JP3195907U - 二方向伸縮横編地、およびそれを用いた衣類 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来、コース方向の伸びに限界があった横編地において、特殊な編糸を用いることなく、低コストで得ることが出来る二方向に伸縮性の優れた横編地を提供する。【解決手段】表裏に複数の編目列を有するゴム編組織からなる横編地であって、各編目列の編目が振り編により交互で左右に傾斜してジグザグ状に連なり、該編目の傾斜角の変化によりコース方向に伸縮性が付加され、コース方向の伸長率が45%以上、ウェール方向の伸長率が100%以上とした二方向伸縮横編地1。【選択図】図1
Description
本考案は、二方向に伸縮性を有する横編地に関するもので、特にコース方向(縦方向)に伸縮性を持たせた横編地に関するものである。
横編地に限ったことではないが、一般的にウェール方向(横方向)の伸びに関してはリブ組織などで大きな伸びが得られるが、コース方向(縦方向)に関しては編目が連なっているために編目形態の変化、あるいはシンカーループが編目側に引き連れられて編目が伸びることで伸長するわけであるからコース方向伸長率には限界があるし、シンカーループから移動した分については回復力が期待できず残留歪みとして残ってしまう。
二方向の伸縮横編地として、右撚強撚糸と左撚強撚糸を交互に横編編成することで編糸のトルクにより編目を交互に傾かせて縦方向の伸縮性を得る方法が文献1で提案されているが、強撚糸であるから編糸が収束し、表面タッチもシャリ感を有し特殊な夏物衣類として有用かも知れないが、一般用途へ幅広く適用することは出来ないという問題がある。
また、ポリウレタン弾性糸を用いて編み込むことで縦伸びも得ることが可能であり、実際に適用されているが、ポリウレタン弾性糸自体が高価で、しかも染色性の違いや、表面タッチの違い等から編地表面から隠蔽するためにカバーリングやコアヤーンなど形態で加工を施さねばならないことで、更にコストアップを招く結果となる。
そのようなことから、風合いを変えることなく低コストで二方向に伸縮性を有した横編地が以前から強く要望されていた。
本考案は、上述した問題点を鑑み、低コストで、簡単な手段により得ることが出来る二方向伸縮横編地を提供することにある。
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添付図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
本考案の二方向伸縮横編地は、表裏に複数の編目列を有するゴム編組織からなる横編地であって、各編目列の編目が振り編により交互で左右に傾斜してジグザグ状で連続しており、該編目の傾斜角の変化によりコース方向に伸縮性が付加されることで完成させた。
また、編地のコース方向の伸長率が45%以上で、ウェール方向の伸長率が100%以上という技術的手段を採用した。
また、編地のコース方向の伸長回復率が90%以上であるという技術的手段を採用した。
更にまた、本考案の二方向伸縮横編地を衣類に用いることが出来る。
また、本考案の二方向伸縮横編地を衣類において人体の屈伸などで伸縮が大きい部分にのみ用いることが出来る。
本考案にあっては、表裏に複数の編目列を有するゴム編組織からなる横編地であって、各編目列の編目が振り編により交互で左右に傾斜してジグザグ状で連続しており、該編目の傾斜角の変化によりコース方向に伸縮性が付加されることを特徴とする二方向伸縮横編地であるから、弾性糸のような高価な材料を用いるなく、また、風合いを犠牲にすることなく二方向に伸縮性を有した横編地となる。
本考案の二方向伸縮横編地は従来の二針床を有し、針床を左右に移動可能なラッキング装置を付属させた横編機があれば容易に得ることが出来る。
また、本考案の二方向伸縮横編地を適用した衣類は二方向に大きな伸縮性を有しているので運動や作業などでの大きな屈伸に順応するので、着用衣類がズレたり乱れたりすることが防げ、常に正常な着用を保てる。
本考案を実施するための形態を、具体的に図示した図面に基づいて、更に詳細に説明すると、次のとおりである。
図1は本考案の二方向伸縮横編地1を示し、編目11及び編目21は表編目で編目12及び編目22は裏編目であり、編糸10により左側へ順次編目形成しながら編成する場合において、表側の編目11は実際には裏側の編目12より右側位置で編成され、次いで裏側の編目12が編成されている。
編糸10により1コース編成後、裏側の針床を1針分右移動させて、次のコースを編み糸20により左側から編成することにより、後に編成された編目12は右側へ移動して編目11と重なる位置に移動し、裏表側編目21、そして裏側編目22を編成され、編成後に今度は裏側針床を1針左移動させて、次のコースを編成する。
上述したように、各編糸の編成後に針床の1針左右移動によって各編目は交互に左右に傾斜して連なり、また、表編目と裏編目は重なるようにして逆向きの傾きをなした編構造となる。
一般の編物は編目が真っ直ぐにコース方向に向かって連なっているので、コース方向に伸長された際、編目形状の変形とシンカーループからの引き込みによる伸び量から、僅かな伸長率しか得られないが、本考案のように、編目を交互に傾斜させて連ねることによって編目の傾斜の連なりが真っ直ぐに変化することで大きな伸びが得られ、その伸び量が従来の伸び量に付加される結果となる。
本考案において表現するコース方向とは編地の長さ方向(縦方向)であり、ウェール方向とは横方向(幅方向)を指すものである。
本考案の二方向伸縮横編地1のコース方向の伸長率は45%以上が好ましく、より好ましくは50%以上で、そうすることにより衣類に用いる際に屈伸動作などで無理なく順応し、着用衣類が乱れたりするようなことがない。なお、衣類の種類によるが着用し易さを考慮に入れると最大伸長率としては80%あれば十分である。
また、本考案の二方向伸縮横編地1は基本的にはゴム編み構造であるからウェール方向の伸長率は得やすい傾向にあるが、コース方向の伸びを得るためにウェール方向の伸びが犠牲となるなかで、編機のゲージと糸繊度の関係、および度目の調整により伸長率は100%以上とすることが好ましく、そうすることにより肌着から外衣まで幅広い用途に適用することが出来る。
編地の要求特性としては伸長率が要求されると同時にその回復率も重要であり、本考案の二方向伸縮横編地1の編目は傾斜した形で安定しているために、コース方向の引っ張り力で編目が真っ直ぐに向けられても、引っ張り力を解放すると編目が傾斜形態に復元しようとする力が大きいので高い伸長回復率と伸長時の高いパワーが期待出来、着心地や屈伸動作による衣服のだぶつき等を考慮に入れると、伸長回復率は90%以上であることが好ましい。
なお、本考案での伸長率は定速伸長形引張試験機を用い、5cm幅の試験サンプルを試料間隔10cm、引っ張り速度30cm/分で、そして、伸張長回復率は、定速伸長形引張試験機で5cm幅の試験サンプルを間隔10cm、引っ張り速度30cm/分、設定伸度を伸長性の80%として評価した値である。
本考案の二方向伸縮横編地1に用いる糸種は特に限定されることがなく、通常横編で用いられている編糸を適用することが出来、中でもウーリ加工糸のように伸縮性を有した編糸が好ましく、また、コストアップとなるがポリウレタン弾性糸などを混用することもできる。
編糸の繊度においても用途により編機ゲージ、コース密度など共に適宜選択すれば良く、本考案においては、編機ゲージに対して太い編糸を用いると編目の傾きが制限され大きな伸縮性が得られないので、通常よりも少し細繊度の編糸を用いることが好ましい。
耳部で片側針床だけで編成された部分が出来る問題があるが、左または右の傾き編目を2〜3連続させても構わないし、通常のゴム編地と本考案の二方向伸縮横編地1とを組み合わせ、例えば長袖の肘部分だけを二方向伸縮横編地1とすることで肘を動かして編地が伸ばされても回復力が高いので肘部が弛むという見苦しい状態が防止出来る。
本考案の二方向伸縮横編地1は種々の衣類に適用することが出来、中でも激しい動きが繰り返される運動着や屈伸などが繰り返される作業着などに好適であり、また肘や膝、あるいは腰周りなど部分的に伸縮が大きい箇所のみに縫製、あるいは組織切り替えで本考案の二方向伸縮横編地1用いることにより人体の動きが制限されるようなことがないので好ましい用い方である。
フロント(F)とバック(B)の2つの針床を有し、ラッキング装置がついた14ゲージの横編機で、167dTEXのポリエステル先染め糸4本を編糸に用いて、図2に示すように工程1で前後の針床でゴム編を編成した後、工程2でバック側(B)の針床を矢印方向に1針分左移動させ、工程3で前後の針床でゴム編を編成し、工程4でバック側(B)の針床を矢印方向の右移動させるの繰り返して本考案の二方向伸縮横編地1を得た。
得られた編地はコース方向の伸長率が48.7%、ウェール方向伸長率が137%、そして伸長回復率が94%と高い回復性であることがわかった。またハンドリングにおいて編地をコース方向に伸長した際に高いパワーの反発力を有していることを確認した。
1 :二方向伸縮横編地
10、20:編糸
11、21:表編目
12、22:裏編目
10、20:編糸
11、21:表編目
12、22:裏編目
Claims (5)
- 表裏に複数の編目列を有するゴム編組織からなる横編地であって、各編目列の編目が振り編により交互で左右に傾斜してジグザグ状で連続しており、該編目の傾斜角の変化によりコース方向に伸縮性が付加されることを特徴とする二方向伸縮横編地。
- 編地のコース方向の伸長率が45%以上で、ウェール方向の伸長率が100%以上であることを特徴とする請求項1記載の二方向伸縮横編地。
- 編地のコース方向の伸長回復率が90%以上である請求項1または2記載の二方向伸縮横編地。
- 請求項1から3いずれか一つに記載の二方向伸縮横編地を用いたことを特徴とする衣類。
- 請求項1から3いずれか一つに記載の二方向伸縮横編地を人体の屈伸などで伸縮が大きい部分のみに用いたことを特徴とする衣類。
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JP2014006256U JP3195907U (ja) | 2014-11-26 | 2014-11-26 | 二方向伸縮横編地、およびそれを用いた衣類 |
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JP2021070788A (ja) * | 2019-11-01 | 2021-05-06 | 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター | プリプレグ、プリプレグの製造方法、成形体、及び成形体の製造方法 |
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2014
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