本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1乃至図11に示すように、本発明の実施形態に係る弾球遊技機1は、遊技盤面2に設けられた「始動入賞部」としての第1始動入賞口11及び第2始動入賞口12と、図柄の変動表示が可能な図柄表示装置50とを含む特別遊技入賞判定装置10を有し、この特別遊技入賞判定装置10の第1始動入賞口11及び第2始動入賞口12に遊技球が入賞することに基づいて「特別遊技」としての大当りを行うか否かの判定を行う「特別遊技入賞判定手段」として上記特別遊技入賞判定装置10に加え、後述する入賞判定手段110及び当たり決定手段120等を備えている。また、弾球遊技機1は、「特別遊技入賞判定手段」としての上記当たり決定手段120による判定結果に基づいて図柄表示装置50に上記図柄を変動表示させた後に停止表示させる、後述する図柄制御手段140aと、この図柄制御手段140aにより図柄表示装置50に停止表示された図柄が予め定められた当たり図柄であるときに、遊技盤面2に設けられた「可変入賞口」としての大入賞口5を入賞容易とする「単位特別遊技」としての大当りのラウンドを繰り返し実行可能な、後述する特別遊技制御手段50を備える。そして、特別遊技入賞判定装置50は、更に、遊技盤面2に設けられた第1の振り分け装置20と、遊技盤面2の第1の振り分け装置20の下方に設けられた第2の振り分け装置30を含み、第1の振り分け装置20は、図柄制御手段140aにより図柄表示装置50に停止表示された図柄が予め定められた第1及び第2の当たり図柄であるときに、遊技球を第2の振り分け装置30側に流下させ、第2の振り分け装置30は、「当たり領域」としての当たり領域口33と「非当たり領域」としての非当たり領域口34とを含み、上記図柄が第1の当たり図柄であるときには遊技球を当たり領域口33に振り分け、第2の当たり図柄であるときには当たり領域口33と非当たり領域口34のいずれかに振り分け、特別遊技制御手段50は、第2の振り分け装置30により遊技球が当たり領域口33に振り分けられた場合に「特別遊技」としての大当りを実行する。
このように、本実施形態の弾球遊技機1の特徴は、従来の「第1種パチンコ遊技機」と同様に始動入賞口と図柄表示装置を遊技盤面2に有するが、特別遊技入賞判定装置10を、これら始動入賞口と図柄表示装置だけでなく、更に、第1の振り分け装置20と第2の振り分け装置30を含む役物として遊技盤面2に構成したことにある。そして、この特別遊技入賞判定装置10において、図柄表示装置50に停止表示された図柄が予め定められた第1又は第2の当たり図柄であるときに(例えば、「0」「0」「0」、「3」「3」「3」、「9」「9」「9」等、いわゆるゾロ目は第1の当たり(大当たり)の図柄とし、「0」「0」「1」、「3」「3」「2」、「8」「9」「9」等、いわゆる前後賞は第2の当たり(小当たり)の図柄とする等)、第1の振り分け装置20と第2の振り分け装置30により遊技球を異なる経路に振り分けることで、第1の当たり(大当たり)の図柄の場合は所定の確率で「特別遊技」としての大当りが実行され、第2の当たり(小当たり)の図柄の場合はそれより低い確率で「特別遊技」としての大当りが実行されるように制御する。本実施形態の弾球遊技機1は、このような特別遊技入賞判定装置10に含まれる各装置等の制御方法にも特徴を有し、従って、本実施形態の弾球遊技機1の特別遊技入賞判定装置10には、遊技盤面2に設けられた役物だけでなく、後述するように、始動入賞口に入賞した遊技球の検出装置や、第1の振り分け装置20及び第2の振り分け装置30を駆動するためのモータ等の駆動源などの制御装置も含んでいる。また、かかる特別遊技入賞判定装置10を含む「特別遊技入賞判定手段」には、上述した第1の振り分け装置20及び第2の振り分け装置30を制御するための、その作動タイミングの判定手段など、その制御のための装置やプログラムなども含んでいる。
以下、かかる本実施形態の弾球遊技機1の構成とその制御を含む動作について詳細に説明するが、はじめに、弾球遊技機1の構成と遊技球の進行過程について図1乃至図10に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る弾球遊技機1の遊技盤面2の外観を示す正面図である。この弾球遊技機1の遊技盤面2の略中央には、特別遊技を行うか否かの判定を行う特別遊技入賞判定装置10が配設されている。この特別遊技入賞判定装置10の略中央には図柄を変動表示及び停止表示等する図柄表示装置50が配設されている。この図柄表示装置50は、主に液晶ディスプレイが使用されるが、画面上に画像を表示可能であれば例えばCRT、ドットマトリックス等の表示装置でも良い。
特別遊技入賞判定装置10の左右方向には、遊技球が通過可能な作動ゲート3、3が配設されている。作動ゲート3、3には、入賞を検出する作動ゲート通過検出装置3a(図11参照)が配設され、遊技球の通過を契機として特別遊技入賞判定装置10の第2始動入賞口12が所定の時間開放される。
特別遊技入賞判定装置10の下方には、アタッカーユニット4が配設されている。このアタッカーユニット4の正面略中央には、特別遊技である大当たりの際に開放する大入賞口5が設けられている。ここで、特別遊技としての大当たりとは、特別遊技入賞判定装置10内に設けられた当たり領域に遊技球が入賞した場合に、その都度遊技者に特別の利益が提供されるような単位特別遊技を複数回行うことから成る遊技をいう。例えば、通常は閉鎖している大入賞口5が30秒という所定時間の経過または10球という所定個数の遊技球の入賞の何れかが起こるまで開放し、この開放の間に大入賞口5の内部に設けられているVゾーンへの入賞があると大入賞口5は一旦閉鎖した後に再度開放するという単位特別遊技としての大当たり1ラウンドを、15回(ラウンド)という所定回数だけ繰り返すような遊技をいう。
アタッカーユニット4の左右方向には、合計4つの入賞口6、6、6、6が配設されている。入賞口6に遊技球が入賞した場合、遊技者は所定の遊技球の払い出しを受ける。
遊技盤面2の下端には、特別遊技入賞判定装置10、大入賞口5、入賞口6の何れにも入賞しなかった遊技球が排出されるアウト口7が配設されている。さらに、遊技盤面2には、遊技球の落下方向に変化を付けるための図示しない風車及び釘が配設されている。そして、遊技盤面2の前面は、図1では図示しないガラス板8(図4参照)で覆われている。さらに、遊技盤面2の下方には、遊技球を遊技盤面2の下端から上端へ打ち出すための図示しない弾球ハンドルや、特別遊技入賞判定装置10、大入賞口5、入賞口6に遊技球が入賞したときに複数個の遊技球が払い出される図示しない賞球払出口及びそれらの遊技球を受ける球受け皿が配設されている。
図2は、特別遊技入賞判定装置10の概要を示す説明図である。前述したように、特別遊技入賞判定装置10の略中央には図柄を変動表示及び停止表示等する図柄表示装置50が配設されているが、図2は特別遊技入賞判定装置10の当該図柄表示装置50をはずした状態を示す正面図である。特別遊技入賞判定装置10の上端部付近には、遊技球の特別遊技入賞判定装置10への入球を可能とする第2始動入賞口12が配設され、始動入賞口12の下方には第1始動入賞口11が配設されている。第1始動入賞口11は、常時遊技球の入賞が可能であるのに対して、第2始動入賞口12は左右の可動片12a、12aにより通常は遊技球の入賞ができない構造となっている。前述した通り、遊技球が作動ゲート3を通過すると、左右の可動片12a、12aが所定時間第2始動入賞口開放駆動源12bにより開放駆動され、遊技球が第2始動入賞口12へ入賞しやすい状態を形成する。
第2始動入賞口12の下方には、本発明の特徴部分を構成する第1振り分け装置20が配設され、第1始動入賞口11の左下方向には、第1振り分け装置20を駆動する第1振り分け装置駆動源21が配設されている。第1振り分け装置20は、遊技球を収容可能に構成された一の球受部20aを備えた略円盤形状の回転体(以下、「第1の回転体」という)で、第1振り分け装置駆動源21により時計方向又は反時計方向に回動可能である。図2に示す第1振り分け装置20は、球受部20aに遊技球Aを収容している。なお、第1振り分け装置駆動源21と第1の回転体とは、歯車22(図4参照)を介して連結されており、第1振り分け装置駆動源21からの(回転)駆動力が第1の回転体に伝達されるように構成されている。
特別遊技入賞判定装置10の下端中央付近には、同様に本発明の特徴部分を構成する第2振り分け装置30と第2振り分け装置30を駆動する駆動源31が配設されている。第2振り分け装置30は駆動源31により時計方向に回動可能である。尚、第2振り分け装置30の構造については後述する。
第1振り分け装置20と第2振り分け装置30に挟まれた、特別遊技入賞判定装置10の中央付近には、遊技球を流下させながら第2振り分け装置30に案内する遊技球転動領域40が配設されている。遊技球転動領域40の左右方向には、球転動時間可変装置41、41が配設されている。球転動時間可変装置41、41は、球転動時間可変装置駆動源42(図11参照)により回転駆動される回転体で、第1振り分け装置20から流下(落下)した遊技球が第2振り分け装置30に到達するまでの時間を変化させる機能を有している。(なお、球転動時間可変装置41、41の構成は、電気的に駆動して落下時間を変化させる他の形態を採用しても良いし、例えば、クルーンと称され皿状に形成された遊技球転動空間を形成し、遊技球転動空間内で遊技球を適宜時間転動させた後に落下させるような機械的機構を用いても良い。)
図3は、特別遊技入賞判定装置10の上端部付近の概要を示す説明図である。図3の中央付近には、第1始動入賞口11、第2始動入賞口12より入賞した遊技球を第1振り分け装置20に誘導する遊技球経路15が配設されている。遊技球経路15は、第2始動入賞口12から鉛直下方向に延びる鉛直部15a、その後略90度屈曲し所定の傾斜を持って第1の略水平方向に延びる第1水平部15b、更に大きく屈曲し所定の傾斜を持って第2の略水平方向に第1振り分け装置20まで延びる第2水平部15cから構成される。鉛直部15aは途中第1始動入賞口11とも連通しており、第1始動入賞口11及び第2始動入賞口12より入賞した遊技球は、遊技球経路15により第1振り分け装置20に誘導される。本実施形態において遊技球経路15は、透明又は半透明なガラス又はプラスチック等により構成された筒状又は管状の構造となっているが、遊技球を誘導する経路であればどのようなものであっても良い。但し、後述するように、遊技球の保留状態を遊技者が視認できるように、遊技球経路15の少なくとも第2水平部15cは、透明又は半透明に形成するのが望ましい。
遊技球経路15の第1水平部15bには遊技球の通過を検出する第1遊技球検出装置13が、第2水平部15cには第2遊技球検出装置14が配設されている。
図3に示される第1振り分け装置20は、遊技球Aを球受部20aに収容後反時計方向に所定の角度回転駆動された状態が破線で、遊技球Bを球受部20aに収容後時計方向に所定の角度回転駆動された状態が実線で示されている。
図4は、第1始動入賞口付近から第1振り分け装置にかけて特別遊技入賞判定装置10を垂直方向に切断した図3におけるX−X線矢視断面図である。前述したように遊技球経路15の鉛直部15aは第1始動入賞口11に連結され鉛直下方向に延び、遊技球を誘導する。図4の右端には、遊技盤面2を覆うガラス板8が示されている。
図5は、特別遊技入賞判定装置10の遊技球経路15付近を水平方向に切断した図3におけるY−Y線矢視断面図である。遊技球経路15の第1水平部15bと第2水平部15cはガラス板8と並行に、お互いが上下に重ならないように配設されている。前述したように第1水平部15bには第1遊技球検出装置13が、第2水平部15cには第2遊技球検出装置14が配設されている。また、第1水平部15bの屈曲部には、保留球振分部16が配設されている。保留球振分部16は非保留球排出口16aと遊技球ガイド16bから略構成されている。特別遊技入賞判定装置10は、遊技球を視認可能に所定個数まで保留可能な「保留機構」として、第2水平部15c、保留球振分部16及び非保留球排出口16aを含んでいる。
ここで、第1始動入賞部11、第2始動入賞部12より入賞した遊技球が第1振り分け装置20に誘導されるまでの過程について、図3乃至図5を参照して具体的に説明する。第1始動入賞口11、第2始動入賞口12より入賞した遊技球は遊技球経路15の鉛直部15aを流下し、第1水平部15bに至る。第1遊技球検出装置13が遊技球の通過を検出し、第1遊技球検出装置13からの通過信号を契機に賞球払出口から例えば5球の賞球が遊技者に払い出される。そして、遊技球は、保留球振分部16を経た後、遊技球経路15の第2水平部15cに至る。そして、第2遊技球検出装置14が遊技球の通過を検出し、第2遊技球検出装置14からの通過信号を契機に特別遊技入賞判定装置10の当たり決定手段120(図11参照)が当選乱数を取得し、該当選乱数に基づき当たり決定処理(ステップS1)がなされる。なお、制御方法の詳細については後述する。
第2水平部15cには、保留球振分部16を通過した遊技球が所定の数だけ保留され、保留された遊技球は順次第1振り分け装置20の球受部20aに収容される。既に所定の個数、例えば5個の遊技球(図5に示す遊技球D〜G)が保留されている場合には、新たに遊技球経路15を流下する遊技球Hは遊技球Gと衝突し、非保留球排出口16a側に誘導される。非保留球排出口16aに誘導された遊技球は、遊技盤面2の裏面方向に排出される。このように、第2水平部15c、保留球振分部16及び非保留球排出口16aにより、遊技球を所定の個数、例えば5個まで保留可能な「保留機構」が構成され、上述したように、第2水平部15cが透明又は半透明に形成されているので、遊技者は、保留状態を視認しつつ遊技を行うことが可能である。
次に、第1振り分け装置20の駆動について、図3乃至図7を参照して説明する。
図6は第1振り分け装置20が時計方向に回転駆動される第1の回転動作を示す説明図である。図7は第1振り分け装置20が反時計方向に回転駆動される第2の回転動作を示す説明図である。
通常、第1振り分け装置20は、図6(a)又は図7(a)に示すように球受部20aを遊技球経路15の第2水平部15cに連結するように(以下、「初期位置」と言う)停止しており、第2水平部15cから流下した遊技球が球受部20aに収容可能となっている。
図6(a)に示す遊技球Bを収容した第1振り分け装置20は、図柄表示装置50に停止表示された図柄が第1又は第2の当たり図柄である場合には、図6(b)に示すように時計方向に所定の角度(例えば約90度)回転駆動された後、反転され初期位置に再び停止する。第1振り分け装置20が所定の角度回転駆動されると、遊技球Bは鉛直下方向に落下して遊技球転動領域40に至る。
また、図7(a)に示す遊技球Aを収容した第1振り分け装置20は、図柄表示装置50に停止表示された図柄が第1及び第2の当たり図柄でない場合、図7(b)に示すように反時計方向に所定の角度(例えば約60度)回転駆動された後、反転され初期位置に戻る。第1振り分け装置20が所定の角度回転駆動されると、遊技球Aは図4に示す非当たり球排出通路23より遊技盤面2の裏面方向に排出される。
次に、第2振り分け装置30について、図2及び図8を参照して説明する。図8は、特別遊技入賞判定装置10の第2振り分け装置30付近を垂直方向に切断した図2におけるZ−Z線矢視断面図である。
第2振り分け装置30は、図2に示すように、それぞれ遊技球を収容可能に構成された4つの球受部(30a、30b、30b、30b)を備えた略円板回転体である。4つの球受部は、一つの当たり球受部30aと三つの非当たり球受部30b、30b、30bから構成され、当たり球受部30aは外周方向が開放された非貫通穴で、非当たり球受部30bは遊技球がスムースに通過できる貫通孔である。第2振り分け装置30は、図8に示すように第2振り分け装置駆動源31に結合され、通常は時計方向に回転駆動されている。図8の中央付近には、遊技球転動領域40を流下した遊技球を第2振り分け装置30の球受部に誘導する遊技球ガイド32が配設され、遊技球ガイド32には遊技球を球受部30bに確実に誘導できるように所定の傾斜が設けられている。図8に示す非当たり球受部30bの下方には遊技球を当たり領域へ入賞させる当たり領域口33が配設され、図8に示す当たり球受部30aの右方向には遊技球を非当たり領域へ入賞させる非当たり領域口34が配設されている。更に、当たり領域口33の下方には、当たり領域へ入賞した遊技球の検出をする当たり入賞検出装置35が配設され、この当たり入賞検出装置35の右隣には、非当たり領域へ入賞した遊技球の検出をする非当たり入賞検出装置36が配設されている。
ここで、遊技球転動領域40を流下した遊技球が第2振り分け装置30により振り分けられる過程について図8乃至図10を参照して説明する。
図9は、第2振り分け装置30と遊技球を示す第1の説明図であって、遊技球Pが非当たり球受部30bに収容された状態を示している。また、図10は、第2振り分け装置30と遊技球を示す第2の説明図であって、非当たり球受部30bに収容された遊技球Pと、当たり球受部30aに収容された遊技球Qを示している。
図8に示す遊技球P、Q、Rは遊技球転動領域40を流下した遊技球で、遊技球Pは、遊技球ガイド32により誘導され、第2振り分け装置30の非当たり球受部30bに収容された状態である。更に、図9に示すように遊技球Pを非当たり球受部30bに収容した第2振り分け装置30は、引き続き時計方向に回転駆動されている。遊技球Pを収容した後に第2振り分け装置30が所定の角度(例えば約180度)回転駆動されると、図10(b)に示すように遊技球Pは非当たり領域口34に誘導される。非当たり球受部30bの内側側面には、遊技球を非当たり領域口34に確実に誘導できるように所定の傾斜が設けられている。非当たり領域口34に入賞した遊技球Pは図示しない非当たり領域経路を経て、非当たり入賞検出装置36を通過後、遊技盤面2の裏面方向に排出される。
また、図10に示すように第2振り分け装置30の当たり球受部30aに収容された遊技球Qは、当たり球受部30aが当たり領域口33を通過する際に、当たり領域口33へ案内される。前述した通り、当たり球受部30aは外周部分が開いた構造となっているので、当たり球受部30aに収容された遊技球Qは当たり領域口33側へ自然落下する。当たり領域口33に入賞した遊技球Qは、当たり入賞検出装置35を通過後、当たり領域へ入賞し、特別遊技が実行される。
以上のような構成の弾球遊技機1の遊技の概要を図1乃至図10を参照して説明する。遊技者が弾球ハンドルを操作すると、遊技球が発射されガイドレール9に案内されて遊技盤面2の上方に放出される。遊技球は、風車や釘等に接触して落下方向が変化しながら、一部は第1始動入賞口11あるいは入賞口6に入り、第1始動入賞口11あるいは入賞口6に入らなかった遊技球は、アウト口7に入る。遊技球が入賞口6に入賞すると、賞球払出口から例えば5球の賞球が遊技者に払い出される。
また、遊技球が作動ゲート3、3を通過すると、図示しないセンサからの通過信号を契機に第2始動入賞口12の可動片12a、12aが例えば0.5秒間作動する。これにより、第2始動入賞口12が開放され、第2始動入賞口12への入賞が容易となる。
第1始動入賞口11、第2始動入賞口12に入賞した遊技球は、遊技球経路15に誘導され、第1水平部15bに設けられた第1遊技球検出装置13を遊技球が通過すると賞球払出口から例えば4球の賞球が遊技者に払い出される。第1遊技球検出装置13を通過した遊技球は、保留球振分部16に誘導され、未だ所定の個数(例えば5個)の遊技球が第2水平部15cに保留されていない場合には、該遊技球は保留球振分部16を通過して第2水平部15cに誘導される。第2水平部15cに誘導された遊技球は、第2振り分け装置20の球受部20aに収容される。既に、球受部20aに収容された遊技球がある場合には、該遊技球は第2水平部15c内で保留され、球受部20aに収容されるのを待つ。
第2水平部15cに誘導された遊技球は、第2遊技球検出装置14を通過する。遊技球が第2遊技球検出装置14内に設けられた後述する始動入賞検出器14a(図11参照)からの検出信号を契機に当選乱数が取得され、該当選乱数に基づき第1の当たり(大当たり)、第2の当たり(小当たり)、又は非当たり(はずれ)の判定がされる。当該判定結果に基づいて図柄表示装置50に図柄を変動表示させた後に図柄を停止表示させる図柄変動演出、例えば第1の当たり変動、第2の当たり変動、非当たり変動を示す図柄変動演出が行われる。
このとき停止表示される図柄が第1又は第2の当たり図柄であるときは(例えば、「0」「0」「0」、「3」「3」「3」、「9」「9」「9」等、いわゆるゾロ目は第1の当たり(大当たり)の図柄とし、「0」「0」「1」、「3」「3」「2」、「8」「9」「9」等、いわゆる前後賞は第2の当たり(小当たり)の図柄とし、これら以外は非当たり(はずれ)の図柄とする等)、第1振り分け装置20は時計方向に回転駆動され、第1振り分け装置20が所定の角度回転駆動されると、球受部20aに収容された遊技球は鉛直下方向に落下して遊技球転動領域40に至る。
一方、停止表示される図柄が非当たり図柄であるときは、第1振り分け装置20は反時計方向に回転駆動され、第1振り分け装置20が所定の角度回転駆動されると、遊技球は非当たり球排出口より遊技盤面2の裏面方向に排出される。遊技球が遊技盤面2の裏面方向に排出され、特別遊技入賞判定装置10での判定処理は終了する。
次に、遊技球転動領域40に至った遊技球は、遊技球転動領域40内を転動しながら流下し、その遊技球は遊技球ガイド32により第2振り分け装置30に誘導される。
ここで、前述した停止表示される図柄が第1の当たり図柄であった場合には、第2振り分け装置30は当たり球受部30aを下に向けた状態(図10に示す状態)で回転駆動が停止される。一方、停止表示される図柄が第2の当たり図柄であった場合には、第2振り分け装置30は通常の時計方向への回転駆動が続けられている。
遊技球ガイド32により第2振り分け装置30に誘導された遊技球は第2振り分け装置30に設けられた4つの球受部のいずれかに収容される。3つの非当たり球受部30bのいずれかに収容された遊技球は、時計方向に回転駆動される第2振り分け装置30が所定の角度回転駆動されると、遊技球は非当たり領域口34に誘導される。非当たり領域口34に誘導された遊技球は遊技盤面2の裏面方向に排出され、特別遊技入賞判定装置10での判定処理は終了する。
これに対し、当たり球受部30aに収容された遊技球は、当たり領域口33より当たり領域へと入賞され、後述する特別遊技が実行される。
前述したように、停止表示される図柄が第1の当たり図柄であった場合には、第2振り分け装置30は当たり球受部30aを下に向けた状態で停止されるので、遊技球は確実に当たり球受部30aに収容され、当たり領域へと案内される。一方、停止表示される図柄が第2の当たり図柄であった場合には、第2振り分け装置30は通常の時計方向への回転駆動を続けているので、遊技球が当たり球受部30aに収容される確率は、第1の当たり図柄と比べ当然低くなる。なお、第2振り分け装置30の回転動作を変化させることにより、遊技球が当たり球受部30aに収容される確率を変化させることが可能である。すなわち、第2振り分け装置30の回転動作を変化させることにより、最終的に遊技球が当たり領域に入賞する確率を変化させることができる。
そして、遊技球が当たり領域に入賞すると、特別遊技が実行され、まず、普段は閉鎖している大入賞口5が開放される。そして、遊技球が大入賞口5に入賞すると、賞球払出口から例えば15球の賞球が遊技者に払い出される。この大入賞口5は、例えば開放してから30秒経過するか、10球の入賞があるかの何れかにより一旦閉鎖する。そして、この大入賞口5が開放されている間に、この大入賞口5の内部に設けられているVゾーンへの入賞があると、大入賞口5は一旦閉鎖した後、再度開放されるようになっている。このような大入賞口5の開放及び閉鎖を単位特別遊技とすれば、特別遊技としての大当たりは、この単位特別遊技を複数回繰り返すことから成る。例えば、最大で15回(ラウンド)という固定された回数だけ単位特別遊技を繰り返せば特別遊技は終了するが、大入賞口5の開放中にVゾーンへの入賞が無かった場合にも特別遊技は終了する。
このように、本実施形態では、第1の当たり図柄の他に第2の当たり図柄を設け、各図柄毎に異なる条件で特別遊技の実行が開始されるようにしている。いわば、大当たりの他に小当たりを設け、その小当たりから大当たりを誘発し得るようにした。すなわち、特別遊技の利益が得られることが確実な第1の当たり(大当たり)図柄の他に特別遊技の利益が得られることが未確実な第2の当たり(小当たり)図柄を設け、その第2の当たり(小当たり)図柄が表示された場合でも、振り分け装置による振り分け結果如何により、特別遊技の利益が得られるようにした。
これにより、特別遊技が実行される確率は維持しつつ、遊技者が当たり図柄を確認する機会を増やすことが可能である。更に、各当たり図柄毎に異なった図柄変動表示や音による演出を行うことで、遊技者に、より多くの興趣を提供することが可能である。
また、本実施形態では、遊技球が特別遊技入賞判定装置10に入球し、上記第1(大当たり)又は第2(小当たり)の当たり図柄が表示された場合には、その入球した遊技球を第1の振り分け装置20と第2の振り分け装置30により振り分けることで、特別遊技の利益が得られるか最終的に判定するようにした。
従って、遊技球が特別遊技入賞判定装置10に入球すれば、他の遊技球を必要とすることなく、その入球した遊技球を用いて、特別遊技の利益が得られるか最終的に判定される。この結果、遊技者に利益還元として与えられた大当たりを遊技者が確実に得られることになり、遊技者と遊技店との間でトラブルが発生することも無くなる。
続いて、本発明の一実施形態に係る弾球遊技機1の制御とその処理について、図11乃至図18を参照して説明する。
図11は、本発明に係る弾球遊技機1における機能を略示するブロック図である。
図11に示すように(図1も参照)、本発明の弾球遊技機1は、遊技の主要部を制御する遊技制御装置100と、遊技盤面2に配設された大入賞口、特別遊技入賞判定装置10、作動ゲート通過検出装置3a、及び、適宜位置に形成されて遊技効果を高める各種の遊技効果ランプ51とが電気的に接続されている。
遊技制御装置100は図示しないCPU、ROM、RAM、I/O等の電子部品を主体に形成されており、CPUがROMに記憶されたプログラムに基づいて入賞判定手段110、当たり決定手段120、球転動時間可変装置制御手段130、表示制御手段140、特別遊技制御手段150として機能するように構成されている。
入賞判定手段100は、遊技盤面2に形成された各入賞口に配設された入賞検出器(例えば大入賞口の入賞検出装置5a、特別遊技入賞判定装置10の第1遊技球検出装置13等)からの入賞検出信号を監視して、各入賞口への打球の入賞を判定するものである。
当たり決定手段120は、特別遊技へ移行させるか否かを決定するためのものでもあり、図柄変動判定処理手段121、第1振り分け装置作動判定手段122、第2振り分け装置作動判定手段123を備えている。なお、本手段の具体的な処理内容については、図13以降のフローチャートに基づいて後述することとし、各手段の概要機能について以下説明する。
図柄変動判定処理手段121は、図柄表示装置50に変動表示される図柄の変動条件や停止図柄等を監視するものであり、第2遊技球検出判定手段121a、変動図柄決定手段121b、遊技状況判定手段121cを備えている。
第2遊技球検出判断手段121aは、特別遊技入賞判定装置10内の第2遊技球検出装置14からの検出信号を監視して、第2遊技球検出装置14へ打球が入球したか否かを判定するものである。
変動図柄決定手段121bは、前述した第2遊技球検出判定手段121aにより遊技球の流入があったと判定される場合に、当該入球に基づく図柄の当選・非当選、図柄変動の内容及び変動後に停止させる図柄等を決定するためのものである。
遊技状況判定手段121cは、当該図柄変動は許容可能な遊技状態か否かを判定する。具体的には、以前に入球した図柄の変動中か否か、特別遊技実行中か否か等を判定して、当該図柄変動は開始可能な状態か否かの判定をするものである。
第1振り分け装置作動判定手段122は、作動タイミング判定手段122aと作動方向判定手段122bとを備えており、上記手段に基づいて第1振り分け装置20の作動が制御されている。
作動タイミング判定手段122aは、前述の図柄変動判定処理に基づいて第1振り分け装置20の作動(回転駆動の開始・終了)タイミングを判定するためのものであり、図柄の変動が終了して停止図柄が表示されたタイミングか否か、第1振り分け装置20内に停留している遊技球が第2振り分け装置30側、或いは、非当たり領域口34に確実に流出する時間が経過したタイミングか否かを判定する。
作動方向判定手段は、前述の図柄変動判定処理の処理結果に基づいて第1振り分け装置20の作動方向を判定するためのものであり、停止図柄の態様に応じて第1振り分け装置20の回転方向(時計方針、反時計方針)を判定するものである。
第2振り分け装置作動判定手段123は、作動タイミング判定手段123aを備えており、該手段に基づいて第2振り分け装置30の作動が制御されている。
作動タイミング判定手段123aは、前述の図柄変動判定処理の処理結果に基づいて第2振り分け装置30の作動(回転駆動の一時停止)タイミングを判定するためのものであり、停止図柄が第1の当たりか否か、当たり球受部30aが下部(打球流入位置)に位置するか否か等を判定する。
球転動時間可変装置制御手段130は、球転動時間可変装置駆動源42を制御し、球転 動時間可変装置41、41を駆動させる。
表示制御手段140は、図柄制御手段141を備え、図柄表示装置50や各種遊技効果ランプを制御する。
特別遊技制御手段150は、特別遊技実行判定手段151、サイクル遊技実行手段152、継続判定手段153、特別遊技終了判定手段154を備えている。特別遊技実行判定手段151は、当たり領域入賞検出装置35からの検出信号に基づき特別遊技を実行するか否かの判定を行う。サイクル遊技実行手段152は、大入賞口駆動源5dを制御し、大入賞口5を開閉させ、特別遊技を構成する単位特別遊技を実行する。継続判定手段153は、大入賞口5の入賞検出装置5aからの検出信号に基づき単位特別遊技を継続させるか否かの判定を行う。特別遊技終了判定手段154は、特別遊技を終了させるか否かの判定を行う。
このような構成において、上記弾球遊技機1における本発明に係る主要部の概略制御方法(動作)について、図12乃至図18のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図12に示すように、当該制御処理は当たり決定処理(ステップS1)と特別遊技制御処理(ステップS2)に大別される。当たり決定処理(ステップS1)は、特別遊技入賞判定装置10内に入賞した遊技球に基づいて、特別遊技を実行するか否かの決定を行う処理である。特別遊技制御処理(ステップS2)は、ステップS1において特別遊技の実行が決定された場合、特別遊技の実行をさせる制御処理である。
図13は、ステップS1の当たり決定処理のフローを示している。すなわち、当たり決定処理(ステップS1)は、図14に示す図柄変動判定処理(ステップS11)がされ、続いて、図16に示す振り分け装置作動判定処理(ステップS12)がされ、そして、図17に示す当たり領域入賞判定処理(ステップS13)が行われる。
次に、図14、図15に示す図柄変動判定処理(ステップS11)について説明する。先ず、遊技球が第1始動入賞口11又は第2始動入賞口12に入賞したか否かの判定がされる(ステップS111)。すなわち、遊技球経路15の第1水平部15bに設置された第1遊技球検出装置13を、遊技球が通過することにより、遊技球が第1始動入賞口11又は第2始動入賞口12に入賞したと判定がされる。
ステップS111において入賞と判定がされると、所定の数(例えば4個)の賞球を遊技者に払い出すため、賞球カウンタに4が加算される(ステップS112)。
続いて、入賞した遊技球について当選乱数を取得すべきか否かの判定がされる(ステップS113)。すなわち、遊技球経路15の第2水平部15cに設置された第2遊技球検出装置14を、遊技球が通過することにより、当選乱数を取得すべきと判定がされる。上記ステップS111において入賞と判定された遊技球でも、既に所定の数の遊技球が遊技球経路15の第2水平部15cに保留されている場合、新たに入賞された遊技球は非保留球排出口16aより排出される。そこで、保留球振分部16により、第2水平部15c側に誘導された遊技球のみを、当選乱数を取得すべき遊技球とする判定処理が行われる。
ステップS113において当選乱数を取得すべきと判定がされると、変動図柄決定手段121bが当選乱数を取得する(ステップS114)。当選乱数が取得されると、続いて図柄表示装置50に図柄変動を行うための図柄変動許可の判定が行われる(ステップS115)。すなわち、現在図柄が変動中である場合には、後述するように図柄変動禁止フラグがオンされ(ステップS1172)、図柄変動禁止状態となっている。そこで、ステップS116に示す図柄変動処理がされる前に、図柄変動禁止状態であるか否かの判定がされる。図柄変動禁止フラグがオンされていなければ図柄変動の許可がされ、図15に示す図柄変動処理(ステップS116)が続いて行われる。
図15に示す図柄変動処理(ステップS116)では、変動図柄決定手段121bは、ステップS114で取得された当選乱数が第1の当たりであるか否かを判定する(ステップS1161)。第1の当たりと判定された場合、第1の当たりフラグがオンされ(ステップS1162)、第1の当たりに対応する停止図柄が決定され(ステップS1163)、続いて、第1の当たりに対応する図柄変動パターン群から図柄変動パターンが決定される(ステップS1164)。
ステップS1161において、第1の当たりではないと判定された場合、変動図柄決定手段121bは、ステップS114で取得された当選乱数が第2の当たりであるか否かを判定する(ステップS1165)。第2の当たりと判定された場合、第2の当たりフラグがオンされ(ステップS1166)、第2の当たりに対応する停止図柄が決定され(ステップS1167)、続いて、第2の当たりに対応する図柄変動パターン群から図柄変動パターンが決定される(ステップS1168)。
ステップS1165において、第2の当たりではない、すなわち、外れと判定された場合、非当たりに対応する停止図柄が決定され(ステップS1169)、非当たりに対応する図柄変動パターン群から図柄変動パターンが決定される(ステップS1170)。
ステップS1164、ステップS1168、ステップS1170により決定された各変動パターンのコマンドが図柄制御手段140aに送信される(ステップS1171)。続いて、図柄変動禁止フラグがオンされ、図柄変動禁止状態となる(ステップS1172)。そして、図柄変動タイマが所定時間、具体的には選択された図柄変動に要する時間にセットされ(ステップS1173)、図14、図15に示す図柄変動判定処理(ステップS11)は終了する。
次に、図13に示す振り分け装置作動判定処理(ステップS12)について図16のフローチャートに基づき説明する。
先ず、図柄変動タイマがゼロ(0)であるか否かの判定がされる(ステップS121)。図柄変動タイマがゼロ(0)にセットされていれば、続いて、第1の当たりフラグがオンされているか否の判定がされる(ステップS122)。第1の当たりフラグがオンされている場合、第2振り分け装置30の当たり球受部30aが下方向を向けて停止するように第2振り分け装置30の回転駆動の停止処理が行われる(ステップS123)。そして、第1振り分け装置20を時計方向に所定の角度回転させる(正回転)処理が行われる(ステップS125)。これにより、第1の当たりの場合、遊技球は確実に第2振り分け装置により当たり領域に誘導される。
これに対し、ステップS122において第1の当たりフラグがオンされていないと判定された場合、第2の当たりフラグがオンされているか否かの判定がされる(ステップS124)。第2の当たりフラグがオンされている場合、第2振り分け装置30の停止処理がされることなく、第1振り分け装置20を時計方向に所定の角度回転させる(正回転)処理が行われる(ステップS125)。
一方、ステップS124において第2の当たりフラグがオンされていない、すなわち、外れと判定された場合、第1振り分け装置20を反時計方向に所定の角度回転させる(逆回転)処理が行われる(ステップS126)。続いて、図柄変動禁止フラグがオフされ、ステップS1172にてされた図柄変動禁止状態が解除される(ステップS127)。
ステップS125において第1振り分け装置20の正回転処理が行われるか、又は、ステップS127において図柄変動禁止フラグがオフされることにより、ステップS12の振り分け装置作動判定処理は終了する。
次に、図13に示す当たり領域入賞判定処理(ステップS13)について、図17のフローチャートに基づき説明する。
先ず、当たり領域入賞の有無の判定がされる(ステップS131)。すなわち、当たり入賞検出装置35が遊技球の通過を検出することにより、当たり領域入賞の有無の判定処理がされる。当たり領域入賞があった場合、停止または回転駆動されている第2振り分け装置30を通常の回転駆動とする処理がされ(ステップS132)、続いて、特別遊技の実行が開始されることを示す特別遊技開始フラグがオンされる(ステップS133)。
これに対し、ステップS131において当たり領域入賞が判定されなかった場合、非当たり領域入賞の有無の判定がされる(ステップS133)。すなわち、非当たり入賞検出装置36が遊技球の通過を検出することにより、非当たり領域入賞の有無の判定処理がされる(S134)。非当たり領域入賞があった場合、図柄変動禁止フラグがオフされ、ステップS1172にてされた図柄変動禁止状態が解除される(ステップS135)。
ステップS133において特別遊技開始フラグがオンされるか、又は、ステップS135において図柄変動禁止フラグがオフされることにより、ステップS13の当たり領域入賞判定処理は終了する。
ステップS13の当たり領域入賞判定処理が終了すると、図13に示す当たり決定処理(ステップS1)も終了し、ステップS133において特別遊技開始フラグがオンされていれば、続いて、図12に示す特別制御処理(ステップS2)に移行する。
特別遊技制御処理(ステップS2)について、図18のフローチャートに基づき説明する。先ず、単位特別遊技が開始される(ステップS21)。すなわち、アタッカーユニット4の大入賞口駆動源5dが制御され大入賞口5の入口の開放が開始される。
次に、サイクル遊技実行手段152は、大入賞口5の入口を開放させてから規定球数(例えば10球)が入賞したか、または規定時間(例えば30秒)が経過したか等により(ステップS22)、一旦、大入賞口5の入口の開放を終了させる(ステップS23)。この単位特別遊技(ラウンド)は、例えば最大15回連続するようになっているが、大入賞口5の開放中にVゾーンへの入賞が無かった場合には、そのラウンドで特別遊技は終了する。
続いて、特別遊技終了判定手段154により、上記ラウンドが最終ラウンドか否かの判定がされ(ステップS24)、このラウンドが最終ラウンドである場合、特別遊技は終了する。一方、ステップS24において、上記ラウンドが最終ラウンドではないと判定された場合、ステップS21に戻って続きのラウンドが開始される。
このように、本実施形態では、遊技者が当たり図柄を確認する機会を増やし、各当たり図柄毎に異なった条件により前記特別遊技が実行され得るようにすることで、遊技者により多くの興趣を提供することが可能となる。
また、本実施形態では、第1の振り分け装置20は、遊技球を確実に第2の振り分け装置30に振り分ける手段として球受部20aを備える第1の回転体で構成されているが、遊技球を振り分ける機能を有していればどのような構成でもよい。
また、本実施形態では、第2の振り分け装置30は、遊技球を容易にかつ確実に当たり領域又は非当たり領域に振り分けることができるように、複数の球受部を備える第2の回転体で構成されているが、遊技球を当たり領域又は非当たり領域に振り分けることができればどのような構成であってもよい。
また、本実施形態では、遊技球を視認可能に所定個数まで保留可能な保留機構として、保留球振分部16と第2水平部15cにより構成されていたが、遊技球を視認可能に所定個数まで保留可能であればどのような構成であってもよい。例えば、視認可能に構成された電気的な保留機構であってもよく、ソレノイドを使用した電気式保留機構63の実施例を図19に示す。
電気式保留機構63は、ソレノイド60aにより駆動される電気式保留装置60、電気式保留装置61に遊技球を誘導しその遊技球を経路内に保留する保留経路61、電気式保留装置61により保留後、解放された遊技球を誘導する配球経路62より略構成されている。通常、電気式保留装置60の球保留片60cが閉じた構成になっており、遊技球は保留経路61内に保留される。ソレノイド60aの制御により、球保留片60cを駆動させ、遊技球を一つずつ解放し下部に設けられた配球経路62に誘導する。これにより、保留経路61内に保留した遊技球を一つずつ確実に、誘導することが可能となる。
これにより、図柄が変動表示中に第1始動入賞口11、第2始動入賞口12に入賞した遊技球についても当たり決定処理(ステップS1)が行われるので、遊技者がその間遊技球の打ち出しを中止することを防止することができる。
また、本実施形態では、特別遊技入賞判定装置10に入賞した遊技球を視認可能とすることで、遊技者は第1の振り分け装置20から第2の振り分け装置30に至るまで遊技球の動きを目で追うことができ、この結果、遊技者は更なる興趣を得ることが可能となる。
また、本発明の特徴部分を構成する特別遊技入賞判定装置10構成については、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、図20に示す構成であってもよい。
図20は、第2の実施形態に係る弾球遊技機の特別遊技入賞判定装置210の概要を示す正面図である。特別遊技入賞判定装置210の略中央には、球転動時間可変装置240が配設されている。球転動時間可変装置240は、遊技球転動空間を含み、上記実施形態の球転動時間可変装置40と同じように、後述する第1振り分け装置220から流下(落下)した遊技球が後述する第2振り分け装置230に到達するまでの時間を変化させる機能を有する可動体である。
特別遊技入賞判定装置210の上端部付近には、遊技球の特別遊技入賞判定装置210への入球を可能とする始動入賞口211が配設されている。始動入賞口211は、常時遊技球の入賞が可能である。
始動入賞口211の下方には、上記実施形態と同様に、第1振り分け装置220が配設され、始動入賞口211の左下方向には、第1振り分け装置220を駆動する第1振り分け装置駆動源221が配設されている。第1振り分け装置220の構成とその回転動作は、上記第1振り分け装置20と同じであるので省略する。
特別遊技入賞判定装置210の下端中央付近には、上記実施形態と同様に、本発明の特徴部分を構成する第2振り分け装置230と第2振り分け装置230を駆動する第2振り分け装置駆動源231が配設されている。第2振り分け装置220の構成とその回転動作は、基本的に上記第2振り分け装置30と同じであるが、遊技球を第2振り分け装置230の球受部に誘導する遊技球導入部232が第2振り分け装置230の上方に設けられていることが異なっている。すなわち、球転動時間可変装置240内で転動された遊技球は、第2振り分け装置230の上方に配設された遊技球導入部232より第2振り分け装置230の球受部に収容される。
第2振り分け装置230は、上記第2振り分け装置30と同様に、それぞれ遊技球を収容可能に構成された4つの球受部(230a、230b、230b、230b)を備え、一つの当たり球受部230aと三つの非当たり球受部230bより構成されている。その構成も上記第2振り分け装置30と同様であるので、その説明は省略する。
当たり球受部230aに収容された遊技球は、第2振り分け装置230が略180度回転され当たり球受部230aが下部に到達したときに、その遊技球は図示しない当たり領域口に誘導される。当たり領域口に入賞した遊技球は、当たり入賞検出装置235を通過後、当たり領域へ入賞し、上記特別遊技が実行される。
一方、当たり球受部230aに収容された遊技球は、第2振り分け装置230が回転されることなく、その遊技球は図示しない非当たり領域口に誘導される。非当たり領域口に入賞した遊技球は、非当たり入賞検出装置236を通過後、遊技盤面2の裏面方向に排出される。