JP3198915U - 溝付き乾麺 - Google Patents
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Abstract
【課題】茹でる時に麺同士が張り付き難く、麺全体を所定の茹で加減に茹で上げることが可能であり、乾燥時のひび割れが防がれた溝付き乾麺を提供する。【解決手段】溝付き乾麺100は、乾麺の麺線方向に沿って伸びる溝110が形成され、麺線方向と乾麺の麺幅方向とに直交する乾麺の高さ方向の乾麺の厚さZAが均一であり、溝の深さZA1が乾麺の厚さよりも浅い。【選択図】図1
Description
本考案は、麺線方向に沿って伸びる溝が形成された溝付き乾麺に関する。
乾麺では、乾麺を茹でる時に麺同士が張り付いてしまうという問題がある。特に麺線の幅が広いきしめん等では、このような問題が起こり易い。これに対して、特許文献1では、麺帯の表面を乾燥させて麺帯に延び難い部分を形成し、これを圧延機により徐々に薄くして麺帯の延び易い部分を主に延ばすことで麺帯の表面に凹凸を形成する旨が示されている。麺帯に形成される凹凸は麺線にも形成されることになり、この凹凸により麺同士の接触面積が少なくなるため麺をゆでたときに麺同士が付き難くなる。
しかし、特許文献1の麺は、麺の厚さが一定ではないため、麺全体を所定の茹で加減に茹で上げることが困難であり、食感も悪くなる。また、麺の凹凸はその形状が制御されて形成されている訳ではないため、凹凸により麺の表面に鋭角の角が形成された場合には麺線の乾燥時に角を起点としたひび割れが生じる等の問題が生ずるおそれがある。
そこで本考案は、茹でる時に麺同士が張り付き難く、麺全体を所定の茹で加減に茹で上げることが可能であり、乾燥時のひび割れが防がれた溝付き乾麺を提供することを目的とする。
第1観点の溝付き乾麺は、乾麺の麺線方向に沿って伸びる溝が形成され、麺線方向と乾麺の麺幅方向とに直交する乾麺の高さ方向の乾麺の厚さが均一であり、溝の深さが乾麺の厚さよりも浅い。
第2観点の溝付き乾麺は、第1観点において、乾麺の断面において、溝が乾麺の表面から凹むように形成された複数の角を含んで形成され、各角が鈍角又は丸面に形成される。
第3観点の溝付き乾麺は、第1観点において、溝がU字型の溝である。
第4観点の溝付き乾麺は、第1観点において、麺幅方向に並んで複数の溝が形成され、各溝がV字型に形成され、麺幅方向に乾麺の表面及び裏面に互い違いに並んで形成される。
第5観点の溝付き乾麺は、乾麺の麺線方向に沿って伸びる溝が形成され、麺線方向と乾麺の麺幅方向とに直交する乾麺の高さ方向の乾麺の厚さが均一であり、溝が麺幅方向全体にわたって曲面状に形成される。
第6観点の溝付き乾麺は、第1観点から第5観点において、乾麺の幅が6.5mm又は7.0mmに形成され、乾麺の厚さが1.2mm±0.1mm又は1.0mm±0.1mmに形成される。
本考案によれば、茹でる時に麺同士が張り付き難く、麺全体を所定の茹で加減に茹で上げることが可能であり、乾燥時のひび割れが防がれた溝付き乾麺を提供することができる。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本考案の範囲は以下の説明において特に本考案を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
(第1実施形態)
<乾麺100について>
図1(a)は、乾麺100の斜視図である。以下の説明では、乾麺100の麺線が伸びる麺線方向をX軸方向、X軸方向に垂直である乾麺100の麺幅方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に垂直な方向であり乾麺100の高さ方向をZ軸方向として説明する。また、乾麺100の+Z軸側の面を表面、−Z軸側の面を裏面として説明する。
<乾麺100について>
図1(a)は、乾麺100の斜視図である。以下の説明では、乾麺100の麺線が伸びる麺線方向をX軸方向、X軸方向に垂直である乾麺100の麺幅方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に垂直な方向であり乾麺100の高さ方向をZ軸方向として説明する。また、乾麺100の+Z軸側の面を表面、−Z軸側の面を裏面として説明する。
乾麺100は、X軸方向の長さをXA、Y軸方向の幅をYA、Z軸方向の厚さをZAとすると、例えば、長さXAが200mm±3mm、幅YAが7.0mm、厚さZAが1.2mm±0.1mmのきしめんとして形成される。幅YAのばらつきは0.1mm以下である。乾麺100の+Z軸側の表面には麺幅方向の略中央をX軸方向に伸びる溝110が形成されており、溝110のY軸方向の両側にはXY面に平行な平坦を有する平坦部111が形成されている。また、乾麺100の−Z軸側の裏面には溝110に対応するようにX軸方向に伸び全体が曲面状である山部120が形成されており、山部120のY軸方向の両側にはXY面に平行な平坦を有する平坦部121が形成されている。
図1(b)は、乾麺100の断面図である。乾麺100の溝110は表面の平坦部111から−Z軸方向に深さZA1だけ略U字型に凹んで形成される。深さZA1は乾麺100の厚さZAよりは浅く、溝110の底面と裏面の平坦部121との間の厚さをZA2とすると、深さZA1と厚さZA2との合計が乾麺100の厚さZAとなる。乾麺100の山部120は裏面の平坦部112から−Z軸方向に突き出るように形成される。深さZA1は例えば0.8mmに形成され、厚さZA2は例えば0.4mmに形成される。
溝110内の角112の角度α1は90°よりも大きい鈍角に形成されている。また、裏面の平坦部121と山部120とが交わる角122の角度α2も90°よりも大きい鈍角に形成されている。表面から凹んだ角が形成される乾麺では、麺の乾燥時に角を起点としたひび割れが生じ易くなり、乾燥途中で麺が折れる等の問題が生じる。ひび割れは、角の角度が鋭いほど生じ易い。乾麺100では、表面から凹むように形成される角の角度α1、α2を90°よりも大きい鈍角に形成することで、乾燥時の麺にひび割れが生じることが抑えられている。
<乾麺100の張り付き試験>
乾麺100は、溝110及び山部120が形成されることにより、麺を茹でた場合に麺同士が張り付き難くなる。以下に、乾麺100と従来の乾麺200との麺同士の張り付き具合を比較した結果について説明する。
乾麺100は、溝110及び山部120が形成されることにより、麺を茹でた場合に麺同士が張り付き難くなる。以下に、乾麺100と従来の乾麺200との麺同士の張り付き具合を比較した結果について説明する。
図2(a)は、乾麺200の斜視図である。乾麺200は、従来の形状の乾麺であり、略長方形の断面を有し、乾麺100と同じ長さXA、幅YA、厚さZAに形成されている。
張り付き試験は、100gの乾麺を水2リットルが入れられた片手鍋に少しずつバラバラと投入し、箸で掻き混ぜながら6分間茹でて、麺同士が張り付いた箇所を数えることにより行っている。
図2(b)は、張り付き試験結果を示した表である。試験は乾麺100及び乾麺200について、それぞれ3回ずつ行っている。
乾麺200では、3回の試験とも3か所の麺同士の張り付きが確認され、平均3か所の張り付きが確認された。乾麺100では、1回目及び2回目の試験では1カ所の張り付きが確認され、3回目の試験では張り付きが確認されなかった。平均としては、0.67カ所の張り付きが存在したことになる。
図2(b)から明らかなように、乾麺100は乾麺200よりも麺を茹でた場合に張り付き難いことが分かる。乾麺100と乾麺200との大きな違いは溝110及び山部120の有無であることから、溝110及び山部120の形成によって麺を茹でた場合に麺同士が張り付き難くなることが分かる。これは、麺に溝110及び山部120が形成されることにより麺を茹でる時に麺同士が接触する面積が小さくなるため、麺同士が互いに張り付くことを防ぐことができると考えられる。また、乾麺100は厚さZAが略一定となるように形成されるため、食感を落とさずに、麺の茹で加減を麺全体で略均一にそろえることが可能である。
乾麺100は幅YAが7.0mmであるきしめんとして示されたが、幅YAが6.5mmのきしめんとして形成されても良い。また、幅YAの大きさに関わらず、長さXAは240mm±3mmとされても良く、厚さZAは1.0mm±0.1mmとされても良い。
<乾麺100の製造方法>
乾麺100の製造では、まず小麦粉と塩水とを所定の割合で混ぜ合わせて捏ね、平面状に引き延ばして麺帯を形成し、熟成する。さらに麺帯を徐々に薄く圧延して麺帯を所定の厚さに形成し、麺帯を一対のロール状切り歯130で切断して麺線101を形成する。
乾麺100の製造では、まず小麦粉と塩水とを所定の割合で混ぜ合わせて捏ね、平面状に引き延ばして麺帯を形成し、熟成する。さらに麺帯を徐々に薄く圧延して麺帯を所定の厚さに形成し、麺帯を一対のロール状切り歯130で切断して麺線101を形成する。
図3(a)は、麺帯を切断して麺線101を切り出している一対のロール状切り歯130の部分断面図である。一対のロール状切り歯130は、上部(+Z軸側)に配置された上部ロール状切り歯130aと下部(−Z軸側)に配置された下部ロール状切り歯130bとが互いに噛み合わされることにより構成されており、麺帯は上部ロール状切り歯130aと下部ロール状切り歯130bとの間を通されることにより複数の麺線101として切り出される。
上部ロール状切り歯130a及び下部ロール状切り歯130bは、それぞれ第1切り歯131aと第2切り歯131bとの2つの部分がY軸方向に交互に並んで構成される。第1切り歯131aは中央に突起132が形成されており、第2切り歯131bは中央が凹んで凹部134が形成されている。一対のロール状切り歯130では、上部ロール状切り歯130aの第1切り歯131aと下部ロール状切り歯130bの第2切り歯131bとが向かい合い、上部ロール状切り歯130aの第2切り歯131bと下部ロール状切り歯130bの第1切り歯131aとが向かい合うように上部ロール状切り歯130aと下部ロール状切り歯130bとが噛み合わされている。
1本の麺線101は、互いに向かい合う第1切り歯131aと第2切り歯131bとの対により切り出される。各麺線101は、中央が突起132で押されることにより、麺線101に溝110が形成される。また、一対のロール状切り歯130では突起132に対応するように凹部134が形成されているため、麺線101が突起132で押された場合に麺線101の溝110の反対側の面が凹部134側に膨らむことで麺線101に山部120が形成される。凹部134は麺線101が膨らむための十分な空間を有しており、麺線101は突起132で押されても凹部134側に膨らむことで麺線101の厚さが略一定に保たれる。
図3(b)は、図3(a)の点線160の拡大図である。図3(b)では、主に上部ロール状切り歯130aの第1切り歯131a及び下部ロール状切り歯130bの第2切り歯131bが拡大されて示されており、第1切り歯131aと第2切り歯131bとの間に1本の麺線101が示されている。
第1切り歯131aでは、突起132の両側に突起132よりも上部ロール状切り歯130aの中心軸方向に凹んだ凹部133が形成されている。突起132は、略長方形の断面形状を有するように形成されているが、突起132の角132aはそれぞれ面取りされている。図3(b)では、角132aがC面取りされている状態が示されている。これにより、麺線100の溝110の角度α1をより確実に鈍角に形成することができ、麺線100の乾燥時のひび割れ等を防ぐことができる。角132aの面取りは、R面取りされても良い。
第2切り歯131bでは、第1切り歯131aに対応するように凹部134が形成されており、凹部134の両側には長方形状の断面を有する凸部135が形成されている。各凸部135の凹部134側の角135aは乾麺100の角122(図1(b)参照)に当たる。乾麺100の角度α2の角度は鋭くなるわけではないため図3(b)では凸部135の角135aが面取りされていないが、角132aと同様にC面又はR面等に面取りされても良い。
図3(b)に示される麺線101は、表面の中央が突起132により−Z軸方向に押されて溝110が形成され、麺線101のY軸方向の両端が上部ロール状切り歯130aの第2切り歯131bの凸部135により−Z軸方向に押されることにより切り出される。また、下部ロール状切り歯130bの第2切り歯131bの凸部135により切断中の麺線101が支えられている。一対のロール状切り歯130では、第1切り歯131aの突起132と第2切り歯131bの凸部135とがY軸方向に重ならないように形成されている。これにより、乾麺100の溝110の深さが100の厚さZAよりも浅くなるように形成することができる。またこれにより、乾麺100に溝110及び山部120を形成することで厚さZAが大きく変化することが防がれる。
図3(c)は、図3(b)から麺線101が除かれた図である。第1切り歯131a及び第2切り歯131bのY軸方向の幅YB1は、それぞれ略7.0mmに形成されている。この幅YB1は、麺線100の幅と略同じ幅に形成される。また、第1切り歯131aの突起132の両側の凹部133はそれぞれY軸方向に幅YB2に形成され、突起132は幅YB3に形成される。幅YB2は例えば2.8mmであり、突起132の幅YB3は例えば幅YB1の20%の大きさである1.4mmに形成される。さらに、第2切り歯131bの各凸部135のY軸方向の幅YB4は例えば2.0mmに形成され、凹部134の幅YB5は例えば3.0mmに形成される。
上部ロール状切り歯130a及び下部ロール状切り歯130bでは、それぞれ第1切り歯131aの突起132が隣接して形成される第2切り歯131bの凸部135よりも高さZB1だけ低く形成される。また、上部ロール状切り歯130aの凸部135と下部ロール状切り歯130bの凸部135とは、Y軸方向に高さZB2だけ重なり合う。高さZB1は例えば0.6mmに形成され、高さZB2は例えば0.2mmに形成される。
一対のロール状切り歯130により麺帯が切断されて複数の麺線101が形成された後は、麺線101を乾燥して乾麺とし、所定の長さに切り揃えられて乾麺100が製造される。
上記の実施形態では、麺線101の幅が7.0mmである場合の一対のロール状切り歯130の寸法の例が示されているが、麺線101の幅が6.5mmに形成された場合の一対のロール状切り歯130の寸法は、例えば幅YB1が6.5mm、幅YB2が2.6mm、幅YB3が1.3mm、幅YB4が1.9mm、幅YB5が2.7mm、高さZB1が0.4mm、高さZB2が0.2mmに形成される。
また、図3(b)では麺線101に接する凸部132及び凸部135の断面の辺が平坦に形成されているが、山状の曲線に形成されても良い。
(第2実施形態)
乾麺には、様々な形状の溝及び山部を形成することができる。以下に、乾麺100の変形例である乾麺300及び乾麺400について説明する。
乾麺には、様々な形状の溝及び山部を形成することができる。以下に、乾麺100の変形例である乾麺300及び乾麺400について説明する。
<乾麺300について>
図4(a)は、乾麺300の斜視図である。乾麺300は、乾麺100と同じ長さXA、幅YA、厚さZAに形成されている。また、乾麺300の表面及び裏面には、それぞれX軸方向に伸びる複数のV字型の溝310及びX軸方向に伸びる複数の山部320がY軸方向に交互に並んで形成されており、乾麺300の表面及び裏面で溝310がY軸方向に互い違いに形成されている。乾麺300では、乾麺100と同様に厚さZAが略均一に形成されている。また、各溝310の角度β1は90°より大きい鈍角に形成され、溝310の深さZA3は厚さZAよりも浅く形成される。
図4(a)は、乾麺300の斜視図である。乾麺300は、乾麺100と同じ長さXA、幅YA、厚さZAに形成されている。また、乾麺300の表面及び裏面には、それぞれX軸方向に伸びる複数のV字型の溝310及びX軸方向に伸びる複数の山部320がY軸方向に交互に並んで形成されており、乾麺300の表面及び裏面で溝310がY軸方向に互い違いに形成されている。乾麺300では、乾麺100と同様に厚さZAが略均一に形成されている。また、各溝310の角度β1は90°より大きい鈍角に形成され、溝310の深さZA3は厚さZAよりも浅く形成される。
図4(b)は、麺帯を切断して麺線301を切り出している一対のロール状切り歯330の部分断面図である。一対のロール状切り歯330は、上部に配置された上部ロール状切り歯330aと下部に配置された下部ロール状切り歯330bとが互いに噛み合わされることにより構成されており、麺帯は上部ロール状切り歯330aと下部ロール状切り歯330bとの間を通されることにより複数の麺線301として切り出される。切り出された麺線301は乾燥後に切り揃えられて乾麺300となる。
上部ロール状切り歯330a及び下部ロール状切り歯330bは、それぞれ第1切り歯331aと第2切り歯331bとの2つの部分がY軸方向に交互に並ぶように形成されている。第1切り歯331aは、表面からV字型に凹んだ凹部333と表面から三角形状の断面を有するように突き出た凸部332とがY軸方向に交互に並んで形成されている。また、第2切り歯331bは、表面からV字型に凹んだ凹部334と表面から三角形状の断面を有するように突き出た凸部335とがY軸方向に交互に並んで形成されている。上部ロール状切り歯330a及び下部ロール状切り歯330bの各ロール状切り歯では、第2切り歯331bの全体が第1切り歯331aに対して表面から凹むように形成されている。また、一対のロール状切り歯330としては、上部ロール状切り歯330aの第1切り歯331aと下部ロール状切り歯330bの第2切り歯331bとが向かい合い、上部ロール状切り歯330aの第2切り歯331bと下部ロール状切り歯330bの第1切り歯331aとが向かい合うように上部ロール状切り歯330aと下部ロール状切り歯330bとが噛み合わされている。また、第1切り歯331aの凸部332と第2切り歯331bの凹部334とが向かい合い、第1切り歯331bの凹部333と第2切り歯331bの凸部335とが向かい合うように噛み合わされている。
一対のロール状切り歯330では、第1切り歯331aの凸部332及び第2切り歯331bの凸部335がそれぞれ乾麺300の溝310を形成し、第1切り歯331aの凹部333及び第2切り歯331bの凹部334がそれぞれ乾麺300の山部320を形成する。
乾麺300においても乾麺100と同様に、麺に溝310及び山部320が形成されることにより麺を茹でる時に麺同士が接触する面積が小さくなるため麺同士が互いに張り付くことを防ぐことができると共に、厚さZAが略一定となるように形成されることにより麺の茹で加減を麺全体で略均一にそろえ、食感が落ちないようにされている。
一対のロール状切り歯330では凹部333、334及び凸部332、335の先端が尖って形成されているが、先端が丸められて形成されても良い。この場合、乾麺300の溝310及び山部320の先端は丸まって形成される。
<乾麺400について>
図5(a)は、乾麺400の斜視図である。乾麺400は、乾麺100と同じ長さXA、幅YA、厚さZAに形成されている。また、乾麺400の+Z軸側の表面は全体がX軸方向に伸びる1つの山部420として形成され、−Z軸側の裏面は全体がX軸方向に伸びる1つの溝410として形成されている。山部420及び溝410は全体が曲面を有するように形成されている。
図5(a)は、乾麺400の斜視図である。乾麺400は、乾麺100と同じ長さXA、幅YA、厚さZAに形成されている。また、乾麺400の+Z軸側の表面は全体がX軸方向に伸びる1つの山部420として形成され、−Z軸側の裏面は全体がX軸方向に伸びる1つの溝410として形成されている。山部420及び溝410は全体が曲面を有するように形成されている。
図5(b)は、麺帯を切断して麺線401を切り出している一対のロール状切り歯430の部分断面図である。一対のロール状切り歯430は、上部に配置された上部ロール状切り歯430aと下部に配置された下部ロール状切り歯430bとが互いに噛み合わされることにより構成されており、麺帯は上部ロール状切り歯430aと下部ロール状切り歯430bとの間を通されることにより麺線401として切り出される。その後、麺線401は乾燥され、所定の長さに切断されて乾麺400が形成される。
上部ロール状切り歯430a及び下部ロール状切り歯430bは、それぞれ第1切り歯431aと第2切り歯431bとの2つの部分がY軸方向に交互に並んでいる。また、一対のロール状切り歯430では、上部ロール状切り歯430aの第1切り歯431aと下部ロール状切り歯430bの第2切り歯431bとが向かい合い、上部ロール状切り歯430aの第2切り歯431bと下部ロール状切り歯430bの第1切り歯431aとが向かい合うように、上部ロール状切り歯430aと下部ロール状切り歯430bとが噛み合わされている。
第1切り歯431aは全体が凸状の凸部432として形成されており、麺線401に接触する面は曲面の山状に形成されている。また、第2切り歯431bは第1切り歯431aに対して全体が凹んで凹部434が形成されており、麺帯を切断する際に麺線401が第2切り歯431bに接触しないように形成されている。麺線401は、第1切り歯431aの凸部432によって麺線401全体が押されることにより麺線401に溝410及び山部420が形成され、第2切り歯431bの凹部434に接触しないように切断されることで麺線401の厚さが一定に保たれる。
乾麺400では乾麺100と同様に、麺に曲面状の溝410及び山部420が形成されることにより麺を茹でる時に麺同士が接触する面積が小さくなるため麺同士が互いに張り付くことを防ぐことができると共に、厚さZAが略一定となるように形成されるため麺の茹で加減を麺全体で略均一にそろえ、食感が落ちることが防がれている。
以上、本考案の最適な実施形態について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本考案はその技術的範囲内において実施形態に様々な変更・変形を加えて実施することができる。また、各実施形態の特徴を様々に組み合わせて実施してもよい。
100、200、300、400 … 乾麺
101、301、401 … 麺線
110、310、410 … 溝
111、121 … 平坦部
112 … 溝110内の角
120、320、420 … 山部
122 … 平坦部121と山部120とが交わる角
130 … 一対のロール状切り歯
130a … 上部ロール状切り歯
130b … 下部ロール状切り歯
131a、331a、431a … 第1切り歯
131b、331b、431b … 第2切り歯
132 … 突起
133、333 … 第1切り歯の凹部
134、334、434 … 第2切り歯の凹部
135 … 凸部
332、432 … 第1切り歯の凸部
335 … 第2切り歯の凸部
XA … 乾麺のX軸方向の長さ
YA … 乾麺のY軸方向の幅
YB1 … 第1切り歯及び第2切り歯のY軸方向の幅
YB2 … 第1切り歯131aの突起132の両側の凹部133のY軸方向の各幅
YB3 … 突起132の幅
YB4 … 第2切り歯131bの各凸部135のY軸方向の幅
YB5 … 凹部134の幅
ZA … Z軸方向の麺の厚さ
ZA1 … 溝110の深さ
ZA2 … 溝110の底面と裏面の平坦部121との間の厚さ
ZB1 … 第1切り歯131aの突起132と第2切り歯131bの凸部135との高さの差
ZB2 … 上部ロール状切り歯と下部ロール状切り歯とのY軸方向に重なり合う部分のZ軸方向の高さ
α1 … 角112の角度
α2 … 角122の角度
β1 … 溝310の角度
101、301、401 … 麺線
110、310、410 … 溝
111、121 … 平坦部
112 … 溝110内の角
120、320、420 … 山部
122 … 平坦部121と山部120とが交わる角
130 … 一対のロール状切り歯
130a … 上部ロール状切り歯
130b … 下部ロール状切り歯
131a、331a、431a … 第1切り歯
131b、331b、431b … 第2切り歯
132 … 突起
133、333 … 第1切り歯の凹部
134、334、434 … 第2切り歯の凹部
135 … 凸部
332、432 … 第1切り歯の凸部
335 … 第2切り歯の凸部
XA … 乾麺のX軸方向の長さ
YA … 乾麺のY軸方向の幅
YB1 … 第1切り歯及び第2切り歯のY軸方向の幅
YB2 … 第1切り歯131aの突起132の両側の凹部133のY軸方向の各幅
YB3 … 突起132の幅
YB4 … 第2切り歯131bの各凸部135のY軸方向の幅
YB5 … 凹部134の幅
ZA … Z軸方向の麺の厚さ
ZA1 … 溝110の深さ
ZA2 … 溝110の底面と裏面の平坦部121との間の厚さ
ZB1 … 第1切り歯131aの突起132と第2切り歯131bの凸部135との高さの差
ZB2 … 上部ロール状切り歯と下部ロール状切り歯とのY軸方向に重なり合う部分のZ軸方向の高さ
α1 … 角112の角度
α2 … 角122の角度
β1 … 溝310の角度
Claims (6)
- 乾麺の麺線方向に沿って伸びる溝が形成され、前記麺線方向と前記乾麺の麺幅方向とに直交する前記乾麺の高さ方向の前記乾麺の厚さが均一であり、前記溝の深さが前記乾麺の厚さよりも浅い溝付き乾麺。
- 前記乾麺の断面において、前記溝は前記乾麺の表面から凹むように形成された複数の角を含んで形成され、
各前記角は鈍角又は丸面に形成される請求項1に記載の溝付き乾麺。 - 前記溝はU字型の溝である請求項1に記載の溝付き乾麺。
- 前記麺幅方向に並んで複数の前記溝が形成され、
各前記溝はV字型に形成され、前記麺幅方向に前記乾麺の表面及び裏面に互い違いに並んで形成される請求項1に記載の溝付き乾麺。 - 乾麺の麺線方向に沿って伸びる溝が形成され、前記麺線方向と前記乾麺の麺幅方向とに直交する前記乾麺の高さ方向の前記乾麺の厚さが均一であり、前記溝は前記麺幅方向全体にわたって曲面状に形成される溝付き乾麺。
- 前記乾麺の幅は6.5mm又は7.0mmに形成され、
前記乾麺の厚さが1.2mm±0.1mm又は1.0mm±0.1mmに形成される請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の溝付き乾麺。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015002385U JP3198915U (ja) | 2015-05-15 | 2015-05-15 | 溝付き乾麺 |
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JP3198915U true JP3198915U (ja) | 2015-07-30 |
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JP (1) | JP3198915U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109964977A (zh) * | 2019-05-13 | 2019-07-05 | 王浩 | 一种压面机的压面模具 |
-
2015
- 2015-05-15 JP JP2015002385U patent/JP3198915U/ja active Active
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