JP6483065B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技者に有利な遊技状態を生起可能な遊技機に関するものである。
遊技機の代表例の一つとしてのパチンコ機は、パチンコ球が流下可能な遊技領域が前面側に形成された遊技盤を備えている。遊技領域には、パチンコ球が入賞可能な始動入賞口が設けられており、該始動入賞口にパチンコ球が入賞するか否かによって遊技者の興趣が高められる。ここで、パチンコ機は、始動入賞口にパチンコ球が入賞したことを契機として、遊技者に有利な当り遊技を付与するか否かを決定すると共に、遊技者に有利な特典遊技状態(例えば、通常遊技状態中よりも大当り確率が高められる確率変動状態)を当り遊技状態の終了後に付与するか否かを決定するようになっている(例えば、特許文献1)。
特開2014−207991号公報
しかしながらパチンコ機は未だ多様性に乏しく、新たな遊技性を提供することが求められている。
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、新たな遊技性により遊技の興趣を高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願請求項1に係る遊技機は、
特別入賞口(34a,41a)と、第1始動入賞口(29a)と、開閉部材(33b)の変位に応じて開放状態および閉成状態に変化する第2始動入賞口(33a)と、第1および第2始動入賞口(29a,33a)の何れかへの遊技球の入賞を契機として当り遊技状態を生起させるか否かの判定を行う当り判定手段(60a)と、前記当り判定手段(60a)による判定が当りの判定結果となったことを契機として前記特別入賞口(34a,41a)への遊技球の入賞が可能な当り遊技状態を生起させる当り生起手段(60a)と、前記当り判定手段(60a)による判定が当りの判定結果となる確率が通常遊技状態より高確率となる確率変動状態を前記当り遊技状態の終了後に生起させる確変生起手段(60a)と、前記通常遊技状態よりも前記第2始動入賞口に遊技球を入賞させ易い入賞容易状態を前記当り遊技状態の終了後に生起させる入賞容易生起手段(60a)と、図柄を変動表示可能な図柄表示部(17)とを備え、該図柄表示部(17)に表示される図柄によって前記当り判定手段(60a)による判定の結果を報知または示唆可能に構成された遊技機において、
前記特別入賞口(34a,41a)が1つまたは複数設けられて、少なくとも1つの前記特別入賞口(34a,41a)に入賞した遊技球が特定の入球領域(41d)に入球し得るよう構成され、
前記確変生起手段(60a)は、前記特定の入球領域(41d)に遊技球が入球したことを契機として前記確率変動状態を生起させ得るよう構成される一方、計数手段(60a)により計数される前記確率変動状態の生起回数が上限回数に達した場合には、前記特定の入球領域(41d)への遊技球の入球が発生しても前記確率変動状態を生起させないよう構成され、かつ前記確率変動状態において前記図柄の変動表示が所定回数実行されることで前記確率変動状態を終了させるよう構成され、
前記当り生起手段(60a)は、前記特定の入球領域(41d)への遊技球の入球が可能な第1の当り遊技状態を生起可能に構成されると共に、前記特定の入球領域(41d)への遊技球の入球が不可能または前記第1の当り遊技状態よりも困難な第2の当り遊技状態を生起可能に構成され、
前記入賞容易生起手段(60a)は、前記当り判定手段(60a)が前記通常遊技状態において行った判定に基づいて前記当り生起手段(60a)が前記第1の当り遊技状態および前記第2の当り遊技状態の何れを生起させる場合にもその当り遊技状態の終了後に前記入賞容易状態を生起させ得るよう構成され、前記確率変動状態の生起回数が上限回数に達したことで前記確変生起手段(60a)が当り遊技状態の終了後に前記確率変動状態を生起させない場合にもその当り遊技状態の終了後に前記入賞容易状態を生起させ得るよう構成され、
前記第1始動入賞口(29a)への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段(60a)の判定が当りの判定結果となった場合に、前記当り生起手段(60a)が前記第1の当り遊技状態を生起させる確率よりも高い確率で前記第2の当り遊技状態を生起させるよう構成されると共に、
前記第2始動入賞口(33a)への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段(60a)の判定が当りの判定結果となった場合に前記当り生起手段(60a)が前記第2の当り遊技状態を生起させないよう構成されるか、または、前記第1始動入賞口(29a)への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段(60a)の判定が当りの判定結果となった場合に前記当り生起手段(60a)が前記第1の当り遊技状態を生起させる確率が、前記第2始動入賞口(33a)への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段(60a)の判定が当りの判定結果となった場合に前記当り生起手段(60a)が前記第1の当り遊技状態を生起させる確率よりも低い確率となるよう構成され
前記特定の入球領域(41d)への遊技球の入球が可能な入球可能期間を生起させることを事前に報知する事前報知演出と、前記入球可能期間であることを報知する期間報知演出と、前記特定の入球領域(41d)に遊技球が入球して前記確率変動状態を生起させる条件が成立したことを報知する確定報知演出とを、前記第1の当り遊技状態において実行可能に構成されて、
前記確率変動状態中の前記当り判定手段(60a)の判定に基づく前記当り遊技状態で前記確率変動状態を生起させる条件が成立しなかった場合に当該当り遊技状態の終了後に生起させる特定の入賞容易状態の開始から終了までの期間を認識可能に構成され、
前記特定の入賞容易状態での前記当り判定手段(60a)の判定に基づく前記第1の当り遊技状態では、他の入賞容易状態での前記当り判定手段(60a)の判定に基づく前記第1の当り遊技状態とは異なる態様で、前記事前報知演出および前記期間報知演出を実行するよう構成されると共に、
前記特定の入賞容易状態での前記当り判定手段(60a)の判定に基づく前記第1の当り遊技状態において前記確率変動状態を生起させる条件が成立した場合は、他の入賞容易状態での前記当り判定手段(60a)の判定に基づく前記第1の当り遊技状態において前記確率変動状態を生起させる条件が成立した場合とは異なる態様で、前記確定報知演出を実行するよう構成されたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、第1始動入賞口への入賞を契機として第1の当り遊技状態よりも第2の当り遊技状態の方が生起され易く構成する一方で、第2始動入賞口への入賞を契機として第2の当り遊技状態が生起されないまたは第1の当り遊技状態が第1始動入賞口への入賞を契機とする場合より生起され易い構成とすることにより、各当り遊技状態が生起される期待度を何れの始動入賞口に遊技球が入賞したかによって相違させることができ、第2始動入賞口に遊技球が入賞することの価値を高めることができる。また、特定の入球領域への入球を契機として確率変動状態が生起されるよう構成することで、特別入賞口に入賞した後の遊技球の挙動により興趣を高めることができる。更に、確率変動状態の生起回数に応じた制限条件が成立した場合に当該確率変動状態が生起されないよう構成することで、確率変動状態の生起回数が過剰となるのを防ぐことができる。ここで、入賞容易状態において生じた第2始動入賞口への入賞を契機として当り遊技状態を生起させる場合において、その入賞容易状態が、通常遊技状態から移行した第1の当り遊技状態の終了後に生起されたものである場合よりも、通常遊技状態から移行した第2の当り遊技状態の終了後に生起されたものである場合の方が、通常遊技状態に復帰するまでに多くの当り遊技状態が生起される可能性が高まる。すなわち、意外性のある新たな遊技性を提供することができる。
また、計数手段により計数される生起回数が上限回数に達した状態で生起される第1の当り遊技状態において特定の入球領域への遊技球の入球が発生しても当該第1の当り遊技状態の終了後に確率変動状態が生起されないよう構成したから、確率変動状態の過度な継続を防止することができる。
更に、第1の当り遊技状態の終了後に確率変動状態が生起されてから通常遊技状態に復帰するまでの間において第1の遊技状態が生起されることに遊技者の期待を集めることができる。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願請求項に係る遊技機は、
特別入賞口(34a,41a)と、第1始動入賞口(29a)と、開閉部材(33b)の変位に応じて開放状態および閉成状態に変化する第2始動入賞口(33a)と、第1および第2始動入賞口(29a,33a)の何れかへの遊技球の入賞を契機として当り遊技状態を生起させるか否かの判定を行う当り判定手段(60a)と、前記当り判定手段(60a)による判定が当りの判定結果となったことを契機として前記特別入賞口(34a,41a)への遊技球の入賞が可能な当り遊技状態を生起させる当り生起手段(60a)と、前記当り判定手段(60a)による判定が当りの判定結果となる確率が通常遊技状態より高確率となる確率変動状態を前記当り遊技状態の終了後に生起させる確変生起手段(60a)と、前記通常遊技状態よりも前記第2始動入賞口に遊技球を入賞させ易い入賞容易状態を前記当り遊技状態の終了後に生起させる入賞容易生起手段(60a)とを備えた遊技機において、
前記特別入賞口(34a,41a)が1つまたは複数設けられて、少なくとも1つの前記特別入賞口(34a,41a)に入賞した遊技球が特定の入球領域(41d)に入球し得るよう構成され、
前記確変生起手段(60a)は、前記特定の入球領域(41d)に遊技球が入球したことを契機として前記確率変動状態を生起させ得るよう構成される一方、前記確率変動状態の生起回数に応じた制限条件が成立した場合に前記確率変動状態を生起させないよう構成され、
前記当り生起手段(60a)は、前記特定の入球領域(41d)への遊技球の入球が可能な第1の当り遊技状態を生起可能に構成されると共に、前記特定の入球領域(41d)への遊技球の入球が不可能または前記第1の当り遊技状態よりも困難な第2の当り遊技状態を生起可能に構成され、
前記入賞容易生起手段(60a)は、前記当り判定手段(60a)が前記通常遊技状態において行った判定に基づいて前記当り生起手段(60a)が前記第1の当り遊技状態および前記第2の当り遊技状態の何れを生起させる場合にもその当り遊技状態の終了後に前記入賞容易状態を生起させ得るよう構成され、前記制限条件が成立したことで前記確変生起手段(60a)が当り遊技状態の終了後に前記確率変動状態を生起させない場合にもその当り遊技状態の終了後に前記入賞容易状態を生起させ得るよう構成され、
前記第1始動入賞口(29a)への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段(60a)の判定が当りの判定結果となった場合に、前記当り生起手段(60a)が前記第1の当り遊技状態を生起させる確率よりも高い確率で前記第2の当り遊技状態を生起させるよう構成されると共に、
前記第2始動入賞口(33a)への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段(60a)の判定が当りの判定結果となった場合に前記当り生起手段(60a)が前記第2の当り遊技状態を生起させないよう構成されるか、または、前記第1始動入賞口(29a)への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段(60a)の判定が当りの判定結果となった場合に前記当り生起手段(60a)が前記第1の当り遊技状態を生起させる確率が、前記第2始動入賞口(33a)への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段(60a)の判定が当りの判定結果となった場合に前記当り生起手段(60a)が前記第1の当り遊技状態を生起させる確率よりも低い確率となるよう構成され、
前記特定の入球領域(41d)への遊技球の入球が可能な入球可能期間を生起させることを事前に報知する事前報知演出と、前記入球可能期間であることを報知する期間報知演出と、前記特定の入球領域(41d)に遊技球が入球して前記確率変動状態を生起させる条件が成立したことを報知する確定報知演出とを、前記第1の当り遊技状態において実行可能に構成されて、
前記確率変動状態中の前記当り判定手段(60a)の判定に基づく前記当り遊技状態で前記確率変動状態を生起させる条件が成立しなかった場合に当該当り遊技状態の終了後に生起させる特定の入賞容易状態の開始から終了までの期間を認識可能に構成され、
前記特定の入賞容易状態での前記当り判定手段(60a)の判定に基づく前記第1の当り遊技状態では、他の入賞容易状態での前記当り判定手段(60a)の判定に基づく前記第1の当り遊技状態とは異なる態様で、前記事前報知演出および前記期間報知演出を実行するよう構成されると共に、
前記特定の入賞容易状態での前記当り判定手段(60a)の判定に基づく前記第1の当り遊技状態において前記確率変動状態を生起させる条件が成立した場合は、他の入賞容易状態での前記当り判定手段(60a)の判定に基づく前記第1の当り遊技状態において前記確率変動状態を生起させる条件が成立した場合とは異なる態様で、前記確定報知演出を実行するよう構成され、
演出を実行可能な演出実行手段(17,18,19)と、
前記演出実行手段(17,18,19)に演出を実行させる演出制御手段(65a)とを備え、
前記演出制御手段(65a)は、前記演出実行手段(17,18,19)が実行する演出の傾向が異なる複数種類の演出モードを決定可能に構成されると共に、前記第1の当り遊技状態において前記特定の入球領域(41d)に遊技球が入球した場合と入球しなかった場合とで異なる前記演出モードを決定するよう構成されたことを要旨とする。
請求項に係る発明によれば、第1始動入賞口への入賞を契機として第1の当り遊技状態よりも第2の当り遊技状態の方が生起され易く構成する一方で、第2始動入賞口への入賞を契機として第2の当り遊技状態が生起されないまたは第1の当り遊技状態が第1始動入賞口への入賞を契機とする場合より生起され易い構成とすることにより、各当り遊技状態が生起される期待度を何れの始動入賞口に遊技球が入賞したかによって相違させることができ、第2始動入賞口に遊技球が入賞することの価値を高めることができる。また、特定の入球領域への入球を契機として確率変動状態が生起されるよう構成することで、特別入賞口に入賞した後の遊技球の挙動により興趣を高めることができる。更に、確率変動状態の生起回数に応じた制限条件が成立した場合に当該確率変動状態が生起されないよう構成することで、確率変動状態の生起回数が過剰となるのを防ぐことができる。ここで、入賞容易状態において生じた第2始動入賞口への入賞を契機として当り遊技状態を生起させる場合において、その入賞容易状態が、通常遊技状態から移行した第1の当り遊技状態の終了後に生起されたものである場合よりも、通常遊技状態から移行した第2の当り遊技状態の終了後に生起されたものである場合の方が、通常遊技状態に復帰するまでに多くの当り遊技状態が生起される可能性が高まる。すなわち、意外性のある新たな遊技性を提供することができる。
また、第1の遊技状態において特定の入球領域に遊技球が入球した場合と入球しなかった場合とで異なる演出モードを決定することで、該第1の遊技状態において特定の入球領域に遊技球が入球したか否かを報知または示唆し得る。
本発明に係る遊技機によれば、新たな遊技性により遊技の興趣を高めることができる。
実施例1に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例1に係る遊技盤の正面図であって、(a)は遊技盤の全体を示し、(b)は第2特別入賞装置の配設部位を拡大して示している。 実施例1に係るパチンコ機の制御構成を示すブロック図である。 実施例1に係る大当り状態に関し、大当り図柄、大当り状態の種類、振分確率、規定入賞数、実質最大賞球数、各ラウンド遊技での開閉部材の開放動作、大当り終了後の遊技状態を示す説明図である。 実施例1に係る大当り状態での第1特別入賞ソレノイド、第2特別入賞ソレノイドおよび切替えソレノイドの動作タイミングを示すタイムチャートである。 実施例1に係る特定入球処理を示すフローチャートである。 実施例1に係る大当り終了処理を示すフローチャートである。 実施例1に係る確変終了処理を示すフローチャートである。 実施例1に係る遊技形態報知部の正面図であって、(a)は、非報知態様を示し、(b)は、左打ち報知態様を示し、(c)は、第1の右打ち報知態様を示し、(d)は、第2の右打ち報知態様を示している。 実施例1に係る表示装置での遊技情報の表示内容であって、(a)は、第1の右打ち報知表示が表示された状態を示し、(b)は、第2の右打ち報知表示と、期間報知演出とが表示された状態を示し、(c)は、第1の右打ち報知表示と、事前報知演出とが表示された状態を示し、(d)は、第2の右打ち報知表示と、事前報知演出と、期間報知演出とが表示された状態を示し、(e)は、第1の左打ち報知表示が表示された状態を示し、(f)は、第2の左打ち報知表示が表示された状態を示している。 実施例1に係る表示装置での報知態様の変化を示すタイムチャートである。 実施例2に係る大当り状態に関し、大当り図柄、大当り状態の種類、振分確率、規定入賞数、実質最大賞球数、各ラウンド遊技での開閉部材の開放動作、大当り終了後の遊技状態を示す説明図である。 実施例3に係る大当り状態に関し、大当り図柄、大当り状態の種類、振分確率、規定入賞数、実質最大賞球数、各ラウンド遊技での開閉部材の開放動作、大当り終了後の遊技状態を示す説明図である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、パチンコ球(遊技球)を用いて遊技を行うパチンコ機を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例1に係るパチンコ機10は、図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤20(図2参照)を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組付けられると共に、遊技盤20には、表示演出を行う演出実行手段としての表示装置(図柄表示部)17が配設されている。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視可能に保護する透明板13aで前後に開口する窓口13bを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組付けられる。なお、実施例1では、前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
前枠13には、図1に示す如く、下球受け皿15の右側方に、前記中枠12に配設された球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられる。この操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20に向けて発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aを操作して回動量を調節することで、前記遊技盤20に形成された第1流下経路24a(後述)をパチンコ球が流下する所謂「左打ち」と、該遊技盤20に形成された第2流下経路24b(後述)をパチンコ球が流下する所謂「右打ち」とを打ち分け得るようになっている。また、前枠13には、窓口13bの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、該前枠13における上部の左右の隅部に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。そして、ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、スピーカ19から適宜の音声を出力することで、表示装置17での表示演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、ランプ装置18およびスピーカ19は、表示装置17での表示演出に合わせた演出を実行可能な演出実行手段として機能している。
パチンコ機10における中枠12の後面側(遊技盤20の後面側)には、遊技を統括的に制御する主制御基板60が配設されている(図3参照)。そして、主制御基板60は、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて、当該主制御基板60に備えられる主制御CPU60aが各種処理を実行し、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力するように構成されている。また、中枠12の後面側(遊技盤20の後面側)には、主制御基板60からの制御信号に基づいて演出(表示演出や発光演出、音声演出)を統括的に制御する演出制御基板65と、演出制御基板65からの制御信号に基づいて表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70とが配設されている(図3参照)。そして、演出制御基板65が、主制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、表示装置17、ランプ装置18、スピーカ19、後述する遊技形態報知部100(右打ち報知部103、左打ち報知部102および切替報知部101)等の動作を統括的にコントロールし得るようになっている。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、アクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材等からなる透明な平板状の板部材であって、該遊技盤20の前面には、図2(a)に示す如く、略円形状に湾曲形成した案内レール23が配設されており、球発射装置から発射されたパチンコ球が案内レール23により画成される遊技領域24を流下するようになっている。また、遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技部品が前側から取り付けられると共に、遊技領域24の最下部位置には、該遊技領域24に打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口25が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。なお、遊技盤20は、木材板の表面に各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート等を貼付けて装飾したものであってもよい。
実施例1の前記遊技盤20には、図2(a)に示すように、前記案内レール23で囲まれた遊技領域24の略中央で開口する装着口に、前後に開口する窓口(開口部)26aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体26が取り付けられ、該枠状装飾体26の窓口26aを介して前記表示装置17の表示部17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域24内に多数の遊技釘27が設けられると共に、前記枠状装飾体26の左側方に、遊技領域24を流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内具28が回転自在に支持されており、遊技領域24を流下するパチンコ球が遊技釘27や回転案内具28に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。
前記遊技盤20には、前記枠状装飾体26の下方に開設された装着口に、遊技領域24(後述する第1流下経路24a,第2流下経路24b)を流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口29aを有する始動入賞部29が取り付けられている。また、遊技盤20には、始動入賞部29の左上方に開設された装着口に、遊技領域24(第1流下経路24a)を流下するパチンコ球が入賞可能な普通入賞口30aが設けられたサイド飾り部材30が取り付けられる。更に、遊技盤20の第2流下経路24bに、該第2流下経路24bを流下するパチンコ球が通過可能な球通過ゲート31と、第2流下経路24bを流下するパチンコ球が入賞可能な普通入賞口32aが設けられた普通入賞部材32と、第2流下経路24bを流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口33aを有する始動入賞装置33と、第2流下経路24bを流下するパチンコ球が入賞可能な第1特別入賞口34aを有する第1特別入賞装置34とが取り付けられている。また実施例1の枠状装飾体26には、第2流下経路24bを流下するパチンコ球が入賞可能な第2特別入賞口41aを有する第2特別入賞装置41が、該第2流下経路24bに臨むように設けられている(図2(a)参照)。
(枠状装飾体26について)
前記枠状装飾体26は、前記遊技盤20の前面より前方に突出して遊技領域24と表示装置17の表示部17aを区切る庇状部36と、該庇状部36の後縁から外方に延出する薄板状の台板部37とを備えている(図2(a)参照)。枠状装飾体26は、台板部37を遊技盤20の前面に当接した状態で、該台板部37をネジ等の固定手段で遊技盤20に固定され、該枠状装飾体26の外側、具体的には庇状部36と案内レール23との間にパチンコ球が流下する遊技領域24(第1および第2流下経路24a,24b)が画成されるようになっている。なお、枠状装飾体26を遊技盤20に取り付けた状態で、庇状部36の後端縁から外方に延出する台板部37が遊技盤20の前面に沿って延在して、該台板部37の前側をパチンコ球が通り得るようになっている。
前記枠状装飾体26の庇状部36は、枠状装飾体26(台板部37)の左側縁の略中間位置から上縁および右下縁に亘って連続して延在するよう設けられており、前記表示装置17における表示部17aの前面側を横切ってパチンコ球が流下(落下)するのを規制している。また庇状部36は、最上部位置から左右方向に下方傾斜するよう形成されて、遊技領域24に打ち出されたパチンコ球が庇状部36上で滞ることなく枠状装飾体26の左側方または右側方へ誘導案内されるよう形成されている。すなわち、枠状装飾体26の外側に画成される遊技領域24は、図2(a)に示す如く、該枠状装飾体26の左側方をパチンコ球が流下する第1流下経路24aおよび枠状装飾体26の右側方をパチンコ球が流下する第2流下経路24bに分かれており、前記球発射装置により遊技領域24内に向けて発射されたパチンコ球は、到達位置に応じて第1流下経路24aか、或いは第2流下経路24bの何れかを流下するよう構成される。そして、実施例1に係るパチンコ機10では、前記第1流下経路24aをパチンコ球が流下する場合(左打ちの場合)に、パチンコ球が第2流下経路24bを流下する場合に比べて始動入賞部29の第1始動入賞口29aにパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されると共に、該第2流下経路24bをパチンコ球が流下する場合(右打ちの場合)に、パチンコ球が第1流下経路24aを流下する場合に比べて第1および第2特別入賞装置34,41の特別入賞口34a,41aや始動入賞装置33の第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されている。なお、実施例1では、遊技盤20における前記第1流下経路24aおよび第2流下経路24bの最下部位置に前記アウト口25が夫々設けられており、各流下経路24a,24bを最下部まで流下したパチンコ球を対応するアウト口25を介して機裏側に排出するよう構成してある。
(始動入賞部29について)
前記遊技盤20に配設された前記始動入賞部29の第1始動入賞口29aは、遊技領域24内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされ、該第1始動入賞口29aは、前記遊技領域24を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成される。また始動入賞部29は、前記第1始動入賞口29aに入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第1始動入賞検出センサ54を備えている。第1始動入賞検出センサ54は主制御基板60と電気的に接続されており(図3参照)、該第1始動入賞検出センサ54によるパチンコ球の検出(第1の始動条件の成立)を契機として所定数(実施例1では4個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、主制御基板60(主制御CPU60a)は、第1始動入賞検出センサ54によるパチンコ球の検出を契機として、大当り状態(当り遊技状態)を生起させるか否かの特図当り判定(大当り抽選、大当り判定)を行うよう構成されている。そして、前記表示装置17の表示部17aでは、第1始動入賞検出センサ54によるパチンコ球の検出を契機として、特図当り判定の結果を示す図柄変動演出(演出用の図柄としての飾図の変動表示を含む表示演出)が行われるようになっている。
(始動入賞装置33について)
前記始動入賞装置33の第2始動入賞口33aは、開閉部材33bによって開閉するよう構成されており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド56(図3参照)の駆動に伴って開閉部材33bが第2始動入賞口33aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、第2始動入賞口33aは、始動入賞ソレノイド56を駆動することによる開閉部材33bの変位に応じて開放状態および閉成状態に変化することで、パチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。具体的に、第2始動入賞口33aが開放状態の場合は、当該第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞が第1始動入賞口29aよりも容易となり、第2始動入賞口33aが閉成状態の場合は、当該第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞が不可能または困難となる。
前記始動入賞装置33は、前記第2始動入賞口33aに入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第2始動入賞検出センサ55を備えている。第2始動入賞検出センサ55は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(図3参照)、該第2始動入賞検出センサ55によるパチンコ球の検出(第2の始動条件の成立)を契機として所定数(実施例1では4個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、主制御基板60(主制御CPU60a)は、第2始動入賞検出センサ55によるパチンコ球の検出を契機として、大当り状態(当り遊技状態)を生起させるか否かの特図当り判定(大当り抽選、大当り判定)を行うよう構成されている。そして、前記表示装置17の表示部17aでは、第2始動入賞検出センサ55によるパチンコ球の検出を契機として、特図当り判定の結果を示す図柄変動演出が行われるようになっている。
(第1特別入賞装置34について)
前記第1特別入賞装置(特別入賞部)34は、大当り抽選の結果として大当りが発生した場合に第1特別入賞口(特別入賞口)34aを開閉する第1開閉部材(開閉部材)34bを備えている。第1開閉部材34bは、駆動手段としての第1特別入賞ソレノイド57(図3参照)に連繋されて、該第1特別入賞ソレノイド57を駆動することで、第1開閉部材34bが第1特別入賞口34aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉鎖位置と該第1特別入賞口34aへのパチンコ球の入賞を許容する開放位置との間を移動するよう構成される。また第1特別入賞装置34には、前記第1特別入賞口34aに入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての第1特別入賞検出センサ58が配設されている。第1特別入賞検出センサ58は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(図3参照)、第1特別入賞検出センサ58がパチンコ球を検出すると、検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)に出力し、該主制御基板60の制御下に予め設定された数(実施例1では10個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1特別入賞装置34は、第1開閉部材34bにより第1特別入賞口34aを常には閉鎖する(入賞不能状態とする)よう構成され、後述する大当り状態(当り遊技状態)の発生に伴って第1特別入賞口34aを開放する(入賞可能状態とする)よう構成されている。すなわち、第1特別入賞装置34は、大当り状態で開放可能な入賞装置として機能する。
(第2特別入賞装置41について)
前記第2特別入賞装置(特別入賞部)41は、大当り抽選の結果として大当りが発生した場合に第2特別入賞口(特別入賞口)41aを開閉する第2開閉部材(開閉部材)41bを備えている。第2開閉部材41bは、駆動手段としての第2特別入賞ソレノイド42(図3参照)に連繋されて、該第2特別入賞ソレノイド42を駆動することで、第2開閉部材41bが第2特別入賞口41aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉鎖位置と該第2特別入賞口41aへのパチンコ球の入賞を許容する開放位置との間を移動するよう構成される。具体的に、前記第2特別入賞口41aは、前記枠状装飾体26の右側方に開口するよう形成されると共に、前記第2開閉部材41bは、前後方向に延在する支軸を介して第2特別入賞口41aの開口下縁部側に揺動可能に軸支されており、第2特別入賞ソレノイド42の駆動に伴って、第2特別入賞口41aを閉鎖してパチンコ球の入賞を阻止する閉位置と、第2特別入賞口41aを開放してパチンコ球の入賞を許容する開位置とに揺動変位し得るようになっている。なお、第2特別入賞装置41は、第2開閉部材41bにより第2特別入賞口41aを常には閉鎖する(入賞不能状態とする)よう構成され、後述する大当り状態(当り遊技状態)の発生に伴って第2特別入賞口41aを開放する(入賞可能状態とする)よう構成されている。すなわち、第2特別入賞装置41は、大当り状態で開放可能な入賞装置として機能する。なお、実施例1では、大当り状態中の所定のタイミング(後述する特定ラウンドとして定められた規定回数目のラウンド遊技)で第2特別入賞口41aを開放する(入賞可能状態とする)よう構成されている。
図2(b)に示す如く、前記第2特別入賞装置41の内部には、該第2特別入賞口41aに連通する入賞通路41cと、該入賞通路41cから分岐する特定入球通路(特定の入球領域)41dとが設けられ、第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに入球し得るように構成されている。また、第2特別入賞装置41には、特定入球通路41dへ向けたパチンコ球の移動を阻害する第1姿勢および許容する第2姿勢に変位可能な案内体(可変部材)41eが第2特別入賞口41aの内部に設けられており、当該第2特別入賞装置41に配設された駆動手段としての切替えソレノイド45(図3参照)によって当該案内体41eを第1姿勢および第2姿勢に変位させるよう構成されている。前記案内体41eは、第1姿勢において前記入賞通路41cを開放する一方で特定入球通路41dの球入口を閉鎖すると共に、第2姿勢において入賞通路41cを閉鎖する一方で特定入球通路41dの球入口を開放するよう設けられており、第2姿勢では、入賞通路41cを流下するパチンコ球を特定入球通路41dに案内し得るよう構成されている。ここで、前記第2特別入賞装置41は、常には案内体41eが第1姿勢に保持されており、切替えソレノイド45が大当り状態中に駆動制御されることで、案内体41eが大当り状態中に第2姿勢に変位するようになっている。
前記第2特別入賞装置41は、図2(b)に示す如く、前記入賞通路41cにおける特定入球通路41dの分岐位置より下流側に、該入賞通路41cを通過するパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての第2特別入賞検出センサ43が配設されている。また第2特別入賞装置41には、特定入球通路41dを通過するパチンコ球を検出する特定領域入球検出手段としての特定領域入球検出センサ44が設けられている。第2特別入賞検出センサ43および特定領域入球検出センサ44は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(図3参照)、第2特別入賞検出センサ43および特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出すると、検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)に出力するよう構成される。そして、第2特別入賞検出センサ43および特定領域入球検出センサ44からの検出信号の入力に基づいて、主制御基板60の制御下に予め設定された数(実施例1では10個)の賞球が払い出されるようになっている。
なお、後述する大当り状態は、特別入賞口34a,41aへのパチンコ球の入賞が可能な複数回のラウンド遊技により構成されている。そして、複数種類の大当り状態において共通回数目のラウンド遊技が、案内体41eを作動させて特定入球通路41dを開放する特定のラウンド遊技(以下、「特定ラウンド」と指称する)として設定されている。ここで、実施例1の案内体41eは、大当り状態の種類に関係なく共通の変位パターン(後述)に応じて主制御基板60(主制御CPU60a)が駆動制御することで、特定ラウンドの開始以降における所定のタイミングで第1姿勢から第2姿勢へと変位するようになっている。但し、主制御基板60(主制御CPU60a)は、後述する切替作動終了条件(作動終了条件)を契機として変位パターンに応じた駆動制御を終了(中止)するように構成されている。なお、実施例1では、特定ラウンドの終了条件が成立した場合に、当該ラウンド終了条件が成立したタイミングから2000msが経過した時点で切替作動条件が成立して、主制御CPU60aが変位パターンに応じた案内体41e(切替えソレノイド45)の駆動制御を終了するようにしてある。
(球通過ゲート31について)
前記球通過ゲート31は、該球通過ゲート31のゲート口を通過するパチンコ球を検出する球通過検出センサ72が設けられている。この球通過検出センサ72は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(図3参照)、該球通過検出センサ72から主制御基板60(主制御CPU60a)への球検出信号の入力(すなわち球通過検出センサ72のパチンコ球の検出)に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞装置33の始動入賞ソレノイド56が駆動制御されて開閉部材33bが開閉動作するようになっている。
(普通入賞口30a,32aについて)
前記サイド飾り部材30には、図2(a)に示す如く、2つの普通入賞口30aが設けられている。これに対し、前記普通入賞部材32には、前記球通過ゲート31の下方に1つの普通入賞口32aが設けられている。普通入賞口30a,32aは、前記遊技領域24内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされ、遊技領域24を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成されている。パチンコ機10は、普通入賞口30a,32aに入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサ59を備えている。普通入賞検出センサ59は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(図3参照)、普通入賞検出センサ59がパチンコ球を検出すると、検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)に出力し、該主制御基板60の制御下に予め設定された数(実施例1では10個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、普通入賞検出センサ59は、普通入賞口30aに入賞したパチンコ球を検出するものと、普通入賞口32aに入賞したパチンコ球を検出するものとの2つがパチンコ機10に設けられているが、図3では1つのみ図示している。
(特図表示部61A,61Bについて)
図2(a)の下側に拡大図で示すように、前記遊技盤20には、前記主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御される表示部として、前記第1および第2始動入賞口29a,33aへの入賞を契機として作動する第1および第2特図表示部61A,61Bが設けられている。第1および第2特図表示部61A,61Bは、前記主制御基板60と電気的に接続されており、該主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御されるようになっている。ここで、第1特図表示部61Aは、前記第1始動入賞口29aへの入賞(第1始動入賞検出センサ54の検出)を契機として特別図柄(以下、特図という)の変動表示(以下、特図変動表示という場合がある)を開始した後に、最終的に複数種類の特別図柄の内の1つを大当り抽選(特図当り判定)の結果を示す特図として停止表示するよう構成されている。また、第2特図表示部61Bは、第2始動入賞口33aへの入賞(第2始動入賞検出センサ55の検出)を契機として特図の変動表示(以下、特図変動表示という場合がある)を開始した後に、最終的に複数種類の特別図柄の内の1つを大当り抽選(特図当り判定)の結果を示す特図として停止表示するよう構成されている。すなわち、特図表示部61A,61Bは、停止表示する特図によって大当り状態が生起されるか否かを報知する表示部として設けられている。なお、特図表示部61A,61Bは、何れも遊技領域24外の位置に配設されている。
実施例1のパチンコ機10は、各特図表示部61A,61Bにおいて表示し得る特図として、大当りを認識し得る大当り表示(大当り図柄)としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部61A,61Bに対応して夫々設定されており、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、決定された特図が特図変動表示の結果として各特図表示部61A,61Bに確定停止表示されるよう構成されている。そして、大当り表示(当り表示)としての特図が前記特図表示部61A,61Bの何れかに表示された場合には、該大当り表示に対応した大当り状態での遊技(大当り遊技)が遊技者に付与されるようになっている。実施例1では、特図表示部61A,61Bに表示された大当り表示(大当り図柄)の種類(後述する図柄A,B,a)によって、付与される大当り状態の種類を識別し得るようになっている。この大当り状態の種類については後述する。なお、前述した各特図表示部61A,61Bにおいて表示し得る大当り図柄およびはずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。なお、以下の説明では、第1特図表示部61Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部61Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部61Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部61Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留表示部62A,62Bについて)
実施例1のパチンコ機10は、前記第1始動入賞口29aにパチンコ球が入賞した際(第1の始動条件が成立した際)に取得される入賞情報(各種乱数情報)が記憶手段(実施例1では、主制御RAM60c)に第1特図始動保留情報(第1始動保留球)として記憶されるようになっている。同様に、前記第2始動入賞口33aにパチンコ球が入賞した際(第2の始動条件が成立した際)に取得される情報(各種乱数情報)は、記憶手段(実施例1では、主制御RAM60c)に第2特図始動保留情報(第2始動保留球)として記憶されるようになっている。そして、前記遊技盤20には、第1特図始動保留情報の保留数を表示する第1特図保留表示部62Aおよび第2特図始動保留情報の保留数を表示する第2特図保留表示部62Bが設けられている(図2(a)の拡大図を参照)。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部62A,62Bの表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。第1および第2特図保留表示部62A,62Bは、前記主制御基板60と電気的に接続されており(図3参照)、該主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御されるようになっている。
ここで、前記第1特図保留表示部62Aで表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部62Bで表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(例えば「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。
(普図表示部73について)
前記遊技盤20には、前記球通過検出センサ72のパチンコ球の検出を契機として作動する普図表示部73が設けられている(図2(a)の拡大図を参照)。普図表示部73は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(図3参照)、該主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御されるようになっている。この普図表示部73では、球通過検出センサ72のパチンコ球の検出(球通過ゲート31のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われる。そして、普図表示部73の最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。
(普図保留表示部74について)
また、前記遊技盤20には、図2(a)に示すように、前記球通過ゲート31をパチンコ球が通過した際に取得される情報(後述する各種乱数情報)が機内部の記憶手段(主制御RAM60c)で始動保留情報として記憶された際に、該普図保留情報の保留数を表示する普図保留表示部74が配設されており、該普図保留表示部74の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部74で表示される普図始動保留記憶数は、球通過ゲート31をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例1では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。普図保留表示部74は、前記主制御基板60と電気的に接続されており、該主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御されるようになっている。
(ラウンド表示部63について)
実施例1のパチンコ機10では、特図当り判定に当選した場合に、後述する複数種類の大当り状態の中から1つの大当り状態が決定される。ここで、前記遊技盤20には、当選した大当り状態を構成するラウンド遊技の合計回数を報知するラウンド表示部63(図2(a)の拡大図を参照)が設けられている。実施例1では、大当り状態を構成するラウンド遊技の合計回数として「16回」および「10回」(2種類)が設定されており、該ラウンド表示部63を点灯する場合に各合計回数に合わせた2種類の点灯状態で点灯することで、16回のラウンド遊技からなる大当り状態が生起されることおよび10回のラウンド遊技からなる大当り状態が生起されることを識別可能に報知するようになっている。このラウンド表示部63は、前記主制御基板60と電気的に接続されて(図3参照)、該主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御されるよう構成されている。具体的に、ラウンド表示部63は、大当り状態の開始タイミングで消灯状態から点灯状態へと変化し、大当り状態の終了タイミングで消灯状態へと変化するよう主制御基板60(主制御CPU60a)に制御される。すなわち、ラウンド表示部63は、大当り状態におけるラウンド遊技の合計回数を報知するのと同時に、大当り状態が生起される期間中であることを報知するようになっている。
(右打ち表示部64について)
図2(a)の拡大図に示すように、前記遊技盤20には、前記第2流下経路24bへパチンコ球を打ち出す右打ち遊技が予定された右打ち遊技状態であることを特定可能に表示する右打ち表示部64が配設されている。ここで、右打ち遊技状態では、第2流下経路24bへパチンコ球を打ち出して遊技を行うことで、第1流下経路24aへパチンコ球を打ち出して遊技を行う場合と比べて、多くの利益(例えば球通過ゲート31へのパチンコ球の入球(通過)や、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞や、特別入賞口34a,41aへのパチンコ球の入賞)を遊技者が獲得可能となる。実施例1では、第2流下経路24bに設けられた第1特別入賞口34aや第2特別入賞口41aにパチンコ球を入球させることが可能な大当り状態や、第2流下経路24bに設けられた第2始動入賞口33aにパチンコ球を入球させることが容易な変短状態(後述)が、右打ち遊技状態に該当している。
前記右打ち表示部64は、1個のLEDランプから構成されている。この右打ち表示部64は、前記主制御基板60と電気的に接続されると共に(図3参照)、該主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御されるよう構成されている。そして、右打ち表示部64は、前記右打ち遊技状態の開始(大当り状態の開始)と同時に点灯し、右打ち遊技状態の終了(大当り状態および変短状態(後述)の何れかの終了)と同時に消灯するよう制御され、右打ち表示部64を点灯することで右打ち遊技状態を報知し、右打ち表示部64を消灯することで右打ち遊技状態でないことを報知し得るようになっている。なお、実施例1の右打ち表示部64は、右打ち遊技状態を1種類の報知態様(具体的には、赤色の点灯色での点灯状態を維持する報知態様)で報知するようになっている。
ここで、前記特図表示部61A,61B、特図保留表示部62A,62B、ラウンド表示部63、右打ち表示部64、普図表示部73、普図保留表示部74等は、対応する情報を表示乃至報知し得るものであれば、個別に点灯制御可能な複数のLEDからなる発光表示部で構成したり、または7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他の表示手段を採用できる。なお、前記主制御基板60と電気的に接続される各種表示部61A,61B,62A,62B,63,64,73,74は、1つの表示器(ユニット)として遊技盤20における遊技領域24外の位置に配設されており、前記表示装置17と比較して表示領域が小さく設定されている。すなわち、これらの表示部61A,61B,62A,62B,63,64,73,74は、表示する各情報(遊技情報)をまとめて確認することが容易であり、表示装置17で実行されている演出に注目している遊技者にとって各種表示部61A,61B,62A,62B,63,64,73,74の点灯表示(発光表示)が妨げにならない位置に設けられている。
(表示装置17について)
実施例1のパチンコ機10は、図柄(飾図)を変動表示可能な前記表示装置17を備えており、この表示装置17の表示部17aに表示される図柄(飾図)によって特図当り判定の結果を報知または示唆可能に構成されている。なお、表示装置17では、図柄変動演出の他に、各遊技状態に適した遊技形態(右打ちや左打ちの打出し態様)を報知するための遊技情報(右打ち報知表示)を表示したり、遊技者に有利な遊技状態(後述する確変状態)が生起される条件(生起条件)が成立したことを報知するための遊技情報(確定報知演出)や、該生起条件を成立させ得ることを報知するための遊技情報(期間報知演出)や、該生起条件を成立させ易い状態となることを事前報知するための遊技情報(事前報知演出)を表示したりすることがあるが、これらの遊技情報の報知については後述する。
(図柄変動演出について)
前記表示装置17には、図2(a)に示すように、飾図(図柄)を変動表示可能な左図柄列66a,中図柄列66b,右図柄列66cの3列の図柄列が左右横並び状に設定されており、前記第1始動入賞口29aまたは第2始動入賞口33aへの入賞を契機として、各図柄列66a,66b,66cの飾図が変動開始されるようになっている。実施例1の表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な有効停止位置68が設定されており、図柄変動演出により、各図柄列66a,66b,66cの有効停止位置68を組み合わせた停止図柄有効ライン69に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。すなわち、実施例1の表示装置17には、1つの停止図柄有効ライン69が設定されている。
また、前記表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列66a,66b,66cの有効停止位置68に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列66a,66b,66cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列66a,66b,66cにおいて、有効停止位置68に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列66a,66b,66cにおいて有効停止位置68に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列66a,66b,66cにおいて有効停止位置68に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置68において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
実施例1に係る表示装置17には、各図柄列66a,66b,66cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列66a,66b,66cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。
そして、前記表示装置17における各図柄列66a,66b,66cの有効停止位置68(停止図柄有効ライン69)に確定停止表示された各図柄列66a,66b,66cの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、大当り状態(当り遊技)が生起されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例1では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置68に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、表示装置17に表示される大当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り状態が生起される。この大当り状態が発生する可能性を認識できる飾図の図柄組み合わせが、表示装置17に表示される大当り示唆表示となる。一方で、表示装置17の有効停止位置68に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には大当り状態が生起されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、表示装置17のはずれ表示となる。
前記表示装置17には、第1特図表示部61Aおよび第2特図表示部61Bでの特図変動表示の結果として表示される特図に対応する飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部61Aおよび第2特図表示部61Bに表示される特図と、表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが、対応する特図当り判定における同じ結果を示すようになっており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部61Aおよび第2特図表示部61Bに特図が確定停止されると共に、表示装置17の各図柄列66a,66b,66cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。ここで、第1特図表示部61Aと表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出とが同時に開始され、特図1と飾図とが同時に確定停止表示される。同様に、第2特図表示部61Bと表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出とが同時に開始され、特図2と飾図とが同時に確定停止表示される。なお、実施例1では、第1および第2特図表示部61A,61Bにおいて特図変動表示が同じ期間に重複して行われることはなく、一方の特図表示部61A,61Bで特図変動表示が行われている場合には、主制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
また、表示装置17では、表示演出の演出傾向が異なる複数種類の演出モード(後述)に対応した内容の遊技状態示唆画像を表示するようになっている。ここで、演出制御CPU65aは、大当り状態が生起されていない状態で、図柄変動演出の演出傾向が異なる複数の図柄演出モード(後述)のうち何れかに対応する制御状態となり、当該モードに合わせた表示演出を表示装置17に表示させる。また、演出制御CPU65aは、大当り状態が生起された状態では、大当り状態中に実行する当り演出の演出傾向が異なる複数の当り演出モード(後述)のうち何れかに対応する制御状態となり、当該モードに合わせた表示演出を表示装置17に表示させる。そして、図柄演出モード毎および当り演出モード毎に、表示装置17の飾図の背面に映し出される背景画像が異なるように設定されており、背景画像の種類から現在の演出モードを遊技者が認識し得るようになっている。
(確変状態について)
実施例1のパチンコ機10は、大当り状態の終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態(確率変動状態)を生起する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態は、前記特別入賞口34a,41aへのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が生起されていない状態に比べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率(特図当り判定が当りの判定結果となる確率)を当該第1特典遊技状態が生起されていない状態での特図当り確率(低確率)よりも高確率に設定することにより、特別入賞口34a,41aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態(確率変動状態)を、便宜的に「確変状態」という場合もある。
確変機能は、大当りの抽選確率(特図当り確率)を高確率(実施例1では、1/46.78)に設定する機能(確変状態を生起する機能)である。なお、大当り状態を除く遊技状態のうちで確変状態が生起されていない状態を、非確変状態というものとする。この非確変状態では、大当りの抽選確率が低確率(実施例1では、1/179.55)に設定される。主制御CPU60aが確変状態を生起させる場合に、実施例1では、大当り状態終了後、所定回数の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が生起されるようになっている。具体的に、実施例1では、図4に示すように、確変状態が生起される変動回数(以下、確変回数という)として100回が設定されており、確変状態において100回の図柄変動演出が実行されることで当該確変状態を終了させるようになっている。但し、確変状態が生起される期間としては、上記のものに限られない。例えば、大当り状態終了後、次回の大当りに当選するまでの間継続して確変状態が生起されるようにしてもよい。また、前述した大当りの抽選確率(低確率および高確率)は一例であって、これに限られるものではない。
実施例1のパチンコ機10は、パチンコ球が前記特定入球通路41dに入球したことを契機として、主制御CPU60aが確変状態を生起させるよう構成されている。具体的には、特定入球有効期間において前記特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出が発生した場合に、確変状態の生起条件が成立するようになっている。なお、大当り状態が生起される期間のうち一部の期間が特定入球有効期間とされ、主制御CPU60aは、この特定入球有効期間での特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出を有効(確変状態の生起条件を成立させる入球検出)と判定し、それ以外のタイミングでの検出を無効(確変状態の生起条件を成立させない入球検出)と判定するように構成されている。一方で、特定入球有効期間において特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出が発生しなかった場合に、該大当り状態の終了後に確変状態を生起させないようになっている。すなわち、第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに入球するか否かにより興趣が高められる。なお、実施例1において特定入球有効期間は、主制御CPU60aによる変位パターンに応じた駆動制御の開始時点から、当該駆動制御が終了(切替作動終了条件が成立)して更に2000msが経過する時点までの期間とされている。
ここで、実施例1のパチンコ機10は、特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出が特定入球有効期間内のタイミングで発生したか否かを主制御基板60(主制御CPU60a)が判定すると共に、該特定領域入球検出センサ44による検出が特定入球有効期間以外のタイミングで発生した(特定入球エラーが発生した)と判定する場合には、特定入球エラーが発生したことに対応するエラー報知(特定入球エラー報知)を表示装置17、ランプ装置18、スピーカ19等に実行させるよう構成されている。すなわち、演出実行手段としての表示装置17、ランプ装置18およびスピーカ19は、特定入球エラー等のエラー(異常状態)を報知する報知手段としても機能している。なお、パチンコ機10は、大当り状態が生起される期間において特定領域入球検出センサ44による検出(無効な検出)が特定入球有効期間ではないタイミングで発生した場合に、当該大当り状態の終了後に確変状態を生起させないようになっている。
また、実施例1のパチンコ機10では、非確変状態での特図当り判定を契機として生起される大当り状態を初回(初当り)として、非確変状態へと復帰するまでの間における大当り状態の終了毎に開始された確変状態の回数(以下、生起回数という)が上限回数(リミット)に達した場合(確変状態の生起回数に応じた制限条件が成立した場合)に、次に生起される大当り状態の終了後に確変状態を生起させないよう制御する機能(確変生起制限機能)を、主制御基板60(主制御CPU60a)が有している。すなわち、主制御CPU60aの確変生起制限機能により、生起回数が上限回数に達するまでに生起された大当り状態に限り、その終了時点に確変状態が生起されることにより、確変状態の生起回数が過剰となるのを防いでいる。
(変短状態について)
実施例1のパチンコ機10は、大当り状態の終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態を生起する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態は、当該第2特典遊技状態が生起されていない状態と比べて第2始動入賞口33aにパチンコ球を入賞させ易い入賞容易状態である。すなわち、第2特典遊技状態(入賞容易状態)は、当該第2特典遊技状態が生起されていない状態と比べて第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞契機が増加する入賞率向上状態である。なお、この第2特典遊技状態(入賞容易状態)が生起された場合には、第1始動入賞口29aよりも第2始動入賞口33aにパチンコ球を入賞させ易い状態となる。
ここで、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口33aを開放する開閉部材33bの開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお、普図当り1回についての第2始動入賞口33aを開放する開閉部材33bの開放時間を増やすに際しては、開閉部材33bの開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33bの開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。実施例1では、第2特典遊技状態について、「変短状態」という場合もある。なお、大当り状態を除く遊技状態のうちで変短状態が生起されていない状態を、非変短状態というものとする。また、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態は、大当り状態の終了後(当り遊技の終了後)に遊技者に付与可能な特定状態である。
実施例1では、非変短状態において普図表示部73で行われる普図変動表示の変動時間が5000msに設定され、変短状態において普図表示部73で行われる普図変動表示の変動時間が非変短状態よりも短い600msに設定されており、変短状態の生起に伴い普図表示部73で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。また、非変短状態における普図当り確率が低確率(実施例1では、1/100)に設定されると共に、変短状態における普図当り確率が高確率(実施例1では、99/100)に設定されており、変短状態の生起に伴い普図当り確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例1において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、500msに設定されている。なお、非変短状態における普図当り確率を0パーセント(0/100)に設定してもよい。
また、変短状態では、非変短状態とは異なる動作パターンで前記開閉部材33bが開閉動作されるようになっている。具体的には、非変短状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33bが開放してから所定時間(実施例1では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33bは開放してから所定時間(実施例1では1800ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を3回行うようになっている。すなわち、変短状態では、非変短状態と比較して、開閉部材33bの合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて前記第2始動入賞口33aへの入賞を許容する入賞上限数(実施例1では3個)が設定されており、前記開閉部材33bを開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達することで、開閉部材33bを閉鎖させるようになっている。
パチンコ機10は、変短状態が生起される変動回数(以下、変短回数という)を、大当り図柄の種類(図柄A、図柄B、図柄a)に応じて決定するよう構成されている。ここで、実施例1では、図4に示すように、大当り図柄の種類に応じた複数種類の大当り状態の何れが終了する場合にも同じ変短回数の変短状態(変短回数が100回の変短状態)を主制御CPU60aが生起させるようになっている。この場合に、主制御CPU60aは、変短状態を生起させる場合に、直前の大当り状態の種類に関わらず、また直前の大当り状態中に特定入球通路41dにパチンコ球が入球したか否かに関わらず、変短回数が100回の変短状態を生起させるようになっている。但しこれに限られず、大当り状態中において前記特定入球通路41dにパチンコ球が入球しなかった場合に、特定入球通路41dにパチンコ球が入球した場合よりも少ない変短回数(例えば50回)の変短状態を生起させるか、または変短状態を生起させないようにしてもよい。
このように、実施例1のパチンコ機10は、確変状態および変短状態を主制御CPU60aが生起させ得ることにより、大当り状態が生起されていない場合の遊技状態として、確変状態および変短状態の両方が生起されていない通常遊技状態としての「非確変状態・非変短状態」と、確変が生起されていない一方で変短状態が生起されている「非確変状態・変短状態」と、確変状態および変短状態の両方が生起されている「確変状態・変短状態」とを生起可能に構成されている。なお、他の遊技状態として、確変状態が生起されている一方で変短状態が生起されていない「確変状態・非変短状態」を生起し得るように構成してもよい。この場合に、主制御CPU60aは、主制御RAM60cに記憶される複数種類のフラグ(確変フラグおよび変短フラグ)の設定値によって前述した各遊技状態を判別し得るように構成されている。主制御CPU60aは、確変状態を生起させる場合に対応して、主制御RAM60cに記憶される確変フラグの値を「1」に設定する。すなわち、確変フラグの設定値は、主制御CPU60aが確変状態を生起させるタイミングで「0」から「1」に変更され、確変状態を終了させるタイミングで「1」から「0」へと戻される。また、主制御CPU60aは、変短状態を生起させる場合に対応して、主制御RAM60cに記憶される変短フラグの値を「1」に設定する。すなわち、変短フラグの設定値は、主制御CPU60aが変短状態を生起させるタイミングで「0」から「1」に変更され、変短状態を終了させるタイミングで「1」から「0」へと戻される。なお、主制御CPU60aは、大当り状態を開始するタイミングで確変フラグおよび変短フラグの各設定値を「0」に設定するようになっている。
(大当り状態について)
次に、実施例1のパチンコ機10で生起される大当り状態について説明する。大当り状態は、特図変動表示の結果として第1特図表示部61Aまたは第2特図表示部61Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り状態(大当り図柄)の種類に応じて、第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bまたは第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bが開閉動作される。実施例1では、図4に示すように、第1開閉部材34bまたは第2開閉部材41bを合わせて1回または複数回開放するラウンド遊技を規定ラウンド数(実施例1では16回または10回)だけ実行した後に、大当り状態が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口34a,41aに規定入賞数(実施例1では、5個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定のラウンド時間(実施例1では、27000msおよび40ms)が経過することで終了する(ラウンド終了条件が成立する)よう設定されている。なお、大当り状態では、1回目のラウンド遊技を開始する前にオープニング演出時間が設定されると共に、最後のラウンド遊技の終了後にエンディング演出時間が設定される。また、大当り状態における各ラウンド遊技の終了からの開閉部材34b,41bが閉鎖状態で保持される待機時間として、インターバル時間(図5にINTで示している)が設定される。更に、特定ラウンドのラウンド時間の一部として、第2開閉部材41bが閉鎖状態で保持されるラウンド内待機時間(図5にstbで示している)が設定される。なお、実施例1では、大当り状態の種類に関わらず全てのインターバル時間が一定(実施例1では、2000ms)に設定されていると共に、ラウンド内待機時間が各インターバル時間と同じ時間(2000ms)に設定されている。これに対し、インターバル時間を複数種類の時間から適宜決定するようにしてもよい。また、ラウンド内待機時間をインターバル時間と異なる時間としてもよい。
大当り状態を構成する各ラウンド遊技では、開放時間が異なる複数種類の開放態様(開放パターン)の何れかによって開閉部材34b,41bが開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)を行うようになっている。実施例1の開閉部材34b,41bは、パチンコ球を所定間隔(実施例1では、600ms)で連続的に発射した条件においてラウンド遊技に定められた規定個数(5個)のパチンコ球が特別入賞口34a,41aに到達可能な開放時間(具体的には、3000ms以上の時間)に亘って開放を継続する2種類の長時間開放動作(長開放)と、開閉部材34b,41bの開放時間が発射間隔(600ms)より短く設定された1種類の短時間開放動作(短開放)との3種類の開放動作を行うようになっている。ここで、実施例1では、第1開閉部材34bに第1長時間開放動作を行わせるための第1特別入賞ソレノイド57の最大駆動時間(最大励磁時間)が27000ms(図5に「T1a」で示している)に設定されると共に、第2開閉部材41bに第2長時間開放動作を行わせるための第2特別入賞ソレノイド42の最大駆動時間(最大励磁時間)が24960ms(図5に「T1b」で示している)に設定され、第2開閉部材41bに短時間開放動作を行わせるための第2特別入賞ソレノイド42の最大駆動時間(最大励磁時間)が40ms(図5に「T2」で示している)に設定されている。従って、以下の説明では、第1長時間開放動作に対応する開放時間を27000msとし、第2長時間開放動作に対応する開放時間を24960msとし、短時間開放動作に対応する開放時間を40msとして説明する。すなわち、実施例1のパチンコ機10では、第2開閉部材41bが短時間開放動作する間には第2特別入賞口41aへのパチンコ球の入賞を殆ど期待し得ないようになっている。なお、長時間開放動作を1種類のみまたは開放時間が異なる3種類以上設定してもよいし、短時間開放動作を開放時間が異なる複数種類設定してもよい。
実施例1のパチンコ機10では、前記第1〜第2始動入賞口29a,33aへのパチンコ球の入賞に基づいて行われる特図当り判定の結果が当りの判定結果となった場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の大当り状態の中から1つの大当り状態が決定され、その決定された大当り状態が生起される(図4参照)。ここで、複数種類の大当り状態の内で何れの大当り状態が生起されるかは、特図当り判定に当選した際に決定される大当り図柄の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例1において第1特図表示部61Aに表示可能な100種類の大当り図柄(特図1の大当り図柄)は、図柄A、図柄Bの2つのグループに分類されており、第1特図表示部61Aに確定停止表示された大当り図柄としての特図1に応じた大当り状態が生起されるようになっている。また、実施例1において第2特図表示部61Bに表示可能な100種類の大当り図柄(特図2の大当り図柄)は、全て図柄aのグループに分類されており、第2特図表示部61Bに確定停止表示された大当り図柄としての特図2に応じた大当り状態が生起されるようになっている。
実施例1のパチンコ機10は、図4に示すように、前記第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機として行われる特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、2種類の図柄(図柄A、図柄B)の何れかに分類される1つの大当り図柄を決定するようになっている。具体的には、第1特図始動保留情報に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、遊技状態の違いに関わらず、1パーセントの確率で大当り図柄としての図柄Aが選択され、99パーセントの確率で大当り図柄としての図柄Bが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。また、実施例1のパチンコ機10は、前記第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機として行われる特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数が複数の値のうち何れの値であっても、1種類の図柄(図柄a)に分類される1つの大当り図柄を決定するようになっている。具体的には、第2特図始動保留情報に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、遊技状態の違いに関わらず、100パーセントの確率で大当り図柄としての図柄aが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。
なお、前述した大当り図柄の振分確率は一例であり、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数が何れの値であっても図柄A(または図柄B)に分類される1つの大当り図柄を決定するようにしてもよいし、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、複数種類の図柄の何れかに分類される1つの大当り図柄を決定するようにしてもよい。
実施例1のパチンコ機10では、大当り状態として、図柄A,aに対応する第1の大当り状態(第1の当り遊技状態)および図柄Bに対応する第2の大当り状態(第2の当り遊技状態)の2種類が設定されている。ここで、パチンコ機10は、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、主制御CPU60aが、第1の大当り状態を生起させる確率より高い確率で第2の大当り状態を生起させるように構成されている。具体的には、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に主制御CPU60aが第1の大当り状態を生起させる第1確率(実施例1では1パーセント)および第2の大当り状態を生起させる第2確率(実施例1では99パーセント)の差(98パーセント)が、第1確率(第1確率および第2確率の比較において低い方の確率)よりも大きくなるよう設定されている。すなわち、実施例1では、通常遊技状態(非変短状態)において第1の大当り状態および第2の大当り状態が生起される各確率に大きな差が設けてある。そして、このような第1確率および第2確率の関係において第2確率が高い方の確率とされている(第1始動入賞口29aへの入賞を契機として第1の大当り状態が生起され難い)ことにより、第1始動入賞口29aへの入賞を契機として第1の大当り状態が生起されることの希少性が高められている。
また、実施例1のパチンコ機10は、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、主制御CPU60aが第2の大当り状態を生起させないように構成されている。更に、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に主制御CPU60aが第1の大当り状態を生起させる確率(100パーセント)は、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に主制御CPU60aが第1の大当り状態を生起させる確率(1パーセント)よりも高い確率に設定されている。すなわち、第2始動入賞口33aへの入賞を契機として第2の大当り状態が生起されず、また第2始動入賞口33aへの入賞を契機とする場合の方が第1始動入賞口29aへの入賞を契機とする場合より第1の大当り状態が生起され易い構成とすることにより、各当り遊技状態が生起される期待度を何れの始動入賞口に遊技球が入賞したかによって相違させることができるようになっている。
実施例1では、大当り状態の種類(第1の大当り状態、第2の大当り状態)毎に、各ラウンド遊技で第1開閉部材34bおよび第2開閉部材41bの何れを開放動作するか(第1特別入賞口34aおよび第2特別入賞口41aの何れを開放するか)や、開閉部材34b,41bをどのように開放動作するかが定められている(開放時間および開放タイミングが定められている)。図4に示すように、第1の大当り状態は、合計で16回のラウンド遊技のうち全てにおいて第1開閉部材34bまたは第2開閉部材41bが長時間開放動作(第1または第2長時間開放動作)を行うよう設定されているのに対し、第2の大当り状態は、図4に示すように、合計10回のラウンド遊技のうち、1回目から9回目までのラウンド遊技において第1開閉部材34bが長時間開放動作(第1長時間開放動作)を行い、10回目のラウンド遊技において第2開閉部材41bが短時間開放動作を1回行うよう設定されている。すなわち、第1の大当り状態および第2の大当り状態は、生起可能なラウンド遊技の合計回数が相違していると共に、第1開閉部材34bまたは第2開閉部材41bが長時間開放動作を行うラウンド遊技の回数が相違しており、第1の大当り状態の結果として遊技者が獲得し得る賞球の数(実施最大賞球数)が、第2の大当り状態の結果として遊技者が獲得し得る賞球の数(実施最大賞球数)より多くなるよう設定されている。
第1の大当り状態および第2の大当り状態では、10回目のラウンド遊技が、各大当り状態において共通して特定ラウンドとして定められている。特定ラウンドは、第2特別入賞口41aを開放すると共に当該第2特別入賞口41a内部の特定入球通路41dを開放するラウンド遊技であり、ラウンド時間が第1の大当り状態では27000msに設定され、第2の大当り状態では40msに設定されている。そして、各大当り状態における特定ラウンドでは、案内体41eを第1姿勢および第2姿勢に変位させるタイミングを特定するための1種類の変位パターン(特定の変位パターン)に応じて、主制御基板60(主制御CPU60a)が切替えソレノイド45を駆動制御するようになっている。ここで、変位パターンは、1回の大当り状態において主制御CPU60aが切替えソレノイド45を最初に駆動状態(励磁状態)とするタイミングから最後に駆動停止状態(消磁状態)とするタイミングまでの駆動制御内容を定めたものである。具体的には、変位パターンとして、図5に示すように、特定ラウンドの開始時点で切替えソレノイド45を駆動状態として、その40ms経過後に駆動停止状態とし、更に2000ms経過後に再び駆動状態として、26960ms経過後に駆動停止状態とする駆動制御内容が定められている。すなわち、変位パターンは、全体で29000msの時間に対応している。
但し、主制御CPU60aは、特定ラウンドの終了後に切替作動終了条件が成立した場合に、切替えソレノイド45を駆動停止状態(消磁状態)として変位パターンに応じた駆動制御の途中であっても当該駆動制御を終了するよう構成されている。ここで、切替作動条件(作動終了条件)は、変位パターンに応じた切替えソレノイド45(案内体41e)の駆動制御を終了する条件であり、実施例1では、ラウンド終了条件が成立したタイミングから2000msが経過した時点で切替作動終了条件が成立するようになっている。なお、ラウンド終了条件が成立したことに応じて切替作動終了条件が成立するようにしてもよい。すなわち、主制御CPU60aは、大当り状態として第1の大当り状態および第2の大当り状態の何れを生起させるかに関わらず、特定の変位パターンに応じて案内体41eを第1姿勢および第2姿勢に駆動制御すると共に、当該特定の変位パターンに応じた駆動制御を切替作動終了条件の成立を契機として終了するよう構成され、各大当り状態において共通の変位パターンを用い、かつ案内体41eの駆動制御を終了する条件(特定ラウンドの終了条件の成立から2000msが経過したこと)を共通化することで、主制御CPU60aによる駆動制御の複雑化を防止している。なお、変位パターンに応じた1回の駆動制御において切替えソレノイド45を駆動状態とする回数は1回のみであってもよく、この場合は当該1回の駆動状態の開始タイミングが前述した「最初に駆動状態とするタイミング」となり、当該1回の駆動状態の終了タイミングが前述した「最後に駆動停止状態とするタイミング」となる。
実施例1では、前述の如く、特定ラウンドの終了条件が成立してから2000msが経過するまでは、切替作動終了条件が成立せず、主制御CPU60aによる変位パターンに応じた駆動制御が継続される。このため、第1の大当り状態において、第2開閉部材41bがラウンド終了に応じて閉鎖される直前に生じた入賞球が特定入球通路41dに入球し得る時間の余裕が確保されている。
ここで、第1の大当り状態および第2の大当り状態は、特定ラウンドの終了条件が成立するタイミングが相違するよう設定されている。第1の大当り状態は、特定ラウンド(10回目のラウンド遊技)のラウンド時間が27000msに定められ、かつ当該ラウンド時間において第2開閉部材41bが短時間開放動作および第1長時間開放動作を2000msのラウンド内待機時間を挟んで連続的に行うように設定される。これにより、第1の大当り状態の特定ラウンドでは、規定個数(5個)のパチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞可能となり、第2開閉部材41bが第1長時間開放動作を行っている最中に入賞したパチンコが特定入球通路41dに入球する。すなわち、第1の大当り状態では、特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bの第2長時間開放動作が開始されてから第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに入球し得る時間の経過後に当該特定ラウンドの終了条件が成立することとなる。そして、当該ラウンド終了条件の成立を契機として(ラウンド終了条件成立から2000ms経過後に)、切替作動終了条件が成立し、主制御CPU60aが変位パターンに応じた駆動制御を終了する。このように、第1の大当り状態は、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が可能な大当り状態として生起される。
一方で、第2の大当り状態は、特定ラウンド(10回目のラウンド遊技)のラウンド時間が40msに定められ、かつ当該ラウンド時間の開始から40msの時間に限って第2開閉部材41bが短時間開放動作を行うように設定される。そして、短時間開放動作の終了と共にラウンド時間が終了することにより、当該特定ラウンドの終了条件が成立して、当該終了条件成立時点で主制御CPU60aによる変位パターンに応じた切替えソレノイド45の駆動制御が終了する。すなわち、第2の大当り状態は、特定ラウンドにおいて第2特別入賞口41aにパチンコ球が入賞可能となった直後に該第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに到達可能なタイミングより前に、当該特定ラウンドの終了条件が成立することとなる。そして、当該ラウンド終了条件の成立を契機として(ラウンド終了条件成立から2000ms経過後に)、切替作動終了条件が成立し、主制御CPU60aが変位パターンに応じた駆動制御を終了する。このように、第2の大当り状態は、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が不可能または第1の大当り状態よりも困難な大当り状態として生起される。
ここで、主制御CPU60aは、特定領域入球検出センサ44による検出が発生すると、当該検出が特定入球有効期間に発生したかを判定する。そして、主制御CPU60aは、特定領域入球検出センサ44による検出が特定入球有効期間に発生したと判定した場合に、確変回数が100回に設定された確変状態を大当り状態の終了タイミングで生起させるようになっている(但し、確変生起制限機能が作動する場合には確変状態が生起されない)。なお、第1の大当り状態および第2の大当り状態における各特定ラウンドでは、特定入球有効期間として、案内体41eが第1姿勢から第2姿勢への1回目(最初)の変位を開始する時点(特定ラウンドの開始時点)を開始タイミングとし、かつ案内体41eが2回目(最後)の第2姿勢から第1姿勢に変位する時点(切替作動終了条件の成立時点)から2000msが経過した時点を終了タイミングとする期間が設定される。
第1の大当り状態の終了後および第2の大当り状態の終了後には、何れも変短回数が100回に設定された変短状態が主制御CPU60aによって生起されるようになっている。この場合に、主制御CPU60aは、生起させた大当り状態がどのような遊技状態で行われた特図当り判定を契機とするかや、生起させた大当り状態が第1の大当り状態および第2の大当り状態のうち何れであったかや、当該大当り状態において特定入球有効期間中にパチンコ球が特定入球通路41dに入球したか否かや、確変生起制限機能が作動したか否かといった条件に関係なく、共通の変短回数(100回)の変短状態を生起させるようになっている。
(第1の大当り状態について)
図4に示すように、図柄A,aに分類される大当り図柄(特図)に対応する第1の大当り状態は、当該第1の大当り状態が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、開閉部材34b,41bを予め定められた態様で動作させて特別入賞口34a,41aを開放するようになっている。具体的に、第1の大当り状態は、ラウンド遊技の合計回数が「16回」に設定された大当り状態であって、各ラウンド遊技の規定入賞数が「5個」に設定されている。また、第1の大当り状態では、全てのラウンド遊技でのラウンド時間として27000msが設定されている。そして、1回目から9回目までのラウンド遊技、および11回目から16回目までのラウンド遊技では、第1特別入賞ソレノイド57を27000msの開放時間(ラウンド時間と同じ時間)に亘って駆動状態(励磁状態)とすることで第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bを第1長時間開放動作させて、第1特別入賞口34aを長時間に亘って開放させるよう設定されている。また、10回目のラウンド遊技では、第2特別入賞ソレノイド42を先ず40msの開放時間に亘って駆動状態(励磁状態)とすることで第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bを短時間開放動作させた後、2000msのラウンド内待機時間の経過時点から26960msの開放時間に亘って駆動状態(励磁状態)とすることで第2開閉部材41bを第2長時間開放動作させて、第2特別入賞口41aを長時間に亘って開放させるよう設定されている。従って、第1の大当り状態の結果として払い出され得る実質最大賞球数は、16(ラウンド遊技の回数)×5(ラウンド遊技の規定入賞数)×10(1回の入賞に対する賞球数)=800個となる(図4参照)。
また、第1の大当り状態では、予め定めた変位パターンに従って、10回目のラウンド遊技(特定ラウンド)の開始タイミングに切替えソレノイド45を駆動状態(励磁状態)として、40msの経過後に駆動停止状態(消磁状態)とし、2000msの経過後に再び駆動状態として、当該駆動状態を26960ms(図5参照)が経過するまで維持可能とすることで、特定入球通路41dの球入口を長時間に亘り開放可能とするよう設定されている。すなわち、第1の大当り状態は、切替えソレノイド45を少なくとも第2開閉部材41bが第2長時間開放動作する開放時間(ラウンド時間)において駆動状態(励磁状態)とすることで、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が可能な大当り状態であり、遊技者が遊技状態に適した遊技形態(すなわち、右打ちの打出し態様)で遊技を行えば、特定入球通路41dにパチンコ球を容易に入球させ得るようになっている。そして、この第1の大当り状態の特定ラウンドでは、当該特定ラウンドの開始時点から該ラウンド終了後4000msを経過した時点までが特定入球有効期間となり、最も長い場合で31000msの期間が特定入球有効期間として設定され得るようになっている。
更に、この第1の大当り状態が終了する場合には、生起させた第1の大当り状態がどのような遊技状態で行われた特図当り判定を契機とするかや、当該第1の大当り状態において特定入球有効期間中にパチンコ球が特定入球通路41dに入球したか否かや、確変生起制限機能が作動したか否かの各条件に関係なく、変短回数が100回の変短状態が生起されるようになっている。
(第2の大当り状態について)
図4に示すように、図柄Bに分類される大当り図柄(特図)に対応する第2の大当り状態は、当該第2の大当り状態が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、開閉部材34b,41bを予め定められた態様で動作させて特別入賞口34a,41aを開放するようになっている。具体的に、第2の大当り状態は、ラウンド遊技の合計回数が「10回」に設定された大当り状態であって、各ラウンド遊技の規定入賞数が「5個」に設定されている。また、第2の大当り状態では、1回目から9回目のラウンド遊技でのラウンド時間として27000msが設定されている。一方で、10回目のラウンド遊技のラウンド時間は、第1の大当り状態の特定ラウンドよりも大幅に短い40msに設定されている。
ここで、第2の大当り状態では、1回目から9回目までのラウンド遊技において、第1特別入賞ソレノイド57を27000msの開放時間に亘って駆動状態(励磁状態)とすることで第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bを第1長時間開放動作させて、第1特別入賞口34aを長時間に亘って開放するよう設定されている一方で、10回目のラウンド遊技(特定ラウンド)は、第2開閉部材41bに当該ラウンド遊技の開始タイミングから40msの開放時間に亘る1回の短時間開放動作のみを行わせるよう設定されている。従って、第2の大当り状態の結果として払い出され得る実質最大賞球数は、特定ラウンド(10回目のラウンド遊技)において基本的に入賞が発生しないことを考慮すると、9(規定入賞数のパチンコ球が入賞可能なラウンド遊技の回数)×5(ラウンド遊技の規定入賞数)×10(1回の入賞に対する賞球数)=450個となる(図4参照)。すなわち、第2の大当り状態の結果として遊技者が獲得し得る賞球の数は、第1の大当り状態の結果として遊技者が獲得し得る賞球の数よりも少なくなるよう設定されている。
また、第2の大当り状態では、切替えソレノイド45を10回目のラウンド遊技(特定ラウンド)の開始時点から40msに亘って駆動状態(励磁状態)とするよう設定されている。すなわち、前述した第1の大当り状態での変位パターンと同じタイミング(特定ラウンドの開始タイミング)で切替えソレノイド45を駆動状態(励磁状態)とし、2040msが経過した時点(ラウンドの終了から2000msが経過した時点)で、当該切替えソレノイド45の駆動状態を終了させる(図5参照)よう設定されている。この場合に、変位パターンとして、40msの駆動状態(励磁状態)の後に2000msの駆動停止状態(消磁状態)を介して再び駆動状態とするパターンが予め設定されていることから、変位パターンの途中までに応じた駆動制御を行う2040msの内で最初の40msが経過して以降は、切替えソレノイド45は駆動停止状態とされる。そして、この第2の大当り状態の特定ラウンドでは、当該特定ラウンドの開始時点から4040msを経過する時点(切替作動終了条件の成立から2000msを経過する時点)までが特定入球有効期間となる。
すなわち、第2の大当り状態の特定ラウンドでは、第2開閉部材41bが極めて短時間(40ms)だけ開放されることから、第2特別入賞口41aにパチンコ球を入賞させること自体が困難となる。しかも、第2特別入賞口41aへの入賞および特定入球通路41dへの入球の両方が可能となる時間が極めて短時間(40ms)だけ生じるよう設定されている。このため、第2の大当り状態では、遊技者が遊技状態に適した遊技形態(すなわち、右打ちの打出し態様)で遊技を行ったとしても、特定ラウンドにおいてパチンコ球を特定入球通路41dに入球させることが不可能または第1の大当り状態よりも困難となっている。なお、実施例1の第2特別入賞装置41は、パチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞してから特定入球通路41dの球入口に到達するまでに最短で300msの時間(40msを超える時間)がかかるよう構成されており、第2の大当り状態における特定ラウンドでは実質的にパチンコ球を特定入球通路41dに入球させることが不可能となっている。このため、図4では、第2の大当り状態における「生起条件成立時における当り後の確変回数」を「(実質的に不可)」と示している。これに対し、例えば第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が40ms以内の時間で特定入球通路41dの球入口に到達可能に構成することで、第2の大当り状態の特定ラウンドにおいて第1の大当り状態よりもパチンコ球を特定入球通路41dに入球させ難い範囲で当該特定入球通路41dに入球し得る構成としてもよい。
なお、第2の大当り状態が終了する場合には、生起させた第2の大当り状態がどのような遊技状態で行われた特図当り判定を契機とするかや、当該第2の大当り状態において特定入球有効期間中にパチンコ球が特定入球通路41dに入球したか否かや、確変生起制限機能が作動したか否かの各条件に関係なく、変短回数が100回の変短状態が生起されるようになっている。
(確変状態を生起させるタイミングを遅らせるか否かの遊技性について)
実施例1では、通常遊技状態において遊技者が遊技状態に合った遊技形態で遊技を行う(すなわち、遊技者が「左打ち」を行う)ことでパチンコ球を第1始動入賞口29aに入賞させることが可能となり、該第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機として行われる特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、第1の大当り状態および第2の大当り状態のうち何れが生起される場合にも、その大当り状態の終了後に変短回数が100回の変短状態が生起され得るようになっている。また、変短状態において遊技者が遊技状態に合った遊技形態で遊技を行う(すなわち、遊技者が「右打ち」を行う)ことでパチンコ球を第2始動入賞口33aに入賞させることが可能となり、該第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機として行われる特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、第1の大当り状態が生起されるようになっている。すなわち、主制御CPU60aが通常遊技状態において行った特図当り判定に基づいて第1の大当り状態および第2の大当り状態の何れを生起させる場合にも変短状態が生起されることから、通常遊技状態での特図当り判定の結果として第2の大当り状態が生起された場合であっても、その後の変短状態(非確変状態・変短状態)において第1の大当り状態が生起されることを充分に期待することができる。
ここで、通常遊技状態において第1始動入賞口29aでの特図当り判定を契機として第1の大当り状態が生起され、かつこの第1の大当り状態の終了後に生起される変短状態(確変状態・変短状態)において第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする次の大当り状態(具体的には、第1の大当り状態)が生起された場合には、当該次の大当り状態の終了時点で生起される確変状態は生起回数2回目の確変状態であり、それ以降、確変生起制限機能が作動するまでの確変状態の残り生起回数は7回となる。これに対し、通常遊技状態での特図当り判定を契機として第2の大当り状態が生起され、かつこの第2の大当り状態の終了後に生起される変短状態(非確変状態・変短状態)において第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする次の大当り状態(具体的には、第1の大当り状態)が生起された場合には、当該次の大当り状態の終了時点で生起される確変状態は生起回数1回目の確変状態であり、それ以降、確変生起制限機能が作動するまでの確変状態の残り生起回数は8回となる。
このように、実施例1のパチンコ機10は、通常遊技状態での特図当り判定に基づいて第1の大当り状態が生起された場合には、この第1の大当り状態の終了後に確変状態・変短状態が生起されることで次の大当り状態が生起される可能性を高めることができ、確変生起制限機能が作動するまでの各大当り状態の終了後100回の図柄変動演出が終了するまで確変状態・変短状態が生起されることで、合計9回の大当り状態が高い確率で連続的に生起されることになる。これに対し、通常遊技状態での特図当り判定に基づいて第2の大当り状態が生起された場合には、この第2の大当り状態の終了後に生起される非確変状態・変短状態で次の大当り状態が生起される可能性はやや劣るものの、この非確変状態・変短状態において第1の大当り状態が生起されれば、合計10回の大当り状態が高い確率で連続的に生起されることになる。すなわち、通常遊技状態での特図当り判定に基づいて生起される大当り状態が第1の大当り状態および第2の大当り状態の何れであっても、その後の遊技において遊技者の期待感を高めることができるようになっている。
また、実施例1のパチンコ機10は、第1の大当り状態の特定ラウンド(第1期間)において、遊技者が遊技状態に合った遊技形態で遊技を行えば(すなわち、遊技者が「右打ち」を行えば)、略確実にパチンコ球を特定入球通路41dへと導くことができる一方、遊技者が操作ハンドル16の操作を停止したり、または「左打ち」を行うことで、パチンコ球を特定入球通路41dに入球させないようにすることができる。そして、第1の大当り状態の特定ラウンドにおいて特定入球通路41dにパチンコ球を入球させなかった場合は、当該大当り状態の終了後において確変状態は生起されないものの、変短回数が100回の変短状態が生起されることで、当該変短状態において第1の大当り状態が生起されることを充分に期待できるようになっている。すなわち、主制御CPU60aが第1の大当り状態を生起させる場合に、当該第1の大当り状態の特定ラウンドにおいてパチンコ球を特定入球通路41dへと入球させて、終了後100回の図柄変動演出が行われる期間に確変状態・変短状態(すなわち、確変生起制限機能が作動するまでの生起回数の1回にカウントされる確変状態)を生起させるか、該第1の大当り状態の特定ラウンドにおいてパチンコ球を特定入球通路41dへと入球させないようにして、終了後100回の図柄変動演出が行われる期間に非確変状態・変短状態を生起させるか(すなわち、確変状態を生起させないことで確変生起制限機能が作動するまでの残り生起回数を上限回数に戻すか)を、遊技者が選択できるようになっている。このため、実施例1では、第1の大当り状態の特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bが第2長時間開放動作を開始するタイミングよりも前に、後述する事前報知演出を表示装置17に表示させて、パチンコ球を略確実に特定入球通路41dへと導くことができる期間が生起されることを報知するようになっている。
(遊技形態報知部100について)
図2(a)および図9に示すように、遊技盤20には、遊技状態(右打ち遊技状態および左打ち遊技状態)に適した遊技形態(打出し態様)に関する情報(遊技情報)を出力する情報出力手段として、遊技形態報知部100が設けられている。遊技形態報知部100は、パチンコ機10の裏側に配設された演出制御基板65(演出制御基板65に備えられる演出制御CPU65a)により制御されるよう構成されている。
ここで、前述のように実施例1のパチンコ機10は、遊技状態が非変短状態(左打ち遊技状態)である場合は、第1流下経路24aをパチンコ球が流下する左打ちの打出し態様(遊技形態)で遊技者が遊技を行う方が、第2流下経路24bをパチンコ球が流下する右打ちの打出し態様(遊技形態)で遊技を行うよりも遊技者に有利な制御条件になっている。一方で、遊技状態が変短状態、或いは大当り状態が生起された遊技状態である場合(右打ち遊技状態である場合)は、第2流下経路24bをパチンコ球が流下する右打ちの遊技形態で遊技者が遊技を行う方が、第1流下経路24aをパチンコ球が流下する左打ちの遊技形態で遊技を行うよりも遊技者に有利な制御条件になっている。そこで、実施例1のパチンコ機10は、遊技形態報知部100により出力される情報に基づいて、遊技状態(変短状態、大当り状態等)に適した遊技形態(打出し態様)を遊技者に報知し得るよう構成されており、当該遊技形態報知部100で報知される遊技形態に基づいて左打ちの打出し態様および右打ちの打出し態様に切り替えるよう遊技者が操作ハンドル16を操作することで、遊技状態に適した遊技形態(打出し態様)を選択し得るようになっている。言い換えると、遊技形態報知部100は、遊技状態が非変短状態となる場合に対応して、左打ちの打出し態様で遊技を行う方が有利であることを報知すると共に、遊技状態が変短状態または大当り状態である場合に対応して、右打ちの遊技形態で遊技を行う方が有利であることを報知している。
なお、実施例1では、遊技状態に適した遊技形態に関する情報(遊技情報)を報知する他の構成として、主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御される前述した右打ち表示部64が設けられると共に、演出制御基板65(演出制御CPU65a)によって表示内容が制御される前記表示装置17が設けられている。そして、右打ち表示部64、遊技形態報知部100および表示装置17が予め定められた条件に基づいて情報出力を行うことで、遊技に適した遊技形態に関する情報(遊技情報)が遊技状態に合わせた適切なタイミングで報知されるよう構成されている。
図2(a)に示すように、前記遊技形態報知部100は、正面視において前記枠状装飾体26における庇状部36の内側(窓口26aの内側)に位置するよう配置されて、パチンコ機10の前面側から視認し得るよう構成されている。すなわち、遊技形態報知部100は、遊技を行う際に自然に遊技者の視線に入るような位置に設けられている。実施例1では、前記枠状装飾体26の上部位置に配置され、前記案内レール23に沿って前記遊技領域24に流入したパチンコ球の行方に視線を移した際に、遊技形態報知部100とパチンコ球とを同時に目視し得るようになっている。なお、実施例1では、前記第2流下経路24bに隣接する位置に遊技形態報知部100を配置してある。
前記遊技形態報知部100は、図9に示すように、遊技形態(パチンコ球の打出し位置)を報知する複数の報知部101,102,103を備えており、当該複数の報知部101,102,103の何れか単独または複数を組み合わせて報知するよう構成されている。すなわち、遊技形態報知部100は、左打ちの遊技形態および右打ちの遊技形態の夫々を報知可能な切替報知部101と、左打ちの遊技形態を報知可能な左打ち報知部102と、右打ちの遊技形態を報知可能な右打ち報知部103とを備えており、当該切替報知部101、左打ち報知部102および右打ち報知部103の内で報知を行う報知部を組み合わせることで、複数の報知態様でパチンコ球の遊技形態を報知し得るよう構成されている。遊技形態報知部100は、前記演出制御基板65(演出制御CPU65a)により制御されることで、非変短状態のときとは異なる態様により変短状態を報知可能に構成されている。
ここで、前記切替報知部101は、「左打ち」の文字と「右打ち」の文字が重ねて表示されたフィルタの後側に、複数の異なる色で発光するよう発光制御可能なLED等の発光体を備えて構成されており、発光体の発光色を切り替えることで、フィルタを透過して表示される文字が「左打ち」、「右打ち」に切り替わるよう構成されている。また、切替報知部101のフィルタは、ハーフミラー加工が施されており、発光体を消灯した状態では、「左打ち」や「右打ち」の文字が遊技盤20の前側から視認不能となるよう構成されている。すなわち、前記演出制御基板65(演出制御CPU65a)の制御に基づいて切替報知部101の発光体の発光色や発光・消灯を制御することで、切替報知部101に「左打ち」の文字が表示された報知態様と、「右打ち」の文字が表示された報知態様と、「左打ち」および「右打ち」の文字が表示されない報知態様とに切り替え得るよう構成されている。実施例1では、「左打ち」の文字が緑色で表示されると共に、「右打ち」の文字が赤色で表示されるよう構成されている。
また、前記左打ち報知部102は、左向きの矢印を表示したカバーの後側に発光制御可能なLED等の発光体を備えて構成されている。すなわち、演出制御CPU65aの制御に基づいて左打ち報知部102の発光体の発光を制御することで、当該左打ち報知部102の左向きの矢印が点灯した報知態様と、当該左向きの矢印が消灯した報知態様に切り替え得るよう構成されている。なお、左打ち報知部102には、複数(実施例1では2つ)の左向きの矢印が左右の並びに形成されている。同様に、前記右打ち報知部103は、右向きの矢印を表示したカバーの後側に発光制御可能なLED等の発光体を備えて構成されている。すなわち、演出制御CPU65aの制御に基づいて右打ち報知部103の発光体の発光を制御することで、当該右打ち報知部103の右向きの矢印が点灯した報知態様と、当該右向きの矢印が消灯した報知態様に切り替え得るよう構成されている。なお、右打ち報知部103には、複数(実施例1では2つ)の右向きの矢印が上下の並びで形成されている。
実施例1のパチンコ機10では、遊技形態報知部100が、「左打ちの文字」と「左向きの矢印」とを同時表示する左打ち報知態様(図9(b)参照)と、「右向きの矢印」のみを表示する第1の右打ち報知態様(図9(c)参照)と、「右打ちの文字」と「右向きの矢印」とを同時表示する第2の右打ち報知態様(図9(d)参照)と、各報知部101,102,103の何れも報知しない非報知態様(図9(a)参照)とに切り替え得るようになっている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。
(主制御基板60について)
前記主制御基板60は、図3に示す如く、制御処理を実行する主制御CPU60a、該主制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶する主制御ROM60b、当該主制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な主制御RAM60c等が備えられている。そして、主制御CPU60aは、パチンコ球を検出する各種の入球検出センサ(第1始動入賞検出センサ54、第2始動入賞検出センサ55、第1特別入賞検出センサ58、第2特別入賞検出センサ43、特定領域入球検出センサ44、球通過検出センサ72および普通入賞検出センサ59)と電気的に接続されて、各入球検出センサ54,55,58,43,44,72,59の検出状態を判定し得るよう構成されている。また、主制御CPU60aは、各種の遊技情報を表示するための表示部(第1特図表示部61A、第2特図表示部61B、第1特図保留表示部62A、第2特図保留表示部62B、普図表示部73、普図保留表示部74、ラウンド表示部63および右打ち表示部64)と電気的に接続されて、入球検出センサ54,55,44,72の検出を契機として対応する表示部61A,61B,62A,62B,73,74,63,64を点灯および消灯制御し得るよう構成されている。更に、主制御CPU60aは、駆動手段としての始動入賞ソレノイド56、第1特別入賞ソレノイド57、第2特別入賞ソレノイド42および切替えソレノイド45と電気的に接続されて、各駆動手段56,57,42,45を駆動制御する(励磁状態とする)ことで、可変部材である開閉部材33b,34b,41bや案内体41eを開閉作動するよう構成されている。
主制御CPU60aは、第1始動入賞口29aまたは第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ54または第2始動入賞検出センサ55がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての判定用乱数を取得するよう設定されている。ここで、主制御CPU60aが取得する判定用乱数(入賞情報)としては、特図当り判定用乱数や特図決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、主制御CPU60aがこれらの値を所定の周期(実施例1では4ms)で更新し、更新後の値を主制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ54,55の検出信号が主制御CPU60aに入力されたタイミングに応じた判定用乱数が取得されるようになっている。また、主制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。主制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
特図当り判定用乱数は、図柄変動演出(特図変動表示)の結果として大当り状態(当り遊技)を発生するか否かの当り判定(特図当り判定)で用いる乱数である。また、特図決定用乱数は、特図当り判定の結果に応じて第1特図表示部61Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部61Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、大当りの当選を示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部61Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示部61Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ54の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部61Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ55の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部61Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り状態の種類(第1および第2の大当り状態)毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に生起される大当り状態の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が大当り状態の種類を決定する乱数としての機能を有している。実施例1のパチンコ機では、特図当り判定用乱数および特図決定用乱数は、第1始動入賞口29aまたは第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ54または第2始動入賞検出センサ55がパチンコ球を検出したこと)を契機として、主制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記主制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口29a,33aへの入賞タイミングに応じた乱数を前記主制御CPU60aが取得するようになっている。
一方、主制御ROM60bには、特図当り判定値が記憶されている。この特図当り判定値は、特図当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(特図当り判定)で用いる判定値であり、特図当り判定用乱数の取り得る整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、特図当り判定値は、特図当り判定を行う時点で前述した確変状態が生起されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される特図当り判定値の数は、非確変状態の場合に設定される特図当り判定値の数よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における特図当り判定値の設定数を多くすることで、大当りが発生し易くなっている。また、主制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、特図当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示部61Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示部61Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例1では、特図決定用判定値には、特図決定用乱数に対応した整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、主制御ROM60bには、大当り状態に関する情報として、各大当り状態でのラウンド遊技の合計回数および各ラウンド遊技に対応するラウンド時間と、大当り状態における各ラウンド遊技での第1特別入賞ソレノイド57および第2特別入賞ソレノイド42の駆動時間および駆動タイミングを定めた複数種類の開放パターン(長時間開放動作に対応する開放時間や、短時間開放動作に対応する開放時間や、ラウンド内待機時間)と、大当り状態における切替えソレノイド45の駆動時間および駆動タイミングを定めた1種類の変位パターンと、オープニング演出時間と、エンディング演出時間と、インターバル時間とが記憶されている。そして、主制御CPU60aは、主制御ROM60bに記憶されたこれらの情報と、当該主制御CPU60aで計測する時間との関係に基づいて、各駆動手段57,42,45の駆動制御を行うように構成されている。
主制御CPU60aは、大当り状態の開始タイミングおよび大当り状態の種類を示す制御信号としての当り開始コマンドと、大当り状態の終了タイミングおよび生起させる遊技状態(確変状態を生起させるか否か)を示す制御信号としての当り終了コマンドとを、演出制御基板65(演出制御CPU65a)へ向けて大当り状態を開始するタイミングおよび大当り状態を終了するタイミングで出力するよう設定されている。また、主制御CPU60aは、各ラウンド遊技の開始を示す制御信号としての開放コマンドおよび各ラウンド遊技の終了を示す制御信号としての閉鎖コマンドを、演出制御基板65(演出制御CPU65a)へ向けて各ラウンド遊技を開始するタイミングおよび各ラウンド遊技を終了するタイミングで夫々出力するよう設定されている。更に、主制御CPU60aは、変短状態の終了を示す制御信号としての変短終了コマンドを、演出制御基板65(演出制御CPU65a)へ向けて変短状態を終了するタイミングで出力するよう設定されている。
また、主制御CPU60aは、大当り状態の特定ラウンドが生起される期間に対応して設定される特定入球有効期間においてパチンコ球が特定入球通路41dに入球した場合に、当該大当り状態の終了後に確変状態を生起させるよう構成されている。但し、主制御CPU60aは、後述するリミットカウンタの値が上限回数の9回に対応する値である場合には、特定領域入球検出センサ44による検出が特定入球有効期間に発生した場合であっても当該大当り状態の終了時点において確変状態を生起させない(確変生起制限機能を作動させる)ように構成されている。
ここで、主制御CPU60aは、確変状態が生起される回数(生起回数)を計数するリミットカウンタを備えている。このリミットカウンタは、確変状態が大当り状態の終了時に生起される度に値(生起回数)が1ずつ加算されると共に、確変状態が大当り状態の終了時に生起されない場合や、生起させた確変状態を終了する場合に、主制御CPU60aによって計数が終了される(計数値がクリアされる)ようになっている。また、主制御CPU60aは、特定領域入球検出センサ44による検出が特定入球有効期間に発生し、かつ、当該検出の発生時点においてリミットカウンタの値が予め定めた上限回数としての9回に対応する「9」に達していなければ、主制御RAM60cに記憶される生起条件成立フラグの値を、確変状態の生起条件が成立したことを示す「1」に設定する。一方で、リミットカウンタの値が「9」である場合には、特定領域入球検出センサ44による検出が特定入球有効期間に発生したとしても、生起条件成立フラグの設定値を「0」に維持するよう構成されている。そして、主制御CPU60aは、大当り状態の終了時点で、生起条件成立フラグの値が「1」に設定されている場合には確変状態を生起させる一方、値が「0」に設定されている場合には確変状態を生起させず、リミットカウンタの値をクリアするようになっている。すなわち、主制御CPU60aは、リミットカウンタの値が前述した生起回数の上限回数(9回)に対応する「9」に達したことを制限条件の成立として確変生起制限機能を作動させ、第1の大当り状態において特定領域入球検出センサ44による検出が特定入球有効期間に発生しても当該第1の大当り状態の終了後に確変状態を生起させないようにする。
また、主制御CPU60aは、生起条件成立フラグを「1」に設定した時点(特定領域入球検出センサ44による検出が発生した時点)で、確変状態の生起条件が成立したことを示す生起条件成立コマンドを演出制御基板65(演出制御CPU65a)へ向けて出力するよう構成されている。これにより、主制御CPU60aは、確変状態の生起条件が成立したという情報を特定入球通路41dへの入球が発生したタイミングで演出制御CPU65aに伝えることができる。これに対し、生起条件成立コマンドを入力する演出制御CPU65aは、特定入球通路41dへの入球が発生したことを示す後述する確定報知演出を、当該入球が発生した直後に表示装置17に表示させるようになっている。
ここで、図6を参照して、大当り状態が生起される期間に主制御CPU60aが所定の周期(実施例1では4ms)毎に実行する特定入球処理(図6)について説明する。
図6に示すように、主制御CPU60aは、特定入球処理のステップS101において先ず、特定入球通路41dにパチンコ球が入球したか(特定領域入球検出センサ44による検出が発生したか)を判定する。そして、特定入球通路41dにパチンコ球が入球していない場合(ステップS101が否定判定の場合)には、特定入球処理を終了する。一方で、特定入球通路41dにパチンコ球が入球したと主制御CPU60aが判定した場合(ステップS101が肯定判定の場合)には、ステップS102に移行し、特定入球通路41dへの入球(特定領域入球検出センサ44による検出)が特定入球有効期間において発生したものであったか否かを判定する。そして、主制御CPU60aは、ステップS102において特定入球通路41dへの入球が特定入球有効期間以外のタイミングで発生したと判定する場合(ステップS102が否定判定の場合)には、後述するステップS106の処理に移行する。
主制御CPU60aは、ステップS102において特定入球通路41dへの入球が特定入球有効期間中のタイミングで発生したと判定する場合(ステップS102が肯定判定の場合)に、ステップS103に移行する。そして、当該ステップS103において、リミットカウンタの値(確変状態の生起回数)が上限回数に対応する「9」に達したかを判定する。このステップS103の判定が否定判定の場合、すなわちリミットカウンタの値が「8」以下の場合には、主制御CPU60aは、ステップS104の処理に移行し、主制御RAM60cに記憶される生起条件成立フラグの値を「1」に設定する。すなわち、主制御CPU60aは、特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出(特定入球通路41dへのパチンコ球の入球)が特定入球有効期間に発生(ステップS101およびステップS102が肯定判定)し、かつ、リミットカウンタの値(生起回数)が上限回数に対応する「9」に達していない(ステップS103が否定判定)ことを条件として、確変状態の生起条件が成立したことを示す生起条件成立フラグを「1」に設定するように構成されている。
そして、このステップS104の処理が終了すると、主制御CPU60aは、ステップS105において生起条件成立コマンドの出力設定を行って、特定入球処理を終了する。なお、このステップS104において設定された生起条件成立コマンドは、主制御CPU60aが所定の周期(実施例1では4ms)毎に実行するコマンド入出力処理において演出制御CPU65aに出力される。すなわち、主制御CPU60aは、確変状態を大当り状態の終了後に生起させる条件(生起条件)が成立した場合に、当該生起条件が成立したことを示す生起条件成立コマンドを特定領域入球検出センサ44による検出が発生したタイミングで出力するように構成されている。
一方で、主制御CPU60aは、ステップS103においてリミットカウンタの値(確変状態の生起回数)が上限回数に対応する「9」に達したと判定する場合(ステップS103が肯定判定の場合)に、特定入球処理を終了する。すなわち、主制御CPU60aは、リミットカウンタにより計数される確変状態の生起回数が上限回数に達した場合に、特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出(特定入球通路41dへのパチンコ球の入球)が特定入球有効期間に発生(ステップS101およびステップS102が肯定判定)したとしても生起条件成立フラグを「0」に維持する(すなわち、主制御CPU60aが確変生起制限機能を作動させる)ことで、当該大当り状態の終了後に確変状態を生起させない。
また、主制御CPU60aは、前述したステップS102において特定入球通路41dへの入球が特定入球有効期間以外のタイミングで発生したと判定する場合(ステップS102が否定判定の場合)に、ステップS106に移行し、特定入球エラー指定コマンドの出力設定を行った後に、特定入球処理を終了する。なお、このステップS106において設定された特定入球エラー指定コマンドは、主制御CPU60aが所定の周期(実施例1では4ms)に実行するコマンド入出力処理において演出制御CPU65aに出力される。すなわち、主制御CPU60aは、大当り状態が生起される期間中において特定領域入球検出センサ44による検出が発生したかを4ms毎に判定し、案内体41eが第1姿勢にあって特定入球通路41dへの入球が通常生じ得ない異常なタイミング(特定入球有効期間以外のタイミング)で特定領域入球検出センサ44による検出が発生した場合に、パチンコ球を強制的に特定入球通路41dに入球させる不正行為が発生した可能性のある特定入球エラー(異常状態)であることを示す特定入球エラー指定コマンドを出力するように構成されている。
次に、図7を参照して、大当り状態が生起される期間に主制御CPU60aが所定の周期(実施例1では4ms)毎に実行する大当り終了処理(図7)について説明する。
図7に示すように、主制御CPU60aは、大当り終了処理のステップS201において先ず、大当り状態が終了されるタイミングであるか否かを判定する。そして、大当り状態の終了タイミングではない場合(否定判定の場合)には、大当り終了処理を終了する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS201において大当り状態の終了タイミングと判定する場合(肯定判定する場合)には、ステップS202に移行する。
ステップS202において、主制御CPU60aは、主制御RAM60cに記憶される生起条件成立フラグの値が「1」に設定されているか否かを判定する。ここで、生起条件成立フラグは、当該大当り状態の終了後に確変状態を生起させることを前述した特定入球処理において主制御CPU60aが決定した場合(特定入球処理のステップS103が否定判定の場合)に「1」に設定されることから、当該ステップS202において主制御CPU60aは、当該大当り状態の終了後に確変状態を生起させること特定入球処理において決定している場合(生起条件成立フラグが「1」の場合)に肯定判定し、当該ステップS202において主制御CPU60aが否定判定する場合(生起条件成立フラグが「0」の場合)には、当該大当り状態の終了後に確変状態を生起させないことを決定することになる。
このステップS202が肯定判定の場合(生起条件成立フラグが「1」の場合)、主制御CPU60aは、ステップS203、ステップS204、ステップS205およびステップS206の各処理を順に実行する。ステップS203において、主制御CPU60aは、生起条件成立フラグの値を「0」に設定する。これにより、次回の大当り状態の終了後に無条件で確変状態が生起されるのを防ぐことができる。そして、主制御CPU60aは、ステップS203の処理を終了すると、ステップS204において、大当り遊技が生起される期間であるか否かを示す大当りフラグとして主制御RAM60cに記憶される値を「1」(大当り状態を示す値)から「0」へと変更すると共に、確変フラグおよび変短フラグの設定値を「0」から「1」に変更することで、大当り確率を高確率に設定する(すなわち、確変状態を生起させる)。このステップS204において、主制御CPU60aは、確変状態を生起させる期間に対応する特図変動表示(図柄変動演出)の実行回数(確変回数)としての確変回数を「100回」に設定する。
ステップS204の処理を終了すると、主制御CPU60aは、ステップS205において、当り終了コマンドの出力設定を行う。なお、このステップS205において設定された当り終了コマンドは、大当り状態の終了タイミングであること、および、確変状態を生起させることを示すコマンドであり、主制御CPU60aが所定の周期(実施例1では4ms)毎に実行するコマンド入出力処理において演出制御CPU65aに出力されるようになっている。更に、主制御CPU60aは、ステップS205の処理を終了すると、ステップS206に移行し、リミットカウンタの値(生起回数)を1加算するよう更新する。すなわち、主制御CPU60aは、大当り状態の終了時に確変状態を生起させる(ステップS204)ことに伴って、リミットカウンタにより計数される確変状態の生起回数を1回分増加させるように構成されている。そして、このステップS206の処理が終了すると、主制御CPU60aは、大当り終了処理を終了する。
また、ステップS202が否定判定の場合(生起条件成立フラグが「0」の場合)、主制御CPU60aは、ステップS207、ステップS208およびステップS209の各処理を順に実行する。ステップS207において、主制御CPU60aは、大当りフラグの設定値を「1」から「0」へと変更すると共に、変短フラグの設定値を「0」から「1」に変更し、確変フラグの設定値は「0」に維持することで、大当り確率を低確率に設定し、該ステップS207の処理を終了すると、ステップS208において、当り終了コマンドの出力設定を行う。なお、このステップS208において設定された当り終了コマンドは、大当り状態の終了タイミングであること、および、確変状態を生起させないことを示すコマンドであり、主制御CPU60aが所定の周期(実施例1では4ms)毎に実行するコマンド入出力処理において演出制御CPU65aに出力されるようになっている。更に、主制御CPU60aは、ステップS208の処理を終了すると、ステップS209に移行し、リミットカウンタの値(生起回数)を「0」に設定する(クリアする)。すなわち、主制御CPU60aは、大当り状態の終了時に確変状態を生起させないことに伴って、リミットカウンタによる確変状態の生起回数の計数を中止するように構成されている。そして、ステップS209の処理が終了すると、主制御CPU60aは、大当り終了処理を終了する。
次に、図8を参照して、確変状態が生起される期間に主制御CPU60aが所定の周期(実施例1では4ms)毎に実行する確変終了処理について説明する。
主制御CPU60aは、図8に示すように、確変終了処理のステップS301において、大当り状態の終了時点で設定された確変回数における最後の特図変動表示(図柄変動演出)の終了タイミングであるか否かを判定する。そして、このステップS301において否定判定する場合には、確変終了処理を終了する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS301において肯定判定する場合(すなわち、設定された確変回数における最後の特図変動表示の終了タイミングである場合)には、確変フラグの設定値を「1」から「0」に変更した後に、ステップS302に移行し、リミットカウンタの値を「0」に設定する(クリアする)。すなわち、主制御CPU60aは、大当り状態の終了後に生起された確変状態を終了するタイミングで、リミットカウンタによる確変状態の生起回数の計数を中止するように構成されている。そして、ステップS302の処理が終了すると、主制御CPU60aは、確変終了処理を終了する。
すなわち、主制御CPU60aは、始動入賞口29a,33aへの入賞(始動条件の成立)を契機として大当り状態を生起させるか否かの特図当り判定を行う当り判定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、特図当り判定が当りの判定結果となったことを契機として特別入賞口34a,41aにパチンコ球を入賞させることが可能な大当り状態を生起させる当り生起手段(言い換えれば、特別入賞ソレノイド57,42を駆動制御することで開閉部材34b,41bを閉鎖位置および開放位置に変位させる開閉部材駆動制御手段)として機能している。更に、主制御CPU60aは、切替えソレノイド45を駆動制御することで案内体41eを第1姿勢および第2姿勢に変位させる駆動制御手段(可変部材駆動制御手段)として機能している。
また、主制御CPU60aは、特図当り判定が当りの判定結果となる確率が通常遊技状態(非確変状態)より高確率となる確変状態を大当り状態の終了後に生起させる確変生起手段として機能している。更に、主制御CPU60aは、通常遊技状態(非変短状態)よりも第2始動入賞口33aにパチンコ球を入賞させ易い入賞容易状態(変短状態)を大当り状態の終了後に生起させる入賞容易生起手段として機能している。更にまた、主制御CPU60aは、リミットカウンタによって確率変動状態(確変状態)の生起回数を計数する計数手段として機能している。また、主制御CPU60aは、大当り状態の終了後に確変状態が生起されない場合にリミットカウンタの計数値をクリアするクリア手段として機能している。
また、主制御CPU60aは、非確変状態での特図当り判定を契機として生起される大当り状態を初回(初当り)として、非確変状態へと復帰するまでの間における大当り状態の終了毎に生起された確変状態の生起回数が上限回数に達した場合(リミットに達した場合)に、大当り状態の終了後に確変状態を生起させないよう制御する確変生起制限手段として機能している。
(演出に関する制御基板65,70について)
前記演出制御基板65には、演出実行手段17,18,19に演出を実行させる演出制御CPU(演出制御手段)65aが備えられている。該演出制御CPU65aには、図3に示す如く、演出制御ROM65bおよび演出制御RAM65cが接続されている。また、演出制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、演出制御ROM65bには、演出実行手段17,18,19や遊技形態報知部100を統括的に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行するようになっている。
また、表示制御基板70は、表示装置17での各種画像の表示制御を演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて行うよう構成されている。具体的に、表示制御基板70は、図柄変動演出に関する遊技情報としての図柄(飾図)や、複数種類の演出モード(後述)に対応付けられた背景画像等の画像表示制御や、遊技状態に適した遊技形態(打出し態様)を報知するための遊技情報(後述)としての、「左に戻してください」、「左打ち!」、「右打ちしてね」、「右を狙え!」等の文字情報等の画像制御や、確変状態(遊技者に有利な遊技状態)に関する遊技情報(後述)としての、「Vチャレンジタイム」、「確変にする?時短にする?」、「確変GET!!」の文字情報等の画像制御を行う。
(演出モードについて)
演出制御CPU65aは、表示装置17での表示演出の演出傾向が異なる演出モードとして、図柄演出モードおよび当り演出モードを決定可能に構成されている。なお、各演出モードにおいて固有の演出を実行可能とするか、または所定の演出についての実行確率を演出モードの違いに応じて異ならせることで、「演出傾向が異なる」ように構成されている。表示装置17での表示演出について「演出傾向が異なる」とは、例えば、図柄変動演出の複数種類の演出パターンのうちで決定され得る演出パターンの一部が異なったり、当該演出パターンを決定する確率が異なったり、大当り状態が生起されるか否かを示唆または報知するための所定の予告演出を表示するか否か、または表示する確率が異なったり、または、背景画像として表示する内容が異なることを意味している。ここで、各演出モードでは、少なくとも背景画像が相互に異ならせてある。また、各演出モードにおいて表示演出の演出傾向が異なるのに対応して、ランプ装置18およびスピーカ19が実行する発光演出および音出力演出の演出傾向も異なるよう設定されている。ここで、図柄演出モードでは、始動入賞口29a,33aへの入賞を契機として表示装置17に図柄(飾図)を変動表示または停止表示したり、該入賞が生じない場合にはデモ演出を表示したりするようになっている。演出制御CPU65aは、図柄変動演出の演出傾向が異なる複数の図柄演出モードとして、確変状態および変短状態が何れも付与されていない遊技状態(非確変・非変短状態、すなわち通常遊技状態)であることを判別可能な態様で図柄変動演出を行う通常モードと、確変状態が付与されている遊技状態(確変・変短状態)であることを判別可能な態様で図柄変動演出を行う確変モードと、確変状態が付与されておらず変短状態が付与されている遊技状態(非確変・変短状態)であることを判別可能な態様で図柄変動演出を行う変短モードとを設定可能とされている。なお、図柄演出モードの種類はこれらに限定されるものではない。
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aが出力する当り終了コマンドの種類と、当該演出制御CPU65aが計数する図柄変動演出の実行回数とに基づいて、複数種類の図柄演出モードに対応する複数種類の図柄演出モードフラグの値を更新する。この図柄演出モードフラグは、現在滞在している図柄演出モードを識別可能な情報で構成されており、演出制御RAM65cに設定される。演出制御CPU65aは、大当り状態の終了時点において当り終了コマンドを入力した場合に、該当り終了コマンドが確変状態を生起させることを示すものであれば、確変モードに対応する図柄演出モードフラグを「1」に設定する一方で他の図柄演出モードフラグを「0」に設定し、入力した当り終了コマンドが確変状態を生起させないことを示すものであれば、変短モードに対応する図柄演出モードフラグを「1」に設定する一方で他の図柄演出モードフラグを「0」に設定する。また、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの変短終了コマンドの入力に応じて大当り終了後における100回目の図柄変動演出が終了したことを特定した場合に、通常モードに対応する図柄演出モードフラグを「1」に設定する一方で他の図柄演出モードフラグを「0」に設定する。すなわち、演出制御CPU65aは、大当り状態の種類とその大当り状態の終了後の図柄演出モードとが一対一で対応しているのではなく、例えば第1の大当り状態の終了後であっても、当該第1の大当り状態においてパチンコ球が特定入球通路41dに入球した場合(特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出が発生した場合)と入球しなかった場合とで異なる図柄演出モードを決定するように構成されている。これにより、大当り状態の終了後に設定される図柄演出モードによって当該大当り状態での遊技結果(特定入球通路41dにパチンコ球が入球したか否か)が報知または示唆されるようになっている。
また、演出制御CPU65aは、当り遊技が生起される期間に対応する演出モードとして、大当り状態中に表示装置17で実行する表示演出の演出傾向が異なる複数種類の当り演出モードを設定可能とされている。演出制御CPU65aは、主制御CPU60aから出力された当り遊技の開始を示す制御コマンド(当り開始コマンド)に基づいて、演出モードを図柄演出モードから当り演出モードに移行させ、前記主制御CPU60aから出力された当り遊技の終了を示す制御コマンド(当り終了コマンド)に基づいて、演出モードを当り演出モードから図柄演出モードに移行させる。
なお、表示装置17では、各演出モードに対応した内容の遊技状態示唆画像を表示するようになっている。具体的には、図柄演出モード毎および当り演出モード毎に、表示装置17の飾図の背面に映し出される背景画像が異なるように設定されており、背景画像の種類から現在の演出モードを遊技者が認識し得るようになっている。また、各図柄演出モードでは、表示装置17で行われる図柄変動演出の演出内容の一部または全部が異なっており、これらの図柄演出モード毎に特有の演出が実行され得るよう設定されている。なお、各図柄演出モード(通常モード、確変モードおよび変短モード)の夫々において表示装置17に表示される遊技状態示唆画像は1種類である必要はなく、これらの図柄演出モード毎に複数種類の遊技状態示唆画像を設定することができる。
(遊技形態報知部100による報知について)
演出制御CPU65aは、左打ちの遊技形態が適した遊技状態(非変短状態)を報知する場合には、図9(b)に示すように、前記切替報知部101に「左打ち」の文字を表示して報知すると共に前記左打ち報知部102で報知する(左打ち報知態様とする)よう遊技形態報知部100を制御するよう構成される。また、演出制御CPU65aは、右打ちの遊技形態が適した遊技状態(変短状態および大当り状態)を報知する場合には、図9(c)および図9(d)に示すように、切替報知部101に「右打ち」の文字を表示することなく右打ち報知部103に右向きの矢印を点灯して報知する(第1の右打ち報知態様とする)か、或いは切替報知部101に「右打ち」の文字を表示して報知すると共に右打ち報知部103に右向きの矢印を点灯して報知する(第2の右打ち報知態様とする)よう、当該遊技形態報知部100を制御するよう構成される。
ここで、演出制御CPU65aが右打ち報知部103を点灯制御する期間は、右打ち表示部64を主制御CPU60aが点灯制御する期間(図示せず)と同一に設定されている。すなわち、演出制御CPU65aは、右打ちの打出し態様(遊技形態)が適した遊技状態(変短状態および大当り状態)であることを報知する場合に、右打ち報知部103を右打ち遊技状態の開始(大当り状態の開始)と同時に点灯し、右打ち遊技状態の終了(変短状態の終了)と同時に消灯するよう制御するよう構成されている。これにより、演出制御CPU65aは、右打ち報知部103を点灯することで右打ち遊技状態を報知し、右打ち報知部103を消灯することで右打ち遊技状態でないことを報知し得るようになっている。
また、演出制御CPU65aは、右打ち遊技状態が生起される期間のうちで、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が容易となる期間(第1の大当り状態の特定ラウンドが生起される第1期間)に限り、前記切替報知部101を「右打ち」の文字が表示される状態に点灯制御するよう設定されている。なお、特定入球通路41dの球入口が開放されるが当該特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が基本的に見込めない期間(第2の大当り状態の特定ラウンドが生起される第2期間)では、切替報知部101は点灯制御されないようになっている。すなわち、右打ちの打出し態様(遊技形態)が適した遊技状態(変短状態および大当り状態)のうち、第1期間を除く大部分では、遊技形態報知部100が第1の右打ち報知態様で報知を行うよう演出制御CPU65aに制御され、右打ちの打出し態様で遊技を行うことでパチンコ球を特定入球通路41dへと入球させ得る第1期間では、第1の右打ち報知態様よりも遊技者の注意を強く惹き付ける(第1の右打ち報知態様よりも目立つ)第2の右打ち報知態様で報知を行って遊技者に確実に右打ちの打出し態様で遊技を行わせるよう構成されている。なお、実施例1では、主制御CPU60aの確変生起制限機能によって大当り状態の終了後に確変状態が生起されない場合には、当該大当り状態において第2の右打ち報知態様による報知を行わないようになっている。
なお、演出制御CPU65aは、図11に示すように、第1の大当り状態での特定ラウンド(第1期間)の開始時点において遊技形態報知部100の報知態様を第1の右打ち報知態様から第2の右打ち報知態様へと変更し、該特定ラウンドの終了時点または特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出した時点で、遊技形態報知部100の報知態様を第2の右打ち報知態様から第1の右打ち報知態様へと戻すように制御を行う。一方で、第2の大当り状態では、特定ラウンド(第2期間)であるかに関わらず遊技形態報知部100の報知態様を常に第1の右打ち報知態様に維持する。なお、第1の大当り状態で遊技形態報知部100を第2の右打ち報知態様とするタイミングとして、特定ラウンドの開始から2040msが経過した時点(すなわち、第2開閉部材41bによる第2長時間開放動作の開始時点)を設定してもよい。
(表示装置17での遊技形態に関する報知表示について)
演出制御CPU65a(表示制御CPU70a)は、図10に示すように、遊技状態に適したパチンコ球の打出し態様(遊技形態)を遊技者に報知する報知表示を表示装置17に表示し得るよう構成されている。すなわち、表示装置17に表示される報知表示に基づいて遊技者が操作ハンドル16を操作することで、パチンコ機10の制御条件に応じて左打ちの打出し態様および右打ちの打出し態様の内で適した打出し態様を選択し得るよう構成されている。ここで、表示装置17に表示可能な報知表示として、左打ちの打出し態様を報知する複数の左打ち報知表示(図10(e)および図10(f)参照)と、右打ちの打出し態様を報知する複数の右打ち報知表示(図10(a)、図10(b)、図10(c)および図10(d)における表示部17aの右上部に表示される内容)とが設定されており、パチンコ機10の制御条件に応じて何れかの報知表示を演出制御CPU65aが決定して表示装置17に表示させるよう構成されている。
具体的には、表示装置17に表示可能な左打ち報知表示として、左向きの矢印と共に「左に戻して下さい」という文字情報を表示する第1の左打ち報知表示(図10(e)参照)と、左向きの矢印と共に「左打ち!」という文字情報を表示する第2の左打ち報知表示(図10(f)参照)とが設定されている。ここで、第2の左打ち報知表示は、第1の左打ち報知表示と比べて遊技者の注意を強く惹き付け得る表示形態となるよう設定されており、第2の左打ち報知表示で表示される「左打ち!」の文字情報を、第1の左打ち報知表示で表示される「左に戻して下さい」の文字情報よりも大きく表示すると共に、第2の左打ち報知表示で表示される左向きの矢印を、第1の左打ち報知表示で表示される左向きの矢印よりも大きく目立つように表示するよう設定されている。なお、第1の左打ち報知表示や、第2の左打ち報知表示の表示内容は、これに限られるものではなく、任意の表示内容にすることができる。
演出制御CPU65aは、右打ち遊技状態の終了(変短状態の終了)を契機として表示装置17に第1の左打ち報知表示を表示させるための制御信号を表示制御基板70に出力すると共に、当該第1の左打ち報知表示を開始してから5000msが経過した時点において、当該時点までに球通過検出センサ72によるパチンコ球の検出が予め定めた回数(例えば2回)発生しなかったと判定する場合には、第1の左打ち報知表示を終了(左打ち報知表示を終了)させるための制御信号を表示制御基板70に出力する。一方で、演出制御CPU65aは、第1の左打ち報知表示を開始してから5000msが経過するまでに球通過検出センサ72によるパチンコ球の検出が予め定めた回数(例えば2回)発生したと判定する場合には、第1の左打ち報知表示を終了させるための制御信号を表示制御基板70に出力しないことで、第1の左打ち報知表示を更に5000ms延長させる。そして、第1の左打ち報知表示を開始してから10000msが経過した時点において、当該時点を終点とする5000msに球通過検出センサ72によるパチンコ球の検出が予め定めた回数(例えば2回)発生しなかったと判定する場合には、第1の左打ち報知表示を終了(左打ち報知表示を終了)させるための制御信号を表示制御基板70に出力する。一方で、演出制御CPU65aは、第1の左打ち報知表示を開始してから5000ms経過時点から10000ms経過時点までに球通過検出センサ72によるパチンコ球の検出が予め定めた回数(例えば2回)発生したと判定する場合には、第1の左打ち報知表示を終了(左打ち報知表示を終了)させて第2の左打ち報知表示を7000msに亘って表示装置17に表示させるための制御信号を表示制御基板70に出力するようになっている。
また、表示装置17に表示可能な右打ち報知表示は、右向きの矢印と共に「右打ちしてね」という文字情報を表示する第1の右打ち報知表示(図10(a)および図10(c)参照)と、右向きの矢印と共に「右を狙え!」という文字情報を表示する第2の右打ち報知表示(図10(b)および図10(d)参照)とが設定されている。ここで、第2の右打ち報知表示は、第1の右打ち報知表示と比べて遊技者の注意を強く惹き付け得る表示形態となるよう設定されており、実施例1では、第2の右打ち報知表示で表示される「右を狙え!」の文字情報を、第1の右打ち報知表示で表示される「右打ちしてね」の文字情報よりも大きく表示すると共に、第2の右打ち報知表示で表示される右向きの矢印を、第1の右打ち報知表示で表示される右向きの矢印よりも大きく目立つように表示するよう設定されている。なお、第1の右打ち報知表示や、第2の右打ち報知表示の表示内容は、これに限られるものではなく、任意の表示内容にすることができる。
ここで、演出制御CPU65aは、第1の大当り状態が生起される場合に、10回目のラウンド遊技(特定ラウンド)の開始時点において第1の右打ち報知表示を第2の右打ち報知表示へと変更して、該ラウンド遊技の終了時点または特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出した時点で、表示装置17での報知表示を第2の右打ち報知表示から第1の右打ち報知表示へと戻すように制御を行う(図11参照)。但し、実施例1では、主制御CPU60aが有するリミットカウンタの計数値が生起回数の上限回数に対応する「9」となった状態(当該大当り状態の終了後に確変状態が生起されない場合)では、特定ラウンドの開始タイミングより前の時点で(例えば大当り状態の開始時点で)演出禁止コマンドが主制御CPU60aから演出制御CPU65aに出力されることで、当該大当り状態の特定ラウンドにおいて第2の右打ち報知表示への変更を行わず、第1の右打ち報知表示を継続させるようになっている。なお、図11において、「OP」はオープニング演出時間を示しており、「ED」はエンディング演出時間を示しており、「INT」はインターバル時間を示している。なお、第1の大当り状態において表示装置17での報知表示を第2の右打ち報知表示とするタイミングとして、特定ラウンドの開始から2040msが経過した時点(すなわち、第2開閉部材41bによる第2長時間開放動作の開始時点)を設定してもよい。
(表示装置17での確変状態に関する表示について)
演出制御CPU65aは、確変状態に関する情報として、確変状態の生起条件(すなわち、パチンコ球が特定入球通路41dに入球すること)を成立させ得る状態であることを報知するための期間報知演出を表示装置17に表示させ得るよう構成されている。具体的に、演出制御CPU65aは、図10(b)および図10(d)に示すように、期間報知演出として「Vチャレンジタイム」という文字情報を表示装置17に表示させ得るようになっている。なお、「V」とは、特定入球通路41d(特定の入球領域)を示している。すなわち、大当り状態において特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が容易な第1期間(有利な特定ラウンド)において「Vチャレンジタイム」という文字情報を表示装置17に表示することで、パチンコ球を特定入球通路41dへ入球させることが可能な期間を報知するようになっている。実施例1では、第1の大当り状態における10回目のラウンド遊技(特定ラウンド)が第1期間となっているから、この特定ラウンドにおいて表示装置17に期間報知演出を表示する(図11参照)。一方で、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が見込めない第2期間(不利な第2の大当り状態の特定ラウンド)では、表示装置17に期間報知演出を表示しないようにしている。ここで、演出制御CPU65aは、第1の大当り状態において期間報知演出を10回目のラウンド遊技の開始時点で表示し、該ラウンド遊技の終了時点または特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出した時点で当該期間報知演出を終了するよう表示装置17の表示制御を行う(図11参照)。但し、実施例1では、主制御CPU60aが有するリミットカウンタの計数値が生起回数の上限回数に対応する「9」となった状態(当該大当り状態の終了後に確変状態が生起されない場合)では、演出開始タイミングより前の時点で(例えば大当り状態の開始時点で)演出禁止コマンドが主制御CPU60aから演出制御CPU65aに出力されることで、当該大当り状態の特定ラウンドにおいて期間報知演出を行わないようになっている。なお、第1の大当り状態において期間報知演出を開始するタイミングとして、特定ラウンドの開始から2040msが経過した時点(すなわち、第2開閉部材41bによる第2長時間開放動作の開始時点)を設定してもよい。
また、図10では図示を省略するが、演出制御CPU65aは、確変状態に関する情報として、確変状態の生起条件が成立したことを報知するための確定報知演出を表示装置17に表示させ得るよう構成されている。実施例1では、パチンコ球が特定入球通路41dに入球して特定領域入球検出センサ44により検出された場合に主制御CPU60aからの生起条件成立コマンドが演出制御CPU65aに入力され、演出制御CPU65aはこの生起条件成立コマンドに応じて「確変GET!!」という文字情報を表示装置17に表示することで、確変状態の生起条件が成立したことを報知するようになっている。具体的に、演出制御CPU65aは、図11に示すように、特定領域入球検出センサ44によりパチンコ球が検出された時点で確定報知演出を表示した後、特定ラウンドが終了するまで当該確定報知演出の表示を継続するよう表示装置17の表示制御を行うよう構成されている。但し、実施例1では、主制御CPU60aが有するリミットカウンタの計数値が生起回数の上限回数に対応する「9」となった状態(当該大当り状態の終了後に確変状態が生起されない場合)では、演出開始タイミングより前の時点で(例えば大当り状態の開始時点で)演出禁止コマンドが主制御CPU60aから演出制御CPU65aに出力されることで、当該大当り状態の特定ラウンドにおいて仮にパチンコ球が特定入球通路41dに入球して特定領域入球検出センサ44により検出されたとしても、確定報知演出を行わないようになっている。
ここで、演出制御CPU65aは、確変状態に関する情報として、確変状態の生起条件(すなわち、パチンコ球を特定入球通路41dへ入球させること)を成立させ易い状態となること(第1期間となること)を事前報知するための事前報知演出を表示装置17に表示させ得るよう構成されている。実施例1では、第1の大当り状態における10回目のラウンド遊技(特定ラウンド)が、パチンコ球を特定入球通路41dへ入球させ易い第1期間とされ、第2の大当り状態における10回目のラウンド遊技(特定ラウンド)が、パチンコ球を特定入球通路41dへ入球させることが実質的に不可能な第2期間とされる。第1の大当り状態の特定ラウンドでは、遊技者が「右打ち」を行うことで略確実にパチンコ球を特定入球通路41dへと導くことができる一方、意図的にパチンコ球を特定入球通路41dに入球させないようにすることも可能となっている。そして、第1の大当り状態の特定ラウンドにおいてパチンコ球を特定入球通路41dへと入球させて確変生起制限機能が作動するまでの生起回数の1回にカウントされる確変状態を生起させるか、それとも変短回数100回の変短状態で第1の大当り状態が生起されることに期待して、特定ラウンド(第1期間)でパチンコ球を特定入球通路41dに入球させないことで主制御CPU60aの確変生起制限機能が作動するまでの残り生起回数を9回に戻すかを、遊技者が選択可能に構成されている。このため、実施例1では、図10(c)および図10(d)に示すように、事前報知演出として「確変にする?時短にする?」という文字情報(なお、「時短」は変短のことを示している)を、第1の大当り状態において特定ラウンド(第1期間)が開始されるよりも前のタイミングから表示装置17に表示するようになっている。
具体的に、演出制御CPU65aは、図11に示すように、第1の大当り状態における9回目のラウンド遊技および10回目のラウンド遊技(特定ラウンド)の間のインターバル時間中に、事前報知演出を表示装置17に表示開始する(図10(c)に示す表示内容とする)と共に、この事前報知演出を10回目のラウンド遊技が終了するまで、または該10回目のラウンド遊技においてパチンコ球が特定入球通路41dに入球するまで(特定領域入球検出センサ44による検出されるまで)継続する(図10(d)に示す表示内容とする)よう構成されている。そして、確変状態の生起条件が成立(特定入球通路41dにパチンコ球が入球)することを契機として、当該事前報知演出(「確変にする?時短にする?」)を終了させる代わりに、前述した期間報知演出(「確変GET!!」)の表示を開始させるようになっている(図11参照)。但し、実施例1では、主制御CPU60aが有するリミットカウンタの計数値が生起回数の上限回数に対応する「9」となった状態(当該大当り状態の終了後に確変状態が生起されない場合)では、演出開始タイミングより前の時点で(例えば大当り状態の開始時点で)演出禁止コマンドが主制御CPU60aから演出制御CPU65aに出力されることで、当該大当り状態の特定ラウンドにおいて事前報知演出を行わないようになっている。
このように、実施例1では、確変状態に関する情報(有利な遊技状態に関する遊技情報)として、期間報知演出(「Vチャレンジタイム」)と、確定報知演出(「確変GET!!」)と、事前報知演出(「確変にする?時短にする?」)とを表示装置17に表示し得るよう構成されている。そして、確変状態に関する3種類の報知演出のうち何れが表示されているかによって、確変状態の生起条件が成立し易いこと(事前報知演出のみが表示されている場合)や、第1期間中であること(期間報知演出が表示されている場合)や、確変状態の生起条件が成立したこと(確定報知演出が表示されている場合)を遊技者が識別し得るようになっている。そして、第2の大当り状態と比べて確変状態の生起条件が成立し易い第1の大当り状態では、期間報知演出、事前報知演出および確定報知演出によって確変状態への関心を高め得るようになっている。
ここで、実施例1では、図11に示すように、主制御CPU60aにより第1の大当り状態が生起される場合において、主制御CPU60aのリミットカウンタにより計数される確変状態の生起回数が上限回数に達していない場合には、特定ラウンドが開始される前のタイミングで事前報知演出を開始させ、特定ラウンドの開始タイミングで期間報知演出および第2の右打ち報知表示を開始させ、パチンコ球が特定入球通路41dに入球するタイミングで確定報知演出を開始させるのに対し、リミットカウンタにより計数される確変状態の生起回数が上限回数に達している場合には、事前報知演出、期間報知演出、第2の右打ち報知表示および確定報知演出を表示装置17に表示せず、異なる表示演出を行うようになっている。すなわち、主制御CPU60aのリミットカウンタにより計数される確変状態の生起回数が上限回数に達しているか否かに応じて、演出制御CPU65aが異なる表示演出を表示装置17に表示させるように構成されている。これにより、第1の大当り状態では、特定ラウンドの開始前に事前報知演出が開始されるかや、特定ラウンドの開始タイミングで期間報知演出や第2の右打ち報知表示が開始されるかや、パチンコ球が特定入球通路41dに入球するタイミングで確定報知演出が開始されるか等、特定ラウンドにおいて表示装置17で行われる表示演出により、リミットカウンタにより計数される確変状態の生起回数が上限回数に達したか否かを遊技者に認識させることができるようになっている。
〔実施例1の作用〕
次に、前述のように構成された実施例1に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
実施例1のパチンコ機10では、遊技者が「左打ち」の遊技形態でパチンコ球を遊技領域24の第1流下経路24aに導くと、該第1流下経路24aを流下するパチンコ球が第1始動入賞口29aに入賞することがある。また、遊技者が「右打ち」の遊技形態でパチンコ球を遊技領域24の第2流下経路24bに導くと、該第2流下経路24bを流下するパチンコ球が第2始動入賞口33a、第1特別入賞口34aおよび第2特別入賞口41aに入賞することがある。このため、遊技者は、通常遊技状態(非確変状態・非変短状態)では、「左打ち」の遊技形態でパチンコ球を第1流下経路24aに導いて第1始動入賞口29aへの入賞を狙い、変短状態(確変状態・変短状態)では、第2始動入賞口33aへの入賞が通常遊技状態より容易となることから、「右打ち」の遊技形態でパチンコ球を第2流下経路24bに導いて第2始動入賞口33aへの入賞を狙い、大当り状態では、第1特別入賞口34aや第2特別入賞口41aが開放されることから、「右打ち」の遊技形態でパチンコ球を第2流下経路24bに導いて第1特別入賞口34aや第2特別入賞口41aへの入賞を狙う。
ここで、パチンコ機10に備えられる主制御CPU60aは、第1始動入賞口29aおよび第2始動入賞口33aの何れかへのパチンコ球の入賞を契機として大当り状態を生起させるか否かの特図当り判定を行うと共に、この特図当り判定が当りの判定結果となったことを契機として第1特別入賞口34aや第2特別入賞口41aへのパチンコ球の入賞が可能な大当り状態を生起させる。この場合に、主制御CPU60aは、大当り図柄として図柄A(特図1)および図柄a(特図2)の何れかに分類される1つの大当り図柄を決定したことに応じて、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が可能な第1の大当り状態を生起させる。また、主制御CPU60aは、大当り図柄として図柄B(特図1)に分類される1つの大当り図柄を決定したことに応じて、第2特別入賞装置41に設けられた特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が不可能または第1の大当り状態よりも困難な可能な第2の大当り状態を生起させる。そして、主制御CPU60aは、大当り状態における特定入球有効期間にパチンコ球が特定入球通路41dに入球したことを契機として、特図当り判定が当りの判定結果となる確率が通常遊技状態より高確率となる確変状態を生起させる。これにより、特定入球通路41dへの入球を契機として確変状態が生起されることで、第2特別入賞口41aに入賞した後のパチンコ球の挙動により興趣を高めることができる。
なお、主制御CPU60aは、第1の大当り状態および第2の大当り状態において複数回のラウンド遊技を生起させると共に、10回目のラウンド遊技(特定ラウンド)において1種類の変位パターンに応じて(生起された大当り状態が第1の大当り状態および第2の大当り状態の何れであるかに関わらず共通の変位パターンに応じて)、案内体41eを第1姿勢および第2姿勢に駆動制御する。なお、特定ラウンドでは、第2特別入賞口41aが開放されることから、当該第2特別入賞口41aに規定個数(5個)のパチンコ球が入賞した場合、および特定ラウンドが開始されてから規定のラウンド時間(27000ms)が経過した場合に、当該特定ラウンドの終了条件が成立する。そして、主制御CPU60aは、特定の変位パターンに応じた駆動制御を、当該特定ラウンドの終了条件の成立(特定のラウンド遊技の終了)から所定時間(2000ms)経過後に(切替作動終了条件の成立を契機として)終了(中止)させる。すなわち、第1の大当り状態および第2の大当り状態において主制御CPU60aが共通の変位パターンに応じて案内体41eを駆動制御すると共に、共通の終了条件に応じて駆動制御を終了させることができ、主制御CPU60aによる駆動制御の複雑化を防ぐことができる。
ここで、主制御CPU60aは、第1の大当り状態の特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bの第2長時間開放動作が開始されてから第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに入球し得る時間の経過後に当該第1の大当り状態における特定ラウンドの終了条件(規定入賞数となる5個のパチンコ球の入賞)を成立させ、該終了条件の成立後、所定時間(2000ms)が経過したこと(切替作動終了条件が成立したこと)を契機として主制御CPU60aが変位パターンに応じた駆動制御を終了する。また、第2の大当り状態の特定ラウンドにおいて第2特別入賞口41aが入賞可能となった直後に該第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに到達可能なタイミングより前に当該第2の大当り状態における特定ラウンドの終了条件(ラウンド時間の経過)を成立させ、該終了条件の成立後、所定時間(2000ms)が経過したこと(切替作動終了条件が成立したこと)を契機として主制御CPU60aが変位パターンに応じた駆動制御を終了する。すなわち、第1の大当り状態での特定ラウンドでは特定入球通路41dにパチンコ球が入球可能となり、第2の大当り状態での特定ラウンドでは特定入球通路41dにパチンコ球が入球不可能となる構成を、案内体41eを用いて容易に実現することができる。
主制御CPU60aは、リミットカウンタにより確変状態の生起回数を計数すると共に、大当り状態の終了後に確変状態が生起されない場合に生起回数の計数値をクリアする。そして、通常遊技状態での特図当り判定を契機として生起される大当り状態(初当り)を初回として、通常遊技状態へと復帰するまでの間における大当り状態の終了毎に開始された確変状態の生起回数が上限回数に達した場合(すなわち、確変状態の生起回数に応じた制限条件が成立した場合)には、確変状態を大当り状態終了後に生起させない。これにより、確変状態の生起回数が過剰となるのを防ぐことができる。また、主制御CPU60aは、確変回数が100回の大当り状態の終了後100回の図柄変動演出が終了するまでの期間に確変状態を生起させ、この確変回数100回に対応する図柄変動演出の終了時点で確変状態を終了させると共に、当該時点でリミットカウンタによる計数値をクリアする。これにより、第1の大当り状態の終了後に確変状態が生起されてから通常遊技状態に復帰するまでの間において第1の大当り状態が生起されることに遊技者の期待を集めることができる。
ここで、主制御CPU60aは、通常遊技状態での特図当り判定を契機として生起される大当り状態(初当り)の終了後に、当該大当り状態が第1の大当り状態および第2の大当り状態の何れであったとしても、変短回数が100回に設定された変短状態を生起させる。すなわち、実施例1のパチンコ機10は、変短状態において生じた第2始動入賞口33aへの入賞を契機として大当り状態を生起させる場合において、その変短状態が、初当りとしての(通常遊技状態から移行した)第1の大当り状態の終了後に生起されたものである場合(残り生起回数が8回)よりも、初当りとしての(通常遊技状態から移行した)第2の大当り状態の終了後に生起されたものである場合(残り生起回数が9回)の方が、通常遊技状態に復帰するまでに多くの大当り状態が生起される可能性が高まる。すなわち、意外性のある新たな遊技性を提供することができる。
更に、主制御CPU60aは、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、第1の大当り状態を生起させる確率よりも高い確率で第2の大当り状態を生起させる。また、主制御CPU60aは、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、第2の大当り状態を生起させない。更にまた、主制御CPU60aは、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となって第1の大当り状態を生起させる確率を、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となって第1の大当り状態を生起させる確率よりも低い確率となるよう、生起させる大当り状態の種類を決定する。すなわち、第1始動入賞口29aへの入賞を契機として第1の大当り状態よりも第2の大当り状態の方が生起され易くする一方で、第2始動入賞口33aへの入賞を契機として第2の大当り状態が生起されないまたは第1の大当り状態が第1始動入賞口29aへの入賞を契機とする場合より生起され易いことにより、各大当り状態が生起される期待度を何れの始動入賞口29a,33aにパチンコ球が入賞したかによって相違させることができ、第2始動入賞口33aにパチンコ球が入賞することの価値を高めることができる。
実施例1において、演出制御CPU65aは、大当り状態の終了時点において、演出実行手段としての表示装置17、ランプ装置18およびスピーカ19が実行する演出の傾向が異なる複数種類の図柄演出モード(演出モード)から1つの図柄演出モードを決定する。この場合に、演出制御CPU65aは、同じ第1の大当り状態の終了後であっても、該第1の大当り状態において特定入球通路41dにパチンコ球が入球した場合(すなわち、確変状態を生起させる場合)には、確変モードを決定する一方、該第1の大当り状態において特定入球通路41dにパチンコ球が入球しなかった場合(すなわち、確変状態を生起させない場合)には、変短モードを決定する。このため、第1の大当り状態の終了後の図柄演出モードによって、該第1の大当り状態において特定入球通路41dにパチンコ球が入球したか否かを報知または示唆することができる。
また、実施例1において、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aのリミットカウンタにより計数される確変状態の生起回数が上限回数に達しているか否かに応じて異なる表示演出を表示装置17に表示させるように構成されている。具体的には、主制御CPU60aにより第1の大当り状態が生起される場合において、主制御CPU60aのリミットカウンタにより計数される確変状態の生起回数が上限回数に達していない場合には、特定ラウンドが開始される前のタイミングで事前報知演出を開始させ、特定ラウンドの開始タイミングで期間報知演出および第2の右打ち報知表示を開始させ、パチンコ球が特定入球通路41dに入球するタイミングで確定報知演出を開始させるのに対し、リミットカウンタにより計数される確変状態の生起回数が上限回数に達していない場合には、事前報知演出、期間報知演出、第2の右打ち報知表示および確定報知演出を表示装置17に表示せず、異なる表示演出を行う。これにより、第1の大当り状態では、特定ラウンドにおいて表示装置17で行われる表示演出により、リミットカウンタにより計数される確変状態の生起回数が上限回数に達したか否かを遊技者に認識させることができる。
次に、実施例2について図12を参照して説明する。なお、以下の説明において、実施例1で説明したパチンコ機10と同一の構成に関しては、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例2のパチンコ機10は、主制御CPU60aが生起可能な大当り状態の種類が異なっている。具体的に、実施例2では、主制御CPU60aが生起可能な大当り状態として、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が可能な第3の大当り状態(第1の当り遊技状態)と、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が不可能または第3の大当り状態よりも困難な第4の大当り状態(第2の当り遊技状態)との2種類が設定されている。そして、大当り状態中の特定入球有効期間における特定入球通路41dへのパチンコ球の入球を生起条件の成立として、当該大当り状態の終了後に予め定めた確変回数(実施例2では149回)の確変状態が生起されるようになっている。但し、主制御CPU60aによる確変生起制限機能が作動する場合(実施例2では、リミットカウンタの計測値が生起回数の上限回数である9回に対応する「2」に達した場合)には、例え大当り状態中の特定入球有効期間にパチンコ球が特定入球通路41dに入球したとしても生起条件が成立しないようになっている。
実施例2のパチンコ機10は、図12に示すように、第1特別入賞口34aおよび第2特別入賞口41aへの1回の入賞につき払い出される賞球の数として「14個」が設定されると共に、各ラウンド遊技での規定入賞数として「9個」が設定されている。また、実施例2では、特図当り確率が、低確率時(非確変状態)において1/319.69に設定され、高確率時(確変状態)において1/92.17に設定されるようになっている。ここで、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機として行われる特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、遊技状態の違いに関わらず、50パーセントの確率で大当り図柄としての図柄Cが選択され、50パーセントの確率で大当り図柄としての図柄Dが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。また、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機として行われる特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数が複数の値のうち何れの値であっても、遊技状態の違いに関わらず、100パーセントの確率で大当り図柄としての図柄aが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。そして、生起可能な大当り状態として、図柄C,cに対応する第3の大当り状態と、図柄Dに対応する第4の大当り状態とが設定されている。すなわち、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機として生起され得る大当り状態としては、第3の大当り状態および第4の大当り状態の2種類があり、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機として生起され得る大当り状態は、第3の大当り状態のみが設定されている。
第3の大当り状態の終了後および第4の大当り状態の終了後には、何れも変短状態が主制御CPU60aによって生起されるようになっている。この場合に、主制御CPU60aは、大当り状態の終了時点において確変状態を生起させる場合には、変短回数が149回(確変回数と同じ回数)の変短状態を生起させるように構成されている。一方で、主制御CPU60aは、大当り状態の終了時点において確変状態を生起させない場合(すなわち、特定入球有効期間中にパチンコ球が特定入球通路41dに入球しなかった場合、および主制御CPU60aの確変生起制限機能が作動した場合)には、変短回数が100回(確変状態を生起させる場合とは異なる回数)の変短状態を生起させるように構成されている。
図12に示すように、第3の大当り状態は、合計16回のラウンド遊技のうち15回のラウンド遊技において第1開閉部材34bまたは第2開閉部材41bが長時間開放動作(第1または第2長時間開放動作)を行い、かつ1回のラウンド遊技において第2開閉部材41bが1回の短時間開放動作のみを行うよう設定されている。また、第4の大当り状態は、合計16回のラウンド遊技のうち15回のラウンド遊技において第1開閉部材34bが長時間開放動作(第1長時間開放動作)を行い、かつ1回のラウンド遊技において第1開閉部材34bが1回の短時間開放動作のみを行うよう設定されている。すなわち、第3の大当り状態および第4の大当り状態は、生起可能なラウンド遊技の合計回数が同じ回数に設定されると共に、第1開閉部材34bまたは第2開閉部材41bが長時間開放動作を行うラウンド遊技の回数が同じ回数に設定されていることで、各大当り状態の結果として遊技者が獲得し得る賞球の数(実施最大賞球数)が等しくなるように設定されている。
なお、第3の大当り状態および第4の大当り状態において共通して10回目のラウンド遊技が特定ラウンドとして定められている。ここで、第3の大当り状態の特定ラウンド(10回目のラウンド遊技)におけるラウンド時間や第2開閉部材41bおよび案内体41eが変位するタイミングは、前述した実施例1における第1の大当り状態と同じになっている。また、第4の大当り状態の特定ラウンド(10回目のラウンド遊技)におけるラウンド時間や第2開閉部材41bおよび案内体41eが変位するタイミングは、前述した実施例1における第2の大当り状態と同じになっている。すなわち、実施例2のパチンコ機10では、第3の大当り状態において特定ラウンドが生起される期間中に第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに入球し得るタイミングで当該特定ラウンドの終了条件が成立して、当該終了条件の成立後に所定時間(2000ms)が経過したこと(切替作動終了条件が成立したこと)を契機として、主制御CPU60aが変位パターンに応じた駆動制御を終了する。一方で、第4の大当り状態の特定ラウンドにおいて第2特別入賞口41aにパチンコ球が入賞可能となった直後に該第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに到達可能なタイミングより前に、当該特定ラウンドの終了条件が成立して、当該終了条件の成立後に所定時間(2000ms)が経過したこと(切替作動終了条件が成立したこと)を契機として、主制御CPU60aが変位パターンに応じた駆動制御を終了するようになっている。
ここで、実施例2のパチンコ機10は、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、主制御CPU60aが、第3の大当り状態を生起させる確率(第1確率)および第4の大当り状態を生起させる確率(第2確率)が互いに等しいか、または略等しくなるように構成されている。具体的に、実施例2では、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に主制御CPU60aが第3の大当り状態を生起させる第1確率(実施例2では50パーセント)および第4の大当り状態を生起させる第2確率(実施例2では50パーセント)の差が生じない(差が0パーセント)よう設定されている。なお、第1確率および第2確率の差が、第1確率(第1確率および第2確率の比較において低い方の確率)よりも小さい範囲で生ずるようにしてもよい。また、第1確率および第2確率の差が、遊技を行う遊技者が認識困難な程度(例えば10パーセントより小さい範囲)において生ずるようにしてもよい。すなわち、通常遊技状態(非変短状態)において「左打ち」により遊技を行う場合に、第3の大当り状態および第4の大当り状態が生起される各確率に差が生じないまたは遊技者が認識し得ない程度に小さな差となるようにしてある。この他、第1確率および第2確率の差が、当該第1確率および第2確率の比較において低い方の確率(実施例2では第1確率)よりも小さい範囲で生ずるようにしてもよい。
また、実施例2のパチンコ機10は、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、主制御CPU60aが第4の大当り状態を生起させないように構成されている。更に、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に主制御CPU60aが第3の大当り状態を生起させる確率(100パーセント)は、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に主制御CPU60aが第3の大当り状態を生起させる確率(1パーセント)よりも高い確率に設定されている。すなわち、第2始動入賞口33aへの入賞を契機として第4の大当り状態が生起されず、また第2始動入賞口33aへの入賞を契機とする場合の方が第1始動入賞口29aへの入賞を契機とする場合より第3の大当り状態が生起され易い構成とすることにより、各当り遊技状態が生起される期待度を何れの始動入賞口に遊技球が入賞したかによって相違させることができるようになっている。
(第3の大当り状態について)
図12に示すように、図柄C,cに分類される大当り図柄(特図)に対応する第3の大当り状態は、当該第3の大当り状態が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、開閉部材34b,41bを予め定められた態様で動作させて特別入賞口34a,41aを開放するようになっている。具体的に、第3の大当り状態は、ラウンド遊技の合計回数が「16回」に設定された大当り状態であって、各ラウンド遊技の規定入賞数が「9個」に設定されている。また、第3の大当り状態では、16回目を除く各ラウンド遊技でのラウンド時間として27000msが設定されている。そして、1回目から9回目までのラウンド遊技、および11回目から15回目までのラウンド遊技では、第1特別入賞ソレノイド57を27000msの開放時間に亘って駆動状態(励磁状態)とすることで第1開閉部材34bを第1長時間開放動作させて、第1特別入賞口34aを長時間に亘って開放させ、10回目のラウンド遊技(特定ラウンド)では、第2特別入賞ソレノイド42を40msおよび24960msの開放時間に亘って駆動状態(励磁状態)とすることで第2開閉部材41bを短時間開放動作の後に第2長時間開放動作させて、第2特別入賞口41aを長時間に亘って開放させるよう設定されている。これに対し、16回目のラウンド遊技は、第1特別入賞ソレノイド57を40msの開放時間に限り駆動状態(励磁状態)とすることで第1開閉部材34bを短時間開放動作させ、第1特別入賞口34aを短時間のみ開放させるよう設定されている。従って、第3の大当り状態の結果として払い出され得る実質最大賞球数は、16回目のラウンド遊技において基本的に入賞が発生しないことを考慮すると、15(規定入賞数のパチンコ球が入賞可能なラウンド遊技の回数)×9(ラウンド遊技の規定入賞数)×14(1回の入賞に対する賞球数)=1890個となる(図12参照)。
(第4の大当り状態について)
図12に示すように、図柄Dに分類される大当り図柄(特図)に対応する第4の大当り状態は、当該第4の大当り状態が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、開閉部材34b,41bを予め定められた態様で動作させて特別入賞口34a,41aを開放するようになっている。具体的に、第4の大当り状態は、ラウンド遊技の合計回数が「16回」に設定された大当り状態であって、各ラウンド遊技の規定入賞数が「9個」に設定されている。また、第4の大当り状態における1回目から9回目までのラウンド遊技、および11回目から16回目までのラウンド遊技では、第1特別入賞ソレノイド57を27000msの開放時間に亘って駆動状態(励磁状態)とすることで第1開閉部材34bを第1長時間開放動作させて、第1特別入賞口34aを長時間に亘って開放させるよう設定されている。これに対し、10回目のラウンド遊技(特定ラウンド)は、第2特別入賞ソレノイド42を40msの開放時間に限り駆動状態(励磁状態)とすることで第2開閉部材41bを短時間開放動作させ、第2特別入賞口41aを短時間のみ開放させるよう設定されている。従って、第4の大当り状態の結果として払い出され得る実質最大賞球数は、10回目のラウンド遊技において基本的に入賞が発生しないことを考慮すると、15(規定入賞数のパチンコ球が入賞可能なラウンド遊技の回数)×9(ラウンド遊技の規定入賞数)×14(1回の入賞に対する賞球数)=1890個となる(図12参照)。
〔実施例2の作用〕
次に、前述のように構成された実施例2に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
実施例2のパチンコ機10では、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、主制御CPU60aが、第3の大当り状態を生起させる確率および第4の大当り状態を生起させる確率が互いに等しいか、または略等しくなるよう、生起させる大当り状態の種類を決定する。すなわち、第1始動入賞口29aへの入賞を契機として第3の大当り状態および第4の大当り状態の夫々が生起される確率の差が生じないまたは小さな差となるように大当り状態の種類を決定することで、第1始動入賞口29aへの入賞を契機として生起される当り遊技状態が第3の大当り状態および第4の大当り状態の何れとなるかに遊技者を惹き付けることができる。
次に、実施例3について図13を参照して説明する。なお、以下の説明において、実施例1および実施例2で説明したパチンコ機10と同一の構成に関しては、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例3のパチンコ機10は、主制御CPU60aが生起可能な大当り状態として、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が可能な第5の大当り状態(第1の当り遊技状態)と、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が不可能または第5の大当り状態よりも困難な第6および第7の大当り状態(第2の当り遊技状態)との3種類が設定されている。そして、大当り状態中の特定入球有効期間における特定入球通路41dへのパチンコ球の入球を生起条件の成立として、当該大当り状態の終了後に次回の大当り状態が生起されるまでの期間に亘って確変状態が生起されるようになっている。但し、主制御CPU60aによる確変生起制限機能が作動する場合(実施例3では、リミットカウンタの計測値が生起回数の上限回数である9回に対応する「9」に達した場合)には、例え大当り状態中の特定入球有効期間にパチンコ球が特定入球通路41dに入球したとしても生起条件が成立しないようになっている。
実施例3のパチンコ機10は、図13に示すように、第1特別入賞口34aおよび第2特別入賞口41aへの1回の入賞につき払い出される賞球の数として「15個」が設定されると共に、各ラウンド遊技での規定入賞数として「10個」が設定されている。また、実施例3では、特図当り確率が、低確率時(非確変状態)において1/199.8に設定され、高確率時(確変状態)において1/53.81に設定されるようになっている。ここで、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機として行われる特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、遊技状態の違いに関わらず、1パーセントの確率で大当り図柄としての図柄Eが選択され、99パーセントの確率で大当り図柄としての図柄Fが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている一方で、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機として行われる特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、遊技状態の違いに関わらず、80パーセントの確率で大当り図柄としての図柄eが選択され、20パーセントの確率で大当り図柄としての図柄gが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。そして、生起可能な大当り状態として、図柄E,eに対応する第5の大当り状態と、図柄Fに対応する第6の大当り状態と、図柄gに対応する第7の大当り状態とが設定されている。
すなわち、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機として生起され得る大当り状態としては、第5の大当り状態および第6の大当り状態の2種類があり、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機として生起され得る大当り状態としては、第5の大当り状態および第7の大当り状態の2種類がある。このように、実施例3のパチンコ機10は、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が不可能または第5の大当り状態よりも困難な大当り状態としての第7の大当り状態を、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に主制御CPU60aが生起し得るように構成されている。このため、確変状態において「右打ち」により遊技を行う場合に、当該確変状態が次回の大当り状態が生起されるまで継続される一方で、当該次回の大当り状態が第7の大当り状態となってその終了後に確変状態が生起されないことがあり得ることで、リミットカウンタにより計数される生起回数が上限回数に達するまでの間に確変状態が連続的に生起されることを遊技者に期待させ得るようになっている。
第5の大当り状態の終了後、第6の大当り状態の終了後および第7の大当り状態の終了後には、何れも変短状態が主制御CPU60aによって生起されるようになっている。この場合に、主制御CPU60aは、大当り状態の終了時点において確変状態を生起させる場合には、次回の大当り状態が生起されるまで継続して変短状態を生起させる(確変回数と同じ期間に変短状態を生起させる)ように構成されている。一方で、主制御CPU60aは、大当り状態の終了時点において確変状態を生起させない場合(すなわち、特定入球有効期間中にパチンコ球が特定入球通路41dに入球しなかった場合、および主制御CPU60aの確変生起制限機能が作動した場合)には、変短回数が100回(確変状態を生起させる場合とは異なる回数)の変短状態を生起させるように構成されている。
図13に示すように、第5の大当り状態は、合計3回のラウンド遊技において第1開閉部材34bまたは第2開閉部材41bが長時間開放動作(第1または第2長時間開放動作)を行うよう設定されている。また、第6の大当り状態は、合計5回のラウンド遊技のうち4回のラウンド遊技において第1開閉部材34bが長時間開放動作(第1長時間開放動作)を行い、かつ1回のラウンド遊技において第2開閉部材41bが1回の短時間開放動作のみを行うよう設定されている。更に、第7の大当り状態は、合計16回のラウンド遊技のうち15回のラウンド遊技において第1開閉部材34bが長時間開放動作(第1長時間開放動作)を行い、かつ1回のラウンド遊技において第2開閉部材41bが1回の短時間開放動作のみを行うよう設定されている。すなわち、第5の大当り状態、第6の大当り状態および第7の大当り状態は、生起可能なラウンド遊技の合計回数が相違すると共に、第1開閉部材34bまたは第2開閉部材41bが長時間開放動作を行うラウンド遊技の回数が相違するように設定されていることで、大当り状態の結果として遊技者が獲得し得る賞球の数(実施最大賞球数)が、何れの種類の大当り状態が生起されるかによって変化するように設定されている。
なお、第5の大当り状態、第6の大当り状態および第7の大当り状態において共通して3回目のラウンド遊技が特定ラウンドとして定められている。ここで、第5の大当り状態の特定ラウンド(3回目のラウンド遊技)におけるラウンド時間や第2開閉部材41bおよび案内体41eが変位するタイミングは、前述した実施例1における第1の大当り状態と同じになっている。また、第6の大当り状態および第7の大当り状態の各特定ラウンド(3回目のラウンド遊技)におけるラウンド時間や第2開閉部材41bおよび案内体41eが変位するタイミングは、前述した実施例1における第2の大当り状態と同じになっている。すなわち、実施例3のパチンコ機10では、第5の大当り状態において特定ラウンドが生起される期間中に第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに入球し得るタイミングで当該特定ラウンドの終了条件が成立して、当該終了条件の成立後に所定時間(2000ms)が経過したこと(切替作動終了条件が成立したこと)を契機として、主制御CPU60aが変位パターンに応じた駆動制御を終了する。一方で、第6の大当り状態および第7の大当り状態の各特定ラウンドにおいて第2特別入賞口41aにパチンコ球が入賞可能となった直後に該第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに到達可能なタイミングより前に、当該特定ラウンドの終了条件が成立して、当該終了条件の成立後に所定時間(2000ms)が経過したこと(切替作動終了条件が成立したこと)を契機として、主制御CPU60aが変位パターンに応じた駆動制御を終了するようになっている。
実施例3のパチンコ機10は、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、主制御CPU60aが、第5の大当り状態を生起させる確率より高い確率で、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が不可能または第5の大当り状態よりも困難な大当り状態としての第6の大当り状態を生起させるように構成されている。具体的には、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に主制御CPU60aが第5の大当り状態を生起させる第1確率(実施例3では1パーセント)および第6の大当り状態を生起させる第2確率(実施例3では99パーセント)の差(98パーセント)が、第1確率(第1確率および第2確率の比較において低い方の確率)よりも大きくなるよう設定されている。すなわち、実施例3では、通常遊技状態(非変短状態)において第5の大当り状態および第6の大当り状態が生起される各確率に大きな差が設けてある。そして、このような第1確率および第2確率の関係において第2確率が高い方の確率とされている(第1始動入賞口29aへの入賞を契機として第5の大当り状態が生起され難い)ことにより、第1始動入賞口29aへの入賞を契機として第5の大当り状態が生起されることの希少性が高められている。
ここで、実施例3のパチンコ機10は、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球可能な第5の大当り状態を主制御CPU60aが生起させる確率より低い確率で、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が不可能または第5の大当り状態よりも困難な第7の大当り状態を主制御CPU60aが生起させるように構成されている。すなわち、特図当り判定が当りの判定結果となった場合において主制御CPU60aが第5の大当り状態を生起させる確率は、当該当りの判定結果となった特図当り判定が第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする場合には、主制御CPU60aが第6の大当り状態を生起させる確率よりも低い確率とされる一方で、当該当りの判定結果となった特図当り判定が第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする場合には、主制御CPU60aが第7の大当り状態を生起させる確率よりも高い確率とされている。
すなわち、実施例3のパチンコ機10は、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機とする大当り状態の終了後に変短状態が生起されてパチンコ球を「右打ち」により第2始動入賞口33aに入賞させる状態となると、この変短状態において第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となれば、大当り状態として第5の大当り状態が第7の大当り状態よりも高い確率で生起されることで、確変状態が生起される可能性が高められている。このように、第1始動入賞口29aへの入賞を契機とする大当り状態の終了後に生起された変短状態において行われる特図当り判定が当りの判定結果となれば、遊技者にとって有利な条件で大当り状態の種類が決定されるようになっており、遊技の興趣が高められている。
ここで、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機として生起され得る第5の大当り状態および第7の大当り状態の比較において、第7の大当り状態での実質最大賞球数(2250個)は、第5の大当り状態での実質最大賞球数(450個)よりも多く、具体的には5倍の賞球が得られるように設定されている。すなわち、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に第7の大当り状態が生起されると、その終了後に確変状態は生起されないものの、第5の大当り状態が生起された場合よりも多くの賞球を得ることができる。これにより、第2始動入賞口33aへの入賞に対する価値が高められている。
(第5の大当り状態について)
図13に示すように、図柄E,eに分類される大当り図柄(特図)に対応する第5の大当り状態は、当該第5の大当り状態が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、開閉部材34b,41bを予め定められた態様で動作させて特別入賞口34a,41aを開放するようになっている。具体的に、第5の大当り状態は、ラウンド遊技の合計回数が「3回」に設定された大当り状態であって、各ラウンド遊技の規定入賞数が「10個」に設定されている。また、第5の大当り状態では、全てのラウンド遊技でのラウンド時間として27000msが設定されている。そして、1回目および2回目のラウンド遊技では、第1特別入賞ソレノイド57を27000msの開放時間に亘って駆動状態(励磁状態)とすることで第1開閉部材34bを第1長時間開放動作させて、第1特別入賞口34aを長時間に亘って開放させ、3回目のラウンド遊技(特定ラウンド)では、第2特別入賞ソレノイド42を40msおよび24960msの開放時間に亘って駆動状態(励磁状態)とすることで第2開閉部材41bを短時間開放動作の後に第2長時間開放動作させて、第2特別入賞口41aを長時間に亘って開放させるよう設定されている。従って、第3の大当り状態の結果として払い出され得る実質最大賞球数は、3(ラウンド遊技の回数)×10(ラウンド遊技の規定入賞数)×15(1回の入賞に対する賞球数)=450個となる(図13参照)。
(第6の大当り状態について)
図13に示すように、図柄Fに分類される大当り図柄(特図)に対応する第6の大当り状態は、当該第6の大当り状態が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、開閉部材34b,41bを予め定められた態様で動作させて特別入賞口34a,41aを開放するようになっている。具体的に、第6の大当り状態は、ラウンド遊技の合計回数が「5回」に設定された大当り状態であって、各ラウンド遊技の規定入賞数が「10個」に設定されている。また、第6の大当り状態における1回目、2回目、4回目および5回目のラウンド遊技では、第1特別入賞ソレノイド57を27000msの開放時間に亘って駆動状態(励磁状態)とすることで第1開閉部材34bを第1長時間開放動作させて、第1特別入賞口34aを長時間に亘って開放させるよう設定されている。これに対し、3回目のラウンド遊技(特定ラウンド)は、第2特別入賞ソレノイド42を40msの開放時間に限り駆動状態(励磁状態)とすることで第2開閉部材41bを短時間開放動作させ、第2特別入賞口41aを短時間のみ開放させるよう設定されている。従って、第6の大当り状態の結果として払い出され得る実質最大賞球数は、3回目のラウンド遊技において基本的に入賞が発生しないことを考慮すると、4(規定入賞数のパチンコ球が入賞可能なラウンド遊技の回数)×10(ラウンド遊技の規定入賞数)×15(1回の入賞に対する賞球数)=600個となる(図13参照)。
(第7の大当り状態について)
図13に示すように、図柄gに分類される大当り図柄(特図)に対応する第7の大当り状態は、当該第7の大当り状態が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、開閉部材34b,41bを予め定められた態様で動作させて特別入賞口34a,41aを開放するようになっている。具体的に、第7の大当り状態は、ラウンド遊技の合計回数が「16回」に設定された大当り状態であって、各ラウンド遊技の規定入賞数が「10個」に設定されている。また、第7の大当り状態における1回目および2回目のラウンド遊技と、4回目から16回目までのラウンド遊技とでは、第1特別入賞ソレノイド57を27000msの開放時間に亘って駆動状態(励磁状態)とすることで第1開閉部材34bを第1長時間開放動作させて、第1特別入賞口34aを長時間に亘って開放させるよう設定されている。これに対し、3回目のラウンド遊技(特定ラウンド)は、第2特別入賞ソレノイド42を40msの開放時間に限り駆動状態(励磁状態)とすることで第2開閉部材41bを短時間開放動作させ、第2特別入賞口41aを短時間のみ開放させるよう設定されている。従って、第7の大当り状態の結果として払い出され得る実質最大賞球数は、3回目のラウンド遊技において基本的に入賞が発生しないことを考慮すると、15(規定入賞数のパチンコ球が入賞可能なラウンド遊技の回数)×10(ラウンド遊技の規定入賞数)×15(1回の入賞に対する賞球数)=2250個となる(図13参照)。
〔実施例3の作用〕
次に、前述のように構成された実施例3に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
実施例3のパチンコ機10では、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、主制御CPU60aが第7の大当り状態を生起させ得る。すなわち、第2始動入賞口33aへの入賞を契機として第7の大当り状態が生起されて確変状態が生起されない場合が生じ得るから、リミットカウンタにより計数される確変状態の生起回数が上限回数に達するまでの間に確変状態が連続的に生起されることを遊技者に期待させることができ、遊技の興趣を高め得る。
(変更例)
本願は前述した実施例1〜3の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 大当り図柄と当り遊技状態の種類との関係や、当り遊技状態の種類毎の当り振分確率や、ラウンド遊技の合計回数や、実質最大賞球数や、確率変動状態の生起条件成立時に生起される確率変動状態の期間や、生起される入賞容易状態の期間や、開閉部材の開放動作のパターンについて、実施例1〜3において設定した内容を適宜組み合わせてもよい。
(2) 実施例1〜3では、特別入賞口を複数設けると共に、該複数の特別入賞口のうち1つの特別入賞口に対応して特定の入球領域を設け、該1つの特別入賞口に入賞した遊技球が特定の入球領域に入球し得るよう構成したが、1つのみ設けた特別入賞口に対応して特定の入球領域を設けるようにしてもよいし、複数設けた特別入賞口に夫々対応する特定の入球領域を設けて、各特別入賞口に入賞した遊技球が対応する特定の入球領域に入球し得るよう構成してもよい。
(3) 実施例1〜3では、当り遊技状態の終了時点において確率変動状態を生起させない条件として、当り遊技状態中に(特定ラウンド中に)生起条件が成立しなかった場合と、確率変動状態の生起回数に応じた制限条件が成立した場合とを設けた。ここで、実施例1〜3では、リミットカウンタにより計数する生起回数が上限回数に達した場合に制限条件が成立するようにし、リミットカウンタにより計数する生起回数は当り遊技状態の終了時点で確率変動状態を生起させない場合にクリアされるものとしたが、異なる条件で計数される生起回数に応じて制限条件が成立するようにしてもよい。
例えば、リミットカウンタにより計数する生起回数を、当り遊技状態の終了時点で確率変動状態を生起させない場合においても計数値がクリアされない別条件での確率変動状態の生起回数をリミットカウンタにより計数するようにして、当該別条件で計数する生起回数が上限回数に達した場合に制限条件が成立するようにしてもよい。
(4) 実施例1および2では、第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に第2の当り遊技状態が生起されないように構成し、かつ、第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に第1の当り遊技状態を生起させる確率が、第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に第1の当り遊技状態を生起させる確率より低い確率となるよう構成したが、実施例3のように第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に第2の当り遊技状態が生起され得るように構成してもよいし、また、第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に第1の当り遊技状態を生起させる確率が、第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合に第1の当り遊技状態を生起させる確率より高い確率となるよう構成してもよい。
(5) 実施例1〜3では、特定領域入球検出センサによる検出が確変状態の生起条件を成立させる有効な検出であるか否かを判定するための特定入球有効期間として、第1の当り遊技状態では特定のラウンド遊技の開始時点を開始タイミングとし、変位パターンに応じた可変部材の駆動制御を終了(切替作動終了条件が成立)するタイミングから2000msが経過した時点を終了タイミングとする期間を設定した。これに対し、当り遊技状態が生起される期間全体を特定入球有効期間としてもよい。また、特定のラウンド遊技の開始時点から所定秒数が経過した時点で特別入賞口を開放する場合には、該特別入賞口の開放開始時点を特定入球有効期間の開始タイミングとしてもよい。
(6) 実施例1〜3では、第2の当り遊技状態での特定のラウンド遊技について、開閉部材が短時間開放動作を行う開放時間(40ms)と、可変部材が第2姿勢に変位する変位時間(40ms)とが重なるように設定したが、開放時間の終了時点よりも後に変位時間を設定してもよい。この場合には例えば、変位時間の開始タイミングを、開放時間の終了タイミングに対して遊技球が特別入賞口に入賞してから特定の入球領域に到達するまでの時間(例えば300ms)以上に後のタイミング(例えば開放時間の終了タイミングから1000ms経過後)とすることで、当該特定のラウンド遊技において遊技球が特定の入球領域に入球する可能性を限りなくゼロに近づけることができる。
(7) 実施例1〜3では、第2の当り遊技状態において、可変部材が第2姿勢に変位する時間(40ms)と、開閉部材が短時間開放動作を行う開放時間(40ms)とを同じ時間に設定したが、異なる時間としてもよい。この場合には例えば、短時間開放動作を行う開放時間を、遊技球が特別入賞口に入賞してから特定の入球領域に到達し得る時間(実施例1〜3では300ms)としても、第2姿勢に変化する可変部材をこの短時間開放動作の開始タイミングから300ms以内に第1姿勢に戻すことで、当該特定のラウンド遊技において遊技球が特定の入球領域に入球し得ない構成を実現することができる。
(8) 実施例1では、当り遊技状態の終了後に入賞容易状態を生起させる期間(すなわち変短回数)として、大当り図柄の違いや、確率変動状態を生起させるか否か(生起条件が成立したか否か)に関係なく一定の期間を設定した。これに対し、条件に応じて異なる期間の入賞容易状態を当り遊技の終了後に生起させるようにしてもよい。
例えば、第1始動入賞口への入賞を契機とする当り遊技状態(図柄A,Bに対応する大当り状態)において確率変動状態の生起条件が成立しなかった場合に生起させる入賞容易状態の期間(例えば変短回数100回とする)を、第2始動入賞口への入賞を契機とする当り遊技状態(図柄aに対応する大当り状態)において確率変動状態の生起条件が成立しなかった場合に生起させる入賞容易状態の期間(例えば変短回数10回や0回)よりも長い期間とする。このようにすることで、計数手段(主制御CPU)により計数される確率変動状態の生起回数が上限回数に達したことに応じて確率変動状態が生起されない場合(確変生起制限機能が作動する場合)には、当り遊技状態が生起されることなく通常遊技状態に復帰する可能性が高くなる。従って、通常遊技状態において行われた特図当り判定を契機として第2の当り遊技状態(図柄Bに対応する第2の大当り状態)が生起され、かつその直後の入賞容易状態(非確変状態・変短状態)において行われた特図当り判定を契機として第1の当り遊技状態が生起された場合の方が、通常遊技状態において行われた特図当り判定を契機として第1の当り遊技状態(図柄Aに対応する第1の大当り状態)が生起され、かつその直後の入賞容易状態(確変状態・変短状態)において行われた特図当り判定を契機として第1の当り遊技状態が生起された場合よりも、通常遊技状態に復帰するまでに生起される大当り遊技の回数が多くなることを期待させることができる。
(9) 実施例1〜3では、計数手段(主制御CPUのリミットカウンタ)により計数される確率変動状態の生起回数が上限回数に達していないことを条件として、第1の当り遊技状態における特定ラウンドが開始される前のタイミングで、確率変動状態の生起条件を成立させ易い状態となることを事前報知するための事前報知演出を行うと共に、特定ラウンドの開始タイミングで、確率変動状態の生起条件を成立させ得る期間であることを報知するための期間報知演出を行うように構成した。
ここで、事前報知演出および期間報知演出の内容を、第1の当り遊技状態が生起される際の状況に応じて異ならせてもよい。例えば、確率変動状態において特図当り判定が当りとなって生起された当り遊技状態の終了時において、確率変動状態を生起させず、かつ入賞容易状態を生起させる場合(図7におけるステップS209の処理で「1」以上の計数値をクリアする場合)に、主制御RAMに設定(記憶)される制限フラグの値を「0」から「1」に変更すると共に、この制限フラグの設定値が「1」の状態であってかつ入賞容易状態を終了する場合に、制限フラグの設定値を「1」から「0」に変更するよう構成する。そして、制限フラグが「1」のときに第1の当り遊技状態が生起される場合には、事前報知演出として、確率変動状態の生起回数の計数値がクリアされた状態で新たに確率変動状態が生起される(確率変動状態が復活する)可能性が高いことを示す「確変の復活チャンスが来るよ!!」等の文字情報を表示装置に表示させると共に、期間報知演出として、確率変動状態を復活させる条件が成立し得る期間であることを示す「復活をかけたVチャレンジタイム」等の文字情報を表示装置に表示させるようにする。一方で、制限フラグが「0」のときに第1の当り遊技状態が生起される場合には、事前報知演出として、単に「確変GETのチャンスが来るよ!」等の文字情報を表示装置に表示させると共に、期間報知演出として、単に「Vチャレンジタイム」等の文字情報を表示装置に表示させるようにする。
この他、前述した制限フラグが「1」のときに第1の当り遊技状態が生起される場合であって確率変動条件が成立した場合に、それ以外の場合の確定報知演出(例えば「確変GET!!」)とは異なる態様の確定報知演出(例えば「確変復活!!」)を行うようにしてもよい。
(10) 実施例2〜3では、当り遊技状態の終了後に入賞容易状態を生起させる期間として、確率変動状態を生起させる場合および生起させない場合に対応する複数種類を設定した。例えば、実施例2では、確率変動状態を生起させる場合における入賞容易状態の期間として、各当り遊技状態の終了後であって149回の図柄変動演出が終了するまでの期間を設定する一方で、確率変動状態を生起させない場合における入賞容易状態の期間として、当り遊技状態の終了後であって100回の図柄変動演出が終了するまでの期間を設定した。これに対し、第2の当り遊技状態(実施例2では第4の大当り状態)における特定のラウンド遊技において特定の入球領域への入球が生じ得ないことを前提として、特定の入球領域に入球しない場合に対応する1種類のみを当該第2の当り遊技状態の終了後に生起させる入賞容易状態の期間として設定してもよい。
17 表示装置(図柄表示部、演出実行手段)
18 ランプ装置(演出実行手段)
19 スピーカ(演出実行手段)
29a 第1始動入賞口
33a 第2始動入賞口
33b 開閉部材
34a 第1特別入賞口(特別入賞口)
41a 第2特別入賞口(特別入賞口)
41d 特定入球通路(特定の入球領域)
60a 主制御CPU(当り判定手段、当り生起手段、確変生起手段、入賞容易生起手段、計数手段、クリア手段)
65a 演出制御CPU(演出制御手段)

Claims (2)

  1. 特別入賞口と、第1始動入賞口と、開閉部材の変位に応じて開放状態および閉成状態に変化する第2始動入賞口と、第1および第2始動入賞口の何れかへの遊技球の入賞を契機として当り遊技状態を生起させるか否かの判定を行う当り判定手段と、前記当り判定手段による判定が当りの判定結果となったことを契機として前記特別入賞口への遊技球の入賞が可能な当り遊技状態を生起させる当り生起手段と、前記当り判定手段による判定が当りの判定結果となる確率が通常遊技状態より高確率となる確率変動状態を前記当り遊技状態の終了後に生起させる確変生起手段と、前記通常遊技状態よりも前記第2始動入賞口に遊技球を入賞させ易い入賞容易状態を前記当り遊技状態の終了後に生起させる入賞容易生起手段と、図柄を変動表示可能な図柄表示部とを備え、該図柄表示部に表示される図柄によって前記当り判定手段による判定の結果を報知または示唆可能に構成された遊技機において、
    前記特別入賞口が1つまたは複数設けられて、少なくとも1つの前記特別入賞口に入賞した遊技球が特定の入球領域に入球し得るよう構成され、
    前記確変生起手段は、前記特定の入球領域に遊技球が入球したことを契機として前記確率変動状態を生起させ得るよう構成される一方、計数手段により計数される前記確率変動状態の生起回数が上限回数に達した場合には、前記特定の入球領域への遊技球の入球が発生しても前記確率変動状態を生起させないよう構成され、かつ前記確率変動状態において前記図柄の変動表示が所定回数実行されることで前記確率変動状態を終了させるよう構成され、
    前記当り生起手段は、前記特定の入球領域への遊技球の入球が可能な第1の当り遊技状態を生起可能に構成されると共に、前記特定の入球領域への遊技球の入球が不可能または前記第1の当り遊技状態よりも困難な第2の当り遊技状態を生起可能に構成され、
    前記入賞容易生起手段は、前記当り判定手段が前記通常遊技状態において行った判定に基づいて前記当り生起手段が前記第1の当り遊技状態および前記第2の当り遊技状態の何れを生起させる場合にもその当り遊技状態の終了後に前記入賞容易状態を生起させ得るよう構成され、前記確率変動状態の生起回数が上限回数に達したことで前記確変生起手段が当り遊技状態の終了後に前記確率変動状態を生起させない場合にもその当り遊技状態の終了後に前記入賞容易状態を生起させ得るよう構成され、
    前記第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段の判定が当りの判定結果となった場合に、前記当り生起手段が前記第1の当り遊技状態を生起させる確率よりも高い確率で前記第2の当り遊技状態を生起させるよう構成されると共に、
    前記第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段の判定が当りの判定結果となった場合に前記当り生起手段が前記第2の当り遊技状態を生起させないよう構成されるか、または、前記第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段の判定が当りの判定結果となった場合に前記当り生起手段が前記第1の当り遊技状態を生起させる確率が、前記第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段の判定が当りの判定結果となった場合に前記当り生起手段が前記第1の当り遊技状態を生起させる確率よりも低い確率となるよう構成され
    前記特定の入球領域への遊技球の入球が可能な入球可能期間を生起させることを事前に報知する事前報知演出と、前記入球可能期間であることを報知する期間報知演出と、前記特定の入球領域に遊技球が入球して前記確率変動状態を生起させる条件が成立したことを報知する確定報知演出とを、前記第1の当り遊技状態において実行可能に構成されて、
    前記確率変動状態中の前記当り判定手段の判定に基づく前記当り遊技状態で前記確率変動状態を生起させる条件が成立しなかった場合に当該当り遊技状態の終了後に生起させる特定の入賞容易状態の開始から終了までの期間を認識可能に構成され、
    前記特定の入賞容易状態での前記当り判定手段の判定に基づく前記第1の当り遊技状態では、他の入賞容易状態での前記当り判定手段の判定に基づく前記第1の当り遊技状態とは異なる態様で、前記事前報知演出および前記期間報知演出を実行するよう構成されると共に、
    前記特定の入賞容易状態での前記当り判定手段の判定に基づく前記第1の当り遊技状態において前記確率変動状態を生起させる条件が成立した場合は、他の入賞容易状態での前記当り判定手段の判定に基づく前記第1の当り遊技状態において前記確率変動状態を生起させる条件が成立した場合とは異なる態様で、前記確定報知演出を実行するよう構成された
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 特別入賞口と、第1始動入賞口と、開閉部材の変位に応じて開放状態および閉成状態に変化する第2始動入賞口と、第1および第2始動入賞口の何れかへの遊技球の入賞を契機として当り遊技状態を生起させるか否かの判定を行う当り判定手段と、前記当り判定手段による判定が当りの判定結果となったことを契機として前記特別入賞口への遊技球の入賞が可能な当り遊技状態を生起させる当り生起手段と、前記当り判定手段による判定が当りの判定結果となる確率が通常遊技状態より高確率となる確率変動状態を前記当り遊技状態の終了後に生起させる確変生起手段と、前記通常遊技状態よりも前記第2始動入賞口に遊技球を入賞させ易い入賞容易状態を前記当り遊技状態の終了後に生起させる入賞容易生起手段とを備えた遊技機において、
    前記特別入賞口が1つまたは複数設けられて、少なくとも1つの前記特別入賞口に入賞した遊技球が特定の入球領域に入球し得るよう構成され、
    前記確変生起手段は、前記特定の入球領域に遊技球が入球したことを契機として前記確率変動状態を生起させる一方、前記確率変動状態の生起回数に応じた制限条件が成立した場合に前記確率変動状態を生起させないよう構成され、
    前記当り生起手段は、前記特定の入球領域への遊技球の入球が可能な第1の当り遊技状態を生起可能に構成されると共に、前記特定の入球領域への遊技球の入球が不可能または前記第1の当り遊技状態よりも困難な第2の当り遊技状態を生起可能に構成され、
    前記入賞容易生起手段は、前記当り判定手段が前記通常遊技状態において行った判定に基づいて前記当り生起手段が前記第1の当り遊技状態および前記第2の当り遊技状態の何れを生起させる場合にもその当り遊技状態の終了後に前記入賞容易状態を生起させ得るよう構成され、前記制限条件が成立したことで前記確変生起手段が当り遊技状態の終了後に前記確率変動状態を生起させない場合にもその当り遊技状態の終了後に前記入賞容易状態を生起させ得るよう構成され、
    前記第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段の判定が当りの判定結果となった場合に、前記当り生起手段が前記第1の当り遊技状態を生起させる確率よりも高い確率で前記第2の当り遊技状態を生起させるよう構成されると共に、
    前記第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段の判定が当りの判定結果となった場合に前記当り生起手段が前記第2の当り遊技状態を生起させないよう構成されるか、または、前記第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段の判定が当りの判定結果となった場合に前記当り生起手段が前記第1の当り遊技状態を生起させる確率が、前記第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする前記当り判定手段の判定が当りの判定結果となった場合に前記当り生起手段が前記第1の当り遊技状態を生起させる確率よりも低い確率となるよう構成され
    前記特定の入球領域への遊技球の入球が可能な入球可能期間を生起させることを事前に報知する事前報知演出と、前記入球可能期間であることを報知する期間報知演出と、前記特定の入球領域に遊技球が入球して前記確率変動状態を生起させる条件が成立したことを報知する確定報知演出とを、前記第1の当り遊技状態において実行可能に構成されて、
    前記確率変動状態中の前記当り判定手段の判定に基づく前記当り遊技状態で前記確率変動状態を生起させる条件が成立しなかった場合に当該当り遊技状態の終了後に生起させる特定の入賞容易状態の開始から終了までの期間を認識可能に構成され、
    前記特定の入賞容易状態での前記当り判定手段の判定に基づく前記第1の当り遊技状態では、他の入賞容易状態での前記当り判定手段の判定に基づく前記第1の当り遊技状態とは異なる態様で、前記事前報知演出および前記期間報知演出を実行するよう構成されると共に、
    前記特定の入賞容易状態での前記当り判定手段の判定に基づく前記第1の当り遊技状態において前記確率変動状態を生起させる条件が成立した場合は、他の入賞容易状態での前記当り判定手段の判定に基づく前記第1の当り遊技状態において前記確率変動状態を生起させる条件が成立した場合とは異なる態様で、前記確定報知演出を実行するよう構成され、
    演出を実行可能な演出実行手段と、
    前記演出実行手段に演出を実行させる演出制御手段とを備え、
    前記演出制御手段は、前記演出実行手段が実行する演出の傾向が異なる複数種類の演出モードを決定可能に構成されると共に、前記第1の当り遊技状態において前記特定の入球領域に遊技球が入球した場合と入球しなかった場合とで異なる前記演出モードを決定するよう構成された
    ことを特徴とする遊技機。
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