JP7377558B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技球を用いて遊技を行う遊技機に関するものである。
遊技機の代表例の一つとしてのパチンコ機は、その前面を形成する扉状の装飾枠に窓口が設けられている。窓口は透明板(合成樹脂板やガラス板等)で覆われており、この透明板を介して機内部の遊技盤を視認できるようになっている。遊技盤の前面側には、パチンコ球が流下可能な遊技領域が形成されている。遊技領域には、パチンコ球が入球可能な複数種類の入球口が設けられている。具体的な入球口の種類としては、始動口(始動入賞口)、大入賞口(特別入賞口)、普通入賞口、ゲート等がある。例えば始動口への入球が発生すると、その入球したパチンコ球が始動入賞検出センサによって検出され、遊技を制御する遊技制御CPUに検出信号が入力される。遊技制御CPUは、検出信号の入力に応じて始動口への入球の発生を判定し、大当り遊技状態を発生させるか否かの特図当り判定を実行する。この特図当り判定が外れの判定結果になると、特別図柄を最終的に外れとなる態様で図柄表示装置に変動表示する。一方、特図当り判定が当りの判定結果になると、特別図柄を最終的に大当りとなる態様で図柄表示装置に変動表示すると共に、変動表示の終了後、大入賞口が開放する大当り遊技状態を生起させる。
始動口として一般に、開口形状が一定で入球し易さが変化しない第1始動口と、開口形状が可変(開閉可能)で入球し易さが変化する第2始動口とが設けられる。第2始動口は、常には開閉部材により閉成状態とされており、ゲートへの入球(作動入球検出センサによる検出)に基づいて遊技制御CPUが実行する普図当り判定の判定結果が当りとなった場合に、開放状態へと変更される。ここで、一般的なパチンコ機は、大当り遊技状態以外の遊技者に有利な遊技状態として、第2始動口が開放され易く第2始動口への入球を発生させ易い遊技状態(以下「高ベース状態」という)を生起させる機能を有している。高ベース状態は、特図当り判定が当りの判定結果になったことを契機に、大当り遊技状態の終了後に開始され、特別図柄の変動表示が予め定められた回数分行われることで終了する(例えば、特許文献1)。
特開2017-86528号公報
近年パチンコ機では多彩な演出が行われている。しかし、以前からパチンコ機は、前述した種類の入球口を遊技領域に備え、前述のように遊技状態を生起させるものが殆どである。すなわち、どのパチンコ機においても同じような遊技性が採用されており、遊技者にとって単調であるため、充分に興趣を向上し得ない。
そこで本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、新たな遊技性により興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、第1の手段に係る発明は、
遊技球が入球可能な第1の契機入球手段(31a,32a)および第2の契機入球手段(47)と、
前記第1の契機入球手段(31a,32a)への入球を契機として第1判定を実行し、前記第2の契機入球手段(47)への入球を契機として第2判定を実行する判定実行手段(60a)と、
前記第1判定の結果に基づいて第1図柄変動を制御し、前記第2判定の結果に基づいて第2図柄変動を制御する図柄制御手段(60a,65a)と、
他の遊技状態より前記第1の契機入球手段(31a,32a)への入球が容易となる遊技状態、または、他の遊技状態で不可能な前記第1の契機入球手段(31a,32a)への入球が可能となる遊技状態である有利遊技状態を生起させる遊技状態制御手段(60a)とを備えた遊技機において、
前記有利遊技状態において当該有利遊技状態の開始以降に生じた前記第2の契機入球手段(47)への入球に基づいて当該有利遊技状態を終了させ得るよう構成されており、
前記有利遊技状態中に前記第1判定が当りの判定結果となり該当りの判定結果に基づく特定の第1図柄変動が実行される場合に、当該有利遊技状態の開始以降に生じた前記第2の契機入球手段(47)への入球に基づいて当該有利遊技状態が終了するかに基づいて、該特定の第1図柄変動が終了した後の遊技状態の有利度が変化し得るように構成されていると共に、
前記特定の第1図柄変動が終了した後に有利度の高い遊技状態が生起される条件を満たしたことを報知可能に構成されていることを要旨とする。
第1の手段に係る発明によれば、第1の契機入球手段への入球を契機とする第1判定の結果に基づいて、遊技者に有利な有利遊技状態が生起される。この有利遊技状態に関して、特定の第1図柄変動の実行中における第2の契機入球手段への入球が、特定の第1図柄変動の終了後における遊技状態の有利度に変化を与え得る。有利度の高い遊技状態が生起される条件を満たした場合には報知がなされ、遊技者が確実に把握し得る。このようにすることにより、有利遊技状態において、第1の契機入球手段に遊技球を入球させることのみならず、第2の契機入球手段に遊技球を入球させることにも遊技者の興味を向けることができ、興趣向上を図り得る。
第2の手段に係る発明は、
遊技球が入球可能な第1の契機入球手段(31a,32a)および第2の契機入球手段(47)と、
前記第1の契機入球手段(31a,32a)への入球を契機として第1判定を実行し、前記第2の契機入球手段(47)への入球を契機として第2判定を実行する判定実行手段(60a)と、
前記第1判定の結果に基づいて第1図柄変動を制御し、前記第2判定の結果に基づいて第2図柄変動を制御する図柄制御手段(60a,65a)と、
他の遊技状態より前記第1の契機入球手段(31a,32a)への入球が容易となる遊技状態、または、他の遊技状態で不可能な前記第1の契機入球手段(31a,32a)への入球が可能となる遊技状態である有利遊技状態を生起させる遊技状態制御手段(60a)とを備えた遊技機において、
前記有利遊技状態の終了条件が定められており、
前記有利遊技状態中に前記第1判定が当りの判定結果となり該当りの判定結果に基づく特定の第1図柄変動が実行される場合に、当該特定の第1図柄変動の開始から当該当りの判定結果に基づく当り遊技の開始までの間に当該有利遊技状態の終了条件が成立するかに基づいて、該特定の第1図柄変動が終了した後の遊技状態の有利度が変化し得るように構成されていると共に、
前記特定の第1図柄変動が終了した後に有利度の高い遊技状態が生起される条件を満たしたことを報知可能に構成されていることを要旨とする。
第3の手段に係る発明は、
前記有利遊技状態中の前記第2図柄変動の実行回数に関する指標情報を通知する指標情報通知手段(84)を備え、
前記遊技状態制御手段(60a)は、前記有利遊技状態中に前記第2図柄変動の実行回数が特定回数に達したことを条件として当該有利遊技状態を終了させ得るよう構成され、
前記指標情報通知手段(84)は、前記有利遊技状態中における前記第2図柄変動の実行回数が前記特定回数に達することまたは前記特定回数に近づくことに伴って前記指標情報の内容を変化させ得ることを要旨とする。
第3の手段に係る発明によれば、有利遊技状態中に第2図柄変動の実行回数が特定回数に達することまたは近づくことに伴って指標情報の内容を変化させることにより、有利遊技状態の終了に伴う遊技状態の変化のタイミングを遊技者に意識させ、新たな面白味を付与し得る。
第4の手段に係る発明は、
演出を実行可能な演出実行手段(17)と、
前記第1の契機入球手段(31a,32a)への入球に基づいて前記演出実行手段(17)に演出を実行させると共に、前記第2の契機入球手段(47)への入球に基づいて前記演出実行手段(17)に演出を実行させる演出制御手段(65a)とを備え、
前記演出制御手段(65a)は、前記演出実行手段(17)に実行させる演出の態様を、その演出の実行契機が前記第1の契機入球手段(31a,32a)および前記第2の契機入球手段(47)の何れへの入球であるかに応じて異ならせ得ることを要旨とする。
第4の手段に係る発明によれば、演出実行手段で実行される演出の態様により、その演出の実行契機が第1・第2の契機入球手段の何れに対する入球であるかを遊技者が把握できる。従って、第1の契機入球手段に遊技球を入球させることによる遊技への影響と、第2の契機入球手段に遊技球を入球させることによる遊技への影響とを明確に区別し得る。すなわち、遊技の理解し易さを向上し得る。
本発明に係る遊技機によれば、新たな遊技性により興趣向上を図ることができる。
実施例のパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の電気的な接続関係を示すブロック図である。 遊技盤の正面図である。 大当り判定・小当り判定が当りの判定結果となる確率と、普図当り判定が当りの判定結果となる確率とを示している。 (a)は、大当り図柄と、その停止表示後の状態(大当り遊技状態の種類)と、その大当り遊技状態の終了後の遊技状態とを示しており、(b)は、小当り図柄と、その停止表示後の状態と、その小当り図柄に対応する小当り遊技状態の終了後の遊技状態とを示している。 第1~第3の高ベース状態についての実行決定条件および終了条件を示している。 特図変動パターンおよび普図変動パターンと、演出パターンとの対応関係を示している。 (a)は、低ベース状態における特図演出図柄の表示領域を示しており、(b)は、高ベース状態における特図演出図柄および普図演出図柄の表示領域を示している。 (a)は、特別演出モード(高ベース状態)における普図演出図柄の変動表示の実行回数が特定回数に達する前までの期間の表示画面の演出内容を示しており、(b)は、特別演出モード(高ベース状態)における普図演出図柄の変動表示の実行回数が特定回数に達した時点での表示画面の演出内容を示しており、(c)は、特別演出モード(高ベース状態)における普図演出図柄の変動表示の実行回数が特定回数に達して通常演出モード(低ベース状態)に移行した場合の表示画面の演出内容を示している。 第1の高ベース状態において小当り変動の終了前に普図演出図柄の変動表示の実行回数が特定回数に達した場合の、小当り遊技状態中の演出内容を示している。 第1の高ベース状態における1回の特図演出図柄の変動表示が小当り変動の場合に、当該第1の高ベース状態の終了条件が成立し得るタイミングを示している。 第1の高ベース状態の終了条件が成立し得るタイミングに関する変更例であって、(a)は、2回の特図演出図柄の変動表示のうち1回目が小当り変動の場合、(b)は、2回の特図演出図柄の変動表示のうち2回目が小当り変動の場合である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、遊技を行う際の遊技媒体としてパチンコ球(遊技球)を用いるパチンコ機を例にして説明する。また、方向や位置関係等を説明する際には、特に断りのない限り、パチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態での上、下、左、右を基準とする。
(パチンコ機10の概略構成について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように縦長の矩形状をなし、図示しない遊技店の設置島に縦置き姿勢で設置される。パチンコ機10は、設置島に固定される外枠(固定枠)11と、この外枠11の開口前面側に扉状に開閉可能に組み付けられた遊技機本体12,13とで構成されている。遊技機本体12,13は、遊技盤20(図3参照)を着脱可能に保持する中枠(本体枠)12と、この中枠12の前面を覆う前枠(装飾枠)13とを備え、前枠13は中枠12に対して扉状に開閉可能に組み付けられている。パチンコ機10における立体的な装飾が施された前面は、遊技機本体12,13の前部を構成する前枠13の前面により構成されている。
前枠13には、遊技盤20の前面(盤面、遊技領域21、図3参照)の広い範囲を機前側から視認できるようにする窓口13aが前後に貫通形成され、透明なガラスや合成樹脂からなる透視保護板13bが窓口13aを塞ぐように配設されている(図1参照)。そして、窓口13a(透視保護板13b)を通じて視認可能な範囲(図1参照)の略中央(遊技領域21の略中央)に、表示演出を行う演出実行手段としての演出表示装置17の前面(表示画面17a)が位置している(図3参照)。また、前枠13の前面下部には、前方に突出して上面が凹んだ形状の上球受け皿14が一体的に組み付けられている。ここで、パチンコ機10は、図示しない球払出装置を駆動することでパチンコ球(賞球、貸球)を上球受け皿14へと払い出すよう構成される。上球受け皿14は、球払出装置によって払い出されたパチンコ球を貯留すると共に、貯留したパチンコ球を、遊技盤20の下方位置(中枠12の前面下部)に配設された図示しない球発射装置による打出し位置へと1個ずつ送り出すように設けられている。上球受け皿14がパチンコ球で満杯になると、新たに払い出されたパチンコ球は、上球受け皿14の下側に設けられた下球受け皿15に導かれて貯留される。
図1に示すように、前枠13の右下方位置には、球発射装置によりパチンコ球を発射する際の操作対象となる操作ハンドル16が設けられ、該操作ハンドル16には、左回転方向に付勢された操作レバー16aが設けられている。すなわち、遊技者が操作ハンドル16の操作レバー16aを右回転するよう回動操作することで、前記球発射装置が作動し、前記打出し位置から遊技盤20の前面側(遊技領域21)に向けて定期的に(600ms(ミリ秒)間隔で)、操作レバー16aの回動量に応じた打球力でパチンコ球が1球ずつ発射される。そして、遊技者が操作レバー16aを操作して回動量を調節することで、遊技盤20の前面側に形成された後述する遊技領域21(図3参照)のうち、第1流下経路21a(後述)にパチンコ球を流下させる所謂「左打ち」と、第2流下経路21b(後述)にパチンコ球を流下させる所謂「右打ち」とを打ち分けできるようになっている。このように遊技者の操作に応じて打ち出されたパチンコ球は、遊技領域21に到達して流下する。パチンコ球が遊技領域21を流下する過程で後述する始動入賞口31a,32aに入球(入賞)して判定条件が成立すると、これを契機に特図当り判定(当否判定、当否抽選)が実行され、この特図当り判定の判定結果に応じて遊技者に対する特典(大当り遊技状態や小当り遊技状態、有利遊技状態)を付与するか否かが決定される。
また、前枠13には、ランプ装置(発光手段)18が窓口13aの外周を囲繞するように配設されると共に、音声を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が前枠13における上部の左右の隅部に配設されている。そして、ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、スピーカ19から適宜の音声を出力することで、演出表示装置17での表示演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、ランプ装置18およびスピーカ19は、演出表示装置17での表示演出に合わせた演出を実行可能な演出実行手段として機能している。
パチンコ機10の図示しない後面側(遊技盤20の後面)には、遊技を統括的に制御する主制御基板60(図2参照)が配設されている。そして、主制御基板60は、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)SE1~SE7(図2参照)からの検出信号に基づいて、当該主制御基板60に備えられる主制御CPU60aが各種処理を実行し、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力するように構成されている。また、パチンコ機10の後面側(遊技盤20の後面)には、主制御基板60からの制御信号に基づいて演出(表示演出や発光演出、音声演出)を統括的に制御する演出制御基板65(図2参照)と、演出制御基板65からの制御信号に基づいて、記憶手段に記憶する各種の画像データ(図柄、背景画像、文字、キャラクタ等の画像データ)をもとに演出表示装置17での表示内容を更新する表示制御基板70(図2参照)とが配設されている。すなわち、演出表示装置17、ランプ装置18およびスピーカ19等の演出実行手段の動作は、主制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいた演出制御基板65の制御によってコントロールされる。
図2に示すように、主制御基板60は、遊技に関する制御処理を実行する主制御CPU60a(判定実行手段、図柄制御手段、遊技状態制御手段)、該主制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶する主制御ROM60b、当該主制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な主制御RAM60c等を備えている。また、演出制御基板65は、演出に関する制御処理を実行する演出制御CPU65a(図柄制御手段、演出制御手段)、該演出制御CPU65aが実行する制御プログラムを記憶する演出制御ROM65b、当該演出制御CPU65aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な演出制御RAM65c等を備えている。更に、表示制御基板70は、演出に関する制御処理を実行する表示制御CPU70a、該表示制御CPU70aが実行する制御プログラムを記憶する表示制御ROM70b、当該表示制御CPU70aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な表示制御RAM70c等を備え、表示制御ROM70bには演出表示装置17での表示に関する画像データが記憶されている。
また図示しないが、前記中枠12の後面側には、球払出装置を駆動制御する払出制御基板、前記球発射装置を駆動制御する発射制御基板等が配設されている。前記払出制御基板は前記主制御基板60に配線接続されており、該主制御基板60の主制御CPU60aからの賞球払出指令コマンド(制御信号)に基づいて前記球払出装置を制御することで、該賞球払出指令コマンドにより特定される賞球数に対応するパチンコ球を払い出すよう構成される。
(遊技盤20について)
次に、図3等を参照し、遊技盤20およびその前面に備えられる各種の構成について説明する。但し、演出表示装置17での具体的な表示内容等については後述する。
遊技盤20は、アクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材からなる透明な平板状の板部材であって、該遊技盤20の前面の外縁近くには、略円形状に湾曲形成した案内レール22が配設されている。球発射装置から発射されたパチンコ球は、案内レール22により画成される遊技領域21を流下する過程で後述する入賞口31,32,36,41に入球(以下「入賞」という)し得るようになっている。また、遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技部品が前側から取り付けられると共に、遊技領域21の最下部位置には、該遊技領域21に打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口25が開設されている。なお、遊技盤20は、木材板の表面に各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート等を貼付けて装飾したものであってもよい。
図3に示すように、遊技盤20には、遊技領域21内に多数の遊技釘23が設けられている。すなわち、遊技領域21は、パチンコ球の流下方向を遊技釘23との接触により不規則に変化させるよう構成されている。この遊技領域21の略中央で開口する装着口には枠状装飾部材50が取り付けられ、この枠状装飾部材50を前後に貫通する表示窓口50aを介して、遊技盤20の後面側にある演出表示装置17の表示画面17aが前側に臨んでいる。枠状装飾部材50は、遊技盤20の前面より前方に突出して演出表示装置17における表示画面17aの前方空間と遊技領域21とを区切る庇状部50bを備えている。庇状部50bは、最上部位置から左右方向に下方傾斜するよう形成されて、遊技領域21に打ち出されたパチンコ球が庇状部50b上で滞ることなく枠状装飾部材50の左側方または右側方へ誘導案内されるよう形成されている。これにより遊技領域21は、枠状装飾部材50の左側を流下するパチンコ球の流路である第1流下経路21aと、枠状装飾部材50の右側を流下するパチンコ球の流路である第2流下経路21bとに分かれており、前記球発射装置により遊技領域21内に向けて発射されたパチンコ球は、到達位置に応じて第1流下経路21aか或いは第2流下経路21bを流下するようになっている。
ここで、枠状装飾部材50の右下部には、後述する上特別入賞装置35が設けられている。また、遊技盤20の下部に開設された装着口には第1始動入賞装置31(後述)が取り付けられており、該第1始動入賞装置31が枠状装飾部材50の下方に位置している。更に、遊技盤20の右下部に開設された装着口には第2始動入賞装置32および下特別入賞装置40(後述)が取り付けられており、該第2始動入賞装置32および下特別入賞装置40が枠状装飾部材50の右下方に位置している。更にまた、遊技盤20の右側端部に開設された装着口には球通過ゲート47が取り付けられており、該球通過ゲート47が枠状装飾部材50の左右側方に位置している。
(始動入賞装置31,32)
前記第1始動入賞装置(第1始動入賞部)31には、第1始動入賞口31aが設けられている。第1始動入賞口31aは、上方へ開口する常時開放タイプの入賞口となっている。第1始動入賞装置31は、第1始動入賞口31aに入賞したパチンコ球を検出する第1始動入賞検出センサSE1(図2参照)を備えている。第1始動入賞検出センサSE1は主制御基板60と電気的に接続されており、主制御基板60(主制御CPU60a)は、第1始動入賞検出センサSE1によるパチンコ球の検出を契機として、大当り遊技状態を生起させるか否かの特図当り判定(大当り判定)を行う。そして、演出表示装置17の表示画面17aでは、第1始動入賞検出センサSE1による検出(始動入賞)を契機として、特図当り判定の結果を示す図柄変動演出(演出図柄の変動表示を含む表示演出)が行われるようになっている。この他、第1始動入賞検出センサSE1によるパチンコ球の検出を契機として、所定数(4個)の賞球が払い出されるようになっている。
また、前記第2始動入賞装置(第2始動入賞部)32には、第2始動入賞口32aが設けられている。第2始動入賞口32aは、始動開閉部材33の開閉によって開口寸法が拡大・縮小される可変タイプの入賞口となっている。第2始動入賞装置32には、始動入賞ソレノイドSL1(図2参照)が配設されており、この始動入賞ソレノイドSL1の駆動に伴って始動開閉部材33が、第2始動入賞口32aを閉鎖する閉鎖姿勢および開放する開放姿勢の間で変位するよう構成されている。始動入賞ソレノイドSL1は、主制御基板60と電気的に接続されており、主制御CPU60aにより駆動制御されるようになっている。なお、第2始動入賞口32aが開放姿勢にある場合は、当該第2始動入賞口32aへのパチンコ球の入賞が第1始動入賞口31aへの入賞よりも容易となり、第2始動入賞口32aが閉成姿勢にある場合は、当該第2始動入賞口32aへのパチンコ球の入賞が第1始動入賞口31aへの入賞よりも困難または不可能となる。また、第2始動入賞装置32は、第2始動入賞口32aに入賞したパチンコ球を検出する第2始動入賞検出センサSE2(図2参照)を備えている。第2始動入賞検出センサSE2は、主制御基板60と電気的に接続されており、主制御基板60(主制御CPU60a)は、第2始動入賞検出センサSE2によるパチンコ球の検出(始動入賞)を契機として、大当り遊技状態や小当り遊技状態を生起させるか否かの特図当り判定(大当り判定、小当り判定)を行う。そして、演出表示装置17の表示画面17aでは、始動入賞(第2始動入賞検出センサSE2による検出)を契機として、特図当り判定の結果を示す図柄変動演出が行われるようになっている。この他、第2始動入賞検出センサSE2によるパチンコ球の検出を契機として所定数(4個)の賞球が払い出されるようになっている。
(球通過ゲート47)
前記球通過ゲート47には、該球通過ゲート47のゲート口を通過するパチンコ球を検出する球通過検出センサSE3(図2参照)が設けられている。この球通過検出センサSE3は、主制御基板60と電気的に接続されている。主制御CPU60aは、球通過検出センサSE3によるパチンコ球の検出を契機として、普図当り状態(第2始動入賞口32aの開放状態)を生起させるか否かの普図当り判定を行う。すなわち、この普図当り判定による当りの判定結果に応じて前記始動入賞ソレノイドSL1が駆動制御され、始動開閉部材33が開閉動作するようになっている。
(下特別入賞装置40)
前記特別入賞装置(特別入賞部)40には、該下特別入賞装置40に開閉可能に設けられた下特別開閉部材43によって開口寸法が拡大・縮小される可変タイプの入賞口である下特別入賞口41が設けられている。下特別入賞装置40には、前記主制御基板60と電気的に接続された駆動手段としての下特別入賞ソレノイドSL2(図2参照)が配設されており、この下特別入賞ソレノイドSL2の駆動に伴って下特別開閉部材43が、下特別入賞口41を閉鎖する閉鎖位置および開放する開放位置に変位するよう構成されている。また下特別入賞装置40には、下特別入賞口41に入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての下特別入賞検出センサSE4(図2参照)が配設されている。下特別入賞検出センサSE4は、主制御基板60と電気的に接続されており、パチンコ球の検出に応じて検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)に出力する。この検出信号が主制御CPU60aに入力されると、当該主制御CPU60aの制御下に、予め設定された数(9個)の賞球が払い出される。なお、下特別入賞装置40は、下特別開閉部材43によって下特別入賞口41が常には閉鎖され(入賞不能とされ)、大当り遊技状態の発生に伴って下特別入賞口41が開放される(入賞可能状態とされる)。
(上特別入賞装置35)
上特別入賞装置(特別入賞部)35の右側部には、入賞口として上特別入賞口(特別入賞口)36が設けられている。上特別入賞口36は、上特別開閉部材(入賞規制手段)38の開閉によって開口寸法が拡大・縮小される可変タイプの入賞口とされている。上特別入賞装置35には、前記主制御基板60と電気的に接続された駆動手段としての上特別入賞ソレノイドSL3(図2参照)が配設されており、この上特別入賞ソレノイドSL3の駆動に伴って上特別開閉部材38が、上特別入賞口36を閉鎖する閉鎖位置および開放する開放位置に変位するように構成されている。また、上特別入賞装置35には、上特別入賞口36に入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての上特別入賞検出センサSE5(図2参照)が配設されている。上特別入賞検出センサSE5は、主制御基板60と電気的に接続されており、パチンコ球の検出に応じて検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)に出力する。この検出信号が主制御CPU60aに入力されると、当該主制御CPU60aの制御下に、予め設定された数(9個)の賞球が払い出される。なお、上特別入賞口36は、上特別開閉部材38によって常には閉鎖され(入賞不能とされ)、小当り遊技状態の発生に伴って開放される(入賞可能状態とされる)。
図示省略するが、上特別入賞装置35の内部には、上特別入賞口36に入賞したパチンコ球(入賞球)が入球可能な特定入球領域(特定領域、所謂V)および非特定入球領域(非特定領域)が形成されていると共に、パチンコ球(入賞球)を特定入球領域および非特定入球領域に振り分ける振分部が設けられている。非特定入球領域には、通過するパチンコ球を検出する非特定入球検出センサSE6(図2参照)が設けられている。また、特定入球領域には、通過するパチンコ球を検出する特定入球検出センサSE7(図2参照)が設けられている。非特定入球検出センサSE6および特定入球検出センサSE7は主制御CPU60aと電気的に接続されており、入球検出に応じて検出信号を主制御CPU60aに出力するように構成されている。振分部は、主制御CPU60aと電気的に接続された切替ソレノイド100の駆動により、パチンコ球を非特定入球領域へと導く第1姿勢およびパチンコ球を特定入球領域へと導く第2姿勢に切り替えられる。
(遊技情報表示器Mについて)
本実施例のパチンコ機10は、前述した遊技領域21にパチンコ球を流下させることで遊技を行い、その遊技の結果として得られた複数種類の情報(遊技情報)を、遊技盤20の前面に設けられた遊技情報表示器Mに表示するように構成されている。以下、遊技情報表示器M(図2および図3参照)について説明する。
遊技情報表示器Mは、複数の表示部Ma,Mb,Me,Mgを備え、各種の遊技情報を表示する1つの表示ユニットであるが、演出表示装置17より小さく構成されており、各表示部Ma,Mb,Me,Mgに表示される情報(遊技情報)を一度に纏めて確認することが容易となっている。但し、遊技盤20の前面で遊技領域21外の位置(遊技領域21の右下方)に配設されているので、演出表示装置17で実行される演出(後述)に注目している遊技者の視界の妨げになることはない。この遊技情報表示器Mは、主制御基板60の主制御CPU60aと電気的に接続され、主制御CPU60aによって表示内容(発光態様)が制御されるようになっている。なお、本実施例の遊技情報表示器Mの各表示部Ma,Mb,Me,Mgは、1つまたは複数のLED(発光部、点灯部)で構成された発光表示部となっているが、小型の液晶表示器その他の表示手段を採用することもできる。
(特図表示部Ma,Mb)
遊技情報表示器Mには、特図当り判定(大当り判定、小当り判定)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を表示する表示部(図柄表示部)として、複数のLED(8個)から構成された特図表示部が2つ(第1特図表示部Maおよび第2特図表示部Mb)設けられている(図3参照)。第1特図表示部Maでは、第1始動入賞口31aへの入賞を契機とする特図当り判定の結果に基づいて特図の変動表示(特図変動表示、図柄変動)が開始され、その特図当り判定に伴って決定された特図が最終的に停止表示(確定表示)される。第2特図表示部Mbでは、第2始動入賞口32aへの入賞を契機とする特図当り判定の結果に基づいて特図の変動表示(特図変動表示、図柄変動)が開始され、その特図当り判定に伴って決定された特図が最終的に停止表示(確定表示)される。なお、特図変動表示の終了(特図の停止表示)から例えば0.8秒の変動禁止期間(変動インターバル時間)が設けられており、この期間内には次の特図変動表示が開始されないようになっている。第1・第2特図表示部Ma,Mbに停止表示され得る特図として複数が設定されており、大当り遊技状態が付与されることを示す大当り図柄(当り図柄)A,B,a,bと、小当り遊技状態が付与されることを示す小当り図柄(当り図柄)cと、外れを示す外れ図柄とに分類可能である。なお、以下の説明では、第1特図表示部Maによる特図(特図1)の変動表示を「第1特図変動表示」と称し、第2特図表示部Mbによる特図(特図2)の変動表示を「第2特図変動表示」と称して区別する場合がある。
主制御CPU60aは、第1・第2始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出を契機として始動入賞情報(乱数値)を取得(主制御RAM60cに記憶)し、この始動入賞情報に基づいて特図当り判定等の判定処理を実行する。始動入賞情報には、大当り遊技状態や小当り遊技状態を付与するか否かの決定(特図当り判定)に用いる特図当り判定用乱数の値、停止表示する特図(特図1や特図2)の決定に用いる特図決定用乱数の値、特図変動表示の変動時間の決定や図柄変動演出における演出種類の決定に用いる特図変動パターン振分用乱数の値、等が含まれる。大当り判定や小当り判定で用いる当否テーブル(図示せず)が主制御ROM60bに記憶されており、特図当り判定用乱数値に対応する判定値(大当り判定値・小当り判定値)が当り・外れに振り分けられている。この当否テーブルでの判定値の振り分けにより、大当り判定で当りの判定結果を導出する確率(大当り確率)や、小当り判定で当りの判定結果を導出する確率(小当り確率)が設定されている。この他、主制御CPU60aは、特図表示部Ma,Mbで実行する特図変動表示の変動時間等を含む変動パターン(特図変動パターン)を、特図当り判定(大当り判定および小当り判定)の結果に基づいて決定する。
なお、本実施例において大当り確率は、遊技状態(後述する高ベース状態・低ベース状態)に関わらず一定(例えば約1/210)であり、第1・第2始動入賞検出センサSE1,SE2の何れの検出を契機とする場合も同様となるように設定されている。すなわち、本実施例では、大当り確率で分類する場合の遊技状態の種類として1種類(低確率状態)のみが設定され、高確率状態は設定されていない。また、小当り確率は、第2始動入賞検出センサSE2の検出を契機とする場合は、約140/210(約2/3)とされている。一方で、第1始動入賞検出センサSE1の検出を契機とする特図当り判定では、小当り判定を行わない、または0/210の小当り確率で小当り判定を行うように設定されている。
主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサSE1の検出に基づく特図当り判定の大当り判定が当りの判定結果となった場合に、特図として複数種類の大当り図柄A,Bの何れかを特図決定用乱数の値に応じて決定し、第2始動入賞検出センサSE2の検出に基づく特図当り判定の大当り判定が当りの判定結果となった場合に、特図として複数種類の大当り図柄a,bの何れかを特図決定用乱数の値に応じて決定する。また、第2始動入賞検出センサSE2の検出に基づく特図当り判定において大当り判定が外れ、小当り判定が当りの判定結果となった場合に、特図として小当り図柄cを特図決定用乱数の値に応じて決定する。更に、第1始動入賞検出センサSE1の検出に基づく大当り判定が外れの判定結果となった場合や、第2始動入賞検出センサSE2の検出に基づく大当り判定・小当り判定が共に外れの判定結果となった場合には、特図として外れ図柄(1種類)を決定する。なお、主制御ROM60bに記憶されている当り図柄決定テーブル(図示せず)には、特図決定用乱数値の種類に応じた判定値(大当り図柄用判定値)が振り分けられている。この当り図柄決定テーブルでの判定値の振り分けにより、主制御CPU60aが特図1の大当り図柄を決定する際、図柄Aを決定する確率が50パーセント、図柄Bを決定する確率が50パーセントとなるように設定され、主制御CPU60aが特図2の大当り図柄を決定する際、図柄aを決定する確率が50パーセント、図柄bを決定する確率が50パーセントとなるように設定されている(図4参照)。
なお、本実施例のパチンコ機10は、特図変動表示(図柄変動演出)についての保留機能を有していない。すなわち、主制御CPU60aは、始動入賞検出センサSE1,SE2の検出(始動入賞口31a,32aへの入賞)が特図変動表示の実行中に発生した場合、始動入賞情報(乱数値)は取得せず、当該検出に応じた特図当り判定を実行しないようになっている(但し、賞球の払い出しが行われるように制御する)。
(普図表示部Me)
遊技情報表示器Mには、普図当り判定の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を表示する表示部(図柄表示部)として、複数のLED(2個)から構成された普図表示部Meが設けられている(図3参照)。第1特図表示部Maでは、球通過ゲート47のゲート口へのパチンコ球の通過(球通過検出センサSE3による検出)を契機とする普図当り判定の結果に基づいて普図の変動表示(図柄変動)が開始され、その普図当り判定に伴って決定された普図が最終的に停止表示(確定表示)される。この普図表示部Meに停止表示される普図としては、第2始動入賞口32aの開放状態(普図当り状態)が生起されることを認識し得る普図当り図柄(当り図柄)と、外れを認識し得る普図外れ図柄(外れ図柄)とが設定されている。普図表示部Meでの普図変動表示の変動時間および停止表示する普図の種類は、主制御CPU60aが球通過検出センサSE3によるパチンコ球の検出を契機として取得する(主制御RAM60cに記憶する)作動入球情報(乱数値)に基づいて普図当り判定等の判定処理を実行する過程で決定される。作動入球情報には、普図当り状態を付与するか否かの決定(普図当り判定)に用いる普図当り判定用乱数の値、普図当り図柄の決定普図当り図柄判定)に用いる普図当り図柄判定用乱数の値、普図変動表示の変動時間の決定に用いる普図変動パターン振分用乱数の値、等が含まれる。主制御CPU60aは、普図当り判定が当りの判定結果となった場合に普図当り図柄判定を行って普図当り図柄(2種類)の何れかを決定し、特図当り判定が外れの判定結果となった場合に普図外れ図柄(1種類)を決定する。なお、普図当り判定で当りの判定結果が導出される確率(普図当り確率)は、図4に示すように、遊技状態が後述する低ベース状態の場合には0/3(0パーセント)、遊技状態が後述する高ベース状態の場合には約2/3となるように設定されている。
主制御CPU60aが実行する普図当り図柄判定で、2種類の普図当り図柄から夫々が50パーセントの確率で普図当り図柄が決定される。一方の普図当り図柄が決定された場合(50パーセント)は、普図変動表示(変動時間は1秒)の終了後に主制御CPU60aが始動入賞ソレノイドSL1を4秒間にわたって駆動させる(第2始動入賞口32aを4秒開放する)ことで、第1の普図当り状態が生起される。これに対し、2種類の普図当り図柄のうち他方の普図当り図柄が決定された場合(50パーセント)は、普図変動表示(変動時間は1秒)の終了後に主制御CPU60aが始動入賞ソレノイドSL1を9秒間にわたって駆動させる(第2始動入賞口32aを9秒開放する)ことで、第2の普図当り状態が生起される。
なお、本実施例のパチンコ機10は、普図変動表示についての保留機能を有していない。すなわち、主制御CPU60aは、球通過検出センサSE3の検出(球通過ゲート47のゲート口へのパチンコ球の通過)が普図変動表示の実行中に発生した場合、作動入球情報(乱数値)は取得せず、当該検出に応じた普図当り判定を実行しないようになっている。
(状態表示部Mg)
遊技情報表示器Mには、複数個(2個)のLEDにより構成された状態表示部Mgが設けられている。この状態表示部Mgは、パチンコ機10における現在の遊技状態が複数種類のうち何れであるかを判別可能に表示するものである。本実施例では、状態表示部MgのLEDが点灯することで、後述する複数種類の遊技状態のうち所定の遊技状態(具体的には、高ベース状態・大当り遊技状態)が生起されていることを報知する。
(パチンコ機10の遊技状態について)
本実施例のパチンコ機10は、主制御CPU60aによる制御に応じて複数種類の遊技状態を生起し得るよう構成されている。以下、パチンコ機10が生起可能な遊技状態である大当り遊技状態、小当り遊技状態および高ベース状態について説明する。
(大当り遊技状態)
主制御CPU60aは、始動入賞(始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出)を契機として、下特別入賞口41へのパチンコ球の入賞が可能な大当り遊技状態(大当り、第2遊技状態)を生起可能に構成されている。図5(a)に示すように、主制御CPU60aは、始動入賞(始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出)を契機とする大当り判定(特図当り判定)の結果が当りとなった場合に、特図表示部Ma,Mbに停止表示する特図として大当り図柄A,B,a,bの何れかを決定し、その大当り図柄A,B,a,bの決定に応じて、生起させる大当り遊技状態の種類を決定する。そして、決定した大当り図柄A,B,a,bを特図変動表示の結果として停止表示するよう制御した後に、その決定した大当り図柄A,B,a,bに対応する種類の大当り遊技状態(大当り)を生起させる。大当り遊技状態は、下特別入賞装置40の下特別開閉部材43を開放するラウンド遊技を、大当り遊技状態の種類に応じた回数(5回または15回)だけ実行するものであって、その最初のラウンド遊技の開始前に、大当り遊技状態の開始を示すオープニング演出が実行され、最後のラウンド遊技の終了後に、大当り遊技状態の終了を示すエンディング演出が実行される。ここで、主制御CPU60aは、大当り遊技状態として、規定ラウンド数が5回の大当り遊技状態である「5ラウンド大当り」と、規定ラウンド数が15回である「15ラウンド大当り」とを生起可能に構成されている。そして、主制御CPU60aは、図5(a)に示すように、図柄A,B,bを大当り図柄として決定することに応じて5ラウンド大当りを生起させることを決定し、図柄aを大当り図柄として決定することに応じて15ラウンド大当りを生起させることを決定する。なお、各大当り遊技状態における1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技時間(予め定めた時間)の経過或いは下特別入賞口41への規定入賞個数(9個)のパチンコ球の入賞(下特別入賞検出センサSE4による検出)を契機として終了するように設定され、その開始から終了まで下特別入賞ソレノイドSL2が励磁状態に維持されて、その間、下特別入賞口41が開放状態(入賞可能)となる。
大当り遊技状態は、特図当り判定の大当り判定が当りとなったことに応じて生起される場合(1種大当り)と、小当り判定が当りの場合、小当り遊技状態中に開放される上特別入賞口36に入賞したパチンコ球が上特別入賞装置35内の前述した特定入球領域に入球したことに応じて生起される場合(2種大当り)とがある。2種大当りの場合には、発展前の小当り遊技状態が1回目のラウンド遊技としてカウントされるため、小当り遊技状態の終了後は2回目のラウンド遊技から順にラウンド遊技が実行される。
(小当り遊技状態)
主制御CPU60aは、始動入賞(第2始動入賞検出センサSE2によるパチンコ球の検出)を契機として、上特別入賞口36へのパチンコ球の入賞が可能な小当り遊技状態を生起可能に構成されている。主制御CPU60aは、図5(b)に示すように、第2始動入賞口32aへのパチンコ球の入賞を契機とする小当り判定(特図当り判定)の結果が当りの判定結果となった場合に、第2特図表示部Mbに停止表示する特図(特図2)として小当り図柄cを決定し、その小当り図柄cの決定に応じて小当り遊技状態を生起させることを決定する。そして、特図変動表示の結果として小当り図柄cを停止表示するよう制御した後、小当り遊技状態を生起させる。小当り遊技状態では、オープニング演出が実行されるオープニング演出期間と、エンディング演出が実行されるエンディング演出期間との間に、上特別入賞口36を開放(小当り開放)して入賞可能状態とする小当り開放期間が発生する。主制御ROM60bには、オープニング演出期間、エンディング演出期間および小当り開放期間に対応する計測時間等の時間情報が記憶(設定)されており、この時間情報に基づいて主制御CPU60aが小当り遊技状態を生起させる。小当り開放期間には、その開始から終了まで上特別入賞ソレノイドSL3が励磁状態とされて上特別開閉部材38が開放され、これにより上特別入賞口36へのパチンコ球の入賞が可能になる。そして、予め定めた時間(例えば3秒)の計測が終了するか、或いは上特別入賞口36に規定入賞個数(9個)のパチンコ球が入賞すること(上特別入賞検出センサSE5による検出が9回に達したこと)を契機として、小当り開放期間が終了するようになっている。
また、主制御CPU60aは、小当り遊技状態における予め定められた期間に、切替ソレノイド100を駆動することで前記振分部(図示せず)を第1姿勢から第2姿勢に変位させ、上特別入賞口36への入賞球が前記特定入球領域(図示せず)に誘導されるようにする。本実施例では、小当り開放期間の開始前から終了後までが切替ソレノイド100の駆動期間となるように設定されており、小当り開放期間では常に、上特別入賞口36に入賞したパチンコ球が高確率で特定入球領域に入球するようになっている。なお、特定入球検出センサSE7の有効検出期間は、切替ソレノイド100の駆動期間の全体を含む期間となっているので、小当り開放期間中に発生した上特別入賞口36への入賞球は基本的には特定入球領域に導かれて入球(特定入球)し、この特定入球を契機に大当り遊技状態へと発展するようになっている。但し、本実施例では、図5(b)に示すように、低ベース状態(後述)で発生した小当り遊技状態から発展する大当り遊技状態は、15ラウンド大当りとなり、その後に第2の高ベース状態(後述)となる一方、高ベース状態(後述)で発生した小当り遊技状態から発展する大当り遊技状態は、15ラウンド大当りとなり、その後に第1の高ベース状態(後述)となる、という違いが設けられている。
(高ベース状態)
主制御CPU60aは、遊技者に対する特典付与状態(特定の有利な状況)として、パチンコ球の第2始動入賞口32aへの入賞頻度を通常よりも増やすことが可能な「高ベース状態(有利遊技状態、時短状態、始動入賞率向上状態、始動入賞容易状態)」を生起可能に構成されている。高ベース状態は、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率(0パーセントを含む)から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口32aを開放する始動開閉部材33の開放時間を増やすこと、のうち少なくとも1つによって、第2始動入賞口32aへの入賞が他の遊技状態よりも容易になるか、または他の遊技状態で不可能な第2始動入賞口32aへの入賞が可能となる遊技状態であり、上記(1)~(3)のうち何れかを単独で採用するか、または複数を組み合わせることができる。本実施例において主制御CPU60aは、3種類の高ベース状態を、上記(2)および上記(3)の2つを採用する遊技状態として生起させるようになっている。なお、以下の説明では、高ベース状態ではなく大当り遊技状態や小当り遊技状態でもない通常の遊技状態を、「低ベース状態」と称する。
主制御CPU60aが生起可能な高ベース状態の一種として、第1の高ベース状態(有利遊技状態)が設けられている。ここで、本実施例では、第1の高ベース状態を生起させることを主制御CPU60aが決定する条件(実行決定条件)が複数種類定められている。具体的には、図5(a)および図6に示すように、第1の実行決定条件が、大当り図柄として図柄Aが決定された場合に成立するように設定されている。また、第2の実行決定条件が、大当り図柄として図柄B,a,bの何れかが決定され、かつその図柄B,a,bに対応する特図変動表示(大当り変動)の終了時点(大当り遊技状態の開始時点)が高ベース状態である場合に成立するように設定されている。更に、第3の実行決定条件が、小当り図柄である図柄cが決定され、かつその図柄cに対応する特図変動表示(小当り変動)の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)が高ベース状態である場合に成立するように設定されている。すなわち、主制御CPU60aによる特図当り判定の大当り判定が当りの判定結果となっても、特図の停止図柄として図柄Bが決定され、その大当り変動の終了時点(大当り遊技状態の開始時点)が低ベース状態の場合には、実行決定条件が成立せず、大当り遊技状態(1種大当り)の終了後に低ベース状態が生起される。また、主制御CPU60aによる特図当り判定の小当り判定が当りの判定結果となっても、その小当り変動の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)が低ベース状態中であれば、実行決定条件が成立せず、大当り遊技状態(2種大当り)の終了後に、後述する第2の高ベース状態が生起される。
また、第1の高ベース状態について、複数種類の終了条件が定められている。具体的には、図6に示すように、第1の高ベース状態の開始以降における特図変動表示の実行回数(第1・第2特図変動表示の合算実行回数)が1回(予め定めた回数)に達することが、第1の終了条件として定められており、第1の高ベース状態の開始以降における普図変動表示の実行回数(合算実行回数)が15回(特定回数、予め定めた回数)に達することが、第2の終了条件として定められており、大当り遊技状態が生起されることが、第3の終了条件として定められている。すなわち、主制御CPU60aは、第1の高ベース状態中に第1~第3の終了条件のうち何れかが先に成立したタイミングで、当該第1の高ベース状態を終了させる。なお、第1の高ベース状態についての第1の終了条件が成立するタイミングは、1回目の特図変動表示が終了して所定時間(例えば、0.72秒)が経過した時点となっている。
また、主制御CPU60aが生起可能な高ベース状態の一種として、第2の高ベース状態(有利遊技状態)が設けられている。ここで、本実施例では、第2の高ベース状態を生起させることを主制御CPU60aが決定する条件(実行決定条件)が複数種類定められている。具体的には、図5(a)および図6に示すように、第1の実行決定条件が、大当り図柄として図柄a,bの何れかが決定され、かつその決定時点が低ベース状態である場合に成立するように設定されている。また、第2の実行決定条件が、小当り図柄である図柄cが決定され、かつその図柄cに対応する特図変動表示(小当り変動)の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)が低ベース状態である場合に成立するように設定されている。すなわち、主制御CPU60aによる特図当り判定の大当り判定が当りの判定結果となり、特図の停止図柄として図柄a,bの何れかが決定されても、その決定時が高ベース状態の場合には、実行決定条件が成立せず、大当り遊技状態(1種大当り)の終了後に第1の高ベース状態が生起される。また、小当り変動の終了に応じて小当り遊技状態中が発生しても、その小当り変動の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)が高ベース状態中であれば、実行決定条件が成立せず、大当り遊技状態(2種大当り)の終了後に第1の高ベース状態が生起される。
この第2の高ベース状態について、複数種類の終了条件が定められている。具体的には、図6に示すように、第2の高ベース状態の開始以降における特図変動表示の実行回数(第1・第2特図変動表示の合算実行回数)が100回(予め定めた回数)に達することが、第1の終了条件として定められており、第1の高ベース状態の開始以降における普図変動表示の実行回数(合算実行回数)が15回(特定回数、予め定めた回数)に達することが、第2の終了条件として定められており、大当り遊技状態が生起されることが、第3の終了条件として定められている。すなわち、主制御CPU60aは、第2の高ベース状態中に第1~第3の終了条件のうち何れかが先に成立したタイミングで、当該第2の高ベース状態を終了させる。なお、第2の高ベース状態についての第1の終了条件が成立するタイミングは、100回目の特図変動表示が終了して所定時間(例えば、0.72秒)が経過した時点となっている。
この他、主制御CPU60aが生起可能な高ベース状態の一種として、第3の高ベース状態が設けられている。ここで、本実施例では、図6に示すように、低確率状態(低ベース状態、高ベース状態)における大当り遊技状態が生起されない状態での特図変動表示の連続実行回数(第1・第2特図変動表示の合算実行回数)が実行決定条件となる予め定めた回数(例えば500回)に達したことに伴って、その500回目の特図変動表示の次変動が開始される際に主制御CPU60aが第3の高ベース状態を生起させるようになっている。すなわち、第3の高ベース状態は、所謂ハマリ時の救済措置として付与される遊技状態(遊タイム)である。なお、第3の高ベース状態の終了条件は前述した第2の高ベース状態と同じであり、特図変動表示の実行回数(第1・第2特図変動表示の合算実行回数)が100回(予め定めた回数)に達する(第1の終了条件)か、普図変動表示の実行回数(合算実行回数)が15回(特定回数、予め定めた回数)に達する(第2の終了条件)か、大当り遊技状態が生起される(第3の終了条件)ことで終了するように設定されている。
(演出制御CPU65aへの情報伝達について)
本実施例のパチンコ機10は、遊技結果に基づく主制御CPU60aの制御により得られた遊技情報を演出制御CPU65aに伝達することで、演出制御CPU65aが遊技結果に合わせた演出の実行を制御し得るように構成されている。以下、主制御CPU60aおよび演出制御CPU65aの間で伝達される主な遊技情報について説明する。
始動入賞口31a,32aへの始動入賞について、主制御CPU60aは、始動入賞検出センサSE1,SE2による検出に基づいて始動入賞情報(乱数値)を取得する場合に制御信号(始動入賞コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。すなわち、特図変動表示の開始契機となる始動入賞が発生したことを示す遊技情報が、主制御CPU60aから演出制御CPU65aに向けて伝達される。また、球通過ゲート47のゲート口への作動入球について、主制御CPU60aは、球通過検出センサSE3による検出に基づいて作動入球情報(乱数値)を取得する場合に制御信号(作動入球コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。すなわち、普図変動表示の開始契機となる作動入球が発生したことを示す遊技情報が、主制御CPU60aから演出制御CPU65aに向けて伝達される。
特図変動表示について、主制御CPU60aは、取得した始動入賞情報に基づいて特図の種類や特図変動表示の変動時間等(特図変動パターン)を決定した場合に制御信号(特図変動パターン指定コマンド、特図指定コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。また主制御CPU60aは、特図変動表示の変動時間が経過した場合に制御信号(特図停止コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。すなわち、特図変動表示が開始・終了されることを示す遊技情報が、主制御CPU60aから演出制御CPU65aに向けて伝達される。また、普図変動表示について、主制御CPU60aは、取得した作動入球情報に基づいて普図の種類や普図変動表示の変動時間等(普図変動パターン)を決定した場合に制御信号(普図変動パターン指定コマンド、普図指定コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。また主制御CPU60aは、普図変動表示の変動時間が経過した場合に制御信号(普図停止コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。すなわち、普図変動表示が開始・終了されることを示す遊技情報が、主制御CPU60aから演出制御CPU65aに向けて伝達される。
なお、主制御ROM60bには、主制御CPU60aが始動入賞を契機として決定可能な特図変動パターン1~10(図7参照)が記憶されている。主制御CPU60aは、第1始動入賞口31aへの始動入賞に基づいて特図変動パターンを決定する場合、特図変動パターン1~6の何れかを決定する。これらのうち、特図変動パターン1~3,5は、大当り判定における外れの判定結果に対応して抽選により決定され得る外れの特図変動パターンであり、特図変動パターン4,6は、大当り判定における当りの判定結果に対応して抽選により決定され得る当りの特図変動パターンである。特図変動パターン1は、特図1の変動時間が5秒、特図変動パターン2は、特図1の変動時間が10秒、特図変動パターン3,4は、特図1の変動時間が30秒、特図変動パターン5,6は、特図1の変動時間が60秒(1分)に夫々設定されている。
また、主制御CPU60aは、第2始動入賞口32aへの始動入賞に基づいて特図変動パターンを決定する場合、特図変動パターン7~10の何れかを決定する。これらのうち、特図変動パターン7は、小当り判定が外れの判定結果となった際に決定される外れの特図変動パターンであり、特図変動パターン8は、大当り判定が当りの判定結果となった際に決定される当りの特図変動パターンであり、特図変動パターン9は、小当り判定が当りの判定結果となった際に決定される小当りの特図変動パターン(小当り変動パターン)である。特図変動パターン7は、特図2の変動時間が3秒に設定されており、特図変動パターン8,9は、特図2の変動時間が90秒に設定されている。
更に、主制御ROM60bには、主制御CPU60aが作動入球を契機として決定可能な普図変動パターン1,2(図7参照)が記憶されている。主制御CPU60aは、球通過ゲート47のゲート口への作動入球(球通過検出センサSE3による検出)に基づいて実行する普図当り判定における外れの判定結果に対応して、普図変動パターン1を決定し、普当り判定における当りの判定結果に対応して、普図変動パターン2を決定する。ここで、普図変動パターン1,2は何れも、普図の変動時間が1秒に設定されている。
演出制御ROM65bには、演出制御CPU65aが決定可能な具体的な演出内容のパターン(演出パターン)として、複数種類の演出パターンが記憶されている(図7参照)。演出制御CPU65aは、主制御CPU60aから入力する特図変動パターン指定コマンドにより特定される特図変動パターンの種類と、同じく主制御CPU60aから入力する特図指定コマンドにより特定される特図(特図1,2)の種類とに基づいて、複数種類の演出パターンのうちから対応する演出パターンを決定する。なお、図7において左右に並ぶ特図変動パターンおよび演出パターンが互いに対応関係にあり、例えば、特図変動パターン1を示す特図変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aが入力した場合、演出時間が5秒である通常外れ1演出パターンが決定されることになる。また例えば、特図変動パターン9を示す特図変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aが入力した場合、演出時間が90秒である小当り演出パターンが決定されることになる。なお、本実施例では、特図変動パターンと演出パターンとが一対一で対応するものとしたが、1種類の特図変動パターンに対して複数種類の演出パターンが設けられていてもよい。この場合には、演出制御CPU65aが複数種類の演出パターンから抽選により演出パターンを決定する。
大当り遊技状態について、主制御CPU60aは、大当り遊技状態を開始する場合に制御信号(大当り開始コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。また主制御CPU60aは、大当り遊技状態を終了する場合に制御信号(大当り終了コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。すなわち、大当り遊技状態が開始・終了されることを示す遊技情報が、主制御CPU60aから演出制御CPU65aに向けて伝達される。また、小当り遊技状態について、主制御CPU60aは、小当り遊技状態を開始する場合に制御信号(小当り開始コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。また主制御CPU60aは、小当り遊技状態を終了する場合に制御信号(小当り終了コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。すなわち、小当り遊技状態が開始・終了されることを示す遊技情報が、主制御CPU60aから演出制御CPU65aに向けて伝達される。
第1の高ベース状態について、主制御CPU60aは、第1の高ベース状態を開始する場合に制御信号(第1の高ベース状態開始コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。また、主制御CPU60aは、第1の高ベース状態を終了する場合に制御信号(第1の高ベース状態終了コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。すなわち、第1の高ベース状態が開始・終了されることを示す遊技情報が、主制御CPU60aから演出制御CPU65aに向けて伝達される。第2の高ベース状態について、主制御CPU60aは、第2の高ベース状態を開始する場合に制御信号(第2の高ベース状態開始コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。また、主制御CPU60aは、第2の高ベース状態を終了する場合に制御信号(第2の高ベース状態終了コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。すなわち、第2の高ベース状態が開始・終了されることを示す遊技情報が、主制御CPU60aから演出制御CPU65aに向けて伝達される。第3の高ベース状態について、主制御CPU60aは、第3の高ベース状態を開始する場合に制御信号(第3の高ベース状態開始コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。また、主制御CPU60aは、第3の高ベース状態を終了する場合に制御信号(第3の高ベース状態終了コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。すなわち、第3の高ベース状態が開始・終了されることを示す遊技情報が、主制御CPU60aから演出制御CPU65aに向けて伝達される。
この他、特定入球領域への入球(特定入球)について、主制御CPU60aは、小当り遊技状態中(有効検出期間中)に特定入球検出センサSE7からの検出信号を入力した場合に制御信号(特定入球指定コマンド)を出力し、この制御信号を演出制御CPU65aが入力する。すなわち、特定入球が発生したことを示す遊技情報が、主制御CPU60aから演出制御CPU65aに向けて伝達されるようになっている。
(演出表示装置17での図柄表示について)
本実施例のパチンコ機10は、各種の演出を表示する演出表示装置17を備えている。演出表示装置17は、演出制御CPU65aからの制御信号を入力する表示制御CPU70aと電気的に接続されており、演出制御CPU65aが主制御CPU65aからの制御信号に応じて決定した具体的な演出内容に基づいて、直接的には表示制御CPU70aが表示内容を制御する。ここで、演出表示装置17の表示画面17aには、演出の一種として、前述した遊技情報表示器Mで表示する特別図柄や普通図柄に対応する演出図柄が表示される。但し、演出図柄の表示領域は、遊技状態に応じて変化するようになっている。以下、図8(a)および図8(b)を参照し、表示画面17a上に設定される演出図柄の表示領域について説明する。
表示画面17aでは、特図に対応する演出図柄である特図演出図柄についての変動表示および停止表示が行われる。特図演出図柄の変動表示は、主制御CPU60aが決定した特図変動表示の変動時間の計測開始(特図変動表示の開始時)に合わせて開始され、当該変動時間の経過時(特図変動表示の終了時)に終了されて、停止表示に切り替えられる。この特図演出図柄の変動表示の終了時には、特図変動表示の結果として停止表示される特図(大当り図柄、小当り図柄、外れ図柄)に対応する図柄組み合わせが停止表示される。本実施例では、表示画面17aにおける特図演出図柄の変動・停止表示を行う表示領域である特図演出図柄表示領域81,82の位置や大きさが、遊技状態等の条件に応じて変化するようになっている。図8(a)に示す第1の特図演出図柄表示領域81は、表示画面17aにおける略中央部に位置し、特図演出図柄を遊技者からの注目を得られ易い態様で表示可能な表示領域となっている。演出制御CPU65aは、低ベース状態中に、第1の特図演出図柄表示領域81で特図演出図柄を表示するように表示制御CPU70aに制御信号を出力する。一方で、図8(b)に示す第2の特図演出図柄表示領域82は、第1の特図演出図柄表示領域81よりも小さく、かつ表示画面17aにおける左上隅部に位置し、表示画面17aで行われる他の表示演出を遊技者が視認する際の妨げになり難い態様で特図演出図柄を表示可能な表示領域となっている。演出制御CPU65aは、第1~第3の高ベース状態の期間に、第2の特図演出図柄表示領域82で特図演出図柄を表示するように表示制御CPU70aに制御信号を出力する。但し、第1~第3の高ベース状態では、後述する「ミッション」の達成に応じて、特図演出図柄を第1の特図演出図柄表示領域81で表示する態様に変化する場合もある(後述)。このように第1の高ベース状態では、特図演出図柄の表示領域が状況の変化に合わせて変化し得る。
また、第1~第3の高ベース状態中には、図8(b)に示すように、前述した第2の特図演出図柄表示領域82から右方に離間する位置に、普図に対応する演出図柄である普図演出図柄についての変動表示および停止表示を行うための普図演出図柄表示領域83が設けられる。この普図演出図柄表示領域83での普図演出図柄の変動表示は、主制御CPU60aが決定した普図変動表示の変動時間の計測開始(普図変動表示の開始時)に合わせて開始され、当該変動時間の経過時(普図変動表示の終了時)に終了されて、停止表示に切り替えられる。普図演出図柄の変動表示の終了時には、普図変動表示の結果として停止表示される普図(当り図柄、外れ図柄)に対応する図柄組み合わせが停止表示されるようになっている。ここで、図8(b)に示す普図演出図柄表示領域83での普図演出図柄の表示態様は、図8(a)および図8(b)に示す特図演出図柄表示領域81,82での特図演出図柄の表示態様とは異なっている。すなわち、演出制御CPU65aは、表示画面17aに表示する演出図柄の変動表示の表示態様(演出表示装置17に実行させる演出の態様)を、その変動表示の実行契機が始動入賞口31a,32aおよびゲート口(球通過ゲート47)の何れへの入球であるかに応じて異ならせることで、その演出図柄の変動表示の実行契機が始動入賞口31a,32aおよびゲート口(球通過ゲート47)のどちらへの入球であるかを遊技者が把握できるようにしている。
(演出モードについて)
本実施例のパチンコ機10は、遊技状態に応じた演出モードを設定可能に構成されている。演出制御CPU65aは、主制御CPU60aにより制御される遊技状態が低ベース状態である期間に対応して「通常演出モードA」を設定し、第1の高ベース状態である期間に対応して「第1特別演出モードB1」を設定し、第2の高ベース状態である期間に対応して「第2特別演出モードB2」を設定し、第3の高ベース状態である期間に対応して「第3特別演出モードB3」を設定するよう制御を行う。各演出モードA,B1,B2,B3は、表示画面17aで演出図柄の背後に表示する背景画像が互いに異なり、また、ランプ装置18による発光態様や、スピーカ19による音出力態様も互いに異なる。このため遊技者は、演出表示装置17、ランプ装置18およびスピーカ19の演出態様により、どの演出モードであるかを容易にすることが把握できる。本実施例では、特別演出モードB1,B2,B3での演出内容に特徴があるので、特別演出モードB1,B2,B3について主に説明する。
(特別演出モードB1,B2,B3)
図9(a)および図9(b)に示すように、特別演出モードB1,B2,B3では、表示画面17aの第2の特図演出図柄表示領域82において特図演出図柄の変動表示および停止表示が行われ、表示画面17aの普図演出図柄表示領域83において普図演出図柄の変動表示および停止表示が行われる。すなわち、演出制御CPU65aは、高ベース状態において、始動入賞口31a,32aへの入賞に基づいて表示画面17aに特図演出図柄の変動表示(演出)を実行させると共に、球通過ゲート47(ゲート口)への入球に基づいて表示画面17aに普図演出図柄の変動表示(演出)を実行させる。なお、特別演出モードB1,B2,B3においては基本的に、特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)中に後述する「ミッション」を達成した場合、その達成時点から実行中の特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)が終了するまで、図9(b)に示す内容での表示を継続させる。但し、その実行中の特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)が終了するまでに一定以上の時間がかかる場合は、その特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)が終了する前に、図9(c)に示す通常演出モードAの表示に切り替えてもよい。特別演出モードB1,B2,B3では、表示画面17aの一部(下部)に設けられた指標情報表示領域84内に各種の演出(後述する指標情報の表示)が実行される。なお、特別演出モードB1,B2,B3では、第1・第2の特図演出図柄表示領域81,82、普図演出図柄表示領域83および指標情報表示領域84に表示される画像が、表示画面17aの略全体を使って表示される背景画像の手前側に重なって見えるように表示される。
ここで、本実施例のパチンコ機10は、低ベース状態での遊技に基づいて行われる特図当り判定が当りの判定結果となって大当り遊技状態が生起された場合に、この大当り遊技状態が大当り図柄Aに対応するものであれば、その終了後に第1の高ベース状態に移行する。そして、この第1の高ベース状態(有利遊技状態)中に特図当り判定の小当り判定(第1判定)が当りの判定結果となり、この判定結果に対応する特図演出図柄の変動表示(小当り変動)が第2の特図演出図柄表示領域82で行われる場合に、小当り変動が終了した後の遊技状態の有利度が、当該第1の高ベース状態の開始以降に生じた球通過ゲート47(ゲート口)への入球に基づいて変化する。高ベース状態(特別演出モードB1,B2,B3)では、普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)の実行回数による終了条件を利用した後述の遊技性に合わせて、指標情報表示領域84に変動回数表示91、メーター表示92、状況識別表示93を表示するようにしている。この中で、特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)が1回のみ実行され得る第1の高ベース状態(第1特別演出モードB1)では、その1回のみの特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)の変動時間を長くして(前述した特図変動パターン9に対応する変動時間)、指標情報表示領域84での表示による演出を行うようになっている。そこで先ず、第1の高ベース状態(有利遊技状態)中の遊技性に関して具体的に説明を行い、その次に指標情報表示領域84の表示内容について説明する。
小当り遊技状態から発展した大当り遊技状態(2種大当り)が終了した後の遊技状態の決定に関して、主制御CPU60aは前述のように、小当り変動の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)で低ベース状態の場合(第2の実行決定条件の成立)には、その特定入球を契機とする大当り遊技状態の終了後に第2の高ベース状態を生起させる一方、当該時点で高ベース状態の場合は、大当り遊技状態の終了後に第1の高ベース状態を生起させる。また、第1の高ベース状態には、前述した第1~第3の終了条件が定められている。従って、第1の高ベース状態での1回目の特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)が小当り変動の場合、その小当り変動の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)までの間に、球通過ゲート47(ゲート口)への入球を契機とする普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)が15回行われれば、その時点で第2の実行決定条件が成立することとなって大当り遊技状態の終了後の遊技状態として第2の高ベース状態(有利度の高い有利遊技状態)が生起される。この第2の高ベース状態における第1の終了条件は第1の高ベース状態と異なっており、特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)が100回行われることが第1の終了条件となっているので、15回の普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)が行われている間(第2の終了条件の成立前)に第1の終了条件が成立することは基本的にない。前述のように、特図2の外れの特図変動パターン7は3秒の変動時間に対応しているので、15回の普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)が行われている間に、外れとなる特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)は短時間ずつで終了し、小当り変動や大当り変動が開始される可能性が高まる。前述のように、特図2の小当りや大当りの特図変動パターン8,9は90秒の変動時間に対応しているので、小当り変動や大当り変動の終了時点よりも前に、15回の普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)が行われ、第2の終了条件が成立し得る。このため、第2の高ベース状態では、第2始動入賞口32aへの始動入賞を契機として小当り遊技状態や大当り遊技状態が生起される可能性が、第1の高ベース状態よりも高くなる。これに対し、第1の高ベース状態では、1回目の特図変動表示(小当り変動)中に第2の終了条件が成立しなければ(普図変動表示が15回に到達しなければ)、その小当り変動の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)では第1の高ベース状態が維持されていることになり、大当り遊技状態の終了後の遊技状態は再び第1の高ベース状態(有利度の低い有利遊技状態)となる。また、第1の高ベース状態における1回の特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)が外れ変動となった場合は、小当り遊技状態や大当り遊技状態が生起されることなく、低ベース状態に移行する。なお、本実施例では、特図変動表示中(特図演出図柄の変動表示中)に発生した始動入賞を契機として始動入賞情報を取得することがない(保留機能を有していない)ため、高ベース状態の終了後に特図2の変動表示が生じることはない(低ベース状態への移行後に小当り遊技状態は開始されない)。
このような遊技性に対し、第1特別演出モードB1(第1の高ベース状態)では、図9(a)および図9(b)に示すように、第2の特図演出図柄表示領域82に特図演出図柄を表示し、普図演出図柄表示領域83に普図演出図柄を表示する。この場合に、特図演出図柄よりも普図演出図柄が目立つように表示され、かつ指標情報表示領域84において各種情報が表示され、表示画面17aに「ミッションタイム」の文字画像が表示される。指標情報表示領域84における情報表示による演出は、球通過ゲート47への入球を契機とする普図演出図柄(または普図)の変動表示を15回実行する、という「ミッション」を達成すべきであることを遊技者に理解させ得るように演出するものである。なお、第2・第3特別演出モードB2,B3(第2・第3の高ベース状態)においても同様の演出を行う。
第1特別演出モードB1(第1の高ベース状態)による特図演出図柄の変動表示中、表示画面17aの指標情報表示領域84には、前記「ミッション」の達成を遊技者に促す演出(第1煽り演出)として、変動回数表示91、メーター表示92、状況識別表示93が表示される。これらの表示は、「ミッション」達成にどれだけ近づいているか(普図演出図柄の変動表示の実行回数が15回にどれだけ近づいているか)の指標(普図変動表示の実行回数に関する指標情報)となる。すなわち、指標情報表示領域84は、高ベース状態中の普図変動表示の実行回数に関する指標情報を通知する指標情報通知手段として機能するものである。
変動回数表示91およびメーター表示92は、特別演出モードB1,B2,B3(高ベース状態)の開始以降から現時点までにおける普図演出図柄の変動表示の実行回数(合算実行回数)を示すものであり、変動回数表示91では具体的な文字表記によって実行回数を表示する一方、メーター表示92では左右に長いメーターの点灯範囲(色付き部分)の長さやパーセント表記により、最大回数(15回)に対する実行回数の割合・達成度を示すようになっている。なお、メーター表示92は、普図演出図柄の変動表示の実行回数が15回に達してメーター全体が点灯範囲になると、当該メーターに対して背後から光が当てられているかの如く表示(発光表示)される(図9(b)参照)。すなわち、変動回数表示91およびメーター表示92は、その指標情報としての内容が、普図演出図柄の変動表示の実行回数が最大回数である15回に近づくことおよび15回に達することに伴って変化する。
状況識別表示93は、前記「ミッション」の達成・未達成を示すものであり、該「ミッション」の達成前、すなわち普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)の実行回数が15回未満であれば、図9(a)に示すように、遊技領域21における球通過ゲート47の配設位置を示す画像と、球通過ゲート47のゲート口に向けた下向き矢印を示す画像と、「ゲートに入れろ!」という文字画像とが表示される。この時点において状況識別表示93は、球通過ゲート47への入球を狙ってパチンコ球を発射するように操作ハンドル16を操作すること(右打ちの遊技形態で遊技を行うこと)を遊技者に促すように機能する。なお、球通過ゲート47への入球を狙って第2流下経路21bに流下させたパチンコ球は、球通過ゲート47の下流側に位置する第2始動入賞口32aにも入球(始動入賞)する可能性がある。その後、普図演出図柄の変動表示の実行回数が15回に達した場合、演出制御CPU65aは、「ミッション」達成を示す内容(ミッション成功表示)に状況識別表示93の表示を変化させる。図9(b)に示す例では、「達成!」という文字画像を表示することで、「ミッション」が達成されたことを報知している。すなわち、状況識別表示93は、その指標情報としての内容が、普図演出図柄の変動表示の実行回数が15回に達することに伴って変化する。
図10に示すように、演出制御CPU65aは、小当り変動の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)より前に15回の普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)が行われた場合(「第1のミッション」を達成した場合)に、「V入賞達成!」、「大当りGET!」、「チャンスタイムGET!」の各文字画像を表示画面17aに表示させる。なお、「チャンスタイムGET!」の文字画像は、小当り遊技状態での特定入球を契機として生起される大当り遊技状態(2種大当り)の終了後に第2の高ベース状態(第2特別演出モードB2、チャンスタイム)が付与されることを示している。
(実施例の作用)
次に、前述した実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
実施例のパチンコ機10は、低ベース状態中には普図当り判定が当りの判定結果となることがなく始動開閉部材33が開放されないため、低ベース状態中に第2始動入賞口32aへの始動入賞は生じない。従って遊技者は、低ベース状態において、遊技領域21のうち第1流下経路21aにパチンコ球を流下させ、常に開口状態である第1始動入賞口31aへの始動入賞を狙う「左打ちの遊技形態」で遊技を行うことになる。一方、第1~第3の高ベース状態では、普図当り判定が当りの判定結果となり始動開閉部材33が開放されるため、第2始動入賞口32aへの始動入賞が生じ得る。このため遊技者は、高ベース状態において、遊技領域21のうち第2流下経路21bにパチンコ球を流下させて球通過ゲート47(ゲート口)への入球および第2始動入賞口32aへの始動入賞を狙う「右打ちの遊技形態」で遊技を行うことになる。
低ベース状態において左打ちの遊技形態で遊技を行い、第1始動入賞口31aへの始動入賞が発生すると、主制御CPU60aが特図当り判定を実行する。この特図当り判定は、大当り確率が1/210となっている一方、小当り確率は0/210となっている。特図当り判定が当りの判定結果となると、特図1の停止図柄として大当り図柄である図柄A,Bの何れかが決定される。図柄Aが決定されると、大当り遊技状態として5R大当りが生起され、その終了後に第1の高ベース状態へと移行する。一方、図柄Bが決定されると、大当り遊技状態として5R大当りが生起され、その終了後に再び低ベース状態へと移行する。
高ベース状態において右打ちの遊技形態で遊技を行い、球通過ゲート47(ゲート口)への入球が発生すると、主制御CPU60aが普図当り判定を実行する。この普図当り判定は、当り確率が2/3となっている。普図当り判定が外れの判定結果になると、普図変動パターン2に対応する1秒の普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)が実行される。普図当り判定が当りの判定結果となると、普図変動パターン1に対応する1秒の普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)が実行され、主制御CPU60aによる始動入賞ソレノイドSL1の駆動制御に応じて始動開閉部材33が変位し、第2始動入賞口32aが開放される。すなわち、高ベース状態では、低ベース状態で不可能な第2始動入賞口32aへの入賞が可能となる。なお、第2始動入賞口32aの開放時間は、普図当り判定が当りの判定結果となった時に決定され得る2種類の普図当り図柄の一方が決定されたことに対応する普図当り状態では4秒、他方が決定されたことに対応する普図当り状態では9秒になる。
低ベース状態において大当り図柄Aが決定され(第1の高ベース状態の第1の実行決定条件の成立)、この図柄Aに対応する大当り遊技状態が終了すると、第1の高ベース状態に移行する。第1の高ベース状態は、特図変動表示(特図演出図柄による変動表示)が1回のみ行われる(第1の高ベース状態の第1の終了条件)。この特図変動表示(特図演出図柄による変動表示)中に、第1の高ベース状態の開始以降における15回目の普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)が終了(第1の高ベース状態の第2の終了条件が成立)すると、第1の終了条件より先に第2の終了条件が成立して第1の高ベース状態が終了する。ここで、第1の高ベース状態における1回の特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)が小当り変動である場合、その小当り変動の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)で低ベース状態(第1の高ベース状態の終了後)であれば、その小当り遊技状態から発展した大当り遊技状態(15ラウンド大当り)の終了後に、第2の高ベース状態が生起される。一方、その小当り変動の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)で高ベース状態(第1の高ベース状態中)であれば、その小当り遊技状態から発展した大当り遊技状態(15ラウンド大当り)の終了後に、再び、第1の高ベース状態が生起される。
すなわち、本実施例のパチンコ機10は、第1の高ベース状態中に特図当り判定の小当り判定(第1判定)が当りの判定結果となって小当り変動(特定の第1図柄変動)が実行される場合に、当該第1の高ベース状態の開始以降に生じた球通過ゲート47(第2の契機入球手段)への入球に基づいて15回(特定回数)の普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)が小当り変動の終了前に実行されるか否かにより、その小当り変動が終了した後の遊技状態(第1の高ベース状態および第2の高ベース状態のうち何れか)が変化し得る。なお、第1の高ベース状態は、1回の特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)が小当り変動でなければ、その次の特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)からは低ベース状態となってしまい、小当り遊技状態や大当り遊技状態が生起されることへの期待度が低下する。これに対し、第2の高ベース状態は、15回目の普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)が終了する前に特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)の実行回数による終了条件が成立する可能性は低く、小当り遊技状態や大当り遊技状態が生起されることへの期待度が高い。すなわち第2の高ベース状態は、遊技者にとっての有利度が第1の高ベース状態よりも高い遊技状態である。
特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)の実行回数が1回に制限されている第1の高ベース状態において、主制御CPU60aは、特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)が小当り変動である場合の特図変動パターンとして、変動時間が90秒の特図変動パターン9を決定する。これに対し、普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)は1秒であり、普図当り判定は2/3の確率で当りの判定結果となり、その当りの判定結果の場合の50パーセントが2種類のうち一方の普図当り図柄を停止図柄とし、残りの50パーセントが、他方の普図当り図柄を停止図柄とするものである。一方の普図当り図柄を停止図柄とする場合、始動入賞ソレノイドSL1の駆動時間は4秒であるので、普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)の1秒と合わせて5秒の時間が必要になる。また、他方の普図当り図柄を停止図柄とする場合、始動入賞ソレノイドSL1の駆動時間は9秒であるので、普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)の1秒と合わせて10秒の時間が必要になる。加えて、普図当り判定が外れの場合は、始動入賞ソレノイドSL1の駆動時間は0秒であるので、合計で1秒が必要になる。従って、15回の普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)の実行を達成するために必要となる合計時間の平均は、全ての普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)が連続的に行われるとすれば、80秒となる。実際にはこの合計時間に加えて、球通過ゲート47に入球させるまでの入球用時間が必要となる。変動時間が90秒の小当り変動中に15回の普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)を終了させる場合、各普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)の契機となる入球に要する入球用時間の平均は、約0.7秒となる。このように、変動時間が90秒である特図変動パターン9が小当り変動の特図変動パターンとして決定されることで、特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)による小当り変動の実行中に、15回(特定回数)の普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)を消化し得るだけの時間が確保されている。
第1の高ベース状態中の特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)において、演出表示装置17の表示画面aでは、普図演出図柄の変動表示および停止表示が、特図演出図柄の表示領域(第2の特図演出図柄表示領域82)よりも大きくかつ目立つ位置に設定される普図演出図柄表示領域83で実行される。また、演出表示装置17の表示画面a(指標情報通知手段)では、普図演出図柄の変動表示を15回実行する、という「ミッション」を達成すべきであることを遊技者に促す煽り演出として、変動回数表示91、メーター表示92、状況識別表示93が指標情報表示領域84に表示される。変動回数表示91およびメーター表示92は、普図演出図柄の変動表示の実行回数が増加する毎(15回に近づく毎)に、その表示内容が変化する。また、メーター表示92および状況識別表示93は、普図演出図柄の変動表示の実行回数が15回に達した際に、その表示内容が変化する。従って遊技者は、指標情報表示領域84に表示される変動回数表示91、メーター表示92、状況識別表示93を、「ミッション」がどの程度まで達成されているかの指標として認識することができる。
第1の高ベース状態での1回の特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)が小当り変動である場合、当該第1の高ベース状態の開始時点から小当り変動の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)までの間(図11に示す「第1期間X1」とする)において「ミッション」を達成すること、すなわち普図変動表示(普図演出図柄の変動表示)の実行回数が15回に達する(第2の実行決定条件が成立する)ことで、小当り遊技状態から発展する大当り遊技状態の終了後、遊技者にとって有利な第2の高ベース状態が付与される。これに対し、第1期間X1中に「ミッション」を達成しなかった場合は、小当り遊技状態から発展する大当り遊技状態の終了後、遊技者にとって第2の高ベース状態よりも不利な第1の高ベース状態が再び付与される。
なお、第1の高ベース状態について定められている第1の終了条件が成立するタイミング(第1の高ベース状態の開始以降における特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)の実行回数が1回に達するタイミング)は、特図変動表示(特図演出図柄の変動表示)の終了時点よりもやや遅れた時点X2(具体的には0.72秒後、図11参照)となっている。このため、小当り変動終了時点(小当り遊技状態の開始時点)の遊技状態に基づく第2の高ベース状態を生起させるか否かの判断は、第1の終了条件の成立による低ベース状態への移行時点X2よりも前に行われる。すなわち、第1の高ベース状態についての第1の終了条件の成立に起因して第2の高ベース状態についての実行決定条件が必ず成立してしまう、といったことがない。
第1期間X1中に「ミッション」が達成された後に小当り遊技状態中の特定入球が発生すると、演出表示装置17の表示画面aでは「V入賞達成!」および「大当りGET!」の文字画像と同時に、「チャンスタイムGET!」の文字画像が表示される。すなわち、遊技者は、小当り変動の後の小当り遊技状態から発展する大当り遊技状態(2種大当り)の終了後に第2の高ベース状態が生起される条件を満たしたことを、「チャンスタイムGET!」の文字画像による報知によって確認することができる。
このように、本実施例のパチンコ機10は、低ベース状態(他の遊技状態)で不可能とされる球通過ゲート47への入球が可能とされる遊技状態である第1の高ベース状態(有利遊技状態)中に、特図当り判定の小当り判定(第1判定)が当りの判定結果となり、該当りの判定結果に基づく小当り変動(特定の第1図柄変動)が実行される場合に、当該第1の高ベース状態の開始以降に生じた球通過ゲート47への入球に基づいて、その小当り変動の後の小当り遊技状態から発展する大当り遊技状態の終了後に第2の高ベース状態が付与されるか否か(特定の第1図柄変動が終了した後の遊技状態の有利度)が変化し得る。言い換えると、本実施例のパチンコ機10は、第1の高ベース状態の開始(所定の起点)以降における特図演出図柄の変動表示(第1図柄変動)の合算実行回数が1回(予め定めた回数)に達するか、第1の高ベース状態の開始(所定の起点)以降における普図演出図柄の変動表示(第2図柄変動)の合算実行回数が15回(予め定めた回数)に達し、その後に小当り変動の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)が到来(所定条件が成立)した際には、その小当り遊技状態から発展する大当り遊技状態の終了後に第2の高ベース状態(特定の有利な状況)が得られる一方、その予め定めた回数に達する前に小当り変動の終了時点(小当り遊技状態の開始時点)が到来したとしても、その小当り遊技状態から発展する大当り遊技状態の終了後は第1の高ベース状態となり、第2の高ベース状態(特定の有利な状況)が得られない。すなわち、第1の高ベース状態において、第2始動入賞口31a,32aに始動入賞させることのみならず、球通過ゲート47にパチンコ球を入球させることにも遊技者の興味を向けることができるので、遊技の興趣向上を図り得る。
また、本実施例のパチンコ機10は、演出表示装置17の表示画面17aに、第1の高ベース状態(有利遊技状態)中の普図演出図柄の変動表示(第2図柄変動)の実行回数に関する指標情報(普図演出図柄の変動表示を15回実行することがどの程度まで達成されているかの目安情報としての変動回数表示91、メーター表示92、状況識別表示93)を通知する指標情報表示領域84(指標情報通知手段)において、第1の高ベース状態中における普図演出図柄の実行回数が15回(特定回数)に達することまたは15回に近づくことに伴って、変動回数表示91、メーター表示92、状況識別表示93の内容が変化する。これにより、第1の高ベース状態の終了に伴う遊技状態の変化のタイミングを遊技者に意識させ、新たな面白味を付与し得る。
更に、本実施例のパチンコ機10は、第1の高ベース状態において表示画面17aの特図演出図柄表示領域81,82に表示する特図演出図柄(演出)の態様と、第1の高ベース状態において表示画面17aの普図演出図柄表示領域83に表示する普図演出図柄(演出)の態様とが異なる。すなわち、演出制御CPU65aは、表示画面17aに表示する演出図柄の変動表示の表示態様(演出表示装置17に実行させる演出の態様)を、その変動表示の実行契機が始動入賞口31a,32aおよびゲート口(球通過ゲート47)の何れへの入球であるかに応じて異ならせる。これにより、表示画面17aに表示される特図演出図柄と普図演出図柄との区別がつき易い。遊技者は、表示画面17aに表示される演出図柄の変動表示について、その実行契機が始動入賞口31a,32aおよび球通過ゲート47の何れへの入球であるかを把握できる。従って、始動入賞口31a,32aに始動入賞させることによる遊技への影響と、球通過ゲート47にパチンコ球を入球させることによる遊技への影響とを明確に区別し得る。すなわち、遊技の理解し易さを向上し得る。
(変更例)
本発明は、前述の実施例に限定されず、以下の如く変更することも可能である。
(1) 実施例では、有利度の低い有利遊技状態(第1の高ベース状態)中に第1判定(小当り判定)が当りの判定結果となり、該当りの判定結果に基づく特定の第1図柄変動(小当り変動)が実行される場合に、当該有利遊技状態の開始以降に生じた第2の契機入球手段(球通過ゲート)への入球が当該有利遊技状態の終了条件として定められる特定回数(15回)に達したか否かに基づいて、特定の第1図柄変動が終了した後の遊技状態の有利度(第2の高ベース状態とするか否か)を変化させるように構成した。これに対し、有利度の低い有利遊技状態中に第1判定が当りの判定結果となり、該当りの判定結果に基づく特定の第1図柄変動が実行される場合に、当該有利遊技状態の開始以降に生じた第2の契機入球手段への入球を契機として開放される第1の契機入球手段(第2始動入賞口)への入球がどれだけ発生するかに基づいて、特定の第1図柄変動が終了した後の遊技状態の有利度(大当り遊技状態の連続数等)を変化させるように構成してもよい。
(2) 実施例では、所定の起点(第1の高ベース状態の開始)以降における特図演出図柄および普図演出図柄の少なくとも何れかの合算実行回数が予め定めた回数に達した後は、所定条件が成立(小当り変動が終了、小当り遊技状態が開始)することで特定の有利な状況(第2の高ベース状態)が得られる一方、予め定めた回数に達する前は、所定条件が成立したとしても特定の有利な状況が得られないように構成した。これに対し、所定条件を「小当り遊技状態における特定入球の発生」としてもよい。すなわち、小当り変動の終了後に行われる小当り遊技状態において特定領域に遊技球が入球する時点での遊技状態に応じて、その小当り遊技状態から発展する大当り遊技状態が終了した後の遊技状態が変化するよう構成する。なおこの場合、第1の高ベース状態の終了条件の1つである特図演出図柄の変動表示の実行回数を2回以上とする。
例えば、第1の高ベース状態は、特図演出図柄の変動表示が2回行われる(第1の終了条件)か、普図演出図柄の変動表示が15回行われる(第2の終了条件)か、大当り遊技状態が生起される(第3の終了条件)ことで終了するよう設定する。従って、図12(a)に示すように、第1の高ベース状態での1回目の特図演出図柄の変動表示が小当り変動の場合、その小当り変動の終了に伴って付与される小当り遊技状態で特定入球が発生するまでの期間Y1に、球通過ゲート(ゲート口)への入球を契機とする普図演出図柄の変動表示が15回行われれば、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として第2の高ベース状態(有利度の高い有利遊技状態)が生起される。これに対し、期間Y1の間に普図演出図柄の変動表示が15回に到達しなければ、小当り遊技状態での特定入球の時点で第1の高ベース状態が維持されていることになり、大当り遊技状態の終了後の遊技状態は再び第1の高ベース状態(有利度の低い有利遊技状態)となる。この他、図12(b)に示すように、第1の高ベース状態での1回目の特図演出図柄の変動表示が外れとなり、2回目の特図演出図柄の変動表示が小当り変動の場合は、その小当り変動の終了に伴って第1の終了条件が成立するため、小当り遊技状態での特定入球の時点では必ず低ベース状態となり、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として第2の高ベース状態が生起される。すなわち、2回目の特図演出図柄の変動表示(小当り変動)が終了する前(期間Y2)に普図演出図柄の変動表示が15回行われれば、第2の終了条件が成立し、当該期間Y2において普図演出図柄の変動表示が15回行われなければ、第1の終了条件が成立する。
(3) 実施例では、所定の起点(第1の高ベース状態の開始)以降における特図演出図柄および普図演出図柄の少なくとも何れかの合算実行回数が予め定めた回数に達した後は、所定条件が成立(小当り変動が終了、小当り遊技状態が開始)することで特定の有利な状況(第2の高ベース状態)が得られる一方、予め定めた回数に達する前は、所定条件が成立したとしても特定の有利な状況が得られないように構成した。これに対し、所定条件を小当り変動の開始とし、所定の起点以降における特図演出図柄および普図演出図柄の少なくとも何れかの合算実行回数が予め定めた回数に達した後は、所定条件が成立(小当り変動が開始)することで特定の有利な状況(第2の高ベース状態)が得られる一方、予め定めた回数に達する前は、所定条件が成立したとしても特定の有利な状況が得られないように構成してもよい。すなわち、小当り変動の開始時点での遊技状態に応じて、その小当り遊技状態から発展する大当り遊技状態が終了した後の遊技状態が変化するように構成してもよい。この場合には、第1の高ベース状態の終了条件の1つである特図演出図柄の変動表示の実行回数を2回以上にすればよい。
(4) 実施例では、演出実行手段としての演出表示装置に実行させる演出(演出図柄)の態様を、その演出の実行契機が始動入賞口への入球であるか、球通過ゲートのゲート口への入球であるかに応じて異ならせるように構成したが、演出実行手段としてのランプ装置に実行させる発光表示演出、またはスピーカに実行させる音出力演出の態様を、その演出の実行契機が始動入賞口への入球であるか、球通過ゲートのゲート口への入球であるかに応じて異ならせるようにしてもよい。
(5) 実施例では、特図変動表示中における第1の契機入球手段(始動入賞口)への入球に伴う始動入賞情報の保留機能を省略すると共に、普図変動表示中における第2の契機入球手段(球通過ゲート)への入球に伴う作動入球情報の保留機能を省略するようにしたが、少なくとも何れかの保留機能を備えるように構成してもよい。
(6) 実施例では、第1の契機入球手段としての第1・第2始動入賞口のうち、第1始動入賞口への入賞に基づく第1判定(小当り判定)に伴って小当り遊技状態が発生することがないように構成したが、第1始動入賞口への入賞に基づく第1判定(小当り判定)に伴って小当り遊技状態が発生し得るように構成してもよい。
(7) 実施例では、特図演出図柄の変動表示(第1図柄変動)の合算実行回数が予め定めた回数(1回)に達することおよび普図演出図柄(第2図柄変動)の変動表示の合算実行回数が予め定めた回数(15回)に達することを、有利遊技状態(第1の高ベース状態)の終了条件として設定したが、当該有利遊技状態の終了条件として更に、小当り遊技状態の発生回数を追加してもよい。
(8) 実施例では、普図演出図柄(第2図柄変動)の変動表示の合算実行回数を終了条件とする複数の有利遊技状態(第1~第3の高ベース状態)を設けたが、少なくとも1つの有利遊技状態について、普図演出図柄(第2図柄変動)の変動表示の合算実行回数を終了条件としないように設定してもよい。
(9) 実施例では、有利遊技状態(第1~第3の高ベース状態)中にのみ、液晶表示装置の表示画面で普図演出図柄を変動表示するようにしたが、他の遊技状態(低ベース状態)においても普図演出図柄を液晶表示装置の表示画面で変動表示するようにしてもよい。
(10) 実施例では、複数種類の有利遊技状態(第1~第3の高ベース状態)の終了条件として、普図演出図柄(第2図柄変動)の変動表示の合算実行回数を15回とする終了条件を設けたが、第2または第3の高ベース状態の少なくとも何れかについて当該終了条件を設けないようにしてもよい。
(11) 実施例では、有利度の低い有利遊技状態(第1の高ベース状態)において第2の終了条件が成立するまでの(普図演出図柄の変動表示の実行回数が15回に達するまでの時間)にばらつきを与えるため、普図当りに伴う第2始動入賞口の開放時間として2種類(4秒、9秒)を設け、普図演出図柄の変動表示の終了時点から次の普図演出図柄の変動表示の開始時点までの時間を変化させるようにしたが、3種類以上の開放時間を設けてもよいし、他の方法によって第2の終了条件が成立するまでの時間を変化させてもよい。
例えば、有利度の低い有利遊技状態(第1の高ベース状態)で決定可能な普図演出図柄の変動時間を、前述の実施例では1種類のみ(1秒)としていたのに対し、複数種類(例えば、1秒・10秒の2種類等)から決定可能としてもよい。
また、有利度の低い有利遊技状態(第1の高ベース状態)の終了条件となる普図演出図柄の変動表示の実行回数を、前述の実施例では15回としていたのに対し、当該有利遊技状態(第1の高ベース状態)が生起される契機となった特図の種類(図柄A,B,a,b,c)に応じて複数種類(例えば、5回・15回・30回の3種類)設定してもよい。
(12) 実施例では、有利度の低い有利遊技状態(第1の高ベース状態)における普図当りに伴う第2始動入賞口の開放時間として2種類(4秒、9秒)を設けることにより、第2の終了条件が成立するまでの時間(普図演出図柄の変動表示の実行回数が15回に達するまでの時間)にばらつきを与えるようにする一方、当該有利遊技状態(第1の高ベース状態)において決定可能な小当り変動の変動時間を1種類(90秒)のみとしたが、複数種類(例えば、30秒・90秒の2種類)から決定可能としてもよい。このようにしても、小当り変動の終了時点までに第2の終了条件が成立する(普図演出図柄の変動表示の実行回数が15回に達する)可能性を変化させることができる。
(13) 実施例では、各有利遊技状態における第1の終了条件としての特図演出図柄の変動表示の実行回数を、有利度の低い有利遊技状態(第1の高ベース状態)と、有利度の高い有利遊技状態(第2・第3の高ベース状態)とで異ならせたが、同じ回数としてもよい。
(14) 実施例では、特図演出図柄の変動表示の特図変動パターンについての変動時間を、遊技状態に関わらず共通としたが、遊技状態に応じて(例えば、有利遊技状態の種類に応じて)異ならせてもよい。
例えば、第1の契機入球手段(第2始動入賞口)への入球を契機とする第1判定(小当り判定)が当りの判定結果となった場合に決定され得る特図変動パターン(小当り変動パターン)について、実施例では、遊技状態に関わらず、90秒の特図変動パターンが決定されるようにしたが、有利度の低い有利遊技状態(第1の高ベース状態)において決定され得る特図変動パターン(小当り変動パターン)の変動時間(実施例では90秒)よりも、有利度の高い有利遊技状態(第2・第3の高ベース状態の少なくとも何れか)において決定され得る特図変動パターン(小当り変動パターン)の変動時間の方が長い時間(例えば120秒)とするように設定してもよい。このようにすれば、有利度の高い有利遊技状態(第2・第3の高ベース状態)において小当り変動の終了時点までに第2の終了条件が成立する(普図演出図柄の変動表示の実行回数が15回に達する)可能性を一層高めることができる。
(15) 実施例では、第1の終了条件としての特図演出図柄の変動表示の実行回数が100回に定められている有利度の高い有利遊技状態(第2・第3の高ベース状態)について、第2始動入賞口への入球を契機として決定可能な外れの特図変動パターン(特図変動パターン7)により特定される変動時間を、第1始動入賞口への入球を契機として決定可能な外れの特図変動パターン(特図変動パターン1、5秒)より短い時間(3秒)としたが、より短い変動時間、例えば、普図演出図柄の変動表示の変動時間(1秒)以下の時間(例えば、1秒や0.2秒)としてもよい。このようにすれば、第2の終了条件が成立するまでに実行される特図当り判定の回数を増やすことができるので、小当り判定による当りの判定結果が第2の終了条件の成立前に導出される可能性を高め得る。小当り変動の変動時間については長くすることで、小当り変動の終了時点より前に第2の終了条件を成立させることができる。このため、小当り遊技状態から発展する大当り遊技状態の後、有利度の高い有利遊技状態を付与し得る。
(16) 実施例では、有利遊技状態において第1の契機入球手段(第2始動入賞口)への入球を契機として決定可能な外れの特図変動パターンとして、変動時間3秒の特図変動パターン7のみを設定し、当該特図変動パターン7が有利遊技状態の種類に関わらず決定されるようにしたが、決定可能な外れの特図変動パターンの変動時間を有利遊技状態の種類に応じて異ならせてもよい。
この場合には例えば、実施例に記載の第1の高ベース状態において決定可能な外れの特図変動パターンを比較的長い変動時間(例えば60秒程度)に対応するものとし、当該長い変動時間を使って、小当りや大当りとなるか否かの煽り演出を実行するようにする。この場合、小当りや大当りに対応する特図変動パターンは90秒であるので、この90秒のうち最初の60秒は外れの特図変動パターンの決定時と同様の煽り演出を実行し、残りの30秒を使って、15回の普図演出図柄の変動表示を達成できるか否かのミッション演出を実行すればよい。なお、一方で、実施例に記載の第2・第3の高ベース状態では、小当りや大当りが発生するまでの時間を最小限にする目的で、決定可能な外れの特図変動パターンを比較的短い時間(例えば3秒程度)に対応するものとして設定することができる。
17 演出表示装置(演出実行手段)
31a 第1始動入賞口(第1の契機入球手段)
32a 第2始動入賞口(第2の契機入球手段)
47 球通過ゲート(第2の契機入球手段)
60a 主制御CPU(判定実行手段、図柄制御手段、遊技状態制御手段)
65a 演出制御CPU(図柄制御手段、演出制御手段)
84 指標情報表示領域(指標情報通知手段)

Claims (4)

  1. 遊技球が入球可能な第1の契機入球手段および第2の契機入球手段と、
    前記第1の契機入球手段への入球を契機として第1判定を実行し、前記第2の契機入球手段への入球を契機として第2判定を実行する判定実行手段と、
    前記第1判定の結果に基づいて第1図柄変動を制御し、前記第2判定の結果に基づいて第2図柄変動を制御する図柄制御手段と、
    他の遊技状態より前記第1の契機入球手段への入球が容易となる遊技状態、または、他の遊技状態で不可能な前記第1の契機入球手段への入球が可能となる遊技状態である有利遊技状態を生起させる遊技状態制御手段とを備えた遊技機において、
    前記有利遊技状態において当該有利遊技状態の開始以降に生じた前記第2の契機入球手段への入球に基づいて当該有利遊技状態を終了させ得るよう構成されており、
    前記有利遊技状態中に前記第1判定が当りの判定結果となり該当りの判定結果に基づく特定の第1図柄変動が実行される場合に、当該有利遊技状態の開始以降に生じた前記第2の契機入球手段への入球に基づいて当該有利遊技状態が終了するかに基づいて、該特定の第1図柄変動が終了した後の遊技状態の有利度が変化し得るように構成されていると共に、
    前記特定の第1図柄変動が終了した後に有利度の高い遊技状態が生起される条件を満たしたことを報知可能に構成されている
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技球が入球可能な第1の契機入球手段および第2の契機入球手段と、
    前記第1の契機入球手段への入球を契機として第1判定を実行し、前記第2の契機入球手段への入球を契機として第2判定を実行する判定実行手段と、
    前記第1判定の結果に基づいて第1図柄変動を制御し、前記第2判定の結果に基づいて第2図柄変動を制御する図柄制御手段と、
    他の遊技状態より前記第1の契機入球手段への入球が容易となる遊技状態、または、他の遊技状態で不可能な前記第1の契機入球手段への入球が可能となる遊技状態である有利遊技状態を生起させる遊技状態制御手段とを備えた遊技機において、
    前記有利遊技状態の終了条件が定められており、
    前記有利遊技状態中に前記第1判定が当りの判定結果となり該当りの判定結果に基づく特定の第1図柄変動が実行される場合に、当該特定の第1図柄変動の開始から当該当りの判定結果に基づく当り遊技の開始までの間に当該有利遊技状態の終了条件が成立するかに基づいて、該特定の第1図柄変動が終了した後の遊技状態の有利度が変化し得るように構成されていると共に、
    前記特定の第1図柄変動が終了した後に有利度の高い遊技状態が生起される条件を満たしたことを報知可能に構成されている
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 前記有利遊技状態中の前記第2図柄変動の実行回数に関する指標情報を通知する指標情報通知手段を備え、
    前記遊技状態制御手段は、前記有利遊技状態中に前記第2図柄変動の実行回数が特定回数に達したことを条件として当該有利遊技状態を終了させ得るよう構成され、
    前記指標情報通知手段は、前記有利遊技状態中における前記第2図柄変動の実行回数が前記特定回数に達することまたは前記特定回数に近づくことに伴って前記指標情報の内容を変化させ得る請求項1または2記載の遊技機。
  4. 演出を実行可能な演出実行手段と、
    前記第1の契機入球手段への入球に基づいて前記演出実行手段に演出を実行させると共に、前記第2の契機入球手段への入球に基づいて前記演出実行手段に演出を実行させる演出制御手段とを備え、
    前記演出制御手段は、前記演出実行手段に実行させる演出の態様を、その演出の実行契機が前記第1の契機入球手段および前記第2の契機入球手段の何れへの入球であるかに応じて異ならせ得る請求項1~3の何れか一項に記載の遊技機。
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