JP6576867B2 - 経編地及び衣類 - Google Patents

経編地及び衣類 Download PDF

Info

Publication number
JP6576867B2
JP6576867B2 JP2016068033A JP2016068033A JP6576867B2 JP 6576867 B2 JP6576867 B2 JP 6576867B2 JP 2016068033 A JP2016068033 A JP 2016068033A JP 2016068033 A JP2016068033 A JP 2016068033A JP 6576867 B2 JP6576867 B2 JP 6576867B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
knitted fabric
knitting
inelastic
knitted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016068033A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017179649A (ja
Inventor
健司 上原
健司 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
VIOLETTA CO.,LTD.
Original Assignee
VIOLETTA CO.,LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by VIOLETTA CO.,LTD. filed Critical VIOLETTA CO.,LTD.
Priority to JP2016068033A priority Critical patent/JP6576867B2/ja
Publication of JP2017179649A publication Critical patent/JP2017179649A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6576867B2 publication Critical patent/JP6576867B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Knitting Of Fabric (AREA)

Description

本発明は、経編地及び衣類に関し、詳しくは、縁始末をしなくても解れ(ほつれ)の生じ難い経編地とこれを用いた衣類に関する。
経編地の縁部は、何らの工夫もしない場合、解れを生じるため、従来、この解れを防止する手法が模索されてきた。
例えば、縁部を折り返して縫合する方法や、他の生地を縫い付ける方法があるが、これらの方法では、生地の厚みが増すため、着用感が損なわれたり、外観が損なわれたりといった問題があった。
そこで、単位経編地間を連結糸で連結しておき、抜き糸を抜き去って連結糸による連結を解くことで、縁始末不要な縁部を形成する技術も知られている。
しかし、この技術は、縁部の位置が予め決まっている場合であって、しかも直線状の縁部の場合にしか適用できない。
上記問題を解決するものとして、さらに、編組織が非弾性糸と弾性糸とを同行させた1×1編み組織であって、かつ各編針において非弾性糸と弾性糸のうちの少なくとも1方が閉じ目により編成された伸縮性経編地が提案されている(特許文献1,2など参照)。
また、非弾性糸がプレーンコード組織であり、弾性糸が非弾性糸と同行するデンビ組織またはプレーンコード組織である伸縮性の経編地も提案されている(特許文献3など参照)。
さらに、非弾性糸と弾性糸を編糸とする伸縮性経編地であって、これら非弾性糸と弾性糸とはいずれもアトラス組織で且つ同行する組織とし、縦・横・斜め方向のいずれの方向の裁断縁も、裁断状態のままで縁始末不要な縁が形成される構成としていることを特徴とする経編地も提案されている(特許文献4など参照)。
しかし、いずれの技術も非弾性糸と弾性糸を同行させるものであり、編成し難い組織である上、目面を綺麗にし難いという点で、改善の余地がある。
加えて、1×1編み組織を採用した特許文献1,2に記載の技術においては、縦方向の伸縮性が十分に得られ難く、ランが生じ易いという難点もある。
プレーンコード組織を採用した特許文献3に記載の技術においては、縦方向の伸縮性が得られ、ランも生じ難いが、横方向の伸縮性が十分に得られ難いという難点がある。
アトラス組織を採用した特許文献4に記載の技術においては、縦、横方向の伸縮バランスは良好であるが、上述の編成し難い、目面を綺麗にし難いという点においては、未だ改善の余地があることに変わりはない。
特開2003−147618号公報 特開2004−324003号公報 特開2005−320642号公報 特開2007−131956号公報
そこで、本発明は、編成し易く、目面も綺麗であり、かつ、縁始末が不要である経編地と、これを用いた衣類を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成を備える。
すなわち、本発明にかかる経編地は、縁始末不要な特定編地部分を備える経編地であって、前記特定編地部分が、各々同行するフルセット分の非弾性糸から構成される第1の非弾性糸編成部分と、前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と逆行するフルセット分の非弾性糸から構成される第2の非弾性糸編成部分と、前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と同行するフルセット分の弾性糸から構成される第1の弾性糸編成部分と、前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と逆行するフルセット分の弾性糸から構成される第2の弾性糸編成部分とを少なくとも備え、前記特定編地部分における前記各編成部分がアトラス組織で構成されているアトラス編地部分であり、当該アトラス編地部分において、前記各編成糸が、4〜12コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3〜5ウェールの範囲で左右に振られているものである
本発明にかかる経編地は、また、縁始末不要な特定編地部分を備える経編地であって、前記特定編地部分が、各々同行するフルセット分の非弾性糸から構成される第1の非弾性糸編成部分と、前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と逆行するフルセット分の非弾性糸から構成される第2の非弾性糸編成部分と、前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と同行するフルセット分の弾性糸から構成される第1の弾性糸編成部分と、前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と逆行するフルセット分の弾性糸から構成される第2の弾性糸編成部分とを少なくとも備え、前記特定編地部分における前記各編成部分が、アトラス組織と鎖編組織とを組み合せた変形アトラス組織から構成されている変形アトラス編地部分である。
本発明にかかる衣類は、上記本発明にかかる経編地からなる。
本発明によれば、編成し易く、目面も綺麗であり、かつ、縁始末が不要である経編地及びこれを用いた衣類を提供することができる。また、本発明の経編地及び衣類は、破裂強度にも優れているという利点もある。
さらに、特にアトラス組織を利用する場合において、伸縮バランスに優れ、プレーンな経編地及びこれを用いた衣類の提供が可能である。また、アトラス組織と鎖編組織とを組み合せた編成組織を利用する場合においては、さらに通気性に優れた経編地及びこれを用いた衣類の提供が可能である。
本発明の経編地の一実施形態における各編成糸の各編成組織を示す編成組織図である。 本発明の経編地において採用し得る各編成組織の変形例を示す編成組織図である。 本発明の経編地において採用し得る各編成組織の別の変形例を示す編成組織図である。 本発明の経編地の別の実施形態における各編成組織を示す編成組織図である。 本発明の経編地の別の実施形態において、非弾性糸による編成組織(ジャカード編成組織における基本組織)と、非弾性糸、弾性糸による他の各編成組織を示す編成組織図である。 図5に示す実施形態において採用し得るジャカード機構による組織変化の態様を示す非弾性糸の編成組織図である。 本発明の経編地の別の実施形態において、非弾性糸による編成組織(ジャカード編成組織における基本組織)と、非弾性糸、弾性糸による他の各編成組織を示す編成組織図である。 図7に示す実施形態において採用し得るジャカード機構による組織変化の態様を示す非弾性糸の編成組織図である。 本発明の経編地の別の実施形態において、非弾性糸による編成組織(ジャカード編成組織における基本組織)と、非弾性糸、弾性糸による他の各編成組織を示す編成組織図である。 図9に示す実施形態において採用し得るジャカード機構による組織変化の態様を示す非弾性糸の編成組織図である。
以下、本発明にかかる経編地及びこれを用いた衣類の好ましい実施形態について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
〔非弾性糸〕
本発明の経編地における非弾性糸としては、従来公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、ナイロン、ポリエステルなどの合成繊維、レーヨン、アセテートなどの再生繊維、綿、絹などの天然繊維などからなるものを、経編地の用途や要求性能に合わせて適宜に選択して使用することができる。複数の繊維材料を組み合わせた複合糸も使用できる。通常、非弾性糸は伸び率100%未満である。
非弾性糸としては、1種の非弾性糸を用いても良いし、複数種の非弾性糸を組み合わせて用いても良い。
非弾性糸の太さとしては、17〜156dtexであることが好ましく、17〜78dtexであることがより好ましい。特に、17〜33dtexであると、裁ち端が綺麗な経編地となり、好ましい。
〔弾性糸〕
本発明の経編地における弾性糸としては、従来公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、ポリウレタン繊維などの弾性繊維からなるものなどが使用できる。弾性糸に非弾性糸を被覆した被覆弾性糸や、非弾性繊維と弾性繊維とを組み合わせた複合糸なども使用できる。通常、伸び率150%以上、好ましくは200%以上である。
弾性糸としては、1種の弾性糸を用いても良いし、複数種の弾性糸を組み合わせて用いても良い。
弾性糸の太さとしては、15〜310dtexであることが好ましく、15〜78dtexであることがより好ましい。特に、15〜33dtexであると、裁ち端が綺麗な経編地となり、好ましい。
〔特定編地部分〕
本発明の経編地は、縁始末不要な特定編地部分を備える。
特定編地部分は、各々同行するフルセット分の非弾性糸から構成される第1の非弾性糸編成部分と、前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と逆行するフルセット分の非弾性糸から構成される第2の非弾性糸編成部分と、前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と同行するフルセット分の弾性糸から構成される第1の弾性糸編成部分と、前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と逆行するフルセット分の弾性糸から構成される第2の弾性糸編成部分とを少なくとも備える。
ここで、「同行」とは、対象となる糸が、同一の編方向及び同一の変位幅で編成されることを意味するものであり、閉じ目・開き目の別は問わない。また、「逆行」とは、対象となる糸が、対称的に編成されること、具体的には、逆向きの編方向で同一の変位幅で編成されることを意味するものであり、閉じ目・開き目の別は問わない。
特定編地部分としては、例えば、前記各編成部分がアトラス組織で構成されているアトラス編地部分が好ましく採用できる。アトラス組織を利用することで、伸縮バランスに優れ、プレーンな経編地を提供することができる。
アトラス組織は、毎コースごとに、いずれかの方向に順次連続移行しながら編目を作っていき、次に反対方向に再び連続移行して編目を作り、これを繰り返すジグザグ状の編成組織である。
好ましくは、4〜12コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3〜5ウェールの範囲で左右に振られているものであり、より好ましくは、4コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3ウェールの範囲で左右に振られているものである。このような条件を満たすものにおいて、伸縮性、解れの生じ難さといった効果が特に良好に発揮されるものとなる。
特定編地部分としては、また、前記各編成部分が、アトラス組織と鎖編組織とを組み合せた変形アトラス組織(本発明ではこの編成組織を「変形アトラス組織」と称する)から構成されている変形アトラス編地部分(本発明ではこの編地部分を「変形アトラス編地部分」と称する)が好ましく採用できる。
前記変形アトラス組織を利用することで、アトラス組織を利用する場合と同様に、伸縮バランスに優れ、プレーンな経編地を提供することができるだけでなく、これに加えて、通気性にも優れた経編地となる。
前記変形アトラス組織は、具体的には、アトラス組織(毎コースごとに、いずれかの方向に順次連続移行しながら編目を作っていき、次に反対方向に再び連続移行して編目を作り、これを繰り返すジグザグ状の編成組織)の一部に、隣接ウェールに移行しない鎖編組織(同一ウェール上に編目形成する)が含まれているものである。
好ましくは、6〜12コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3〜5ウェールの範囲で左右に振られているものであり、より好ましくは、6コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3ウェールの範囲で左右に振られているものである。このような条件を満たすものにおいて、伸縮性、解れの生じ難さといった効果が特に良好に発揮されるものとなる。
〔特定編地部分以外の編地部分〕
本発明の経編地は、上述のとおり、特定編地部分を備えるものであるが、特定編地部分以外の編地部分をも備えるものであってもよい。
特定編地部分と、特定編地部分以外の編地部分とを含む経編地は、例えば、ジャカード機構を備えた筬(ジャカード筬)を備えるジャカード編成装置により容易に形成することができる。
基本組織とこの基本組織から変化させてなる変化組織とを含むジャカード編成組織を採用することにより、柄や模様を有する経編地や、部分的に緊迫力の異なる経編地とすることができる。
ここで、ジャカード筬の基本構造は、1枚のジャカード筬を全体として一体的に運動させる、通常の筬と同様の作動機構に加えて、1枚のジャカード筬において個々のゲージ位置毎に別々に、編成位置を一定方向に変位させるか変位させないかを、任意に選択して作動制御する機構をも備えている。ジャカード筬に特有のこのような作動機構をジャカード機構と呼ぶ。
ジャカード筬の全体作動は、パターンホイールや電子制御装置(EL機)などを用いて、一定数のコース毎に繰り返すパターン制御を行なうことができる。
ジャカード筬のゲージ位置毎の作動制御は、予め作製された紋紙(ジャカードカード)を用いることができる。ジャカードカードには、コース毎に、各ゲージ位置での作動、すなわち、ジャカード機構の作用・非作用あるいは編成位置の変位・非変位の違いを、穿孔などによって物理的に記録されている。
ジャカードカードを使用せずに、電子的な記憶情報に基づく電子制御で、ジャカード筬の作動制御を行なうこともできる。この場合、コンピュータに入力された編成組織あるいは柄組織に関するデータから、ジャカード筬の各ゲージ位置における作動条件を演算し、その結果をジャカード筬の作動制御命令として出力することができる。
ジャカード筬を、常に一定の条件を満足させるように確実に作動制御させるためには、コンピュータに組み込まれた演算プログラムによって、ジャカード筬の作動制御を適切かつ迅速に行なうことが望ましい。
ジャカード編成装置に備えられたジャカード筬は、それぞれが通常のジャカード筬と同様のジャカード機構を備えていて、ゲージ位置毎の作用・非作用を制御できる。
〔経編地の編成〕
本発明にかかる経編地を編成するに際しては、通常の編成装置および編成方法が適用できる。
経編機としては、特に限定されず、例えば、トリコット編機、ラッセル編機などが使用でき、また、ジャカード編成組織を編成する場合には、ジャカード機構を備えたジャカード編機が使用できる。
編成後は、セット加工や精練処理、染色処理等の、通常の経編地に行われている処理を施すことができる。
なお、本発明の経編地は、特定編地部分における各編成部分が、フルセット分の編成糸から構成されているため、高密度な経編地を提供することができる。
例えば、2.54cm(1インチ)当たり28ゲージ以下であっても、比較的高密度な編成が可能である。ただし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、2.54cm(1インチ)当たり32〜40ゲージ程度であってもよい。
本発明の経編地においては、プレセット加工及び/又はヒートセットを施すことによって、弾性糸同士あるいは弾性糸と非弾性糸とが強固に融着し、解れの防止効果がさらに高まる。この場合、プレセット加工及び/又はヒートセットのための熱処理の温度としては、140〜200℃であることが好ましい。より詳しくは、この熱処理の好適温度は、用いる弾性糸の種類によっても異なり、一般的な弾性糸の場合、180〜200℃が好ましく、185〜195℃がより好ましい。また、低温で溶融するタイプのもの(例えば、日清紡テキスタイル社製の「モビロン」など)であれば140〜185℃が好ましく、145〜180℃がより好ましい。
また、時間としては、30秒〜2分であることが好ましく、30秒〜1分であることが好ましい。このような条件での熱処理によって、解れの防止効果が良好に向上する。
〔編成例〕
以下に、図1を参照しつつ、好ましい編成例を示す。
図1に示す編成例において、筬GB1に糸通しされた非弾性糸11による編成組織は、10/12/23/21//の繰り返し単位からなる。非弾性糸11はフルセットで糸通しされている。
この非弾性糸11による編成組織は、本発明にいう第1の非弾性糸編成部分を形成している。
また、筬GB3に糸通しされた非弾性糸12による編成組織は、23/21/10/12//の繰り返し単位からなる(非弾性糸12は、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸11と逆行している)。非弾性糸12はフルセットで糸通しされている。
すなわち、この非弾性糸12による編成組織は、本発明にいう第2の非弾性糸編成部分を形成している。
さらに、筬GB2に糸通しされた弾性糸21による編成組織は、10/12/23/21//の繰り返し単位からなる(弾性糸21は、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸11と同行している)。弾性糸21はフルセットで糸通しされている。
すなわち、この弾性糸21による編成組織は、本発明にいう第1の弾性糸編成部分を形成している。
また、筬GB4に糸通しされた弾性糸22による編成組織は、23/21/10/12//の繰り返し単位からなる(弾性糸22は、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸11と逆行している)。弾性糸22はフルセットで糸通しされている。
すなわち、この弾性糸22による編成組織は、本発明にいう第2の弾性糸編成部分を形成している。
いずれの編成糸も、4コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3ウェールの範囲で左右に振られている。
以上のとおり、図1に示す各編成組織によれば、本発明にいう特定編地部分を形成することができる。そして、このような特定編地部分を備えることで、編成し易く、目面が綺麗で、かつ、縁始末が不要な経編地となる。特に、本編成例のように、各編成部分がアトラス組織で構成されていると、伸縮バランスに優れ、プレーンな経編地となる。
〔別の編成例〕
本発明の経編地は、上記編成例以外にも種々の編成例が適用可能である。
例えば、図2に示す編成組織図は、図1に示す編成組織図において、閉じ目・開き目を逆にしたものであるが(その他は図1に示す編成組織図と同様)、このように、閉じ目・開き目が異なる編成例を採用することもできる。
図2に示す編成組織図に基づく経編地は、図1に示す編成組織図に基づく経編地と比較すると、表面性状に若干の差があり、より凹凸感を有するものとなる。従って、経編地の触り心地にも差がある。
また、本発明は、特定編地部分をアトラス組織によって形成するものに限られるものではない。
1繰り返し単位におけるコース数や、各繰り返し単位における振り幅も種々変更でき、さらには、鎖編を組み合わせるなどしてもよく、従って、多数の編成例が採用でき、本発明の適用可能性は広範にわたる。
これらのいくつかの具体例を、図3に示す。
いずれも、図1、図2に示す編成例と同様、第1の非弾性糸編成部分は、筬GB1にフルセットで糸通しされた非弾性糸11による編成組織から形成される。
また、第2の非弾性糸編成部分は、筬GB3にフルセットで糸通しされた非弾性糸12による編成組織から形成される。
また、第1の弾性糸編成部分は、筬GB2にフルセットで糸通しされた弾性糸21による編成組織から形成される。
また、第2の弾性糸編成部分は、筬GB4にフルセットで糸通しされた弾性糸22による編成組織から形成される。
図3(a)は1繰り返し単位におけるコース数が2コース、振り幅2ウェールの例であり、非弾性糸11及び弾性糸21による各編成組織は10/12//の繰り返し単位からなり、非弾性糸12及び弾性糸22による各編成組織は12/10//の繰り返し単位からなる。
図3(a)の編成例によれば、特に目面が綺麗な経編地を提供することができる。
図3(b)は1繰り返し単位におけるコース数が2コース、振り幅3ウェールの例であり、非弾性糸11及び弾性糸21による各編成組織は10/23//の繰り返し単位からなり、非弾性糸12及び弾性糸22による各編成組織は23/10//の繰り返し単位からなる。
図3(b)の編成例によれば、高密度な経編地を提供することができる。
図3(c)は1繰り返し単位におけるコース数が6コース、振り幅3ウェールの例であり、非弾性糸11及び弾性糸21による各編成組織は10/12/21/23/21/12//の繰り返し単位からなり、非弾性糸12及び弾性糸22による各編成組織は23/21/12/10/12/21//の繰り返し単位からなる。
図3(d)は1繰り返し単位におけるコース数が6コース、振り幅3ウェールの例であり、非弾性糸11及び弾性糸21による各編成組織は10/10/12/23/23/21//の繰り返し単位からなり、非弾性糸12及び弾性糸22による各編成組織は23/23/21/10/10/12//の繰り返し単位からなる。
図3(e)は1繰り返し単位におけるコース数が8コース、振り幅4ウェールの例であり、非弾性糸11及び弾性糸21による各編成組織は10/10/12/23/34/34/32/21//の繰り返し単位からなり、非弾性糸12及び弾性糸22による各編成組織は34/34/32/21/10/10/12/23//の繰り返し単位からなる。
図3(c)〜(e)の編成例は、上述の変形アトラス組織の概念に含まれるものであり、上述したように、伸縮バランスに優れ、プレーンな経編地を提供できることに加え、通気性にも優れているという利点がある。
さらに、本発明は、以上に例示した編成例のように、各編成部分が1種の編成組織で形成されているものに限られるものではなく、図4に示す編成例のように、各編成部分が複数の編成組織で形成されたものであってもよい。
図4に示す編成例において、筬GB1に糸通しされた非弾性糸11aによる編成組織は、10/12/23/21//の繰り返し単位からなる。非弾性糸11aはハーフセットで糸通しされている。
また、筬GB2に糸通しされた非弾性糸11bによる編成組織も、10/12/23/21//の繰り返し単位からなる。非弾性糸11bもハーフセットで糸通しされている。
すなわち、非弾性糸11aによる編成組織と、非弾性糸11bによる編成組織とにより、各々同行するフルセット分の非弾性糸から構成される第1の非弾性糸編成部分が形成されている。
また、図4に示す編成例において、筬GB4に糸通しされた非弾性糸12による編成組織は、23/21/10/12//の繰り返し単位からなる(非弾性糸12は、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸11a,11bと逆行している)。非弾性糸12はフルセットで糸通しされている。
すなわち、この非弾性糸12による編成組織は、本発明にいう第2の非弾性糸編成部分を形成している。
さらに、図4に示す編成例において、筬GB3に糸通しされた弾性糸21による編成組織は、10/12/23/21//の繰り返し単位からなる(弾性糸21は、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸11a,11bと同行している)。弾性糸21はフルセットで糸通しされている。
すなわち、この弾性糸21による編成組織は、本発明にいう第1の弾性糸編成部分を形成している。
また、図4に示す編成例において、筬GB5に糸通しされた弾性糸22による編成組織は、23/21/10/12//の繰り返し単位からなる(弾性糸22は、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸11a,11bと逆行している)。弾性糸22はフルセットで糸通しされている。
すなわち、この弾性糸22による編成組織は、本発明にいう第2の弾性糸編成部分を形成している。
なお、図4に示す編成例は、上述のアトラス組織の概念に含まれるものであり、いずれの編成糸も、4コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3ウェールの範囲で左右に振られている。
以上のとおり、図4に示す編成例は、本発明にいう特定編地部分を備えるものである。
図4に示す編成例においては、第1の非弾性糸編成部分が複数の編成組織(非弾性糸11aによる編成組織と、非弾性糸11bによる編成組織)で形成されたものであり、非弾性糸11aと非弾性糸11bとで異なる種類の非弾性糸を用いることも可能である。
これにより、例えば、第1の非弾性糸編成部分において、非弾性糸の種類の違いによる柄の生成なども可能となる。
なお、同様にして、第2の非弾性糸編成部分、第1の弾性糸編成部分、第2の弾性糸編成部分も、複数の編成組織で形成することが可能である。
さらに、本発明の経編地として、図5〜10に示すように、ジャカード筬を備えた経編機を用いることで、ジャカード柄組織を含む経編地を提供することもできる。
図5に示す編成例において、筬JB1に糸通しされた非弾性糸11によるジャカード編成組織(基本組織)は、10/12/23/21//の繰り返し単位からなる。非弾性糸11はフルセットで糸通しされている。
この非弾性糸11による編成組織が、本発明にいう第1の非弾性糸編成部分を形成している。
また、筬GB2に糸通しされた非弾性糸12による編成組織は、23/21/10/12//の繰り返し単位からなる(非弾性糸12は、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸11と逆行している)。非弾性糸12はフルセットで糸通しされている。
すなわち、この非弾性糸12による編成組織は、本発明にいう第2の非弾性糸編成部分を形成している。
筬GB3に糸通しされた弾性糸21による編成組織は、10/12/23/21//の繰り返し単位からなる(弾性糸21は、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸11と同行している)。弾性糸21はフルセットで糸通しされている。
すなわち、この弾性糸21による編成組織は、本発明にいう第1の弾性糸編成部分を形成している。
筬GB4に糸通しされた弾性糸22による編成組織は、23/21/10/12//の繰り返し単位からなる(弾性糸22は、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸11と逆行している)。弾性糸22はフルセットで糸通しされている。
すなわち、この弾性糸22による編成組織は、本発明にいう第2の弾性糸編成部分を形成している。
図5に示す編成例は、上述のアトラス組織の概念に含まれるものであり、いずれの編成糸も、4コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3ウェールの範囲で左右に振られている。
以上のように、図5に示す各編成組織によれば、本発明にいう特定編地部分を形成することができるのであるが、図5に示すジャカード編成組織はジャカード筬JB1で編成されているので、ジャカード変位機構により、当該編成組織を変化させることができる。
これにより、特定編地部分の他に、ジャカード柄組織を含む経編地を提供することができるのである。
図6は、筬JB1により編成されるジャカード編成組織を、図5に示す基本組織から変化させた変化組織の例を示すものである。なお、他の編成組織は図5と共通であるので、図示しない。
図6(a)に示す変化組織は、10/23/34/21//の繰り返し単位からなる。
なお、図6(a)では、参考のため、図5に示す基本組織を点線で示している。
この変化組織を採用すれば、厚地部分を形成することができる。
また、図6(b)は、別の変化組織の例であり、21/12/23/32//の繰り返し単位からなる。
なお、図6(b)では、参考のため、図5に示す基本組織を点線で示している。
この変化組織を採用すれば、穴地部分を形成することができる。
図7,8に示す編成例は、図5,6に示す編成例とは別のジャカード経編地の例であるが、編成組織が異なること以外は共通であるので、編成組織についてのみ説明する。
図7に示す編成例において、筬JB1にフルセットで糸通しされた非弾性糸11によるジャカード編成組織(基本組織)は、10/10/12/23/23/21//の繰り返し単位からなる。
そして、筬GB3にフルセットで糸通しされた弾性糸21による編成組織も、上記ジャカード編成組織(基本組織)と同様の繰り返し単位からなる。
他方、これらと逆行するように、筬GB2にフルセットで糸通しされた非弾性糸12による編成組織と、筬GB4にフルセットで糸通しされた弾性糸22による編成組織は、23/23/21/10/10/12//の繰り返し単位からなる。
従って、図7に示す編成例は、本発明にいう特定編地部分を構成するものである。
なお、図7に示す編成例は、上述の変形アトラス組織の概念に含まれるものであり、いずれの編成糸も、6コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3ウェールの範囲で左右に振られている。
図8(a)に示す変化組織は、10/21/23/34/23/21//の繰り返し単位からなる。
なお、図8(a)では、参考のため、図7に示す基本組織を点線で示している。
この変化組織を採用すれば、厚地部分を形成することができる。
また、図8(b)は、別の変化組織の例であり、21/21/12/23/23/32//の繰り返し単位からなる。
なお、図8(b)では、参考のため、図7に示す基本組織を点線で示している。
この変化組織を採用すれば、穴地部分を形成することができる。
図9,10に示す編成例は、図5〜8に示す編成例とは別のジャカード経編地の例である。
図9に示す編成例は、ジャカード経編地において、特定編地部分を構成するものであり、以下のとおり、第1の非弾性糸編成部分及び第2の非弾性糸編成部分が、それぞれ、複数の編成組織で形成されている。
まず、図9に示す編成例において、筬JB1−1に糸通しされた非弾性糸11aによるジャカード編成組織(基本組織)は、10/10/12/23/23/21//の繰り返し単位からなる。非弾性糸11aはハーフセットで糸通しされている。
また、筬GB2に糸通しされた非弾性糸11bによる編成組織も、10/10/12/23/23/21//の繰り返し単位からなる。非弾性糸11bもハーフセットで糸通しされている。
すなわち、非弾性糸11aによるジャカード編成組織と、非弾性糸11bによる編成組織とにより、各々同行するフルセット分の非弾性糸から構成される第1の非弾性糸編成部分が形成されている。
また、図9に示す編成例において、筬JB1−2に糸通しされた非弾性糸12aによるジャカード編成組織(基本組織)は、23/23/21/10/10/12//の繰り返し単位からなる。非弾性糸12aはハーフセットで糸通しされている。
筬GB3に糸通しされた非弾性糸12bによる編成組織も、23/23/21/10/10/12//の繰り返し単位からなる。非弾性糸12bもハーフセットで糸通しされている。
これらの非弾性糸12a,12bは、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸11a,11bと逆行している。
すなわち、非弾性糸12aによるジャカード編成組織と、非弾性糸12bによる編成組織とにより、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と逆行するフルセット分の非弾性糸から構成される第2の非弾性糸編成部分が形成されている。
さらに、図9に示す編成例において、筬GB4に糸通しされた弾性糸21による編成組織は、10/10/12/23/23/21//の繰り返し単位からなる(弾性糸21は、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸11a,11bと同行している)。弾性糸21はフルセットで糸通しされている。
すなわち、この弾性糸21による編成組織は、本発明にいう第1の弾性糸編成部分を形成している。
また、図9に示す編成例において、筬GB5に糸通しされた弾性糸22による編成組織は、23/23/21/10/10/12//の繰り返し単位からなる(弾性糸22は、第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸11a,11bと逆行している)。弾性糸22はフルセットで糸通しされている。
すなわち、この弾性糸22による編成組織は、本発明にいう第2の弾性糸編成部分を形成している。
従って、図9に示す編成例は、本発明にいう特定編地部分を構成するものである。
なお、図9に示す編成例は、上述の変形アトラス組織の概念に含まれるものであり、いずれの編成糸も、6コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3ウェールの範囲で左右に振られている。
図10は、筬JB1−1により編成されるジャカード編成組織及び筬JB1−2により編成されるジャカード編成組織を、図9に示す基本組織から変化させた変化組織の例を示すものである。なお、他の編成組織は図9と共通であるので、図示しない。
図10(a)において、非弾性糸11aによる変化組織は、10/21/23/34/23/21//の繰り返し単位からなる。
また、非弾性糸12aによる変化組織は、34/23/21/10/21/23//の繰り返し単位からなる。
なお、図10(a)では、参考のため、図9に示す基本組織を点線で示している。
これらの変化組織を採用すれば、厚地部分を形成することができる。
また、図10(b)は、別の変化組織の例であり、図10(b)において、非弾性糸11aによる変化組織は、21/21/12/23/23/32//の繰り返し単位からなる。
また、非弾性糸12aによる変化組織は、23/23/32/21/21/12//の繰り返し単位からなる。
なお、図10(b)では、参考のため、図9に示す基本組織を点線で示している。
これらの変化組織を採用すれば、穴地部分を形成することができる。
本発明は、上述の如き、閉じ目・開き目の別、1繰り返し単位におけるコース数、振り幅、ジャカード柄組織の利用などの各種技術要素を自由に組み合わせて実施することが可能である。
なお、以上に詳述した各編成例に対し、必要に応じ、さらに別の筬を用いて他の編成組織を組み合わせるようにしても良い。
〔経編地の用途〕
本発明にかかる経編地は、例えば、ファンデーションやインナーウェア、スポーツウェア、アウターウェアなどの衣類やカーテンなどに好適に利用できる。
本発明にかかる経編地を他の生地に縫い付けて衣類を作製することもできる。この場合、例えば、本発明にかかる経編地の一端のみを他の生地に縫い付ける(他端は縫い付けない)ような使用態様も可能である。本発明の経編地によれば、縁始末がなくても解れが生じ難いので、縫い付けを行わない他端においても、解れを生じてしまう懸念が殆どないからである。
以下、本発明にかかる経編地について実施例を示すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1に示す編成組織で編成された経編地(経編地幅140cm、61ウェール/inch、120コース/inch、目付157g/m2)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSE5EL(28ゲージ)を用いた。
編成組織の詳細については既述したので、説明を割愛する。
非弾性糸11による編成組織(フルセット)及び非弾性糸12による編成組織(フルセット)は下記の糸使いで編成した。使用糸量は118cm/Rとした。
GB1,GB3:Nylon17dt−7f−ブライト糸(東レ社製)
また、弾性糸21による編成組織(フルセット)及び弾性糸22による編成組織(フルセット)は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は98cm/R(整経ストレッチ100%)とした。
GB2,GB4:Lycra(登録商標)22dt−127−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
〔実施例2〕
図2に示す編成組織で編成された経編地(経編地幅140cm、61ウェール/inch、120コース/inch、目付163g/m2)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSE5EL(28ゲージ)を用いた。
編成組織の詳細については既述したので、説明を割愛する。
非弾性糸11による編成組織(フルセット)及び非弾性糸12による編成組織(フルセット)は下記の糸使いで編成した。使用糸量は121cm/Rとした。
GB1,GB3:Nylon17dt−7f−ブライト糸(東レ社製)
また、弾性糸21による編成組織(フルセット)及び弾性糸22による編成組織(フルセット)は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は105cm/R(整経ストレッチ100%)とした。
GB2,GB4:Lycra(登録商標)22dt−127−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
〔実施例3〕
ジャカード機構を利用し、図5、図6(a)及び図6(b)に示す各編成組織を組み合わせて編成された経編地(経編地幅140cm、61ウェール/inch、120コース/inch、目付161g/m2)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSJ4/1(28ゲージ)を用いた。
編成組織の詳細については既述したので、説明を割愛する。
非弾性糸11によるジャカード編成組織(フルセット)及び非弾性糸12による編成組織(フルセット)は下記の糸使いで編成した。使用糸量は、JB1については128cm/Rとし、GB2については115cm/Rとした。
JB1,GB2:Nylon17dt−7f−ブライト糸(東レ社製)
また、弾性糸21による編成組織(フルセット)及び弾性糸22による編成組織(フルセット)は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は98cm/R(整経ストレッチ100%)とした。
GB3,GB4:Lycra(登録商標)22dt−127−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
〔実施例4〕
実施例3とは異なる糸使いで、ジャカード機構を利用し、図5、図6(a)及び図6(b)に示す各編成組織を組み合わせて編成された経編地(経編地幅150cm、57ウェール/inch、100コース/inch、目付216g/m2)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSJ4/1(28ゲージ)を用いた。
編成組織の詳細については既述したので、説明を割愛する。
非弾性糸11によるジャカード編成組織(フルセット)は下記の糸使いで編成した。使用糸量は134cm/Rとした。
JB1:Tetoron(登録商標)33dt−24f−ブライト糸(東レ社製)
また、非弾性糸12による編成組織(フルセット)は下記の糸使いで編成した。使用糸量は120cm/Rとした。
GB2:Nylon33dt−26f−フルダル糸(東レ社製)
また、弾性糸21による編成組織(フルセット)及び弾性糸22による編成組織(フルセット)は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は100cm/R(整経ストレッチ100%)とした。
GB3,GB4:Lycra(登録商標)22dt−127−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
〔実施例5〕
図3(d)に示す編成組織で編成された経編地(経編地幅140cm、61ウェール/inch、108コース/inch、目付162g/m2)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSE5EL(28ゲージ)を用いた。
編成組織の詳細については既述したので、説明を割愛する。
非弾性糸11による編成組織(フルセット)及び非弾性糸12による編成組織(フルセット)は下記の糸使いで編成した。使用糸量は110cm/Rとした。
GB1,GB3:Nylon22dt−7f−セミダル糸(東レ社製)
また、弾性糸21による編成組織(フルセット)及び弾性糸22による編成組織(フルセット)は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は98cm/R(整経ストレッチ100%)とした。
GB2,GB4:Lycra(登録商標)22dt−127−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
〔実施例6〕
ジャカード機構を利用し、図7、図8(a)及び図8(b)に示す各編成組織を組み合わせて編成された経編地(経編地幅140cm、61ウェール/inch、108コース/inch、目付166g/m2)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSJ4/1(28ゲージ)を用いた。
編成組織の詳細については既述したので、説明を割愛する。
非弾性糸11によるジャカード編成組織(フルセット)及び非弾性糸12による編成組織(フルセット)は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は、JB1については118cm/Rとし、GB2については110cm/Rとした。
JB1,GB2:Nylon22dt−7f−セミダル糸(東レ社製)
また、弾性糸21による編成組織(フルセット)及び弾性糸22による編成組織(フルセット)は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は98cm/R(整経ストレッチ100%)とした。
GB3,GB4:Lycra(登録商標)22dt−127−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
〔実施例7〕
図4に示す編成組織で編成された経編地(経編地幅140cm、61ウェール/inch、108コース/inch、目付162g/m2)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSE5EL(28ゲージ)を用いた。
編成組織の詳細については既述したので、説明を割愛する。
非弾性糸11aによる編成組織(ハーフセット)は下記の糸使いで編成した。使用糸量は110cm/Rとした。
GB1:Nylon22dt−7f−ブライト糸(東レ社製)
非弾性糸11bによる編成組織(ハーフセット)及び非弾性糸12による編成組織(フルセット)は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は110cm/Rとした。
GB2,GB4:Nylon22dt−7f−セミダル糸(東レ社製)
弾性糸21による編成組織(フルセット)及び弾性糸22による編成組織(フルセット)は下記の糸使いで編成した。使用糸量は98cm/R(整経ストレッチ100%)とした。
GB3,GB5:Lycra(登録商標)22dt−127−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
〔実施例8〕
ジャカード機構を利用し、図9、図10(a)及び図10(b)に示す各編成組織を組み合わせて編成された経編地(経編地幅140cm、61ウェール/inch、108コース/inch、目付166g/m2)を作製した。なお、編成後は、190℃で1分間熱処理を施すようにした。
編成装置としては、カールマイヤー社製のRSJ5/1(28ゲージ)を用いた。
編成組織の詳細については既述したので、説明を割愛する。
非弾性糸11aによるジャカード編成組織(ハーフセット)、非弾性糸12aによるジャカード編成組織(ハーフセット)、非弾性糸11bによる編成組織(ハーフセット)、非弾性糸12bによる編成組織(ハーフセット)は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は、JB1−1及びJB1−2については118cm/Rとし、GB2及びGB3については110cm/Rとした。
JB1−1,JB1−2,GB2,GB3:Nylon22dt−7f−セミダル糸(東レ社製)
また、弾性糸21による編成組織(フルセット)及び弾性糸22による編成組織(フルセット)は、下記の糸使いで編成した。使用糸量は98cm/R(整経ストレッチ100%)とした。
GB4,GB5:Lycra(登録商標)22dt−127−クリヤー糸(東レ・オペロンテックス社製)
〔性能評価〕
得られた経編地は、いずれも、編成し易く、目面が綺麗であり、また、どの方向に裁断しても、解れが極めて生じ難いものであった。
実施例1〜4,7においては、アトラス組織を利用したので、伸縮バランスに優れ、プレーンな経編地となった。また、実施例5,6,8の経編地においては、変形アトラス組織を利用したことで、伸縮バランスに優れ、プレーンな経編地であって、通気性にも優れた経編地が得られた。
実施例3の経編地においては、ジャカード機構による組織変化により、千鳥柄を含む経編地が得られた。
また、実施例4の経編地においては、ジャカード機構による組織変化により、水玉柄を含む経編地が得られた。
さらに、実施例6の経編地は、ジャカード機構による組織変化により、水玉柄を含む経編地が得られた。
実施例7,8の経編地においては、ハーフセットの編成組織を組み合わせてフルセット分の編成部分を構成するようにしたので、使用できる糸の種類が増加した。さらに、実施例8の経編地は、ジャカード機構による組織変化により、ストライプ柄を含む経編地が得られた。
なお、実施例1〜8の各経編地について破裂強度を測定したところ、以下のとおり、いずれにおいても高い破裂強度を備えることが確認できた。
すなわち、
実施例1の経編地の破裂強度=274kPa
実施例2の経編地の破裂強度=274kPa
実施例3の経編地の破裂強度=316kPa
実施例4の経編地の破裂強度=388kPa
実施例5の経編地の破裂強度=240kPa
実施例6の経編地の破裂強度=251kPa
実施例7の経編地の破裂強度=303kPa
実施例8の経編地の破裂強度=255kPa
であった。
ここで、破裂強度の測定については、JIS L−1018 A法(ミューレン形法)に準じて行った。但し、試験布を全方位に50%伸長させて測定を行った。
本発明にかかる経編地は、例えば、ファンデーションやインナーウェア、スポーツウェア、アウターウェアやカーテンなど、特にファンデーションやインナーウェア、スポーツウェアの用途に好適に利用することができる。
11,11a,11b 非弾性糸
12,12a,12b 非弾性糸
21,22 弾性糸
GB1〜GB5 通常の筬
JB1,JB1−1,JB1−2 ジャカード筬

Claims (7)

  1. 縁始末不要な特定編地部分を備える経編地であって、
    前記特定編地部分が、
    各々同行するフルセット分の非弾性糸から構成される第1の非弾性糸編成部分と、
    前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と逆行するフルセット分の非弾性糸から構成される第2の非弾性糸編成部分と、
    前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と同行するフルセット分の弾性糸から構成される第1の弾性糸編成部分と、
    前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と逆行するフルセット分の弾性糸から構成される第2の弾性糸編成部分と
    を少なくとも備え
    前記特定編地部分における前記各編成部分がアトラス組織で構成されているアトラス編地部分であり、当該アトラス編地部分において、前記各編成糸が、4〜12コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3〜5ウェールの範囲で左右に振られているものである
    経編地。
  2. 前記アトラス編地部分において、前記各編成糸が、4コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3ウェールの範囲で左右に振られているものである、請求項に記載の経編地。
  3. 縁始末不要な特定編地部分を備える経編地であって、
    前記特定編地部分が、
    各々同行するフルセット分の非弾性糸から構成される第1の非弾性糸編成部分と、
    前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と逆行するフルセット分の非弾性糸から構成される第2の非弾性糸編成部分と、
    前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と同行するフルセット分の弾性糸から構成される第1の弾性糸編成部分と、
    前記第1の非弾性糸編成部分における非弾性糸と逆行するフルセット分の弾性糸から構成される第2の弾性糸編成部分と
    を少なくとも備え、
    前記特定編地部分における前記各編成部分が、アトラス組織と鎖編組織とを組み合せた変形アトラス組織から構成されている変形アトラス編地部分である
    編地。
  4. 前記変形アトラス編地部分において、前記各編成糸が、6〜12コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3〜5ウェールの範囲で左右に振られているものである、請求項に記載の経編地。
  5. 前記変形アトラス編地部分において、前記各編成糸が、6コースを繰り返し単位とし、各繰り返し単位において3ウェールの範囲で左右に振られているものである、請求項に記載の経編地。
  6. ジャカード柄組織を含む、請求項1からまでのいずれかに記載の経編地。
  7. 請求項1からまでのいずれかに記載の経編地からなる、衣類。
JP2016068033A 2016-03-30 2016-03-30 経編地及び衣類 Active JP6576867B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016068033A JP6576867B2 (ja) 2016-03-30 2016-03-30 経編地及び衣類

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016068033A JP6576867B2 (ja) 2016-03-30 2016-03-30 経編地及び衣類

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017179649A JP2017179649A (ja) 2017-10-05
JP6576867B2 true JP6576867B2 (ja) 2019-09-18

Family

ID=60005552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016068033A Active JP6576867B2 (ja) 2016-03-30 2016-03-30 経編地及び衣類

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6576867B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019135336A (ja) * 2018-02-05 2019-08-15 北陸エステアール協同組合 伸縮性経編地
JP7063674B2 (ja) * 2018-03-29 2022-05-09 帝人フロンティア株式会社 経編地および繊維製品

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3996372B2 (ja) * 2001-10-29 2007-10-24 株式会社ワコール 経編地を用いた伸縮性を有する衣類
JP4317560B2 (ja) * 2006-09-14 2009-08-19 ウラベ株式会社 弾性経編地
JP5443412B2 (ja) * 2011-03-09 2014-03-19 東洋紡Stc株式会社 伸縮性たて編地
JP5443524B2 (ja) * 2012-01-31 2014-03-19 株式会社ヴィオレッタ メッシュ経編地及び衣類
JP2013234399A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Wacoal Corp 伸縮性経編地

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017179649A (ja) 2017-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5443524B2 (ja) メッシュ経編地及び衣類
JP4848370B2 (ja) 編地の編成方法および編み製品
JP6951387B2 (ja) カーリングしにくく且つ任意裁断可能な生地
JP4825233B2 (ja) ジャカード経編地とその用途
WO2007023690A1 (ja) リブ編地とその編成方法
JP6808901B2 (ja) 下半身用衣類
JP4102829B2 (ja) 伸縮性経編地とその製造方法
JP6078406B2 (ja) 地厚ストレッチ生地
JP6576867B2 (ja) 経編地及び衣類
JP2001123361A (ja) ダブルラッシェル機による柄入り立体成形物及びその編成方法
JP4268623B2 (ja) 伸縮性経編地
BRPI0807520B1 (pt) Suplemento elástico, método para sua produção e uso do mesmo
JP5982416B2 (ja) 伸縮性緯糸挿入経編み地の製造方法
JP2012102412A (ja) 伸縮性経編地とその製造方法
JP6767932B2 (ja) 経編地及び衣類
JP6416153B2 (ja) 経編地
JP6757951B2 (ja) 伸縮性経編地及びそれを用いた衣料
JP2010100968A (ja) 経編地
JP4695418B2 (ja) 伸縮性経編地とその製造方法
Chang et al. Warp knitting for preparation of high-performance apparels
JP5142064B2 (ja) 身体支持用弾性経編布帛
JP4317481B2 (ja) 厚手伸縮性経編地とその製造方法
JP7478315B1 (ja) メッシュ経編地及び繊維製品
JPH04263657A (ja) 経編物およびこれを編む方法
JP5354711B2 (ja) 伸縮性経編地

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190821

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6576867

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250