JP3196734B2 - タイミング解析装置、方法及び記録媒体 - Google Patents

タイミング解析装置、方法及び記録媒体

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JP3196734B2
JP3196734B2 JP22692498A JP22692498A JP3196734B2 JP 3196734 B2 JP3196734 B2 JP 3196734B2 JP 22692498 A JP22692498 A JP 22692498A JP 22692498 A JP22692498 A JP 22692498A JP 3196734 B2 JP3196734 B2 JP 3196734B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バスネットを含む
論理回路の静的タイミングを解析するタイミング解析装
置、方法及びこの方法を記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バスネットを含む論理回路におけ
るバス競合及びバスフローティングの時間を検証するた
めに、イベントドリブンシミュレータが用いられてき
た。イベントドリブンシミュレータは、入力された回路
接続情報、素子の論理情報、遅延時間及びテストパター
ンを元に、バスネットにおけるバス競合及びバスフロー
ティングの時間を計算し、その情報を出力していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
イベントドリブンシミュレータを使用した方法では、バ
スネットの部分のみを検証するわけでなく、これ以外の
部分も動作させてバス競合及びバスフローティングの時
間を検証するため、検証時間がかかるという問題があっ
た。
【0004】また、上記のイベントドリブンシミュレー
タを使用した方法では、テストパターンを使用している
ために、必ずしもすべての条件で検証を行ったことにな
らなず、検証結果の善し悪しは、入力されたテストパタ
ーンの質に依存してしまう。このため、イベントドリブ
ンシミュレータのテストによって問題を発見することが
できず、実動作の段階となって問題が発見されることが
あり、信頼性が低いという問題点があった。
【0005】なお、本願に関連する技術として、特開平
3−144767号公報に開示されている遅延時間解析
装置がある。しかし、この遅延時間解析装置は、バス接
続部分(バスネット)にダミー素子を挿入して各論理素
子までの信号の伝播時間を計算するものであり、回路全
体が検証の対象となり、上記のイベントドリブンシミュ
レータのようにバス競合或いはバスフローティングの時
間を検証するものではない。
【0006】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
るためになされたものであり、バス競合或いはバスフロ
ーティングの時間の検証を、高速かつ高信頼性で実現し
うる静的タイミング解析装置、方法及びこの方法を実行
するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り
可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点にかかるタイミング解析装置
は、タイミング解析の対象となる回路に関する、回路接
続情報、前記回路へ信号を入力する入力端子における入
力遅延情報、及び該回路内の論理素子における遅延情報
を含む回路情報を入力する回路情報入力手段と、前記入
力端子から前記回路内のバスネットまでの各経路におけ
るそれぞれの遅延時間を、前記回路接続情報、前記入力
遅延情報及び前記遅延情報に基づいて算出する遅延時間
算出手段と、前記遅延時間算出手段が算出した遅延時間
に基づいて、バス競合時間及び/またはバスフローティ
ング時間を算出するバス競合/バスフローティング時間
算出手段とを備えることを特徴とする。
【0008】上記タイミング解析装置では、入力端子か
らバスネットに至るまでの経路にある回路以外は考慮し
なくても、バス競合時間及び/またはバスフローティン
グ時間を算出することができる。このため、これらの時
間の検証を高速に実行することが可能となる。また、入
力端子からバスネットに至るまでの経路における遅延時
間を求め、これからバス競合時間及び/またはバスフロ
ーティング時間を算出するので、テストケースなどの情
報に依存することがなく、算出されたバス競合時間及び
/またはバスフローティング時間の信頼性が高いものと
なる。
【0009】上記タイミング解析装置は、前記回路情報
入力手段からトライステート端子を探索し、該トライス
テート端子に接続されているネットをバスネットとして
検索するバスネット検索手段と、前記バスネット検索手
段によってバスネットが検索されたかどうかを判別する
バスネット判別手段とをさらに備えてもよい。この場
合、前記遅延時間算出手段は、前記バスネット判別手段
によってバスネットが検索されたと判別されたとき、該
バスネットまでの前記入力端子からのそれぞれの遅延時
間を算出するものとすることができる。
【0010】上記タイミング解析装置において、前記遅
延時間算出手段は、例えば、前記入力端子のそれぞれか
ら前記バスネットに接続されている各トライステート端
子までの経路における、前記入力端子に信号が入力され
てから前記各トライステート端子が“1”状態になるま
での遅延時間と、前記入力端子に信号が入力されてから
前記各トライステート端子が“0”状態になるまでの遅
延時間と、前記入力端子に信号が入力されてから前記各
トライステート端子が“Z”状態になるまでの遅延時間
とをそれぞれ算出するものとすることができる。この場
合、前記バス競合/バスフローティング時間算出手段
は、前記トライステート端子が“Z”状態になるまでの
最大値と前記トライステート端子が“1”状態或いは
“0”状態になるまでの最小値との差によって前記バス
競合時間を算出し、前記トライステート端子が“Z”状
態になるまでの最小値と前記トライステート端子が
“1”状態或いは“0”状態になるまでの最大値との差
によって前記バス競合時間を算出するものとすることが
できる。
【0011】上記タイミング解析装置において、前記回
路情報は、バス競合時間及び/またはバスフローティン
グ時間の制限値となるバス競合制限値及び/またはバス
フローティング制限値をさらに含むものとしてもよい。
この場合、上記タイミング解析装置は、前記バス競合/
バスフローティング時間算出手段が算出したバス競合時
間及び/またはバスフローティング時間と、前記回路情
報に含まれるバス競合時間及び/またはバスフローティ
ング制限値とを比較するバス競合/バスフローティング
比較手段と、前記バス競合/バスフローティング比較手
段による比較結果に応じたメッセージを出力するメッセ
ージ出力手段とをさらに備えるものとすることができ
る。
【0012】この場合、前記メッセージ出力手段は、前
記バス競合時間と前記バスフローティング時間との少な
くとも一方が対応する制限値を越えるときに、所定のエ
ラーメッセージを出力するものとすることができる。
【0013】上記目的を達成するため、本発明の第2の
観点にかかるタイミング解析方法は、タイミング解析の
対象となる回路に関する、回路接続情報、前記回路へ信
号を入力する入力端子における入力遅延情報、並びに該
回路内の論理素子における遅延情報及び経路情報を含む
回路情報を、コンピュータ装置を構成する処理装置
力する回路情報入力ステップと、前記入力端子から前記
回路内のバスネットまでの各経路のそれぞれの遅延時間
を、前記回路接続情報、前記入力遅延情報及び前記遅延
情報に基づいて、前記処理装置算出する遅延時間算出
ステップと、前記遅延時間算出ステップで算出した遅延
時間に基づいて、バス競合時間及び/またはバスフロー
ティング時間を、前記処理装置算出するバス競合/バ
スフローティング時間算出ステップとを含むことを特徴
とする。
【0014】上記タイミング解析方法において、前記回
路情報は、バス競合時間及び/またはバスフローティン
グ時間の制限値となるバス競合制限値及び/またはバス
フローティング制限値をさらに含み、前記バス競合/バ
スフローティング時間算出ステップで算出したバス競合
時間及び/またはバスフローティング時間と、前記回路
情報に含まれるバス競合時間及び/またはバスフローテ
ィング制限値とを、前記処理装置比較するバス競合/
バスフローティング比較ステップと、前記バス競合/バ
スフローティング比較ステップでの比較結果に応じたメ
ッセージを出力装置出力するメッセージ出力ステップ
とをさらに含むものとすることができる。
【0015】上記目的を達成するため、本発明の第3の
観点にかかるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
タイミング解析の対象となる回路に関する、回路接続情
報、前記回路へ信号を入力する入力端子における入力遅
延情報、及び該回路内の論理素子における遅延情報を含
む回路情報を入力する回路情報入力ステップと、前記入
力端子から前記回路内のバスネットまでの各経路のそれ
ぞれの遅延時間を、前記回路接続情報、前記入力遅延情
報及び前記遅延情報に基づいて算出する遅延時間算出ス
テップと、前記遅延時間算出ステップで算出した遅延時
間に基づいて、バス競合時間及び/またはバスフローテ
ィング時間を算出するバス競合/バスフローティング時
間算出ステップとをコンピュータ装置に実行させるため
プログラムを記録することを特徴とする。
【0016】前記回路情報入力ステップで入力される前
記回路情報は、バス競合時間及び/またはバスフローテ
ィング時間の制限値となるバス競合制限値及び/または
バスフローティング制限値をさらに含むものとしてもよ
い。この場合、上記コンピュータ読み取り可能な記録媒
体は、前記バス競合/バスフローティング時間算出手段
が算出したバス競合時間及び/またはバスフローティン
グ時間と、前記回路情報に含まれるバス競合時間及び/
またはバスフローティング制限値とを比較するバス競合
/バスフローティング比較ステップと、前記バス競合/
バスフローティング比較ステップでの比較結果に応じた
メッセージを出力するメッセージ出力ステップとを前記
コンピュータ装置に実行させるためのプログラムをさら
に記録するものとすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態について説明する。
【0018】図1は、この実施の形態に適用されるコン
ピュータ装置の構成を示すブロック図である。このコン
ピュータ装置は、パーソナルコンピュータやエンジニア
リングワークステーションなどからなり、CPU(Cent
ral Processing Unit:中央処理装置)1−1と、主記
憶装置1−2と、入力装置1−3と、出力装置1−4
と、データベース1−5とを備える。
【0019】CPU1−1は、主記憶装置1−2に格納
された後述するフローチャートに示すプログラムを実行
し、論理回路の静的タイミングを解析するための演算を
行う。主記憶装置1−2は、CPU1−1が実行するプ
ログラムを格納すると共に、CPU1−1によるプログ
ラム実行時のワークエリアとして使用される。
【0020】入力装置1−3は、キーボードなどによっ
て構成され、オペレータの操作によりタイミング解析の
対象となる回路の選択して処理の開始を指示する。出力
装置1−4は、CRT(Cathode Ray Tube)などのディ
スプレイ装置によって構成され、CPU1−1によるタ
イミング解析の結果を表示する。データベース1−5
は、タイミング解析の対象となる回路に関する情報を蓄
積している。データベース1−5に蓄積されている回路
に関する情報としては、回路接続情報、外部入力/双方
向端子の変化時刻、遅延情報、及びバス競合/バスフロ
ーティング制限値がある。
【0021】以下、この実施の形態において、バスネッ
トにおけるバス競合及びバスフローティングの時間を検
証するための処理について説明する。ここで、バスネッ
トとは、複数のセルが1つのネットに直接接続されてい
るネットを指す。バス競合とは、バスネットに接続され
る2つ以上のセルの出力が、同時に“Z”以外の値をと
ることを指す。また、バスフローティングとは、バスネ
ットに接続されるすべてのセルの出力が“Z”の値(出
力の遮断状態)をとることを指す。
【0022】図2は、この実施の形態において、バスネ
ットにおけるバス競合及びバスフローティングの時間を
検証するための処理を示すフローチャートである。この
フローチャートの処理は、オペレータが入力装置1−3
を操作して、データベース1−5に蓄積されている回路
から所望の回路を選択、決定することによって開始す
る。
【0023】処理が開始すると、CPU1−1は、デー
タベース1−5から選択した回路の回路接続情報、外部
入力/双方向端子の変化時刻、遅延情報、バス競合/バ
スフローティング制限値を順次読み込む(ステップS1
〜S4)。データベース1−5から読み込んだこれらの
情報は、主記憶装置1−2のワークエリアに一時記憶さ
れる。
【0024】次に、CPU1−1は、読み込んだ回路接
続情報からトライステート端子を探索し、探索されたト
ライステート端子に接続されているネットをバスネット
とすることで、バスネットの検索を行う(ステップS
5)。そして、CPU1−1は、ステップS5でバスネ
ットが検索されたかどうかを判別する(ステップS
6)。
【0025】バスネットがないと判別した時は、バス競
合エラー、バスフローティングエラーは生じ得ないの
で、CPU1−1は、出力装置1−4から解析対象とな
る回路が正常動作可能である旨のメッセージを出力し
(ステップS11)、ステップS12の処理に進む。
【0026】一方、バスネットが検索されたと判別した
ときは、CPU1−1は、各外部入力/双方向端子を始
点とし、検索されたバスネットのいずれかに接続される
各トライステート端子を終点とするすべてのパスの静的
タイミングを計算する(ステップS7)。この静的タイ
ミングの解析では、次の情報が求められる。
【0027】 トライステート端子の状態が“Z”に
変化するまでの最大遅延時間 トライステート端子の状態が“Z”に変化するまで
の最小遅延時間 トライステート端子の状態が“1”に変化するまで
の最大遅延時間 トライステート端子の状態が“1”に変化するまで
の最小遅延時間 トライステート端子の状態が“0”に変化するまで
の最大遅延時間 トライステート端子の状態が“0”に変化するまで
の最小遅延時間
【0028】さらに、CPU1−1は、上記のと、
及びの大きい方との時間の差を求めることによってバ
ス競合時間を、上記のと、及びの小さい方との時
間の差を求めることによってバスフローティング時間
を、それぞれ求める(ステップS8)。
【0029】そして、CPU1−1は、ステップS8で
求めたバス競合時間及びバスフローティング時間を、そ
れぞれステップS4で読み込まれたバス競合制限値及び
バスフローティング制限値と比較し、それぞれ制限値内
で収まっているかどうかを判別する(ステップS9)。
【0030】ステップS9でバス競合時間とバスフロー
ティング時間とのいずれか一方でも対応する制限時間内
で収まっていないと判定したときは、CPU1−1は、
比較結果に応じたエラーメッセージを出力装置1−4か
ら出力し(ステップS10)、ステップS12の処理に
進む。
【0031】一方、ステップS9でバス競合時間とバス
フローティング時間とのいずれもが対応する制限時間内
で収まっていると判定したときは、CPU1−1は、選
択された解析対象の回路は当該バスネットの部分におい
て正常に動作する旨のメッセージを出力装置1−4から
出力し(ステップS11)、ステップS12の処理に進
む。
【0032】ステップS12では、CPU1−1は、選
択された解析対象の回路にバスネットがさらに含まれて
いるかどうかを判別することで、バス競合及びバスフロ
ーティングの検証が終了となるかどうかを判別する。さ
らにバスネットが含まれている場合には検証終了となら
ず、ステップS7に戻って、他のバスネットに関して同
様の処理を行う。さらにバスネットが含まれている場合
には検証終了となり、このフローチャートの処理を終了
する。
【0033】以下、この実施の形態におけるバスネット
におけるバス競合及びバスフローティングの時間の検証
を、具体例をもって詳細に説明する。
【0034】図3は、この例においてバス競合及びバス
フローティング時間の検証対象となる回路を示す図であ
る。この図において、参照符号2−1、2−4、2−7
は、外部入力端子或いは双方向端子(以下、入力端子と
いう)を示す。参照符号2−2、2−5、2−8は、A
NDゲート、ORゲート、NOTゲートなどの論理素子
で構成された内部回路を示す。参照符号2−3、2−
6、2−9は、トライステート端子を示す。参照符号2
−10は、バスネットを示す。
【0035】この回路では、入力端子2−1、2−4、
2−7からの入力信号は、それぞれ内部回路2−2、2
−5、2−8に入力され、内部回路2−2、2−5、2
−8の出力信号は、それぞれトライステート端子2−
3、2−6、2−9の制御入力に入力される。トライス
テート端子2−3、2−6、2−9は、その状態に従っ
て信号をバスネット2−10に出力、非出力する。
【0036】図3に示すように、入力端子2−1におけ
る入力信号の変化時刻、すなわち入力遅延時間は、1(n
s)である。入力端子2−4における入力遅延時間は、2
(ns)である。入力端子2−7における入力遅延時間は、
3(ns)である。
【0037】また、トライステート端子2−3の状態が
“1”、“0”、“Z”のそれぞれに変化する時間、す
なわち、内部回路2−2における1遅延時間、0遅延時
間、Z遅延時間は、それぞれ3(ns)、6(ns)、1(ns)で
ある。トライステート端子2−6の状態が“1”、
“0”、“Z”のそれぞれに変化する時間、すなわち、
内部回路2−5における1遅延時間、0遅延時間、Z遅
延時間は、それぞれ4(ns)、7(ns)、2(ns)である。ト
ライステート端子2−9の状態が“1”、“0”、
“Z”のそれぞれに変化する時間、すなわち、内部回路
2−8における1遅延時間、0遅延時間、Z遅延時間
は、それぞれ5(ns)、8(ns)、5(ns)である。
【0038】図3に示す回路に関する情報が読み込まれ
ると(ステップS1〜S4)、この回路にはトライステ
ート端子2−3、2−6、2−9があるので、バスネッ
ト2−10が検索される(ステップS5、S6)。次
に、入力端子2−1、2−4、2−7から信号が入力さ
れてからトライステート端子2−3、2−6、2−9の
状態が“1”、“0”、“Z”のそれぞれに変化するま
での時間(以下、それぞれ1−時間、0−時間、Z−時
間という)の最小と最大値が、以下に示すように求めら
れる(ステップS7)。
【0039】1−時間の最小値・・・4(ns)、1−時間
の最大値・・・8(ns) 0−時間の最小値・・・7(ns)、0−時間の最大値・・
・11(ns) Z−時間の最小値・・・2(ns)、Z−時間の最大値・・
・8(ns) この計算結果によると、1−時間の最小値と0−時間の
最小値との小さい方は、4(ns)である。また、1−時間
の最大値と0−時間の最大値との大きい方は、11(ns)
である。なお、このタイミング図を図4に示す。
【0040】これにより、図4からもわかるとおり、バ
ス競合時間は、8−4=4(ns)と求められる。一方、バ
スフローティング時間は、11−2=9(ns)と求められ
る(ステップS8)。
【0041】ここで、読み込まれた回路に関する情報に
含まれるバス競合制限値が4(ns)未満にに設定されてい
た場合には、バス競合時間がバス競合制限値を越えるこ
ととなるので(ステップS9)、バス競合エラーを示す
メッセージが出力装置1−4から出力される(ステップ
S10)。
【0042】また、読み込まれた回路に関する情報に含
まれるバスフローティング制限値が11(ns)未満に設定
されていた場合には、バスフローティング時間がバスフ
ローティング制限値を越えることとなるので(ステップ
S9)、バスフローティングエラーを示すメッセージが
出力装置1−4から出力される(ステップS10)。
【0043】一方、これ以外の場合、すなわちバス競合
制限値が 以上に設定され、かつバスフローティング制
限値が 以上に設定されていた場合には、バス競合時間
とバスフローティング時間とのいずれもそれぞれに対応
する制限値を越えないこととなり(ステップS9)、し
かも、他にバスネットもなく(ステップS12)、バス
競合時間とバスフローティング時間とのいずれもが制限
値内に収まり、この回路が正常動作可能な旨のメッセー
ジが出力装置1−4から出力される(ステップS1
1)。
【0044】以上説明したように、この実施の形態で
は、外部入力/双方向端子からバスネットに至るまでの
経路にある回路以外は考慮しなくても、バスネットにお
けるバス競合時間及びバスフローティング時間を算出す
ることができ、算出したバス競合時間及びバスフローテ
ィング時間を対応する制限値との比較によって検証する
ことができる。このように不要な部分の回路を考慮する
必要がないので、バス競合及びバスフローティングの検
証を高速に行うことができる。
【0045】また、この実施の形態では、外部入力/双
方向端子からバスネットに至るまでの経路における遅延
時間を求め、これからバス競合時間及びバスフローティ
ング時間を算出している。このため、テストケースなど
の限定された情報に依存することがなく、算出されたバ
ス競合時間及びバスフローティング時間は、信頼性が高
いものとなる。
【0046】本発明は、上記の実施の形態に限られず、
種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可
能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
【0047】上記の実施の形態では、バスネットの検索
は、回路接続情報からトライステート端子を探索し、そ
れに接続されているネットをバスネットとすることによ
って行っていた。しかしながら、本発明では、回路接続
情報にバスネットの位置を含ませておいたり、或いは表
示された回路図からオペレータが指定するなどしてもよ
い。
【0048】上記の実施の形態では、バスネットにおけ
るバス競合或及びバスフローティングの時間を検証のみ
を対象としており、図1のコンピュータ装置上では、こ
のための機能のみが実現されているものとしていた。し
かしながら、上記のようなバス競合及びバスフローティ
ングを検証するための機能は、setup/hold制
約等の検証も行う静的タイミング検証ツールの機能の一
部として組み込んでもよい。
【0049】上記の実施の形態では、図2のフローチャ
ートに示すプログラム、すなわち本発明を実現するため
のプログラムは、主記憶装置1−2に記憶されており、
CPU1−1がここから読み出して実行するものとして
いた。しかしながら、このような本発明を実現するため
のプログラムは、CD−ROMやフロッピーディスクな
どのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配
布してもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のよれば、
バス競合或いはバスフローティングの時間の検証を、高
速かつ高信頼性で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に適用されるコンピュータ
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるバスネットにおけ
るバス競合及びバスフローティングの時間を検証するた
めの処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態において、バス競合及びバ
スフローティングの時間の検証対象となるバスネットを
含む回路の例を示す図である。
【図4】図3の回路における遅延時間のタイミング図で
ある。
【符号の説明】 1−1 CPU 1−2 主記憶装置 1−3 入力装置 1−4 出力装置 1−5 データベース 2−1、2−4、2−7 外部入力端子 2−2、2−5、2−8 論理回路 2−3、2−6、2−9 トライステート端子 2−10 バスネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/50 664 G06F 17/50 668 JICSTファイル(JOIS)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイミング解析の対象となる回路に関す
    る、回路接続情報、前記回路へ信号を入力する入力端子
    における入力遅延情報、及び該回路内の論理素子におけ
    る遅延情報を含む回路情報を入力する回路情報入力手段
    と、 前記入力端子から前記回路内のバスネットまでの各経路
    におけるそれぞれの遅延時間を、前記回路接続情報、前
    記入力遅延情報及び前記遅延情報に基づいて算出する遅
    延時間算出手段と、 前記遅延時間算出手段が算出した遅延時間に基づいて、
    バス競合時間及び/またはバスフローティング時間を算
    出するバス競合/バスフローティング時間算出手段とを
    備えることを特徴とするタイミング解析装置。
  2. 【請求項2】前記回路情報入力手段からトライステート
    端子を探索し、該トライステート端子に接続されている
    ネットをバスネットとして検索するバスネット検索手段
    と、 前記バスネット検索手段によってバスネットが検索され
    たかどうかを判別するバスネット判別手段とをさらに備
    え、 前記遅延時間算出手段は、前記バスネット判別手段によ
    ってバスネットが検索されたと判別されたとき、該バス
    ネットまでの前記入力端子からのそれぞれの遅延時間を
    算出することを特徴とする請求項1に記載のタイミング
    解析装置。
  3. 【請求項3】前記遅延時間は、前記入力端子のそれぞれ
    から前記バスネットに接続されている各トライステート
    端子までの経路における、前記入力端子に信号が入力さ
    れてから前記各トライステート端子が“1”状態になる
    までの遅延時間と、前記入力端子に信号が入力されてか
    ら前記各トライステート端子が“0”状態になるまでの
    遅延時間と、前記入力端子に信号が入力されてから前記
    各トライステート端子が“Z”状態になるまでの遅延時
    間とをそれぞれ算出し、 前記バス競合/バスフローティング時間算出手段は、前
    記トライステート端子が“Z”状態になるまでの最大値
    と前記トライステート端子が“1”状態或いは“0”状
    態になるまでの最小値との差によって前記バス競合時間
    を算出し、前記トライステート端子が“Z”状態になる
    までの最小値と前記トライステート端子が“1”状態或
    いは“0”状態になるまでの最大値との差によって前記
    バス競合時間を算出することを特徴とする請求項1また
    は2に記載のタイミング解析装置。
  4. 【請求項4】前記回路情報は、バス競合時間及び/また
    はバスフローティング時間の制限値となるバス競合制限
    値及び/またはバスフローティング制限値をさらに含
    み、 前記バス競合/バスフローティング時間算出手段が算出
    したバス競合時間及び/またはバスフローティング時間
    と、前記回路情報に含まれるバス競合時間及び/または
    バスフローティング制限値とを比較するバス競合/バス
    フローティング比較手段と、 前記バス競合/バスフローティング比較手段による比較
    結果に応じたメッセージを出力するメッセージ出力手段
    とをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1項に記載のタイミング解析装置。
  5. 【請求項5】前記メッセージ出力手段は、前記バス競合
    時間と前記バスフローティング時間との少なくとも一方
    が対応する制限値を越えるときに、所定のエラーメッセ
    ージを出力することを特徴とする請求項4に記載のタイ
    ミング解析装置。
  6. 【請求項6】タイミング解析の対象となる回路に関す
    る、回路接続情報、前記回路へ信号を入力する入力端子
    における入力遅延情報、並びに該回路内の論理素子にお
    ける遅延情報及び経路情報を含む回路情報を、コンピュ
    ータ装置を構成する処理装置入力する回路情報入力ス
    テップと、 前記入力端子から前記回路内のバスネットまでの各経路
    のそれぞれの遅延時間を、前記回路接続情報、前記入力
    遅延情報及び前記遅延情報に基づいて、前記処理装置
    算出する遅延時間算出ステップと、 前記遅延時間算出ステップで算出した遅延時間に基づい
    て、バス競合時間及び/またはバスフローティング時間
    を、前記処理装置算出するバス競合/バスフローティ
    ング時間算出ステップとを含むことを特徴とするタイミ
    ング解析方法。
  7. 【請求項7】前記回路情報は、バス競合時間及び/また
    はバスフローティング時間の制限値となるバス競合制限
    値及び/またはバスフローティング制限値をさらに含
    み、 前記バス競合/バスフローティング時間算出ステップで
    算出したバス競合時間及び/またはバスフローティング
    時間と、前記回路情報に含まれるバス競合時間及び/ま
    たはバスフローティング制限値とを、前記処理装置
    較するバス競合/バスフローティング比較ステップと、 前記バス競合/バスフローティング比較ステップでの比
    較結果に応じたメッセージを出力装置出力するメッセ
    ージ出力ステップとをさらに含むことを特徴とする請求
    項6に記載のタイミング解析方法。
  8. 【請求項8】タイミング解析の対象となる回路に関す
    る、回路接続情報、前記回路へ信号を入力する入力端子
    における入力遅延情報、及び該回路内の論理素子におけ
    る遅延情報を含む回路情報を入力する回路情報入力ステ
    ップと、 前記入力端子から前記回路内のバスネットまでの各経路
    のそれぞれの遅延時間を、前記回路接続情報、前記入力
    遅延情報及び前記遅延情報に基づいて算出する遅延時間
    算出ステップと、 前記遅延時間算出ステップで算出した遅延時間に基づい
    て、バス競合時間及び/またはバスフローティング時間
    を算出するバス競合/バスフローティング時間算出ステ
    ップとをコンピュータ装置に実行させるためのプログラ
    ムを記録することを特徴とするコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体。
  9. 【請求項9】前記回路情報は、バス競合時間及び/また
    はバスフローティング時間の制限値となるバス競合制限
    値及び/またはバスフローティング制限値をさらに含
    み、 前記バス競合/バスフローティング時間算出ステップで
    算出したバス競合時間及び/またはバスフローティング
    時間と、前記回路情報に含まれるバス競合時間及び/ま
    たはバスフローティング制限値とを比較するバス競合/
    バスフローティング比較ステップと、 前記バス競合/バスフローティング比較ステップでの比
    較結果に応じたメッセージを出力するメッセージ出力ス
    テップとを前記コンピュータ装置に実行させるためのプ
    ログラムをさらに記録することを特徴とする請求項8に
    記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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