JP3195536B2 - 目覚し時計のボタン取付構造 - Google Patents

目覚し時計のボタン取付構造

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JP3195536B2
JP3195536B2 JP13142196A JP13142196A JP3195536B2 JP 3195536 B2 JP3195536 B2 JP 3195536B2 JP 13142196 A JP13142196 A JP 13142196A JP 13142196 A JP13142196 A JP 13142196A JP 3195536 B2 JP3195536 B2 JP 3195536B2
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恵一 小平
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リズム時計工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目覚し時計におけ
る鳴り止めボタンやスヌーズボタン等に関するものであ
り、特に、材質が異なるボタンとムーブメントの鳴り止
めスイッチやスヌーズスイッチ等との結合、及び各種形
状のボタンに対応可能な取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、目覚し時計の外装は成形が容易
なプラスチックで形成されていることが多く、また、そ
の外装に収められているムーブメントも主にプラスチッ
ク製の部品で構成されている。このような一般的な目覚
し時計の他に、木、石等の天然素材を外装に用いた目覚
し時計も商品化されるに至っている。通常、天然素材を
外装に用いた目覚し時計においては、鳴り止め用の操作
スイッチを時計の背面側に設置したムーブメントの背面
に設けたものが多かった。また、図11に示すような木
枠2を用いた目覚し時計の場合には、ごくまれに、木製
の鳴り止めボタン4をムーブメントの鳴り止めスイッチ
6の上部に接着して木枠2の上に突出するように設けた
ものもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように天然素材
を外装に用いた目覚し時計の多くは、図11に示すよう
な構造を採用していない。これは、異なる材質の部品、
即ち木製のボタン4とプラスチック製の鳴り止めスイッ
チ6の可動部を接着させる場合に、同じ材質のものを接
着するのに比べて接着強度が低下し、ボタンの材質によ
っては接着できないものもあったからである。このた
め、操作性の低下をまねくことになっても鳴り止めスイ
ッチを時計の背面側に配置したものが多かった。
【0004】また、材質によっては所定のボタン形状に
加工しにくいものもあり、更に、デザイン上、各種形状
のボタンを使用することもあったが、それぞれのボタン
に関して一様にスイッチとの接着強度を高めることは困
難であった。
【0005】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
もので、その目的は、ボタンの取付強度を高め、鳴り止
めスイッチやスヌーズスイッチ等の可動部と異なる材質
あるいは適合しない形状のボタンであっても充分な強度
で取り付けることができる目覚し時計のボタン取付構造
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目覚し時計のボ
タン取付構造は、スイッチの可動部に取り付けられ且つ
表面に凹部が設けられたボタン受けと、該ボタン受けの
凹部に適合し、該凹部内に固定されるボタンと、からな
るものである。
【0007】また、前記ボタンは前記ボタン受けの凹部
内に接着剤で固着され、前記ボタン受けの凹部の底面に
は前記接着剤が溜まる逃げ部が形成されているものでも
ある。
【0008】更に、前記ボタン受けの凹部は、前記ボタ
ンの外形に適合する第1の凹部と、他のボタンの外形に
適合する第2の凹部と、を備えているものでもある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の目覚し時計のボタン取付
構造においては、ムーブメントの鳴り止めスイッチやス
ヌーズスイッチ等の可動部に取り付けるボタン受けの凹
部にボタンを固定している。このように、ボタンとスイ
ッチとの間に介在するボタン受けは、ボタンやスイッチ
に比べて形状や構造の自由度が高く、ボタンとスイッチ
の双方に適合するように形成することができる。このた
め、ボタン受けとボタンとの接着状態、またボタン受け
とスイッチとの嵌合状態をより良好なものにすることが
でき、この結果、異種材料のボタンや異種形状のボタン
を強固にスイッチの可動部に取り付けることができるも
のである。
【0010】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係る目覚し時計の
ボタン取付構造を示す断面図である。10は時計外装と
しての木枠であり、その内部又は背面側にムーブメント
が配設されている。
【0011】12はムーブメント内に設けられた鳴り止
めスイッチあるいはスヌーズスイッチ等のスイッチであ
り、その図中上部には上下に稼働し、押圧操作によりス
イッチをオン・オフするプラスチック製の可動部12a
が設けられている。
【0012】14はプラスチックからなるボタン受けで
あり、図2乃至図5にも示すように、長円形の板状をな
す底部14aとその外周より立ち上がる周縁部14bを
有し、この底部14aと周縁部14bにより形成される
第1の凹部14cが表面側に設けられている。また、底
部14aの表面14hの中央には、円形の第2の凹部1
4dが形成されている。この第1及び第2の凹部14
c、14dは、後述するボタンの形状に合致する形状に
形成されている。また、この第1及び第2の凹部14
c、14dの底面、即ち底部14aの表面14hには、
接着剤が溜まる浅い溝と凹状部分からなる逃げ部14
e、14f、14gが設けられている。一方、底部14
aの裏面側には、裏面14iから下方に突出する略コの
字形をなす取付壁部14jと、この取付壁部14jの中
央より底部14aの裏面14iに対して一定の間隔をあ
けて水平方向に突出する係合部14kと、からなる取付
部14mが設けられている。
【0013】16は木等の天然素材からなるボタンであ
り、本実施例においては、図6にも示すように、平面形
状が長円形をなすように形成されている。
【0014】上記構成からなる本実施例のボタン取付構
造においては、ボタン受け14の第1の凹部14c又は
ボタン16の底面に接着剤を塗布し、ボタン16を第1
の凹部14cに嵌め込んで接着する。このときに、ボタ
ン16とボタン受け14の底部14aとの間の接着剤は
逃げ部14e、14f、14g及び第2の凹部14dの
中に溜まり、外に流れ出てしまうことがなく、常に一定
量の接着剤が介在して接着強度を高めることになる。ま
た、ボタン16と第1の凹部14cとは適合するように
形成されているため、その嵌合による固定力もあいまっ
てより強固に固定される。その後、ボタン受け14の係
合部14kと底部14aの裏面14iとの間の隙間に、
スイッチ12の可動部12aの上端にある板状取付部1
2bを取付壁部14jの側方の開口部分から嵌め込んで
取り付ける。尚、このボタン受け14と板状取付部12
bは同一の材質からなるものであるため、これらを接着
剤を用いて接着しても充分な強度を得ることができるも
のであり、構造的な嵌合と接着の一方又は両方を利用し
て取り付けることができる。
【0015】上記のようにボタン16、ボタン受け14
及びスイッチ12の可動部12aをそれぞれ固定する
と、木等からなるボタン16を強固にスイッチ12の可
動部12aに固定することができる。
【0016】また、このボタン受け14に設けられてい
る第2の凹部14dを使用することにより、図7に示す
ような円柱形をなすボタン18を取り付けることも可能
である。即ち、図8に示すように、第2の凹部14d又
はボタン18の底面に接着剤を塗布し、ボタン18を第
2の凹部14dに嵌め込んで固定する。この場合にも接
着剤は逃げ部14f、14gに溜まって外に流出するこ
となく高い接着強度を保つことになる。
【0017】尚、図6及び図7に示すボタン16、18
は円柱形等の比較的単調な形状をなすものであるが、図
9及び図10に示すように、ボタン下方の取付部分さえ
ボタン受け14の第1又は第2の凹部14c、14dに
適合するように形成してあれば、ボタン上部の形状に関
しては自由に変更することが可能である。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、形状や構造を比較的自
由に変更することが可能なボタン受けを用いてボタンを
スイッチの可動部に固定しているので、ボタンとスイッ
チの可動部とが接着しにくい材質あるいは固定しにくい
形状のものであっても、充分な強度をもって固定するこ
とができるように構成することができる。
【0019】また、特に、ボタン受けに接着剤が溜まる
逃げ部を設けているので、ボタンをボタン受けに嵌め込
んでも接着剤が外に流れ出してしまうことがなく、常に
一定量の接着剤で高い接着強度を保つように固定するこ
とができる。
【0020】更に、形状が異なるボタンにそれぞれ対応
する複数の凹部をボタン受けに設けることにより、各種
形状のボタンも構造や形状の変更を施すことなく取り付
けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る目覚し時計のボタン取
付構造を示す断面図である。
【図2】図1に示すボタン受けの中央横断面図である。
【図3】図1に示すボタン受けの中央縦断面図である。
【図4】図1に示すボタン受けの平面図である。
【図5】図1に示すボタン受けの底面図である。
【図6】図1に示すボタンの斜視図である。
【図7】他のボタン形状を示す斜視図である。
【図8】図7に示すボタンを図1に示すボタン受けに取
り付けた状態を示す断面図である。
【図9】その他のボタン形状の一例を示す斜視図であ
る。
【図10】その他のボタン形状の一例を示す斜視図であ
る。
【図11】従来のボタンの取付構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 木枠 12 スイッチ 12a 可動部 12b 板状取付部 14 ボタン受け 14c 第1の凹部 14d 第2の凹部 16、18 ボタン

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチの可動部に取り付けられ且つ表
    面に凹部が設けられたボタン受けと、 該ボタン受けの凹部に適合し、該凹部内に固定されるボ
    タンと、 からなり、 前記ボタン受けの凹部は、前記ボタンの外形に適合する
    第1の凹部と、他のボタンの外形に適合する第2の凹部
    と、を備えている ことを特徴とする目覚し時計のボタン
    取付構造。
  2. 【請求項2】 スイッチの可動部に取り付けられ且つ表
    面に凹部が設けられたボタン受けと、 該ボタン受けの凹部に適合し、該凹部内に固定されるボ
    タンと、 からなり、 前記ボタンは前記ボタン受けの凹部内に接着剤で固着さ
    れ、前記ボタン受けの凹部の底面には前記接着剤が溜ま
    る逃げ部が形成され 前記ボタン受けの凹部は、前記ボタンの外形に適合する
    第1の凹部と、他のボタンの外形に適合する第2の凹部
    と、を備えていることを特徴とする 目覚し時計のボタン
    取付構造。
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