JP3193973B2 - 容量素子およびその製造方法 - Google Patents

容量素子およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高誘電率を有する
誘電体または強誘電体を容量絶縁膜とする容量素子およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マイクロコンピュータ等の高速
化,低消費電力化が進む中で民生用電子機器が一段と高
性能化し、そこに使用される半導体装置の半導体素子の
微細化が急速に進められてきている。同時に、それに伴
って電子機器から発生する電磁波雑音である不要輻射が
大きな問題になり、この不要輻射低減対策として高誘電
率を有する誘電体(以下単に高誘電体という)を容量絶
縁膜とする大容量の容量素子を半導体集積回路装置等に
内蔵させる技術が注目をあびている。また、ダイナミッ
クRAMの高集積化に伴い、容量絶縁膜として従来用い
られてきた珪素酸化膜または珪素窒化膜に代わって高誘
電体膜を用いる技術が広く研究されている。さらに、低
動作電圧かつ高速書込み・高速読出しが可能な不揮発性
RAMの実用化を実現するために、自発分極特性を有す
る強誘電体膜に関する研究開発が盛んに行われている。
【0003】そして、以上のような性能を有する半導体
装置を実現するために、容量素子の特性を劣化させるこ
となく高集積化を実現するための容量素子の構造および
その製造方法を開発することが重要となっている。
【0004】以下、従来の容量素子およびその製造方法
について、図面を参照しながら説明する。図9は、従来
の容量素子の要部を示す断面図である。21は例えば集
積回路が作り込まれたシリコン基板等の基板である。2
2は白金膜等で形成された容量素子の下部電極、23は
強誘電体薄膜で形成された容量素子の容量絶縁膜、24
は白金膜等で形成された容量素子の上部電極であり、下
部電極22と上部電極24と容量絶縁膜23とにより容
量素子が構成されている。また、25は容量絶縁膜24
に形成された開口、26は容量素子を覆う層間絶縁膜、
27は層間絶縁膜26を貫通して下部電極22に達する
第1のコンタクト孔、28は層間絶縁膜26を貫通して
上部電極24に達する第2のコンタクト孔、29は下部
電極22に接続される第1の電極配線、30は上部電極
24に接続される第2の電極配線である。
【0005】最近では、これらの電極配線29、30
は、下層がチタン膜からなり、上層がアルミニウムを主
成分とするアルミニウム合金膜からなる2層の積層膜
か、下層がチタン膜からなり、中間層が窒化チタン膜か
らなり、上層がアルミニウムを主成分とするアルミニウ
ム合金膜からなる3層の積層膜により構成されている。
特に、このような容量素子を集積回路に内蔵させる場
合、第1,第2の電極配線29,30は集積回路の拡散
領域にも直接接続されるため、拡散領域とアルミニウム
合金膜との間におけるコンタクト抵抗を低下させるため
に、積層膜の最下層にはチタン膜が用いられるのが一般
的である。
【0006】次に、従来の容量素子の製造方法について
説明する。図10(a)〜図10(e)は、従来の容量
素子の製造工程を示す断面図である。
【0007】まず、図10(a)に示す工程で、基板2
1の上に、第1の白金膜22a、強誘電体膜23a、第
2の白金膜24aを順次形成する。次に、図10(b)
に示す工程で、フォトレジストマスクを用いて第2の白
金膜24aをパターニングして上部電極24を形成す
る。次に、図10(c)に示す工程で、上部電極24を
含む領域を覆うフォトレジストマスクを用い、誘電体膜
23aをパターニングして開口25を有する容量絶縁膜
23を形成する。さらに、上部電極24,容量絶縁膜2
3及びその開口25を覆うフォトレジストマスクを用い
て、第1の白金膜22aを選択的にエッチングして下部
電極22を形成する。
【0008】次に、図10(d)に示す工程で、基板上
に層間絶縁膜26を形成した後、層間絶縁膜26を貫通
して下部電極22に達する第1のコンタクト孔27と、
層間絶縁膜26を貫通して上部電極24に達する第2の
コンタクト孔28とを形成する。
【0009】次に、図10(e)に示す工程で、基板の
全面上にチタン膜およびアルミニウム合金膜を堆積した
後、各コンタクト孔27,28及びその周囲を覆うフォ
トレジストマスクを用いてチタン膜及びアルミニウム合
金膜をパターニングして、下部電極22に接続される第
1の電極配線29と、上部電極24に接続される第2の
電極配線30とを形成する。
【0010】なお、図10(e)には、簡単のために第
1の電極配線29、第2の電極配線30が単層であるか
のように図示されているが、実際には、上述のようなチ
タン膜とアルミニウム合金膜とからなる2層の積層膜
か、あるいはチタン膜と窒化チタン膜とアルミニウム合
金膜とからなる3層の積層膜等で構成されるのが一般的
である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
容量素子においては、第2の電極配線30と上部電極2
4との密着性のよいことが要求されている。また、一般
に容量絶縁膜23としては金属酸化物系の強誘電体が用
いられるため、下部電極22や上部電極24としては熱
処理時に金属酸化物との反応がなく高温に耐える材料と
して白金膜が用いられる。また、電極配線29,30と
しては、アルミニウム層と白金膜層との密着性があまり
よくないことから、両者間にチタン層を介在させて電極
配線と容量素子の電極との接続を強固にしている。
【0012】ここで、容量素子の性能を向上させるため
に、その製造工程において各電極配線29,30を形成
した後の熱処理等が必要不可欠となっているが、各電極
配線29,30の熱処理を行うと、容量絶縁膜23を構
成する強誘電体膜の性能が低下する現象が見られた。
【0013】そこで、その原因を追究した結果、以下の
原因によるものと推測された。すなわち、容量素子の上
部電極24及び下部電極22を構成する白金膜は通常ス
パッタリングで形成されるため、柱状の結晶構造を有す
る。そして、各電極配線29,30の熱処理時に、第2
の電極配線30の下層を構成するチタンが上部電極24
を構成する柱状結晶の白金膜の結晶粒界を通って容量絶
縁膜23中に拡散し、容量絶縁膜23を構成する強誘電
体膜と反応するためと思われる。
【0014】上述のような問題は、容量素子の各電極が
白金膜により構成されている場合だけでなくイリジウ
ム,パラジウムまたはルテニウム等により構成されてい
る場合にも生じるおそれがある。また、DRAMのメモ
リセルトランジスタのストレージノードのごとく、下部
電極はポリシリコン膜で構成されていても、上部電極が
白金等により構成されているものについては同様に生じ
る問題である。
【0015】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、電極を構成する金属が容量絶縁膜
にまで拡散しない構造を実現することにより、上部電極
と電極配線との間の強い密着性を保ちながら、容量絶縁
膜の特性の劣化を確実に防止しうる容量素子およびその
製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の容量素子
は、基板と、上記基板の上に形成された導体膜からなる
下部電極と、上記下部電極の上に、上記下部電極とほぼ
同じ外周形状を有するように形成された容量絶縁膜と、
上記容量絶縁膜及び上記下部電極の外周部の側面上に形
成された絶縁体サイドウォールと、金属材料により構成
され、上記容量絶縁膜の上面に接触する第1の部分膜と
上記容量絶縁膜に接触しない第2の部分膜とを有する上
部電極と、少なくとも上記上部電極を覆う層間絶縁膜
と、上記層間絶縁膜を貫通して上記上部電極のうち上記
第2の部分膜に達するコンタクト孔と、少なくとも上記
コンタクト孔を埋めて上記上部電極に接続される電極配
線と、上記電極配線と上記上部電極との間に設けられ、
両者の密着性を高めるための電極配線下層膜とを備えて
いる。
【0017】これにより、上部電極と電極配線とが容量
絶縁膜に接触しない第2の部分膜において接続されてい
るので、製造工程における熱処理時に電極配線を構成す
る材料が上部電極中の第1の部分膜から容量絶縁膜に侵
入するのが可及的に妨げられることになる。
【0018】また、上部電極の第1の部分膜と第2の部
分膜とが縦断面内で容量絶縁膜上から絶縁体サイドウォ
ール上を経てなめらかな曲線を描きながら連続的に形成
されるので容量絶縁膜の端部における上部電極を構成す
る金属膜の段切れによる不良の発生が抑制される。
【0019】上記容量素子において、上記上部電極の上
記第2の部分膜に平面的に見て上記容量絶縁膜とはオー
バーラップしない領域を設け、上記電極配線を上記第2
の部分膜のうち上記容量絶縁膜とオーバーラップしない
領域で上記上部電極に接続させておくことができる。
【0020】これにより、第2の部分膜と容量絶縁膜と
の間の距離が長くなるので、製造工程における熱処理時
に電極配線を構成する材料が上部電極中の第1の部分膜
から容量絶縁膜に侵入するのがより確実に妨げられるこ
とになる。
【0021】本発明の第2の容量素子は、基板と、上記
基板の上に形成された導体膜からなる下部電極と、上記
下部電極の上に形成された容量絶縁膜と、金属材料によ
り構成され、上記容量絶縁膜の上面の一部のみに接触す
る第1の部分膜と上記容量絶縁膜に接触しない第2の部
分膜とを有する上部電極と、上記容量絶縁膜のうち上記
上部電極と接触していない領域の少なくとも一部を覆う
下敷き用絶縁膜と、少なくとも上記上部電極を覆う層間
絶縁膜と、上記層間絶縁膜を貫通して上記上部電極のう
ち上記第2の部分膜に達するコンタクト孔と、少なくと
も上記コンタクト孔を埋めて上記上部電極に接続される
電極配線と、上記電極配線と上記上部電極との間に設け
られ、両者の密着性を高めるための電極配線下層膜とを
備え、上記上部電極のうち上記第2の部分膜は、上記下
敷き用絶縁膜の上で平面的に見て上記容量絶縁膜とオー
バーラップする領域を有しており、上記電極配線は、上
記第2の部分膜のうち平面的に見て上記容量絶縁膜とオ
ーバーラップする領域で上記上部電極に接続されてい
る。
【0022】これにより、容量素子全体の占有面積が低
減でき、容量素子の微細化を図ることができる。
【0023】上記容量素子において、上記容量絶縁膜の
外周に沿った領域を覆う容量値規定用絶縁膜と、上記容
量値規定用絶縁膜のうち上記容量絶縁膜の外周に沿った
領域を除く主領域の上方に位置する領域に形成された容
量値規定用開口とをさらに設け、上記上部電極の上記第
1の部分膜を上記容量値規定用開口内に形成しておくこ
とができる。
【0024】これにより、周辺の部材の影響を受けやす
い容量絶縁膜の外周付近の領域は容量素子の一部として
機能しないので、容量素子の特性が特に良好に維持でき
るとともに正確な容量値が得られる。
【0025】上記上部電極を構成する金属材料が、白
金,イリジウム,パラジウム及びルテニウムのうち少な
くともいずれか1つを含んでいることが好ましい。
【0026】また、上記上部電極が、白金膜,イリジウ
ム膜,パラジウム膜およびルテニウム膜のうち少なくと
もいずれか2つの膜を積層して構成されていることが好
ましい。
【0027】上記上部電極が下地の面に垂直な柱状の結
晶構造を有することが好ましい。
【0028】これにより、上部電極を構成する金属膜内
には膜面に平行な方向に延びる結晶粒界が存在しないの
で、電極配線を構成する材料が第1の部分膜から金属膜
中を拡散して第2の部分膜に達し、さらに容量絶縁膜内
に侵入するのを確実に防止することができる。
【0029】上記容量絶縁膜は、ストロンチウム,ビス
マスおよびタンタルのうちいずれか1つを主成分とする
第1の酸化物と、鉛,ジルコンおよびチタンのうちいず
れか1つを主成分とする第2の酸化物と、上記第1及び
第2の酸化物の複合物とのうちいずれか1つにより構成
されていることが好ましい。
【0030】これにより、容量素子が搭載される電子機
器からの不要輻射の発生が抑制されるとともに、容量素
子がDRAMや不揮発性RAMのメモリセル内に配設さ
れたときにも微小面積で大容量の容量素子が得られる。
【0031】本発明の第1の容量素子の製造方法は、基
板上に導体膜及び誘電体膜を順次形成する第1の工程
と、上記導体膜及び上記誘電体膜を共通のマスク部材を
用いてエッチングして、ほぼ同じ外周形状を有する下部
電極および容量絶縁膜を形成する第2の工程と、基板上
にサイドウォール用絶縁膜を堆積した後、異方性エッチ
ングを行って上記容量絶縁膜及び下部電極の外周部の端
面上に絶縁体サイドウォールを形成する第3の工程と、
基板上に上部電極用金属膜を形成する第4の工程と、上
記上部電極用金属膜をパターニングして、上記容量絶縁
膜の上面に接触する第1の部分膜と、上記絶縁体サイド
ウォールの上を含む上記基板上に位置する第2の部分膜
とを有する上部電極を形成する第5の工程と、基板上に
層間絶縁膜を形成する第6の工程と、上記層間絶縁膜を
貫通して上記上部電極の第2の部分膜に達するコンタク
ト孔を形成する第7の工程と、基板上に電極配線下層膜
及び配線用金属膜を順次堆積した後これをパターニング
して、上記コンタクト孔を埋めて上記上部電極の上記第
2の部分膜に接続される電極配線を形成する第8の工程
とを備えている。
【0032】本発明の第2の容量素子の製造方法は、基
板上に導体膜及び誘電体膜を順次形成する第1の工程
と、上記導体膜及び上記誘電体膜をパターニングして下
部電極および容量絶縁膜を形成する第2の工程と、基板
上に下敷き用絶縁膜を形成する第3の工程と、上記下敷
き用絶縁膜を部分的に除去して、上記容量絶縁膜の一部
を露出させる第4の工程と、基板上に上部電極用金属膜
を形成する第5の工程と、上記上部電極用金属膜をパタ
ーニングして、上記容量絶縁膜の露出している領域上で
上記容量絶縁膜の上面に接触する第1の部分膜と、上記
下敷き用絶縁膜の上で上記容量絶縁膜とオーバーラップ
する領域に位置する第2の部分膜とを有する上部電極を
形成する第6の工程と、基板上に層間絶縁膜を形成する
第7の工程と、上記層間絶縁膜を貫通して上記上部電極
の第2の部分膜に達するコンタクト孔を形成する第8の
工程と、基板上に電極配線下層膜及び配線用金属膜を
堆積した後これをパターニングして、上記コンタクト
孔を埋めて上記上部電極の上記第2の部分膜に接続され
る電極配線を形成する第9の工程とを備えている。
【0033】上記第2の容量素子の製造方法において、
上記第4の工程では、上記下敷き用絶縁膜のうち上記容
量絶縁膜の外周付近の領域を除く主領域の上方に位置す
る領域を除去して容量規定用開口を形成し、上記第6の
工程では、上記上部電極の第2の部分膜を上記容量規定
用開口内に形成することができる。
【0034】上述の第1,第2の容量素子の製造方法に
より、電極配線に接触する上部電極の第2部分膜には接
触しない容量絶縁膜を備えた容量素子が形成される。し
たがって、電極配線用金属膜を構成する材料が容量絶縁
膜内に侵入するのを防止する機能を有する容量素子の製
造方法を提供することができる。
【0035】上記第1,第2の容量素子の製造方法にお
いて、上記上部電極用金属膜を形成する工程は、スパッ
タリングにより行われることが好ましい。
【0036】この方法により、上部電極の第1の部分膜
及び第2の部分膜が膜面に垂直な方向に延びる柱状の結
晶構造からなる金属膜により形成されるので、上部電極
を構成する金属膜内には膜面に平行な方向に延びる結晶
粒界が存在せず、電極配線用金属膜を構成する材料が容
量絶縁膜内に侵入するのを確実に防止できる容量素子を
容易に形成することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態) 図1及び図2は、本発明の第1の実施形態に係る容量素
子の要部を抜き出して示す断面図及び平面図である。た
だし、図2においては層間絶縁膜及び電極配線はないも
のとして扱っている。基板1(シリコン基板等)の上に
下部電極2が形成されており、その下部電極2の上に容
量絶縁膜3が形成されている。容量絶縁膜3には、下部
電極2に到達する第1の開口4が形成されている。ま
た、容量絶縁膜3の上には被覆用絶縁膜5が形成されて
おり、この被覆用絶縁膜5には容量絶縁膜3に到達する
第2の開口6(容量値規定用開口)が形成されている。
そして、この第2の開口6内を埋める上部電極7の第1
の部分膜7aが形成されている。上記下部電極2と、容
量絶縁膜3と、第2の開口6内の第1の部分膜7aとに
より、MIM型の容量素子が構成されている。本実施形
態における被覆用絶縁膜5は、容量素子の容量を規定す
る容量値規定用絶縁膜として機能するものである。
【0038】また、上記被覆用絶縁膜5の上には、上記
第2の開口6内の第1の部分膜7aにつながって延び、
上記容量絶縁膜3に接触しない領域に形成された上部電
極7の第2の部分膜7bが設けられている。特に、本実
施形態では、第2の部分膜7bは平面的に見て容量絶縁
膜とはオーバーラップしない領域を有している。そし
て、上記第1の部分膜7a及び第2の部分膜7bの上に
は、基板全体を覆う層間絶縁膜8が形成されており、こ
の層間絶縁膜8及び上記第1の開口4内の被覆用絶縁膜
5を貫通して下部電極2に達する第1のコンタクト孔9
aと、層間絶縁膜8を貫通して第2の部分膜7bのうち
平面的に見て容量絶縁膜とはオーバーラップしない領域
に到達する第2のコンタクト孔9bとが形成されてい
る。また、第1のコンタクト孔9a内及びその周囲の層
間絶縁膜8の上には第1の電極配線10が設けられ、第
2のコンタクト孔9b内及びその周囲の層間絶縁膜8の
上には第2の電極配線11が設けられている。上記第
1,第2の電極配線10,11は、それぞれチタンから
なる下層膜10a,11aと、アルミニウム合金膜から
なる上層膜10b,11bとにより、つまり、それぞれ
2層の積層膜により構成されている。
【0039】したがって、本実施形態の容量素子におい
ては、第2の電極配線11は、上部電極7の第2の部分
膜7bのうち平面的に見て容量絶縁膜とはオーバーラッ
プしない領域に接続されていることになる。
【0040】次に、上記図1及び図2に示す構造を有す
る容量素子の製造工程について説明する。図3(a)〜
(f)は、第1の実施形態における容量素子の製造工程
を示す断面図である。
【0041】まず、図3(a)に示す工程において、基
板1の主面上に第1の金属膜2aおよび誘電体膜3aを
形成する。
【0042】次に、図3(b)に示す工程において、誘
電体膜3aを選択的にエッチングして、第1の金属膜2
aに到達する第1の開口4を形成する。次に、第1の開
口4を含む容量素子形成領域を覆うフォトレジストマス
ク(図示せず)を用いたエッチングにより、第1の金属
膜2aおよび誘電体膜3aをパターニングして、下部電
極2及び容量絶縁膜3を形成する。
【0043】次に、図3(c)に示す工程において、基
板上に被覆用絶縁膜5を堆積した後、被覆用絶縁膜5に
容量絶縁膜3のうち外周付近の領域を除く領域を露出さ
せる第2の開口6を形成する。
【0044】次に、図3(d)に示す工程において、ス
パッタリングにより、基板上に第2の金属膜(上部電極
用金属膜、図示せず)を堆積した後、第2の金属膜をパ
ターニングして、第2の開口6を埋める第1の部分膜7
aと、第1の部分膜7aにつながるとともに容量絶縁膜
3に接触することなく、かつ基板1の上で平面的に見て
容量絶縁膜3とはオーバーラップしない領域まで延びる
第2の部分膜7bとを形成する。
【0045】次に、図3(e)に示す工程において、基
板上に層間絶縁膜8を堆積した後、層間絶縁膜8および
被覆用絶縁膜5を貫通して下部電極2に達する第1のコ
ンタクト孔9aと、層間絶縁膜8を貫通して第2の部分
膜7bに達する第2のコンタクト孔9bとを形成する。
【0046】次に、図3(f)に示す工程において、基
板上にチタン膜及びアルミニウム合金膜を順次堆積した
後、両者をパターニングして、上記第1のコンタクト孔
9aを埋める第1の電極配線10と、上記第2のコンタ
クト孔9bを埋める第2の電極配線11とを形成する。
つまり、チタン膜からなる下層膜10a,11aと、ア
ルミニウム合金膜からなる上層膜10b,11bからな
る第1,第2の電極配線10,11とが形成される。
【0047】なお、本実施形態においては、図3(b)
に示す工程で、容量絶縁膜3に第1の開口4を形成して
いるが、ここでは容量絶縁膜3と下部電極2の外周部の
パターニングのみ行い、図3(f)に示す工程で層間絶
縁膜8、被覆用絶縁膜5および容量絶縁膜3を貫通する
第1のコンタクト孔9aを形成してもよい。
【0048】なお、この容量素子が集積回路内に形成さ
れている場合には、第1の電極配線10および第2の電
極配線11は集積回路の配線層の一部を構成しており、
配線層と同じプロセスで形成される。
【0049】本実施形態によると、上部電極7は、容量
絶縁膜3に接触する第1の部分膜7aと、容量絶縁膜3
とは接触しない第2の部分膜7bとにより構成されてい
て、この第2の部分膜7bに対して第2の電極配線11
がコンタクトしている。したがって、第2の電極配線1
1を構成するチタン等が上部電極7の第2の部分膜7b
内に侵入しても、熱処理の間にチタン等が上部電極7内
を第2の部分膜7bから第1の部分膜7aまで拡散して
容量絶縁膜3に到達することは困難であり、チタン等と
強誘電体との反応に起因する容量絶縁膜3の性能の劣化
を防止することができる。
【0050】特に、本実施形態の図1及び図2に示す構
造の場合、第2の部分膜7bは、平面的に見て容量絶縁
膜3とはオーバーラップしない領域を有しており、第2
の電極配線11が、第2の部分膜7bのうち平面的に見
て容量絶縁膜3とはオーバーラップしない領域にコンタ
クトしている。したがって、上部電極7内における第2
の電極配線11とのコンタクト部と容量絶縁膜3とのコ
ンタクト部との間の距離を十分長くすることが容易であ
り、上述のようなチタン等の容量絶縁膜3への侵入阻止
機能が大きい上部電極7が得られるという利点がある。
【0051】さらに、本実施形態のごとく、第1の部分
膜7aを容量値規定用開口である第2の開口6内に形成
することにより、容量絶縁膜3のうち周辺の部材の影響
を受けやすい外周付近の領域が容量膜として機能しない
ので、容量素子の特性が良好に維持され、かつ設計値通
りの正確な容量値を得ることが容易となる。
【0052】本実施形態において、下部電極2および上
部電極7を構成する金属膜は、白金、イリジウム、パラ
ジウムまたはルテニウムの単層膜またはそれらの2種類
以上からなる合金膜により構成することができる。ある
いは、白金膜、イリジウム膜、パラジウム膜およびルテ
ニウム膜の2種以上の積層膜を用いてもよい。ただし、
後述するように、第1の金属膜2aは必ずしも白金等の
金属膜である必要はなく、ポリシリコン膜であってもよ
い。
【0053】特に、第2の金属膜7がスパッタリングに
より構成される白金等の金属膜である場合、第2の金属
膜7は縦方向に延びる柱状の結晶構造を有するので、横
方向に延びる結晶粒界はほとんど存在しないことにな
る。ところが、チタンの拡散は主として結晶粒界を通っ
て行われるので、第2の電極配線11から第2の部分膜
7b内に侵入したチタン等が横方向に拡散して第1の部
分膜7aに達することはほとんどなくなり、よって、容
量絶縁膜3へのチタン等の侵入に起因する容量素子の特
性の劣化を確実に防止することができる。
【0054】また、容量絶縁膜3は、ストロンチウム,
ビスマス及びタンタルを主成分とする第1の酸化物から
なる強誘電体、鉛,ジルコン及びチタンを主成分とする
第2の酸化物からなる強誘電体、あるいは第1の酸化物
及び第2の酸化物からなる複合物誘電体により構成する
ことができる。これらの酸化物は強誘電体であり、小さ
な面積でも大きな容量を得ることができるので、高集積
化に適しているとともに、メモリに使用された場合に
は、低動作電圧かつ高速書き込み,高速読み出しという
優れた特性を実現することができる。
【0055】上記層間絶縁膜8は、シリコン酸化膜,ボ
ロン及びリンを含有するシリコン酸化膜、及びリンを含
有するシリコン酸化膜のうちいずれか1つにより構成さ
れていることが好ましい。これにより、平坦性のよい層
間絶縁膜が得られ、容量素子の安定化と長寿命化を実現
できる。
【0056】(第2の実施形態) 図3は、第2の実施形態における容量素子の要部を抜き
出して示す断面図である。
【0057】同図に示すように、基板1(シリコン基板
等)の上に下部電極2が形成されており、その下部電極
2の上に下部電極2とほぼ同じ外周形状を有する容量絶
縁膜3が形成されている。また、下部電極2および容量
絶縁膜3の側面上には絶縁体サイドウォール12が形成
されている。この絶縁体サイドウォール12は容量絶縁
膜3よりも上方に盛り上がらない方が望ましい。容量絶
縁膜3には、下部電極2に到達する第1の開口4が形成
されている。また、容量絶縁膜3の上から絶縁体サイド
ウォール12上を通って基板1上まで延びる上部電極7
が設けられている。この上部電極7は、容量絶縁膜3の
半分程度に接触する第1の部分膜7aと、容量絶縁膜3
には接触しない第2の部分膜7bとを有している。この
上部電極7の第1の部分膜7aと、下部電極2と、容量
絶縁膜3とにより、MIM型の容量素子が構成されてい
る。本実施形態においても、第2の部分膜7bは平面的
に見て容量絶縁膜とはオーバーラップしない領域を有し
ている。
【0058】また、第1の部分膜7a及び第2の部分膜
7bの上には、基板全体を覆う層間絶縁膜8が形成され
ており、この層間絶縁膜8及び上記第1の開口4内の層
間絶縁膜8を貫通して下部電極2に達する第1のコンタ
クト孔9aと、層間絶縁膜8を貫通して第2の部分膜7
bのうち平面的に見て容量絶縁膜とはオーバーラップし
ない領域に到達する第2のコンタクト孔9bとが形成さ
れている。また、第1のコンタクト孔9a内及びその周
囲の層間絶縁膜8の上には第1の電極配線10が設けら
れ、第2のコンタクト孔9b内及びその周囲の層間絶縁
膜8の上には第2の電極配線11が設けられている。上
記第1,第2の電極配線10,11は、それぞれチタン
からなる下層膜10a,11aと、アルミニウム合金膜
からなる上層膜10b,11bとにより、つまり、それ
ぞれ2層の積層膜により構成されている。
【0059】したがって、本実施形態の容量素子におい
ても、第2の電極配線11は、上部電極7の第2の部分
膜7bのうち平面的に見て容量絶縁膜とはオーバーラッ
プしない領域に接続されていることになる。
【0060】次に、本実施形態における容量素子の製造
工程について説明する。図5(a)〜図5(d)は、本
実施形態における容量素子の製造工程のうちの前半部分
を示す断面図、図6(a)〜図6(d)は、その後半部
分を示す断面図である。
【0061】まず、図5(a)に示す工程において、基
板1の主面上に第1の金属膜2aおよび誘電体膜3aを
形成する。
【0062】次に、図5(b)に示す工程において、容
量素子形成領域を覆うフォトレジストマスク(図示せ
ず)を用いたエッチングにより、第1の金属膜2aおよ
び誘電体膜3aをパターニングして、同じ外周形状を有
する下部電極2及び容量絶縁膜3を形成する。ここで、
上記第1の実施形態とは異なり、容量絶縁膜3には開口
が形成されていない。
【0063】次に、図5(c)に示す工程において、基
板上にシリコン酸化膜等の絶縁膜12aを堆積する。
【0064】次に、図5(d)に示す工程において、絶
縁膜12aの全面に異方性エッチングを施して、容量絶
縁膜3および下部電極2の側面上に絶縁体サイドウォー
ル12を残す。このとき、容量絶縁膜3上の絶縁膜12
aは確実に除去しておくことが重要である。
【0065】次に、図6(a)に示す工程において、基
板上に第2の金属膜(上部電極用金属膜、図示せず)を
形成した後、この第2の金属膜をパターニングして、上
記容量絶縁膜3の上に存在する第1の部分膜7aと、第
1の部分膜7aにつながるとともに容量絶縁膜3に接触
することなく、かつ基板1の上で平面的に見て容量絶縁
膜3とはオーバーラップしない領域まで延びる第2の部
分膜7bとを形成する。
【0066】次に、図6(b)に示す工程において、基
板上に層間絶縁膜8を形成する。さらに、図6(c)に
示す工程において、層間絶縁膜8および容量絶縁膜3を
貫通して下部電極2に達する第1のコンタクト孔9a
と、層間絶縁膜8を貫通して第2の部分膜7bのうち容
量絶縁膜とは平面的に見てオーバーラップしない領域に
達する第2のコンタクト孔9bを形成する。
【0067】その後、図6(d)に示す工程において、
基板上にチタン膜及びアルミニウム合金膜を順次堆積し
た後、両者をパターニングして、上記第1のコンタクト
孔9aを埋める第1の電極配線10と、上記第2のコン
タクト孔9bを埋める第2の電極配線11とを形成す
る。つまり、チタン膜からなる下層膜10a,11a
と、アルミニウム合金膜からなる上層膜10b,11b
からなる第1,第2の電極配線10,11が形成され
る。
【0068】なお、この容量素子が集積回路内に形成さ
れている場合には、第1の電極配線10及び第2の電極
配線11は集積回路の配線層の一部を構成しており、配
線層と同じプロセスで形成される。
【0069】本実施形態によっても、上部電極7が容量
絶縁膜3に接触する第1の部分膜7aと容量絶縁膜3に
接触しない第2の部分膜7bとによって構成され、第2
の電極配線11が第2の部分膜7bのうち平面的に見て
容量絶縁膜3とオーバーラップしない領域にコンタクト
しているので、上記第1の実施形態と同様の作用によ
り、チタンと強誘電体との反応に起因する容量絶縁膜3
の性能の劣化を確実に防止することができる。
【0070】加えて、本実施形態では、容量絶縁膜3お
よび下部電極2の側面上に絶縁体サイドウォール12が
形成されているので、上部電極7が、容量絶縁膜3上か
ら絶縁体サイドウォール12上を経て基板1上に延びる
ようになめらかに形成されているので、容量絶縁膜3お
よび下部電極2の端部における両者間の断線を防止でき
る。
【0071】本実施形態においても、上記下部電極2,
上部電極7,容量絶縁膜3及び層間絶縁膜8を構成する
材料は、上記第1の実施形態と同様に、各種の材料を使
用することができる。
【0072】上記絶縁体サイドウォールは、シリコン酸
化膜,ボロン及びリンを含有するシリコン酸化膜、及び
リンを含有するシリコン酸化膜のうちいずれか1つによ
り構成することが好ましい。これにより、容量絶縁膜お
よび下部電極で構成される段差部を滑らかに埋めること
ができる。
【0073】(第3の実施形態) 次に、図7及び図8は、第3の実施形態における容量素
子の要部を抜き出して示す断面図及び平面図である。た
だし、図8においては層間絶縁膜及び電極配線はないも
のとして扱っている。基板1(シリコン基板等)の上に
下部電極2が形成されており、その下部電極2の上に容
量絶縁膜3が形成されている。容量絶縁膜3には、下部
電極2に到達する第1の開口4が形成されている。ま
た、容量絶縁膜3の上には被覆用絶縁膜5が形成されて
おり、この被覆用絶縁膜5には容量絶縁膜3に到達する
第2の開口6(容量値規定用開口)が形成されている。
そして、この第2の開口6内を埋めて上部電極7の第1
の部分膜7aが形成されている。上記下部電極2と、容
量絶縁膜3と、第2の開口6内の第1の部分膜7aとに
より、MIM型の容量素子が構成されている。
【0074】また、上記被覆用絶縁膜5の上には、上記
第2の開口6内の第1の部分膜7aにつながって延び、
上記容量絶縁膜3に接触しない領域に形成された上部電
極7の第2の部分膜7bが設けられている。特に、本実
施形態では、第2の部分膜7bは容量絶縁膜3の上方に
位置する領域、つまり平面的に見て容量絶縁膜とオーバ
ーラップする領域を有している。そして、上記第1の部
分膜7a及び第2の部分膜7bの上には、基板全体を覆
う層間絶縁膜8が形成されており、この層間絶縁膜8及
び上記第1の開口4内の被覆用絶縁膜5を貫通して下部
電極2に達する第1のコンタクト孔9aと、層間絶縁膜
8を貫通して第2の部分膜7bのうち平面的に見て容量
絶縁膜3とオーバーラップする領域に到達する第2のコ
ンタクト孔9bとが形成されている。また、第1のコン
タクト孔9a内及びその周囲の層間絶縁膜8の上には第
1の電極配線10が設けられ、第2のコンタクト孔9b
内及びその周囲の層間絶縁膜8の上には第2の電極配線
11が設けられている。上記第1,第2の電極配線1
0,11は、それぞれチタンからなる下層膜10a,1
1aと、アルミニウム合金膜からなる上層膜10b,1
1bとにより、つまり、それぞれ2層の積層膜により構
成されている。
【0075】したがって、本実施形態の容量素子におい
ては、第2の電極配線11は、上部電極7の第2の部分
膜7bのうち平面的に見て容量絶縁膜とオーバーラップ
する領域に接続されていることになる。そして、本実施
形態における被覆用絶縁膜5は、容量素子の容量を規定
する容量値規定用絶縁膜として機能するとともに、上部
電極7の第2の部分膜7bの下敷き用絶縁膜としても機
能する。
【0076】本実施形態によっても、上部電極7が容量
絶縁膜3に接触する第1の部分膜7aと容量絶縁膜3に
接触しない第2の部分膜7bとによって構成されている
ので、上記第1の実施形態と同様の作用により、チタン
と強誘電体との反応に起因する容量絶縁膜3の性能の劣
化を防止することができる。
【0077】加えて、本実施形態では、第2の電極配線
11が第2の部分膜7bのうち平面的に見て容量絶縁膜
3とオーバーラップする領域にコンタクトしているの
で、容量絶縁膜3の上方の空間を有効に活用して、上部
電極7に第2の電極配線11とのコンタクト部を設ける
ことができ、容量素子の微細化を図ることができる。
【0078】(その他の実施形態) 上記各実施形態では、下部電極を白金膜等により構成す
るとしたが、本発明はかかる実施形態に限定されるもの
ではなく、下部電極はポリシリコン膜やアルミニウム合
金膜等により構成されていてもよい。また、上記各実施
形態では、下部電極の直下領域を非導電性領域(半導体
基板)としたが、本発明はかかる実施形態に限定される
ものではなく、不純物が拡散された半導体基板のソース
・ドレイン領域などであってもよい。たとえば、スタッ
ク型DRAMのメモリセルトランジスタに配置されるス
トレージノードを本発明の容量素子の下部電極とし、セ
ルプレートを上部電極とすれば本発明の容量素子をスタ
ック型DRAMの記憶容量部として使用できる。なお、
その場合、ストレージノードが半導体基板内のソース領
域上に形成される。
【0079】さらに、容量素子をMISキャパシタ構造
とすることも可能であり、その場合、下部電極は半導体
基板中の高濃度不純物拡散領域であってもよい。
【0080】また、図1や図7に示すような上記第1,
第3の実施形態の容量素子における容量値規定用開口
(第2の開口6)を有する構造において、容量絶縁膜3
及び下部電極2の外周部の側面上に絶縁体サイドウォー
ルを形成する構造としてもよい。その場合、被覆用絶縁
膜5の第2の開口6の内周部の側面上にも絶縁体サイド
ウォールが形成されるので、ここの段差部における上部
電極7の段差切れ等を防止することができる利点があ
る。
【0081】
【発明の効果】本発明の容量素子によれば、上部電極
を、容量絶縁膜に接触する第1の部分膜と容量絶縁膜に
接触しない第2の部分膜とにより構成し、電極配線をこ
の第2の部分膜にコンタクトさせるようにしたので、電
極配線を構成する材料が第2の部分膜から上部電極内の
結晶粒界を介して第1の部分膜まで拡散し容量絶縁膜に
侵入するのを妨げることにより、電極配線を構成する材
料との反応に起因する容量絶縁膜の特性の劣化を防止す
ることができる。
【0082】この容量素子の構造は、本発明の第1また
は第2の容量素子の製造方法により容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における容量素子の近傍の構造
を示す断面図である。
【図2】第1の実施形態における容量素子の近傍の構造
を示す平面図である。
【図3】第1の実施形態における容量素子の製造工程を
示す断面図である。
【図4】第2の実施形態における容量素子の近傍の構造
を示す断面図である。
【図5】第2の実施形態における容量素子の製造工程の
うち前半の各工程を示す断面図である。
【図6】第2の実施形態における容量素子の製造工程の
うち後半の各工程を示す断面図である。
【図7】第3の実施形態における容量素子の近傍の構造
を示す断面図である。
【図8】第3の実施形態における容量素子の近傍の構造
を示す平面図である。
【図9】従来の容量素子の近傍の構造を示す断面図であ
る。
【図10】従来の容量素子の製造工程を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 下部電極 2a 第1の金属膜 3 容量絶縁膜 3a 誘電体膜 4 第1の開口 5 被覆用絶縁膜(容量値規定用絶縁膜,下敷き用絶
縁膜) 6 第2の開口(容量値規定用開口) 7 上部電極 7a 第1の部分膜 7b 第2の部分膜 8 層間絶縁膜 9a 第1のコンタクト孔 9b 第2のコンタクト孔 10 第1の電極配線 10a 下層膜 10b 上層膜 11 第2の電極配線 11a 下層膜 11b 上層膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−172150(JP,A) 特開 平4−241449(JP,A) 特開 平5−55459(JP,A) 特開 平8−293581(JP,A) 特開 平10−65113(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/04 H01L 21/822 H01L 21/8242 H01L 27/108

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 上記基板の上に形成された導体膜からなる下部電極と、 上記下部電極の上に、上記下部電極とほぼ同じ外周形状
    を有するように形成された容量絶縁膜と、上記容量絶縁膜及び上記下部電極の外周部の側面上に形
    成された絶縁体サイドウォールと、 金属材料により構成され、上記容量絶縁膜の上面に接触
    する第1の部分膜と上記容量絶縁膜に接触しない第2の
    部分膜とを有する上部電極と、 少なくとも上記上部電極を覆う層間絶縁膜と、 上記層間絶縁膜を貫通して上記上部電極のうち上記第2
    の部分膜に達するコンタクト孔と、 少なくとも上記コンタクト孔を埋めて上記上部電極に接
    続される電極配線と、上記電極配線と上記上部電極との間に設けられ、両者の
    密着性を高めるための電極配線下層膜と を備えている容
    量素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の容量素子において、 上記上部電極の上記第2の部分膜は、平面的に見て上記
    容量絶縁膜とはオーバーラップしない領域を有してお
    り、 上記電極配線は、上記第2の部分膜のうち上記容量絶縁
    膜とオーバーラップしない領域で上記上部電極に接続さ
    れていることを特徴とする容量素子。
  3. 【請求項3】 基板と、 上記基板の上に形成された導体膜からなる下部電極と、 上記下部電極の上に形成された容量絶縁膜と、 金属材料により構成され、上記容量絶縁膜の上面の一部
    のみに接触する第1の部分膜と上記容量絶縁膜に接触し
    ない第2の部分膜とを有する上部電極と、 上記容量絶縁膜のうち上記上部電極と接触していない領
    域の少なくとも一部を覆う下敷き用絶縁膜と、 少なくとも上記上部電極を覆う層間絶縁膜と、 上記層間絶縁膜を貫通して上記上部電極のうち上記第2
    の部分膜に達するコンタクト孔と、 少なくとも上記コンタクト孔を埋めて上記上部電極に接
    続される電極配線と、上記電極配線と上記上部電極との間に設けられ、両者の
    密着性を高めるための電極配線下層膜とを 備え、 上記上部電極のうち上記第2の部分膜は、上記下敷き用
    絶縁膜の上で平面的に見て上記容量絶縁膜とオーバーラ
    ップする領域を有しており、 上記電極配線は、上記第2の部分膜のうち平面的に見て
    上記容量絶縁膜とオーバーラップする領域で上記上部電
    極に接続されていることを特徴とする容量素子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載
    の容量素子において、 上記容量絶縁膜の外周に沿った領域を覆う容量値規定用
    絶縁膜と、 上記容量値規定用絶縁膜のうち上記容量絶縁膜の外周に
    沿った領域を除く主領域の上方に位置する領域に形成さ
    れた容量値規定用開口とをさらに備え、 上記上部電極の上記第1の部分膜は、上記容量値規定用
    開口内に形成されていることを特徴とする容量素子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載
    の容量素子において、 上記上部電極を構成する金属材料は、白金,イリジウ
    ム,パラジウム及びルテニウムのうち少なくともいずれ
    か1つを含むことを特徴とする容量素子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載
    の容量素子において、 上記上部電極は、白金膜,イリジウム膜,パラジウム膜
    およびルテニウム膜のうち少なくともいずれか2つの膜
    を積層して構成されていることを特徴とする容量素子。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の容量素子におい
    て、 上記上部電極は、下地の面に垂直な柱状の結晶構造を有
    することを特徴とする容量素子。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のうちいずれか1つに記載
    の容量素子において、 上記容量絶縁膜は、 ストロンチウム,ビスマスおよびタンタルのうちいずれ
    か1つを主成分とする第1の酸化物と、 鉛,ジルコンおよびチタンのうちいずれか1つを主成分
    とする第2の酸化物と、 上記第1及び第2の酸化物の複合物とのうちいずれか1
    つにより構成されていることを特徴とする容量素子。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のうちいずれか1つに記載
    の容量素子において、 上記金属配線下層膜は、チタン膜であることを特徴とす
    る容量素子。
  10. 【請求項10】 基板上に導体膜及び誘電体膜を順次形
    成する第1の工程と、 上記導体膜及び上記誘電体膜を共通のマスク部材を用い
    てエッチングして、ほぼ同じ外周形状を有する下部電極
    および容量絶縁膜を形成する第2の工程と、基板上にサイドウォール用絶縁膜を堆積した後、異方性
    エッチングを行って上記容量絶縁膜及び下部電極の外周
    部の端面上に絶縁体サイドウォールを形成する第3の工
    程と、 基板上に上部電極用金属膜を形成する第4の工程と、 上記上部電極用金属膜をパターニングして、上記容量絶
    縁膜の上面に接触する第1の部分膜と、上記絶縁体サイ
    ドウォールの上を含む上記基板上に位置する第2の部分
    膜とを有する上部電極を形成する第5の工程と、 基板上に層間絶縁膜を形成する第6の工程と、 上記層間絶縁膜を貫通して上記上部電極の第2の部分膜
    に達するコンタクト孔を形成する第7の工程と、 基板上に電極配線下層膜及び配線用金属膜を順次堆積し
    た後これをパターニングして、上記コンタクト孔を埋め
    て上記上部電極の上記第2の部分膜に接続される電極配
    線を形成する第8の工程とを備えている容量素子の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 基板上に導体膜及び誘電体膜を順次形
    成する第1の工程と、 上記導体膜及び上記誘電体膜をパターニングして下部電
    極および容量絶縁膜を形成する第2の工程と、 基板上に下敷き用絶縁膜を形成する第3の工程と、 上記下敷き用絶縁膜を部分的に除去して、上記容量絶縁
    膜の一部を露出させる第4の工程と、 基板上に上部電極用金属膜を形成する第5の工程と、 上記上部電極用金属膜をパターニングして、上記容量絶
    縁膜の露出している領域上で上記容量絶縁膜の上面に接
    触する第1の部分膜と、上記下敷き用絶縁膜の上で上記
    容量絶縁膜とオーバーラップする領域に位置する第2の
    部分膜とを有する上部電極を形成する第6の工程と、 基板上に層間絶縁膜を形成する第7の工程と、 上記層間絶縁膜を貫通して上記上部電極の第2の部分膜
    に達するコンタクト孔を形成する第8の工程と、 基板上に電極配線下層膜及び配線用金属膜を順次堆積し
    た後これをパターニングして、上記コンタクト孔を埋め
    て上記上部電極の上記第2の部分膜に接続される電極配
    線を形成する第9の工程とを備えている容量素子の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の容量素子の製造方法
    において、 上記第4の工程では、上記下敷き用絶縁膜のうち上記容
    量絶縁膜の外周付近の領域を除く主領域の上方に位置す
    る領域を除去して容量規定用開口を形成し、 上記第6の工程では、上記上部電極の第2の部分膜を上
    記容量規定用開口内に形成することを特徴とする容量素
    子の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項10〜12のうちいずれか1つ
    に記載の容量素子の製造方法において、 上記金属配線下層膜として、チタン膜を形成することを
    特徴とする容量素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項10〜13のうちいずれか1つ
    に記載の容量素子の製造方法において、 上記上部電極用金属膜を形成する工程は、スパッタリン
    グにより行われることを特徴とする容量素子の製造方
    法。
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