらにまた、本発明の別の目的は、一回の成形で複数個の成形品を成形できるプレス用金型および軸形状部付きディスクの成形方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明のプレス用金型は、中央に軸形状部を有する磁気記録媒体用ディスク部材のガラス基板をプレス成形するプレス用金型において、前記ディスク部材の上面を成形する上型と、前記ディスク部材のディスク部から突出した軸形状部を成形するための軸用孔部を有し、前記ディスク部の少なくとも下面及び前記軸形状部を成形するための中型と、前記軸形状部の下面を成形するための下型と、前記上型、中型及び下型を案内するガイド部材とを備え、前記中型と前記下型との接触面は、軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有することを特徴とする。
【0024】
また、本発明のプレス用金型は、前記中型の軸用孔部が貫通した孔であることを特徴とする。
【0025】
また、本発明のプレス用金型は、前記ガイド部材が、プレス成形時における前記上型によるプレス押し込み量を規定することを特徴とする。
【0026】
また、本発明のプレス用金型は、前記中型が、前記ディスク部材のディスク部から突出した軸形状部を成形するための軸用孔部および前記ディスク部の少なくとも下面を成形するための円形状凹部を有することを特徴とする。
【0027】
また、本発明のプレス用金型は、前記中型の前記凹部の深さ寸法が、前記ディスク部の高さの半分以上であることを特徴とする。
【0028】
また、本発明のプレス用金型は、前記中型の前記凹部の深さ寸法が、前記ディスク部の高さと等しく、前記中型の上面が、プレス成形時における前記上型によるプレス押し込み量を規定することを特徴とする。
【0029】
また、本発明のプレス用金型は、前記中型が外枠と底枠との二部品で構成され、前記凹部が前記外枠と前記底枠とで形成され、前記中型の外枠が、プレス成形時における前記上型によるプレス押し込み量を規定することを特徴とする。
【0030】
さらに、本発明の軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法は、上面からプレス成形を行なう上型と、軸用孔部を有して軸形状部を形成する不分割式の中型と、該軸形状部の下面を成形するための下型とを用いて、中央に前記軸形状部を有するディスク部材のガラス基板をプレス成形する軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法であって、前記中型と前記下型との接触面は、軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有する方法において、中心軸に直交する断面が円形であり、少なくとも前記軸用孔部よりも大きい円形断面を含んだ回転体形状である硝材を前記中型の前記軸用孔部に置き、その後プレス成形を行うことを特徴とする。
【0031】
さらに、本発明の軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法は、上面からプレス成形を行なう上型と、軸用孔部を有して軸形状部を形成する不分割式の中型と、該軸形状部の下面を成形するための下型とを用いて、中央に前記軸形状部を有するディスク部材のガラス基板をプレス成形する軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法であって、前記中型と前記下型との接触面は、軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有する方法において、硝材の中心軸と前記軸用孔部の中心軸とを一致させて、前記硝材を前記軸用孔部に置き、その後プレス成形を行うことを特徴とする。
【0032】
さらに、本発明の軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法は、前記中型の軸用孔部の少なくとも硝材を載置する側が面取り加工したことを特徴とする。
【0033】
また、本発明の軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法は、球形硝材の質量を成形品の質量と等しくしておくと共に、中型の軸用孔部の寸法を、製作したい成形品の軸形状部と等しくし、さらに、中型と上型の隙間が完成品寸法と等しくなるように高さ規制部材の寸法を決めることを特徴とする。
【0034】
さらに、本発明のプレス用金型は、中央に軸形状部を有する磁気記録媒体用ディスク部材のガラス基板をプレス成形するプレス用金型において、上面からプレス成形を行なう上型と、軸形状部を成形するための複数個の軸用孔部がそれぞれ干渉しないように設けられている不分割式の中型と、該軸形状部の下面を成形するための下型と、プレスの押し込み量を決めるための高さ規制部材とを有し、前記中型と前記下型との接触面は、軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有することを特徴とする。
【0035】
また、本発明の軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法は、上面からプレス成形を行なう上型と軸形状部を形成する不分割式の中型と該軸形状部の下面を成形するための下型を用いて、ディスク部材と中央の軸形状部の同芯度が求められるディスク部材をプレス成形する軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法であって、前記中型と前記下型との接触面は、中型の軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有する方法において、中心軸に直交する断面が円形である回転体形状の硝材を用い、該硝材を前記中型の複数個の軸用孔部にそれぞれ置いてプレス成形を行うことにより、軸形状部とディスク部材の同芯度を確保することを特徴とする。
【0036】
本発明のプレス用金型は、中央に軸形状部を有する磁気記録媒体用ディスク部材のガラス基板をプレス成形するプレス用金型において、上面からプレス成形を行なう上型と、軸形状部を成形するための軸用孔部が設けられている複数個の不分割式の中型と、該軸形状部の下面を成形するための下型と、プレスの押し込み量を決めるための高さ規制部材とを有し、前記中型と前記下型との接触面は、軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有することを特徴とする。
【0037】
また、本発明の軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法は、上面からプレス成形を行なう上型と軸形状部を形成する不分割式の中型と該軸形状部の下面を成形するための下型を用いて、ディスク部材と中央の軸形状部の同芯度が求められるディスク部材をプレス成形する軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法であって、前記中型と前記下型との接触面は、中型の軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有する方法において、中心軸に直交する断面が円形である回転体形状の硝材を用い、該硝材をプレス用金型の複数個の中型の軸用孔部にそれぞれ置いてプレス成形を行うことにより、軸形状部とディスク部材の同芯度を確保すると共に、複数個のディスクを同時に成形することを特徴とする。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明のディスク用ガラス基板成形用金型としては、成形時の高温高圧に耐えれる耐熱性、耐酸化性、高温時の機械強度が要求され、また、高温のガラスと接触するため、ガラスとの反応性が低いことが要求される。
【0039】
また、高密度磁気記録媒体に要求される表面平滑性、また、モータ軸受けとしてのサブミクロンの寸法精度が要求される。
このような要求に応えられるものとしは、加工性の良好な超硬合金を母材として、保護膜に貴金属合金膜を形成した金型が最適である。もちろん、これに限定されるものではない。
【0040】
貴金属合金膜としては白金(Pt)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)及びルテニウム(Ru)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を主成分として含有し、かつタンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、タングステン(W)、金(Au)、白金(Pt)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)及びルテニウム(Ru)からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を含有するものが適用される。
もちろん、これらの金型に限定されるものではない。
【0041】
本発明に用いるガラス材料としては、磁気ディスク用基板としての機械強度を持つものが望ましい。ヤング率としては、80GPa以上が望ましい。また、磁気記録媒体への影響の少ない化学的安定性の高いものが要求される。また、ガラス成形に適した温度特性、金型への影響の少ないことも必要である。
【0042】
このような要求に応えるものとしては、アルミノシリケート系、アルミノホウ酸シリケート系、アルミノリチウムシリケート系、ジンクアルミノシリケート系ガラスなどがあるが、これに限定されるものではない。
【0043】
プレス成形するガラスの粘度は、ガラスの軟化点付近が良く、好ましくは、10〜10ポイズが望ましい。これより大きい場合には、金型プレス面への付着が発生しやすいばかりでなく、冷却時の熱収縮が大きく、金型プレス面の精密転写が行われず、目的精度のものが得られないばかりか、割れが発生することもある。また、これより小さい場合には、十分な変形速度が得られず、その対策として加重をあげた場合には、割れが生じやすい。
【0044】
また、プレス温度は、金型の耐久性、エネルギー効率の観点から出来るだけ低い方が良い。プレス成形温度としては、ガラスの軟化点(ガラスの粘度が107.6ポイズの温度)付近温度を用いるが、700℃以下、好ましくは650℃以下、さらに好ましくは600℃以下である。
【0045】
プレス成形の圧力としては、10kgf/cm2〜600kgf/cm2がよい。もちろん、ガラスの粘度に応じて、圧力を変えることが必要である。
高粘度の場合には、100kgf/cm2以下が望ましく。ガラスの軟化点付近の粘度でも600kgf/cm2以下が適当である。圧力が高すぎると、ガラス割れが生じるだけでなく、著しい場合には、金型の変形を招くことがある。成形効率の観点からは、ガラス割れが生じない限界圧力付近を用いればよい。限界圧力については、実験的に求めることが出来る。
【0046】
本発明によれば、プレス用金型は、中央に軸形状部を有するディスク部材のガラス基板をプレス成形するプレス用金型において、上型と下型、軸形状部を成形するための貫通した孔の軸用孔部を有する中型と、高さを規制する高さ規制部材としての高さ規制板とを有しており、中型の軸用孔部上に載置された硝材により、軸用孔部に閉じ込められた空気等の気体は、軟化したガラスが軸用孔部に入り込むに従って、中型と下型との隙間から抜けることが可能であり、成形時に軸形状部に空気等の気体が溜まることがなく正しい形状に成形することができる物である。
【0047】
さらに、空気などの気体の残留を防止する為には、中型と下型との接触面における表面粗さが重要であり、設計寸法精度に影響のない範囲で粗い方が望ましく、0.1S以上が適当である。また、成形過程に置いて、軸用孔部に軟化したガラス材を充填するプレス圧は、低圧力にすることによって、抜けやすくなり、100kgf/cm2以下が望ましい。
【0048】
また、本発明によれば、軸形状部付きディスクの成形方法は、上記のプレス用金型を用い、該硝材の中心軸に直交する断面が円形であり、少なくとも前記軸用孔部よりも大きい円形断面を含んだ回転体形状の硝材、例えばほぼ球形の硝材を用いることによって、中型に設けられた軸用孔部の中心線と硝材の中心線を容易に一致させて設置することが可能であり、成形品の軸形状部とディスク部材との高精度の同芯度が容易に得られるものである。また、プレスの際、硝材が中心軸から、放射状に均一に拡散することにより、良好な真円度を有する成形品が得られる。
【0049】
さらに、前記プレス用金型の中型の軸用孔部の少なくとも硝材を載置する側をチャンファー加工、フィレット加工などの面取り加工することによって、金型軸用孔部と硝材とのあたりが安定になり、成形品の軸形状部とディスク部材との高精度な同芯度が容易にかつ安定に得られるものである。
【0050】
また、硝材質量、各金型形状、高さ規制板の寸法等をディスク部材の最終寸法に合わせることによって、プレス成形のみで、所要の形状のディスク部材および軸形状部を有するディスク成形品が高精度で得られるものであり、しかも一回のプレス成形で複数個の成形品を同時に成形することができるものである。
【0051】
本発明のその他の目的と特徴および利点等は以下の添付図面に沿った幾つかの実施例に就いての詳細な説明から明らかになろう。
【0052】
(実施例1)
図1は本発明の軸形状部付きディスク(ディスク部の外径25.4mm、厚み0.38mm、軸部の径4.000mm、長さ1.500mm)の成形方法を実施するためのプレス用金型の実施例1を示す断面図で、図2乃至図5はその成形方法の説明図である。
【0053】
図1に示されるように、本発明の軸形状部付きディスクの成形方法を実施するための実施例1であるプレス用金型は、上型1と、高さを規制する高さ規制部材としての高さ規制板2と、成形品11の軸形状部12を加工するための貫通した孔から成る軸用孔部3aが中央に設けられた中型3と、下型4とを有するように構成されている。
【0054】
上型1および下型4は、プレス部の直径30mmの超硬合金の表面に貴金属合金からなる保護膜を有しており、その表面は、表面粗さRa0.5nm、平坦度0.2μmを有している。
【0055】
また、中型は、中心に、直径4.000mmの軸用孔部が設けてあり、厚み1.500mmの超硬合金の表面に、貴金属合金からなる保護膜を有している。
ここで、軸用穴部の直径および厚みは、成形時のガラスの熱収縮を考慮した寸法であり、目的の軸形状部付きガラス基板よりも大きい設計値となっている。
【0056】
この熱収縮による寸法の補正は、材料の熱膨張係数などから求めることが可能であるが、最終的な補正は、成形条件に合わせ、実験的に調整することが出来るものである。
【0057】
このような本発明のプレス用金型において、上型1と下型4とは、成形品11のディスク部材13の上面(情報記録面)および軸形状部12の下面(スラスト面)をそれぞれプレス成形するための部材であって、成形面が平坦な押圧部1a、4aと、これら押圧部1a、4aよりも寸法が幾分大きなフランジ部1b、4bとをそれぞれ有した凸形をなしており、これら押圧部1a、4aが高さ規制板2の中空部に上下方向からそれぞれ嵌合するようになっている。さらにまた、高さ規制板2は、ディスク部材13の高さ(ディスクの厚み0.38mm)を規制するための円筒状の部材で、超硬合金から製作した中空のリング形状を成しており、中型3を内部の中空部に収容して上型1と下型4の間に挟み込み、これら上型1と下型4のフランジ部1b、4bに高さ規制板2の上下端面をそれぞれ突き当てることによって、プレス用金型の高さ方向の動きの規制を行なうことができる部材であって、成形品11の厚さを規定するものである。
【0058】
このような本発明のプレス用金型において、ディスクをプレス成形するには、図2に示されるように、先ず、下型4の上に中型3を載せ、高さを規制する高さ規制板2を、下型4の押圧部4aと中型3とを囲むように取付ける。次に、アルミノホウ酸シリケート系ガラス(軟化温度600℃)から成るやや偏平な球形の硝材10を中型3の中央部の軸用孔部3aの上に載せ、さらに、その上に上型1を載置する。この時に、高さ規制板2は、上型1の押圧部1aのガイド役をも行なうように兼ね合わせて備えている。そして、このような金型のセットをステージ6の上に配置し、ステージ5を上型1に接するまで下降して50kgfの加重をかけ、ステージ5、6によって金型を上下方向から挟み込む。
【0059】
次いで、ヒータ7、8によって加熱してステージ5、6の温度を上昇させて、金型の上型1、中型3、下型4を、硝材10の成形を行う軟化点付近の温度600℃にまで加熱する。600℃に達してから5分間保持した後、プレス9によって3分間かけて加重を5000kgf増加し、金型を加圧してプレス成形を行なう。
【0060】
その後、ヒータ7、8をオフ(OFF)にして、加重を1000kgfに低下させ、ステージ5、6および上型1、中型3、下型4、硝材10をガラス材の歪み点温度440℃まで冷却した後、さらに加重を50kgfにまで低下させた後、100℃以下の温度で取り出す。
【0061】
なお、プレス成形は、図2に示されるようにケーシング18等によって囲まれて、窒素を充填した不活性雰囲気中でおこなった。また、充填窒素はフィルターを通し、ダストを管理したクリーンな環境で行なった。
【0062】
上述の成形方法によって、硝材10は、図4および図5に示される成形品11のように金型通りの形状に成形されて、軸部に残留空気などによる凹み、さらには、ディスク部にも、残留空気などによる凹みは見られず、軸形状部付きディスクが得られた。また、ディスク部の情報記録面の表面粗さはRa0.5nmと、上型プレス面の表面粗さを精密転写しており、真円度は、25μmと目標の30μm内であった。また、ディスク部の平坦度は1μmと目標の2μm内であった。さらに、ディスク部と軸部の同芯度は、目標の2μmであり、モータ軸としての目標内の物が得られた。
【0063】
以上の結果から、本発明の軸形状部付きディスクの成形方法を実施するためのプレス用金型の構成を、上型1、高さ規制板2、中型3、下型4とすることによって、中型3の貫通した孔から成る軸用孔部3aの先端部分に空気等の気体が残留することを防ぎ、金型を精密転写した設計通りの形状にプレス成形して成形品11を得ることができた。
【0064】
なお、本実施例において、高さ規制板2を円筒状の部材として図示、説明したが、このような中空のリング形状の部材としての形状と配置に限定されるものではなく、所定の寸法の成形品11のディスク部材13を形成するように、上型1の押圧部1aと下型4の押圧部4aの間に高さ規制板2を配置したり、または、下型4の上に中型3を載置して、その上に高さ規制板2を配置したり、さらに、下型4の上に中型3を載置して上型1と下型4の間に適宜なガイド手段を設けて高さは規制せずにガイドのみを行って上型1および下型4間の高さを距離センサによって検出する等の、構成および配置とすることが可能である。また、以下の種々の実施例においても、高さ規制板の構成と配置を同様に変更できることは勿論である。
【0065】
(実施例2)
図6乃至図9は、本発明の軸形状部付きディスクの成形方法を実施するためのプレス用金型における実施例2を示すもので、図6に示されるように、硝材14は、あらかじめ球形の形状に仕上げられたものである。
【0066】
本発明のこの実施例2において使用されるプレス用金型は、先の実施例1で使用された金型と構成および寸法が同じであり、押圧部1aとフランジ部1bを有する上型1と、高さを規制する規制部材としての円筒状の高さ規制板2と、成形品15の軸形状部16を形成するための軸用孔部3aを中央に有する中型3と、押圧部4aとフランジ部4bを有する下型4とから構成されており、中型3の貫通した孔である軸用孔部3aの上に硝材14を載せて成形を行なうものである。φ7.39の球形状の硝材14を実施例1と同様なプレス成形工程に従ってプレス成形した。
【0067】
この実施例の場合、中型3の軸用孔部3a直径4.003mmの上に置かれた球形状の硝材14は、その中心軸が軸用孔部3aの中心軸と一致して置くことが出来る。
【0068】
プレス成形によって、中型3の中央の軸用孔部3aを中心にして円形状に広がって行き、上型1の押圧部1aの成形面と、中型3の上面および軸用孔部3aとによって軸形状部16とディスク部材17とが成形されると共に、これら軸形状部16とディスク部材17との同芯度が確保される。つまり、図7乃至図9に示されるように、成形品15の軸形状部16の直径Aとディスク部材17の直径Bの同芯度が確保されるものである。
【0069】
得られた軸形状部付きディスクは、実施例1と同様に金型通りの形状に成形されて、軸部に残留空気などによる凹み、さらには、ディスク部にも、残留空気などによる凹みは見られず、軸形状部付きディスクが得られた。また、ディスク部の情報記録面の表面粗さはRa0.5nmと、上型プレス面の表面粗さを精密転写しており、真円度は、25μmと目標の30μm内であった。また、ディスク部の平坦度は1μmと目標の2μm内であった。
さらに、ディスク部と軸部の同芯度は、目標の2μmを下回る1.5μmを確保することができ、モータ軸としての目標内の物が得られた。
【0070】
(実施例3)
さらに、本発明の軸形状部付きディスクの成形方法の実施例3においては、プレス用金型は、上述の実施例1と同様の構成および寸法から成り、球形の硝材14の質量をあらかじめ成形品15のディスク部材17の最終形状の質量(528.25mg)と等しくしたものである。
【0071】
また、図6に示される如く、中型3の厚さ方向の寸法tも、成形品15のディスク部材17の最終形状の軸形状部16の寸法と合せておく。さらにまた、上型1の押圧部1aの厚さX1と、下型4の押圧部4aの厚さX2と、中型3の厚さtと最終形状の成形品15のディスク部材17の厚み寸法を足し合せた寸法を規制板の高さX3と合せておく。
【0072】
このような組み合わせによって、プレス成形を行なうことにより、図8および図9に示されるように、プレスされた成形品15の軸形状部16の直径Aとディスク部材17の直径Bと、それぞれにおける厚さh1、h2とを、成形品15のディスク部材17の最終形状の寸法に等しくすることができる。
【0073】
しかしながら、高精度な寸法精度が要求される場合には、金型材料および成形するガラスの熱収縮を考慮して補正することが必要であり、さらに高精度が必要な場合には、実際の成形実験結果により補正することが可能である。
【0074】
本実施例の場合には、上型1の押圧部1aの厚さ15mmと、下型4の押圧部4aの厚さ10mmと、中型3の厚さ1.500mmと最終形状の成形品15のディスク部材17の厚み寸法0.38mmを足し合せた寸法26.880mmを規制板の高と合せておき、前記成形条件により得られた軸形状部付きディスクの寸法から熱収縮分の補正をおこなった。
【0075】
得られた軸形状部付きディスクは、実施例1と同様に金型通りの形状に成形されて、軸部に残留空気などによる凹み、さらには、ディスク部にも、残留空気などによる凹みは見られず、ディスク部の外径25.4mm、厚み0.38mm、軸部の径4.000mm、長さ1.500mmの目的寸法の軸形状部付きディスクが得られた。
【0076】
また、ディスク部の情報記録面の表面粗さはRa0.5nmと、上型プレス面の表面粗さを精密転写しており、真円度は、25μmと目標の30μm内であった。また、ディスク部の平坦度は1μmと目標の2μm内であった。
さらに、ディスク部と軸部の同芯度は、目標の2μmを下回る1.5μmを確保することができ、モータ軸としての目標内の物が得られた。
【0077】
(実施例4)
さらに、本発明の軸形状部付きディスクの成形方法の実施例4においては、プレス用金型は、上述の実施例3と同様の構成および寸法から成り、球形の硝材14の質量もあらかじめ成形品15のディスク部材17の最終形状の質量(528.25mg)と等しくしたものである。また、図27に示される如く、中型3の軸形状部16の硝材を載置する側にC0.2のチャンファー加工を施したものである。
【0078】
チャンファー加工によって、中型の軸用孔部と硝材とのあたりが安定になり、成形品の軸形状部とディスク部材とが高精度の同芯度が容易にかつ安定に得られるものである。
【0079】
得られた軸形状部付きディスクは、実施例3と同様に金型通りの形状に成形されて、軸部に残留空気などによる凹み、さらには、ディスク部にも、残留空気などによる凹みは見られず、ディスク部の外径25.4mm、厚み0.38mm、軸部の径4.000mm、長さ1.500mmの目的寸法の軸形状部付きディスクが得られた。
【0080】
また、ディスク部の情報記録面の表面粗さはRa0.5nmと、上型プレス面の表面粗さを精密転写しており、真円度は、25μmと目標の30μm内であった。また、ディスク部の平坦度は1μmと目標の2μm内であった。さらに、ディスク部と軸部の同芯度は、目標の2μmを下回る1.5μmを確保することができ、モータ軸としての目標内の物が得られた。
成形品の同芯度のバラツキは、実施例3の場合よりも20%改善されたものであった。
【0081】
(実施例5)
本発明のこの実施例5において使用されるプレス用金型は、図28に示すように、先の実施例1で使用された金型と構成が実質的に同じでものあり、押圧部1aとフランジ部1bを有する上型1と、高さを規制する規制部材としての円筒状の高さ規制板2と、成形品15の軸形状部16を形成するための軸用孔部3aを中央に有する中型3と、押圧部4aとフランジ部4bを有する下型4とから構成されており、中型3の貫通した孔である軸用孔部3aの上に硝材14を載せて成形を行なうものである。
【0082】
また、図28に示される如く、中型3の厚さ方向の寸法X2と下型4の厚さX3との差を、成形品11の最終形状の軸形状部16の寸法と合せておく。さらにまた、上型1の押圧部1aの厚さX1と、中型3の厚さ方向の寸法X2と、最終形状の成形品11のディスク部材17の厚み寸法を足し合せた寸法を規制板の高さX4と合せておく。
【0083】
本実施例の場合、中型3の厚さ方向の寸法X2と下型4の厚さX3との差を、成形品11の最終形状の軸形状部16の寸法と合せておけばよい為、中型の厚みを厚くすることが出来、金型加工上の精度を向上させることが出来るとともに、中型は直接ヒータに接している為、熱的な安定性も向上させることが出来き、ディスク部の真円度を改善できるものである。
【0084】
実施例4と同様の条件にして、プレス成形を実施した。
得られた軸形状部付きディスクは、実施例4と同様に金型通りの形状に成形されて、軸部に残留空気などによる凹み、さらには、ディスク部にも、残留空気などによる凹みは見られず、ディスク部の外径25.4mm、厚み0.38mm、軸部の径4.000mm、長さ1.500mmの目的寸法の軸形状部付きディスクが得られた。
【0085】
また、ディスク部の情報記録面の表面粗さはRa0.5nmと、上型プレス面の表面粗さを精密転写しており、真円度は、20μmと実施例4よりも改善され、目標の30μm内であった。また、ディスク部の平坦度は1μmと、目標の2μm内であった。
【0086】
さらに、ディスク部と軸部の同芯度は、目標の2μmを下回る1.5μmを確保することができ、モータ軸としての目標内の物が得られた。
成形品の同芯度のバラツキは、実施例4の場合と同等のものが得られた。
【0087】
(実施例6)
図29および図30は本発明の第6の実施例における金型の構成を示し、図31乃至図33はその説明図である。
【0088】
本実施例においては、図29および図30において、1はディスクの上面をプレス成形するための上型であり、成形面は平坦である。3はディスク部の下面および軸部の形状をプレス成形するための中型であり、ディスク部の下面に等しい凹加工が施され、凹部の表面は平坦である。また、中型3の中央には凹部と同軸上にディスクの軸部に対応する孔形状が加工されている。4は軸形状部の下面を成形するための下型であり、成形面は平坦である。また、2はディスクの高さを規制するためのガイド部材であり、中空リング形状で、中型3を挟み、上型1、下型4のフランジ部に突き当てることにより、高さ方向の規制を行う。
【0089】
このときガイド部材2の高さh2は、
h2=h1+h4+H
であり、中型3の高さh3は、
h3<H、H−h3≧t/2
である。なお、Hは軸形状部付きディスクの全厚、tは、軸形状部付きディスクのディスク部の厚さである。
【0090】
以上の如く、ガイド部材2および中型3の高さを規定することによって、硝材の表面張力により、成形品11は、図30に示されるように成形される。
【0091】
実施例4と同様の条件にして、プレス成形を実施した。
図31に従って、プレス成形の方法を説明する。
【0092】
まず、下型4の上に中型3をのせ、ガイド部材2を下型4、中型3を囲むように取り付ける。次に成形品の質量と等しい質量(528.25mg)の球形状の硝材10を中型3の軸用孔部にのせ、その上に上型1をのせる。このときガイド部材2は上型1のガイド役も行う。この金型のセットをステージ6の上に置き、ステージ5を上型1に接するまで下降して50kgfの加重をかけ、ステージ5、6により挟み込む。そして、ヒータ7、8によってステージの温度を600℃まで上昇させ、各金型および硝材10を成形を行うガラス軟化点付近の温度600℃まで加熱する。600℃に達してから5分間保持した後、プレス9により3分間かけて加重を5000kgfに増加させ、金型を加圧してプレス成形を行う。
【0093】
この実施例6の金型構成によると、中型3の凹部内側面にガラスが触れると、そこに反力F1’が作用して、それ以上その方向には広がらなくなり、成形品11が中型3の内側面部に触れていない方向に広がっていく。最終的には、図33に示すように中型3の凹部にいきわたり、成形品11の形状が決定する。
【0094】
本実施例により得られた軸形状部付きディスクは、実施例4と同様に金型通りの形状に成形されて、軸部に残留空気などによる凹み、さらには、ディスク部にも、残留空気などによる凹みは見られず、ディスク部の外径25.4mm、厚み0.38mm、軸部の径4.000mm、長さ1.500mmの目的寸法の軸形状部付きディスクが得られた。
【0095】
また、ディスク部の情報記録面の表面粗さはRa0.5nmと、上型プレス面の表面粗さを精密転写しており、真円度は、10μmと実施例5よりも改善され、目標の30μm内であった。また、ディスク部の平坦度は1μmと、目標の2μm内であった。
さらに、ディスク部と軸部の同芯度は、目標の2μmを下回る1μmを確保することができ、モータ軸としての目標内の物が得られた。
【0096】
本実施例の中型にディスク部に対応する凹み部がない場合には、中型に、上型1とガイド部材2の嵌め合いのガタ、ステージ5、6の平行度のずれ等によって、上型1と中型3、下型4の平行が崩れると、プレス時に図32に示すように成形品11は真円度が悪くなり、偏った方向に広がり、ディスク部の真円度向上にも、限界がある。
【0097】
本実施例の場合には、成形品11は中型の凹部によって外周が規制され、更なる、真円度の改善が、実施できるものである。また軸部も中型の軸形状部によって規制されるため、ディスク部と軸部の同芯度も改善されるものである。
【0098】
(実施例7)
図34および図35は、本発明の第7の実施例を示すものである。
図34および図35に示すように、成形を行うための金型構成は実施例6と同様であり、成形の方法も実施例6と同様であるが、ガイド部材2および中型12の高さ寸法は、以下とする。
【0099】
ガイド部材2の高さh2は、
h2<h1+h4+H
であり、中型12の高さは、
h3=H
である。なお、Hは軸形状部付きディスクの全厚、tは、軸形状部付きディスクのディスク部の厚さである。
これによって、ガイド部材2は図35に示すように、成形時に上型1、中型3、下型4のガイドのみを行い、上型1のフランジ部には接触しない。そして、中型3が上型1に接触して、成形品11の高さ方向の寸法を決定する。
実施例6と同様の条件にして、プレス成形を実施した。
【0100】
本実施例の場合、成形品11は中型3の凹部によって外周が規制され、また軸部も中型の軸形状部によって規制されるため、ディスク部の真円度、およびディスク部と軸部の同芯度が確保され、また、中型3の高さ方向の寸法に従って、成形品11の高さ方向の寸法も決定する。
【0101】
本実施例により得られた軸形状部付きディスクは、実施例4と同様に金型通りの形状に成形されて、軸部に残留空気などによる凹み、さらには、ディスク部にも、残留空気などによる凹みは見られず、ディスク部の外径25.4mm、厚み0.38mm、軸部の径4.000mm、長さ1.500mmの目的寸法の軸形状部付きディスクが得られた。
【0102】
また、ディスク部の情報記録面の表面粗さはRa0.5nmと、上型プレス面の表面粗さを精密転写しており、真円度は、10μmと実施例5よりも改善され、目標の30μm内であった。また、ディスク部の平坦度は1μmと、目標の21μm内であった。
【0103】
さらに、ディスク部と軸部の同芯度は、目標の2μmを下回る1μmを確保することができ、モータ軸としての目標内の物が得られた。
【0104】
(実施例8)
図36および図37は、本発明の第8の実施例である。
【0105】
図36に示すように、成形を行うための金型構成は実施例7とほぼ同様であり、成形の方法も実施例7と同等であるが、実施例7における中型12に対し、中型を外枠と底枠に分割し、ディスクの直径φaに等しくなるように底枠の直径を決定し、さらに成形品の軸形状部の高さと等しくなるように高さ寸法を決定した底枠13と、底枠13の外周側面と嵌り合う貫通孔部を有し、さらに成形品の高さと等しくなるように高さ寸法を決定した(h5=H)外枠14とで構成している。
【0106】
実施例6と同様の条件にして、プレス成形を実施した。
本実施例に置いては、中型の構成を分割することにより、凹形状の加工がなくなり、底枠13、外枠14は、平面加工と、孔加工、外周加工のみとなるために加工がし易く、精度が出しやすくなる。
【0107】
本実施例により得られた軸形状部付きディスクは、実施例4と同様に金型通りの形状に成形されて、軸部に残留空気などによる凹み、さらには、ディスク部にも、残留空気などによる凹みは見られず、ディスク部の外径25.4mm、厚み0.38mm、軸部の径4.000mm、長さ1.500mmの目的寸法の軸形状部付きディスクが得られた。
【0108】
また、ディスク部の情報記録面の表面粗さはRa0.5nmと、上型プレス面の表面粗さを精密転写しており、真円度は、10μmと実施例5よりも改善され、目標の30μm内であった。また、ディスク部の平坦度は1μmと、目標の21μm内であった。
【0109】
さらに、ディスク部と軸部の同芯度は、目標の2μmを下回る1μmを確保することができ、モータ軸としての目標内の物が得られた。
【0110】
(実施例9)
図10は本発明の軸形状部付きディスクの成形方法を実施するためのプレス用金型の実施例9における断面図で、図11乃至図15はその成形方法の説明図である。
【0111】
本発明の実施例9の成形方法を実施するためのプレス用金型は、図10乃至図13に示されるように、押圧部21aとフランジ部21bを有する上型21と、金型の高さを規制する高さ規制部材としての円筒状の高さ規制板22と、成形品31の軸形状部32を加工するための貫通した孔から成る複数個の軸用孔部23aが設けられた中型23と、押圧部24aとフランジ部24bから形成された下型24とを有するように構成されている。
【0112】
このような本発明の実施例9のプレス用金型において、上型21と下型24とは、プレス部の直径110mmの超硬合金の表面に貴金属合金からなる保護膜を有しており、その表面は、表面粗さRa0.5nm、平坦度0.5μmを有しており、成形品31のディスク部材33の上面および軸形状部32の下面をそれぞれプレス成形するための部材であり、成形面が平坦な押圧部21a、24aと、これら押圧部21a、24aよりも寸法が幾分大きなフランジ部21b、24bとをそれぞれ有した凸形をなしている。また、高さ規制板22(寸法26.880mm)は、成形品31のディスク部材33の高さ、すなわち厚さを規制するための円筒状の部材であって、中空のリング形状を成しており、中型23を内部に挟み入れて、高さ規制板22の上下端面を、上型21と下型24のフランジ部21b、24bに突き当てることによって高さ方向の動きの規制を行なうことができる部材であり、かつ成形品31のディスク部材33の厚さを規定するものである。
【0113】
また、中型23は、後述するように複数個の成形品31を成形するために複数個の貫通した孔としての軸用孔部23a(直径4.000mm)がそれぞれ互いに干渉しないように配置されている1つの型板として構成されており、本実施例においては、中型23aの中央に1つの軸用孔部23aが設けられ、この中央の軸用孔部23aを中心にして6つの軸用孔部23aが正六角形状(35.4mm間隔)に配置されるように設けられている。
【0114】
勿論、これら軸用孔部23aは、数や配置が本例の如く中央の軸用孔部23aを中心にして正六角形状に6つが配置され、合計で7つ配置されるように設けられることに限られるものではなく、数も配置形状も適宜に選ぶことができるものである。
【0115】
このような本発明のプレス用金型において、ディスクをプレス成形するには、図13に示されるように、先ず、下型24の上に中型23を載せ、高さを規制する高さ規制板22を下型24と中型23とを囲むように取付ける。次に、球形の硝材30の質量をあらかじめ成形品15のディスク部材17の最終形状の質量(528.25mg)と等しくしたものを、中型23に配設された複数個の軸用孔部23aの各々の上に載せ、さらに、その上に上型21を載置する。従って、この時に、高さ規制板22は、上型21のガイド役をも行なうように兼ね合わせて備えている。
【0116】
そして、このような金型のセットをステージ26の上に配置し、ステージ25を上型21に接するまで下降して、150kgfの加重をかけ、これらステージ25、26によって金型を上下方向から挟み込む。
【0117】
次いで、ヒータ27、28によって加熱してステージ25、26の温度を上昇させて、金型の上型21、中型23、下型24を、硝材30の成形を行う軟化点付近の温度600℃にまで加熱する。600℃に達してから8分間保持した後、プレス9によって3分間かけて加重を30000kgf増加し、金型を加圧してプレス成形を行なう。
【0118】
この時に、硝材30と中型23の各軸用孔部23a内に挟まれた気体は、各硝材30の軸用孔部23a内への進入に伴なって圧縮されて、中型23と下型24の隙間からそれぞれ排出される。そして、各硝材30が中型23の各軸用孔部23aの隅々まで行き渡る。硝材30は、粘度が高く、また、その表面張力によって中型23と下型24との間に入り込むようなことはなく、上型21を介してプレス29によって均等に加圧されて成形され、一回のプレスで複数個の成形品31が作られる。
【0119】
その後に、ヒータ27、28をオフ(OFF)にして、加重を7000kgfに低下させ、ステージ25、26および上型21、中型23、下型24、硝材30を冷却する。硝材30をガラス材の歪み点温度440℃まで冷却した後、さらに加重を350kgfにまで低下させた後、100℃以下の温度で取り出す。
【0120】
上述の成形方法によって、硝材30は、図15および図16に示される成形品31のように金型通りの形状に成形されて、軸部に残留空気などによる凹み、さらには、ディスク部にも、残留空気などによる凹みは見られず、軸形状部付きディスクが得られた。また、ディスク部の情報記録面の表面粗さはRa0.5nmと、上型プレス面の表面粗さを精密転写しており、真円度は、25μmと目標の30μm内であった。また、ディスク部の平坦度は1.5μmと目標の2μm内であった。さらに、ディスク部と軸部の同芯度は、1μmと目標の2μmであり、モータ軸としての目標内の物が得られた。
【0121】
以上の説明から、本発明の軸形状部付きディスクの成形方法を実施するためのプレス用金型の構成を、上型21、中型23、下型24とすることによって、中型23の貫通した孔から成る軸用孔部23aの先端部分に空気等の気体が残留することを防ぎ、金型通りの形状に硝材30をプレス成形して複数個の成形品31を一回の成形で得ることができ、かつ成形品31の軸形状部32の軸先端部を
材33とを良好に形成して、多数のディスクを好適に製作することができる。
【0122】
(実施例10)
図16乃至図21は、本発明の軸形状部付きディスクの成形方法を実施するためのプレス用金型における実施例10を示すもので、図20に示されるように、球形の硝材40は、先の実施例におけると同様にあらかじめほぼ球形の形状に好適に仕上げられたものである。
【0123】
本発明のこの実施例10において使用されるプレス用金型は、先の実施例9で使用された金型と基本的な構成が実質的に同じであるが、中型が複数個の個々の型板から形成されていて、個々の成形品を個別に各中型毎に成形することが、先の実施例のものとは異なっている。すなわち、プレス用金型は、押圧部35aとフランジ部35bを有する上型35と、高さを規制する規制部材としての円筒状の高さ規制板36と、中央に軸用孔部37a(直径4.000mm)を有する複数個の中型37(直径30.000mm)と、これら複数個の中型37が互いに干渉しないように間隔を置いて配設される1つの下型38とから構成されており、各中型37の貫通した孔である軸用孔部37aの上に硝材40をそれぞれ載せて成形を行なうものである。従って、本実施例において、中型37は、複数個の個々の型板として分割された形状に形成されており、各中型37が各成形品41に対応するように分割された構成に作られていることが、先の実施例9におけるものと異なっている。
【0124】
また、中型37は、図示の本実施例では4つの中型37が使用されているが、これら中型37の数は任意に選ぶことができるものであり、プレス用金型の容量や、ディスクの大きさ等に応じて適宜な数に分割された複数個の中型37を使用することができるものである。さらにまた、これら複数個の中型37は、1つの下型38の上に各中型37が相互に干渉し合うことのないようにそれぞれ間隔を置いて配置されるのが好適である。
【0125】
本実施例においては、実施例9と同様の条件で成形した。
複数個の中型37を有するプレス用金型において、各硝材40をあらかじめほぼ球形にそれぞれ形成しておいてプレス成形することによって、各硝材40は、各中型37の中央の軸用孔部37aを中心にして円形状に広がって行き、上型35の押圧部35aの成形面と、各中型37の上面および軸用孔部37aとによって、成形品41の軸形状部42とディスク部材43とが成形されると共に、これら軸形状部32とディスク部材33との同芯度がそれぞれ確保された複数個の成形品41が各中型37に対応して成形されるものである。
【0126】
つまり、図21に示されるように、成形品41の軸形状部42の直径とディスク部材43の直径の同芯度が確保されるようになり、しかも、一回の成形で複数個の成形品41を同時に成形することができる。
【0127】
上述の成形方法によって、硝材30は、図15および図16に示される成形品31のように金型通りの形状に成形されて、軸部に残留空気などによる凹み、さらには、ディスク部にも、残留空気などによる凹みは見られず、軸形状部付きディスクが得られた。また、ディスク部の情報記録面の表面粗さはRa0.5nmと、上型プレス面の表面粗さを精密転写しており、真円度は、25μmと目標の30μm内であった。また、ディスク部の平坦度は1.0μmと目標の2μm内であった。さらに、ディスク部と軸部の同芯度は、1.0μmと目標の2μm内であり、モータ軸としての目標内の物が得られた。以上の説明から、硝材40をあらかじめほぼ球形として、各中型37の軸用孔部37aの上に載せて成形することによって、成形品41の軸形状部42とディスク部材43の同芯度を好適に確保することができる。
【0128】
【発明の効果】
本発明のプレス用金型は、中央に軸形状部を有するディスク部材のガラス基板をプレス成形するプレス用金型において、上面からプレス成形を行なう上型と、軸形状部を成形するための軸用孔部が設けられている中型と、下面を成形するための下型と、プレスの押し込み量を決めるための高さ規制部材とを有するので、成形時に軸形状部に空気等の気体が溜まらずに正しい形状に成形することができるし、軸形状部とディスク部材の同芯度がでるようになり、さらに、硝材質量、各金型形状、高さ規制部材寸法をディスクの最終寸法に合わせることによって、プレス成形のみでディスクの形状を製作することができ、成形後に加工を必要としない。さらに、前記中型の軸用孔部が貫通した孔であるので、軸形状部が正確に、かつ好適に成形することができる。
【0129】
また、本発明のプレス用金型は、ガラスディスクのプレス用金型が、上型、下型、および成形品の軸形状部、ディスク部下面形状に対応する形状に加工が施された中型で構成されているので、成形品は中型の凹部によって外周が規制され、また、軸部も中型の軸形状部によって規制されるため、ディスク部の真円度、およびディスク部と軸部の同芯度が確保できる。
【0130】
さらに、本発明のプレス用金型は、高さ寸法も成形品に等しい中型の構成にすることによって、成形品は中型の凹部によって外周が規制され、また、軸部も中型の軸形状部によって規制されるため、ディスク部の真円度、およびディスク部と軸部の同芯度が確保され、また中型の高さ方向の寸法に従って、成形品の高さ方向の寸法も決定することができる。
【0131】
さらにまた、本発明のプレス用金型は、中型の構成を分割することにより、凹形状の加工がなくなり、中枠、外枠は平面加工と、孔加工、外周加工のみとなるために加工が容易となり、精度が出しやすくなる。
【0132】
本発明の軸形状部付きディスクの成形方法は、中央に軸形状部を有するディスク部材のガラス基板をプレス成形する軸形状部付きディスクの成形方法において、中心軸に直交する断面が円形である回転体形状の硝材をプレス用金型の中型の軸用孔部に置いてプレス成形を行うことにより、ディスク部の真円度の良好な軸形状部付きディスクが得られる。
【0133】
また、本発明の軸形状部付きディスクの成形方法は、中央に軸形状部を有するディスク部材のガラス基板をプレス成形する軸形状部付きディスクの成形方法において、中心軸に直交する断面が円形である回転体形状の硝材の中心軸と前記プレス用金型の中型の軸用孔部の中心軸を一致させて置いてプレス成形を行うことにより、ディスク部と軸部の同芯度が確保できるものである。
【0134】
さらにまた、本発明の軸形状部付きディスクの成形方法は、前記プレス用金型の中型の軸用孔部の少なくとも硝材を載置する側が面取り加工したことにより、ディスク部と軸部の同芯度が安定的に確保できるものである。
【0135】
本発明の軸形状部付きディスクの成形方法は、球形硝材の質量を成形品の質量と等しくしておくと共に、中型の軸形状部の寸法を製作したい成形品と等しくし、さらに、中型と上型の隙間が完成品寸法と等しくなるように高さ規制部材の寸法を決めることによって、成形後の加工を省くので、軸形状部に気体が溜まるがことなく、プレス成形のみで所要の形状のディスクを製作することができる。
【0136】
本発明のプレス用金型は、中央に軸形状部を有するディスク部材のガラス基板をプレス成形するプレス用金型において、上面からプレス成形を行なう上型と、軸形状部を成形するための複数個の軸用孔部がそれぞれ干渉しないように設けられている中型と、下面を成形するための下型と、プレスの押し込み量を決めるための高さ規制部材とを有するので、金型の構成を、上型および下型と、複数個の軸用孔部を有する中型とによって簡単な構成にすることができ、金型のメンテナンスが簡単になり、しかも一回のプレス成形で、複数個の軸形状部付きのディスクを成形して製作することができる。
【0137】
本発明の軸形状部付きディスクの成形方法は、ディスク部材と中央の軸形状部の同芯度が求められるディスク部材をプレス成形する軸形状部付きディスクの成形方法において、中心軸に直交する断面が円形である回転体形状の球形の硝材をプレス用金型の中型の複数個の軸用孔部にそれぞれ置いてプレス成形を行うことにより、軸形状部とディスク部材の同芯度を確保するので、金型の構成を、上型および下型と、複数個の軸用孔部を有する中型とすることで簡単な構成にすることができ、かつ一回のプレス成形で複数個の軸形状部付きのディスクを成形して製作することができる。
【0138】
また、本発明のプレス用金型は、中央に軸形状部を有するディスク部材のガラス基板をプレス成形するプレス用金型において、上面からプレス成形を行なう上型と、軸形状部を成形するための軸用孔部が設けられている複数個の中型と、下面を成形するための下型と、プレスの押し込み量を決めるための高さ規制部材とを有するので、金型の構成を、上型および下型と、複数個の軸用孔部を有する中型とによって簡単な構成にすることができ、金型のメンテナンスが簡単になり、しかも一回のプレス成形で、複数個の軸形状部付きのディスクを成形して製作することができる。
【0139】
本発明の軸形状部付きディスクの成形方法は、ディスク部材と中央の軸形状部の同芯度が求められるディスク部材をプレス成形する軸形状部付きディスクの成形方法において、中心軸に直交する断面が円形である回転体形状の球形の硝材をプレス用金型の複数個の中型の軸用孔部にそれぞれ置いてプレス成形を行うことにより、軸形状部とディスク部材の同芯度を確保すると共に、複数個のディスクを同時に成形するので、金型の構成を、上型および下型と、軸用孔部を有する複数個の分割した中型とによって簡単な構成にすることができ、金型のメンテナンスが簡単になり、しかも一回のプレス成形で、複数個の軸形状部付きのディスクを成形して製作することができる。
【0140】
また、分割した複数個の中型は中央部に軸形状部を加工する軸用孔部を有するので、加工精度を上げやすく、高精度な軸用孔部をもった金型を製作できるので、成形品の軸形状部の精度も向上することができる。さらにまた、分割した中型に問題が生じて成形品に不良が発生しても、分割した中型の対応するものだけを交換するだけで良く、他の分割した中型はそのまま使用することができ、メンテナンス性を向上することができる。
【0141】
本発明の軸形状部付きディスクを用いたディスク一体型のモータの模式断面図を図38示す。また、従来の同サイズをドーナツ型ディスクを用いた場合の模式断面図を図39に示す。この例からも判るように、従来のものと比較して、30%以上の薄型化が図られていることがわかる。ディスクドライブ装置の薄型化に大きく貢献できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプレス用金型を示す概略分解断面図である。
【図2】本発明の成形方法を実施すべく図1のプレス用金型を用いて成形するプレス用金型の断面図である。
【図3】本発明の実施例1における図1のプレス用金型を用いて成形する金型部分を示す断面部分図である。
【図4】図3における成形品の正面図である。
【図5】図4の成形品の底面図である。
【図6】本発明の実施例2におけるプレス用金型部分を示す断面部分図である。
【図7】図6の本発明の金型の成形品部分における断面部分図である。
【図8】図7における成形品の正面図である。
【図9】図8の成形品の底面図である。
【図10】本発明の実施例9におけるプレス用金型を示す概略分解断面図である。
【図11】図10のプレス用金型の中型の平面図である。
【図12】図11のプレス用金型の中型の正面図である。
【図13】本発明の実施例9の成形方法を実施するために図10のプレス用金型を用いて成形するプレス用金型の断面図である。
【図14】図13のプレス用金型部分の成形初期の時の断面部分図である。
【図15】図14のプレス用金型部分の成形時の断面部分図である。
【図16】図15のプレス用金型の成形品部分の平面部分図である。
【図17】本発明の成形方法を実施するための実施例10におけるプレス用金型を用いて成形するプレス用金型の平面図である。
【図18】図17の成形品の底面図である。
【図19】図17の成形品の正面図である。
【図20】図17の本発明の実施例10の成形方法を実施するためのプレス用金型を用いて成形するプレス用金型の断面図である。
【図21】図20のプレス用金型部分の成形時の断面部分図である。
【図22】従来におけるプレス用金型を示す分解断面図である。
【図23】図22の従来のプレス用金型を用いる成形方法における金型の断面図である。
【図24】図23の金型の成形品部分における金型部分の断面部分図である。
【図25】図23の従来における成形品の正面図である。
【図26】図25の成形品の底面図である。
【図27】本発明の第4の実施例における金型の組立断面図である。
【図28】本発明の第5の実施例における金型の組立断面図である。
【図29】本発明の第6の実施例における金型の分解断面図である。
【図30】本発明の第6の実施例における金型の組立断面図である。
【図31】本発明の第6の実施例における装置構成を示す図である。
【図32】本発明の第6の実施例において、プレス成形中の成形品が受ける力を示す図である。
【図33】図32における成形の完了状態を示す図である。
【図34】本発明の第7の実施例における金型の分解断面図である。
【図35】本発明の第7の実施例における金型の組立断面図である。
【図36】本発明の第8の実施例における金型の分解断面図である。
【図37】本発明の第8の実施例における金型の組立断面図である。
【図38】本発明の軸形状部付きディスクを用いたディスク一体型のモータの模式断面図である。
【図39】従来のドーナツ型ディスクを用いた場合のモータ部の模式断面図である。
【図40】図38のディスク一体型のモータを組み込んだディスクドライブ装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 上型
1a 押圧部
1b フランジ部
2 高さ規制板
3 中型
3a 軸用孔部
3b 面取り部
4 下型
4a 押圧部
4b フランジ部
5 ステージ
6 ステージ
7 ヒータ
8 ヒータ
9 プレス
10 硝材
11 成形品
12 軸形状部
13 ディスク部材
14 硝材
15 成形品
16 軸形状部
17 ディスク部材
18 ケーシング
21 上型
21a 押圧部
21b フランジ部
22 高さ規制板
23 中型
23a 軸用孔部
24 下型
24a 押圧部
24b フランジ部
25 ステージ
26 ステージ
27 ヒータ
28 ヒータ
29 プレス
30 硝材
31 成形品
32 軸形状部
33 ディスク部材
35 上型
35a 押圧部
35b フランジ部
36 高さ規制板
37 中型
37a 軸用孔部
38 下型
38a 押圧部
38b フランジ部
39 軸付き磁気記録媒体
40 磁気記録媒体
41 底枠
42 外枠
114 上型
115 高さ規制板
116 下型
116a 軸用穴部
117 ステージ
118 ステージ
119 ヒータ
120 ヒータ
121 プレス
122 硝材
123 成形品
124 軸形状部
124a 軸先端部
125 ディスク部材
126 ケーシング
127 中型

Claims (15)

  1. 中央に軸形状部を有する磁気記録媒体用ディスク部材のガラス基板をプレス成形するプレス用金型において、
    前記ディスク部材の上面を成形する上型と、前記ディスク部材のディスク部から突出した軸形状部を成形するための軸用孔部を有し、前記ディスク部の少なくとも下面及び前記軸形状部を成形するための不分割式の中型と、前記軸形状部の下面を成形するための下型と、前記上型、中型及び下型を案内するガイド部材とを備え、前記中型と前記下型との接触面は、軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有することを特徴とするプレス用金型。
  2. 前記中型の軸用孔部が貫通した孔であることを特徴とする請求項1記載のプレス用金型。
  3. 前記ガイド部材が、プレス成形時における前記上型によるプレス押し込み量を規定することを特徴とする請求項2に記載のプレス用金型。
  4. 前記中型が、前記ディスク部材のディスク部から突出した軸形状部を成形するための軸用孔部および前記ディスク部の少なくとも下面を成形するための円形状凹部を有することを特徴とする請求項3に記載のプレス用金型。
  5. 前記中型の前記凹部の深さ寸法が、前記ディスク部の高さの半分以上であることを特徴とする請求項4に記載のプレス用金型。
  6. 前記中型の前記凹部の深さ寸法が、前記ディスク部の高さと等しく、前記中型の上面が、プレス成形時における前記上型によるプレス押し込み量を規定することを特徴とする請求項2に記載のプレス用金型。
  7. 前記中型は外枠と底枠との二部品で構成され、前記凹部が前記外枠と前記底枠とで形成され、前記中型の外枠が、プレス成形時における前記上型によるプレス押し込み量を規定することを特徴とする請求項2に記載のプレス用金型。
  8. 上面からプレス成形を行なう上型と、軸用孔部を有して軸形状部を形成する不分割式の中型と、該軸形状部の下面を成形するための下型とを用いて、中央に前記軸形状部を有するディスク部材のガラス基板をプレス成形する軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法であって、前記中型と前記下型との接触面は、軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有する方法において、
    中心軸に直交する断面が円形であり、少なくとも前記軸用孔部よりも大きい円形断面を含んだ回転体形状である硝材を前記中型の前記軸用孔部に置き、その後プレス成形を行うことを特徴とする軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法。
  9. 上面からプレス成形を行なう上型と、軸用孔部を有して軸形状部を形成する不分割式の中型と、該軸形状部の下面を成形するための下型とを用いて、中央に前記軸形状部を有するディスク部材のガラス基板をプレス成形する軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法であって、前記中型と前記下型との接触面は、軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有する方法において、
    硝材の中心軸と前記軸用孔部の中心軸とを一致させて、前記硝材を前記軸用孔部に置き、その後プレス成形を行うことを特徴とする軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法。
  10. 前記中型の軸用孔部の少なくとも硝材を載置する側が面取り加工したことを特徴とする請求項8に記載の軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法。
  11. 球形硝材の質量を成形品の質量と等しくしておくと共に、中型の軸用孔部の寸法を、製作したい成形品の軸形状部と等しくし、さらに、中型と上型の隙間が完成品寸法と等しくなるように高さ規制部材の寸法を決めることを特徴とする請求項8に記載の軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法。
  12. 中央に軸形状部を有する磁気記録媒体用ディスク部材のガラス基板をプレス成形するプレス用金型において、
    上面からプレス成形を行なう上型と、軸形状部を成形するための複数個の軸用孔部がそれぞれ干渉しないように設けられている不分割式の中型と、該軸形状部の下面を成形するための下型と、プレスの押し込み量を決めるための高さ規制部材とを有し、前記中型と前記下型との接触面は、軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有することを特徴とするプレス用金型。
  13. 上面からプレス成形を行なう上型と軸形状部を形成する不分割式の中型と該軸形状部の下面を成形するための下型を用いて、ディスク部材と中央の軸形状部の同芯度が求められるディスク部材をプレス成形する軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法であって、前記中型と前記下型との接触面は、中型の軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有する方法において、
    中心軸に直交する断面が円形である回転体形状の硝材を用い、該硝材を前記中型の複数個の軸用孔部にそれぞれ置いてプレス成形を行うことにより、軸形状部とディスク部材の同芯度を確保することを特徴とする軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法。
  14. 中央に軸形状部を有する磁気記録媒体用ディスク部材のガラス基板をプレス成形するプレス用金型において、
    上面からプレス成形を行なう上型と、軸形状部を成形するための軸用孔部が設けられている複数個の不分割式の中型と、該軸形状部の下面を成形するための下型と、プレスの押し込み量を決めるための高さ規制部材とを有し、前記中型と前記下型との接触面は、軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有することを特徴とするプレス用金型。
  15. 上面からプレス成形を行なう上型と軸形状部を形成する不分割式の中型と該軸形状部の下面を成形するための下型を用いて、ディスク部材と中央の軸形状部の同芯度が求められるディスク部材をプレス成形する軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法であって、前記中型と前記下型との接触面は、中型の軸用孔部に閉じ込められた気体が中型と下型との隙間から抜けることが可能な表面粗さを有する方法において、
    中心軸に直交する断面が円形である回転体形状の硝材を用い、該硝材をプレス用金型の複数個の中型の軸用孔部にそれぞれ置いてプレス成形を行うことにより、軸形状部とディスク部材の同芯度を確保すると共に、複数個のディスクを同時に成形することを特徴とする軸形状部付き磁気記録媒体用ディスクの成形方法。
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