JP3201740B2 - ボールゲーム機 - Google Patents

ボールゲーム機

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JP3201740B2 JP32533997A JP32533997A JP3201740B2 JP 3201740 B2 JP3201740 B2 JP 3201740B2 JP 32533997 A JP32533997 A JP 32533997A JP 32533997 A JP32533997 A JP 32533997A JP 3201740 B2 JP3201740 B2 JP 3201740B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビンゴゲーム等を
進行させるためにボールを用いた抽選処理を実行するボ
ールゲーム機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のゲーム機として、特許第257
9738号および同第2579739号の公報には、ボ
ール保持部としての多数のポケットが周方向に連設され
たリング状のホイールを鉛直面内で旋回させるととも
に、そのホイールの内周部の上端側から下端側へとボー
ルを落下させ、ホイールの下端に達したボールをその到
達時点でホイール下端側に繰り出されたいずれか一つの
ポケットへと取り込んでそのポケットに付された番号を
当選番号として選択するゲーム機が開示されている。
【0003】このゲーム機では一回のゲームが終了する
と、ホイール内に取り込まれたボールがホイールの下方
の回収部に回収される。そして、次のゲームが開始され
ると、回収部に隣接して配置された投入機構によりボー
ルがホイールの外周に沿ってホイールの上端側まで打ち
上げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したゲーム機で
は、ホイールの下端側から上端側までボールを打ち上げ
る必要があり、投入機構にばね等を設けてボールの自重
に応じた打ち上げ力を発生させる必要がある。このた
め、機構が複雑化する。
【0005】本発明は、ボールの回収位置を改善して構
成を簡素化できるボールゲーム機を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について説
明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図
面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本
発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0007】請求項1の発明は、内周に沿って複数のボ
ール保持部(40…)を有し、高低差が付された所定の
経路に沿って旋回可能に設けられたホイール手段(6)
と、ホイール手段(6)の旋回経路の上端側に配置さ
れ、所定数のボール(B)を収容する収容手段(10
0)と、収容手段に収容されたボールを前記旋回経路の
上端側から下方へ投入する投入手段(103)と、投入
手段にて投入されたボールを、旋回経路の下端側に繰り
出されるホイール手段(6)のボール保持部(40)へ
と導く案内手段(7)と、ホイール手段(6)の旋回経
路の上端側に配置され、ボール保持部(40)に保持さ
れたボールを収容手段(100)へと回収する回収手段
(80)と、を具備したボールゲーム機により上述した
課題を解決する。
【0008】請求項1の発明は、内周に沿って複数のボ
ール保持部(40…)を有し、高低差が付された所定の
経路に沿って旋回可能に設けられたホイール手段(6)
と、ホイール手段(6)の旋回経路の上端側に配置さ
れ、所定数のボール(B)を収容する収容手段(10
0)と、収容手段に収容されたボールを前記旋回経路の
上端側から当該旋回経路の下端側に向けて投入する投入
手段(103)と、ホイール手段(6)の内周に配置さ
れ、投入手段にて投入されたボールを、ホイール手段
(6)の旋回運動に伴って旋回経路の下端側に繰り出さ
るボール保持部(40)に取り込まれるように、旋回
経路の下端側まで導く案内手段(7)と、ホイール手段
(6)の旋回経路の上端側に配置され、ボール保持部
(40)に保持されたボールを収容手段(100)へと
回収する回収手段(80)と、を具備したボールゲーム
機により上述した課題を解決する。
【0009】請求項2の発明は、請求項1のボールゲー
ム機において、収容手段(100)には、外周に周方向
に沿って所定のピッチで複数の突部(113…)を備え
た回転体(103)が設けられ、突部(113,11
3)同士の間にボール(B)が取り込まれる。
【0010】この発明によれば、回転体(103)を回
転させてその外周上に複数のボール(B)を順次収容で
きる。
【0011】請求項3の発明は、請求項2のボールゲー
ム機において、突部(113)が回転体(103)の軸
線方向に対して斜めに傾斜する羽根状に形成されてい
る。
【0012】この発明によれば、回転体(103)の突
部(113)の傾きを利用してボール(B)をボール案
内手段(7)に向けて送り出すことができる。従って、
回転体(103)を投入手段として機能させて機構を簡
素化し、部品点数を削減できる。
【0013】請求項4の発明は、請求項3のボールゲー
ム機において、複数の突部(113)がゲームで使用す
るボール(B)の数よりも一つ多く設けられ、収容手段
(100)には、ボール(B)の入口(101b)およ
び出口(101c)が複数の突部(113)のピッチ相
当量だけ回転体(103)の回転方向にずらして設けら
れている。
【0014】この発明によれば、回転体(103)を回
転させると、突部(113)同士の間に形成された収容
スペース(114)が順次入口(101b)および出口
(101c)の手前に繰り出される。従って、回転体
(103)を突部(113)のピッチずつ回転させて入
口(101b)から導入されるボールを各収容スペース
(114)に一つずつ取り込み、また、各収容スペース
(114)に取り込まれたボールを出口(101c)か
ら順次送り出すことができる。収容スペース(114)
が一ゲームにおけるボール(B)の使用個数よりも一つ
多いため、ボール(B)の取り込み時にボール(B)が
出口(101c)の手前に繰り出されたり、ボール
(B)の投入時にボール(B)が入口(101b)の手
前に繰り出されてボール(B)が不所望の方向に導かれ
るおそれがない。
【0015】請求項5の発明は、請求項1のボールゲー
ム機において、ボール保持部(40)には、当該ボール
保持部(40)に対するボールの出入口を、ボール
(B)の直径よりも大きく開いた開放状態(図8の想像
線L2の位置)と、ボール(B)の直径よりも狭く閉じ
られた拘束状態(図8の実線位置)とに切り替え可能な
一対の開閉部材(51,51)と、その一対の開閉部材
の少なくともいずれか一方を駆動して拘束状態から開放
状態へと切り替える操作部材(52)とが設けられ、回
収手段(80)には、ホイール手段(6)の旋回運動に
伴う操作部材(52)の移動経路(R1)に侵入する動
作位置(図12(a)の位置)と、その動作位置よりも
下方でかつ移動経路(R1)外へ後退した待機位置(図
12(b)の位置)との間を移動可能なリリース部材
(88)が設けられている。
【0016】この発明によれば、リリース部材(88)
を動作位置まで上昇させた状態でホイール手段(6)を
旋回させると、各ボール保持部(40)の操作部材(5
2)がリリース部材(88)に接触してそれらの開閉部
材(51)が開放状態へと切り替えられる。これによ
り、ボール保持部(40)に収容されたボール(B)の
開閉部材(51,51)による拘束が解除され、ボール
(B)がボール保持部(40)から落下して収容手段
(100)へ導かれる。リリース部材(88)を待機位
置へと降下させた場合には、操作部材(52)とリリー
ス部材(88)とが接触せず、ボール(B)をボール保
持部(40)内に拘束したままホイール手段(6)を旋
回させることができる。
【0017】請求項6の発明は、請求項5のボールゲー
ム機において、開閉部材(51)の開放状態から拘束状
態への戻り動作に抵抗を与える緩衝手段(53)を備え
ている。
【0018】この発明によれば、開閉部材(51)が開
放状態へと開かれてボール(B)がボール保持部(4
0)から落下する途中で開閉部材(51)とリリース部
材(88)とが離れても、開閉部材(51)が緩衝手段
(53)の抵抗を受けて拘束状態へと緩やかに復帰す
る。このため、ボール(B)が開閉部材(51,51)
の間に噛み込まれるおそれがない。
【0019】請求項7の発明は、請求項1のボールゲー
ム機において、ホイール手段(6)が鉛直面内で旋回可
能に設けられている。
【0020】この発明によれば、ボール(B)に作用す
る重力を利用してホイール手段(6)からのボール
(B)の回収および投入を行なうことができ、これらの
動作を行なわせるための動力が不要である。これにより
機構を簡素化できる。
【0021】請求項8の発明は、請求項7のボールゲー
ム機において、ボール保持部(40)におけるボール
(B)の入口と出口とが共通である。
【0022】この発明によれば、ホイール手段(6)の
上端側にてボール(B)をボール保持部(40)からホ
イール手段(6)の内周側へ落下させて回収できる。ま
た、ボール案内手段(7)を経てホイール手段(6)の
下端側へ導かれたボール(B)をホイール手段(6)の
内周側からボール保持部(40)へと取り込むことがで
きる。このように、ボール保持部(40)からボール
(B)を取り出す方向と、ボール保持部(40)に対し
てボール(B)を取り込む方向とが共通しているので、
ボール保持部(40)には、ホイール手段(6)の内周
側に臨むようにしてボールの入口および出口を兼ねた開
口部を設けるだけでよく、ホイール手段(6)の外周側
においてボール(B)の出入を考慮する必要がない。こ
れにより、ボール保持部(40)の構成を簡素化でき
る。
【0023】
【発明の実施の形態】図1および図2は本発明が適用さ
れたボールゲーム機の全体構成を示すものである。これ
らの図に示すように、ボールゲーム機1はゲーム実行部
2とゲーム操作部3とを有している。ゲーム実行部2は
ボールを用いた抽選処理を行なう部分であり、本体部5
と、その本体部5に支持されたホイール部6と、ホイー
ル部6の内周に配置されたボール案内部7とを備えてい
る。ゲームの実行時にはホイール部6が鉛直面内で旋回
駆動されつつボール案内部7の上端から1ゲーム当たり
6個のボールが順次投入される。そして、ボール案内部
7の下端に達したボールがホイール部6のポケット40
(図4および図6参照)に逐次取り込まれて当選番号等
が決定される。詳細は追って説明する。
【0024】一方、ゲーム操作部3はゲーム実行部2に
よる抽選結果に応じてプレイヤーがビンゴゲーム等を行
なう部分であり、本体部5の周囲を取り囲むように配置
された複数の端末機8…を備えている。各端末機8に
は、ゲーム画面や操作案内等を表示する表示装置8a
と、メダルの投入口やベット操作用のボタン等を備えた
コントロールパネル8bと、プレイヤーが獲得したメダ
ル等を払い出すためのメダル払出口8cと、表示装置8
aを介して行われるゲームの進行を制御するための制御
装置(不図示)とが設けられている。これら端末機8の
基本的な構成は従来のものと同様である。
【0025】ゲーム実行部2の本体部5はフロア面FL
に水平に設置される筐体10を主体として構成され、そ
の筐体10の上面中央にホイール支持部11が設けられ
ている。このホイール支持部11よりも上方におけるゲ
ーム実行部2の概略を図3に示す。
【0026】ホイール支持部11には鉛直面に沿って弧
を描くように延びる一対の棒状のフレーム13,13が
取り付けられ(図1および図2参照)、それらフレーム
13,13の内周にスティ14…を介してホイール支持
輪15が取り付けられている。ホイール支持輪15には
周方向に適当な間隔を開けて複数のローラガイド16…
が取り付けられ(図3では一部のみ示す。)、それらロ
ーラガイド16の内側にホイール部6が取り付けられて
いる。なお、図1から明らかなようにフレーム13の外
周側には蛍光管やネオン管等を用いた装飾部17が設け
られるが、図3ではその一部のみが示されている。
【0027】ホイール部6の断面を示した図4から明ら
かなように、ホイール部6は、リング状のホイール本体
20と、ホイール本体20の両側面20a,20aに取
り付けられた制御ユニット21,21とを備えている。
ホイール本体20は、不図示の連結部材にて互いに平行
に連結された一対の環状の枠板22,22と、それら枠
板22の内周側に取り付けられる端板23とを有してい
る。枠板22,22の外周がローラガイド16のローラ
16aとそれぞれ当接してホイール本体20が鉛直面に
沿って旋回可能に支持される。
【0028】端板23には25個のボール通過孔23a
…が周方向に等しいピッチで形成されている(図2参
照)。枠板22,22の間には、ボール保持部としての
25個のポケット40…がボール通過孔23aと周方向
に位置を合わせて装着されている。ポケット40の詳細
は後述する。
【0029】制御ユニット21は、ホイール本体20の
両側面20a,20aに取り付けられた制御基板25
と、制御基板25上に取り付けられた表示ユニット26
とを備えている。図5に示したように、制御基板25は
ホイール本体20の片面につき5ブロック、両面で10
ブロックに分けて設けられる。そして、1ブロックの制
御基板25には、ホイール部6に搭載された各種の電子
部品を制御するためのホイール側CPU210が搭載さ
れ、その他の9ブロックの制御基板25はそのCPU2
10が搭載された制御基板25と通信ケーブル29…を
介して接続される。
【0030】各制御基板25には表示ユニット26が5
個ずつ取り付けられている。すなわち、表示ユニット2
6は、ホイール本体20の片面につきポケット40と同
数の25個、両面で合計で50個設けられる。そして、
各表示ユニット26は対応するポケット40と周方向に
位置を合わせて取り付けられている。
【0031】図4に示したように、表示ユニット26
は、各ポケット40に対して割り当てられた抽選番号等
を表示するための表示パネル27と、ホイール側CPU
210からの命令に従って表示パネル27の表示を制御
する駆動回路を搭載したパネル制御基板28とを有して
いる。図6にも示したように、表示パネル27には、例
えば発色の異なる複数のLED(発光ダイオード)を組
み合せて単一のドットdtを構成し、そのドットdtを
縦横にマトリクス状に配列したドットマトリクス式のも
のが用いられる。なお、図6では表示パネル27に1〜
25までの整数のいずれかをランダムに表示させた状態
を示しているが、これに限らず各ドットdtの明滅を制
御して種々の表示を行なうことができる。例えば、ドッ
トdtを構成する複数のLEDの点灯および消灯の組み
合わせを変化させることにより、ドット単位で複数色を
表示できる。
【0032】図4に示したように、制御ユニット21に
は、各ポケット40におけるボールBの有無を検出する
ためのポケットセンサ30が各ポケット40と1:1に
対応させて取り付けられている。ポケットセンサ30
は、ホイール本体20の片面側の制御基板25に取り付
けられた発光部30Aと、反対側の制御基板25に取り
付けられた受光部30Bとを有している。ゲームの実行
中、各発光部30Aからはホイール本体20およびポケ
ット40を貫いて設けられた貫通孔31を介して受光部
30Bへ所定の検出光が射出される。ボールBがポケッ
ト40に取り込まれるとその検出光が遮断されて受光部
30Bからの出力信号が変化する。CPU210はこの
出力信号に基づいて各ポケット40内のボールBの有無
を判別する。
【0033】図4および図5に示したように、ホイール
本体20の片面側に配置された5枚の制御基板25に
は、本体部5に設けられた本体側CPU200との間で
通信を行なうための赤外線通信ユニット212(図25
参照)の送受信ヘッド212a…が一つの基板25に一
つずつ合計で5個取り付けられている。
【0034】図4に示したように、ホイール本体20の
一側には電極リング35aが設けられている。ホイール
支持輪15には支持部材36aを介してブラシホルダー
36bが取り付けられ、そのブラシホルダー36bの先
端に電極リング35と摺動自在に接するブラシ36cが
取り付けられている。ホイール部6の回転に伴って電極
リング35aはブラシ36cと接触しつつ回転し、これ
により本体部5から電極リング35aおよびケーブル3
5bを介してホイール部6の制御基板25へと電源が供
給される。
【0035】図1および図4に示したように、本体部5
には、ホイール部6の外周側の構成をプレイヤーから隠
すためのホイールカバー18が設けられる。また、ホイ
ール部6の両側には半透明のカバー37,37が取り付
けられる。これらのカバー37により、ゲーム機1を外
部から観察したとき、ホイール部6の側面において表示
ユニット26の表示内容のみが視認可能となり、表示ユ
ニット26や制御基板25の詳細は隠される。さらに、
ホイール本体20と制御基板25との間には制御ユニッ
ト21の内周側を覆うカバー38,38が取り付けられ
る。
【0036】図7〜図10はポケット40の詳細を示す
ものである。ポケット40は、ホイール本体20の一方
の枠板22の内面側にボルト等の固定手段(不図示)を
用いて固定されるポケット基板41と、そのポケット基
板41と協働してボールBの収容空間42を規定する枠
板43と、ポケット40の外周側(図8の下方)へのボ
ールBの脱落を阻止すべく枠板43に固定された底板4
4とを有している。枠板43の一方の側壁43aには切
欠部43bが形成され、その切欠部43bには可動板4
6が配置されている。この可動板46は蝶番47を介し
て側壁43aに回動自在に連結される。蝶番47の回転
軸47aにはねじりコイルばね48が取り付けられる。
このばね48の復元力により、可動板46は回転軸47
aを中心として図8の時計方向に付勢され、不図示のス
トッパに突き当てられて側壁43aと略面一に保持され
る。
【0037】可動板47と、それに対向する枠板43の
側壁43cにはホルダ49,49が取り付けられ、それ
らのホルダ49には、ポケット40に対するボールBの
出入り口を開閉する部材としての爪51が、ピン50を
中心として回動自在に取り付けられる。各爪51は、ば
ね等を用いた付勢手段(不図示)によりホルダ49の係
止面49aに突き当てられて側壁43a,43cとほぼ
直交する姿勢(図8の実線位置)に保持される。ボール
Bがポケット40から収容空間42に向けて落下する
と、図8に想像線L1で示すように各爪51が付勢手段
に抗して収容空間42の内部へ押し込まれ、ボールBが
収容空間42に取り込まれる。
【0038】ボールBが収容空間42内に取り込まれる
と爪51が付勢手段の力で図8の実線位置に復帰して爪
51,51同士の間隔がボールBの直径よりも小さくな
る。このため、ポケット40を上下方向に反転させても
ボールBは収容空間42から落下することなくポケット
40内に保持される。
【0039】可動板46には爪51を操作する操作部材
としての駆動レバー52が固定されている。この駆動レ
バー52の先端部52aはホイール本体20の端板23
(図4参照)を越えてホイール本体20の内周側に突出
する。図8に想像線L2で示したように、駆動レバー5
2の先端部52aをポケット40から離れる方向に押し
込むと可動板46が蝶番47のばね48に抗して開かれ
て一方の爪51が後退する。これにより、収容空間42
からのボールBの取り出しが可能となる。
【0040】蝶番47の回転軸47aはポケット基板4
1に固定されたダンパー53と連結される。ダンパー5
3は、ばね48の復元力による蝶番47の戻り動作に一
定の抵抗を与える緩衝手段として機能する。このダンパ
ー53の緩衝作用により爪51の復帰動作、すなわち図
8に想像線L2で示された状態から実線位置へ戻る動作
が緩慢となり、ボールBの取り出し時に爪51が早期に
復帰してボールBが爪51,51の間に噛み込まれるお
それがなくなる。なお、枠板43にはホイール本体20
の外周側からポケット40を検出するための検出ロッド
54が取り付けられる。
【0041】図3に示すように、本体部5のホイール支
持部11には、ホイール部6を回転駆動するホイール駆
動機構60が設けられている。ホイール駆動機構60
は、ホイール駆動モータ61の出力軸の回転をベルト6
2を介してローラガイド16のローラ16aに伝達して
ホイール部6を鉛直面内で回転駆動する。ホイール部6
の回転は、ホイール支持部11に設けられたホイール回
転センサ62にてポケット40の検出ロッド54の通過
を検出して判別される。センサ62の両側にはホイール
部6の送受信ヘッド212aとの間で赤外線通信を行な
うための一対の送受信ヘッド202a、202bが設け
られている(図5参照)。
【0042】図2および図3に示すように、フレーム1
3の上端にはユニット取付基板65が固定されている。
このユニット取付基板65には、ホイール部6のポケッ
ト40からボールBを回収するためのリリースユニット
80(図11〜図14)と、ボールBの収容および投入
を行なうサプライヤユニット100(図15〜図17)
と、ボール案内部7のオブジェを駆動するためのオブジ
ェ駆動ユニット120(図18〜図21)とが設けられ
ている。なお、ユニット取付基板65および各ユニット
80,100,120はトップカバー66にて隠される
(図1参照)。
【0043】図11〜図14に示したように、リリース
ユニット80は取付基板65に固定されるベース板81
と、ベース板81に直線案内ユニット82を介して鉛直
方向に移動自在に取り付けられるスライダ83と、ベー
ス板81にブラケット84を介して取り付けられるリリ
ース用モータ85とを有している。モータ85の出力軸
85aにはローラホルダ86を介してローラ87が回転
自在に取り付けられている。ローラ87はスライダ83
の角穴83aに嵌合する。モータ85の出力軸85aが
回転すると、ローラ87は角穴83aと嵌合したまま出
力軸85aの回りに旋回し、それによりスライダ83が
上下方向に往復駆動される。
【0044】スライダ83の上端にはリリースローラ8
8が回転自在に取り付けられている。このリリースロー
ラ88によりポケット40の駆動レバー52(図8参
照)が駆動されてボールBがポケット40から取り出さ
れる。すなわち、図12に示すように、リリースローラ
88はホイール部6の上端部における駆動レバー52の
移動経路R1(図中のハッチング領域)に臨むように取
り付けられている。そして、スライダ83が上昇した図
12(a)の状態では、リリースローラ88が移動経路
R1に侵入し、スライダ83が下降した図12(b)の
状態ではリリースローラ88が移動経路R1の下方に後
退する。
【0045】従って、リリースローラ88が上昇した状
態でスライダ83を停止させ、その状態でホイール本体
20を矢印RW方向に回転させると、ホイール部6の上
端に繰り出されたポケット40の駆動レバー52がリリ
ースローラ88と当接してポケット40の爪51が図8
に想像線L2で示すように開かれる。これによりホイー
ル部6の上端に達したポケット40からボールBが落下
する。
【0046】ベース板81には、ブラケット89を介し
て上下一対のローラ位置検出センサ90、90が取り付
けられる。これらのセンサ90は例えば透過型の光セン
サにて構成される。スライダ83に取り付けられた検出
板91がスライダ83の上昇または下降に応じていずれ
か一方のセンサ90のスリット90sに選択的に侵入し
てセンサ90の検出光を遮り、そのセンサ90の出力信
号が変化する。これにより、リリースローラ88がその
上昇端または下降端のいずれに移動しているかが判別さ
れる。
【0047】図15〜図17に示したように、サプライ
ヤユニット100は、ユニット取付基板65の側壁65
a(図2参照)に固定されるボックス101と、そのボ
ックス101の内部に駆動軸102を介して回転自在に
取り付けられた回転体としての回収ホイール103と、
その回収ホイール103の外周を取り囲むガイド筒10
4と、ボックス101を閉じる蓋105とを有してい
る。駆動軸102はホイール部6の回転面に対して直交
させて設置され、その両端部はベアリングユニット10
6,106を介してボックス101および蓋105に回
転自在に支持される。
【0048】駆動軸102の先端部は蓋105から突出
し、その突出部分にプーリ107が一体回転可能に取り
付けられている。ボックス101の上面にはブラケット
108を介してサプライヤモータ110が取り付けら
れ、その出力軸110aに取り付けられたプーリ111
と駆動軸102上のプーリ107との間にベルト112
が巻き掛けられている。
【0049】回収ホイール103の外周には、突出部と
しての羽根113…が周方向に一定のピッチ(360/
7°)で取り付けられている。羽根113の枚数はゲー
ムで使用するボールBの個数よりも1つ多い7枚に設定
されている。ボックス101の奥に設けられた縦壁10
1aにはボール入口101bおよびボール出口101c
がそれぞれ形成される。ボール入口101bはユニット
取付基板65に設けられたボール回収路67に接続さ
れ、ボール出口101cはユニット取付基板65の底板
65bに形成されたボール落下口65cの真上に配置さ
れる。
【0050】入口101bと出口101cとの間隔は羽
根113のピッチにほぼ相当する。すなわち、羽根11
3,113同士の間に形成されたボールBの収容スペー
ス114…の一つが入口101bと重なるとき、それに
隣接する収容スペース114が出口101cと重なるよ
うに入口101bと出口101cとの間隔が設定されて
いる。
【0051】ボール回収路67にはリリースユニット8
0によりポケット40から取り出されたボールBが導か
れる。導かれたボールBはボール入口101bからボッ
クス101内へ移動して回収ホイール103の羽根11
3,113の間の収容スペース114に取り込まれる。
サプライヤモータ110にて回収ホイール103を羽根
113aのピッチずつ回転させることにより、ボール入
口101bの手前に空の収容スペース114…を次々と
繰り出して合計6個のボールを順次取り込むことができ
る。
【0052】ボール入口101bからボールBが取り込
まれると、透過型光センサを利用したボール回収センサ
115の投光部115Aから受光部115Bに向けて射
出された検出光が遮断されて受光部115Bからの出力
信号が変化する。この出力信号に基づいてボールBの取
り込みの有無が判別される。
【0053】回収ホイール103を羽根113aのピッ
チずつ回転させるため、駆動軸101には7個のスリッ
ト116a…を備えたスリット円板116が一体回転可
能に取り付けられ、蓋105にはそのスリット円板11
6のスリット116a…を検出する透過型光センサを利
用した回収ホイール割出しセンサ117がブラケット1
18を介して取り付けられている。
【0054】羽根113は駆動軸102の軸線方向に対
して斜めに傾けられている。その傾斜方向は、駆動軸1
02の軸線方向に沿って蓋105側からボックス101
の奥側(縦壁101aが設けられた側)へ向かうほど図
15の反時計方向に変位するように、換言すれば蓋10
5の側からみて羽根113の前端113aよりも後端1
13bが反時計方向にずれるように設定されている。
【0055】従って、回収ホイール103を図15の反
時計方向(矢印CCW方向)に回転させた場合、ボール
入口101bから取り込まれたボールBは羽根113の
傾斜に従って蓋105側へ押し込まれつつ駆動軸102
の廻りに上昇し、ガイド筒104の上端を通過した後は
羽根113の傾斜に沿ってボックス101の縦壁101
a側へ転がりつつ駆動軸102の廻りに下降する。ボー
ル出口101cに達したボールBは羽根113から転が
り落ちるようにしてボックス101の外に放出され、ボ
ール落下口65cからボール案内部7へと投入される。
このようにして、ボールBを収容するための回収ホイー
ル103をボールの投入手段として機能させることがで
きる。なお、収容スペース114…がボールの数よりも
一つ多いため、ボールの取り込み中にボールBが出口1
01cから落下するおそれはない。
【0056】図18〜図21に示すように、オブジェ駆
動ユニット120は、ユニット取付基板65に固定され
るベース121と、そのベース121にブラケット12
2を介して固定されたオブジェ駆動モータ123と、そ
のモータ123の出力軸123aの回転を減速する減速
機構124とを有している。
【0057】減速機構124は、ベース121に固定さ
れた一対のブラケット125,125にブッシュ12
6,126を介して水平に支持され、かつ一端がカップ
リング127を介してモータ出力軸123aと連結され
た中間駆動軸128と、その中間駆動軸128の外周に
一体回転可能に装着されたウォーム軸129と、そのウ
ォーム軸129と噛み合うウォームホイール130と、
ウォームホイール130の中心部に一体回転可能に嵌合
するオブジェ駆動軸131とを有している。オブジェ駆
動軸131は、ベース121に取り付けられたハウジン
グ130にスラストベアリング133Aを介して支持さ
れて鉛直方向の軸線回りに回転可能である。オブジェ駆
動軸131の上端部はラジアルベアリング133Bと嵌
合し、そのベアリング133Bはベース121上に固定
されたブラケット134の上面にハウジング135を介
して取り付けられている。そして、オブジェ駆動軸13
1の下端部はベース121を貫いて下方に突出し、その
突出部分には雌ねじ部131b,131bを備えたオブ
ジェ嵌合部131aが設けられている。
【0058】ブラケット134には透過型光センサを利
用したオブジェ回転センサ136がホルダ138を介し
て取り付けられ、オブジェ駆動軸131の外周上の一個
所には検出板137が取り付けられている。オブジェ駆
動軸131が一回転する毎に検出板137がセンサ13
6のスリット136aを一回通過し、それによりセンサ
136の出力が変化してオブジェ駆動軸131の回転が
検出される。
【0059】図1および図2に示したように、ボール案
内部7は、ホイール本体20の内周に取り付けられた透
明な球状のドームカバー140と、そのドームカバー1
40の内部に設けられたオブジェ141とを有してい
る。ドームカバー140はユニット取付基板65の底板
65bに固定され、その下端はホイール部6のカバー3
7の内周端部と所定の隙間を空けて重ね合わされる(図
4参照)。このドームカバー140によりボールBの飛
び出しが防がれてボールBが確実にポケット40へ落下
し、また、落下中のボールBに対する人為的な操作が阻
止される。
【0060】図22〜図24に示すように、オブジェ1
41はボール落下口65cからポケット40へ至るまで
のボールBの落下時間を不規則に変化させるためのもの
であり、弓状に湾曲したメインフレーム142と、その
メインフレーム142内に取り付けられた旋回ユニット
143とを有している。旋回ユニット143は、メイン
フレーム142の上下端142a,142bの間に架け
渡された旋回軸144と、旋回軸144の上端に同軸的
に取り付けられたホッパ145と、ホッパ145よりも
下方で旋回軸144に連結された複数(図では5個)の
ステージ146…とを有している。
【0061】メインフレーム142の上端142aには
オブジェ駆動ユニット120に対する連結手段としての
ソケット142cが設けられている。このソケット14
2cをオブジェ駆動軸131のオブジェ嵌合部131a
の外周に嵌合させ、その外側からオブジェ嵌合部131
aの雌ねじ部131b,131b(図18および図19
参照)に向かって不図示のボルトをねじ込むことによ
り、オブジェ141がオブジェ駆動軸131に吊下げら
れる。
【0062】旋回軸144はその軸線がソケット142
cの軸線方向(図23の上下方向)に対して斜めに傾け
られた状態でメインフレーム142に支持され、その傾
けられた軸線の回りに回転自在である。ホッパ145
は、サプライヤユニット100から落下口65cを介し
て投入されたボールBを受け止めてステージ146の上
部へと導くものであり、全体が略漏斗状に形成され、そ
の底部にはボールBを通過させる開口145aが形成さ
れている。
【0063】ステージ146は、円板状の底板147
と、その外周を取り囲む保持枠148とを有し、各底板
147にはボールBを通過させるための開口147aが
形成されている。最上段のステージ146は、ホッパ1
45の開口145aが底板147と鉛直方向に重なり合
い、かつ相互の開口145a,147aが周方向にずれ
るように設けられている。二段目以下のステージ146
…も、上段のステージ146の開口147aが下段のス
テージ146の底板147と重なり合いかつ、それぞれ
の開口147aが鉛直方向に重なり合わないようにして
旋回軸144と連結されている。
【0064】以上のオブジェ141では、ボールBが次
の通り落下する。まず、サプライヤユニット100から
ホッパ145へ投入されたボールBは、ホッパ145の
開口145aから最上段のステージ146の底板147
へと落下して底板147上を転がり運動する。ボールB
の落下および転がり運動により旋回ユニット143の重
心位置が変化し、その変化に対して釣り合いを保つべく
旋回ユニット143が旋回軸144の軸線を中心として
旋回する。この旋回運動とボールBの転がり運動との相
乗効果によりボールBは底板147上を不規則に運動
し、その結果、底板147にてボールBが受け止められ
た後に開口147aからボールBが落ちるまでの時間が
不規則に変化する。この不規則な運動が各ステージ14
5で繰り返されることにより、サプライヤユニット10
0がボールBを投入してからポケット40へボールBが
取り込まれるまでの時間が様々に変化し、その結果、い
ずれのポケット40にボールBが取り込まれるかについ
て予測する楽しみが高まる。
【0065】オブジェ駆動ユニット120によりオブジ
ェ駆動軸131を駆動してメインフレーム142を鉛直
方向の軸線回りに回転させると、そのメインフレーム1
42に回転自在に支持された旋回ユニット143にもあ
る程度の回転力が伝達されて旋回軸144の回りの釣り
合いが乱される。この操作を加えることによりボールB
にさらに複雑な動作を与えてその落下に要する時間を種
々変化させることができる。
【0066】図25は本ゲーム機1の制御系の構成を示
すブロック図である。この図から明らかなように、ゲー
ム機1の制御系は本体制御部C1と、ホイール制御部C
2とを有している。
【0067】本体制御部C1にはマイクロプロセッサを
主体として構成された本体側CPU200が設けられ
る。このCPU200は、記憶装置201が記憶するプ
ログラムおよびデータに従ってゲームの進行に必要な各
種の演算および動作制御を行なう。例えば、CPU20
0にはホイール回転センサ62、ローラ位置センサ9
0、ボール回収センサ115、回収ホイール割出しセン
サ117およびオブジェ回転センサ136が接続され
る。CPU200は、これらセンサからの出力信号に基
づいてホイール駆動モータ61、リリース用モータ8
5、サプライヤモータ110およびオブジェ駆動モータ
123の動作をそれぞれ制御する。記憶装置201に
は、例えばRAM、ROM等の半導体素子にて構成され
るものが用いられる。さらに、CPU200は、赤外線
通信ユニット202の赤外線ヘッド202a(図3およ
び図5参照)を介してホイール制御部C2と通信を行な
うとともに、入出力インターフェース203を介して端
末機8と通信を行なう。なお、各端末機8にもCPUを
含んだ固有の制御装置が搭載されるが、その詳細は省略
する。
【0068】ホイール制御部C2にはマイクロプロセッ
サを主体として構成されたホイール側CPU210が設
けられる。上述したように、このホイール側CPU21
0はホイール部6に設けられた10ブロックの制御基板
25…のうち一ブロックに搭載され(図5参照)、RA
MあるいはROM等の半導体記憶素子にて構成される記
憶装置211に書き込まれたプログラムおよびデータに
従って、表示ユニット26に対する表示の制御、赤外線
ユニット212を利用した本体制御部C1との通信の制
御等を行なう。
【0069】図26はゲーム機1において実行されるゲ
ームの処理手順を示すフローチャートであり、図中の左
側は本体側CPU200にて実行される処理を、右側は
ホイール側CPU210にて実行される処理をそれぞれ
示している。ゲーム1機に対して所定の起動操作(電源
投入や起動用スイッチの操作)が行われるとCPU20
0,210は所定の起動処理を実行し、その後に図26
の処理を開始する。
【0070】まず、本体側のCPU200は端末機8に
よるベットが終了したか否かを判別し(ステップS
1)、ベットが終了するとホイール側CPU210に対
して所定のゲーム開始信号を出力する(ステップS
2)。ベットの終了は、例えばゲーム開始から一定の制
限時間を設け、その時間が経過したか否かにより判別す
る。端末機8からプレイヤーのベット終了操作に応じた
終了信号が出力されたか否かで判別してもよい。
【0071】次に、ホイール駆動モータ61を起動して
ホイール部6を回転させ(ステップS3)、その後にサ
プライヤユニット100からボール案内部7へボールB
を投入するためのサブルーチン処理を行なう(ステップ
S4)。図27に示すように、このサブルーチン処理で
は、まずサプライヤモータ110を起動して回収ホイー
ル103を図15の反時計方向(矢印CCW方向)に回
転させ(ステップS101)、回収ホイール割出センサ
115からの信号に基づいてボール1個分の角度(羽根
113のピッチに相当)だけ回収ホイール103が回転
したか否かを判別し(ステップS102)、回転した時
点でモータ110を停止させるものである。上述したよ
うに羽根113がその回転の軸線に対して斜めに傾けら
れているため、この処理により1個のボールBがサプラ
イヤユニット100からボール案内部7へと確実に投入
される。
【0072】ボールBの投入を終えるとオブジェ駆動モ
ータ123を起動してオブジェ131を回転駆動し、オ
ブジェ141のメインフレーム142を回転させる。こ
れにより、ボール案内部7に投入されたボールBがオブ
ジェ141の各ステージ146を順次通過してホイール
部6の下端側へと落下する。オブジェ141を回転させ
た後はホイール側CPU210から所定の抽選結果を受
信したか否か判別し(ステップS6)、未受信であれば
受信するまで待つ。
【0073】一方、ホイール側CPU210は、起動処
理の終了後にまず本体側CPU200からゲーム開始信
号を受信したか否か判別する(ステップS11)。この
信号を受信しないときは表示ユニット26を利用して所
定の演出表示を行なう処理を実行する(ステップS1
2)。この演出表示は、例えば表示ユニット26に各種
の図形や記号等を表示させたり、それらの図形等の点滅
や表示色を変化させてゲーム機1のアイキャッチ効果
(プレイヤーの視線を引き付ける効果)を高めるもので
ある。
【0074】CPU210がゲーム開始信号を受信する
と、ホイール部6の各ポケット40に1〜25の整数の
いずれかをランダムに割り当て、割り当てられた番号を
表示ユニット26にて表示する(ステップS13)。
【0075】次にポケットセンサ30からの信号に基づ
いて、いずれかのポケット40にボールBが取り込まれ
たか否かを判別する(ステップS14)。ボールBが取
り込まれると、そのポケット40に対する青、赤の抽選
を行ない、その抽選結果に従ってボールBが取り込まれ
ているポケット40に対応する表示ユニット26の表示
色を青色系または赤色系に設定する(ステップS1
5)。続いて、抽選結果として、当選番号(ボールBが
取り込まれたポケット40に割り振られた番号)、およ
びその当選番号の青、赤の別を本体側CPU200に送
信する(ステップS16)。その後、本体側CPU20
0から所定のゲーム終了信号を受信したか否か判別し
(ステップS17)、受信していなければステップS1
4へ、受信していればステップS11へそれぞれ復帰す
る。
【0076】ホイール側CPU210が抽選結果を送信
すると本体側CPU200のステップS6が肯定判断さ
れ、CPU200は受信した抽選結果をさらに端末機8
へと送信する(ステップS7)。この抽選結果に従って
端末機8毎にゲームが進められる。抽選結果は典型的に
はビンゴゲームに用いられるが、当選番号に対する赤ま
たは青の別を設けてあるので、単純な数合わせゲームに
止まらず、例えばプレイヤーが掛けた色と当選番号の色
とが一致したときにボーナスを払い出す等、種々の要素
を追加して多彩なゲームを実現できる。
【0077】抽選結果の送信後は6球のボールBをすべ
て投入したか否か判別し(ステップS8)、未了であれ
ばステップS4へ戻る。6球の投入が完了するとホイー
ル側CPU210に対してゲーム終了信号を出力する
(ステップS9)。続いてポケット40からボールBを
サプライヤユニット100へ回収するためのサブルーチ
ン処理を実行し(ステップS10)、その後にステップ
S1へと戻る。
【0078】図28に示すように、ボール回収処理では
まずCPU200がホイール駆動モータ61の回転を停
止させ(ステップS111)、リリースユニット80の
リリース用モータ85を駆動してリリースローラ88を
上方へ移動させる(ステップS112)。この後、ロー
ラ位置センサ90からの出力信号に基づいてローラ88
が上端まで達した否か判別し(ステップS113)、上
端に達するとリリース用モータ85を停止させる(ステ
ップS114)。
【0079】続いてホイール駆動モータ61を起動して
ホイール部6を低速で回転させる(ステップS11
5)。このときの回転速度は図26のステップS3等に
おける回転速度よりも遅く設定され、その回転方向はポ
ケット40が図12(a)の矢印RW方向へ移動するよ
うに調整される。この時点でリリースローラ88は上端
位置(図12(a)の位置)にあるため、ポケット40
がホイール部6の上端部を通過する毎にリリースローラ
88とポケット40の駆動レバー52とが当接して各ポ
ケット40の爪51が開かれる。そのため、ポケット4
0に取り込まれたボールBはホイール部6の上端に達し
た時点でポケット40からサプライヤユニット100へ
と落下する。
【0080】ホイール部6の回転を開始した後はサプラ
イヤユニット100のボール回収センサ115にボール
Bの回収を示す反応があったか否かを判別する(ステッ
プS116)。反応がなければステップS115へ戻
り、反応があればホイール部6の回転を停止させる。次
にサプライヤユニット100のサプライヤモータ110
を起動して回収ホイール103を図15の反時計方向
(矢印CCW方向)に回転させ(ステップS118)、
回収ホイール割出センサ115からの信号に基づいてボ
ール1個分の角度(羽根113のピッチに相当)だけ回
収ホイール103が回転したか否かを判別する(ステッ
プS119)。この回転によりボールBがサプライヤユ
ニット100の中へ確実に取り込まれつつ回転し、ボー
ル入口101bに空の収容スペース114が繰り出され
る。
【0081】回収ホイール103がボール1個分だけ回
転すると回収ホイール103の回転を停止させ(ステッ
プS120)、その後に6球のボールBすべての回収を
終えたか否か判別する(ステップS121)。回収数
は、例えば図26の処理が開始された後のステップS1
19が肯定判断された回数をカウントして判別する。
【0082】6球すべてのボールBを回収すると、リリ
ースユニット80のリリース用モータ85を駆動してリ
リースローラ88を下方へ移動させる(ステップS12
2)。この後、ローラ位置センサ90からの出力信号に
基づいてローラ88が下端まで達した否か判別し(ステ
ップS123)、下端に達するとリリース用モータ85
を停止させる(ステップS124)。以上をもってボー
ル回収のための処理を終了する。
【0083】本発明は以上の実施形態に限定されること
なく種々の形態で実施できる。例えば、ボールの数は6
個に限定されない。ホイール部6は鉛直面内で旋回する
ものに限らず、水平面に対して斜めに傾いた経路に沿っ
て旋回するものでもよい。すなわち、本発明はホイール
手段の旋回経路に高低差が付されていればすべて適用で
きる。収容手段にボールを取り込む手段としての回転体
を投入手段として兼用したが、両手段を別々に設けても
よい。回転体の突部は外周部から半径方向に突出するも
のに限らず、回転体の軸線方向に突出するものでもよ
い。
【0084】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、ホイール手段の旋回経路の上端側にボールの回収手
段および収容手段を設けたので、収容されたボールをホ
イール手段の下端側へ投入する際にボールをホイール手
段の外周に沿って打ち上げる必要がなく、その結果とし
て投入手段を簡素に構成できる。従って、ゲーム機を構
成する部品点数を減らして製造や保守の手間を軽減し、
コストダウンを達成できる。
【0085】また、ホイール手段の外周に沿ってボール
の打ち上げ経路を付設する必要がなくなるので、ホイー
ル手段の周囲におけるデザインの制約が解消される利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたボールゲーム機の一実施形
態を示す斜視図。
【図2】図1のボールゲーム機の垂直方向の断面図。
【図3】図1のボールゲーム機のホイール部およびその
周囲の概略構成を示す図。
【図4】ホイール部の横断面図。
【図5】ホイール部における制御系部品の配置を示す
図。
【図6】ホイール部の側面に設けられた表示ユニットを
拡大して示した図。
【図7】ホイール部に設けられたボール保持部としての
ポケットの平面図。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿った断面図。
【図9】ポケットを図8の矢印IX方向からみたときの側
面図。
【図10】ポケットの分解斜視図。
【図11】回収手段としてのリリースユニットの側面
図。
【図12】リリースユニットの動作を示す図。
【図13】リリースユニットの平面図。
【図14】リリースユニットの分解斜視図。
【図15】収容手段および投入手段として機能するサプ
ライヤユニットの内部構成を示す図。
【図16】図15のXVI−XVI線に沿った断面図。
【図17】サプライヤユニットの分解斜視図。
【図18】オブジェ駆動ユニットの垂直断面図。
【図19】図18のXIX−XIX線に沿った断面図。
【図20】図18のXX−XX線に沿った断面図。
【図21】オブジェ駆動ユニットの分解斜視図で、
(a)はユニット全体を対象とした斜視図、(b)はウ
ォーム軸側の分解斜視図、(c)はウォームホイール側
の分解斜視図。
【図22】オブジェ駆動ユニットにて駆動されるオブジ
ェの平面図。
【図23】オブジェの正面図。
【図24】オブジェの背面図。
【図25】図1のゲーム機の制御系の構成を示すブロッ
ク図。
【図26】図25の制御系にて実行されるゲームの手順
を示すフローチャート。
【図27】図26の処理において実行されるボール投入
用のサブルーチン処理手順を示すフローチャート。
【図28】図26の処理において実行されるボール回収
用のサブルーチン処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 ボールゲーム機 2 ゲーム実行部 3 ゲーム操作部 6 ホイール部(ホイール手段) 7 ボール案内部(案内手段) 8 端末機 40 ポケット(ボール保持手段) 51 爪(開閉部材) 52 駆動レバー(操作部材) 53 ダンパー(緩衝手段) 80 リリースユニット(回収手段) 88 リリースローラ(リリース部材) 100 サプライヤユニット(収容手段) 101b ボール入口 101c ボール出口 103 回収ホイール(回転体、投入手段) 113 羽根(突部) 114 収容スペース 120 オブジェ駆動ユニット 141 オブジェ B ボール C1 本体制御部 C2 ホイール制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63F 5/02 A63F 3/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周に沿って複数のボール保持部を有
    し、高低差が付された所定の経路に沿って旋回可能に設
    けられたホイール手段と、 前記ホイール手段の旋回経路の上端側に配置され、所定
    数のボールを収容する収容手段と、 前記収容手段に収容された前記ボールを前記旋回経路の
    上端側から当該旋回経路の下端側へ向けて投入する投入
    手段と、前記ホイール手段の内周に配置され、 前記投入手段にて
    投入されたボールを、前記ホイール手段の旋回運動に伴
    って前記旋回経路の下端側に繰り出される前記ボール保
    持部に取り込まれるように、前記旋回経路の下端側まで
    導く案内手段と、 前記ホイール手段の前記旋回経路の上端側に配置され、
    前記ボール保持部に保持されたボールを前記収容手段へ
    と回収する回収手段と、 を具備することを特徴とするボールゲーム機。
  2. 【請求項2】 前記収容手段には、外周に周方向に沿っ
    て所定のピッチで複数の突部を備えた回転体が設けら
    れ、前記突部同士の間に前記ボールが取り込まれること
    を特徴とする請求項1記載のボールゲーム機。
  3. 【請求項3】 前記突部が前記回転体の軸線方向に対し
    て斜めに傾斜する羽根状に形成されていることを特徴と
    する請求項2記載のボールゲーム機。
  4. 【請求項4】 前記複数の突部がゲームで使用するボー
    ルの数よりも一つ多く設けられ、前記収容手段には、前
    記ボールの入口および出口が前記複数の突部の前記ピッ
    チ相当量だけ前記回転体の回転方向にずらして設けられ
    ていることを特徴とする請求項3記載のボールゲーム
    機。
  5. 【請求項5】 前記ボール保持部には、当該ボール保持
    部に対する前記ボールの出入口を、前記ボールの直径よ
    りも大きく開いた開放状態と、前記ボールの直径よりも
    狭く閉じられた拘束状態とに切り替え可能な一対の開閉
    部材と、その一対の開閉部材の少なくともいずれか一方
    を駆動して前記拘束状態から前記開放状態へと切り替え
    る操作部材とが設けられ、 前記回収手段には、前記ホイール手段の旋回運動に伴う
    前記操作部材の移動経路に侵入する動作位置と、その動
    作位置よりも下方でかつ前記移動経路外へ後退した待機
    位置との間を移動可能なリリース部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載のボールゲーム機。
  6. 【請求項6】 前記開閉部材の前記開放状態から前記拘
    束状態への戻り動作に抵抗を与える緩衝手段を備えてい
    ることを特徴とする請求項5記載のボールゲーム機。
  7. 【請求項7】 前記ホイール手段が鉛直面内で旋回可能
    に設けられていることを特徴とする請求項1記載のボー
    ルゲーム機。
  8. 【請求項8】 前記ボール保持部における前記ボールの
    入口と出口とが共通であることを特徴とする請求項7記
    載のボールゲーム機。
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