JP3197240B2 - 比較回路 - Google Patents

比較回路

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JP3197240B2
JP3197240B2 JP22710897A JP22710897A JP3197240B2 JP 3197240 B2 JP3197240 B2 JP 3197240B2 JP 22710897 A JP22710897 A JP 22710897A JP 22710897 A JP22710897 A JP 22710897A JP 3197240 B2 JP3197240 B2 JP 3197240B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に直列制御形レ
ギュレータの出力電圧の制御に用いられる比較回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の直列制御形レギュレータの
回路図である。入力端子10と出力端子11間には電力
トランジスタQ10が直列接続されており、出力端子1
1には抵抗R2と抵抗R3からなる電圧検出回路が接続
されている。出力電圧に対応する電圧が電圧検出回路に
より検出され、この電圧は基準電圧であるバンドギャッ
プリフアレンス回路(以下、BG回路という)2の電圧
と誤差増幅回路1で比較される。そして、出力電圧に対
応する電圧とBG回路2の電圧の差である誤差電圧は、
トランジスタQ10のベース電流を制御するトランジス
タQ11に加えられる。
【0003】トランジスタQ11はトランジスタQ10
の制御回路を形成するから、この誤差電圧によりトラン
ジスタQ10が制御されることにより、あらかじめ設定
された出力電圧が出力端子11に得られる。つまり、電
圧検出回路、BG回路2、誤差増幅回路1により形成さ
れる点線で囲まれた比較回路12によりレギュレータの
出力電圧は制御される。BG回路2の電圧は、抵抗R1
とコンデンサC1からなる積分回路を経て誤差増幅回路
1に加えられる。これは、BG回路2の電圧に重畳され
ている数μVのノイズを除去するために設けられる。ノ
イズがある場合、誤差増幅回路1により増幅されるので
トランジスタQ10の制御状態がノイズの影響を受ける
ので望ましくない。
【0004】しかし、このような積分回路は、レギュレ
ータが起動する際にはその起動を遅らせる欠点がある。
すなわち、誤差増幅回路1に加えられるBG回路2の電
圧は積分回路の時定数に従って立ち上がるのでその電圧
に達するまでの時間が必要であり、誤差増幅回路1にB
G回路2の電圧が入力されて比較回路12が正常に動作
するまでの間はレギュレータの起動ができないことによ
る。無論、積分回路の時定数を小さくすることにより比
較回路12が正常な動作に入るまでの時間を短くしてレ
ギュレータの起動を速めることも可能であるが、BG回
路2のノイズの除去が不十分になるジレンマに陥る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、正常
な動作に入るまでの時間を短かくすることによりレギュ
レータ等の電子機器の起動を速く行えると共に、BG回
路の電圧に重畳されるノイズを除くことのできる比較回
路を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、バンドギャッ
プリフアレンス回路、電圧検出回路、誤差増幅回路を有
しており、バンドギャップリフアレンス回路の電圧と電
圧検出回路の電圧を比較し、その差である誤差電圧を誤
差増幅回路から生ずる比較回路において、バンドギャッ
プリフアレンス回路の電圧は積分回路を経て誤差増幅回
路に加えられ、積分回路にはそのコンデンサの充電回路
が接続され、充電回路は第1のトランジスタとそのベー
ス・エミッタ間に接続された少なくとも積分回路の抵抗
からなり、第1のトランジスタのベース・エミッタ間電
圧と該抵抗の両端電圧を含む第1の電圧とを比較し、第
1の電圧がベース・エミッタ間電圧を越えた時に第1の
トランジスタを経て該コンデンサの充電が開始され、コ
ンデンサの電圧がほぼバンドギャップリフアレンス回路
の電圧に到達した時に充電が停止される。
【0007】
【発明の実施の形態】BG回路の出力が加えられる積分
回路には、そのコンデンサの充電回路が接続されてい
る。充電回路では、第1のトランジスタのベース・エミ
ッタ間電圧と積分回路の抵抗の両端電圧を含む第1の電
圧とが比較される。そして、第1の電圧が第1のトラン
ジスタのベース・エミッタ間電圧を越えた時に、第1の
トランジスタを経て該コンデンサの充電が開始される。
コンデンサの電圧がほぼBG回路の電圧に到達した時、
第1のトランジスタはオフして充電が停止される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の比較回路の実施例を示す回路
図である図1を参照しながら説明する。なお、図5と同
一部分は同じ符号を付与してある。図1の比較回路にお
いて、点線で囲み示してあるBG回路2は、ベースを互
いに接続されてカレントミラー回路を形成するトランジ
スタQ1とトランジスタQ3、カレントミラー回路の負
荷でありベースを互いに接続されたトランジスタQ2と
トランジスタQ4、ベースをトランジスタQ1とトラン
ジスタQ2の接続点に接続された帰還用のトランジスタ
Q5、さらにトランジスタQ2とトランジスタQ4のエ
ミッタ間に接続された抵抗R4、片端をトランジスタQ
4のエミッタ、他端を接地された抵抗R4から構成され
ている。
【0009】トランジスタQ5のコレクタは、ダイオー
ドD1を経てトランジスタQ2、Q4のベースに接続さ
れる。また、トランジスタQ1、Q3、Q5のエミッタ
は、電圧源の電圧VCCが加えられる電源端子3に接続さ
れる。この電圧VCCは図5ではレギュレータの入力電圧
に相当する。このようなBG回路2は、この回路の出力
端子となるトランジスタQ2、Q4のベースに1.250V程
度の温度変化に影響されないバンドギャップ電圧VBG
得ることができる。
【0010】トランジスタQ2、Q4のベースには点線
で示されている積分回路4が接続され、BG回路2の電
圧は積分回路4を経て誤差増幅回路1の非反転入力端子
に加えられる。反転入力端子には抵抗R2、R3からな
る検出回路の電圧が加えられる。この検出回路の電圧は
図5ではレギュレータの出力電圧に対応する電圧であ
る。積分回路4にはそのコンデンサC1の充電回路が接
続されている。充電回路はコレクタを電源端子3、ベー
スをダイオードD1のアノード、エミッタをコンデンサ
C1に夫々接続された第1のトランジスタQ6、ダイオ
ードD1、さらにダイオードD1のカソードとコンデン
サC1間に接続された積分回路4の抵抗R1から構成さ
れている。ダイオードD1はBG回路2の帰還回路の一
部を構成する。
【0011】次にこの比較回路が正常な動作に入るまで
の初期の動作を図2の電圧波形図を参照しながら説明す
る。図2は積分回路の抵抗R1とコンデンサC1の接続
点の電圧VC を時間軸を横軸にとり表してある。電圧源
の電圧VCCがBG回路2に加えられると、カレントミラ
ー回路に電流が流れトランジスタQ2、Q4がオンし、
帰還用のトランジスタQ5もオンすることによりトラン
ジスタQ4のベースにはバンドギャップ電圧VBGが得ら
れる。電圧VBGは積分回路4に加えられるが、充電回路
がない場合には電圧VC は積分回路4の時定数にしたが
って点線のように上昇する。そして、電圧VBGに達する
時刻t2から正常な動作に入ることができる。
【0012】本発明では充電回路が接続されており、ト
ランジスタQ6のベース・エミッタ間電圧VBE6 がダイ
オードD1による電圧VD1と抵抗R1の両端電圧VR1
和の電圧である第1の電圧が比較される。そして、第1
の電圧が電圧VBE6 に到達する時刻t1にトランジスタ
Q6がオンすることによりコンデンサC1は急速に充電
される。時刻t1における電圧VCは(VBE6 −VD1
である。抵抗R1を通ることなく、トランジスタQ6を
経た電流による充電は一瞬で行われ、コンデンサC1は
電圧VBGに到達する。コンデンサC1の充電された電圧
がBG回路2の電圧VBGと同じになることにより両端電
圧VR1がなくなり、第1の電圧は電圧VBE6 よりも低く
なるからトランジスタQ6はオフして充電は停止され
る。
【0013】そして、誤差増幅回路1にBG回路2の電
圧VBGが加えられることにより、比較回路は正常な動作
に入る。正常な動作に入った後は、BG回路2の電圧V
BGは積分回路4を経て誤差増幅回路1に加えられるの
で、ノイズは積分回路4により除かれる。つまり、本発
明では、電子機器の起動時のように比較回路が正常な動
作に入るまでの初期においてはその充電回路が働き、正
常な動作に入った後は充電回路の働きが停止しBG回路
2のノイズを除けるようにしてある。初期状態では、比
較回路は動作していないからBG回路2のノイズの影響
がないことはいうまでもない。なお、比較回路は正常な
動作に入った後は、電圧VBE6 が電圧VD1よりも大きく
なり、また第1の電圧よりも大きくなるようにダイオー
ドD1の特性と抵抗R1の値があらかじめ設定されてい
る。ダイオードD1としては、ショットキーダイオード
が電圧VD1を小さくする見地から望ましい。また、ダイ
オードD1のカソードの面積をトランジスタQ6のエミ
ッタの面積よりも大きくすることにより、通常のダイオ
ードを用いても電圧VD1を電圧VBE6 よりはるかに小さ
くすることもできる。
【0014】図3は、本発明の比較回路の別の実施例を
示す部分回路図である。充電回路の第1のトランジスタ
Q6のベース・エミッタ間には積分回路4の抵抗R1だ
けが接続されている。この場合、第1の電圧は抵抗R1
の両端電圧だけで生ずるから、初期状態で第1の電圧が
電圧VBE6 に到達する時刻は最初の実施例の場合より遅
くなる。図4は、本発明の比較回路のさらに別の実施例
を示す部分回路図である。トランジスタQ6はダイオー
ド接続されており、そのベース・エミッタ間には積分回
路4の抵抗R1だけが接続されている。この場合、トラ
ンジスタQ6にはダイオード特性による電流が流れるか
ら、電圧VC の立ち上がりが遅くなる。図3、図4の実
施例はダイオードD1がない場合の実用的な回路として
用いることができる。なお、比較回路の実施例は直列制
御形レギュレータに用いられるものについて説明した
が、他の電子機器に広く用い得ることはいうまでもな
い。BG回路の電圧としては、バンドギャップ電圧を直
接用いたがバンドギャップ電圧を抵抗分割回路等を用い
て所望の電圧にして用いてもよい。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の比較回路
は、BG回路の出力が加えられる積分回路にそのコンデ
ンサの充電回路が接続されており、回路が正常な動作に
入るまでの初期の状態においてコンデンサが速やかに充
電される。したがって、比較回路が正常な動作に入るま
での時間を短くできると共に、正常な動作に入った後は
充電回路を働きを止めることにより、BG回路からのノ
イズを積分回路により除去できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の比較回路の実施例を示す回路図であ
る。
【図2】 図1の回路の電圧波形図である。
【図3】 本発明の比較回路の別の実施例を示す部分回
路図である。
【図4】 本発明の比較回路のさらに別の実施例図を示
す部分回路図である。
【図5】 従来の比較回路の回路図である。
【符号の説明】 1 誤差増幅回路 2 BG回路 4 積分回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 19/00 - 19/32 G05F 3/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バンドギャップリフアレンス回路、電圧
    検出回路、誤差増幅回路を有しており、バンドギャップ
    リフアレンス回路の電圧と電圧検出回路の電圧を比較
    し、その差である誤差電圧を誤差増幅回路から生ずる比
    較回路において、バンドギャップリフアレンス回路の電
    圧は積分回路を経て誤差増幅回路に加えられ、積分回路
    にはそのコンデンサの充電回路が接続され、充電回路は
    第1のトランジスタとそのベース・エミッタ間に接続さ
    れた少なくとも積分回路の抵抗からなり、第1のトラン
    ジスタのベース・エミッタ間電圧と該抵抗の両端電圧を
    含む第1の電圧とを比較し、第1の電圧がベース・エミ
    ッタ間電圧を越えた時に第1のトランジスタを経て該コ
    ンデンサの充電が開始され、コンデンサの電圧がほぼバ
    ンドギャップリフアレンス回路の電圧に到達した時に充
    電が停止されることを特徴とする比較回路。
  2. 【請求項2】 電圧検出回路は直列制御形レギュレータ
    の出力電圧に対応する電圧を検出し、誤差電圧は該レギ
    ュレータの入力端子と出力端子間に直列接続された電力
    トランジスタの制御回路に加えられる請求項1の比較回
    路。
  3. 【請求項3】 第1のトランジスタはベース・エミッタ
    間にダイオードと積分回路の抵抗が直列接続されると共
    にダイオードと抵抗の接続点はバンドギャップリフアレ
    ンス回路の出力端子に接続されており、コレクタは電圧
    源に接続されている請求項1又は請求項2の比較回路。
  4. 【請求項4】 第1のトランジスタはベース・エミッタ
    間に積分回路の抵抗が接続されると共に抵抗の一端がバ
    ンドギャップリフアレンス回路の出力端子に接続されて
    おり、コレクタは電圧源に接続されている請求項1又は
    請求項2の比較回路。
  5. 【請求項5】 第1のトランジスタはベース・エミッタ
    間に積分回路の抵抗が接続されており、そのコレクタと
    ベースは互いに接続されてバンドギャップリフアレンス
    回路の出力端子に接続されている請求項1又は請求項2
    の比較回路。
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