JPH0220507Y2 - - Google Patents

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JPH0220507Y2
JPH0220507Y2 JP1985005970U JP597085U JPH0220507Y2 JP H0220507 Y2 JPH0220507 Y2 JP H0220507Y2 JP 1985005970 U JP1985005970 U JP 1985005970U JP 597085 U JP597085 U JP 597085U JP H0220507 Y2 JPH0220507 Y2 JP H0220507Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車等におけるデイスクブレーキ
装置のデイスク構造に関するものである。
〔従来の技術〕
第5図は、この種のデイスクブレーキ装置を設
けた自動車の車輪部分を示す断面図であつて、デ
イスクブレーキ装置1のデイスク2は、そのブラ
ケツト部2aがデイスクボルト3によりハブ4に
締付け固定されており、デイスク2の外周側のパ
ツド挾圧部2b両側には、これを挾圧する1対の
パツド5,5が配置されている。デイスク2を固
定する前記ハブ4は、車軸6に嵌装されると共
に、このハブ4にはタイヤ7のホイール8がホイ
ール取付ボルト9により締付け固定されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、前記デイスクブレーキ装置1のデイ
スク2においては、ロータ部すなわちパツド5,
5により挾圧されるパツド挾圧部2bがパツド
5,5との摩擦による温度上昇で熱変形して、こ
れがブレーキノイズの一因となるという問題を有
する。
現行の自動車用デイスクブレーキ装置1では、
上記デイスク2として、第5図に示すように車輪
側のハブ4に取り付けられる内周側のブラケツト
部2aと外周側のパツド挾圧部2bとが途中の連
接部2cを介して段差をなすように一体に形成さ
れた概形ハツト型のものが一般的である。
このようなハツト型のデイスク2においては、
降坂運転などにおけるブレーキ期間での摩擦熱に
よる温度上昇の分布が一様でなく、前記パツド挾
圧部2bが最も高温になり、次いでブラケツト部
2aの温度が高く、ブラケツト部2aから延びる
連接部2cの付け根部分の温度が最も低いといつ
た偏りが見られる。この温度上昇の偏りに起因し
て、第6図に示すようにデイスク2のパツド挾圧
部2bが仮想線で示すように倒れたり、第7図に
示すようにパツド挾圧部2bが波打ち変形するこ
とになるが、先述のブレーキノイズの現象は、こ
れらの熱変形によりパツド挾圧部2bがパツド5
に片当りすることにより生じるものである。
この種の熱変形に伴なうブレーキノイズの発生
を防止するための対策として、第8図に示すよう
にデイスク2′の連接部2c′から延びるパツド挾
圧部2b′の付け根部分に環状溝2d′を形成したも
の(実開昭53−88684号公報)も提案されている。
しかし、このような構成では、前記したパツド挾
圧部の倒れ、波打ち変形の低減に十分な効果が得
られず、ブレーキノイズの発生を抑えるには甚だ
不充分である。
また、実開昭61−133135号には、金属製の円板
状本体の外周の制動部と中心側の取付部間に構成
された中間部が本体の径方向にわん曲して形成さ
れたデイスクが開示されている。これにより、わ
ん曲された中間部は、熱変形時の応力分布を略均
等に分散することになり、デイスクは、上述の制
動部の熱変形に伴なうブレーキノイズの発生が防
止されるようになつている。
ところで、上記の取付部や制動部は、このデイ
スクを備えた自動車等のブレーキ性能に大きく影
響するものであり、高いブレーキ性能を得るに
は、できるだけ大きな径で且つ大きな面積で形成
されている必要がある。ところが、上述の中間部
は、制動部と取付部との間に形成されており、デ
イスクの径は、取付部と中間部と制動部とで決定
されることになる。従つて、例えばタイヤのホイ
ール径が固定されてデイスクの径が限定されてい
る場合には、取付部や制動部の大きさが上記の中
間部で制限されることになり、取付部や制動部を
効率良く確保できないことになる。そして、この
場合には、高いブレーキ性能を充分に得ることが
困難になつている。
従つて、本考案においては、従来例における前
記問題点を考慮してなされたものであつて、取付
部や制動部を効率良く確保して、高いブレーキ性
能を充分に得ることができると共に、パツド挾圧
部の熱変形を低減し、ブレーキノイズの発生を大
幅に抑制することの出来るデイスクブレーキ装置
のデイスク構造を提供することを目的としてい
る。
〔課題を解決するための手段〕 本考案に係るデイスクブレーキ装置のデイスク
構造は、上記課題を解決するために、ボルト配設
部であるデイスクボルト挿通穴が形成され、車輪
のハブに取り付けられる内周側のブラケツト部か
ら、その外周縁より延びる連接部にかけての断面
が略L字状をなし、上記連接部を介して前記ブラ
ケツト部が外周側のパツド挾圧部と段差をなして
一体化された概形ハツト型のデイスクブレーキ装
置のデイスクにおいて、 上記デイスクには、前記ブラケツト部から連接
部にかけての断面形状とは逆向きに突曲する略L
字状断面をなし、前記パツド挾圧部の内周縁から
ブラケツト部にかけて延びる変形抑制用突曲片部
が一体的に形成されている。そして、上記変形抑
制用突曲片部は、ボルト配設部を避けた位置に配
設されていることを特徴としている。
〔作用〕
上記の構成によれば、変形抑制用突曲片部は、
ブラケツト部から連接部にかけての断面形状とは
逆向きに突曲する略L字状断面をなし、前記パツ
ド挾圧部の内周縁からブラケツト部にかけて延び
ている。従つて、パツドとの摩擦により温度上昇
しても、前記変形抑制用突曲片部と連接部とで構
成される平行リンク状の立体構造の作用により、
このときの熱変形ではパツド挾圧部がその外周側
へ変位するに過ぎず、パツド挾圧部の面に対して
垂直な方向への変位、即ち倒れ変形や波打ち変形
は大幅に抑制される。そのため熱変形によるパツ
ドへの片当りが軽減され、熱変形に起因するブレ
ーキノイズの発生を十分抑えることが出来る。
また、変形抑制用突曲片部は、パツド挾圧部の
内周側からブラケツト部にかけて形成されてお
り、ブラケツト部には、ボルト配設部が形成され
ている。さらに、上記の変形抑制用突曲片部は、
ボルト配設部を避けた位置に形成されている。従
つて、パツド挾圧部およびブラケツト部の径や面
積は、変形抑制用突曲片部で影響を受けることが
ないため、たとえデイスクの径が限定されていて
も、高い効率で確保することが可能になる。これ
により、デイスクは、高いブレーキ性能を充分に
得ることが可能になる。
〔実施例〕
本考案の一実施例を、第1図ないし第4図に基
き以下に詳述する。
第1図は本考案のデイスクブレーキ装置のデイ
スク11を示す縦断面図、第2図はその要部を拡
大して示す斜視図であつて、車輪のハブに取り付
けられる内周側のブラケツト部11aから、その
外周縁より延びる連接部11bまでの断面が略L
字状で、パツドにより両側から挾圧される外周側
のパツド挾圧部11cが上記連接部11bを介し
て連接されるブラケツト部11aと段差をなし、
全体の概形がハツト型となるように一体形成され
ている。前記連接部11bは、デイスク11の全
周にわたり等配間隔をなすように、複数分配して
形成されている。
一方、隣り合う連接部11b,11bで挾まれ
る各部には、前記パツド挾圧部11cの内周縁か
らブラケツト部11aにかけて架橋状に延びる変
形抑制用突曲片部11d…がそれぞれ一体形成さ
れている。この突曲片部11dは、ブラケツト部
11aの取付面11eに背向する側に突曲するL
字状断面をなすように突曲形成されている。即ち
変形抑制用突曲片部11dは、前記ブラケツト部
11aから連接部11bにかけてのL字状断面と
逆向きに突曲するように形成され、これにより突
曲片部11dとこれに隣接する連接部11bから
ブラケツト部11aにかけての部分との間で、平
行リンク状の立体構造が構成されている。
ブラケツト部11aには、前記各連接部11b
…の形成位置に対応する部分に、車輪側のハブに
ボルト止めするためのボルト配設部であるデイス
クボルト挿通穴11f…がそれぞれ分配形成され
ている。
またブラケツト部11aの取付面11e側に向
け突曲するブラケツト部11aから連接部11b
にかけての部分とは逆向きに突曲する前記変形抑
制用突曲片部11dは、タイヤのホイールをハブ
に締付け固定するホイール取付ボルトの配設部に
対応するように、その分配位置がそれぞれ設定さ
れている。これにより前記ホイール取付ボルトと
の干渉を避けるため、ブラケツト部11aの一部
にボルト逃げ部を凹陥形成するといつた面倒な加
工が省略される。
前記連接部11bと突曲片部11dとは、素材
に加えた切れ目を境にして互いに逆向きに突曲成
形することにより、1枚の素材から1回のプレス
加工により成形し得るものである。
以上の構成からなる本実施例のデイスク11で
は、パツドとの摩擦により温度上昇が生じても、
前記変形抑制用突曲片部11dと連接部11bの
間に構成される平行リンク状の立体構造により、
このときの熱変形では第3図に仮想線で示すよう
にパツド挾圧部11cがその外周側へ変位(同図
に矢符号Pで示す)するに過ぎず、従来例に見ら
れたような倒れ変形(同図に矢符号Rで示す)は
大幅に抑制される。同様の作用により、従来例に
見られた波打ち変形も大幅に抑制され、パツド挾
圧部11cのパツドに対する片当りが低減されて
ブレーキノイズが抑えられる。
また変形抑制用突曲片部11dと連接部11b
との間に形成される隙間12は、この間に流れ込
む気流を撹乱するので、気流撹乱によりデイスク
11を冷却する作用も生じ、熱変形が更に抑制さ
れる。デイスク11の円周に対して上記突曲片部
11dの角度を適当に変えれば、気流の撹乱が更
に進み、気流による冷却作用を一層高めることが
出来る。
前記変形抑制用突曲片部11dは、その分配数
を多くするほど熱変形により外周方向に及ぶ力が
緩和されるので、熱変形が一層抑制される。
なお、上記実施例では、変形抑制用突曲片部1
1dに切れ目を入れてブラケツト部11aと一体
成形したが、これに代えて、変形抑制用突曲片部
を別部材で予め成形しておき、これをブラケツト
部に溶接付けするなどして固設し一体的に形成す
るようにしてもよい。
第4図は、前記実施例のデイスク11と、現行
品(第6図に符号2で示す)及び提案例(第8図
に符号2′で示す)の熱変形(倒れ・波打ち)の
程度を、有限要素法による熱変形解析により求め
て比較した結果をグラフにして示したものであ
る。同図においてAは本実施例、Bは提案例、C
は現行品をそれぞれ示す。
〔考案の効果〕
本考案のデイスクブレーキ装置のデイスク構造
は、以上のように、ブラケツト部から連接部にか
けての断面形状とは逆向きに突曲する略L字状断
面をなし、前記パツド挾圧部の内周縁からブラケ
ツト部にかけて延びる変形抑制用突曲片部が一体
的に形成されており、上記変形抑制用突曲片部
は、ボルト配設部を避けた位置に配設されている
ものであるから、次に挙げるような諸効果が得ら
れる。
(イ) パツドとの摩擦により温度上昇しても、前記
変形抑制用突曲片部と連接部とで構成される平
行リンク状の立体構造の作用により、このとき
の熱変形ではパツド挾圧部がその外周側へ変位
するに過ぎず、パツド挾圧部の面に対して垂直
な方向への変位、即ち倒れ変形や波打ち変形は
大幅に抑制される。そのため熱変形によるパツ
ドへの片当りが軽減され、熱変形に起因するブ
レーキノイズの発生を十分抑えることが出来
る。本考案のデイスク構造のものを、従来例す
なわち現行品および提案例のものと比較した結
果を示す第4図のグラフからも明らかなよう
に、熱変形による倒れ量、波打ち量とも、本考
案のものAが従来例B,Cに比べて大幅に軽減
される。
(ロ) ブラケツト部から連接部にかけて略L字状断
面をなす部分と、この部分に隣接する変形抑制
用突曲片部とは互いに逆向きに突曲しているの
で、これらの間に隙間が形成され、この隙間を
流れる気流が撹乱されることにより、デイスク
冷却効果が生じ、その分だけ熱変形を更に抑制
することが出来る。
(ハ) 変形抑制用突曲片部は、デイスク全周にわた
り多数分配する構成であるから、熱膨張により
デイスクの外周方向に及ぶ力が、多数分配され
た上記変形抑制用突曲片部により効果的に緩和
され、熱変形が一層抑制されることになり、ブ
レーキノイズの防止効果が更に向上する。
(ニ) デイスクを車輪に取り付けるためにブラケツ
ト部に形成するデイスクボルト挿通穴を、実施
例のように前記変形抑制用突曲片部の形成位置
を避けて連接部に対応する位置に設定すること
により、変形抑制用突曲片部の内周側への突出
量を大きくすることが出来、これにより熱変形
抑制効果を更に増大させることが出来る。
(ホ) 変形抑制用突曲片部をパツド挾圧部の内周側
からボルト配設部が形成されたブラケツト部に
かけて形成し、変形抑制用突曲片部とボルト配
設部とが干渉しないように避けて配設されてい
ることから、パツド挾圧部およびブラケツト部
の径や面積が変形抑制用突曲片部で影響を受け
ることがなく、たとえデイスクの径が限定され
ていても、パツド挾圧部およびブラケツト部の
径や面積を高い効率で確保することが可能にな
り、高いブレーキ性能を充分に得ることが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は、本考案の一実施例を示
すものである。第1図は、本考案の一実施例を示
す縦断面図である。第2図は、その要部を拡大し
て示す斜視図である。第3図は、その熱変形を示
す説明図である。第4図は、本実施例と従来例と
の熱変形に関する比較効果を示すグラフである。
第5図ないし第8図は、従来例を示すものであ
る。第5図は、従来例のデイスクブレーキ装置の
取り付けられた自動車の車輪部分を示す断面図で
ある。第6図および第7図は、それぞれ従来例に
おける熱変形の態様を示す説明図である。第8図
は、提案例の要部断面図である。 11はデイスク、11aはブラケツト部、11
bは連接部、11cはパツド挾圧部、11dは変
形抑制用突曲片部、11fはデイスクボルト挿通
穴(ボルト配設部)である。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 ボルト配設部が形成され、車輪のハブに取り付
    けられる内周側のブラケツト部から、その外周縁
    より延びる連接部にかけての断面が略L字状をな
    し、上記連接部を介して前記ブラケツト部が外周
    側のパツド挾圧部と段差をなして一体化された概
    形ハツト型のデイスクブレーキ装置のデイスクに
    おいて、 前記ブラケツト部から連接部にかけての断面形
    状とは逆向きに突曲する略L字状断面をなし、前
    記パツド挾圧部の内周縁からブラケツト部にかけ
    て延びる変形抑制用突曲片部が一体的に形成され
    ており、上記変形抑制用突曲片部は、ボルト配設
    部を避けた位置に配設されていることを特徴とす
    るデイスクブレーキ装置のデイスク構造。
JP1985005970U 1985-01-19 1985-01-19 Expired JPH0220507Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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