JP3195434B2 - 薬液充填シリンジ製剤 - Google Patents

薬液充填シリンジ製剤

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    • C08K5/5333Esters of phosphonic acids
    • C08K5/5357Esters of phosphonic acids cyclic

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明な注射筒又は容器に
薬剤液を充填してなる長期間安定な製剤並びに当該製剤
に使用する注射筒及び薬剤保存容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、注射剤は薬剤液をアンプル又はバ
イアルに充填して供給し、用時当該アンプル又はバイア
ルより薬剤液を注射筒に移して患者等に注射するタイプ
のものと、バイアルに粉末充填又は凍結乾燥により充填
し、用時溶解して注射筒に移して注射するタイプのもの
とに大別される。しかし、これらの注射剤は、i) 薬剤
の移し替えに手間がかかり、ii) 操作が煩雑であり、ii
i)誤操作の可能性がある、また、iv) ガラス製アンプル
の場合ガラス粉末混入のおそれがある等の問題があっ
た。また、これらの注射剤はいずれも用時注射筒への移
し替えが必要であるため、v) 滅菌を解除したときの細
菌汚染、異物の混入等の問題もあった。
【0003】これらの問題を解決するため、近年予め薬
剤液を充填した小容量のガラス製注射筒の検討がなされ
ている。しかし、従来使用されている合成樹脂製注射筒
では、その樹脂素材のほとんどにソルビトール系核剤を
添加したポリプロピレン樹脂が使用されているため、薬
剤液を長期間充填した場合、樹脂成分から添加剤、その
分解物等が溶出するという問題があった。
【0004】また薬剤充填済注射筒に限らず、輸液用容
器や注射用溶解液等の人体へ注入する薬剤液を長期間充
填しておくための容器は、当該容器を構成する樹脂に薬
剤液が長期間接触することにより樹脂添加剤が薬剤液中
に溶出するおそれがあるため、安全性の面から充分な検
討が要求されているが(日本薬局法、輸液用プラスチッ
ク容器試験法、溶出試験等、日本薬局法解説書、B−4
31)未だ充分満足すべきものではなかった。
【0005】一方、注射筒やこれらの容器においては薬
剤液の濁り等を目視にて確認する必要性、投与量の確認
の必要性等から透明性も要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、注射
筒又は容器に薬剤液を充填してなり、長期間保存しても
透明性を失わず、樹脂添加成分が溶出しない製剤を提供
することにあり、更にその製剤に用いる注射筒又は容器
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実状に鑑み、本発
明者らは鋭意研究した結果、核剤として下記一般式
(1)で表わされるリン酸エステルを含有するポリプロ
ピレン系樹脂を用いて成型した注射筒又は容器に薬剤液
を充填すれば、薬剤溶液中に樹脂添加剤又はその分解物
等の溶出がなく、かつ透明性の良好な製剤が得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明はプロピレン系重合体を
基材とし、核剤として次の一般式(1)
【0009】
【化3】
【0010】(ここで、R1 、R2 、R3 及びR4 は水
素原子又は置換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖もし
くは環状のアルキル基を示し、Rは直接結合、硫黄原子
又はアルキリデン基を示し、x及びyは0又は1を示
し、nは金属の原子価を示し、Mは金属原子を示す)で
表わされるリン酸エステルを含有する組成からなる樹脂
を成型して得られる透明な注射筒又は透明な容器に薬剤
液を充填してなる製剤に係るものである。
【0011】また、本発明は上記の製剤に使用する注射
筒又は容器に係るものである。
【0012】本発明の製剤は、注射筒又は容器に予め薬
剤液が充填されたものであるが、当該薬剤液は直接体内
に注入されるため、高度の安全性が要求される。その製
剤例としては静脈内投与用、動脈内投与用、筋肉内投与
用、皮下投与用、臓器内直接注入用の薬剤液等が挙げら
れる。注射筒又は容器に予め充填される薬剤液の種類
は、特に限定されないが、各種疾病の治療又は診断に用
いる薬剤液、リンゲル液、生理的に許容し得る各種栄養
液剤等を挙げることができる。特に、投与液量の多い場
合に本シリンジ、及び本シリンジ製剤は有用である。上
記の中で、診断薬としては、各種の造影剤を挙げること
ができ、造影剤としては、X線造影剤、MRI造影剤及
び超音波造影剤を挙げることができる。X線造影剤の例
としては、例えば、ヨード含有の造影剤を挙げることが
できる。ヨード含有造影剤としては、イオヘキソール、
イオジキサノール等の造影剤を挙げることができる。M
RI造影剤の例としては、(i)ガドリニウム(G
d)、マンガン(Mn)、ディスプロシウム(Dy)等
の常磁性金属イオン及びそのキレート剤、(ii)各種
フェライトに代表される強磁性、超強磁性又は超常磁性
物質、(iii)ニトロキシドラジカル類、(iv)
(i)、(ii)又は(iii)を含んだリポソーム製
剤等を挙げることができる。また、超音波造影剤として
は、アルブミンのバブル(泡)等、微小気泡を取り込ん
だ(又は微小気泡を含んだ)バブル又はカプセルよりな
る超音波造影剤を挙げることができる。その例として
は、いわゆるマイクロバブルと呼ばれる、気泡を取り込
んだアルブミン製剤(アルブメックス)等を挙げること
ができる。アルブミンに代えて種々の蛋白、種々の炭水
化物、或いは種々のポリマーからなる該超音波用造影剤
を挙げることができる。また、薬剤液は水溶液に限ら
ず、懸濁液及び油性液を含むものである。また、製剤の
形態としては注射筒、薬剤液保存用容器等が挙げられる
が、注射筒が好ましい。
【0013】本発明の注射筒又は容器に用いる樹脂の組
成は、プロピレン系重合体を基材とし、核剤として上記
リン酸エステル(1)を含有することを特徴とするが、
ここでプロピレン系重合体は、プロピレン単独重合体に
限定されず、プロピレンを主体とする重合体であれば、
他のモノマーとの結晶性の共重合体や結晶性ポリプロピ
レンと他のポリマーとのブレンド物をも含むものであ
る。プロピレンを主体とした結晶性の共重合体として
は、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレ
ン・ブテン−1共重合体が好ましい。また、結晶性ポリ
プロピレンにブレンドする他のポリマーとしては、例え
ば、エチレン・ブテン共重合体等が挙げられる。これら
のプロピレン系重合体のうち、特にプロピレンホモポリ
マー、又はプロピレンにエチレンを0.5〜7重量%
(より好ましくは0.5〜5重量%)共重合させたエチ
レン・プロピレンランダム共重合体が透明性の点で好ま
しい。また、これらのプロピレン系重合体のうち、AS
TM D−1238により測定したメルトフローインデ
ックス(MFI)が0.5〜100g/10分(より好
ましくは5〜50g/10分)であるものが好ましい。
【0014】また、本発明に用いる樹脂に配合される核
剤は、上記一般式(1)で表わされるリン酸エステルで
あるが、当該一般式(1)中、Rで示されるアルキリデ
ン基としては、メチリデン基、エチリデン基、イソプロ
ピリデン基、ブチリデン基、ヘキシリデン基、オクチリ
デン基、ノニリデン基、シクロペンチリデン基、シクロ
ヘキシリデン基、シクロオクチリデン基等が挙げられ
る。R1 、R2 、R3 及びR4 で示されるアルキル基と
しては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、プロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、第2級ブチル基、
第3級ブチル基、n−アミル基、第3級アミル基、ヘキ
シル基、ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキ
シル基、第3級オクチル基、ノニル基、デシル基、ウン
デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル
基、オクタデシル基等が挙げられる。また、シクロアル
キル基としては、シクロペンチル基、シクロヘプチル
基、シクロオクチル基等が挙げられる。また、Mで示さ
れる金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム、ゲルマニウ
ム、スズ、鉛、チタン、クロム、ビスマス、モリブデ
ン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウ
ム、アンチモン及びカドミウム等が挙げられる。その中
で特に、リチウム、ナトリウム、カリウム等のIa族金
属及びマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バ
リウム等のIIa族金属が好ましい。
【0015】本発明において用いられる上記一般式
(1)で示される化合物の中で代表的な化合物は、例え
ば特公昭63−8980号公報に記載されており、この
化合物を以下に示す。また、これらの化合物のうち最も
代表的な化合物は、下記No.1で示されるメチレンビ
ス(2,4−ジ第三級ブチルフェノール)フォスフェー
トNa塩である(以下、化−NA−11と略す)。
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】
【化10】
【0023】これらのリン酸エステル(1)の樹脂への
添加量は、0.001〜5.0重量%、特に0.01〜
3.0重量%、更に0.05〜0.5重量%が好まし
い。添加量が0.001重量%未満では得られる容器等
の透明性及びこれに薬剤溶液を充填したときの溶出防止
能が充分でない。
【0024】本発明に用いる樹脂には、更に他の添加
剤、例えば中和剤、酸化防止剤、帯電防止剤、有機過酸
化物等を添加することができる。
【0025】本発明に係る樹脂に添加してもよい中和剤
として代表的なものは、ステアリン酸金属塩、アルカリ
土類金属の酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、塩基
性塩、塩基性複塩等を挙げることができる。
【0026】ステアリン酸金属塩としては、ステアリン
酸カルシウム(以下、化−STCと略す)、ステアリン
酸マグネシウム及びステアリン酸亜鉛等を挙げることが
できる。また、上記ステアリン酸を他の脂肪酸と置換し
た金属塩も用いることができる。アルカリ土類金属の酸
化物及び水酸化物としては、酸化マグネシウム、酸化カ
ルシウム、水酸化カルシウムが好ましいものとして例示
できる。また、塩基性塩としては、上記した酸化物及び
水酸化物が炭酸ガスにより一部中和されたもの、例え
ば、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸カルシウム等
が挙げられる。塩基性複塩としては、マグネシウムとア
ルミニウムの含水塩基性炭酸塩鉱物であるハイドロタル
サイト類が挙げられる。これらの化合物は、1種又は2
種以上が用いられる。また、特に好ましいものとして
は、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭
酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイドロタルサ
イト類が挙げられる。
【0027】酸化防止剤としては、フェノール系酸化防
止剤、ホスファイト系酸化防止剤、有機ホスファイト系
酸化防止剤等が挙げられる。フェノール系酸化防止剤の
代表例として、テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ
−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタン〔イルガノックス1010(商標)、以下、
化−IRNと略す〕、1,3,5−トリス(3,5−ジ
第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレ
ート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベ
ンゼン等を挙げることができ、その他特開昭61−53
344号公報に記載の化合物をも挙げることができる。
【0028】本発明で用いられる有機ホスファイト系化
合物又は有機ホスホナイト系化合物の特に好ましい例と
して、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)フォ
スファイト〔イルガフォス168(商標)、以下、IR
168と略す〕を挙げることができる。本発明の注射筒
及び容器の材料樹脂には、上記で示した添加剤であれば
いずれも使用することができるが、米国FDAで添加剤
としての使用を認可された物質から選択することが好ま
しい。
【0029】有機過酸化物を添加し、加熱処理すれば得
られる樹脂のメルトフローインデックス(MFI)を調
節することができる。そうすることにより、樹脂の成形
加工性が良くなり、複雑な加工品の外観成形性を良くす
ることができる。本発明の注射筒及び容器の材料樹脂の
製造に使用できる有機過酸化物としては、第三級ブチル
パーオキシピヴァレート、ラウロイルパーオキサイド、
ベンソイルパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキ
サイド、第三級ブチルパーオキシイソプロピルカーボネ
ート、第三級ブチルパーオキシベンゾエート、メチルエ
チルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三級ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、ジ−第三級ブチルパーオキサイド、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(第三級ブチルパーオキシ)
ヘキシン−3等が挙げられる。これらは、単独で又は2
種以上混合して使用することができる。
【0030】その他必要に応じて、本発明の材料である
樹脂組成物には、重金属不活性化剤、有機錫化合物、可
塑剤、エポキシ化合物、顔料、充填剤、発泡剤、難燃
剤、加工補助剤等を含有させることができる。また、本
発明にかかる樹脂組成物は、UV吸収剤及び滑剤を全く
用いないで作製することが望ましいが、本発明の効果を
妨げない範囲でならば、UV吸収剤及び滑剤を微量含有
させることができる。
【0031】前記のステアリン酸金属塩の添加量は、ポ
リプロピレン樹脂100重量部に対し0.005〜1.
00重量部の範囲が好ましい。前記のフェノール系酸化
防止剤の添加量は、ポリオレフィン100重量部に対し
て0.001〜3.0重量部、特に0.005〜1.0
重量部が好ましい。前記のホスファイト系又は有機ホス
ホナイト化合物の添加量は、ポリオレフィン100重量
部に対して、0.001〜5重量部、特に0.01〜
3.0重量部が好ましい。有機過酸化物の添加量は、通
常組成物全体100重量部に対して0.001〜0.5
重量部が好ましい。
【0032】本発明にかかる注射筒又は容器は、例えば
次の如くして製造した樹脂を射出成形等の成形手段によ
り成形することにより作製できる。樹脂の製造は、例え
ば前記のプロピレン系重合体を基材として用い、これに
核剤及び、中和剤、酸化防止剤等の添加剤を加えて混合
し均一に分散させ、これを押出機により溶融ペレット化
することにより行われる。また成形法としては、例えば
このペレットを再び加熱溶融し、180〜280℃の範
囲で、好ましくは、230±10℃の範囲で、射出成形
により目的の形状に成形により作製するのが好ましい。
【0033】次に、上記により作製された樹脂容器を用
いて、薬剤を製剤化する方法について説明する。上記に
より作製された容器、例えば注射筒は、オートクレーブ
滅菌により、又はエチレンオキサイドガス滅菌により滅
菌処理後、注射筒の先端部に特定のゴム栓をする。その
後、充填機にて滅菌済みの薬剤液(例えば規定量の造影
剤液)を無菌的な操作、環境で充填する。充填量は、1
mlから2000mlまで種々の場合が可能であり、多く
は、50mlから150mlの範囲で行う。充填後、つまみ
打栓により又は真空打栓等により、プランジャーストッ
パーで注射筒部(プランジャーの入る部分)を密封し、
製剤とする。上記例は注射筒に薬剤液を充填する場合で
あるが、注射筒以外の容器についても同様に薬剤液を充
填して、製剤化することができる。
【0034】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものでは
ない。
【0035】実施例1 (i)合成樹脂の製造方法 樹脂No.1〜No.7については、エチレン4重量部
を含むメルトフローインデックス(MFI)が20(g
/10min )のプロピレン・エチレンランダム共重合体
を基材として用い、添加剤としては、表1に示すものを
用いた。即ち、中和剤としてステアリン酸カルシウム
〔化−STC〕、及びハイドロタルサイト(商標)〔化
−HY〕を、酸化防止剤としてイルガフォス168(商
標)〔化−IR168〕及びイルガノックス1010
(商標)〔化−INR〕又はウルトラノックス(商標)
〔化−UN〕を加えた。核剤としてNA−11(商標)
〔化−NA−11〕を表に示す比率で加えた。有機過酸
化物としては、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(第三
ブチルパーオキシ)ヘキサン〔化−25Z〕の各々を、
表1に示す処方しに従って、基材中に添加した混合物を
ヘンシェルミキサーでポリプロピレンと混合して、均一
分散させた。一軸押出機(65Φ)により、230℃で
溶融ペレット化した。これらの工程により、種々の割合
の添加剤を含む樹脂を得ることができた。樹脂No.8
については、MFIが20(g/10min )のプロピレ
ンホモポリマーを基材として用いる以外は上記と同様に
して調製した。それらの樹脂の物理的性状を試験した。
それらは、MFI(メルトフローインデックス、g/1
0min )、及び厚さ2mmの成形片を用いヘイズ値(%)
(ASTM D−1003による)等を測定した。得ら
れた結果を表2に示す。この物性値の中で、ヘイズ値
は、肉眼による水溶液中或は空気中における樹脂の透明
度と比較したところ、よく比例することが確認された。
このペレットを再び加熱溶融し、230℃±10℃の範
囲の射出温度で、射出成形により目的の注射筒を成形し
た。
【0036】
【表1】
【0037】有機酸a):有機過酸化物 b):プロピレンホモポリマー 化−25Z:2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三級ブ
チルパーオキシ)ヘキサン 化−STC:ステアリン酸カルシウム(FDA No.
178.2010) 化−IR168:トリス(2,4−ジ−第三級ブチルフ
ェニル)フォスファイト(イルガフォス168)(FD
A No.178.2010) 化−IRN:テトラキス[メチレン−3−(3′,5′
−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]−メタン(イルガノックス1010)(FD
A No.178.2010) 化−NC4:1,3,2,4−ジ−(p−エチルベンジ
リデン)ソルビトール(FDA No.178.329
5) 化−NA−11:リン酸2,2−メチレンビス(4,6
−ジ−tert−ブチルフェニル)ナトリウム(NA−
11UY)(FDA No.178.3295) 化−HY:水酸化アルミニウム−水酸化マグネシウム混
合物(ハイドロタルサイト)(FDA No.184.
1428) 化−UN:ジ(2,4−ジ−第三級ブチルフェニル)−
ペンタエリスリトールジフォスファイト(ウルトラノッ
クス626)(FDA No.178.2010) 化−SN:コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエ
チル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン重縮合物(サノールLS−622)(FD
A No.178.2010)
【0038】
【表2】
【0039】本発明の注射筒又は薬剤保存容器は、
(a)内容物である水、薬剤溶液、その他の薬剤の樹脂
添加剤成分の溶出、(b)異物確認試験のための樹脂の
透明度を確保・維持する必要性がある。プラスチック製
容器等は、軽量で破損しにくく、包装・輸送が簡便等の
利点がある反面、熱及び光線等により経時的な影響を受
け、透明性が変化する。透明性不良による不透明化は、
異物検査を困難にする。また、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、又は可塑剤(安定剤)等の添加剤の溶出のおそれが
あり、このことは、対象内容物が注射液である場合は、
直接人体内へ入るために、生体内におけるこれらの添加
剤による血液毒性、急性毒性等の各種の毒性が重大な問
題となることは予想されるところである(日本薬局方B
−439)。薬剤充填済合成樹脂注射筒(容器)は、ま
だ、実用化に満足な状態ではなく、現在その作製のため
の基準は局方等で定められていないが、輸液用プラスチ
ック容器試験法(日本薬局方)の基準は、参考基準とな
る。従って、上記輸液用プラスチック性容器試験法に従
って、(1)透明性及び外観の検査、(2)溶出物試験
を行い、更に(3)内容薬品の性状・品質等への影響を
調べる薬剤の長期安定性試験が必要である。以下にそれ
らの検討を行ったので、その実施例を挙げるが、薬剤液
の例は、実施例で挙げた例に限定されるものではない。
【0040】実施例2 溶出物試験(1) 表3に示す各種ポリプロピレン樹脂をサンプルとして、
該樹脂から添加剤等成分の溶出性を検討する目的で日本
薬局方輸液用プラスチック容器試験法溶出性試験を行っ
た。容器のできるだけ湾曲が少なく、厚さの均一な部分
をとって切断し、厚みが0.5mm以下のときは、表裏
の表面積の合計が約1200cmになるように、ま
た、厚みが0.5mmを超えるときは、約600cm
になるように切断片を集め、更にこれらを長さ約5c
m、幅約0.5cmの大きさに切断し、水で洗った後、
温室で乾燥する。これを内容約300mlの硬質ガラス
製容器に入れ、水200mlを正確に加え、適当な栓で
密封した後、高圧蒸気滅菌器を用いて121℃で1時間
加熱し、室温になるまで放置し、この液を試験液とし
た。別に水を用いて、同様の方法で対照の空試験液を調
製した。試験液及び対照の空試験液につき、次の試験を
行った。
【0041】i)アンモニウム等の検出試験 試験液10mlをネスラー管にとり、水を加えて50m
lとし、水酸化ナトリウム1gを水で3mlにした溶液
2.0ml及びネスラー試液1.0mlを加えてよく振
り混ぜるとき、液の色は次の比較液を用いたときの呈色
の濃淡により比べた。比較液は試験液の代わりにアンモ
ニア標準液0.5mlに水を加えて10mlとした液を
用い、同様に操作した。アンモニア標準液は、塩化アン
モニウム2.97gを正確に秤量し、アンモニウム試験
用精製水に溶かし、正確に1000mlとする。この液
10mlを正確に量り、これにアンモニウム試験用精製
水を加えて正確に1000mlとする。この液1ml
は、アンモニウム(NH )0.01mgを含む液で
ある。本試験は、アンモニウム類をネスラー試薬で検出
する反応によるが、アンモニウムイオンの他にアミン
類、ブドウ糖等は陽性となり、アンモニウム(N
)として0.05μg/ml以下としている。試
験結果は、表3に示すごとく、ソルビトール系の結晶核
剤を含有する樹脂であるNo.7の樹脂においては、基
準(日本薬局方輸液用プラスチック試験法の溶出物試験
におけるアンモニウム試験)の規格に不合格であった。
しかし、結晶核剤無添加又はリン系の結晶核剤を含有す
る樹脂であるNo.1〜No.6及びNo.8は、規格
に合格した。
【0042】 ii)過マンガン酸カリウム還元性物質試験 試験液20mlを共栓三角フラスコにとり、0.01N
過マンガン酸カリウム液20ml及び希塩酸1mlを加
え、3分間煮沸し、冷後、これにヨウ化カリウム液0.
10gを加えて密栓し、振り混ぜて10分間放置した
後、0.01Nチオ硫酸ナトリウム液で滴定した(指示
薬:デンプン試液5滴)。別に対象として空試験液2
0.0mlを用い、同様に操作した。0.01N過マン
ガン酸カリウム液の消費量の差は1ml以下を合格、そ
れ以上を不合格とした。表3から明らかなようにソルビ
トール系の結晶核剤を含有する樹脂であるNo.7の樹
脂は、基準に不合格であったのに対して、結晶核剤無添
加又はリン系の結晶核剤を含有する樹脂であるNo.1
〜No.6及びNo.8の樹脂は消費量が1ml以下で
あり規格に適合した。
【0043】iii )紫外線吸収スペクトル吸収物質検出
試験 試験液につき、空試験液を対照とし、吸光度測定法によ
り試験を行ったとき、波長220nm以上241nm未満に
おける吸光度は、0.08以下であること、波長241
nm以上350nm以下における吸光度は、0.05以下で
あることが適合の基準である。表3から明らかなよう
に、No.1〜No.6及びNo.8の樹脂は、この紫
外線吸収物質検出試験に適合した。
【0044】
【表3】
【0045】実施例3 溶出物試験(2) 実施例1で製造したNo.4の樹脂(厚さ約0.5mm,
表面積1200cm2 )を細断し、400mlの蒸留水を加
えて121℃、1時間高圧蒸気滅菌機で処理した。この
抽出液を約60℃、窒素下で蒸発乾固させ、乾固試料
4.3mgを得た。得られた乾固試料につき、赤外線吸収
スペクトル分析(IR)、高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)及びガスクロマトグラフィー(GC)を行
い、添加剤の溶出の有無を検討した。なお、HPLC及
びGCの測定条件は以下の通りである。
【0046】
【表4】HPLC:波長284nm(UV),カラムS
hodex GPC K−802X2 GC:検出器 FID,Shilicon OV−12
%,クロモゾルブ W(AW−DMCS),メッシュ
80〜100,2m×3mmφ ガラス
【0047】その結果、IRにおいては3300〜35
00cm−1、1600cm−1付近、1230cm
−1及び1000cm−1に吸収が観察されたが、これ
らは樹脂基材に基づくと思われる吸収であり、添加剤に
該当する吸収は観察されなかった。HPLCにおいて
は、UVによる検出及びIRによる検出のいずれにおい
ても添加剤に該当するピークは観察されなかった。ま
た、GCにおいては、ピークは特に観察されなかった。
HPLC(UV)による添加剤である化−IR168及
び化−IRNの検出限界が0.1ppm以下であること
から、これらの添加剤は0.1ppm以上は溶出してい
ないことが判明した。
【0048】実施例4 プラスチック樹脂の透明性試験 表5に示す各種プラスチック樹脂用ポリプロピレン樹脂
を厚さ2mmのプレートに成型したものをサンプルとし
て、その透明性を肉眼的に評価した。ポリプロピレンは
元来、不透明な材質であるが、結晶核剤等の添加により
透明性を向上させられることが知られている。そこで、
最も透明性に優れるNo.7のプレートを100とし、
各種プレートの透明性をスコア化した。なお、スコアは
数値が大きいほど透明性が高いことを示している。ま
た、透明性の評価は空気中並びに蒸留水中で検討した。
【0049】
【表5】
【0050】以上の結果より、No.2に対して核剤で
ある化−NA−11〔NA−11UY〕を添加してN
o.3、No.4及びNo.5のような材質にすること
により、係数が45以上(空気中)又は57以上(蒸留
水中)で示されるように、著しく透明性が改善された。
従って、No.6の樹脂はもとより、これらのNo.3
〜No.5及びNo.8の樹脂を医薬品の容器として用
いた場合にも、内容物の目視等の検出に支障をきたさな
いことが明らかとなった。
【0051】 実施例5 薬剤と樹脂との相互作用の検討(1)−薬剤
への影響− 薬剤と樹脂との相互作用の検討として、先ず、薬剤の例
としてオムニパーク(商標)を用いて検討した。オムニ
パークは、イオヘキソール〔(±)−N,N′−ビス
(2,3,−ジハイドロキシプロピル)−5−〔N−
(2,3−ジハイドロキシプロピル)アセタミド〕−
2,4,6−トリヨードイソフタルアミド〕を有効成分
とする造影剤であり、オムニパーク240は、有効成分
であるイオヘキソール240mgI/mlの製剤であ
る。No.4の樹脂組成のポリプロピレン樹脂シート
(厚さ0.5mm)を5×0.5cmに裁断し、表面積
600cmに対して、200mlの該造影剤液を加
え、121℃、1時間高圧蒸気滅菌を行った溶液を試料
として下記のような検討を行った。
【0052】肉眼での観察により、外観を観察し、pH
は日本薬局方一般試験法pH測定法により測定した。浸
透圧比は、日本薬局方一般試験法浸透圧測定法により測
定した。UV吸収は、試料1mlをとり、水を加えて5
00mlとし、この液1mlをとり、水を加えて100
mlとした液について、日本薬局方一般試験法吸光度測
定法により測定した。ヨウ素及びヨウ化物の定量は、以
下のように行った。該造影剤1.0gに対応する容量を
取り、水4mlを加えて混和し、希硫酸1mlを加え、
時々振り混ぜながら10分間放置した。更にクロロホル
ム5mlを加えてよく振り混ぜ、放置するとき、クロロ
ホルム層は無色であった。次に、亜硝酸ナトリウム溶液
(0.02g/ml)1mlを加えて振り混ぜ、放置し
た後、クロロホルム層を分離した。日本薬局方一般試験
法吸光度測定により、その分離したクロロホルム層につ
いて、水4mlを用いて同様に操作して得たクロロホル
ム層を対照とし、波長510nmにおける吸光度を測定
した。その結果、試験液の吸光度は比較液の吸光度以下
であった(表6)。
【0053】
【表6】
【0054】比較液は、ヨウ化カリウム0.131gを
正確に量り、水を加えて溶かし、正確に1000mlとす
る。この液2mlを正確に取り、水3ml及び希硫酸1mlを
加えることによって調製した。以下同様の操作を行っ
た。以上の結果より、樹脂No.4は、該造影剤の安定
性に対してなんの影響も及ぼさないことが示された。
【0055】 実施例6 薬剤と樹脂との相互作用(2)−薬剤への影
響− この試験では、薬剤水溶液としてトランサミンS注(商
標)を用いた。トランサミンS注は、トラネキサム酸
〔トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン
酸〕(1g/10ml、250mg/2.5ml)を含
有する注射液である。各種プラスチックシリンジ用ポリ
プロピレン樹脂シート(厚さ0.5mm)を5×0.5
cmに裁断し、表面積600cmに対して、200m
lのトランサミンS注を加え、121℃、1時間高圧蒸
気滅菌を行った溶液を試料として下記のような検討を行
った(表7)。外観は肉眼での観察によった。pHは日
本薬局方一般試験法pH測定法により測定した。浸透圧
比は日本薬局方一般試験法浸透圧測定法により測定し
た。トラネキサム酸の含量は以下に示すようなホルモー
ル滴定法により測定した。即ち、本品10mgを正確に
秤量し、水50ml及び中和ホルマリン3mlを加え、
1N水酸化ナトリウム液で電位差滴定する。同様の方法
で空試験を行い、補正する。ただし、1N水酸化ナトリ
ウム液1ml=157.21mg C15NO
ある。中和ホルマリンはホルマリン(37%)に0.1
N水酸化ナトリウム液を加え、pH7.5に調整したも
のを使用した。その結果、外観、pH、浸透圧比及び薬
剤含量の全ての試験項目において、ブランクとの間に差
は認められなかった。従って、樹脂No.4は該トラネ
キサム酸製剤の品質に対して影響を及ぼさないことが示
唆された。
【0056】
【表7】
【0057】 実施例7 薬剤と樹脂との相互作用(3)−耐久性− イオヘキソールを300mgI/ml含有する造影剤溶
液のポリプロピレン樹脂の物理化学的性質に及ぼす影響
を検討した。No.4の樹脂組成のポリプロピレン樹脂
シート(厚さ0.5mm)を5×0.5cm(表面積6
00cm)に裁断し、200mlの蒸留水又は造影剤
に浸漬し、60℃、1ケ月間保存した後、表8に示す物
理化学的性質を試験した。なお、樹脂を60℃の空気中
に1ケ月間保存した後の試験結果も併せて示す。
【0058】
【表8】
【0059】その結果、No.4の樹脂は、水及び薬剤
液に長期間接触していても何らその物理化学的性質が変
化せず、耐久性に優れていることが判明した。
【0060】実施例8 注射筒の耐久性 本発明の製剤は予め薬剤液を充填して流通させるもので
あり、流通過程において破損すると薬剤液が流出してし
まうため、充分な耐久性が要求される。そこで、注射筒
(成形品)に対し、虐待条件下における耐久性試験を行
った。 (1)評価項目 曲げ試験、圧縮試験、耐圧試験、落下試験及び曝光試験
(いずれもJISプラスチック試験方法を参考にし
た)。 (2)虐待条件 温度虐待は70℃、10日間及び5℃、3ケ月間、曝光
虐待は180万Lx・hとした。これらの虐待は蒸気滅
菌処理をした注射筒と蒸気滅菌処理しない注射筒の両者
に対して行った。 (3)試料作製 温度、曝光虐待については、造影剤としてイオヘキソー
ル300mgI/mlを102ml充填した状態で行
い、温度虐待品については虐待後25℃、50%RH4
0時間以上の状態調節を行ってから試験した。 (4)試験結果 その結果、No.4の樹脂を用いて製造した注射筒は、
通常の流通過程における条件よりもかなり苛酷と考えら
れる温度、曝光虐待条件下でも曲げ、圧縮、耐圧、落下
及び曝光に対して何ら変化せず、優れた耐久性を示し
た。
【0061】実施例9 造影剤製剤の長期安定性 イオヘキソール240mgI/mlを100ml含有す
るNo.4の樹脂製注射筒を調製し、40℃、75%R
Hの条件下に6ケ月間保存した。開始時、1ケ月、2ケ
月、3ケ月及び6ケ月後に性状、確認試験、pH、純度
試験、無菌試験、不溶性異物試験、発熱性物質試験及び
含量測定を第11改正日本薬局方記載の試験方法に従っ
て行った。その結果、表9に示すように、本発明製剤は
6ケ月間苛酷条件に保存しても何ら異状が認められず、
安定であった。
【0062】
【表9】
【0063】実施例10 臨床試験 薬剤液として造影剤を充填した本発明シリンジ製剤(N
o.4の樹脂製)を用いて臨床試験を行い、これらの製
剤の有効性、安全性及び使用性を評価した。 (方法) シリンジ中にイオヘキソール240mgI/ml(10
0ml)又は300mgI/ml(50,100ml)
の入った各シリンジ製剤を自動注射器に装着して、その
製剤の40mlから100mlを急速、低速又はその組
み合わせにより手背、足背又は肘静脈より自動注入器
(根本杏林堂製)を用いて投与した。 (結果) (1)有効性 16施設256例中、機械装置の故障等で効果判定が困
難な場合の数例を除き、全例において、コントラストの
高く、診断価値の高い造影が得られ、本発明製剤は造影
効果において、従来のバイアル製剤と同等であった。 (2)安全性 副作用は、256例中7例に、悪心、嘔吐、くしゃみ、
発赤、そう痒等が見られ、また、1〜2%の軽度の熱
感、軽度のとう痛が認められたのみであった。シリンジ
中に長期間保存したためにもたらされたと思われる副作
用・毒性(例えば、シリンジ樹脂成分或いは樹脂添加剤
の溶出が仮にあったとした場合の、溶出物等に起因する
副作用・毒性)は、何ら認められなかった。従って、本
製剤は、安全性において、97%の使用例において問題
なく、従来のバイアル製剤と同等であると判断された。 (3)使用性 256例中、251例において、使用上、簡便性、衛生
面の観点から、本発明にかかる製剤は従来のバイアル製
剤と比較して向上しているという結果が、担当医師の使
用後の集計による回答として得られた。例えば、限定し
て集計した105例の結果によれば、簡便性では100
例(95%)が簡便であると認めた(内、残りは機械使
用の未熟さによるものであった)、また、衛生面では、
105例中、101例(96%)が衛生面で向上してい
ると認められた。担当医師のコメントでは、上記の使用
の簡便性、衛生的で優れていることは、以下のような点
において具体的に認められた。すなわち、i)細菌汚染
・異物混入のおそれがなかった。ii)煩雑な薬剤液の
移し替え作業等の労力が省け、それによる作業時間の短
縮ができた。その結果、造影剤注入時間が一定になり検
査スケジュールが立てやすくなった。iii)薬剤液調
整時におこる容量・種類等の間違いをなくすことができ
た(シリンジ製剤のラベルから薬剤・製剤濃度を確認で
きたためである)。iv)廃棄物(バイアル瓶)が少な
くなった。v)自動注入器に設定でき細かい注射針でも
安定した造影効果が得られた。vi)薬剤液の移し替え
による、薬剤液のロスがないという利点が認められた。
以上の結果から、使用性においては、従来のバイアル製
剤と比較して上記のごとく優れている面が非常に多く認
められ、本発明のシリンジ製剤の特徴が確認できた。
【0064】実施例11 実施例1で作製した樹脂を射出成形し、下記処方の油性
製剤を充填し、薬剤充填済シリンジ製剤を得た。
【0065】
【表10】 ジメルカプロール 100mg ベンジルベンゾエート 2mg ラッカセイ油 全量 1ml
【0066】実施例12 実施例1で作製した樹脂を射出成形し、下記処方の脂肪
乳剤を充填し、薬剤充填済シリンジ製剤を得た。
【0067】
【表11】 大豆油 100mg 卵黄レシチン 10mg グリセリン 25mg 注射用水 全量 1ml
【0068】
【発明の効果】本発明によれば透明性に優れ、かつ薬剤
液を長期間充填しておいても内容液に樹脂添加剤が溶出
しない安全性の高い薬剤液含有製剤が得られる。特に薬
剤液充填済シリンジ製剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C08L 23/12 C08L 23/16 23/16 A61J 1/00 311 (72)発明者 菊池 正彦 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第一製薬東京研究開発センター開発研究 所内 (72)発明者 阿部 勝 大阪府高石市高砂1−6 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 横手 幸夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190 三井東 圧化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−62843(JP,A) 特開 昭58−1736(JP,A) 特開 昭61−53344(JP,A) 特開 昭62−209151(JP,A) 特開 平1−178541(JP,A) 特開 平3−43437(JP,A) 特開 昭52−152441(JP,A) 米国特許4569736(US,A) 米国特許5450847(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61J 1/00 - 1/05 A61K 49/00 - 49/04 C07F 9/00 - 9/6578 C08L 23/00 - 23/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレン系重合体を基材とし、核剤と
    して次の一般式(1) 【化1】 (ここで、R1 、R2 、R3 及びR4 は水素原子又は置
    換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖もしくは環状のア
    ルキル基を示し、Rは直接結合、硫黄原子又はアルキリ
    デン基を示し、x及びyは0又は1を示し、nは金属の
    原子価を示し、Mは金属原子を示す)で表わされるリン
    酸エステルを含有する組成からなる樹脂を成型して得ら
    れる透明な注射筒又は透明な容器に薬剤液を充填してな
    る製剤。
  2. 【請求項2】 薬剤液が、造影剤である請求項1記載の
    製剤。
  3. 【請求項3】 薬剤液が、イオヘキソール、イオジキサ
    ノール又はMRI造影剤を主成分とするものである請求
    項1記載の製剤。
  4. 【請求項4】 プロピレン系重合体を基材とし、核剤と
    して次の一般式(1) 【化2】 (ここで、R1 、R2 、R3 及びR4 は水素原子又は置
    換基を有していてもよい直鎖、分岐鎖もしくは環状のア
    ルキル基を示し、Rは直接結合、硫黄原子又はアルキリ
    デン基を示し、x及びyは0又は1を示し、nは金属の
    原子価を示し、Mは金属原子を示す)で表わされるリン
    酸エステルを含有する組成からなる樹脂を成型して得ら
    れる、薬剤液を長期間充填しておくための透明な注射筒
    又は透明な容器。
  5. 【請求項5】 プロピレン系重合体が、0.5〜100
    g/10分のメルトフローインデックス(ASTM D
    −1238により測定)を有するプロピレン単独重合
    体、プロピレンを主体とした他のモノマーとの結晶性共
    重合体及び結晶性ポリプロピレンを主体とした他のポリ
    マーとのブレンド物より選ばれるものである請求項4記
    載の注射筒又は容器。
  6. 【請求項6】 プロピレン系重合体が、0.5〜100
    g/10分のメルトフローインデックス(ASTM D
    −1238により測定)を有し、エチレン含有量が0.
    5〜7重量%のエチレン・プロピレン共重合体である請
    求項4記載の注射筒又は容器。
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