JP2018204128A - 経編地及び衣類 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、縁部を折り返して縫合する方法や、他の生地を縫い付ける方法があるが、これらの方法では、生地の厚みが増すため、着用感が損なわれたり、外観が損なわれたりといった問題があった。
しかし、この技術は、縁部の位置が予め決まっている場合であって、しかも直線状の縁部の場合にしか適用できない。
また、非弾性糸がプレーンコード組織であり、弾性糸が非弾性糸と同行するデンビ組織またはプレーンコード組織である伸縮性の経編地も提案されている(特許文献2参照)。
さらに、非弾性糸と弾性糸を編糸とする伸縮性経編地であって、これら非弾性糸と弾性糸とはいずれもアトラス組織で且つ同行する組織とし、縦・横・斜め方向のいずれの方向の裁断縁も、裁断状態のままで縁始末不要な縁が形成される構成としていることを特徴とする経編地も提案されている(特許文献3参照)。
すなわち、本発明にかかる経編地は、非弾性糸編成組織と、総詰めの第1の弾性糸編成組織と、総詰めの第2の弾性糸編成組織とを備え、前記第1の弾性糸編成組織と第2の弾性糸編成組織とは、鎖編部分と、隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分とが混在するように組み合わされている。
本発明にかかる衣類は、上記本発明にかかる経編地からなる。
本発明の衣類は、上記本発明の経編地の有する特性を備えるものである。
本発明にかかる経編地は、非弾性糸編成組織と、総詰めの第1の弾性糸編成組織と、総詰めの第2の弾性糸編成組織とを備える。
非弾性糸編成組織は、非弾性糸により編成された編成組織である。
前記非弾性糸としては、従来公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、ナイロン、ポリエステル、アクリルなどの合成繊維、レーヨン、アセテートなどの再生繊維、綿、絹などの天然繊維などからなるものを、経編地の用途や要求性能に合わせて適宜に選択して使用することができる。種類としては、仮撚り加工糸、強撚糸、タスラン糸、太細糸、混繊糸、複合糸など、特に限定されない。通常、非弾性糸は伸び率100%未満である。
ジャカード編成組織は、ジャカード機構を備えた筬(ジャカード筬)を備えるジャカード編成装置により形成することができる。
ジャカード筬の基本構造は、1枚のジャカード筬を全体として一体的に運動させる、通常の筬と同様の作動機構に加えて、1枚のジャカード筬において個々のゲージ位置毎に別々に、編成位置を一定方向に変位させるか変位させないかを、任意に選択して作動制御する機構をも備えている。ジャカード筬に特有のこのような作動機構をジャカード機構と呼ぶ。
ジャカード筬の全体作動は、パターンホイールや電子制御装置(EL機)などを用いて、一定数のコース毎に繰り返すパターン制御を行なうことができる。
ジャカードカードを使用せずに、電子的な記憶情報に基づく電子制御で、ジャカード筬の作動制御を行なうこともできる。この場合、コンピュータに入力された編成組織あるいは柄組織に関するデータから、ジャカード筬の各ゲージ位置における作動条件を演算し、その結果をジャカード筬の作動制御命令として出力することができる。
ジャカード編成装置に備えられたジャカード筬は、それぞれが通常のジャカード筬と同様のジャカード機構を備えていて、ゲージ位置毎の作用・非作用を制御できる。
また、非弾性糸編成組織は、総詰めに限定されず、例えば、一対のハーフセット編みであっても良い。
弾性糸編成組織は、弾性糸により編成された編成組織である。
本発明の経編地においては、総詰めの第1の弾性糸編成組織と、総詰めの第2の弾性糸編成組織を備える。
前記弾性糸としては、従来公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、ポリウレタン繊維などの弾性繊維からなるものなどが使用できる。複合糸などを用いても良い。通常、伸び率150%以上、好ましくは200%以上である。
この場合、追加する弾性糸編成組織は、第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織が備えるべき条件(総詰めである点など)を備えるものであることは要せず、本発明の効果を害しない範囲で適宜選定できる。
本発明にかかる経編地を編成するに際しては、通常の編成装置および編成方法が適用できる。
経編機としては、特に限定されず、例えば、トリコット編機、ラッセル編機などが使用でき、また、ジャカード編成組織を編成する場合には、ジャカード機構を備えたジャカード編機が使用できる。
編成後は、セット加工や精練処理、染色処理等の、通常の経編地に行われている処理を施すことができる。
また、時間としては、30秒〜2分30秒であることが好ましく、30秒〜1分30秒であることが好ましい。このような条件での熱処理によって、カールの抑制効果や解れの防止効果が良好に向上する。
以下に、図面を参照しつつ、好ましい編成例を示す。なお、各編成例において説明が重複する点や、図面から明らかな点は、適宜説明を割愛している。また、各編成例において、共通の構成については、同一の符号を付している。
この編成例の経編地は、筬GB1に総詰めで糸通しされた非弾性糸11からなる非弾性糸編成組織と、筬GB3に総詰めで糸通しされた第1の弾性糸21からなる第1の弾性糸編成組織と、筬GB4に総詰めで糸通しされた第2の弾性糸22からなる第2の弾性糸編成組織とからなる。
非弾性糸編成組織 :10/12/23/21//
第1の弾性糸編成組織:10/12/12/10//
第2の弾性糸編成組織:10/10/12/12//
第1の弾性糸編成組織は、繰り返し単位中に、鎖編部分(図1のY2で示す部分)と、隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分(図1のY1及びY3で示す部分)とを含む。
なお、図示は省略するが、Y3で示す部分の次、すなわち、図示されている4コース繰り返し単位の4コース目から、図示されていない次の繰り返し単位の1コース目へと移行する部分では、鎖編部分となる。
第2の弾性糸編成組織も同様に、繰り返し単位中に、鎖編部分(図1のZ1及びZ3で示す部分)と、隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分(図1のZ2で示す部分)とを含む。
なお、図示は省略するが、Z3で示す部分の次、すなわち、図示されている4コース繰り返し単位の4コース目から、図示されていない次の繰り返し単位の1コース目へと移行する部分では、隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分となる。
その上で、上記のように、両弾性糸編成組織が、鎖編部分と、隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分とが混在するように組み合わされていることで、鎖編部分において経伸びが抑制され、隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分において緯方向の収縮作用が生じる。
これらの作用が、経編地の緯方向のカール性の抑制に寄与するものと推察される。
そして、第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織は、それぞれ、非弾性糸編成組織と部分的に同行している。
すなわち、非弾性糸編成組織と第1の弾性糸編成組織とは、X1とY1、及びX3とY3において同行し、他方、X2とY2では非同行である。そして、非弾性糸編成組織と第2の弾性糸編成組織とは、X2とZ2において同行し、他方、X1とZ1、及びX3とZ3では非同行である。
第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織が、非弾性糸編成組織に対し、相互補完的に同行していることが分かる。
また、本発明に関し、「部分的に同行している」とは、着目している2つの編成組織において、同行している部分と非同行の部分の両方が存在しているという意味である。
図2〜6に示す編成例2〜6は、編成例1の変形例であり、閉じ目・開き目のみ変更したものである。
このように、各編成組織において、閉じ目・開き目の別を任意に選択することができる。
第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織が閉じ目であると、解れの抑制効果に優れ、かつ、平滑性に優れた(肌触りが良い)ものとなる。このような観点からは、編成例1や編成例6のように、第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織が閉じ目であることが好ましい。
図7に示す編成例7は、編成例1において、第1の弾性糸編成組織と第2の弾性糸編成組織を入れ替えたものである。
このように、第1の弾性糸編成組織と第2の弾性糸編成組織の組み合わせ方も任意に選択できる。
編成例8は、第1の弾性糸編成組織のみ編成例7と異なる変形例である。
非弾性糸編成組織 :10/12/23/21//
第1の弾性糸編成組織:12/12/10/10//
第2の弾性糸編成組織:10/12/12/10//
このように、本発明は、編成例1〜7の如く、第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織が、それぞれ、非弾性糸編成組織と部分的に同行しているものに限定されず、編成例8の如く、第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織の一方又は双方が、非弾性糸編成組織に対し、全ての編成部分において非同行である編成例も包含される。
特に、第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織が、非弾性糸編成組織に対し、相互補完的に同行していることが好ましい。その理由は、上記の審美性、裁ち端の綺麗さがより良好に発揮される上、編地の各種物性のバランスも良好となるからである。
編成例9は、図9に示すように、各編成組織が、以下の繰り返し単位からなる。
非弾性糸編成組織 :10/12/23/34/32/21//
第1の弾性糸編成組織:10/10/12/12/12/10//
第2の弾性糸編成組織:10/21/21/23/12/12//
なお、編成例9の経編地も、編成例1〜7と同様、第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織が、非弾性糸編成組織に対し、相互補完的に同行している。
もっとも、編成例9のように、繰り返し単位数が多くなると、上述したような好適条件(第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織が、非弾性糸編成組織に対し、相互補完的に同行させるといった条件など)を満足するように各編成組織を選定することが困難かつ複雑となり、却って、編地の各種物性のバランスなども低下するおそれもある。このような観点からは、各編成組織(特に、第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織)の繰り返し単位は、4コースが好ましい。
編成例10は、図10に示すように、各編成組織が、以下の繰り返し単位からなる。
非弾性糸編成組織 :10/23//
第1の弾性糸編成組織:10/12/12/10//
第2の弾性糸編成組織:10/10/12/12//
ただし、タテ方向のカール抑制の観点からは、編成例1〜9の如く、非弾性糸編成組織がアトラス組織である方が好ましい。
編成例11は、図11に示すように、各編成組織が、以下の繰り返し単位からなる。
非弾性糸編成組織 :10/12/23/21//
第1の弾性糸編成組織:10/12//
第2の弾性糸編成組織:10/01//
すなわち、本発明にいう「第1の弾性糸編成組織と第2の弾性糸編成組織とは、鎖編部分と、隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分とが混在するように組み合わされている」とは、第1の弾性糸編成組織と第2の弾性糸編成組織の各繰り返し単位中に、鎖編部分と、隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分とが混在している場合のみならず、編成例11の如く、第1の弾性糸編成組織と第2の弾性糸編成組織の一方が鎖編のみからなり、他方の弾性糸編成組織が隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分を含む場合も包含される。
また、特にトリコット機は、弾性糸編成組織を鎖編として編成することに不向きであることから、この点においても、第1の弾性糸編成組織と第2の弾性糸編成組織の少なくとも一方が、繰り返し単位中に、鎖編部分と、隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分とを含む構成の方が好ましい。
編成例12は、図12に示すように、非弾性糸編成組織が、筬GB1に糸通しされた第1の非弾性糸11からなる第1の非弾性糸編成組織と、筬GB2に糸通しされた第2の非弾性糸12からなる第2の非弾性糸編成組織からなる。
これらは、上述の各編成例における非弾性糸編成組織が総詰めの単一の編成組織であるのと異なり、非弾性糸11,12が、筬GB1,筬GB2に、互いにその通糸箇所を補完しあうように、それぞれ、1イン1アウトで糸通しされた一対のハーフセット編である。
第1の非弾性糸編成組織:10/12/23/21//
第2の非弾性糸編成組織:10/12/23/21//
第1の弾性糸編成組織 :10/12/12/10/
第2の弾性糸編成組織 :10/10/12/12//
本発明にかかる経編地は、上記各編成例に限定されるものではなく、例えば、上述したように、本発明所定の非弾性糸編成組織、第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織以外の編成組織を組み合わせるようにしても良い。
また、第1の弾性糸編成組織と第2の弾性糸編成組織とは、経編地の全ての領域において、鎖編部分と、隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分とが混在しているものである必要はなく、それ以外の領域を含むものであっても良い。
本発明にかかる経編地は、例えば、ファンデーションやインナーウェア、スポーツウェア、アウターウェアなどの衣類やカーテンなどに好適に利用できる。
本発明にかかる経編地を他の生地に縫い付けて衣類を作製することもできる。この場合、例えば、本発明にかかる経編地の一端のみを他の生地に縫い付ける(他端は縫い付けない)ような使用態様も可能である。
下記において、実施例7の非弾性糸編成組織以外の編成組織は、全て総詰めの編成組織である。
図1に示す編成組織で編成された経編地(経編地幅165cm、54ウェール/inch、110コース/inch)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSE4N−1(28ゲージ)を用いた。
非弾性糸編成組織は下記の糸使いで編成した。使用糸量は106cm/Rとした。
GB1:ナイロン44dt−24f−2W9P−フルダル糸(東レ社製)
また、弾性糸編成組織は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は120cm/Rとした。
GB3,4:ライクラ(登録商標、以下同様)22dt−327C−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
図2に示す編成組織で編成された経編地(経編地幅165cm、54ウェール/inch、115コース/inch)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSE4N−1(28ゲージ)を用いた。
非弾性糸編成組織は下記の糸使いで編成した。使用糸量は110cm/Rとした。
GB1:ナイロン44dt−24f−2W9P−フルダル糸(東レ社製)
また、弾性糸編成組織は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は110cm/Rとした。
GB3,4:ライクラ22dt−327C−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
図4に示す編成組織で編成された経編地(経編地幅165cm、54ウェール/inch、112コース/inch)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSE4N−1(28ゲージ)を用いた。
非弾性糸編成組織は下記の糸使いで編成した。使用糸量は110cm/Rとした。
GB1:ナイロン44dt−24f−2W9P−フルダル糸(東レ社製)
また、弾性糸編成組織は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は110cm/Rとした。
GB3,4:ライクラ22dt−327C−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
図9に示す編成組織で編成された経編地(経編地幅165cm、54ウェール/inch、120コース/inch)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSE4N−1(28ゲージ)を用いた。
非弾性糸編成組織は下記の糸使いで編成した。使用糸量は110cm/Rとした。
GB1:ナイロン44dt−24f−2W9P−フルダル糸(東レ社製)
また、弾性糸編成組織は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は100cm/Rとした。
GB3,4:ライクラ22dt−327C−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
図10に示す編成組織で編成された経編地(経編地幅165cm、54ウェール/inch、138コース/inch)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSE4N−1(28ゲージ)を用いた。
非弾性糸編成組織は下記の糸使いで編成した。使用糸量は150cm/Rとした。
GB1:ナイロン40dt−34f−2694−フルダル糸(東レ社製)
また、弾性糸編成組織は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は100cm/Rとした。
GB3,4:ライクラ22dt−327C−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
図11に示す編成組織で編成された経編地(経編地幅165cm、54ウェール/inch、130コース/inch)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSE4N−1(28ゲージ)を用いた。
非弾性糸編成組織は下記の糸使いで編成した。使用糸量は102cm/Rとした。
GB1:ナイロン40dt−34f−2694−フルダル糸(東レ社製)
また、弾性糸編成組織は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は、GB3は115cm/R、GB4は90cm/Rとした。
GB3,4:ライクラ22dt−327C−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
図12に示す編成組織で編成された経編地(経編地幅170cm、51ウェール/inch、100コース/inch)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSE5EL(28ゲージ)を用いた。
非弾性糸編成組織は、下記の糸使いで編成した一対のハーフセット編である。使用糸量は120cm/Rとした。
GB1:毛番1/80 アクリル60%レーヨン40%混紡糸(東レ社製)
GB2:Tetoron(登録商標)90dt−48f−W45A−ウーリー糸(東レ社製)
また、弾性糸編成組織は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は120cm/Rとした。
GB3,4:ライクラ22dt−562B(東レ・オペロンテックス社製)
図13に示す編成組織で編成された経編地(経編地幅165cm、54ウェール/inch、130コース/inch)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSE4N−1(28ゲージ)を用いた。
非弾性糸編成組織は下記の糸使いで編成した。使用糸量は110cm/Rとした。
GB1:ナイロン44dt−24f−2W9P−フルダル糸(東レ社製)
また、弾性糸編成組織は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は、100cm/Rとした。
GB3,4:ライクラ22dt−327C−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
<試験方法>
25mm×160mmの試験片を、タテ、ヨコ方向にそれぞれ採取して、これらの試験片を、つかみ間隔100mmとして、定速伸長型引張試験機に取り付けた。
タテ方向、ヨコ方向について、各々、下記の操作を3回繰り返し、引張試験を行った。
タテ方向:試験片に負荷をかけ、引張速度300mm/minで22.1Nまで引っ張る。
ヨコ方向:試験片に負荷をかけ、引張速度300mm/minで80%伸長させた後、80%伸長を1分間維持し、そののち、0%まで戻す。
<判定方法>
上記試験後、試験片を水平面に載置し、両端が、水平面に対し、何度カールしているかを測定した(生地の表側へのカールを+、生地の裏側へのカールを−とする。)。
<判定結果>
結果を下表1に示す。
上記カール性評価試験の結果より、実施例の各編地は、いずれも、ヨコ方向のカール性が非常に抑制されていることが分かる。
特に、実施例の各編地は、実施例5を除き、タテ方向のカール性も非常に抑制されている。
また、実施例の各編地は、いずれも、どの方向に裁断しても、解れが極めて生じ難いものであった。
実施例1の編地と、閉じ目・開き目の別のみ異なる実施例2,3の編地とを対比すると、第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織が閉じ目である実施例1のほうが、解れの抑制効果に優れ、かつ、平滑性に優れた(肌触りが良い)ものであった。
さらに、各実施例において、非弾性糸編成組織と弾性糸編成組織の同行部分では、弾性糸が非弾性糸で被覆されているため、弾性糸のぎらつきが目立たず、審美性に優れ、また、裁ち端も綺麗なものであった。
21,22 弾性糸
X1〜3 非弾性糸編成組織の繰り返し単位の一部
Y1〜3 第1の弾性糸編成組織の繰り返し単位の一部
Z1〜3 第2の弾性糸編成組織の繰り返し単位の一部
GB1〜GB4 筬
Claims (7)
- 非弾性糸編成組織と、総詰めの第1の弾性糸編成組織と、総詰めの第2の弾性糸編成組織とを備え、
前記第1の弾性糸編成組織と第2の弾性糸編成組織とは、鎖編部分と、隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分とが混在するように組み合わされている、
経編地。 - 前記第1の弾性糸編成組織と前記第2の弾性糸編成組織の少なくとも一方が、繰り返し単位中に、鎖編部分と、隣接ウェールへ移行して編目形成する編成部分とを含む、請求項1に記載の経編地。
- 前記第1の弾性糸編成組織と第2の弾性糸編成組織が全ての編成部分において非同行の編成組織であり、
前記第1の弾性糸編成組織及び前記第2の弾性糸編成組織が、それぞれ、前記非弾性糸編成組織と部分的に同行している、
請求項1又は2に記載の経編地。 - 前記第1の弾性糸編成組織及び前記第2の弾性糸編成組織が、非弾性糸編成組織に対し、相互補完的に同行している、請求項3に記載の経編地。
- 前記非弾性糸編成組織がアトラス組織である、請求項1から4までのいずれかに記載の経編地。
- 前記第1の弾性糸編成組織及び第2の弾性糸編成組織が閉じ目である、請求項1から5までのいずれかに記載の経編地。
- 請求項1から6までのいずれかに記載の経編地からなる、衣類。
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