JP3193434B2 - ウレタン塗膜の常温硬化用改質剤及びウレタン塗膜の常温硬化方法 - Google Patents

ウレタン塗膜の常温硬化用改質剤及びウレタン塗膜の常温硬化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウレタン塗料用改質剤
及びこれを利用したウレタン塗膜の常温硬化方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】
(1) 発明の背景 2液混合型の常温硬化性ウレタンは、引張強度、伸び、
耐摩耗性、耐薬品性などに優れた特性を有するので、こ
れらの特性を生かして建物の床、廊下、屋上、外壁、ベ
ランダ等の防水用塗料として広く用いられている。ここ
に塗膜形成用に用いられている常温硬化性ウレタンとし
ては、ウレタンプレポリマーと活性水素化合物とからな
る組成物が利用され、ここにウレタンプレポリマーとし
ては、例えばトリレンジイソシアネートとポリエーテル
ポリオールとを反応させた末端イソシアネート基含有ウ
レタンポリマーが、また活性水素化合物としては、ジク
ロロジアミノジフェニルメタンをポリオールに溶解させ
たものが用いられている。
【0003】(2) 従来技術の問題点 しかしながら、このような従来の2液混合型の常温硬化
性ウレタン塗料においては、2液を混合した後、塗装面
が歩行可能な程度になるまで硬化するのに半日(12時
間)から1日(24時間)もの長時間を必要とする。この
ため、補修用塗装などに際しては、硬化完了までの間、
長時間に亙り通行止め等の不利益を忍ばねばならないと
いうのが実情である。従って、若しこの硬化速度を速く
することができれば、経済的に大きなメリットを期待で
きる。
【0004】ところで、反応型塗料における反応速度、
即ち硬化速度を速くする方法としては、一般に反応(硬
化)触媒量を増加させる方法が採られるが、触媒の増量
は2液混合後の増粘速度を速めるため、必然的に可使時
間(ポットライフ)が短くなって作業性を低下させる。
加えて、混合時に含まれた気泡の脱泡が組成物の増粘に
より困難となるため、塗装面の仕上がりが悪くなると共
に、塗膜中に気泡が含まれる結果、塗膜の強度及び防水
性能も低下するのを免れない。
【0005】更に別の問題として、ウレタン塗料の硬化
速度は塗装時の温度によっても大きく影響されるため、
季節による温度状態に対処して、高温用(夏用)、中温
用(春秋用)及び低温用(冬用)という具合に、季節に
相応しい量の硬化促進剤を配合した製品を季節毎にそれ
ぞれ準備しておく必要(ロ) があったが、このことも生産
管理、保管場所等の面で煩わしい問題であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、触媒
に替え特殊な改質剤を採択することによって、作業性を
低下させることなしに硬化速度を速め、しかも仕上がり
においても優れた常温硬化性ウレタン塗料の硬化手段を
提供することを目的とする。本発明は、更に二義的な目
的として、季節に対処した多様なウレタン塗料の準備を
不必要化することにより、本塗料の生産、流通、使用な
どの面における合理化を図ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1) 概要 以上の課題を解決するため、本発明は、消泡剤1〜20
重量%、硬化促進剤10〜30重量%及び溶剤50〜8
0重量%からなることを特徴とするウレタン塗膜の常温
硬化用改質剤、及び前記改質剤をウレタンプレポリマー
(A成分)と活性水素化合物(B成分)とからなる塗料
組成物中に配合することを特徴とするウレタン塗膜の常
温硬化方法を要旨とするものである。なお、前記改質剤
は、A成分とB成分の混合時、塗料組成物の塗装直前に
配合されるのがよい。以下、発明に関連する主要な事項
について分説する。
【0008】(2) ウレタンプレポリマー(A成分) 本発明の対象となる塗料の主要成分であるウレタンプレ
ポリマー(A成分)は、ポリヒドロキシ化合物と過剰の
有機ポリイソシアネートとを反応させることによって得
られ、分子末端に遊離のイソシアネート基を有する。こ
こに“ポリヒドロキシ化合物”としては、ポリエーテル
ポリオール、ポリエステルポリオール等を例示できる
が、ポリエーテルポリオールの方がより好ましい。
【0009】また上記ポリヒドロキシ化合物と反応せし
められる“有機ポリイソシアネート”としては、2個以
上のイソシアネート基を持つ芳香族ポリイソシアネート
や脂肪族ポリイソシアネートが挙げられるが、トリレン
イソシアネート( TDI,TDI−100 、TDI−80,
TDI−65等)が好適である。なお、ウレタンプレポリ
マー中の遊離イソシアネート量は、2〜15%、好ましく
は3〜8%の範囲である。
【0010】(3) 活性水素化合物(B成分) 更に活性水素化合物(B成分)としては、ジクロロジア
ミノジフェニルメタン(MOCA)、MOCAの多核体、ジア
ミノジフェニルメタン(DAM) 、ジエチルトルエンジアミ
ン(DETDA) 等の芳香族ポリアミン化合物やポリエーテル
ポリオール、ポリエステルポリオール等のポリヒドロキ
シ化合物を例示できるが、殊にMOCA又はその多核体
をポリエーテルポリオールに溶解させたものが望まし
い。
【0011】(4) 改質剤 本発明の改質剤は、消泡剤、硬化促進剤及び溶剤からな
る混合物であるが、消泡剤としては、アクリル系消泡剤
を使用し、硬化促進剤としては酸系触媒からなるものを
使用し、溶剤としては活性水素基を持たないものを使用
することに特徴を有する。アクリル系消泡剤は、色別れ
や撥きを生じさせないで機能するのが好ましく、また、
オクリル酸やフタル酸等の酸系触媒は、硬化促進性に優
れると共に、硬化物の劣化を促進しない点で有効であ
る。なお、溶剤としては、例えば、トルエン、キシレ
ン、ターペン等が使用できる。
【0012】上記改質剤中の消泡剤:硬化促進剤:溶剤
の配合比は、重量%として1〜20:10〜30:50〜80(合
計100 重量%)が好ましく、本改質剤がA成分のウレタ
ンプレポリマー100 重量部に対して20重量部以下の割合
で配合されるのが好ましい。配合量が20重量部を超える
と、溶剤量が多くなるため硬化物に好ましくない収縮を
生じる。
【0013】(5) その他の補助成分 本発明においては、必要に応じて可塑剤、充填剤、顔
料、安定剤等をA成分又はB成分中に予め配合しておく
ことができる。また改質剤として用いられる消泡剤、硬
化促進剤、溶剤等の一部が、補助的にA又はB成分中に
予め配合されていてもよい。
【0014】
【作用】上述のように、ウレタン組成物の硬化速度と可
使時間及び仕上がりとの間には二律相反的な問題(イ) が
ある。またウレタン塗料の硬化速度が温度により大きな
影響を受けるため、季節毎の気温に適した多様な製品を
準備しなければならないという、生産、流通及び使用上
の問題(ロ) がある。
【0015】そこで先ず上記(イ) の問題について、本発
明の改質剤中には、泡抜けを促進する消泡剤と硬化性を
速くする硬化促進剤と混合時の粘度を低下させることに
より可使時間を延長させるための溶剤との3成分を予め
一定の比率で混合されているため、例えば多量の改質剤
の添加により系中の硬化促進剤の量が多くなれば、消泡
剤、溶剤の量も一定の比率で増加することになるため、
常に泡抜けと可使時間の調和が得られ、このため仕上が
り性が良く、かつ硬化性の速いウレタン塗料組成物が得
られる。
【0016】次に(ロ) の問題について、本発明の改質剤
では、温度条件に応じてその添加量を増減することによ
り塗料の硬化速度をほぼ一定化させることができるの
で、従来のような、季節に応じた多様な製品の準備を不
必要化する。
【0017】なお付加的な利点として、2液型塗料成分
の何れかに予め消泡剤や硬化促進剤を配合しておく必要
がないため、これらの成分が炭酸カルシウムの如き充填
剤により吸着されて活性を減殺するという欠点を予防で
きる点を挙げることができる。特に酸触媒は、炭酸カル
シウムにより触媒活性を低下せしめられ易いので、改質
剤の形で塗装作業の直前に塗料組成物中に配合するとい
う方法は硬化速度を速めたいという目的上有効である。
【0018】以上の利点に加えて、本発明改質剤は、消
泡剤、硬化促進剤といった比較的少量の成分を溶剤で希
釈した混合物の形態でウレタンプレポリマー(A成分)
と活性水素化合物(B成分)とからなる塗料組成物中に
配合するため、全体に均一に混合し易く、混合不良によ
る部分的な未硬化現象を防止させる作用効果を奏する。
【0019】
【実施例】以下、実施例及び比較例により発明具体化の
例及び効果につき述べるが例示は単に説明用のもので発
明思考の限定を意図したものではない。
【0020】(1) ウレタンプレポリマー(A成分)の製
造 平均分子量3000のポリオキシプロピレントリオール434g
と平均分子量2000のポリオキシプロピレングリコール25
3gと1,4-ブタンジオール36g とを夫々計量混合し、これ
にトリレンジイソシアネート(TD1-80)277gを添加して80
℃で5時間撹拌しながら反応させた後、反応物にジオク
チルフタレート110gを添加、混合し、末端イソシアネー
ト基含量6.3 %<粘度7000cps/25℃のウレタンプレポリ
マーを得た。
【0021】(2) 活性水素化合物(B成分)の製造 下表1の配合(重量部)に従って各成分を計量、混合し
た後、3本ロールにて混練処理して粘度10000 CPS /25
℃の活性水素化合物を得た。
【0022】
【表1】
【0023】(3) 改質剤の調製 下表2の配合(重量部)に従い、各成分を計量、混合し
て本発明の改質剤を得た。
【0024】
【表2】
【0025】(4) 塗膜試験 上記ウレタンプレポリマー、活性水素化合物及び改質剤
を下表3に示した配合(重量部)に従って反応させ、厚
さ2mmの硬化塗膜を作成した。結果を下表4に示す。
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】注)1)原料混合後、B型粘度計で6×104c
psに達するまでの時間。2)ショアA硬度計で60に達する
までの時間。3)JIS A 6021に準処して測定。
【0029】以上の実施例と比較例との対照から明らか
なように、本発明の改質剤は、触媒を使用した比較例2
のものに比べて可使時間が二倍に延長するのみならず、
仕上がり性及び機械的強度に優れ、また比較例1のもの
と比較しても歩行可能時間が1/3 に短縮するという顕著
な硬化促進硬化を示すことが判る。
【0030】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、作業性を
低下させることなしに硬化速度を速め、しかも仕上がり
においても優れた常温硬化性ウレタン塗料の硬化手段を
提供できたことにより、ウレタン塗装工程を合理化しう
るという格別の効果を奏する。本発明は、更に季節に応
じた多様な塗料製品の準備を不要化することにより、生
産、流通及び使用面での合理化を促進しうる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−86060(JP,A) 特開 昭54−144430(JP,A) 特開 平3−50276(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 1/00 - 201/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系消泡剤1〜20重量%、酸系
    触媒からなる硬化促進剤10〜30重量%及び活性水素
    基を持たない溶剤50〜80重量%からなることを特徴
    とするウレタン塗膜の常温硬化用改質剤。
  2. 【請求項2】 請求項1の改質剤を、分子末端に遊離の
    イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー活性
    水素化合物からなる塗料組成物中に配合することを特徴
    とするウレタン塗膜の常温硬化方法。
  3. 【請求項3】 前記改質剤が、前記ウレタンプレポリマ
    ー100重量部に対して20重量部以下の割合で配合さ
    れる請求項2に記載のウレタン塗膜の常温硬化方法。
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