JP3021222B2 - 安定化電源回路 - Google Patents

安定化電源回路

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JP3021222B2 JP5037923A JP3792393A JP3021222B2 JP 3021222 B2 JP3021222 B2 JP 3021222B2 JP 5037923 A JP5037923 A JP 5037923A JP 3792393 A JP3792393 A JP 3792393A JP 3021222 B2 JP3021222 B2 JP 3021222B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過熱状態が検出される
と出力を停止する機能を備えた安定化電源回路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の安定化電源回路は、例えば図8に
示すように、基本的に、トランジスタTr21・Tr
22と、抵抗R21・R22と、基準電圧回路21と、差動増
幅器22とを備えている。
【0003】この安定化電源回路では、出力制御用のト
ランジスタTr21のコレクタに現れる出力電圧V0が、
直列に接続された抵抗R21・R22の抵抗値によって決ま
る分圧比で分圧されて差動増幅器22に入力される。ま
た、差動増幅器22には、基準電圧回路21で入力電圧
INに基づき発生した基準電圧が入力される。
【0004】差動増幅器22は、両電圧の差を比較し
て、その差に応じてトランジスタTr22のベース電流を
制御することにより、トランジスタTr21のベース電流
を変化させる。このようにしてトランジスタTr21が出
力電圧を制御することにより、出力電圧は基準電圧に応
じた一定の電圧に安定化される。
【0005】また、上記の安定化電源回路は、回路内部
が過熱状態となって各素子が破壊されないように保護す
る過熱状態回路23を備えている。過熱保護回路23
は、トランジスタTr21の温度を検出し、その温度が所
定の温度を越えると、トランジスタTr22のベースに流
される電流を引き込んでトランジスタTr21をOFFさ
せるようになっている。
【0006】上記の過熱保護回路23は、図9に示すよ
うに、直列に接続された抵抗R23・R24と、トランジス
タTr23とからなっている。抵抗R23・R24の両端に
は、上記の基準電圧回路21で発生した基準電圧Vref
が印加されている。トランジスタTr23は、ベースが抵
抗R23と抵抗R24との接続点Fに接続され、エミッタが
接地されている。また、トランジスタTr23は、通常、
発熱量が大きく高温になるトランジスタTr21等の近傍
に配されている。
【0007】このように構成さける過熱保護回路23
は、5Vの出力電圧V0に対し1.25Vに設定された
基準電圧Vrefを抵抗R23・R24で0.4Vに分圧し、
その電圧をトランジスタTr23のベースに印加してい
る。常温(25℃)の環境における接合部温度でトラン
ジスタTr23がONするときのベース−エミッタ間電圧
BEは約0.65Vであり、トランジスタTr23は、常
温時にベース−エミッタ間に印加されるのは0.4Vで
あるためONしない。
【0008】ところが、安定化電源回路内の温度が上昇
するのに伴ってトランジスタTr23の温度が上昇する
と、トランジスタTr23のVBEは、約−2mV/℃の割
合で低下するため、温度が上昇し続けると下記の式によ
り求められる接合部温度Tjp=150℃でトランジス
タTr23がONする。なお、このときの基準電圧Vref
の温度変動は、ごく小さいので無視し、接続点Fの電位
(0.4V)も変動がないものと見なす。
【0009】 Tjp=25+(0.65−0.4)/0.002 =150(℃) トランジスタTr23がONすると、トランジスタTr22
のベースに流される電流がトランジスタTr23を通じて
引き込まれ、トランジスタTr22がOFFする。これに
より、トランジスタTr21がOFFして安定化電源回路
の内部温度が低下する。
【0010】上記の過熱保護回路23は、図10に示す
ように、接合部温度が150℃に達すると動作して出力
を停止させるが、この状態から温度が低下すると自動的
に出力を復帰させる。このため、温度上昇の原因が除か
れないまま再び温度が上昇すると、過熱保護回路23が
動作する。したがって、このような出力の停止と復帰と
が繰り返される状態が長時間続けば、出力電圧がG点
(ほぼ5V)とH点(ほぼ0V)との間の点で平衡し、
この結果、図11に示すように接合部温度が150℃に
維持されることになる。
【0011】安定化電源回路の各素子や部品が組み付け
られるプリント基板が、一般に最もよく使用される紙フ
ェノール製のものである場合、このような高温状態が長
時間持続すると、プリント基板からの発煙や発火のおそ
れがあった。
【0012】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、過熱異常において高温状態が維持されるこ
とを防止することを主な目的とし、併せて、出力を安定
して復帰させることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の安定化電源回路
は、入力電圧を一定電圧に制御するトランジスタ等の電
圧制御素子を備えた安定化電源回路において、上記の課
題を解決するために以下の手段を講じていることを特徴
としている。
【0014】すなわち、本発明の安定化電源回路は、上
記電圧制御素子の過熱状態を検出する過熱検出手段と、
この過熱検出手段により上記電圧制御素子の過熱状態が
検出されると上記電圧制御素子の動作を停止させてその
停止状態を維持する停止手段と、電源再投入時に、上記
入力電圧の立ち上がりに対して穏やかに立ち上がる第1
の電圧と上記入力電圧を分圧した第2の電圧とを比較し
て、上記第1の電圧が上記第2の電圧よりも低いときに
上記停止手段へリセット信号を出力するリセット手段と
を備えたものである
【0015】また、上記の安定化電源回路は、さらに、
出力のON/OFFを制御するON/OFF制御回路を
備えており、上記停止手段が、ON/OFF制御手段に
より出力がOFFしたときに初期化されるようになされ
ている。また、上記の安定化電源回路において、上記停
止手段がセット端子及びリセット端子を備えたフリップ
フロップから構成されると共に、上記リセット手段が直
列接続された定電流源及びコデンサの接続点における第
1の電圧と分圧抵抗により分圧した第2の電圧とに基づ
いてリセット信号を出力する差動増幅器から構成され、
上記フリップフロップは、上記過熱検出手段から上記セ
ット端子へのセット信号によりセットされ、上記差動増
幅器から上記リセット端子へのリセット信号によりリセ
ットされるように構成されてもよい。
【0016】
【作用】上記の構成では、過熱検出手段により電圧制御
素子が過熱にあるか否かが監視されている。出力短絡等
により電圧制御素子の温度が上昇し過熱状態になって所
定の温度に達すると、このことが過熱検出手段により検
出され、停止手段が電圧制御素子の動作を停止させる。
これにより、出力も停止するが、電圧制御素子の動作停
止状態が停止手段により維持されるので、その間に電圧
制御素子や他の素子等の温度が低下する。
【0017】電圧制御素子が十分冷却された後に再び出
力させるようにするには、停止手段の駆動用の電源が再
投入されると、リセット手段からリセット信号が出力さ
れることにより停止手段が初期化され、上記の停止状態
が解除される。これにより、電圧制御素子が動作可能な
状態となり、出力を復帰させることができる。
【0018】このように、上記の構成によれば、過熱状
態のために出力が停止した後もしばらくその状態を維持
するようになっているので、出力停止後にすぐ出力が復
帰して再び過熱状態になるような事態を回避することが
できる。しかも、停止手段が電源の再投入により初期化
されるようになっているので、その電源の再投入により
出力停止状態からの出力復帰を確実に行うことができ
る。
【0019】また、上記の構成では、ON/OFF制御
手段により出力がOFFされたときに、停止手段が初期
化されるようになっているので、電源を再投入しなくて
もON/OFF制御手段による出力停止で容易に出力の
復帰を行うことができる。
【0020】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図6に
基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0021】本実施例に係る安定化電源回路は、図2に
示すように、トランジスタTr1・Tr2と、抵抗R1
2と、基準電圧回路1と、差動増幅器2と、過熱遮断
回路3と、ON/OFF制御回路4とを備えている。
【0022】この安定化電源回路では、基準電圧回路1
が入力電圧VIN を基にして基準電圧を発生する一方、
電圧制御素子としてのトランジスタTr1のコレクタに
現れる出力電圧V0を、直列に接続された抵抗R1・R2
の抵抗値によって決まる分圧比で分圧するようになって
いる。差動増幅器2は、上記の基準電圧と抵抗R1・R2
の分圧により生じた電圧との差を比較して、その差に応
じてトランジスタTr2のベース電流を制御してトラン
ジスタTr1のベース電流を変化させるようになってい
る。本安定化電源回路は、このような制御により、出力
電圧を基準電圧に応じた一定の電圧に安定化するように
なっている。
【0023】過熱遮断回路3は、本安定化電源回路の内
部が過熱状態となって各素子が破壊されないように保護
する回路である。この過熱遮断回路3は、後に詳述する
ように、トランジスタTr21の温度を検出し、その温度
が過熱状態と見なせる所定の温度に達するとトランジス
タTr2のベースに流される電流を引き込むことにより
トランジスタTr1をOFFさせるようになっている。
【0024】ON/OFF制御手段としてのON/OF
F制御回路4は、外部から与えられるON/OFF制御
信号により、本安定化電源回路の出力のON/OFFを
制御する回路である。このON/OFF制御回路4は、
出力をOFFさせるとき、トランジスタTr2のベース
に流される電流を引き込むことによりトランジスタTr
1をOFFさせるようになっている。ON/OFF制御
回路4は、出力をOFFさせたときに過熱遮断回路3に
Lowレベルの信号を与えるようになっている。
【0025】ここで、上記の過熱遮断回路3について、
さらに詳しく説明する。
【0026】図1に示すように、過熱遮断回路3は、イ
ニシャルリセット部5と、過熱検出部6と、遮断部7と
からなっている。
【0027】イニシャルリセット部5は、定電流源8
と、差動増幅器9と、コンデンサC1と、抵抗R3・R4
とを備えている。定電流源8とコンデンサC1とは直列
に接続され、定電流源8の一端が電源電圧VCCの電源ラ
インに接続され、コンデンサC1の一端が接地ラインに
接続されている。電源電圧VCCとしては、例えば入力電
圧VINが利用される。また、抵抗R3・R4は、直列に接
続され、抵抗R3の一端が電源ラインに接続され、抵抗
4の一端が接地ラインに接続されている。抵抗R3・R
4は、抵抗R3と抵抗R4との接続点であるB点に電源電
圧VCCの1/2の電圧が現れるようにそれぞれの抵抗値
が設定されている。
【0028】差動増幅器9は、定電流源10、トランジ
スタTr3〜Tr7、および抵抗R5・R6により構成され
ている。トランジスタTr3は、ベースが定電流源8と
コンデンサC1との接続点であるA点に接続され、コレ
クタが抵抗R3を介して電源ラインに接続されている。
トランジスタTr4は、コレクタがトランジスタTr5
コレクタに接続され、ベースがB点に接続されている。
トランジスタTr3・Tr4のエミッタは、ともに定電流
源10の一端に接続され、この定電流源10の他端は、
接地ラインに接続されている。
【0029】上記のトランジスタTr5は、PNP形の
トランジスタであり、ベースとコレクタが接続されると
ともに、エミッタが電源ラインに接続されている。ま
た、トランジスタTr5のベースには、同じくPNP形
のトランジスタTr6のベースが接続されている。この
トランジスタTr6は、エミッタが電源ラインに接続さ
れ、コレクタが抵抗R6を介して接地ラインに接続され
ている。トランジスタTr5・Tr6は、上記のように接
続されてカレントミラー回路を構成している。また、ト
ランジスタTr6のコレクタと抵抗R6との接続点には、
トランジスタTr7のベースが接続されており、このト
ランジスタTr7のエミッタは接地ラインに接続されて
いる。
【0030】上記のように構成されるイニシャルリセッ
ト部5は、定電流源8で発生した定電流でコンデンサC
1を充電させることにより、A点の電圧を急峻な電流電
圧VCCの立ち上がりに対し緩やかに立ち上がらせるとと
もに、抵抗R3・R4によりB点の電圧を常に電源電圧V
CCの1/2に固定するようになっている。また、イニシ
ャルリセット部5は、差動増幅器9の動作により、B点
の電圧が電源電圧VCCとともに急峻に立ち上がる場合、
A点の電圧がA・B点の電圧が一致する電圧すなわちV
CC/2より低いとき、トランジスタTr7をONさせる
一方、A点の電圧がVCC/2以上になったとき、トラン
ジスタTr7をOFFさせるようになっている。
【0031】過熱検出手段としての過熱検出部6は、抵
抗R7・R8と、トランジスタTr8とを備えている。抵
抗R7・R8は、直列に接続されており、その両端に前記
の基準電圧回路1で発生した基準電圧Vrefが印加され
るようになっている。トランジスタTr8は、ベースが
抵抗R7と抵抗R8との接続点に接続され、エミッタが接
地ラインに接続されている。トランジスタTr8は、本
安定化電源回路で温度が最も高くなるトランジスタTr
1に近接して設けられており、例えば、本安定化電源回
路をモノリシックICにて構成する場合、トランジスタ
Tr1と同一チップ内に設けられている。
【0032】このように構成される過熱検出部6は、従
来の過熱保護回路(図8参照)と同様に動作するもので
あり、トランジスタTr8の接合部温度が150℃に達
するとトランジスタTr8がONすることにより、トラ
ンジスタTr1の過熱状態を検出するようになってい
る。
【0033】停止手段としての遮断部7は、定電流源1
1.12、セット端子S、リセット端子R、およびトラ
ンジスタTr9・Tr10を有するフリップフロップ回路
13と、トランジスタTr11とを備えている。
【0034】定電流源11.12の一端は、ともに電源
ラインに接続されている。定電流源11は、定電流源1
2より最低動作電圧が低く設定されており、電源電圧V
CCの立ち上がり時には定電流源12により先に動作する
ようになっている。セット端子S、上記のトランジスタ
Tr8のコレクタに接続されるとともに、定電流源11
の他端に接続されている。リセット端子Rは、前記のト
ランジスタTr7のコレクタに接続されるとともに、定
電流源12の他端に接続されている。また、リセット端
子Rは、前記のON/OFF制御回路4の出力に接続さ
れている。
【0035】トランジスタTr9は、ベースがリセット
端子Rに接続され、コレクタがセット端子Sに接続され
ている。トランジスタTr10は、ベースがセット端子S
に接続され、コレクタがリセット端子Rに接続されてい
る。トランジスタTr9・Tr10のエミッタは、ともに
接地ラインに接続されている。トランジスタTr11は、
ベースが定電流源12の他端に接続され、エミッタが接
地ラインに接地され、コレクタが前記のトランジスタT
2のベースに接続されている。
【0036】上記のように構成される過熱遮断回路3の
動作について説明する。
【0037】まず、図3の(a)に示すように、電源電
圧VCCが急峻に6V(正規の値)まで立ち上がる場合に
ついて説明する、イニシャルリセット部5では、この場
合、同図の(b)に示すように、A点の電圧が、定電流
源8およびコンデンサC1からなる回路により約2μs
かかって緩やかに6Vまで立ち上がり、B点の電圧が、
抵抗R3・R4からなる回路により電源電圧VCCとともに
100ns程度で3Vに立ち上がる。
【0038】B点の電圧の立ち上がり直後は、差動増幅
器9では、トランジスタTr5のコレクタ−エミッタ間
に流れる電流と同じ大きさの電流トランジスタTr6
コレクタ−エミッタ間にも流れるので、トランジスタT
7がONする。このため、同図の(c)に示すよう
に、C点の電圧がトランジスタTr7のコレクタ−エミ
ッタ間飽和電圧VCE(SAT)である0.2Vになる。
【0039】また、A点の電圧が上昇すると、トランジ
スタTr3に流れる電流が増大し、定電流源10の作用
によりトランジスタTr4に流れる電流が小さくなり、
トランジスタTr5・Tr6に流れる電流も小さくなる。
そして、A点の電圧が3V以上になると、ベース電流が
少なくなることによりトランジスタTr7がOFFす
る。
【0040】このように、C点の電圧が、A点の電圧が
3Vに達するまでの1μsの間は必ずLowレベルにな
ることにより、同時に遮断部7のリセット端子RがLo
wレベルになる。これにより、遮断部7では、トランジ
スタTr9 がベース電位の低下によりOFFする一方、
トランジスタTr10がONしてフリップフロップ回路1
3がイニシャルリセットされる。C点の電圧は、上記の
1μs以降もLowレベルを維持したままとなる。ま
た、トランジスタTr11も、トランジスタTr9と同様
にベース電位が低下することによりOFFする。
【0041】次に、図4に示すように、電源電圧VCC
かなり緩やか(100ms程度)に6Vまで立ち上がる
場合について説明する。この場合、B点の電圧がA点の
電圧に遅れることなく立ち上がるので、A点およびB点
の電圧の関係が図3の(b)のようにはならず、このま
まではフリップフロップ回路13がイニシャルリセット
されない。
【0042】しかし、フリップフロップ回路13では、
定電流源11.12の最低動作電圧がそれぞれ約0.8
5V(図4の点D)と約2.15V(図4の点E)とに
設定されることにより、トランジスタTr10がトランジ
スタTr9より先にONする。これにより、トランジス
タTr9がOFFし、フリップフロップ回路13がイニ
シャルリセットされる。
【0043】過熱遮断回路3への電源投入後、上記のよ
うにしてフリップフロップ回路13のイニシャルリセッ
トが完了した状態で、例えば、負荷短絡によりトランジ
スタTr1が過熱状態になると、図5に示すように、ト
ランジスタTr8 の接合部温度も上昇する。そして、そ
の接合部温度が150℃に達すると、トランジスタTr
8がONしてセット端子SがLowレベルになり、フリ
ップフロップ回路13がセットされる。
【0044】すると、トランジスタTr10がOFFして
トランジスタTr11がONする。これにより、差動増幅
器2からトランジスタTr2のベースに流される電流が
トランジスタTr11により引き込まれ、トランジスタT
2がOFFする。この結果、トランジスタTr1がOF
Fして、図6に示すように出力が停止する。
【0045】出力の停止後、本安定化電源回路内の発熱
がなくなり温度が低下することでトランジスタTr8
OFFしても、フリップフロップ回路13がセットされ
ているので、同図に示すように出力の停止状態が維持さ
れる。したがって、トランジスタTr8の接合部温度
は、図5に示すように、周囲温度にまで低下する。
【0046】トランジスタTr1が冷却してトランジス
タTr8の接合部温度が十分低下した後に電源電圧VCC
を再投入すれば、フリップフロップ13が上記のように
イニシャルリセットされてトランジスタTr11がOFF
するため、本安定化電源回路の出力が復帰する。また、
ON/OFF制御回路4により出力を停止させるとき
に、同時にON/OFF制御回路4によりセット端子R
をLowレベルにすることによってもフリップフロップ
回路13のリセットが可能である。
【0047】図7は本発明の他の実施例による安定化電
源回路における過熱遮断回路の構成を示す回路図であ
る。本実施例の安定化電源回路は図1の回路に対し、時
定数回路14を追加した点のみが異なっている。
【0048】本実施例は図3(a)に示すように、電源
電圧VCCが急峻に6V(正規の値)まで立ち上がる場合
において、図1の場合と同様、C点の電圧が、A点の電
圧が3Vに達するまでの1μsの間は必ずLowレベル
になることにより、同時に遮断部7のリセット端子Rが
Lowレベルになる。これにより、遮断部7では、トラ
ンジスタTr9がベース電位の低下によりOFFする一
方、トランジスタTr10がONしてフリップフロップ回
路13がイニシャルリセットされる。
【0049】ここで、本実施例において、フリップフロ
ップ回路13を構成するTr10は、容量C2と抵抗R9
らなる時定数回路14を介して接続されている為、Tr
9のベース電位はTr10のベース電位より遅れて立ち上
がる。この遅れ時間は、C2=100PF、R9=10k
Ωとしたときに約100nsである。
【0050】このように、時定数回路14は電源投入直
後のTr9をOFF、Tr10をONさせるように作用す
るため、フリップフロップ回路のイニシャルリセット動
作を確実にできる。以下の動作は図1と同様なので省略
する。
【0051】以上述べたように、本実施例の安定化電源
回路は、過熱遮断回路3により過熱状態に出力を停止す
るとともに、温度が低下しても出力の停止状態を維持す
るようになっているため、冷却に要する時間を十分確保
することができる。これにより、過熱状態が長時間継続
することがなくなり、本安定化電源回路の回路基板とし
て安価なフェノール製の基板を用いても、焼損等を回避
することができる。
【0052】また、電源電圧VCCの立ち上がり時には、
フリップフロップ回路13がイニシャルリセットされる
ようになっているので、出力停止の状態が解除されなく
なるという不都合も回避することができる。さらに、O
N/OFF制御回路4に与えられるON/OFF制御信
号をマイクロコンピュータにより制御して、フリップフ
ロップ回路13のリセットを行うようにすれば、電源電
圧VCCを再投入してフリップフロップ回路13をリセッ
トする必要がなくなり、容易に出力の復帰を制御するこ
とができる。
【0053】
【発明の効果】本発明の安定化電源回路は、以上のよう
に、電圧制御素子の過熱状態を検出する過熱検出手段
と、この過熱検出手段により上記電圧制御素子の過熱状
態が検出されると上記電圧制御素子の動作を停止させて
その停止状態を維持する停止手段と、電源再投入時に、
上記入力電圧の立ち上がりに対して穏やかに立ち上がる
第1の電圧と上記入力電圧を分圧した第2の電圧とを比
較して、上記第1の電圧が上記第2の電圧よりも低いと
きに上記停止手段へリセット信号を出力するリセット手
段とを備えたものである。また、この安定化電源回路
は、さらに、出力のON/OFFを制御するON/OF
F制御手段を備えており、上記停止手段が、ON/OF
F制御手段により出力がOFFしたときに初期化される
ようになされている。また、上記の安定化電源回路にお
いて、上記停止手段がセット端子及びリセット端子を備
えたフリップフロップから構成されると共に、上記リセ
ット手段が直列接続された定電流源及びコデンサの接続
点における第1の電圧と分圧抵抗により分圧した第2の
電圧とに基づいてリセット信号を出力する差動増幅器か
ら構成され、上記フリップフロップは、上記過熱検出手
段から上記セット端子へのセット信号によりセットさ
れ、上記差動増幅器から上記リセット端子へのリセット
信号によりリセットされるように構成されてもよい。
【0054】これにより、過熱状態のために電圧制御素
子の動作を停止させた後もしばらくその状態が維持さ
れ、出力停止後にすぐ出力が復帰して再び過熱状態にな
るような事態を回避することができる。それゆえ、過熱
状態の持続を回避することができ、安定化電源回路の配
線用基板に紙フェノール製の安価な基板を使用すること
ができる。しかも、停止手段が電源の再投入により初期
化されることで、出力停止状態からの復帰を確実に行う
ことができる。また、ON/OFF制御手段により出力
がOFFしたときに出力の復帰が行われるようになり、
出力の復帰を電源の再投入によらず行うことも可能にな
る。
【0055】したがって、本発明を採用すれば、安定化
電源回路の低価格化を容易に図ることができるという効
果を奏するとともに、誤動作することなく安定して出力
を復帰させることができるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る安定化電源回路におけ
る過熱遮断回路の構成を示す回路図である。
【図2】図1の過熱遮断回路を含む安定化電源回路の構
成を示す回路図である。
【図3】イニシャルリセット部の各部の電圧の変化を示
すグラフである。
【図4】緩やかな立ち上がる場合の電源電圧の変化とフ
リップフロップ回路における定電流源の動作開始電圧と
を示すグラフである。
【図5】過熱検出部におけるトランジスタの接合部温度
の変化を示すグラフである。
【図6】図2の安定化電源回路の上記接合部温度に対す
る出力電圧の変化を示すグラフである。
【図7】本発明の他の実施例に係る安定化電源回路にお
ける過熱遮断回路の構成を示す回路図である。
【図8】従来の安定化電源回路の構成を示す回路図であ
る。
【図9】図8の安定化電源回路における過熱保護回路の
構成を示す回路図である。
【図10】図9の過熱保護回路におけるトランジスタの
接合部温度に対する出力電圧の変化を示すグラフであ
る。
【図11】上記接合部温度が平衡状態となるときの変化
を示すグラフである。
【符号の説明】
4 ON/OFF制御回路(ON/OFF制御
手段) 6 過熱検出部(過熱検出手段) 7 遮断部(停止手段) 5 イニシャルリセット部 11,12 定電流源 Tr1 トランジスタ(電圧制御素子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05F 1/56 320 H02H 7/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力電圧を一定電圧に制御する電圧制御
    素子を備えた安定化電源回路において、 上記電圧制御素子の過熱状態を検出する過熱検出手段
    と、 上記過熱検出手段により上記電圧制御素子の過熱状態が
    検出されると上記電圧制御素子の動作を停止させてその
    停止状態を維持する停止手段と 電源再投入時に、上記入力電圧の立ち上がりに対して穏
    やかに立ち上がる第1の電圧と上記入力電圧を分圧した
    第2の電圧とを比較して、上記第1の電圧が上記第2の
    電圧よりも低いときに上記停止手段へリセット信号を出
    力するリセット手段とを備えた ことを特徴とする安定化
    電源回路。
  2. 【請求項2】 出力のON/OFFを制御するON/O
    FF制御手段を備えており、上記停止手段が、ON/O
    FF制御手段により出力がOFFしたときに初期化され
    るようになされていることを特徴とする請求項1に記載
    の安定化電源回路。
  3. 【請求項3】 上記停止手段がセット端子及びリセット
    端子を備えたフリップフロップから構成されると共に、
    上記リセット手段が直列接続された定電流源及びコデン
    サの接続点における第1の電圧と分圧抵抗により分圧し
    た第2の電圧とに基づいてリセット信号を出力する差動
    増幅器から構成され、 上記フリップフロップは、上記過熱検出手段から上記セ
    ット端子へのセット信号によりセットされ、上記差動増
    幅器から上記リセット端子へのリセット信号によりリセ
    ットされることを特徴とする請求項1記載の安定化電源
    回路。
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