JP3201599U - 透明パネル発光構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明パネル内部を側方から照射する光で発光させる構造において、照射光を効率良く前面に反射させ、曲線でも容易に加工できる透明パネル発光構造を提供する。【解決手段】透明パネル発光構造として、透明な板体からなるパネル10と、パネル10内部に光軸がパネル10の板面に略平行となる光を照射するランプ20と、パネル10の一方の板面のランプ20により光が照射される位置に形成される、互いに略平行な2以上の溝であって、各溝の深さがランプ20に対して遠いものほど深く形成される溝からなる発光部30とより構成する。【選択図】図3

Description

本考案は、透明なパネル内部にパネルの板面に平行な光を照射することで、該透明なパネルを発光させる構造に関する。
広告用や掲示用の透明なパネルを発光させることで目立たせる場合、LEDなどの光源が表面から見えると、光源部分のみが目立ってしまうため、光源はパネル枠内などに見えないように収め、光源はパネルの板面に平行な方向に光を照射するようにすることで間接的に透明パネル内を発光させることが行われている。
例えば、下記特許文献1には、縁部に設けたLEDテープにより側方から透明パネル内を照らすとともに、パネル裏面に複数の溝を形成することで、照射される光を乱反射させて透明パネルの発光量を大きくすることが示されている。
また、下記特許文献2には、パネル端縁近傍に設けた溝内にLEDテープを内側を向くように配置し、端縁下端側を45度にカットすることでパネル外周を発光させるとともに、背面に溝を形成した反射板を配置することで、照射される光を乱反射させて透明パネルの発光量を大きくすることが示されている。
特開2015−32461号公報 特開2011−95439号公報
しかしながら、パネル裏面の溝や反射板で側方から照射される光を反射させる場合、照射方向と反射面が直交するので、照射される光の多くが無駄になるという問題がある。端縁下端側を45度にカットする場合は、カット面に照射光が向かうので照射される光の多くを反射することができるが、45度にカットする場合、縁部が複雑な曲線の場合、カットすることが容易ではないという問題がある。
本考案はこのような問題に鑑みて、透明パネル内部を側方から照射する光で発光させる構造において、照射光を効率良く前面に反射させ、曲線でも容易に加工できるようにすることを課題とする。
上記課題を解決するために、本考案は、次のような構成を有する。
請求項1に記載の考案は、透明な板体からなるパネルと、前記パネル内部に光軸が前記前記パネルの板面に略平行となる光を照射するランプと、前記パネルの一方の板面の前記ランプにより光が照射される位置に形成される、互いに略平行な2以上の溝であって、各溝の深さが前記ランプに対して遠いものほど深く形成される溝からなる発光部とを有する透明パネル発光構造である。
請求項2に記載の考案は、前記透明パネル発光構造として、前記発光部は前記パネルの端縁近傍に形成されるとともに、前記ランプは前記発光部よりも前記パネルの中心側に設けられ、前記パネルの前記発光部が近接する端縁に、反射面がパネル中心側に面する反射板が設けられるものである。
以上のような構成により、本考案は、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の考案は、2以上の深さの異なる溝に対して側方から光を照射することで、各溝を光らせるので、照射光を比較的効率的に前方に反射させることができ、また、光源から奥の溝ほど深くすることで各溝に照射される光を分散することができるので、各溝の発光度合いを均等に近づけることができる。そして、溝は比較的簡単に曲線状に形成できるので、発光部分を曲線に加工することも容易に行うことができる。
請求項2に記載の考案は、発光部をパネルの端縁近傍に形成し、中心側から光を照射することでパネルの外周を装飾することができ、パネルの端縁に反射板を設けることで反射板からの光も各溝を照らすので、各溝の発光度合いをより高めることができる。
実施形態に係る透明発光パネルの正面図である。 実施形態に係る透明発光パネルの背面図である。 (a)は図2の一点鎖線部分の拡大図であり、(b)は(a)のA−A線拡大断面図図である。 (a)は変形例に係る透明発光パネルの正面図であり、(b)は変形例に係る透明発光パネルの端部近傍の拡大部分縦断面図である。
以下、本考案の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に本実施形態に係る透明発光パネルXの正面図を示し、図2に透明発光パネルXの背面図を示す。透明発光パネルXは、パネル10、ランプ20、発光部30を有する。
パネル10は透明なアクリル板からなる外縁が複雑な曲線により形成された板体である。パネル10の表面には文字や模様からなる装飾印刷11がプリントされている。パネル10の裏面には発光部30を構成する溝と、これの内側に略平行に形成されるランプ20を収容するランプ収納溝12とが設けられる。
発光部30は前述したパネル10裏面に形成される溝により構成される。図3(a)に図2の一点鎖線部分の拡大図を示し、図3(b)に図2のA−A線拡大断面図を示す。発光部30は、裏面からみてパネル10の外縁に沿った互いに平行な3本の溝から構成される。図3(b)に示すように各溝は、パネル10の外縁に近いものほど深くなるように形成されている。また、溝はレーザー加工により形成されるものであり、このため溝の底面は平らではなく、先端が鋭角な微細な溝が一以上形成される。
ランプ20は薄いテープにチップ型LEDが一定間隔で配置されたいわゆるLEDテープにより構成される。ランプ20は、前述したパネル10裏面のランプ収納溝12内に発光面がパネル10の外縁側を向くように収容される。これによりランプ20は発光部30を構成する溝を側面から照射することとなる。
次に、以上のような構成を有する透明発光パネルXの使用方法及び作用効果について説明する。透明発光パネルXは裏面を壁面などに面するようにして固定し、ランプ20に通電して発光させる。ランプ20は発光部30を構成する溝に向かって側面から光を照射する。発光部30の光に一番近い溝は、照射された光の一部により発光し、照射された光の一部を透過させる。真ん中にある二番目の溝は、一番目の溝より深い部分は直接ランプ20からの照射光を受け、それ以外の部分は一番目の溝を透過した光を受ける。二番目の溝は、これらの光の一部により発光し、光の一部を透過させる。パネル10端縁側の三番目の溝は、二番目の溝より深い部分は直接ランプ20からの照射光を受け、それ以外の部分は二番目の溝を透過した光を受ける。三番目の溝も、これらの光の一部により発光し、光の一部を透過させる。なお、各溝の底面は鋭角な微細な溝が形成されているのでこの部分が最も光を散乱させて発光する。
このように、発光部30をランプ20から照射することでランプ20の光は発光部30を構成する溝を側方から照らすこととなり、各溝はランプ20から離れるほど深く形成されているので、すべての溝を直接発光部30により照らすことができ、溝の深さを適宜調節することで各溝の発光度合いをより均等にすることが可能である。そして、発光部30は溝により形成されるので、レーザー加工により簡易に複雑な曲線に形成することが可能なので、より多様なデザインを実現することができる。
なお、上記実施形態ではパネル10の形状を複雑な外縁を有するものとしたが、単純な長方形等の形状とした場合、外縁に断面L字状の反射板を設けることができる。図4(a)に変形例に係る透明発光パネルYの正面図を示し、図4(b)に透明発光パネルYの端縁近傍の拡大縦断面図を示す。上記実施形態における図3(b)のパネル10の端縁は開放されているのに対して、透明発光パネルYにおける図4(b)のパネル10の端縁には反射板40が設けられている。反射板40は内面が鏡面仕上げされたアルミ製のLアングルである。このようにパネル10の端縁に反射板を設けることで、発光部30の溝を透過した光が反射板40に反射して再び各溝を照らすので、発光部30の発光度合いを高めることができる。また、上記実施形態に係る透明発光パネルXではパネル10は複雑な外縁を有するのでLアングルからなる反射板を設けることは難しいが、パネル10の端縁に鏡面仕上げされたアルミテープを貼り、パネル10の裏面の端縁近傍に鏡面仕上げされたアルミ板を貼ることで透明発光パネルYと同等の反射板を設けることは可能である。
また、上記実施形態では、パネル10のランプ20の固定をランプ収納溝12によって行っているが、溝ではなく底を貫通させて、パネル10を内側と外側に分断する細い穴としてもよい。この場合、パネル10が内側と外側で分断されるので、内側のパネルと外側のパネルを金具、シートなどで連結するようにすることが望ましい。
さらに、上記実施形態では表面側からランプ20がパネル10を透かして見えるが、ランプ20部分を覆うようにパネル10の表面に図柄をプリントしたり、枠を設けたりしてもよい。
それから、上記実施形態では発光部30はパネルの縁部に形成しているが、発光部30をパネルの中心側に設けてもよい。さらに、縁部と中心側の両方に設けることもできる。この場合、ランプ20を構成するLEDテープを2本用いて互いに逆側を向くように配置すればよい。
そして、上記実施形態では発光部30の溝の開口をパネル10の裏面としているが、溝の開口をパネル10の表面しても同様の効果を得ることができる。
X、Y 透明発光パネル
10 パネル
20 ランプ
30 発光部
40 反射板

Claims (2)

  1. 透明な板体からなるパネルと、
    前記パネル内部に光軸が前記前記パネルの板面に略平行となる光を照射するランプと、
    前記パネルの一方の板面の前記ランプにより光が照射される位置に形成される、互いに略平行な2以上の溝であって、各溝の深さが前記ランプに対して遠いものほど深く形成される溝からなる発光部と
    を有する透明パネル発光構造。
  2. 前記発光部は前記パネルの端縁近傍に形成されるともに、前記ランプは前記発光部よりも前記パネルの中心側に設けられ、
    前記パネルの前記発光部が近接する端縁に、反射面がパネル中心側に面する反射板が設けられる請求項1に記載の透明パネル発光構造。
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