JP3196130B2

JP3196130B2 - 自動二輪車用ディスクブレーキ装置

Info

Publication number: JP3196130B2
Application number: JP22786293A
Authority: JP
Inventors: 浩一天野; 文夫平野; 孝一渡辺
Original assignee: Yamaha Motor Co Ltd
Current assignee: Yamaha Motor Co Ltd
Priority date: 1993-01-27
Filing date: 1993-08-23
Publication date: 2001-08-06
Anticipated expiration: 2016-08-06
Also published as: JPH06280910A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車用ディスク
ブレーキ装置に関し、特に、ブレーキ鳴きを防ぐ構造に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ディスクブレーキ装置において
は、ある周波数域で制動時にブレーキディスクが共振
し、所謂ブレーキ鳴きと称される不快な異音が発生する
場合がある。このブレーキ鳴きを防ぐ構造の自動二輪車
用ディスクブレーキ装置としては、例えば、特願平２−
８０６７３号に示されたものがある。この従来のディス
クブレーキ装置は、ブレーキディスクを取付けたワイヤ
ースポーク式ホイールにブレーキディスクの周方向に沿
って延びるゴムリングを装着して構成されていた。この
ゴムリングは、ホイールのハブのフランジ部から径方向
外側へ延びるワイヤースポークと、このワイヤースポー
クより車幅方向側方に位置しかつ前記フランジ部に固定
されたブレーキディスクとの間に圧縮された状態で介装
されていた。

【０００３】このように構成すると、制動時に生じるブ
レーキディスクの振動をゴムリングによって減衰させる
ことができ、ブレーキ鳴きを抑えることができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述したよ
うにゴムリングをブレーキディスクとワイヤースポーク
との間に介装すると、ゴムリングがブレーキディスクの
裏側（車幅方向中央側）に露出してしまい、小石が衝突
したり泥等が付着したりして腐食され易いという問題が
あった。しかも、各ワイヤーの間から見えてしまい、外
観も損なわれてしまう。

【０００５】また、ゴムリングにワイヤースポークを圧
接させる構造にすると、ワイヤースポークとして太く高
剛性のものを使用しなければならない。さらに、ゴムリ
ングにはワイヤースポークが略面接触するもので、ワイ
ヤースポークが圧接する面圧の高い部分と、ワイヤース
ポークが触れない面圧の低い部分とが生じてしまい、前
記異物付着による腐食と相俟って耐久性が低くなるとい
う問題もあった。特に、ワイヤースポークでなくてもス
ポークはデザインから形状が決まるものであるが、上述
した不具合を解消するために前記面圧を均一にすると、
スポークの形状に制約を受けてしまう。なお、上述した
問題点を解消するためには、ゴムリングの受圧面積が小
さくなることは避けなければならない。

【０００６】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、防振ゴムを用いてブレーキ音を抑制
するに当たり、外観よくしかも簡単な構成としてゴムリ
ングの耐久性が低くなるのを抑えると共に、スポークの
設計自由度を向上させることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明に係る自動二輪車
用ディスクブレーキ装置は、ハブの左右に一体成形され
たフランジ部にワイヤースポーク孔を穿設し、前記フラ
ンジ部における前記ワイヤースポーク孔より径方向の外
側であって車幅方向の外側にブレーキディスク取付け部
を形成し、このブレーキディスク取付け部のディスク取
付け面に単一な円環板状のブレーキディスクをボルトで
直接取付けたワイヤースポーク式ホイールの自動二輪車
用ディスクブレーキ装置であって、前記ブレーキディス
ク取付け部の外周縁部を径方向の外側へブレーキキャリ
パーに近接するように延出させることによって、前記フ
ランジ部に板状部を一体に形成し、この板状部に、前記
ディスク取付け面よりワイヤースポーク側へ凹むととも
にブレーキディスクの側面と対向する平坦な対向面を形
成し、前記ブレーキディスク取付け部は、外周部の一部
を径方向の外側へ部分的に突出させることによって、ブ
レーキディスク取付用ボルトが螺着するねじ孔を有する
ねじ孔形成部を形成し、前記防振ゴムは、外周が前記板
状部の外周縁部の径と略等しくなり、内周が前記ブレー
キディスク取付け部の外周縁部の径と略等しくなるよう
に形成するとともに、前記ねじ孔形成部が臨む切欠きを
形成して同一厚さの円環板状に形成し、前記ブレーキデ
ィスクの側面と前記板状部の対向面との間に前記防振ゴ
ムを圧縮させた状態で介装したものである。

【０００８】

【作用】防振ゴムは、ブレーキディスクとハブの板状部
によって略全体が覆われ、スポークには接触しなくな
る。また、防振ゴムに圧接する部材（ブレーキディス
ク，ハブの板状部）は平坦であるため、防振ゴムの受圧
部は面接触になる。さらに、ブレーキディスク取付用ボ
ルトを螺着するねじ孔と径方向の略同じ位置まで防振ゴ
ムの内周縁を延在させることができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１ないし図５に
よって詳細に説明する。図１は本発明に係る自動二輪車
用ディスクブレーキ装置の側面図、図２は図１における
ハブおよびブレーキディスクのII−II線断面図、図３は
防振ゴム取付け部の概略構成を示す分解斜視図である。
図４はバランスウェイトを示す図で、同図（ａ）はバラ
ンスウェイトの平面図、同図（ｂ）は正面図、同図
（ｃ）は（ａ）図におけるVIII−VIII線断面図、同図
（ｄ）はバランスウェイトをスポークワイヤに取付けて
いる状態を示す図である。図５はバランスウェイト取付
け部分を拡大して示す断面図である。

【００１０】これらの図において、１は自動二輪車の前
輪として用いられるワイヤースポーク式ホイールであ
る。このホイール１は車軸２および軸受２ａ，２ｂ等を
介してフロントフォーク３に回転自在に支持されたハブ
４と、このハブ４の左右に一体成形されたフランジ部
５，６にワイヤースポーク７を介して連結されたリム８
と、このリム８に装着されたタイヤ９とから形成されて
いる。

【００１１】１１は前記ホイール１を制動させるための
自動二輪車用ディスクブレーキ装置である。このディス
クブレーキ装置１１は、前記ハブ４における車体右側に
位置するフランジ部５にボルト１２によって固定された
ブレーキディスク１３と、このブレーキディスク１３に
一対のブレーキパッド１４，１４を圧接させる従来周知
のブレーキキャリパー１５等と、ブレーキディスク１３
の振動を減衰させる防振ゴム１６等から構成されてい
る。なお、前記ブレーキキャリパー１５は、フロントフ
ォーク３の車幅方向右側に位置するフォーク本体３ａに
固定されている。

【００１２】前記ブレーキディスク１３は円環板状に形
成され、その内周部に前記ボルト１２を貫通させてフラ
ンジ部５にねじ止めされている。すなわち、本実施例の
ハブ４では、フランジ部５におけるボルト１２が螺着さ
れる部分がブレーキディスク取付け部となる。このブレ
ーキディスク取付け部を図２において符号１７で示し、
ブレーキディスク取付け部１７におけるブレーキディス
ク１３を取付けるブレーキディスク取付け面を図３中に
符号１７ａで示す。なお、１３ａはブレーキディスク１
３に形成された軽量化用丸穴で、この丸穴１３ａは周方
向に複数形成されている。この丸穴１３ａは、図１にお
いては一部分のみを描いてある。

【００１３】前記防振ゴム１６は、ゴムを図３に示すよ
う円環板状に成形して形成され、ハブ４のフランジ部５
とブレーキディスク１３との間に、両者に挟圧されて圧
縮された状態で介装されている。この防振ゴム１６は、
外周が後述する板状部１８の外周縁部の径と略等しくな
り、内周が前記ブレーキディスク取付け部１７の外周縁
部の径と略等しくなるように形成している。この防振ゴ
ム１６の取付構造は、フランジ部５におけるブレーキデ
ィスク取付け部１７を径方向外側へ全周にわたって延出
させてフランジ部５に板状部１８を一体に形成すると共
に、この板状部１８にブレーキディスク１３と同心状に
形成されかつブレーキディスク１３側に開口する環状凹
溝１９を形成し、この環状凹溝１９内に円環板状の防振
ゴム１６を嵌入させる構造になっている。環状凹溝１９
は、図３に示すように、前記ブレーキディスク取付け面
１７ａよりワイヤースポーク７側へ凹むとともにブレー
キディスク１３の側面と対向する平坦な対向面１９ａが
底面になるように形成している。

【００１４】また、この防振ゴム１６の厚みは、ブレー
キディスク１３と環状凹溝１９の底面との間の寸法より
大きく設定されている。このため、防振ゴム１６を環状
凹溝１９に嵌入させた状態でフランジ部５にブレーキデ
ィスク１３を固定することによって、防振ゴム１６はブ
レーキディスク１３と環状凹溝１９の底面（前記対向面
１９ａ）とによって挟圧されて圧縮された状態でこれら
両者の間に介装されることになる。なお、圧縮された状
態では、ブレーキディスク１３と環状凹溝１９の底面は
両方とも平坦である関係から、両者の受圧部は面接触に
なる。

【００１５】前記板状部１８は、前記防振ゴム１６の大
径化を図り受圧面積を広くとるために、外周縁部がブレ
ーキキャリパー１５との間隔が僅かとなるまで大径に形
成されている。この板状部１８に防振ゴム１６を装着さ
せてブレーキディスク１３を圧接させるに当たっては、
ブレーキディスク１３をハブ４に固定するボルト１２の
配置如何によっては防止ゴム１６の受圧面積が狭くなっ
てしまう。これは、ブレーキディスク１３の支持剛性を
高めるためにボルト１２を可及的径方向外側に配置する
と、このボルト１２が防振ゴム１６と径方向略同位置に
存在してしまうからである。

【００１６】防振ゴム１６の受圧面積を広くとりつつブ
レーキディスク１３を強固に支持するために、本実施例
では以下に示すような構造を採っている。すなわち、図
３に示すように、ハブ４のブレーキディスク取付け部１
７を部分的に環状凹溝１９内に突出させてその突出部分
にボルト１２を螺着させる一方、防振ゴム１６の内周部
に前記突出部分が臨む切欠きを設けた。前記ブレーキデ
ィスク取付け部１７の突出部分（ねじ孔形成部）を図３
において符号１７ｂで示し、防振ゴム１６の切欠きを符
号１６ａで示す。

【００１７】前記ねじ孔形成部１７ｂは、前記ボルト１
２が螺着するねじ孔１７ｃを有し、ブレーキディスク１
３の周方向に等間隔おいて６箇所に形成され、切欠き１
６ａは、前記ねじ孔形成部１７ｂと対応するように防振
ゴム１６の周方向に等間隔おいて６箇所に形成されてい
る。このような構成を採ることによって、防振ゴム１６
の受圧面積を可及的広く採ることができると共に、ブレ
ーキディスク１３を強固に支持できるようになる。

【００１８】なお、図３において符号２０，２１はワイ
ヤースポーク７を貫通させるためのワイヤースポーク孔
で、このワイヤースポーク孔２０，２１はハブ４のフラ
ンジ部５，６に周方向に沿って多数穿設されている。ま
た、図４および図５において符号３４で示すものはバラ
ンスウェイトである。このバランスウェイト３４はワイ
ヤースポーク７のリム側端部にかしめられて固定されて
いる。バランスウェイト３４の構造を詳述すると、この
バランスウェイト３４は、図４に示すように断面略Ｕ字
状に形成されてワイヤースポーク７が嵌入可能な凹溝３
４ａが設けられると共に、リム側となる先端がワイヤー
スポーク７の先端折曲部７ａに沿うように湾曲形成され
ている。

【００１９】このバランスウェイト３４をワイヤースポ
ーク７に取付けるには、先ず、図５に示すように凹溝３
４ａにワイヤースポーク７のリム側端部を挿入してバラ
ンスウェイト３４をワイヤースポーク７に仮保持させ、
その状態で図４（ｄ）に示すようにペンチ３５で凹溝３
４ａの開口部分を閉ざすようにかしめて行う。このよう
にすると、バランスウェイト３４がワイヤースポーク７
の先端折曲部７ａに係合することになるから、取付け位
置がずれるようなことはない。

【００２０】上述したように構成された自動二輪車用デ
ィスクブレーキ装置１１では、制動時にブレーキディス
ク１３が振動した場合にはこの振動は防振ゴム１６によ
って減衰される。このため、ブレーキディスク１３とハ
ブ４とが共振することに起因してブレーキ音が発生する
のを防ぐことができる。また、走行中に石や泥がハブ４
に向けて跳ね上げられた場合、ブレーキディスク１３お
よび板状部１８が実質的に防護部材となって石，泥が防
振ゴム１６に衝突あるいは付着することはない。

【００２１】したがって、本発明に係る自動二輪車用デ
ィスクブレーキ装置１１によれば、防振ゴム１６をハブ
４の環状凹溝１９に嵌入させ、ブレーキディスク１３と
板状部１８との間に、これらによって挟圧して圧縮させ
た状態で介装したため、防振ゴム１６はブレーキディス
ク１３と板状部１８によって略全体が覆われることにな
る。しかも、防振ゴム１６はワイヤースポーク７には接
触しなくなる。

【００２２】また、防振ゴム１６に圧接するブレーキデ
ィスク１３および環状凹溝１９の底面は平坦であるた
め、防振ゴム１６の受圧部は面接触になる。さらに、こ
のディスクブレーキ装置によれば、ブレーキディスク取
付用ボルト１２を螺着するねじ孔１７ｃと径方向の略同
じ位置まで防振ゴム１６の内周縁を延在させることがで
きる。このため、円環板状の防振ゴム１６の受圧面積
は、内周部に部分的に形成される切欠き１６ａに相当す
る面積分だけ小さくなるだけであり、ねじ孔１７ｃより
径方向の外側に内周縁が位置するように防振ゴムを形成
する場合に較べて、大きくすることができる。しかも、
防振ゴム１６は他の部材を介すことなく直接ディスク面
に当接する。したがって、ディスク面に防振ゴム１６が
強固に圧接され、防振作用を増大させることができる。
また、板状部１８は、ハブ４のブレーキディスク取付け
部１７を径方向の外側へ延出してここに一体に形成して
いるから、防振ゴム１６を保持するために円環状の部材
を使用する構成に較べて、部品点数が増加することもな
い。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係る自動二
輪車用ディスクブレーキ装置は、ハブの左右に一体成形
されたフランジ部にワイヤースポーク孔を穿設し、前記
フランジ部における前記ワイヤースポーク孔より径方向
の外側であって車幅方向の外側にブレーキディスク取付
け部を形成し、このブレーキディスク取付け部のディス
ク取付け面に単一な円環板状のブレーキディスクをボル
トで直接取付けたワイヤースポーク式ホイールの自動二
輪車用ディスクブレーキ装置であって、前記ブレーキデ
ィスク取付け部の外周縁部を径方向の外側へブレーキキ
ャリパーに近接するように延出させることによって、前
記フランジ部に板状部を一体に形成し、この板状部に、
前記ディスク取付け面よりワイヤースポーク側へ凹むと
ともにブレーキディスクの側面と対向する平坦な対向面
を形成し、前記ブレーキディスク取付け部は、外周部の
一部を径方向の外側へ部分的に突出させることによっ
て、ブレーキディスク取付用ボルトが螺着するねじ孔を
有するねじ孔形成部を形成し、前記防振ゴムは、外周が
前記板状部の外周縁部の径と略等しくなり、内周が前記
ブレーキディスク取付け部の外周縁部の径と略等しくな
るように形成するとともに、前記ねじ孔形成部が臨む切
欠きを形成して同一厚さの円環板状に形成し、前記ブレ
ーキディスクの側面と前記板状部の対向面との間に前記
防振ゴムを圧縮させた状態で介装したため、防振ゴム
は、ブレーキディスクとハブの板状部によって略全体が
覆われ、スポークには接触しなくなる。また、防振ゴム
に圧接する部材（ブレーキディスク，ハブの板状部）は
平坦であるため、防振ゴムの受圧部は面接触になる。

【００２４】したがって、防振ゴムに小石が衝突したり
泥が付着するのを防ぐことができるということと、防振
ゴムに面圧の部分的に高い部分が存在することがないと
いうことによって、防振ゴムの耐久性を高めることがで
きる。しかも、防振ゴムがスポークの間から露出するこ
とがないために外観もよい。また、スポークには防振ゴ
ムを圧縮させるための力が加わらないから、スポークと
してワイヤー式のものを使用できるようになると共に、
スポークの形状に制約を受けることもなくなる。

【００２５】このため、防振ゴムを用いてブレーキ音を
抑制するに当たり、外観よくしかも簡単な構成としてゴ
ムリングの耐久性が低くなるのを抑えると共に、スポー
クの設計自由度を向上させることができる。

【００２６】また、ブレーキディスク取付用ボルトを螺
着するねじ孔と径方向の略同じ位置まで防振ゴムの内周
縁を延在させることができる。このため、防振ゴムの受
圧面積は、内周部に部分的に形成される切欠きに相当す
る面積分だけ小さくなるだけであり、ねじ孔より径方向
の外側に内周縁が位置するように防振ゴムを形成する場
合に較べて、大きくすることができる。しかも、防振ゴ
ムは他の部材を介すことなく直接ディスク面に当接す
る。したがって、ディスク面に防振ゴムが強固に圧接さ
れ、防振作用を増大させることができる。また、板状部
は、ハブのブレーキディスク取付け部を径方向の外側へ
延出してここに一体に形成しているから、防振ゴムを保
持するために円環状の部材を使用する構成に較べて、部
品点数が増加することもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る自動二輪車用ディスクブレーキ
装置の側面図である。

【図２】図１におけるハブおよびブレーキディスクの
II−II線断面図である。

【図３】防振ゴム取付け部の概略構成を示す分解斜視
図である。

【図４】バランスウェイトを示す図で、同図（ａ）は
バランスウェイトの平面図、同図（ｂ）は正面図、同図
（ｃ）は（ａ）図におけるVIII−VIII線断面図、同図
（ｄ）はバランスウェイトをスポークワイヤに取付けて
いる状態を示す図である。

【図５】バランスウェイト取付け部分を拡大して示す
断面図である。

【符号の説明】

１…ホイール、４…ハブ、５…フランジ部、７…ワイヤ
ースポーク、１１…ディスクブレーキ装置、１３…ブレ
ーキディスク、１５…ブレーキキャリパー、１６…防振
ゴム、１７…ブレーキディスク取付け部、１８…板状
部、１９…環状凹溝、３１…防振ゴム。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開平３−282027（ＪＰ，Ａ) 実開昭53−3391（ＪＰ，Ｕ) 実開昭56−143631（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F16D 65/12

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】ハブの左右に一体成形されたフランジ部
にワイヤースポーク孔を穿設し、前記フランジ部におけ
る前記ワイヤースポーク孔より径方向の外側であって車
幅方向の外側にブレーキディスク取付け部を形成し、こ
のブレーキディスク取付け部のディスク取付け面に単一
な円環板状のブレーキディスクをボルトで直接取付けた
ワイヤースポーク式ホイールの自動二輪車用ディスクブ
レーキ装置であって、前記ブレーキディスク取付け部の
外周縁部を径方向の外側へブレーキキャリパーに近接す
るように延出させることによって、前記フランジ部に板
状部を一体に形成し、この板状部に、前記ディスク取付
け面よりワイヤースポーク側へ凹むとともにブレーキデ
ィスクの側面と対向する平坦な対向面を形成し、前記ブ
レーキディスク取付け部は、外周部の一部を径方向の外
側へ部分的に突出させることによって、ブレーキディス
ク取付用ボルトが螺着するねじ孔を有するねじ孔形成部
を形成し、前記防振ゴムは、外周が前記板状部の外周縁
部の径と略等しくなり、内周が前記ブレーキディスク取
付け部の外周縁部の径と略等しくなるように形成すると
ともに、前記ねじ孔形成部が臨む切欠きを形成して同一
厚さの円環板状に形成し、前記ブレーキディスクの側面
と前記板状部の対向面との間に前記防振ゴムを圧縮させ
た状態で介装したことを特徴とする自動二輪車用ディス
クブレーキ装置。