JP3200965B2 - モーター制御装置 - Google Patents

モーター制御装置

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JP3200965B2 JP15570392A JP15570392A JP3200965B2 JP 3200965 B2 JP3200965 B2 JP 3200965B2 JP 15570392 A JP15570392 A JP 15570392A JP 15570392 A JP15570392 A JP 15570392A JP 3200965 B2 JP3200965 B2 JP 3200965B2
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モーター制御装置に係
り、とくに電動車両におけるモーター制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の電動車両におけるモーター制御装
置は、図5に示されるようにモーター電流シャント信号
101によりモーター電流値を演算するモーター電流演
算手段104と、アクセルからのアクセル信号102に
より目標速度を演算する目標速度演算手段105と、モ
ーター回転数信号103により実速度を演算する実速度
演算手段106と、モーター電流演算手段104からの
モーター電流値があらかじめ設定されているモーター電
流制限値107を越えていなければ目標速度演算手段1
05からの目標速度信号をそのまま出力し,モーター電
流制限値107を越えていれば目標速度「0」に対応す
る信号を出力するモーター電流制限手段108と、モー
ター電流制限手段108の出力と実速度演算手段106
の出力とから速度のフィードバック演算を行う速度フィ
ードバック演算手段109と、速度フィードバック演算
手段109の出力によりPWM(Pulse Widt
hModulation)信号111をモーターに出力
するPWM発振器110とを具備している。
【0003】次に、上記従来例の動作について図6のフ
ローチャートと図7のタイミングチャートを用いて説明
する。ここでは、アクセルを一定すなわち定速走行時に
モーター負荷に変動があった場合について説明する。モ
ーター負荷が大きくなると実速度は低下し、モーター電
流値は上昇する。
【0004】.モーター電流演算手段104は、モー
ター電流シャント信号101によりモーター電流を演算
する。
【0005】目標速度演算手段105は、アクセルから
のアクセル信号102により目標速度を演算する。
【0006】実速度演算手段106は、モーター回転数
信号103により実速度を演算する。
【0007】.モーター電流制限手段108は、モー
ター電流演算手段104からのモーター電流値とモータ
ー電流制限値107とを比較し(図6のS11)、モー
ター電流値がモーター電流制限値107以下であれば、
目標速度演算手段105からの目標速度信号をそのまま
速度フィードバック演算手段109に出力する。
【0008】一方、モーター電流演算手段104からの
モーター電流値がモーター電流制限値107を越える
と、モーター電流制限手段108は、目標速度「0」に
対応する目標速度信号を速度フィードバック演算手段1
09に出力する(図6のS12)。
【0009】.速度フィードバック演算手段109
は、目標速度信号と実速度演算手段106からの実速度
信号により速度のフィードバック演算を行う。
【0010】.PWM発振器110は、速度フィード
バック演算手段109からの速度フィードバック信号に
よりPWM信号111をモータに出力する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、モーター電流制限の特性は制御回路全
体の特性で決定されてしまうために、モーター電流値が
ハンチングを起こし、騒音や振動の原因になるという不
都合があった。
【0012】
【発明の目的】本発明の目的は、かかる従来例の有する
不都合を改善し、とくに電動車両においてモーター電流
の変化によるモーターの騒音や振動を低下させることが
できるモーター制御装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、モ
ーター電流シャント信号によりモーター電流値を演算す
るモーター電流演算手段と、アクセル信号により目標速
度を演算する目標速度演算手段と、モーター回転数信号
により実速度を演算する実速度演算手段と、モーター電
流演算手段からのモーター電流信号とあらかじめ設定さ
れているモーター電流制限値とからモーター電流値のフ
ィードバック演算を行うモーター電流フィードバック演
算手段と、目標速度演算手段からの目標速度信号と実速
度演算手段からの実速度信号とにより速度のフィードバ
ック演算を行う速度フィードバック演算手段と、モータ
ー電流演算手段からのモーター電流値がモーター電流制
限値を越えるとともに実速度演算手段からの実速度が目
標速度演算手段からの目標速度以下の場合はモーター電
流フィードバック演算手段の出力を選択し,モーター電
流演算手段からのモーター電流値がモーター電流制限値
を越えるときであっても実速度演算手段からの実速度が
目標速度演算手段からの目標速度を越えた場合は速度フ
ィードバック演算手段の出力を選択する制御対象選択手
段と、制御対象選択手段の出力に基づいてPWM信号を
出力するPWM発振器とを具備するという構成を採って
いる。これによって前述した目的を達成しようとするも
のである。
【0014】
【作用】モーター電流演算手段は、モーター電流シャン
ト信号によりモーター電流値を演算する。目標速度演算
手段は、アクセル信号により目標速度を演算する。実速
度演算手段は、モーター回転数信号により実速度を演算
する。
【0015】モーター電流フィードバック演算手段は、
モーター電流演算手段からのモーター電流信号とあらか
じめ設定されているモーター電流制限値とからモーター
電流値のフィードバック演算を行う。速度フィードバッ
ク演算手段は、目標速度演算手段からの目標速度信号と
実速度演算手段からの実速度信号とにより速度のフィー
ドバック演算を行う。
【0016】制御対象選択手段は、モーター電流制限フ
ラグをチェックした結果、モーター電流制限フラグが
「ハイレベル」の場合は、さらに実速度と目標速度とを
比較する。そして、実速度が目標速度を越えていればモ
ーター電流制限フラグを「ローレベル」とし、速度フィ
ードバック演算手段の出力をPWM発振器に出力する。
また、実速度が目標速度を越えていなければモーター電
流制限フラグを「ハイレベル」とし、モーター電流フィ
ードバック演算手段の出力をPWM発振器に出力する。
【0017】一方、モーター電流制限フラグをチェック
した結果、モーター電流制限フラグが「ローレベル」の
場合は、さらにモーター電流値とモーター電流制限値と
を比較する。そして、モーター電流値がモーター電流制
限値を越えていなければモーター電流制限フラグを「ロ
ーレベル」とし、速度フィードバック演算手段の出力を
PWM発振器に出力する。また、モーター電流値がモー
ター電流制限値を越えていれば、さらに実速度と目標速
度とを比較する。
【0018】ここで、実速度が目標速度を越えていれ
ば、制御対象選択手段は、モーター電流制限フラグを
「ローレベル」とし、速度フィードバック演算手段の出
力をPWM発振器に出力する。また、実速度が目標速度
を越えていなければ、モーター電流制限フラグを「ハイ
レベル」とし、モーター電流フィードバック演算手段の
出力をPWM発振器に出力する。
【0019】そして、PWM発振器は、制御対象選択手
段の出力に基づいてPWM信号を作成する。
【0020】
【発明の実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし
図4に基づいて説明する。図1の実施例は、モーター電
流シャント信号1によりモーター電流値を演算するモー
ター電流演算手段4と、アクセル信号2により目標速度
を演算する目標速度演算手段5と、モーター回転数信号
3により実速度を演算する実速度演算手段6と、モータ
ー電流演算手段4からのモーター電流信号とあらかじめ
設定されているモーター電流制限値7とからモーター電
流値のフィードバック演算を行うモーター電流フィード
バック演算手段8と、目標速度演算手段5からの目標速
度信号と実速度演算手段6からの実速度信号とにより速
度のフィードバック演算を行う速度フィードバック演算
手段9と、モーター電流演算手段4からのモーター電流
値がモーター電流制限値7を越えるとともに実速度演算
手段6からの実速度が目標速度演算手段5からの目標速
度以下の場合はモーター電流フィードバック演算手段8
の出力を選択し,実速度演算手段6からの実速度が目標
速度演算手段5からの目標速度を越えた場合は速度フィ
ードバック演算手段9の出力を選択する制御対象選択手
段10と、制御対象選択手段10の出力に基づいてPW
M信号12を出力するPWM発振器11とから構成され
る。
【0021】ここで、モーター電流シャント信号1は、
図2に示されるように、モーター電流シャント27の電
圧を増幅器28で増幅することにより得られる。アクセ
ル信号2は、アクセル21の踏み込み量に対応した出力
電圧と前後進切り替えスイッチ22からの前後進切替信
号により得られる。モーター回転数信号3は、前後進切
り替えスイッチ22からの前後進切替信号とモーター5
に取り付けられた回転数センサー26の出力とから得ら
れる。
【0022】次に、本実施例の動作について図3のフロ
ーチャートと図4のタイミングチャートを用いて説明す
る。ここでは、アクセルを一定すなわち定速走行時にモ
ーター負荷に変動があった場合について説明する。モー
ター負荷が大きくなると実速度は低下しモーター電流値
は上昇する。
【0023】.モーター電流演算手段4は、モーター
電流シャント信号1によりモーター電流値を演算する。
【0024】目標速度演算手段5は、アクセルからのア
クセル信号2により目標速度を演算する。
【0025】実速度演算手段6は、モーター回転数信号
3により実速度を演算する。
【0026】.モーター電流フィードバック演算手段
8は、モーター電流演算手段4からのモーター電流信号
とあらかじめ設定されているモーター電流制限値7とか
らモーター電流値のフィードバック演算を行う。
【0027】速度フィードバック演算手段9は目標速度
演算手段5からの目標速度信号と実速度演算手段6から
の実速度信号とにより速度のフィードバック演算を行
う。
【0028】.制御対象選択手段10は、モーター電
流制限フラグをチェックし(図3のS1)、モーター電
流制限フラグが「ハイレベル」の場合は、さらに実速度
と目標速度とを比較する(図3のS5)。
【0029】制御対象選択手段10は、実速度が目標速
度を越えていればモーター電流制限フラグをリセットす
なわち「ローレベル」とし(図3のS3)、速度フィー
ドバック演算手段9の出力をPWM発振器11に出力す
る(図3のS4)。そして、PWM発振器11は、制御
対象選択手段10からの速度フィードバック信号に基づ
いてPWM信号12を作成しモータ25に出力する。
【0030】一方、制御対象選択手段10は、実速度が
目標速度を越えていなければモーター電流制限フラグを
セットすなわち「ハイレベル」とし(図3のS6)、モ
ーター電流フィードバック演算手段8の出力をPWM発
振器11に出力する(図3のS7)。そして、PWM発
振器11は、制御対象選択手段10からのモーター電流
フィードバック信号に基づいてPWM信号12を作成し
モータ25に出力する。
【0031】.制御対象選択手段10は、モーター電
流制限フラグをチェックし(図3のS1)、モーター電
流制限フラグが「ローレベル」の場合は、さらにモータ
ー電流値とモーター電流制限値7とを比較する(図3の
S2)。
【0032】制御対象選択手段10は、モーター電流値
がモーター電流制限値7を越えていなければモーター電
流制限フラグをリセットすなわち「ローレベル」とし
(図3のS3)、速度フィードバック演算手段9の出力
をPWM発振器11に出力する(図3のS4)。そし
て、PWM発振器11は、制御対象選択手段10からの
速度フィードバック信号に基づいてPWM信号12を作
成しモータ25に出力する。
【0033】一方、制御対象選択手段10は、モーター
電流値がモーター電流制限値7を越えていれば、さらに
実速度と目標速度とを比較する(図3のS5)。
【0034】ここで、実速度が目標速度を越えていれ
ば、制御対象選択手段10は、モーター電流制限フラグ
をリセットすなわち「ローレベル」とし(図3のS
3)、速度フィードバック演算手段9の出力をPWM発
振器11に出力する(図3のS4)。そして、PWM発
振器11は、制御対象選択手段10からの速度フィード
バック信号に基づいてPWM信号12を作成しモータ2
5に出力する。
【0035】また、実速度が目標速度を越えていなけれ
ば、制御対象選択手段10は、モーター電流制限フラグ
をセットすなわち「ハイレベル」とし(図3のS6)、
モーター電流フィードバック演算手段8の出力をPWM
発振器11に出力する(図3のS7)。そして、PWM
発振器11は、制御対象選択手段10からのモーター電
流フィードバック信号に基づいてPWM信号12を作成
しモータ25に出力する。
【0036】以上のように、モーター電流値がモーター
電流制限値7を越え、しかも実速度が目標速度以下の場
合はモーター電流値に基づくフィードバック制御を行
い、実速度が目標速度を越えた場合は実速度に基づくフ
ィードバック制御を行うために図4に示されるように、
モーター電流値にハンチングは生じない。
【0037】換言すると、図7に示される従来例と同様
にアクセル一定(定速走行)でモーター負荷に変動があ
った時のタイムチャートは、図4のようになる。t=t
からt まで及びt3以降が速度制御の領域で、t=
からt までがモーター電流制限の領域である。こ
れらの領域の境界での僅かな乱れを除いて、非常に安定
したものとなっている。
【0038】なお、上記処理は、プログラムによるファ
ームウェアとし、図2に示されるように制御用マイコン
23により実現することも可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、モーター電流値にハンチングを生
じることが防止でき、これがため、モーター電流の変化
によるモーターの騒音や振動を低下させることができる
という従来にない優れたモーター制御装置を提供するこ
とができる。
【0040】 換言すると、本願発明では、図1に示され
るように、モーター電流制限値入力に対してモーター電
流を追従させるモーター電流フィードバック系と、目標
速度入力に対して実速度を追従させる速度フィードバッ
ク系とを別個に構成し、図3のフローチャートに示され
る制御対象選択により、どちらかを選択して使用する。
これにより、モーター電流制御と速度制御との両方の特
性を最適に設計することができ、選択変更の境界を除い
て、互いの制御の干渉もない。また、この干渉について
も設計の自由度が大きいため、影響を最小限に抑えるこ
とができる。したがって、モーター電流制御と速度制御
とを任意の特性で制御できるので、結果として、非常に
安定した系を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明を利用した電動車両制御装置を示す構成
図である。
【図3】図1の動作を説明するためのフローチャートで
ある。
【図4】図1の動作を説明するためのタイミングチャー
トである。
【図5】従来例を示す構成図である。
【図6】図5の従来例の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図7】図5の従来例の動作を説明するためのタイミン
グチャートである。
【符号の説明】
1 モーター電流シャント信号 2 アクセル信号 3 モーター回転数信号 4 モーター電流演算手段 5 目標速度演算手段 6 実速度演算手段 7 モーター電流制限値 8 モーター電流フィードバック演算手段 9 速度フィードバック演算手段 10 制御対象選択手段 11 PWM発振器 12 PWM信号

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モーター電流シャント信号によりモータ
    ー電流値を演算するモーター電流演算手段と、アクセル
    信号により目標速度を演算する目標速度演算手段と、モ
    ーター回転数信号により実速度を演算する実速度演算手
    段と、PWM信号を生成するPWM発振器とを有するモ
    ーター制御装置において、 前記モーター電流演算手段からのモーター電流信号とあ
    らかじめ設定されているモーター電流制限値とからモー
    ター電流値のフィードバック演算を行うモーター電流フ
    ィードバック演算手段と、 前記目標速度演算手段からの目標速度信号と前記実速度
    演算手段からの実速度信号とにより速度のフィードバッ
    ク演算を行う速度フィードバック演算手段と、 前記モーター電流演算手段からのモーター電流値がモー
    ター電流制限値を越えるとともに前記実速度演算手段か
    らの実速度が前記目標速度演算手段からの目標速度以下
    の場合は前記モーター電流フィードバック演算手段の出
    力を選択し,前記モーター電流演算手段からのモーター
    電流値がモーター電流制限値を越えるときであっても
    記実速度演算手段からの実速度が前記目標速度演算手段
    からの目標速度を越えた場合は前記速度フィードバック
    演算手段の出力を選択し前記PWM発振器に出力する制
    御対象選択手段と、 を装備したことを特徴とするモーター制御装置。
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