JP3202321B2 - 尾端定位置停止制御装置 - Google Patents

尾端定位置停止制御装置

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JP3202321B2
JP3202321B2 JP13391192A JP13391192A JP3202321B2 JP 3202321 B2 JP3202321 B2 JP 3202321B2 JP 13391192 A JP13391192 A JP 13391192A JP 13391192 A JP13391192 A JP 13391192A JP 3202321 B2 JP3202321 B2 JP 3202321B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、帯鋼ミル等の圧延機
の出側に巻取機を設けた圧延設備に用いられるものであ
り、特に、被巻取材の尾端が巻取機の予め定めた位置に
到達したときに巻取機を停止させる尾端定位置停止制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、被巻取材の巻取りを行う巻取
機、及びこれに関連した機器の配置関係を示す説明図で
ある。図4において、仕上圧延機1を抜けた被巻取材3
はピンチロール2を通って巻取機4に巻取られ、巻取コ
イルを形成するようになっている。そして、ピンチロー
ル2を駆動する直流電動機5にはその回転を検出するパ
ルス発信器7が取付けられており、また、巻取機4を駆
動する直流電動機6にもその回転を検出するパルス発信
器8がそれぞれ取付けられている。さらに、ピンチロー
ル2から見た仕上圧延機1側には、被巻取材3の尾端が
通過したことを検出する尾端通過検出器9が設けられて
いる。
【0003】図5は、従来の尾端定位置停止制御装置の
構成を示すブロック図である。この図において、図4の
パルス発信器7からの出力パルスはサンプリングカウン
タ11で計数され、ピンチロール2の回転角θP に変換
される。同様に、パルス発信器8からの出力パルスはサ
ンプリングカウンタ12で計数され、巻取機4の回転角
θM に変換される。
【0004】コイル径演算回路13はこれら回転角θP
およびθM を用いて巻取りコイル径Dを演算する。この
コイル径演算回路13の出力側には、尾端定位置停止制
御開始時に開かれるゲート19が設けられ、回転角基準
演算回路14はこの時の巻取コイル径D2 と、被巻取材
3の板厚hとを用いて、被巻取材3の尾端を所定の位置
に停止させるための回転角基準θR を演算する。また、
巻取機回転角演算回路15は、尾端定位置停止制御時に
開かれるゲート20を介して、パルス発信器8のパルス
を入力し、巻取機4の実際の回転角θM ′を演算する。
【0005】また、回転角基準演算回路14の回転角基
準θR と、巻取機回転角演算回路15の実際の回転角θ
M ′とは偏差演算回路16で比較され、ここで残り回転
角Δθが演算される。
【0006】なお、尾端通過検出器9の尾端検出信号を
受けたときゲート制御回路18は尾端定位置停止制御信
号を出力してゲート19および20を開くようになって
いる。
【0007】一方、コイル径演算回路21は板厚hと、
巻取機回転角演算回路15の回転角θM ′と、巻取コイ
ル径D2 とに基づいて、定位置停止制御中の巻取コイル
径D3 を演算する。慣性モーメント演算回路22は巻取
コイル径D3 に対応する巻取機4の慣性モーメントJ1
を演算し、トルク演算回路23は巻取コイル径D3 に対
応する巻取機4のトルクT1 を演算する。そして、減速
率演算回路24はこの慣性モーメントJ1 およびトルク
1 から巻取機4の最大減速率α1 を演算する。また、
速度基準演算回路25は残り回転角Δθおよび最大減速
率α1 とに基づいて巻取機4の速度基準NREF を演算す
る。
【0008】次に、このように構成される従来の尾端定
位置停止制御装置のより詳しい動作を以下に説明する。
【0009】先ず、尾端通過検出器9とピンチロール2
との水平距離をL1 、被巻取材3の尾端がピンチロール
2を通過してから、巻取機4の所定の位置に巻取られて
停止するまでの尾端の移動量をL2 、被巻取材3の板厚
をh、ピンチロール2のロール径をDP とする。そし
て、尾端通過検出器9が被巻取材3の尾端の通過を検出
してから、巻取機4の所定の位置に停止するまでの回転
角基準θR と実回転角θM ′との偏差Δθを求めること
を説明する。
【0010】巻取機4の巻取コイル径Dとサンプリング
カウンタ12の計数値θM との積は、ピンチロール2の
ロール径DP とサンプリングカウンタ11の計数値θP
との積に等しいから、巻取コイル径Dは次式(1)で与
えられる。
【0011】
【数1】 また、巻取長さl(L1 +L2 )、厚さhの被巻取材3
を巻取コイル径Dのコイルに巻回した場合、この巻取長
さlと巻取機4の回転角θとは次式(2)の関係にあ
る。
【0012】
【数2】 故に、回転角θは次式(3)により求めることができ
る。
【0013】
【数3】 よって、被巻取材3の尾端が尾端通過検出器9を通過す
る時のコイル径をD2とし、この尾端が巻取機4に巻取
られて停止するまでの巻取機4の回転角(以下、これを
回転角基準という)をθR とすれば、この回転角基準θ
R は次式(4)で表わされる。
【0014】
【数4】 そして、コイル径演算回路13は上記(1)式の演算を
行い、回転角基準演算回路14は尾端定位置停止制御時
のコイル径D2 によって上記(4)式の演算を行う。ま
た、巻取機回転角演算回路15は、尾端定位置停止制御
中の実際の回転角θM ′を演算し、さらに、偏差演算回
路16は回転角基準演算回路14の回転角基準θR と巻
取機回転角演算回路15の巻取回転角θM ′との偏差Δ
θを求めている。
【0015】次に、巻取機の最大減速率α1 を求めるこ
とにつき説明する。被巻取材3の圧延時には、これを一
定の張力で巻取るべく張力制御が行われるが、この張力
制御時の直流電動機トルクT、張力F、電機子電流Iと
の間には次式(5),(6)の関係がある。
【0016】
【数5】 ただし、φは界磁巻線の磁束、K1 は比例定数である。
【0017】この(5),(6)式から明らかなよう
に、界磁巻線の磁束φをコイル径Dに比例させるなら
ば、張力Fと電機子電流Iとの関係は次式(7)で与え
られる。
【0018】F=K2 ・I …(7) ただし、K2 は比例定数である。すなわち、電機子電流
Iを一定に制御することによって張力Fを一定にしてい
る。
【0019】また、電動機によって駆動される被駆動体
(巻取機と連動する例えば電動機の回転子等の部材を全
て含む)の慣性モーメントをJ、電動機のトルクをTと
すると、減速率αは α=(T/J) …(8) となるから、尾端定位置停止制御時の電動機トルクT、
および、被駆動体の慣性モーメントJを演算することに
よって、最大減速率αを算出することができ、さらに、
減速制御時の被駆動体の速度Vを進行距離の平方根に比
例させるならば、電動機のトルク能力を十分に活用した
速度制御が可能となる。
【0020】以上のことから、巻取機の外径すなわち巻
取コイルの内径をD1 、尾端定位置停止制御中の巻取コ
イル径をD3 とすれば、巻取コイルの慣性モーメントJ
3 は J3 =K3 (D3 4 −D1 4 ) …(9) で与えられる。ただし、K3 は比例定数である。
【0021】また、巻取コイル以外の巻取機4の慣性モ
ーメントJ2 とすると、被駆動体の慣性モーメントJ1
は、 J1 =J2 +J3 =J2 3 (D3 4 −D1 4 ) …(10) で与えられる。
【0022】一方、巻取機4を駆動する直流電動機6
が、電流制御から速度制御に切換えられる点の巻取コイ
ル径をD2 、電動機トルクをT1 、比例定数をK4 とす
れば、上述した(6)式からも明らかなように、電動機
最大トルクT1 は T1 =K4 ・D2 …(11) となる。
【0023】したがって速度制御に切換られてからの減
速率をα1 とすれば、このα1 は次式(12)で表わさ
れる。
【0024】
【数6】 コイル径演算回路21は定位置停止制御開始時点のコイ
ル径D2 、定位置停止制御に移行してからの巻取回転角
θM ′および板厚hに基づいて尾端定位置停止制御中の
巻取コイル径D3 を演算する。慣性モーメント演算回路
22は巻取コイル径D3 を入力して、上記(10)式の
演算により被駆動体の慣性モーメントJ1 を演算する。
さらに、トルク演算回路23は巻取コイル径D2 を用い
て上記(11)式の演算により電動機トルクT1 を演算
する。減速率演算回路24は被駆動体の慣性モーメント
1 および電動機トルクT1 に基づいて上記(12)式
の演算を行って最大減速率α1 を演算する。
【0025】次に、速度基準NREF を求めることにつき
説明する。被駆動体の進行距離に対応する巻取機4の回
転角度をΔθとすれば、速度基準NREF は次式(13)
によって算出することができる。
【0026】
【数7】 そこで、速度基準演算回路25は、減速率演算回路24
の最大減速率α1 、偏差演算回路16の残り回転角Δθ
によって、上記(13)式の演算を行って速度基準N
REF を算出する。
【0027】この結果、直流電動機6に対して、それ自
体の有するトルク能力を十分に活かした減速制御が行な
われ、被巻取材3の尾端を定位置に停止させることがで
きる。
【0028】すなわち、図4においては図示を省略して
いたが、実際には、図6に示すように、被巻取材3によ
り形成される巻取コイルに2つのロールが当接してい
る。そして、巻取終了時には、図示のように、いずれか
の当接ロールに尾端が当接した状態となる位置すなわち
定位置で巻取機4の回転を停止させる必要がある。この
ように、尾端が当接ロールに当接した状態で巻取コイル
を結束すれば、良好な巻き姿を保持したままで、この巻
取コイルを巻取機4から取外すことができる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】ところで、速度基準N
REF は(12),(13)式から次式(14)のように
なる。
【0030】
【数8】 したがって、速度基準NREF 、残り回転角Δθをそれぞ
れv,xと置き換えれば式(14)は図7の曲線(a)
として表わすことができる。
【0031】一方、巻取機4としては、巻取りの際の慣
性モーメントが非常に大きくなることを考慮して、応答
性が余り良くないレオナード装置を採用している。この
巻取機4の、速度基準に対する速度実績は図7の(b)
で示す直線となる。なお、図中の式におけるKは応答速
度に対応する定数である。
【0032】図7に示すように、尾端通過を検出し、定
位置停止制御を開始してしばらくの間は、速度実績のレ
ベルが速度基準のレベルを上回っているが、曲線(a)
と直線(b)との接点cを過ぎると速度実績のレベルが
速度基準のレベルを下回るようになる。
【0033】そして、巻取終了時点すなわち残り回転角
Δθがゼロになった時点で速度基準がゼロになるが、実
際には巻取機4はその後も回転し続け、図7に示すよう
に、距離eだけ過ぎたところでようやく停止することに
なる。
【0034】そのため、オペレータは手動操作を繰返し
ながら巻取コイルの尾端を当接ロールに合わせるように
したり、あるいは、定位置停止制御をもう一度やり直し
たりしなければならないため、圧延スケジュールの円滑
な遂行に影響を及ぼすことがあった。
【0035】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、オペレータの再操作を必要とせずに、被巻取材の
尾端を定位置に確実に停止させることができる尾端定位
置停止制御装置を提供しようとするものである。
【0036】上記課題を解決するための手段として、本
発明は、仕上圧延機から送り出される被巻取材を巻取機
に巻取る際に、所定個所に設けた尾端通過検出器がこの
仕上圧延機を抜け出た被巻取材の尾端の通過を検出した
後は、この尾端が巻取終了時点で定位置に停止するよう
に巻取機駆動用電動機の速度制御を行う尾端定位置停止
制御装置において、前記尾端通過検出器の尾端通過検出
時点から所定時間経過した後に、前記巻取機駆動用電動
機に対して出力する速度基準を、尾端通過検出時点のも
のから所定レベルだけダウンした固定速度基準へステッ
プ的に切換える第1の速度基準出力回路と、前記巻取機
駆動用電動機に取付けた回転角検出器からの検出信号を
入力し、尾端通過検出時点から巻取終了時点に至るまで
の所定回転角の値から、尾端通過検出時点以降の現在回
転角の値を減算することにより、巻取機駆動用電動機の
現在時点の残り回転角を演算する残り回転角演算回路
と、前記残り回転角演算回路で演算された残り回転角
が、予め定めてある待機回転角に一致した時点で一致検
出信号を出力する待機回転角一致検出回路と、前記待機
回転角一致検出回路からの一致検出信号を入力した後
は、前記第1の速度基準出力回路からの固定速度基準に
代え、前記残り回転角演算回路が演算する残り回転角に
対応し且つ前記巻取機駆動用電動機の応答速度に対応し
た減衰速度基準をこの巻取機駆動用電動機に出力する第
2の速度基準出力回路と、前記第1の速度基準出力回路
が固定速度基準へのステップ的な切換えを行なった後、
その固定速度基準のレベルに速度実績が一致した時点で
一致検出信号を出力する速度実績一致検出回路と、前記
速度実績一致検出回路が一致検出信号を出力した時点の
残り回転角演算回路からの残り回転角の値、及び前記待
機回転角一致検出回路が一致検出信号を出力した時点の
残り回転角演算回路からの残り回転角の値を入力し、こ
れらの値の偏差を演算する残り回転角偏差演算回路と、
を備え、前記第1の速度基準出力回路は、残り回転角偏
差演算回路で演算された偏差を記憶しておき、且つ、こ
の偏差を次回の巻取りの際における尾端通過検出時点の
速度基準で除算することによりむだ時間を演算するむだ
時間演算回路を有するものであり、次回の被巻取材の巻
取りを行うに際し、前記第1の速度基準演算回路は、尾
端通過検出時点からこのむだ時間が経過した後に、固定
速度基準へのステップ的な切換えを行うものである、こ
とを特徴とする。
【0037】
【0038】
【作用】上記構成において、尾端通過検出器が被巻取材
の尾端通過を検出すると、所定時間経過後、第1の速度
基準出力回路は、巻取機駆動用電動機に対する速度基準
を、固定速度基準へステップ的にダウンさせる。
【0039】一方、残り回転角演算回路は、尾端通過検
出時点から巻取終了時点まで次第に減少していく残り回
転角を演算している。そして、固定速度基準へダウンし
た後、残り回転角が待機回転角に一致するまで減少する
と、待機回転角一致検出回路は一致検出信号を出力す
る。
【0040】すると、第2の速度基準出力回路は、第1
の速度基準出力回路からの固定速度基準に代わるものと
して、減衰速度基準を巻取機駆動用電動機に出力する。
この減衰速度基準は、残り回転角に対応し、且つ巻取機
駆動用電動機の応答速度に対応したものなので、速度実
績もこの減衰速度基準に対応する。したがって、尾端は
確実に定位置に停止することになる。
【0041】そして、本発明では、むだ時間をなくし、
最短時間で定位置停止制御を行なえるようになってい
る。すなわち、1回目の巻取工程を考えると、第1の速
度基準出力回路は、尾端通過検出後直ちに、速度基準を
固定速度基準へステップ的に切換える。しかし、巻取機
駆動用電動機の応答性は良好ではないため、速度実績が
固定速度基準のレベルに一致するのは、切換後しばらく
してからである。速度実績一致検出回路は、この一致時
点を検出している。
【0042】そして、この速度実績の一致した時点が直
ちに待機回転角一致時点になっていれば、これ以降は第
2の速度基準出力回路から出力される減衰速度基準を用
いて速度制御を行うことができる。しかし、実際にはこ
れらの一致時点の間にはズレがある。残り回転角偏差演
算回路は、このズレに対応する残り回転角の偏差を演算
し、これを第1の速度基準出力回路内のむだ時間演算回
路に記憶させるようにする。
【0043】1回目の巻取工程が終了し、2回目の巻取
工程に入った場合、むだ時間演算回路は、2回目の尾端
通過検出時点の速度基準で、記憶しておいた偏差を割る
ことによりむだ時間を演算する。そして、第1の速度基
準出力回路は、尾端通過検出時点後このむだ時間が経過
した時点で固定速度基準へのステップ的な切換えを行う
ようにする。
【0044】すると、この切換えの後しばらくしてから
速度実績が固定速度基準のレベルに一致するが、このと
き同時に、残り回転角の値が待機回転角に一致してい
る。したがって、速度実績一致回路からの一致検出信号
が出力された後、直ちに、速度基準を、第2の速度基準
出力回路からの減衰速度基準に切換えることができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図4を参照
しつつ説明する。なお、図5と同様の構成要素には同一
符号を付してある。
【0046】図1は本発明の実施例の構成を示すブロッ
ク図である。この図において、サンプリングカウンタ1
1は、図4におけるパルス発振器7からのパルスを入力
し、ピンチロール2の回転角に相当する信号θP を出力
するようになっている。同様に、サンプリングカウンタ
12は、図4におけるパルス発振器8からのパルスを入
力し、巻取機4の回転角に相当する信号θM を出力する
ようになっている。
【0047】コイル径演算回路13は、これらの信号θ
P ,θM の入力に基き巻取コイル径Dを演算し、これを
ゲート19を介して、所定回転角演算回路14に出力す
るようになっている。また、パルス発振器8からのパル
スはゲート20を介して現在回転角演算回路15に出力
されるようになっている。
【0048】ゲート制御回路18は、図4の尾端通過検
出器9から尾端通過検出信号を入力すると、ゲート信号
を出力して、ゲート19,20を開くようになってい
る。これにより、所定回転角演算回路14は、尾端通過
検出器9が被巻取材3の尾端通過を検出した時点から巻
取終了時点に至るまでに巻取機4が回転すべき角、すな
わち図4における距離(L1 +L2 )に対応する所定回
転角θR を演算する。また、現在回転角演算回路15
は、尾端通過検出時点から巻取機4が回転した角、すな
わち図4において被巻取材3の尾端が検出器9の取付位
置から巻取コイル側へ向かって移動した距離に対応する
現在回転角θM ′を演算する。そして、残り回転角演算
回路16は、これらの回転角θR ,θM ′の偏差(θR
−θM ′)を演算し、残り回転角Δθを出力するように
なっている。
【0049】ここまで説明した構成要素は、図5の従来
例においても含まれていたものであるが、本実施例で
は、さらに、次の構成要素が設けられている。すなわ
ち、巻取機実速度演算回路51、ゲート52、待機回転
角一致検出回路53、速度実績一致検出回路54、第
1,第2の速度基準出力回路55,56、残り回転角偏
差演算回路57である。
【0050】第1の速度基準出力回路55は、通過速度
メモリ58、固定速度基準メモリ59、むだ時間演算回
路60、互いに連動する常閉接点61及び常開接点62
により構成されている。また、第2の速度基準出力回路
56は、減衰速度基準演算回路63、常開接点64、常
閉接点65により構成されている。そして、残り回転角
偏差演算回路57は、常開接点66,67、メモリ6
8、偏差演算回路69、メモリ70により構成されてい
る。
【0051】次に、このように構成される本実施例の動
作を図2及び図3の特性図を参照しつつ説明する。
【0052】まず、1回目の巻取りが行なわれており、
いま、尾端通過検出器9が被巻取材3の尾端通過を検出
したとする。すると、ゲート制御回路18は、尾端通過
検出器9からの検出信号に基いて、パルスをゲート1
9,20,52及びむだ時間演算回路60に出力する。
【0053】そして、巻取機実速度演算回路51から出
力される速度信号Nは、開放されたゲート52を通り、
尾端通過時の速度NM として通過速度メモリ58に記憶
される。むだ時間演算回路60は、残り回転角偏差演算
回路57で演算された偏差ΔθMMを記憶しており、t=
(ΔθMM/NM )の演算により、むだ時間tを求め、ゲ
ート制御回路18からパルスを入力した後、このむだ時
間tが経過したときに、接点61,62のオンオフ状態
を切換えるようになっている。しかし、いまの場合は第
1回目の巻取りであってΔθMM=0であるから、むだ時
間tはt=0となる。したがって、むだ時間演算回路6
0は、ゲート制御回路18からパルスを入力すると同時
に(図2のΔθ1 の時点)接点61をオフにすると共に
接点62をオンにする。
【0054】接点62がオンになると、固定速度基準メ
モリ59からの固定速度基準NA は、接点62,65を
通り、電動機6に対する速度基準NREF として第2の速
度基準出力回路56から出力される。
【0055】また、固定速度基準59からの固定速度基
準NA は速度実績一致検出回路54にも送られている。
速度実績一致検出回路54は、巻取機実速度演算回路5
1から速度実績としての実速度Nも入力しており、N=
A となった時点で一致検出信号を出力するようになっ
ている。実速度Nは、尾端通過検出時点で速度基準がN
M からNA に切換わった後、図2の点線で示すように漸
次減少し、残り回転角ΔθがΔθ2 になった時点で固定
速度基準NA のレベルに一致する。
【0056】したがって、速度実績一致検出回路54は
Δθ2 の時点で一致検出信号を出力する。これにより、
接点66がオンとなる。接点66がオンとなると、残り
回転角演算回路16で演算されている残り回転角Δθ
(=Δθ2 )がメモリ68に記憶される。
【0057】Δθ2 の時点で実速度Nが固定速度基準N
A に一致してからも、第2の速度基準出力回路56は、
固定速度基準NA を速度基準NREF として出力している
が、待機回転角一致検出回路53は、残り回転角演算回
路16から入力している残り回転角Δθが、予め定めて
ある待機回転角ΔθA に一致した時点で一致検出信号を
出力する。これにより、接点64,67はオンとなり、
接点65はオフとなる。
【0058】接点65がオフとなり、接点64がオンと
なったことにより、第2の速度基準出力回路56から出
力される速度基準NREF は、それまでの固定速度基準N
A に代わって、減衰速度基準演算回路63から出力され
る減衰速度基準となる。
【0059】ここで、図2において、ΔθA 以降に減衰
している直線部分の傾きは図7の直線(b)と同じもの
である。したがって、減衰速度基準演算回路63から出
力される減衰速度基準は、残り回転角演算回路16から
入力している残り回転角Δθに対応して減衰したものと
なっており、その減衰の度合いも電動機6の応答速度に
対応したものとなっている。
【0060】そのため、ΔθA 以降は、実速度すなわち
速度実績と速度基準とがぴたりと一致し、速度基準N
REF がゼロになったときは、残り回転角Δθもゼロにな
っている。すなわち、一点鎖線で示した従来の特性のよ
うに、速度基準NREF がゼロになった後も、距離eだけ
回転し続けるようなことがなくなるため、被巻取材3の
尾端を確実に定位置に停止させることができる。
【0061】ところで、偏差演算回路69は、残り回転
角偏差演算回路16から、漸次減少している残り回転角
Δθを入力しており、メモリ68で記憶されているΔθ
2 との間の偏差(Δθ2 −Δθ)を演算している。そし
て、メモリ70は、接点67がオンになった時点の偏差
(Δθ2 −Δθ)を記憶するが、これは残り回転角Δθ
が待機回転角ΔθA に一致したときの偏差(Δθ2 −Δ
θA )に他ならない。むだ時間演算回路60は、この残
り回転角偏差(Δθ2 −ΔθA )をむだ分ΔθMMとして
記憶する。
【0062】次に、第2回目の巻取りにつき説明する。
第1回目の場合と同様に、ゲート制御回路18は、尾端
通過検出器9からの検出信号の入力に基きパルスを出力
する。しかし、むだ時間演算回路60は、第1回目の場
合と異なり、このパルスを入力しても直ちに接点61,
62の切換えを行なわないため、通過速度メモリ58で
記憶されている速度基準NM が、そのまま接点61,6
5を通り、速度基準NREF として出力される。
【0063】むだ時間演算回路60は、通過速度メモリ
58から速度基準NM を入力すると、前述したt=(Δ
θMM/NM )の演算により、むだ時間tを求め、ゲート
制御回路18からパルスを入力してからt秒経過した後
に信号を出力する。
【0064】すると、接点61がオフ、接点62がオン
となって、図3に示すように、ΔθがΔθ3 となった時
点で速度基準NREF のレベルがNM からNA に切換わ
る。そして、速度基準のこのようなステップ的な変化に
追従しようとして、実速度も図3の点線で示すように漸
減している。
【0065】この場合、接点61,62のオンオフの切
換えは、尾端通過検出時点からむだ時間tが経過した後
に行なわれているので、図2の場合と異なり、実速度N
が固定速度基準NA のレベルに一致する時点が、丁度、
残り回転角Δθが待機回転角ΔθA に一致する時点と一
致している(尤も、ロット毎に被巻取材3の寸法、重量
等が多少異なるため厳密に一致しているわけではな
い)。
【0066】したがって、速度実績一致検出回路54と
同時に、待機回転角一致検出回路53は一致検出信号を
出力し、減衰速度基準演算回路63の出力が直ちに速度
基準NREF となって第2の速度基準出力回路56か出力
される。そのため、第2回目以降の巻取りにおける定位
置停止制御に要する時間は、第1回目の場合よりも短い
ものとなる。
【0067】
【発明の効果】第1回目の巻き取りにおいては、尾端通
過検出時点でそれまでの速度基準を所定の固定速度基準
にステップ的にレベルダウンさせ、実速度がこの固定速
度基準に追いつき更に残り回転角が待機回転角に一致し
た時点で固定速度基準を減衰速度基準に切り換えるよう
にして、被巻取材の尾端を確実に定位置に停止させると
共に、両時点間のむだ時間を演算しておき、第2回目以
降の巻き取りにおいては、尾端通過検出時点からむだ時
間が経過した時点で初めて所定の固定速度基準にレベル
ダウンさせる構成としているので、オペレータの再操作
を必要とせずに被巻取材の尾端を定位置に確実にさせる
ことができ、更に、尾端の定位置停止制御を最短時間で
行うことが可能になる。
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示すブロック図。
【図2】図1に係る装置の、第1回目の巻取りの際の特
性図。
【図3】図1に係る装置の、第2回目の巻取りの際の特
性図。
【図4】本発明及び従来例に係る巻取機の配置関係を示
す説明図。
【図5】従来例の構成を示すブロック図。
【図6】図5における巻取コイルに当接しているロール
の位置関係を示す説明図。
【図7】従来例の課題を説明するための特性図。
【符号の説明】
1 仕上圧延機 3 被巻取材 4 巻取機 6 巻取機駆動用電動機 8 回転角検出器 16 残り回転角演算回路 53 待機回転角一致検出回路 54 速度実績一致検出回路 55 第1の速度基準出力回路 56 第2の速度基準出力回路 57 残り回転角偏差演算回路 60 むだ時間演算回路 NREF 速度基準 NA 固定速度基準 NM 尾端通過検出時点の速度基準 θR 所定回転角 θM ′ 現在回転角 Δθ 残り回転角 ΔθA 待機回転角 t むだ時間 ΔθMM 残り回転角偏差

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】仕上圧延機から送り出される被巻取材を巻
    取機に巻取る際に、所定個所に設けた尾端通過検出器が
    この仕上圧延機を抜け出た被巻取材の尾端の通過を検出
    した後は、この尾端が巻取終了時点で定位置に停止する
    ように巻取機駆動用電動機の速度制御を行う尾端定位置
    停止制御装置において、 前記尾端通過検出器の尾端通過検出時点から所定時間経
    過した後に、前記巻取機駆動用電動機に対して出力する
    速度基準を、尾端通過検出時点のものから所定レベルだ
    けダウンした固定速度基準へステップ的に切換える第1
    の速度基準出力回路と、 前記巻取機駆動用電動機に取付けた回転角検出器からの
    検出信号を入力し、尾端通過検出時点から巻取終了時点
    に至るまでの所定回転角の値から、尾端通過検出時点以
    降の現在回転角の値を減算することにより、巻取機駆動
    用電動機の現在時点の残り回転角を演算する残り回転角
    演算回路と、 前記残り回転角演算回路で演算された残り回転角が、予
    め定めてある待機回転角に一致した時点で一致検出信号
    を出力する待機回転角一致検出回路と、 前記待機回転角一致検出回路からの一致検出信号を入力
    した後は、前記第1の速度基準出力回路からの固定速度
    基準に代え、前記残り回転角演算回路が演算する残り回
    転角に対応し且つ前記巻取機駆動用電動機の応答速度に
    対応した減衰速度基準をこの巻取機駆動用電動機に出力
    する第2の速度基準出力回路と、 前記第1の速度基準出力回路が固定速度基準へのステッ
    プ的な切換えを行なった後、その固定速度基準のレベル
    に速度実績が一致した時点で一致検出信号を出力する速
    度実績一致検出回路と、 前記速度実績一致検出回路が一致検出信号を出力した時
    点の残り回転角演算回路からの残り回転角の値、及び前
    記待機回転角一致検出回路が一致検出信号を出力した時
    点の残り回転角演算回路からの残り回転角の値を入力
    し、これらの値の偏差を演算する残り回転角偏差演算回
    路と、 を備え、 前記第1の速度基準出力回路は、残り回転角偏差演算回
    路で演算された偏差を記憶しておき、且つ、この偏差を
    次回の巻取りの際における尾端通過検出時点の速度基準
    で除算することによりむだ時間を演算するむだ時間演算
    回路を有するものであり、 次回の被巻取材の巻取りを行うに際し、前記第1の速度
    基準演算回路は、尾端通過検出時点からこのむだ時間が
    経過した後に、固定速度基準へのステップ的な切換えを
    行うものである、 ことを特徴とする尾端定位置停止制御装置。
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