JP3201691B2 - 連鋳と熱延工程との同期化操業方法 - Google Patents
連鋳と熱延工程との同期化操業方法Info
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Description
期化操業方法に関する。
ーや工程短縮に伴うコストダウンを目指して、連鋳で製
造されたスラブを熱間状態で加熱炉に装入するいわゆる
直送圧延が採用され、連鋳と熱延工程との同期化が進め
られている。すなわち、図4に示すように、連鋳におい
ては取鍋1からの溶鋼が連鋳機2によって鋳込まれたの
ち、切断トーチ3によって所定の長さのスラブ4に切断
される。このスラブ4は、保温機能を有する搬送台車5
によって熱延工場に運ばれて加熱炉6に装入され、加熱
炉6で所定の温度に加熱された後、粗圧延機や仕上圧延
機からなる熱延ライン7で所定寸法のストリップに圧延
されてコイラ8で巻き取られる。
の場合コンピュータによってほぼ自動的になされてお
り、特に熱延ライン7への圧延命令は、連鋳時点で判定
された化学成分や鋳込み状態に応じて遅くともスラブが
加熱炉前に到達する時点までに作成され、その組まれた
内容に従って出力されるのが一般的である。従来、この
ような同期化操業については、たとえば特開平3-29853
号公報にスラブ切断の仕方に関して提案されているが、
前記した鋼成分を加味した高度な同期化の手法について
開示されている技術はないのである。
の重要な管理項目であり、スラブの適合判定に使用する
だけではなく、その実績値は圧延命令の温度条件の決定
にも使用されている。そのため、従来の熱延向けスラブ
は分析実績値が判明するまでは圧延の実行を保留してい
るのが一般的である。通常、連鋳における溶鋼分析値は
取鍋1の溶鋼がほぼ50%鋳込まれた時点で採取されたサ
ンプルを分析することにより得られる。この分析値は、
通常は当該スラブが切断トーチ3で切断される時点で判
明する。
ラブを鋳造しているような場合は、分析値の判明は切断
トーチ3で切断されたのちになることがある。このよう
な場合、通常の熱延工程への圧延命令は溶鋼分析が判明
していることを前提としているため、溶鋼分析が未判明
のスラブは圧延を保留されることになる。その背景に
は、連鋳−熱延間には元来、プロセス的にみてやむを得
ない時間的な不連続に起因するものとして許容されてい
たことによる。
る省エネルギーを図ることを目的として、たとえば連鋳
機2と加熱炉6の間のスラブ搬送をたとえば5〜25分
(平均15分以内)で行うべく搬送台車5の高速化を図っ
て高度な同期化した操業形態の要請に対しては、当該ス
ラブを溶鋼分析が未判明であるとの理由で圧延スケジュ
ールから外すと、圧延サイクルが成り立たずに同期化操
業の維持に対する致命的な障害となり、問題である。
課題を解決すべくなされたものであって、溶鋼分析未判
明のスラブをも円滑に圧延し得る連鋳と熱延工程との同
期化操業方法を提供することを目的とする。
れたスラブを熱間状態で搬送して直接加熱炉で加熱した
後、圧延命令に基づいて、熱延ラインで所定寸法のスト
リップに圧延する連鋳と熱延工程とを同期化して操業す
る方法において、スラブが加熱炉前に到着する時点まで
に連鋳での鋳込み時における溶鋼の分析結果が判明した
ときは、当該スラブの実績成分値を用いて作成した圧延
命令に基づいて圧延を実行し、 一方、スラブが加熱炉前
に到着した時点で連鋳での鋳込み時における溶鋼の分析
結果が未判明のときは、当該スラブの目標成分値を用い
て作成した圧延命令に基づいて圧延を実行し、 その後、
当該スラブが加熱炉内に滞留中に連鋳での鋳込み時にお
ける溶鋼の分析結果が判明したときは、この実績成分値
を用いて圧延命令を再度作成して圧延温度命令値を求
め、該圧延温度命令値に前記目標成分値での圧延命令で
の圧延温度命令値を補正し、 また、当該スラブの加熱終
了時点までに連鋳での鋳込み時における溶鋼の分析結果
が未判明のときは、前記目標成分値を用いて作成した圧
延命令に基づく圧延が完了した後、その後の工程進捗を
保留し、前記溶鋼の分析結果が判明した時点で圧延命令
を再度作成して圧延温度命令値を求め、前記目標成分値
での圧延命令での圧延温度命令値との差により合否判定
を行い、適合したときは次工程に進捗させ、不適合のと
きは工程進捗保留を継続することを特徴とする連鋳と熱
延工程との同期化操業方法である。
を用いて説明する。 スラブが加熱炉前に到達した圧
延命令の作成時点で、溶鋼の成分分析値に未判明のもの
があった場合、その未判明成分に対しては目標値(溶鋼
の出鋼命令時点での目標成分)を用いて圧延命令を作成
して、この圧延命令に基づいて圧延を実行する。 圧
延終了後、当該製品コイルの次工程進捗を保留し、分析
値が判明するまで待機させる。 溶鋼分析値が判明し
た時点で、スラブの化学成分に対する適合判定を行う。
実績成分に基づいて圧延命令を再度作成する。
この実績成分での再圧延命令と目標成分での圧延命令の
個々の圧延温度条件(仕上圧延温度や巻き取り温度)の
差を許容値と比較する。 比較の結果、適合と判定さ
れた場合は製品コイルを自動的に保留を解除し、次工程
へ進捗させ、不適合と判定された製品コイルは“判明保
留”と状態を変えてそのメッセージを出力する。
ステムを用いて実施することにより、連鋳と熱延工程と
の間が高度な同期化操業を可能とする。また、当該スラ
ブは分析未判明状態で加熱炉内に装入されるわけだが、
炉内滞留中(通常、30〜200 分)に分析値が判明した場
合は、その時点で上記ステップでの適合判定およびス
テップの圧延命令の再作成を行い、ステップの命令
温度の補正を行うようにすればよい。なお、この時点で
不適合と判定されたスラブの場合は、即座に適合するオ
ーダを検索して、適合オーダが見つかった場合はその充
当先を変更するようにする。
る。たとえば構造用熱延普通鋼のように一定の機械的特
性を得ようとする場合は、熱延工程において仕上圧延温
度や巻き取り温度の設定値は圧延されるスラブの実績成
分値により決められる。たとえば含Nb低合金鋼の巻き取
り温度は実績Nb含有量により決定され、強度保証の普通
鋼の巻き取り温度はいわゆる炭素当量により決定され
る。
分として、C;0.02〜0.08%,Mn;0.15〜0.90%,Si;
0.20%以下,P;0.030 %以下)に適用したときの巻き
取り温度差の頻度分布を示したものである。すなわち、
この図は、溶鋼分析未判明のために成分目標値を用いた
巻き取り温度と、分析結果が判明した後における実績分
析値を用いた巻き取り温度との差の分布を示したもので
あるが、大部分の製品コイルは巻き取り温度の命令値差
は±20℃以内に収まっていることがわかる。
条件(仕上圧延温度と巻き取り温度)が及ぼす機械的特
性の一つである引張強さの影響度の一例を示したもので
あるが、そのときの引張強さF(kgf/mm2 )の評価関数
は次式のごとくであり、その平均値γ=0.956 、標準偏
差σ=1.005 である。 F=42.2+0.54C+0.23Si+0.07Mn− 0.008TF −0.01
TC ここで、TF は仕上温度(℃)、TC は巻き取り温度
(℃)である。
り温度差20℃で約0.2kgf/mm2程度であり、実用上差し支
えない。すなわち、成分目標値から作成された巻き取り
温度と、実績成分値から作成された巻き取り温度との差
が許容値20℃以内であれば何ら差し支えなく製品コイル
として、次工程に進捗させることができる。もちろん、
この許容値を超える場合には、工程進捗保留を継続する
になる。また同図において引張強さは化学成分(C,S
i,Mn)の影響を強く受けるが、これらの成分について
目標値と実績値はほぼ一致している。
スラブの化学成分が未判明の状態であっても、圧延を実
行することができるので、連鋳と熱延工程との間が高度
に同期化されたプロセスでの操業が可能であり、省エネ
ルギーの向上はもとより生産性の増大に大いに貢献する
ことが可能である。
き取り温度差を示す特性図である。
響度の一例を示す特性図である。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 連鋳で鋳込まれたスラブを熱間状態で
搬送して直接加熱炉で加熱した後、圧延命令に基づい
て、熱延ラインで所定寸法のストリップに圧延する連鋳
と熱延工程とを同期化して操業する方法において、スラブが加熱炉前に到着する時点までに連鋳での鋳込み
時における溶鋼の分析結果が判明したときは、当該スラ
ブの実績成分値を用いて作成した圧延命令に基づいて圧
延を実行し、 一方、スラブが加熱炉前に到着した時点で連鋳での鋳込
み時における溶鋼の分析結果が未判明のときは、当該ス
ラブの目標成分値を用いて作成した圧延命令に基づいて
圧延を実行し、 その後、当該スラブが加熱炉内に滞留中に連鋳での鋳込
み時における溶鋼の分析結果が判明したときは、この実
績成分値を用いて圧延命令を再度作成して圧延温度命令
値を求め、該圧延温度命令値に前記目標成分値での圧延
命令での圧延温度命令値を補正し、 また、当該 スラブの加熱終了時点までに連鋳での鋳込み
時における溶鋼の分析結果が未判明のときは、前記目標
成分値を用いて作成した圧延命令に基づく圧延が完了し
た後、その後の工程進捗を保留し、前記溶鋼の分析結果
が判明した時点で圧延命令を再度作成して圧延温度命令
値を求め、前記目標成分値での圧延命令での圧延温度命
令値との差により合否判定を行い、適合したときは次工
程に進捗させ、不適合のときは工程進捗保留を継続する
ことを特徴とする連鋳と熱延工程との同期化操業方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03432594A JP3201691B2 (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | 連鋳と熱延工程との同期化操業方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03432594A JP3201691B2 (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | 連鋳と熱延工程との同期化操業方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07241610A JPH07241610A (ja) | 1995-09-19 |
JP3201691B2 true JP3201691B2 (ja) | 2001-08-27 |
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ID=12411009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03432594A Expired - Fee Related JP3201691B2 (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | 連鋳と熱延工程との同期化操業方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3201691B2 (ja) |
-
1994
- 1994-03-04 JP JP03432594A patent/JP3201691B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07241610A (ja) | 1995-09-19 |
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