JP3195148B2 - 車両用暖房装置 - Google Patents

車両用暖房装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン冷却水循環経
路に蓄熱装置を組み込んで早期に暖房効果を得るように
した車両用暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の暖房装置において、冷間始動直後
の状態では、乗員は特に迅速な暖房効果を期待する。通
常のエンジンではエンジンの冷却水を熱源として暖房を
行なうように構成されているが、冷間時の始動直後にお
いてはエンジンの温度が低いため暖房を得ようとして装
置を起動しても冷風だけが暖房装置から発生するため、
暖房効果を期待する乗員に強い不快感を与えることにな
る。このことに鑑み、冷間始動時であっても、迅速な暖
房効果を与えることができる暖房装置を車両に搭載する
ことが提案されている。この早期暖房効果を与えるもの
として蓄熱材をエンジン冷却系統の中に組み込んで蓄熱
材に蓄積された熱によってエンジン温度が十分に上昇す
るまでの間の暖房を確保することが知られている(特開
平2−41921号公報参照)。また、車両用の暖房装
置として、オートマチック暖房装置が知られている。こ
の装置では、運転者等によって設定された目標温度を早
期に達成するように、も目標温度と実際温度との偏差に
応じて送風量を自動的に調節するように構成されてい
る。すなわち、目標温度と実際の温度との偏差が大きい
場合には、風量を増大して早期に目標温度を達成するよ
うになっている(特開平5−32119号公報参照)。
しかし、冷間時あるいはエンジン始動時等のようにエン
ジン水温が所定温度に満たない場合であって目標温度と
実際温度との偏差が大きい場合には、ブロアの送風量が
自動的に増大されると、強い冷風が吹き出し口から車室
内に送り込まれることになり、乗員に違和感、不快感を
与える。
【0003】このことに鑑み従来では、エンジン温度が
所定値以下の場合には、目標温度と実際温度の偏差に関
わらず風量を固定して乗員に冷風が極力当たらないよう
に制御していた。このような場合、上記のように蓄熱材
を用いこの熱を暖房初期に利用することが考えられる。
【0004】
【解決しようとする課題】しかし、暖房初期においては
蓄熱材の熱によって冷却水の温度は急激に上昇させるこ
とができるものの、ブロアの送風と熱交換を行わせるた
めのヒータコアは外気によって冷やされているため、急
激に送風量を増やすと蓄熱材の温度がヒータコアに伝達
されるよりも前に、冷風が車内に送り込まれてしまうこ
とになって所期の効果を達成することはできなくなる。
本発明はこのような事情に鑑みて構成されたもので、蓄
熱材を用いたオートマチック暖房装置において、上記の
ような問題を解消するため風量を制御して送風すること
より、暖房初期においても適正な暖房効果を与えること
ができる暖房装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために以下のように構成される。すなわち、本発明
の車両用暖房装置は、車両暖房用の熱を蓄積、供給する
蓄熱手段と、所定の運転状態では蓄熱手段からの熱を受
けて車両暖房用の送風を行なう送風手段と、車両暖房が
前記蓄熱手段から熱によって行われているかどうかを判
定する判定手段と、前記送風手段からの風量が所定の風
量特性にしたがって変化するように送風手段を制御する
送風制御手段と、前記判定手段による判定結果に基づい
て前記風量特性を変更する特性変更手段とを備えたこと
を特徴とする。好ましい態様では、前記判定手段は前記
蓄熱手段を経由する冷却水の蓄熱手段の出口側の水温に
基づいて判定を行なうようになっている。たとえば、蓄
熱手段の出口側の水温が所定温度(40℃)未満となっ
た場合には、判定手段は、蓄熱手段による暖房状態では
なくなったと判断する。さらに、前記送風制御手段は、
前記判定手段からの判定により蓄熱手段からの熱により
暖房が行われていると判定された場合には第1の風量特
性を設定し、そうでないと判定された場合には、第2の
風量特性を設定するように構成されている。また、この
場合、特性変更手段は、前記第1の風量特性に基づく風
量と第2の風量特性における風量とが一致したとき第2
の風量特性に基づいて風量が制御されるように特性を切
り換える。
【0006】この場合エンジン冷却水温も監視されてお
り、エンジン冷却水温が十分に上昇したと判断された場
合には、上記のように特性変更手段によって特性を切り
換えるとともに、温度上昇したエンジン冷却水によって
暖房を行う。風量特性は、外気温、室内温、エンジン冷
却水温、時間等の関数として予め設定されている。
【0007】
【作用】本発明は、蓄熱手段を用いた冷却水を熱媒体と
する車両用暖房装置に係るものであって、エンジン冷間
時における蓄熱手段による暖房と、エンジン昇温後のエ
ンジン冷却水による暖房との切り換え行うものにおい
て、風量制御を加味して適正な暖房を行うものである。
この場合、暖房初期から定常的な暖房状態への移行が風
量の急変等のない滑らかな移行となるように制御するも
のである。本発明によれば、蓄熱手段の熱によって暖房
が行われているかどうかを判断して、蓄熱手段による暖
房の場合には、所定の風量特性を設定して、暖房初期に
おいて多量の送風が行われないように制御するととも
に、時間が経過してエンジン温度が上昇して蓄熱手段か
らの暖房が必要でなくなった場合においても、風量の変
化が少なく、乗員に不快感を与えることなく特性変更が
おこわれるように構成している。本発明の暖房装置の基
本的構成は、暖房用熱源としてのヒータコアに送風手段
からの風を吹きつけヒータコアとの熱交換を行わせるこ
とによって所望の暖房効果が生じるように送風手段から
の風すなわち外気あるいは循環気の温度を高めるように
したものである。ヒータコアはエンジン冷却水との熱交
換によって上記の暖房用の熱を受け取る。この場合、温
度センサ等によって、エンジン内部の冷却水温および蓄
熱手段の出口側冷却水温を監視し、温度が高い方の冷却
水をヒータコアに導入するように設定されている。多く
の場合には、冷間時、始動時には、蓄熱手段を経由する
冷却水がヒータコアとの熱交換に使用され、エンジン内
部の冷却水温度が所定値以上に上昇した場合にはエンジ
ン冷却水が蓄熱手段を経由することなく導入される。エ
ンジン温度が十分に上昇した後は、冷却水の熱は蓄熱手
段に対しても供給され、蓄熱手段の蓄熱にも供される。
【0008】一方、風量制御においては、判定手段が蓄
熱手段の出口側の温度を検出して、エンジン冷却水温度
と比較してエンジン冷却水温度が十分上昇したと判断し
た場合には、エンジン温度に基づく風量特性に切り換え
る。この場合、エンジン冷却水温度が十分に上昇したと
判断された場合であっても風量特性を即座には切り換え
ない。風量の急激な変化は、乗員に不快感を与えるから
である。本発明では、第1の風量特性と第2の風量特性
とに基づいて算出される風量が実質的に一致した時点で
切り換えるようになっている。この場合、第1の風量特
性はたとえば、外気温及び/または時間の関数として、
第2の風量特性はエンジン冷却水温および/または時間
の関数として予め設定されており、CPUはこれらの変
数を入力して送風制御手段が採用している特性にしたが
って所定の演算を行うことにより風量を算出して、送風
手段を制御する。CPUは、少なくとも判定手段によっ
て蓄熱手段による暖房でないと判断された移行は第2の
風量特性による風量を演算して第1の風量特性に基づく
演算結果との比較を行っており、両者が一致したとき特
性変更手段としての機能を発揮して、風量特性を切り換
える。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につき
説明する。図1を参照すると、本発明の1実施例にかか
る冷却水を熱源とする車両用暖房装置1の循環系統図が
示されている。本例の構成では、エンジン2には内部を
循環する冷却水通路3が設けられる。この冷却水通路3
には、ラジエータ4、サーモスタット5およびウォータ
ポンプ6とを介してエンジン冷却水通路3に接続される
冷却水通路7と、ラジエータ4をバイパスしてエンジン
冷却水通路3に連通するラジエータバイパス通路8とを
備えている。エンジン冷却水通路の出口には、上記ラジ
エータバイパス通路8およびラジエータ経路冷却水通路
7に冷却水を戻すリターン通路9が設けられる。本例の
冷却水循環系は、暖房装置の熱源を供給するシステムを
備えている。この目的のために温水の熱を利用して車内
の暖房を行なうための熱を供給する暖房用熱源としての
ヒータコア10を備えている。ヒータコア10は、暖房
装置のブロア11の送風路12に設けられる。さらにエ
ンジン2の冷却水を保温状態で貯溜する蓄熱器13を備
えている。そして、エンジン冷却水通路3の出口側とサ
ーモスタット5とウォータポンプ6とを連通する上記リ
ターン通路9と並列してヒータコア10を経由する冷却
水通路14が設けられる。さらに、この冷却水通路14
には、ヒータコア10をバイパスするバイパス通路15
が上記リターン通路9と並列して設けられる。そして、
エンジン2と蓄熱器13とを連絡する冷却水通路14の
リターン通路9とバイパス通路15の接続点との間には
切換弁16が、冷却水通路14のリターン通路9のバイ
パス通路15との他方の接続点の間の部分には切換弁1
7が、またリターン通路9およびバイパス通路15に
は、それぞれ開閉弁18、19が設けられている。
【0010】エンジン冷却水通路3には、出口付近にエ
ンジン冷却水通路3内の冷却水温度tE を検出する温度
センサ20が設けられるとともに蓄熱器13の出口側の
冷却水温度tB を検出する温度センサ21が、さらにヒ
ータコアの入口側には、冷却水温度tH を検出する温度
センサ22が設けられる。さらに、冷却水通路14には
別のウォータポンプ23が設置されている。さらに本例
の構成では、この冷却水温度の熱を利用する暖房装置の
冷却水の切り換えおよびブロア11の風量制御を行うた
めのコントロールユニット24が設けられる。コントロ
ールユニット24は、各種の演算を行うCPU25と、
演算式、プログラム等を格納するメモリ26を備えてい
る。コントロールユニットは、バッテリ電源27に接続
されており、クイック自動暖房を行う場合にオンとされ
るスイッチ28からの信号が入力されるようになってい
る。コントロールユニット24は、クイック自動暖房ス
イッチ28がオンになっているとき、上記の温度センサ
20、21および22からの温度及び外気温ta を入力
して、上記切換弁16、17および開閉弁18、19の
制御、ウォータポンプ23の制御を行うことによって冷
却水の循環経路の切り換え制御行うとともに、ブロア1
1への電圧を制御することによって風量制御を行うよう
になっている。
【0011】以上の構成において、図2を参照しつつ、
本例の暖房装置すなわち冷却水循環装置の制御について
説明する。コントロールユニット24はエンジン内冷却
水温度tE と蓄熱器13の冷却水通路にある冷却水温度
B およびヒータコア10の入口側の冷却水温度tH
を読み込む(ステップS1)。そしてブロア出力電圧を
計算する。ブロア出力電圧は、ブロアからの送風量に対
応するものである。本例においては、ブロア出力電圧は
以下のように設定されている。エンジン2の始動時にお
いてはブロア出力電圧は一定に維持される(ブロア出力
電圧V0 )。この後、吹き出し温度が所定温度(本例で
は20℃)になった場合には、ブロア出力電圧は一定の
割合で増大する(ブロア出力電圧V1 )。暖房装置の吹
き出し温度が所定温度以上になったかどうかは所定の演
算式をCPUによって演算することによって、ヒータコ
ア入口冷却水温度および外気温ta を監視することによ
って、水温センサ22の温度tH と吹き出し温度t'a
の関係はtH =ta /4+(t'a −5)で表される。本
例の場合吹き出し温度t'a は20℃であるので20を上
記式に代入する。
【0012】そして、上記式に照らして吹き出し口の送
風温度が20℃を越えた場合には、コントロールユニッ
ト24はブロア出力電圧V1 を出力して風量を制御す
る。ブロア出力電圧V1 の値を決定するに当たってコン
トロールユニット24は、蓄熱器の放熱による暖房の安
定状態の風量(ブロア出力電圧V1')を算出し、この値
と上記始動直後の固定風量(出力電圧V0 )との差を解
消するように所定の割合で風量を増大させる。この場
合、コントロールユニット24は、出力電圧V0 から出
力電圧V1'に到達するまでの時間をタイマーとして設定
し、このタイマーによって設定された時間内に出力電圧
1'を達成するように風量の増加割合を決定して上記過
渡状態の出力電圧V1 を決定する。タイマー時間は、T
=1.5×t a +30で設定される。したがって、タイ
マー時間Tは外気温ta が下がるほど長くなる。そして
上記安定時のブロア出力電圧V1'はV1'=0.06×t
a +10.2で表される。次にコントロールユニット2
4は、蓄熱器の出口側冷却水温tB がエンジン内冷却水
温tE が高いかどうか判断して(ステップS3)高い場
合には、切換弁16、17を閉じ開閉弁18、19を共
に開にするとともに、冷却水通路14にあるウォータポ
ンプ23を起動して蓄熱器からの熱のみによって暖房が
行われるようにする(ステップS4、S5)。この場合
には、冷却水が、ウォータポンプ23の吐出力によって
冷却水通路14とバイパス通路15を巡って循環し、暖
房装置の熱源として機能する冷却水循環経路が形成され
る。この場合冷却水通路14内には、温度の低いエンジ
ンからの冷却水は導入されず蓄熱器からの温度の高い冷
却水のみが導入されるので、温度効率は良好でありヒー
タコア10における熱交換も効果的におこなわれること
となる。
【0013】一方、エンジン始動時等の冷間時には、サ
ーモスタット5はラジエータ4からの戻り口を閉じバイ
パス通路8の方を開いているので、冷却水がウォータポ
ンプ6の吐出力によって、ラジエータ4をバイパスする
バイパス通路7、リターン通路9およびエンジン2とを
巡る循環経路が上記暖房装置用冷却水循環経路とは別個
に独立して、形成される。この結果、エンジン2内の冷
却水の大部分はエンジン冷却水出口からリターン通路9
からラジエータバイパス通路8を通って再びエンジン内
に導入される。すなわち冷間運転時には、最短の循環経
路が実質的に選択される。これによって冷却循環系を循
環する冷却水の量および時間は他の経路をとる場合に比
してもっとも少なくなりエンジン2の暖機効果は最大と
なる。したがって、冷間運転時には、エンジン2の暖機
を促進することができる。次に、上記で説明した手順で
過渡状態のブロア出力電圧V1 を算出する(ステップS
6)。このブロア出力電圧V1 は時間の経過とともに増
大するが、コントロールユニット24は演算して得られ
た出力電圧V1 の値が上記の安定状態におけるブロア出
力電圧V1'より大きいかどうかを判定し(ステップS
7)、大きくない場合には、その値を採用してブロア1
1に出力する(ステップS8)。上記ステップS3にお
いて、蓄熱器の出力側冷却水の温度tB がエンジン内冷
却水出口温度tE よりも高くない場合には、コントロー
ルユニット24は、蓄熱器からの暖房を停止すべく動作
する。すなわち、切換弁16、17を開にするととも
に、リターン通路9およびバイパス通路15の開閉弁を
閉じる。さらにこのとき、蓄熱器側の冷却水循環動力を
与えるウォータポンプ23を停止する(ステップS9、
S10)。
【0014】これによってエンジン冷却水は、エンジン
から蓄熱器、ヒータコア、ラジエータ4を巡って循環す
る。この場合にはエンジン冷却水は蓄熱器13に熱を供
与し、蓄熱器13においては蓄熱動作が生じる。そし
て、コントロールユニット24はさらに別の演算式に基
づいてブロア11の風量を決定する。すなわち、エンジ
ン冷却水温が所定以上の温度になった場合の暖房、すな
わち通常暖房状態における初期の立ち上がり状態の風量
(出力電圧V2 )およびオートマチック暖房における風
量(出力電圧V2')を計算する(ステップS11)。こ
のオートマチック暖房では、風量は目標温度と実際のヒ
ータコア10の温度tH との偏差に応じて風量が設定さ
れる。出力電圧V2 は、エンジン冷却水温tE の関数と
して表される。したがって、エンジン冷却水温度tH
上昇すると風量は上昇する。この場合 本例では、出力
電圧V2 が所定値を越えた場合には、当該所定値に維持
するように制御する。そして、所定時間経過した場合で
あってオートマチック暖房が支持されている場合には、
コントロールユニット24はさらに別の算出式に基づい
て上記ブロア出力電圧V2'を求める。
【0015】この算出式については、通常(エンジン冷
却水温度が所定温度を越えた場合)のオートマチック暖
房時における風量設定と同じであるので詳細な説明は省
略する。そしてコントロールユニット24は、蓄熱器か
らの暖房の安定状態におけるブロア出力電圧V1'と上記
通常暖房の立ち上がり状態における出力電圧V2 とを比
較し(ステップS12)、出力電圧V1'が出力電圧V2
より大きい場合には、さらに出力電圧V1'とオートマチ
ック暖房における出力電圧V2'とを比較し(ステップS
13)その小さい方を採用する(ステップS14、S1
5)。上記ステップS11において、蓄熱器暖房の安定
状態におけるブロア出力電圧V1'が通常暖房の立ち上が
り状態の出力電圧V2 よりも大きい場合には、コントロ
ールユニット24は、さらに出力電圧V2 とオートマチ
ック暖房の出力電圧V 2'とを比較し(ステップS1
6)、小さい方を採用する(ステップS15、17)。
図3は、水温の変化とブロア出力電圧の変化とを示すグ
ラフである。曲線aは、蓄熱器の出口側冷却水温度tB
を示し、曲線bはエンジン冷却水出口温度tE の変化を
示す。両者の交点Aは上記のステップS8において、切
換弁16、17を開き、リターン通路9とバイパス通路
15の開閉弁18、19を閉にする切り換えが行われる
点を示す。したがって、その後の温度変化曲線は、エン
ジン冷却水が蓄熱器、ヒータコア10を巡ってエンジン
に戻される循環経路が形成された後のものを示す。
【0016】一方図3において、ブロア出力電圧Vの変
化、すなわち風量の変化を説明すると、エンジンの始動
直後において蓄熱器暖房の初期においては車内への吹き
出し温度t'a が20℃を越えるまでは出力電圧VはV0
で一定に維持される。その後吹き出し温度t'a が20℃
を越えた後には、出力電圧Vは蓄熱器暖房の立ち上がり
状態であり、出力電圧V1 が採用される。このV1 は上
記したように時間の経過とともに増大するように設定さ
れており、その増分はタイマー時間によって異なる。す
なわち出力電圧V1 の直線の傾きはタイマー時間の長さ
によって決まる。そして、タイマー時間が経過したのち
は出力電圧Vは蓄熱器暖房の安定状態の出力電圧V1'に
維持される。この出力電圧V1 からV1'への特性変更
は、両者の値が一致したとき(交点B)行われる。さら
に蓄熱器暖房からエンジン冷却水による通常暖房への切
り換えは、上記ステップS3によって弁の切り換えが行
われた後、通常暖房の立ち上がり状態における出力電圧
2 が上記蓄熱器暖房の安定状態における出力電圧V1'
を越えたとき(交点C)行われる。同様に、通常暖房の
立ち上がり状態における出力電圧V2 から定常暖房のオ
ートマチック暖房における出力電圧V2'への切り換えも
風量の一致点(交点D)において行われる。
【0017】
【効果】本発明によれば、冷間時の運転始動時において
は蓄熱器暖房による暖房効果を十分に享受できるととも
に、通常暖房への切り換えをスムーズに行うことができ
る。特に、蓄熱器暖房の初期において、冷風のでるおそ
れがある場合には所定の条件が充足するまでは風量を制
限するので、乗員に違和感を与えるのを防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例にかかる暖房装置の概略系統
図、
【図2】本発明の制御内容を示すフローチャート、
【図3】ブロアの風量および冷却水温度変化の特性を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 冷却水暖房装置 、2 エンジン、3 エンジン冷
却水通路、4 ラジエータ、5 サーモスタット、6
ウォータポンプ、7 冷却水通路、8 バイパス通路、
9 リターン通路、10 ヒータコア、11 ブロア、
12 送風路、13 蓄熱器、14 冷却水通路、15
バイパス通路、16、17 切換弁、18、19 開
閉弁、20、21、22 温度センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 孝之 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−191620(JP,A) 特開 平2−200515(JP,A) 実開 昭58−41605(JP,U) 実開 昭47−15360(JP,U) 実公 昭57−37609(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両暖房用の熱を蓄積、供給する蓄熱手段
    と、 所定の運転状態では蓄熱手段からの熱を受けて車両暖房
    用の送風を行なう送風手段と、 車両暖房が前記蓄熱手段から熱によって行われているか
    どうかを判定する判定手段と、 前記送風手段からの風量が所定の風量特性にしたがって
    変化するように送風手段を制御する送風制御手段と、 前記判定手段による判定結果に基づいて前記風量特性を
    変更する特性変更手段とを備えたことを特徴とする車両
    用暖房装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記判定手段は前記蓄
    熱手段を経由する冷却水の蓄熱手段の出口側の水温に基
    づいて判定を行なうことを特徴とする車両用暖房装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記送風制御手段は、
    前記判定手段からの判定により蓄熱手段からの熱により
    暖房が行われていると判定された場合には第1の風量特
    性を設定し、そうでないと判定された場合には、第2の
    風量特性を設定するように構成されており、前記特性変
    更手段は、前記第1の風量特性に基づく風量と第2の風
    量特性における風量とが一致したとき第2の風量特性に
    基づいて風量が制御されるように特性を切り換えるよう
    に構成されたことを特徴とする車両用暖房装置。
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