JP3197398U - 骨盤運動器 - Google Patents

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Abstract

【課題】非力な利用者であっても安全かつ簡易に骨盤回りの筋肉をストレッチでき、体の歪みを整えることができる骨盤運動器を提供する。【解決手段】ベース部材2の上方に、ストレッチシート3を揺動自在にかつ旋回自在に連結継手部材4で連結し、かつ、ベース部材2、ストレッチシート3間に、ストレッチシート3を着座原点位置に復帰させると共にこの位置を保持する復帰用弾性部材5を設けたものである。【選択図】図3

Description

本考案は、主に腹筋運動と骨盤まわりの筋肉トレーニングならびに骨盤回りの筋肉をストレッチするとき用いる骨盤運動器に関するものである。
骨盤回りの筋肉をストレッチするときに用いる器具としては、特許文献1、2に開示されるものが提案されている。
特許文献1記載の骨盤運動具は、下部板部材上に円形の上部板部材を間隔を隔てて配置すると共に、下部板部材に上部板部材の中央を自在継手を介して連結したものである。かかる骨盤運動具によれば、利用者が上部板部材上に座り、上体の姿勢を前後左右に変化させることで骨盤の運動ができることが期待できる。
また、特許文献2記載の腹部トレーニング器は、凹面状の座板部に球面状の凸面状部材を設けたものである。かかる腹部トレーニング器によっても、上体の姿勢を前後左右に変化させることで骨盤の運動ができることが期待できる。
特開2014−363号公報 実用新案登録3177291号公報
しかしながら、特許文献1記載の骨盤運動具は、上部板部材が下部板部材に対して傾斜されたとき、その傾斜角度が大きくなるにつれて傾動方向の力が大きくなると共に、水平状態に戻すときは利用者の力のみで行うため、非力な利用者にとっては負荷が大きすぎる場合も考えられた。
また、特許文献2記載の腹部トレーニング器は、傾斜させた状態から水平状態に戻すときは利用者の力のみで行うこととなるため、非力な利用者にとっては負荷が大きすぎる場合も考えられた。
本考案の目的は、非力な利用者であっても安全かつ簡易に腹筋運動と骨盤まわりの筋肉トレーニング及び骨盤回りの筋肉をストレッチでき、体の歪みを整えることができる骨盤運動器を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本考案の骨盤運動器は、ベース部材の上方に、ストレッチシートを揺動自在にかつ旋回自在に連結継手部材で連結し、かつ、前記ベース部材、前記ストレッチシート間に、前記ストレッチシートを着座原点位置に復帰させると共にこの位置を保持する復帰用弾性部材を設けたものである。
本考案の骨盤運動器によれば、非力な利用者であっても安全かつ簡易に腹筋運動と骨盤まわりの筋肉トレーニング及び骨盤回りの筋肉をストレッチでき、体の歪みを整えることができる。
本考案の一実施の形態に係る骨盤運動器の斜視図である。 骨盤運動器の右側面図である。 骨盤運動器の断面図である。 骨盤運動器の要部断面図である。 骨盤運動器の使用状態を示す説明図であり、(a)は前方運動、(b)は後方運動を示す。 骨盤運動器の使用状態を示す説明図であり、(a)は右方運動、(b)は左方運動を示す。 骨盤運動器を使用して筋ストレッチ運動を行っている状態の説明図である。 骨盤運動器の使用状態を示す説明図であり、(a)は左旋回運動、(b)は右旋回運動を示す。
以下、本考案の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。なお、後述する実施の形態における前後左右は、使用者を基準とする。例えば、使用者が向いている方向は単に前方といい、左右は使用者にとっての左右をいう。
図1及び図3に示すように、骨盤運動器1は、ベース部材2と、ベース部材2の上方に位置され使用者が着座するためのストレッチシート3と、ベース部材2とストレッチシート3を揺動自在にかつ旋回自在に連結する連結継手部材4と、ベース部材2、ストレッチシート3間に設けられ、ストレッチシート3を着座原点位置に復帰させると共にこの位置を保持するための復帰用弾性部材5と、復帰用弾性部材5を覆うカバー6とを備える。
ベース部材2は、金属からなるパイプ材を屈曲して形成されたフレーム部7と、フレーム部7に設けられ後述する復帰用弾性部材5を受けるための下部受板8とを備える。
フレーム部7は、平面視で左右方向に長い長円形に形成されており、四隅近傍に脚部材9が設けられている。また、左右の脚部材9間のフレーム部7と前後の脚部材9間のフレーム部7は、それぞれ上方に膨らむように屈曲されている。フレーム部7の左右両側部、すなわち、前後の脚部材9間のフレーム部7には、使用者が掴まるためのグリップハンドル10が形成されている。グリップハンドル10は、後述するストレッチシート3より側方に延出するように形成されている。使用者が骨盤運動時にグリップハンドル10を掴むことで骨盤運動をアシストすることができる。フレーム部7の前後両端部、すなわち、左右の脚部材9間のフレーム部7には、下部受板8の前後縁を受けるための前梁部11及び後梁部12が形成されている。前梁部11と後梁部12は平行に延びるように形成されると共に、前梁部11が後梁部12より低い位置となるように形成されている。
図3及び図4に示すように、下部受板8は、矩形状に形成されており、前縁を前梁部11に溶接されると共に後縁を後梁部12に溶接されている。これにより、下部受板8は、前側が下がるように傾斜されている。また、下部受板8には、後述する復帰用弾性部材5を受けるための環状凹部13が形成されると共に、後述する連結継手部材4を受けるための中央凹部14が環状凹部13の中心位置に形成されている。
図1及び図2に示すように、ストレッチシート3は、水平方向に長い箱形に形成されると共に上面に座部15が形成されている。座部15の外周には、使用者の臀部を保持すべく盛り上がる凸部15a、15bが形成されており、全体として座面が凹状に形成されている。これにより、使用者の臀部を良好に保持でき、特に左右運動をしたときの骨盤のズレを防ぐことができるようになっている。
また、ストレッチシート3は、硬質の樹脂からなる基板16上に、軟質の樹脂からなるクッション部17を取り付けて形成されている。基板16は左右両側が上方に湾曲するように形成されている。また、基板16の上面には、補強用のリブ16aが前後方向に延びて形成されると共に、左右方向に延びて形成されており、ストレッチシート3上に使用者が座ったときであってもストレッチシート3形状が維持されるようになっている。クッション部17は、座部15を形成する。クッション部17は、ポリウレタンフォーム等の発泡樹脂からなる芯材17aの外周にポリエステル等の風合いの良い樹脂カバー17bを設けて形成されている。
図3及び図4に示すように、連結継手部材4は、ストレッチシート3に下方に延びて設けられると共に回転自在に設けられた軸部18と、軸部18の下端に形成された球状部19と、ベース部材2に設けられ球状部19と全方向回動可能に係合されるソケット部20とを備えたボールジョイント21からなる。
軸部18は円柱状に形成されており、ストレッチシート3の基板16の下面に対して垂直に配置される。軸部18の上端には、摩擦係数が小さな潤滑材22が取り付けられている。潤滑材22は、基板16の下面に当接され、スラスト軸受として機能する。また、軸部18は、基板16の下面に軸受部23を介して回転自在に取り付けられる。軸受部23は、筒状に形成され軸部18の外周を覆う外筒部材24と、外筒部材24と軸部18との間に設けられるボールベアリング25とからなる。軸受部23は、ボールジョイント21の軸部18に対してストレッチシート3を360度回転自在に連結する。また、軸部18には、復帰用弾性部材5の上端を受ける上部受板26が設けられている。上部受板26は、円形に形成されており、外周に復帰用弾性部材5の上端を収容して受けるための凹部26aが形成されている。
球状部19は、軸部18よりも大径の球状に形成されている。
ソケット部20は、半球状の凹面を有する下板27と、半球状の凹面を有すると共にその中央に軸部18が貫通する貫通孔28が形成された上板29とを重ね合わせて形成されている。貫通孔28は、軸部18を約60度の範囲で回動できるように軸部18より十分大径に形成されている。
復帰用弾性部材5は、コイルバネからなり、下端が下部受板8に対して垂直に、かつ、溶接等により固定して設けられ、上端が上部受板26に対して垂直に、かつ、溶接等により固定して設けられている。復帰用弾性部材5は、上部受板26を上方に付勢するように形成されており、その付勢力でストレッチシート3を着座原点位置に復帰させると共にこの位置を保持するようになっている。着座原点位置は、図1及び図2に示すストレッチシート3の位置であり、下部受板8に対して上部受板26が平行となる位置である。よって、着座原点位置にあるストレッチシート3は、前方に傾くと共に、座面が下部受板8より上方に位置される。また、復帰用弾性部材5は、その中心に連結継手部材4が位置されるように配置されている。これにより、ストレッチシート3がいずれの方向に傾動する場合であっても約30度の大きな運動可動域が確保されると共に、傾動角度に応じた復帰力が軸部18に付与されるようになっている。
カバー6は、軟質の樹脂からなり、蛇腹状に形成される。カバー6は、上端がストレッチシート3の基部下面に取り付けられ、下端が下部受板8に取り付けられる。
次に本実施の形態の作用を述べる。
骨盤の前後方向の可動域を高める「前後運動」を行う場合、図5(a)、(b)に示すように、脚をあぐらを組むように、又は脚を前方に延ばすようにしてストレッチシート3上に座り、両腕を下げた状態でおしりを前後させる。例えば、おしりを前方に動かしたとき、図4に示す連結継手部材4のソケット部20内で球状部19が回動し、球状部19を中心として軸部18とストレッチシート3が前方に回動して傾く。軸部18及びストレッチシート3の回動は、軸部18が貫通孔28周りのソケット部20に当接することで止まる。このとき、臀部はストレッチシート3に保持されているため、無意識にバランスを取ることで上体を後方に残しつつ骨盤を起立乃至前傾させることができ、背中全体を無理なく反らすことができる。これにより、主に腹筋がストレッチされると共に背筋が鍛えられ、骨盤まわりのインナーマッスルが適度な運動強度で使われる。またこのとき、ストレッチシート3は、着座原点位置から約30度前方に回動して下方に移動することとなるため、骨盤を球状部19を中心として前方に回動させつつ起立乃至前傾させることができ、骨盤を自然な動きの中で運動させることができる。そして、ストレッチシート3が前方に回動するとき、ストレッチシート3は復帰用弾性部材5から反対方向の力を受けるため、ストレッチシート3が急激に前方に回動することはなく、使用者に衝撃的な力が加わることはない。
次に、この状態から腹筋を使っておしりを後方に移動させる。このとき、おしりは一旦持ち上がることとなるが、図3に示す復帰用弾性部材5がおしりの上昇をアシストするため、たとえ使用者が非力であっても無理なくおしりを後方に移動させることができる。おしりをさらに後方に移動させると、軸部18(図4参照)と共にストレッチシート3が後方に傾く。臀部がストレッチシート3に保持された状態のまま無意識にバランスを取ることで上体を前方に残しつつ骨盤を後傾させることができ、背中全体を無理なく丸めることができる。これにより、主に背筋がストレッチされると共に腹筋が鍛えられ、骨盤まわりのインナーマッスルが適度な運動強度で使われる。またこのとき、ストレッチシート3は、着座原点位置から約30度後方に回動して下方に移動することとなるため、骨盤を球状部19を中心として後方に回動させつつ後傾させることができ、骨盤を自然な動きの中で運動させることができる。そして、復帰用弾性部材5は、使用者に衝撃的な力が加わるの防ぐように機能する。
骨盤の側方の可動域を高める「側方運動」を行う場合、図6(a)、(b)に示すように、脚をあぐらを組むように、又は脚を前方に延ばすようにしてストレッチシート3上に座り、両腕を軽く上げた状態でストレッチシート3に保持されたおしりを左右に動かす。例えば、おしりを右側に動かすと、球状部19を中心として軸部18とストレッチシート3が右側に回動して傾く。使用者が無意識にバランスを取ることで上体を左側に残しつつ骨盤を右下方に移動させつつ傾けることができ、骨盤ごと体を弓なりにできる。骨盤を確実に傾けることができるため、起立した状態からの側屈運動では使われない骨盤まわりの筋肉も動かすことができる。おしりを左右に交互に動かすことにより、ウエストシェイプ運動を行うことができる。
骨盤に付随する筋肉のストレッチを行う場合、図7に示すように、おしりを左右の一方に動かすと共に、一方側の腕を上げ、他方側の腕を下げる動作を左右交互に行う。これにより、主に脇腹と太もも裏のストレッチを行うことができる。この場合、下げた方の手でグリップハンドル10を掴むとよい。体を容易に安定させることができ、骨盤運動をアシストできる。
骨盤の旋回運動を行う場合、図8(a)、(b)に示すように、脚を前方に延ばすようにしてストレッチシート3上に座り、両腕を前後に振ってストレッチシート3に保持されたおしりを旋回させる。これにより、ストレッチシート3が図4に示す連結継手部材4の軸部18を中心として旋回する。ストレッチシート3が着座原点位置にあるとき軸部18は前傾されているため、ストレッチシート3が旋回することで骨盤の左右両側が互い違いに上下することとなり、ウォーク時と同様の運動を骨盤にさせることができる。これにより、体幹を強くし体のバランスを整える効果が得られる。
そして、上述の各運動を継続して行うことにより、骨盤まわりの筋肉を均等にストレッチできると共に鍛えることができ、骨盤まわりの筋肉の血行を良好にでき、骨盤の可動範囲を高めることができ、体の歪みを整えることができる。
1 骨盤運動器
2 ベース部材
3 ストレッチシート
4 連結継手部材
5 復帰用弾性部材

Claims (9)

  1. ベース部材の上方に、ストレッチシートを揺動自在にかつ旋回自在に連結継手部材で連結し、かつ、前記ベース部材、前記ストレッチシート間に、前記ストレッチシートを着座原点位置に復帰させると共にこの位置を保持する復帰用弾性部材を設けたことを特徴とする骨盤運動器。
  2. 前記着座原点位置は、前記ストレッチシートが前方に傾くと共に前記ストレッチシートの座面が前記ベース部材より上方に位置するように設定された請求項1に記載の骨盤運動器。
  3. 前記連結継手部材は、前記ストレッチシートに下方に延びて設けられると共に回転自在に設けられる軸部と、前記軸部の下端に形成された球状部と、前記ベース部材に設けられ前記球状部と全方向回動可能に係合されるソケット部とを備えたボールジョイントからなる請求項1又は2に記載の骨盤運動器。
  4. 前記復帰用弾性部材はコイルバネからなり、前記ベース部材は前記復帰用弾性部材の下端を受ける下部受板を備え、前記軸部には、前記復帰用弾性部材の上端を受ける上部受板が設けられた請求項3に記載の骨盤運動器。
  5. 前記ベース部材は、パイプ材を屈曲して形成されたフレーム部と、前記フレーム部に設けられた前記下部受板とを備え、前記下部受板部は、前方に傾斜された請求項4に記載の骨盤運動器。
  6. 前記連結継手部材は前記復帰用弾性部材の中心に配置された請求項4又は5に記載の骨盤運動器。
  7. 前記復帰用弾性部材の外周を覆う蛇腹状のカバーを備えた請求項6に記載の骨盤運動器。
  8. 前記ストレッチシートは、水平方向に長い箱形に形成されると共に上面に座部が形成され、該座部の外周には、臀部を保持すべく盛り上がる凸部が形成された請求項1から7のいずれかに記載の骨盤運動器。
  9. 前記ベース部材には、運動中の利用者が掴まるためのグリップハンドルが設けられた請求項1から8のいずれかに記載の骨盤運動器。
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