JP3201837B2 - 導電性繊維束含有プラスチック複合材による歪・応力探知方法およびそれに用いる導電性繊維束含有プラスチック複合材 - Google Patents

導電性繊維束含有プラスチック複合材による歪・応力探知方法およびそれに用いる導電性繊維束含有プラスチック複合材

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JP3201837B2
JP3201837B2 JP20686292A JP20686292A JP3201837B2 JP 3201837 B2 JP3201837 B2 JP 3201837B2 JP 20686292 A JP20686292 A JP 20686292A JP 20686292 A JP20686292 A JP 20686292A JP 3201837 B2 JP3201837 B2 JP 3201837B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性繊維束含有プラ
スチック複合材による歪・応力探知方法およびそれに用
いる導電性繊維束含有プラスチック複合材に係わり、特
に、プラスチック材に、予め導電性繊維束の破断歪み以
上の歪みを与えておき、その後、この導電性繊維束の電
気抵抗値変化を測定することにより、該導電性繊維束含
有プラスチック複合材自身あるいは該導電性繊維束含有
プラスチック複合材の設けられた部位の歪・応力度状態
を探知するようにした、導電性繊維束含有プラスチック
複合材による歪・応力探知方法およびそれに用いる導電
性繊維束含有プラスチック複合材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、部材に生じた応力を知る手段
として例えば抵抗線歪み計を用いる方法が知られてい
る。抵抗線歪み計は、周知の如く、蛇行配置された白金
等からなる抵抗線を有した通常平板状のものである。こ
の歪み計を、応力を測定しようとする対象物外面に貼り
付け、対象物の歪みに伴う抵抗線の形状変化(長さ変化
および断面積変化)による抵抗値変化により対象物の歪
みを把握し、該歪みより応力を算出するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手段による場合には、前記歪み計が高価であるう
え、寸法的にもある程度制約を受けるといった欠点があ
る。また、前記歪み計にあっては、荷重と歪み表示とが
直線的関係であるため例え一時的に大きな活荷重が付加
された場合でもその活荷重が除荷された状態においては
歪み表示が0(ゼロ)となり、万一測定のタイミングを
逸すると、実際には危険域に達する活荷重が付加され過
大な応力が生じたにも拘わらずその事実を認識できない
といった重大な欠点がある。しかも、前記歪み計は対象
物の外面部にしか設けることができないため対象物が大
きい場合には正確な意味での内部応力を知ることはでき
ないといった不都合もあった。
【0004】そこで、本発明者等は、先に、上記の如き
不都合を解決する方法を発明(特願平3−205303
号「歪・応力探知器およびそれを用いた構造物の歪・応
力探知方法」)し、さらにその発明に関連して、プラス
チック部材において、自身の耐力限界を自己診断的に通
知することを可能とした「破壊予知機構を有する繊維束
含有プラスチック複合材、およびそれを用いた構造物の
破壊予知方法」(特願平4−62668号)を発明し
た。これら発明は、導電性繊維束の電気抵抗値を測定す
ることで、この導電性繊維束を有して構成されたプラス
チック複合材又はこの導電性繊維束の付設された場所の
歪あるいは応力度状態を知ることを可能としたものであ
る。特に、導電性繊維束は歪との関係で特異な電気抵抗
値を呈すため、この性質により、ある時点での応力度の
みならず応力度の履歴までも把握することができ、これ
を利用して例えば構造物の耐力監視に役立てたり、さら
には、応力度状態に関する警報手段として利用すること
を可能としたものである。
【0005】本発明は上記先の発明に関連してなされた
もので、これら先の発明による上記効果を奏することは
無論、さらに歪・応力に対する検知感度を大幅に向上せ
しめて上記効果を増強し得る、導電性繊維束含有プラス
チック複合材による歪・応力探知方法およびそれに用い
る導電性繊維束含有プラスチック複合材を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
プラスチック材の内部に導電性繊維束を前記プラスチッ
ク材と一体に設けた導電性繊維束含有プラスチック複合
材の前記導電性繊維束の電気抵抗値変化を測定すること
により該導電性繊維束含有プラスチック複合材の歪また
は応力度状態を検知する導電性繊維束含有プラスチック
複合材による歪・応力探知方法であって、前記導電性繊
維束含有プラスチック複合材には、予め前記導電性繊維
束の破断歪より若干大きな歪を生じるような荷重を一時
的に与えて該導電性繊維束を一時的に破断させ、しかる
後にその荷重を除荷して弾性復帰させることで該導電性
繊維束の導通状態を回復させておくことを特徴とするも
のである。
【0007】請求項2に係る発明は、プラスチック材の
内部に導電性繊維束、および該導電性繊維束よりも伸び
率が大きく少なくとも該導電性繊維束と並行に延在する
強化繊維束が該プラスチック材と一体に設けられて所定
の部材形状に形成され、かつ、前記導電性繊維束の両端
には該導電性繊維束の電気抵抗値を測定するための端子
が設けられてなる導電性繊維束含有プラスチック複合材
であって、該導電性繊維束含有プラスチック複合材は、
予め前記導電性繊維束の破断歪より若干大きな歪が生じ
るような荷重が一時的に与えられて該導電性繊維束が破
断させられた後に、その荷重が除荷されて弾性復帰する
ことで該導電性繊維束の導通状態を回復したものである
ものである。
【0008】請求項3に係る発明は、請求項2記載の導
電性繊維束含有プラスチック複合材において、前記導電
性繊維束を炭素繊維束としたことを特徴とするものであ
る。
【0009】請求項4に係る発明は、請求項2または3
記載の導電性繊維束含有プラスチック複合材において、
前記強化繊維束をガラス繊維束としたことを特徴とする
ものである。
【0010】
【作用】請求項1に係る導電性繊維束含有プラスチック
複合材による歪・応力探知方法では、導電性繊維束の電
気抵抗値変化を測定することにより、該プラスチック複
合材自身または該プラスチック複合材の付設された部位
の応力度状態や、破壊進行状況等を、非破壊的に検知で
きる。その際、導電性繊維束含有プラスチック複合材
に、予め前記導電性繊維束が計算上破断する歪より若干
大きな歪を生じるような荷重を一時的に与えて導電性繊
維束を破断させ、しかる後に荷重を除荷して弾性復帰さ
せることで破断した導電性繊維束を再び接触させて導通
状態を回復させるような処理を行っておくと、そのよう
予歪を付与しない場合に比して、導電性繊維束の歪み
に対する抵抗値が敏感に変化するものとなる。しかも、
このように予歪を付与した場合でも、導電性繊維束が本
来有している特性、すなわち高歪みが生じた際の残留抵
抗値の記憶現象の出現等はそのまま備えたものとなる。
【0011】請求項2に係る導電性繊維束含有プラスチ
ック複合材では、請求項1に係る方法を実現するプラス
チック複合材を得られる。プラスチック材に内蔵された
強化繊維束は、導電性繊維束の破断後も該プラスチック
複合材の強度を維持する。
【0012】請求項3に係る導電性繊維束含有プラスチ
ック複合材では、導電性繊維束として、比較的一般的な
炭素繊維からなる炭素繊維束を用いることにより、該プ
ラスチック複合材の汎用性が高められる。
【0013】請求項4に係る導電性繊維束含有プラスチ
ック複合材ではさらに、強化繊維束として比較的一般的
なガラス繊維からなるガラス繊維束を用いることによ
り、請求項2に係るプラスチック複合材が容易に得られ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図1は本発明に係る導電性繊維束含有プラス
チック複合材の一例を示したもので、本導電性繊維束含
有プラスチック複合材を地盤補強用の補強部材に適用し
た例である。この、導電性繊維束含有プラスチック複合
材(以下、「プラスチック複合材」と略称する)1は、
紐状に形成された複数本の縦筋2,2,…と、同じく紐
状に形成されそれら縦筋2,2,…と交わる横筋3,
3,…とにより、全体として格子状に形成されている。
【0015】図2は、このプラスチック複合材1を構成
する前記縦筋2のうちの一本を取り出して、その構造を
示したものである。図は、長さ方向中央部を省略して示
したものである。この縦筋2は、紐状のプラスチック材
4の内部に、炭素繊維束(導電性繊維束)5およびガラ
ス繊維束(強化繊維束)6が、プラスチック材4の長手
方向に沿ってプラスチック材4と一体に内蔵されたもの
である。炭素繊維束5は、多数本の連続した炭素繊維
(導電性繊維)5a,5a,…の集合体であり、ガラス
繊維束6は、連続したガラス繊維(強化繊維)6a,6
a,…の集合体である。この縦筋2の両端には電気の良
伝体からなる端子7,7がそれぞれ設けられており、炭
素繊維束5の両端はそれぞれ端子7,7に接続されてい
る。これら一対の端子7,7は、これら両端子7,7間
に延在した炭素繊維束5に電流を流して炭素繊維束5の
電気抵抗値を測定するためのものである。本実施例のも
のにおいてこれら端子7は、図1に示すように、全ての
縦筋2について設けられているものではなく、炭素繊維
束5の電気抵抗値を計測するために選択した何本かの縦
筋2のみに設けられている。
【0016】なお、本実施例によるプラスチック複合材
1では、他方の横筋3については、炭素繊維束は内蔵さ
れておらず、ガラス繊維束6のみが内蔵された構成とし
ている。従って、この場合、横筋3については端子7を
設けていない。
【0017】このプラスチック複合材1は、本実施例で
は、前記縦筋2の長手方向に一時的に、ある大きさの
張荷重が一時的に加えられた後、その荷重が除荷され、
それにより縦筋2には一時的に引張歪が生じた後に、弾
性復帰したものとなっている。ここで生じさせた一時的
な歪は、縦筋2に内蔵された炭素繊維束5が計算上破断
する歪より僅かに大きな歪である。つまり、縦筋2の炭
素繊維束5を一度破断させるわけであるが、破断した炭
素繊維束5は、除荷によりプラスチック材4およびガラ
ス繊維束6が弾性復帰することで相互に接触して導通状
態を自ずと回復し、破断状態をそのまま維持するわけで
はない。以下、本明細書中において、このプラスチック
複合材1(縦筋2)に予め与えた上記のような歪を、便
宜上「プレストレイン」(予歪の意)と称することとす
る。
【0018】図3および図4は、前記プラスチック複合
材1の縦筋2に前記プレストレインを与える手段の一例
を示したものである。所定の間隔を置いてアンカー11
とセンターホールドジャッキ12とが対向設置される。
アンカー11およびセンターホールドジャッキ12に
は、それぞれプラスチック複合材1の横筋3と掛止する
治具13,14が設けられている。すなわち、アンカー
11に設けられた治具13がプラスチック複合材1の長
手方向一端を保持し、センターホールドジャッキ12に
設けられた治具14が同複合材1の他端を引っ張る構成
である。
【0019】図5および図6は治具14の先端部(治具
13の先端部も同構造)を拡大して示したもので、この
場合、両端部の横筋3にのみ治具14の先端部が係合し
た状態となっている。縦筋2に引張歪を付与するのにこ
のように横筋3にのみ治具を掛止させることについて
は、縦筋2に必要な歪が導入される前に横筋3がせん断
破壊するのではないかという懸念が生じるかも知れな
い。これについて本発明者等は、既に実験により、上記
構造を有するプラスチック複合材1の交点強度(交点8
における強度)が、必要引張力以上の強度を有している
ことを確認しており、問題はない。
【0020】さて、以下に、上記構成となるプラスチッ
ク複合材1の作用について説明するが、その前に、本発
明の作用がより理解され易いように、本発明者等が本発
明に先んじてした発明についての作用を含めて説明す
る。
【0021】図8は、前記プラスチック複合材1を構成
する前記縦筋2とほぼ同一構造を有する試験片T(図
7)に引張力を与え、その時のこの試験片Tの歪ε(歪
率として%にて表示)と該試験片Tに内蔵された炭素繊
維束5の増加抵抗値(R−R0)との関係を示したグラ
フである。ただし、引張初期段階においては、この試験
片Tの炭素繊維束5に上述如きプレストレインは与えら
れていない。
【0022】図7において符号10は抵抗測定器で、こ
の抵抗測定器10から試験片T両端の端子7,7に配線
9,9が接続されている。なお、図8のグラフでは、参
考のため縦軸として前記増加抵抗値(R−R0)のほ
か、荷重Pおよび抵抗増加率〔(R−R0)/R0〕を表
示した。
【0023】〈実験例〉 △試験片T プラスチック材4:ビニルエステル樹脂 導電性繊維束5:PAN−HSCF(PAN系高強度炭
素繊維), 破断歪1.7% 強化繊維束6:ガラス繊維, 破断歪2.3% 寸法:8mm□,700mm長 △実験条件 初期抵抗値R0:36Ω 電流I:0.1mA 電圧V:0.05mv/cm 試験部長:300mm 引張速度:0.1〜1.0mm/min. △電源発生器 YEW DC Voltage Cur
rent Standard Type 2553 なお、上記試験片TのPAN−HSCFの破断歪が1.
7%となっているが、これはハイブリッド効果を含めた
数値である。すなわち、プラスチック材4にPAN−H
SCFのみを内蔵した場合、このPAN−HSCFの破
断歪は1.5〜1.6%であるが、このようにガラス繊維
束等の他の繊維束を一緒に内蔵した場合のPAN−HS
CFの破断歪は0.1〜0.2%大きくなる。この効果を
ハイブリッド効果という。
【0024】以下に、図8のグラフが示す現象について
説明する。上述したが、本発明は本発明者が先にした発
明を発展させたものであり、本発明の趣旨を理解する上
においては先の発明の原理を知っておく必要があるの
で、そのことから説明する。
【0025】図8の線図をグラフの原点より辿ってみる
と、まず、試験片Tの歪εの増加に伴って炭素繊維束5
の抵抗値Rが増加していることが解る。そして、該抵抗
値Rは、炭素繊維束5の歪εが1.0%を超えたあたり
から急な上昇カーブを示す。図中、何箇所かに線図がほ
ぼ同じラインを2,3度往復している部分がある。これ
は、荷重P(歪ε)をある値まで加えた後に除荷(荷重
の解除)し、その後、除荷前の荷重と同じ値まで再度荷
重を加えるといった動作を繰り返したことにより得られ
たものである。すなわち、この図8のグラフでは、歪ε
が約1.1%となった時点、さらに、約1.4%,約1.
6%となった時点などで、この除荷−再荷重の繰り返し
操作をしている。この荷重Pの除荷−再荷重の繰り返し
操作より得られたこのグラフデータから言えることは、
ある一定の歪範囲であれば、荷重Pの除荷と再荷重を繰
り返しても炭素繊維束5の抵抗値変化を示す線図は、ほ
ぼ同じ軌跡を描いて往復するということである。
【0026】次に、同グラフから、炭素繊維束5は、以
前に生じた歪より高い歪を一旦生じると、その後荷重P
を除荷しても、抵抗値Rは初期抵抗値R0 には戻らず高
い値の方にシフトしていることが解る。すなわち、この
ように歪を生じた後に除荷(荷重0)された時の抵抗値
を仮に「残留抵抗値」と称するとするならば、炭素繊維
束5は、生じた歪が大きくなるに従ってこの残留抵抗値
が大きくなっていくわけである。一方、歪εが以前に生
じた最大歪を超えなければ、この残留抵抗値はそれまで
の最大値のまま変化しない。
【0027】以上の現象に関し、本発明者は、所定の歪
の範囲内で生ずる炭素繊維束5の抵抗値変化は炭素繊維
束5の可逆的な構造変化に起因し、一方、歪εが一旦そ
れまでの最大値を超えると炭素繊維束5の残留抵抗値が
高値側へシフトするのは、炭素繊維束5の不可逆的な構
造変化に起因するものと考察している。
【0028】さて、同グラフにおいて、歪εをさらに増
していくと、歪εが約1.7%となったところで増加抵
抗(R−R0 )の値が略垂直に上昇し、抵抗増加率
〔(R−R0 )/R0 〕が25%をはるかに超して延び
ている(線図の図中aで示す部分)ことが解る。この線
図は、この時点で炭素繊維束5の抵抗値が無限大となっ
たことを示している。つまり、炭素繊維束5はここで破
断したものと思われる。
【0029】この後、荷重Pを除荷したときの線図は図
中bで示した部分である。荷重Pの除荷により抵抗値R
は無限大から再び所定の値を有するようになっている。
これは、弾性的に延伸されていたガラス繊維束6および
プラスチック材4が、荷重Pの除荷により弾性復帰し、
それに伴い炭素繊維束5の破断箇所が接触し、再び電気
を導通し得る状態となったためと考えられる。ただし、
グラフから明らかなように、破断からの復帰後も、上記
説明した残留抵抗値の高値側へのシフト現象は、破断前
の時と同様に現れている。
【0030】さて、ここまでの現象からは下記のことが
言える。前記試験片Tの如き構成を有するプラスチック
複合材は、外力を受け、歪を生じると、このプラスチッ
ク複合材に内蔵された炭素繊維束5が歪εの変化に伴っ
て電気抵抗値Rの変化を示すこととなる。従って、この
炭素繊維束5の電気抵抗値Rを測定することにより、プ
ラスチック複合材に生じている歪を把握でき、それによ
り応力度状態、さらに言えば該プラスチック複合材自身
の破壊進行状況を知ることができる。
【0031】しかも、前記炭素繊維束5は、上述のよう
に、一旦、以前に受けた最大歪を超える歪みを受けた場
合には除荷後においても電気抵抗値Rが高い値にシフト
する、といったように歪εに対する電気抵抗値Rが特異
な変化を示すものであるから、この性質を利用して、プ
ラスチック複合材が過去に高歪を生じたものであるかど
うかを、あるいはさらにそのシフト量によってその歪の
程度までも知ることができ、プラスチック複合材の応力
度履歴を把握することができる。したがって、例えばプ
ラスチック複合材1に生じている現在の応力度、あるい
は過去に生じた最大応力度などを知ることもでき、プラ
スチック複合材1の耐力監視に役立てることができる。
そして、このように、前記試験片Tと同構造を有する前
記プラスチック複合材は、自己の応力度状態および破壊
進行状態を自己判断的に知らせるいわゆるインテリジェ
ント・マテリアルとして機能するものとなる。
【0032】以上は、本発明の基の発明となった基本的
な原理およびそれより得られる作用・効果であるが、本
発明はさらに、以下に説明する原理に基づいて成り立っ
ている。上記のように、炭素繊維束5を一旦破断させた
後荷重Pを除荷すると、炭素繊維束5の抵抗値Rは、図
8中c点で示すように所定の残留抵抗値を示す(図示例
の場合では、初期抵抗値R0 (=36Ω)に対し+6
Ω)。さて、この状態から炭素繊維束5に再び歪εが生
じたときの抵抗値変化を示した線図が図8中dで示した
部分である。これより明らかなように、炭素繊維束5の
抵抗値Rは、この炭素繊維束5の破断前と同様、歪εが
増加するに従って増加しているが、その上昇曲線は破断
前に比して極めて急なものとなっている。例えば、炭素
繊維束5の破断前においては、歪εが0から1.0%上
昇した際の増加抵抗値(R−R0 )が約1Ω前後である
のに対し、破断後においては、同歪変化範囲における増
加抵抗値(R−R0 )は6Ω近い変化を示している。
【0033】従って、前記縦筋2の炭素繊維束5をこの
ように一度破断させることにより、歪εの変化に対する
炭素繊維束5の電気抵抗値Rの変化量の大きい極めて良
好なデータを得られるわけである。このことは、炭素繊
維束5の歪すなわちプラスチック複合材の歪をより正確
に知る上で極めて重要な効果となる。また、歪変化量に
対する抵抗値変化量の感度が増すことにより抵抗測定値
の感度を下げることができ、測定データに混入するノイ
ズを低減し、これによってより安定した正確なデータが
得られる。
【0034】また、図9は、上記試験片Tとは異なる別
の試験片(炭素繊維束5をPAN−HMCF(PAN系
高剛性炭素繊維)としたもの)により上記同様の試験を
したデータを示したグラフであるが、このグラフより、
炭素繊維5は破断後においても、破断前と同様の特徴的
な抵抗値変化、すなわち最大歪εが大きくなるに従って
残留抵抗値Rが高値側へシフトする特異な抵抗値変化を
依然として示すことが解る。なお、この図9に示すグラ
フでは、歪εが約1.0%のところでほぼ垂直に上昇す
る部位eが炭素繊維束の破断を示している。線図のfで
示す部分は、炭素繊維束の破断後荷重Pを除荷し、その
後再び荷重(歪)を与えたときのものである。そして、
その後再荷重による歪がを大きくなるに従って残留抵抗
値が順次高値側へシフトしている(図中i点→j点→k
点)。
【0035】従って、本発明によれば、上記の如く安定
した正確なデータが得られるばかりでなく、プラスチッ
ク複合材自身の、あるいはこのプラスチック複合材の付
設された部位の応力度履歴を探知するといったことも先
の発明と同様に行えるのである。
【0036】ここで図4に戻る。図4は格子状に組まれ
たプラスチック複合材1に、所定のプレストレイン(予
歪)を付与する一手段を示したものであることは既に説
明した。以上の説明から、このプラスチック複合材1に
付与すべきプレストレインは、前記縦筋2に内蔵された
炭素繊維束5が破断する程度のものであることが理解で
きる。従って、このプラスチック複合材1に所定のプレ
ストレインを付与するには、この図4に示すように、所
定の縦筋2の炭素繊維束5の抵抗値を抵抗測定器10に
より測定しながらこのプラスチック複合材1に引張歪を
与えればよい。該測定抵抗値が無限大となったときが内
蔵された炭素繊維束5が破断したときである。なお、図
4中、符号15は配線9の途中に介在された電流計であ
る。
【0037】そして、例えば、前記プラスチック複合材
1を図10の如く地山の補強材として用いることもでき
る。この図10は、前記プラスチック複合材1を地山面
20の補強部材として吹付けコンクリート21の内部に
埋設した状態を示している。このプラスチック複合材1
は、吹付けコンクリート21を補強する一方で、前記端
子7間に通電して各炭素繊維束5の電気抵抗値Rを測定
することにより、地山面20の歪,応力度状態、さらに
応力度履歴を把握することができるわけである。しか
も、該プラスチック複合材1においては、多数存在する
前記縦筋2の電気抵抗値Rを各々計測することにより、
地山面20の応力度の分布状態までをも把握可能であ
る。さらに、このようにプラスチック複合材1を構造物
内部に埋設することができるので、内部歪,内部応力を
直接的に探ることができ、より信頼度の高いデータを得
ることができる。
【0038】かかる効果は、縦筋2の炭素繊維束5に前
記プレストレインを付与しなくとも得られるものである
が、上述の如く、プレストレインを付与しておくことに
より、地山面20に生じた0.1〜0.2%といった極め
て小さな正確に感知することができるようになる。
【0039】また、上記説明では、プラスチック複合材
1の縦筋2のみに炭素繊維束5を内蔵したものとした
が、横筋3に炭素繊維束5を同様に内蔵させ、かつ上記
同様にプレストレインを付与し、この横筋3に内蔵した
炭素繊維束5の電気抵抗値を同時に計測するようにして
もよい。このようにすれば、当然、横筋3における歪お
よび応力度状態等も探知できるようになるから、例えば
図10の如き構成においては、地山面20の内部応力監
視等をより詳細に把握できる。ただし、かかる構成とす
る場合には、縦筋2の炭素繊維束5と横筋3の炭素繊維
束5とをプラスチック材4を介して立体交差させる等、
双方の炭素繊維束5どうしが電気的に接触しないように
すべきである。
【0040】なお、本発明において、プラスチック複合
材1を構成する導電性繊維束および強化繊維束の種類は
特に限定されるものではない。例えば、強化繊維束とし
て上記ガラス繊維束の他,炭素繊維,ボロン繊維,アラ
ミッド繊維等、従来より用いられている各種の強化繊維
を用いてもよい。ただし、この強化繊維束が導電性を有
すると、抵抗値を測定するための導電性繊維束との間に
電気的接触を生じないように何等かの処置を講じる必要
が生じるので、強化繊維束としては非導電性のものを使
用したほうが都合がよい。
【0041】また、前記炭素繊維束5の如き導電性繊維
束が破断しても前記ガラス繊維束6の如き強化繊維束が
破断しないようにするには、強化繊維束の伸び率を導電
性繊維束の伸び率よりも大きいものとすることが必要で
ある。もっとも、ガラス繊維や上述したアラミッド繊維
等のプラスチック補強用繊維は通常、炭素繊維よりも大
きい伸び率を有し、しかも炭素繊維束の含有量が補強用
繊維束の含有量に比して極めて小さいため、この点につ
いて特に考慮する必要が生ずることは通常はあり得ない
だろう。ただし、導電性繊維束が破断した際にもプラス
チック複合材の強度を充分に保証するためには、導電性
繊維束の含有量を補強用繊維束の含有量の10%(体積
比)以下に抑えることが望ましい。
【0042】また、プラスチック複合材に付与するプレ
ストレインは、内蔵された導電性繊維束が一旦破断すれ
ばよいものであるから必要以上に与えるべきではない。
導電性繊維束の破断歪の110〜120%の歪を与えれ
ば良い。このことに関して補足説明すると、実験におい
ては、前記試験片Tの如きプラスチック複合材に炭素繊
維束5が当然破断すべき歪を付与しても、必ずしも炭素
繊維束5の抵抗値Rが無限大とならないことも何例か確
認されている。この現象について、プラスチック複合材
に導電性繊維束の破断ひずみを付与しても実際には内部
の導電性繊維束自身は破断されていないものなのか、あ
るいは、現実に破断されてはいるが何等かの要因により
実際には端子7間に電流が流れるものか、等を現在考察
中である。何れにしても、本発明は、プラスチック複合
材に、それに内蔵された導電性繊維束の破断歪より大き
なプレストレインを付与すれば上記作用は発揮される。
【0043】請求項2に係る発明によれば、所定の部材
形状とされたこの導電性繊維束含有プラスチック複合材
を構成する導電性繊維束の電気抵抗値を測定するのみで
該導電性繊維束含有プラスチック複合材自身の、あるい
はこの導電性繊維束含有プラスチック複合材を付設・埋
設した部位の応力度状態を非破壊的に把握することがで
きる。特に、導電性繊維束にはプレストレインを与えて
一度破断させた後に導通状態を回復させていることか
ら、該導電性繊維束含有プラスチック複合材の歪に対す
る導電性繊維束の抵抗値変化が大きく、このため極めて
小さい歪をも高精度に探知し、目的とする応力度状態を
正確に把握することができる。また、歪変化量に対する
導電性繊維束の抵抗値変化の感度が増すことにより抵抗
測定値の感度を下げることができ、測定データに混入す
るノイズを低減し、これによってより安定した正確なデ
ータが得られるようになる。その上、導電性繊維束は歪
みとの関係において特異な電気抵抗値変化を呈するた
め、該性質により、ある時点における応力度のみならず
応力度履歴までも把握することができる。そして、この
ように構成された該プラスチック複合材は、自身の破壊
進行状況を自ら知らせる自己診断インテリジェント・マ
テリアルとして機能する、等の優れた効果を奏する。
【0044】
【発明の効果】以上説明した通り、請求項1に係る発明
によれば、導電性繊維束含有プラスチック複合材自身
の、あるいはこの導電性繊維束含有プラスチック複合材
を付設・埋設した部位の応力度状態または応力度履歴を
探知する上において、該導電性繊維束含有プラスチック
複合材の歪に対する導電性繊維束の抵抗値変化を大きく
し、極めて小さい歪に対しても高精度に探知し、目的と
する応力度状態を正確に把握することができる。また、
歪変化量に対する抵抗値変化の感度が増すことにより抵
抗測定値の感度を下げることができ、測定データに混入
するノイズを低減し、これによってより安定した正確な
データが得られる。
【0043】請求項2に係る発明によれば、所定の部材
形状とされたこの導電性繊維束含有プラスチック複合材
を構成する導電性繊維束の電気抵抗値を測定するのみで
該導電性繊維束含有プラスチック複合材自身の、あるい
はこの導電性繊維束含有プラスチック複合材を付設・埋
設した部位の応力度状態を非破壊的に把握することがで
きる。その際、導電性繊維束には該導電性繊維束の破断
歪より若干大きな歪が予め付与されているので、該導電
性繊維束含有プラスチック複合材の歪に対する導電性繊
維束の抵抗値変化が大きく、このため極めて小さい歪を
も高精度に探知し、目的とする応力度状態を正確に把握
することができる。また、歪変化量に対する導電性繊維
束の抵抗値変化の感度が増すことにより抵抗測定値の感
度を下げることができ、測定データに混入するノイズを
低減し、これによってより安定した正確なデータが得ら
れるようになる。その上、導電性繊維束は歪みとの関係
において特異な電気抵抗値変化を呈するため、該性質に
より、ある時点における応力度のみならず応力度履歴ま
でも把握することができる。そして、このように構成さ
れた該プラスチック複合材は、自身の破壊進行状況を自
ら知らせる自己診断インテリジェント・マテリアルとし
て機能する、等の優れた効果を奏する。
【0044】請求項3に係る発明によれば、導電性繊維
束に、プラスチック内蔵用繊維として一般的な炭素繊維
を利用することにより、請求項2に係る発明において汎
用性の高い導電性繊維束含有プラスチック複合材を実現
する。
【0045】請求項4に係る発明によれば、強化繊維束
に、同じくプラスチック内蔵用繊維として一般的なガラ
ス繊維を利用することにより、請求項2または3に係る
発明において汎用性の高い導電性繊維束含有プラスチッ
ク複合材を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る導電性繊維束含有プラスチック
複合材の一実施例を示す部分斜視図である。
【図2】 当実施例による導電性繊維束含有プラスチッ
ク複合材の縦筋を一部省略して示す斜視図である。
【図3】 当実施例による導電性繊維束含有プラスチッ
ク複合材に予歪を付与するための手段の一例を示す側面
図である。
【図4】 当実施例による導電性繊維束含有プラスチッ
ク複合材に予歪を付与するための手段の一例を示す斜視
図である。
【図5】 一実施例による予歪付与手段の一部を示す拡
大側面図である。
【図6】 図5の平面図である。
【図7】 本発明の作用を説明するもので、試験片およ
びそれに接続された抵抗測定器を一部概略で示す斜視図
である。
【図8】 本発明の作用を説明するもので、主として、
導電性繊維束含有プラスチック複合材に付与された歪と
導電性繊維束の増加抵抗との関係を示すグラフである。
【図9】 本発明の作用を説明するもので、主として、
導電性繊維束含有プラスチック複合材に付与された歪と
導電性繊維束の増加抵抗との関係を示すグラフである。
【図10】 本発明の一実施例による導電性繊維束含有
プラスチック複合材の使用例を説明したもので、地山の
一部断面部分斜視図である。
【符号の説明】
1 導電性繊維束含有プラスチック複合材 5 炭素繊維束(導電性繊維束) 6 ガラス繊維束(強化繊維束) 10 抵抗測定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉田 稔 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 中辻 照幸 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 大塚 靖 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 武藤 範雄 東京都港区元赤坂一丁目6番6号 綜合 警備保障株式会社内 (72)発明者 長谷川 貞雄 東京都港区元赤坂一丁目6番6号 綜合 警備保障株式会社内 (72)発明者 高田 幸治 東京都港区元赤坂一丁目6番6号 綜合 警備保障株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 1/00 - 1/26 C08K 7/02 C08L 101/00 G01B 7/16 G01N 27/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック材の内部に導電性繊維束を
    前記プラスチック材と一体に設けた導電性繊維束含有プ
    ラスチック複合材の前記導電性繊維束の電気抵抗値変化
    を測定することにより該導電性繊維束含有プラスチック
    複合材の歪または応力度状態を検知する導電性繊維束含
    有プラスチック複合材による歪・応力探知方法であっ
    て、前記導電性繊維束含有プラスチック複合材には、予め前
    記導電性繊維束の破断歪より若干大きな歪を生じるよう
    な荷重を一時的に与えて該導電性繊維束を一時的に破断
    させ、しかる後にその荷重を除荷して弾性復帰させるこ
    とで該導電性繊維束の導通状態を回復させておく ことを
    特徴とする導電性繊維束含有プラスチック複合材による
    歪・応力探知方法。
  2. 【請求項2】 プラスチック材の内部に導電性繊維束、
    および該導電性繊維束よりも伸び率が大きく少なくとも
    該導電性繊維束と並行に延在する強化繊維束が該プラス
    チック材と一体に設けられて所定の部材形状に形成さ
    れ、かつ、前記導電性繊維束の両端には該導電性繊維束
    の電気抵抗値を測定するための端子が設けられてなる導
    電性繊維束含有プラスチック複合材であって、 該導電性繊維束含有プラスチック複合材は、予め前記導
    電性繊維束の破断歪より若干大きな歪が生じるような荷
    重が一時的に与えられて該導電性繊維束が破断させられ
    た後に、その荷重が除荷されて弾性復帰することで該導
    電性繊維束の導通状態を回復したものであることを特徴
    とする 導電性繊維束含有プラスチック複合材。
  3. 【請求項3】 前記導電性繊維束が炭素繊維束であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の導電性繊維束含有プラス
    チック複合材。
  4. 【請求項4】 前記強化繊維束がガラス繊維束であるこ
    とを特徴とする請求項2または3記載の導電性繊維束含
    有プラスチック複合材。
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