JP3200994U - ストマ用ベルト - Google Patents
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Abstract
Description
このようなストマは、肛門や尿道のように排泄物の排泄量をコントロールすることができないため、排泄物がストマから垂れ流し状態になる。
そこで、ストマから排泄される排泄物を収納する排泄物袋を人体に装備する必要がある。
なお、排泄物袋は、フランジとパウチが分離不能な1ピースタイプと、フランジとパウチが分離可能な2ピースタイプとがある。
フランジは皮膚保護剤を含む粘着剤によってストマの周囲の皮膚に貼着される。
そして、人体に装着された排泄物袋のストマに対する位置ずれを抑制するとともに、ストマ周辺で生じる腸のヘルニアを抑制するために、特許文献1のようなストマ用ベルトが人体に装着される。
押圧プレートは、その開口部に排泄物袋のパウチを挿通することにより、フランジとパウチの間に配置される。押圧プレートは湾曲可能に形成されている。
袋部は上端に開口を有しており、この開口を介して押圧プレートが袋部に出し入れされる。また、袋部の前後両面には、押圧プレートの開口部を露出させるための窓部が設けられている。
帯部を人体に巻き付けることにより、ベルト内に収納された押圧プレートが人体に沿って湾曲して排泄物袋のフランジを人体に適度に押圧する。その結果、排泄物袋のストマに対する位置ずれが抑制されるとともに、ストマ周辺の腸のヘルニアが抑制される。
すなわち、特許文献1のストマ用ベルトでは、袋部の上辺が開口しているのに加えて、押圧プレートが袋部に対して上方へ移動し得るため、押圧プレートの上端が袋部の上方に突出してユーザーの腹部を圧迫することがある。
また、押圧プレートが袋部に対して上方に移動することにより、排泄物袋が1ピースタイプの場合には、パウチが破損したり、パウチがフランジと一緒に人体から剥離する虞がある。また、排泄物袋が2ピースタイプの場合には、パウチがフランジから分離する虞がある。
すなわち、本考案は、人体Pに造設されたストマSを受け入れる受入口51cを有するフランジ51と、このフランジ51に接続されると共に前記ストマSから排泄される排泄物を収納するパウチ52とを備えた排泄物袋50を前記人体Pに固定するストマ用ベルト1であって、前記パウチ52を挿通する開口部11を有し、前記フランジ51と前記パウチ52の間に配置される湾曲可能な押圧プレート10と、前後に対向配置されたシート状の第1被覆体21と第2被覆体22により形成され、前記押圧プレート10を前記第1被覆体21と前記第2被覆体22の間に挟み込んだ状態で収納すると共に前記開口部11を露出させる窓部23が前記第1被覆体21と前記第2被覆体22に設けられたプレート収納部20と、前記プレート収納部20から横方向に延出し、前記人体Pに巻き付けられる帯部30、31と、前記押圧プレート10を前記プレート収納部20内に着脱可能に固定する固定具40とを備え、前記プレート収納部20は、上下両端が閉塞されると共に両側又は一側に前記押圧プレート10を出し入れするための開口24を有していることを特徴とする。
なお、前記帯部30、31は、貫通穴が形成された弾性発泡体層上に伸縮性布帛を積層した素材により形成されることが好ましい。
押圧プレート10の左右両端をプレート収納部20に固定することにより、押圧プレート10がプレート収納部20とほぼ同じ形状に湾曲するため、ストマSの周辺の皮膚を適切に押圧することができる。その結果、ストマSの周辺のヘルニアが抑制され腸の働きを元に戻し円滑にすることが出来る。
本実施形態の説明に先立って排泄物袋の構成を説明する。図3乃至図5に示すように、排泄物袋50は、人体P上に配置されるフランジ51と、排泄物を収納するパウチ52とを備えている。この排泄物袋50は、フランジ51とパウチ52が分離可能になっており、所謂2ピースタイプと称されている。
接皮部51aは、人体Pの表面に沿って変形し得るように、シリコンラバー等の柔軟な材料により形成されている。接皮部51aの中心にはストマSを受け入れる受入口51cが形成されている。
次に、本実施形態のストマ用ベルトについて説明する。
図1に示すように、ストマ用ベルト1は、押圧プレート10と、この押圧プレート10を収納するプレート収納部20と、このプレート収納部20の左右両端から横方向に延出する帯部30、31とを備えている。
開口部11の直径は、パウチ52の接続部52dの外周径よりも2mm程度大きくされている。このようにすると、押圧プレート10が接続部52dに対して径方向に1mm程度移動しても、開口部11の内周面が接続部52dに当接しないため、押圧プレート10が排泄物袋50を移動させることはない。したがって、受入口51cがストマSから外れるのを抑制することができる。
第1被覆体21と第2被覆体22は柔軟で且つ伸縮しにくい布材等により形成されている。第1被覆体21と第2被覆体22は上下両端縁に沿って縫着されており、上下両端縁が閉塞されている。第1被覆体21と第2被覆体22の両側縁は縫着されておらず、これら両側縁に沿って開口24(一方のみ図示)が形成されている。押圧プレート10は、開口24を介してプレート収納部20に挿脱される。
また、第1被覆体21の左右両端には、ホック40を構成する雄部材42が2個ずつ設けられている。これら4個の雄部材42の各々は、プレート収納部20に収納された押圧プレート10の4個の雌部材41のいずれかと着脱可能に嵌合する。したがって、プレート収納部20内における押圧プレート10の位置ずれを確実に防ぐことができ、排泄物袋50がストマSから外れたり、パウチ52がフランジ51と分離したりするのを抑制することができる。
弾性発泡体層は、例えば、天然ゴムもしくは合成ゴム、その他の合成樹脂等により形成され、その厚みは、例えば、1.5mm〜4mmである。
伸縮性布帛としては、ナイロン又はポリエステル製のジャージ布が使用されるが、その他の通気性が良好な合成繊維もしくは天然繊維により形成された織物または編物を用いることもできる。伸縮性布帛の厚みは、例えば、0.2〜1.5mmである。
帯部30、31の先端部の片面には、ベルベット式ファスナー等の接続部材(図示せず)が設けられており、帯部30、31の先端部を相互に重ね合わせた状態で接続固定することができる。
先ず、ストマ用ベルト1に押圧プレート10を装着する。すなわち、人体Pに固定する排泄物袋50に対応する大きさの開口部11を有する押圧プレート10を用意してストマ用ベルト1のプレート収納部20に挿入する。
そして、プレート収納部20の第1被覆体21の外面側から四つの雄部材42を押圧して押圧プレート10の雌部材41に嵌合させる。その結果、押圧プレート10がプレート収納部20に固定される。
次に、パウチ52の接続部52dをフランジ51の被接続部51bに嵌合させてパウチ52をフランジ51に接続する。
そして、ストマ用ベルト1の帯部30、31をプレート収納部20と反対の方向に引っ張りながら人体Pに巻き付け、図4に示すように、帯部30、31の先端部を接続してストマ用ベルト1を人体Pに装着する。
さらに、ホック40は押圧プレート10の左右両端をプレート収納部20の第1被覆体21に固定するため、押圧プレート10が全長に亘って第1被覆体21とほぼ同じ形状に湾曲して、人体Pの表面とほぼ平行になる。その結果、ストマSの周辺の皮膚が広い範囲に亘ってほぼ均一に押圧され、腸のヘルニアを効果的に抑制することができる。その結果、腸の働きを円滑にすることができ、ストマSの周辺の違和感が低減する。
例えば、上記実施形態では、フランジ51とパウチ52を分離可能に接続した2パーツタイプの排泄物袋50を人体Pに固定する場合について説明したが、フランジとパウチを分離不能に接続した1ピースタイプの排泄物袋を人体に固定する場合についても、本考案のストマ用ベルトを用いることもできる。
押圧プレート10をプレート収納部20に着脱可能に固定する固定具40はホック以外のもの(例えば、ベルベット式ファスナー)でもよい。
固定具40は押圧プレート10の左右両端以外の部位をプレート収納部20に固定するように設けてもよい。
10 押圧プレート
11 開口部
20 プレート収納部
21 第1被覆体
22 第2被覆体
23 窓部
24 開口
30 帯部
31 帯部
40 固定具
50 排泄物袋
51 フランジ
51c 受入口
52 パウチ
P 人体
S ストマ
Claims (3)
- 人体(P)に造設されたストマ(S)を受け入れる受入口(51c)を有するフランジ(51)と、このフランジ(51)に接続されると共に前記ストマ(S)から排泄される排泄物を収納するパウチ(52)とを備えた排泄物袋(50)の前記フランジ(51)を前記人体(P)に貼着した状態で、前記ストマ(S)の周辺の皮膚を押圧するべく前記人体(P)に装着されるストマ用ベルト(1)であって、
前記パウチ(52)を挿通する開口部(11)を有し、前記フランジ(51)と前記パウチ(52)の間に配置される湾曲可能な押圧プレート(10)と、
前後に対向配置されたシート状の第1被覆体(21)と第2被覆体(22)により形成され、前記押圧プレート(10)を前記第1被覆体(21)と前記第2被覆体(22)の間に挟み込んだ状態で収納すると共に前記開口部(11)を露出させる窓部(23)が前記第1被覆体(21)と前記第2被覆体(22)に設けられたプレート収納部(20)と、
前記プレート収納部(20)から横方向に延出し、前記人体(P)に巻き付けられる帯部(30)と、
前記押圧プレート(10)を前記プレート収納部(20)内に着脱可能に固定する固定具(40)を備え、
前記プレート収納部(20)は、上下両端が閉塞されると共に両側又は一側に前記押圧プレート(10)を出し入れするための開口(24)を有していることを特徴とするストマ用ベルト。 - 前記固定具(40)は、前記押圧プレート(10)の左右両端において上端と下端の各々を前記プレート収納部(20)に固定するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のストマ用ベルト。
- 前記帯部(30)は、複数の貫通孔が形成された弾性発泡体層上に伸縮性布帛を積層した素材により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のストマ用ベルト。
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