JP3193321B2 - 帯電防止性ポリエステルフィルム - Google Patents

帯電防止性ポリエステルフィルム

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JP3193321B2 JP12057597A JP12057597A JP3193321B2 JP 3193321 B2 JP3193321 B2 JP 3193321B2 JP 12057597 A JP12057597 A JP 12057597A JP 12057597 A JP12057597 A JP 12057597A JP 3193321 B2 JP3193321 B2 JP 3193321B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は帯電防止性ポリエス
テルフィルムに関し、更に詳しくは帯電防止性、背面転
写性、耐削れ性、耐ブロッキング性及び回収性に優れ
た、磁気カード(例えばテレホンカード、プリペイドカ
ード)、電子材料、グラフィック材料、製版フィルム、
OHPフィルム、磁気記録材料(例えばオーディオテー
プ、ビデオテープ等の磁気テープやフロッピーディスク
等の磁気ディスク)等に有用な、特に磁気カード用に有
用な帯電防止性ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルムは磁気カード用と
して、また包装材料用、写真材料用、磁気記録媒体用、
印刷材料用等のベースフィルムに広く使用されている
が、プラスチックフィルム共通の問題として静電気が発
生しやすく、製膜工程、加工工程、さらに製品の使用時
等において種々のトラブルを発生しやすいという欠点が
ある。
【0003】特にテレホンカード、プリペイドカード等
の磁気カード用に厚物の白色ポリエステルフィルムが使
用されているが、その製造工程、加工工程や最終製品と
しての帯電防止性に難点があり、フィルム表面に帯電防
止性塗膜を形成する方法が種々提案され、かつ実用化さ
れている。この帯電防止性塗膜に含有させる帯電防止剤
としては従来より低分子型のものや高分子型のものが知
られているが、それぞれ長短を有する。そこで帯電防止
剤はその特性を用途に合わせて使い分けられている。
【0004】例えば、低分子型の帯電防止剤としては、
スルホン酸塩基を有する長鎖アルキル化合物(特開平4
−28728号公報)等のような界面活性剤型のアニオ
ン系帯電防止剤が知られており、また高分子型の帯電防
止剤としては、主鎖にイオン化された窒素元素を有する
ポリマー(特開平3−255139号公報、特開平4−
288127号公報、特開平6−172562号公報)
や、スルホン酸塩変性ポリスチレン(特開平5−320
390号公報)等が知られている。
【0005】しかし、低分子型の帯電防止剤を用いた帯
電防止性塗膜では、帯電防止剤の一部が塗膜中を移動し
て界面に集積しフィルムの反対面等に移行することによ
る問題や、帯電防止性が経時的に悪化するという問題が
ある。一方、高分子型の帯電防止剤を用いた帯電防止性
塗膜では、良好な帯電防止性を発現するためには多量の
帯電防止剤の配合が必要であったり、膜厚の厚い帯電防
止性塗膜を形成させることが必要であるため経済的でな
い。また、製品とならない屑フィルム(例えば製品から
切断除去したフィルム端部等)を回収し、フィルム製造
用の再生材料として使用すると、溶融製膜の際に再生材
料中に含まれる塗膜成分が熱劣化し、得られたフィルム
が著しく着色し実用性に欠ける(回収性が劣る)ものと
なる等の問題がある。更に、フィルム同士が剥離し難い
(ブロッキング)欠点や塗膜が剥がれやすい欠点等があ
り、その解決が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の問題点を解消し、帯電防止性、背面転写
性、回収性、耐削れ性、耐ブロッキング性に優れた帯電
防止性ポリエステルフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、
下記式(1)で示される構造の繰り返し単位を主成分と
する帯電防止剤(A)を含む塗液を塗布し、乾燥、延伸
してつくられた帯電防止性塗膜が設けられていることを
特徴とする帯電防止性ポリエステルフィルムによって達
成される。
【0008】
【化2】
【0009】[式(1)中、R1、R2はそれぞれH又は
CH3、R3、R6はそれぞれ炭素数が2〜10のアルキ
レン基、R4、R5はそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化
水素基、n,mはそれぞれ1〜40の数、Y-はハロゲ
ンイオン、モノもしくはポリハロゲン化アルキルイオ
ン、ナイトレートイオン、サルフェートイオン、アルキ
ルサルフェートイオン、スルホネートイオン又はアルキ
ルスルホネートイオンを示す。]
【0010】本発明においてポリエステルフィルムを構
成するポリエステルは、ジカルボン酸成分とグリコール
成分とからなる線状ポリエステルである。このジカルボ
ン酸成分としてはテレフタル酸、イソフタル酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル
酸、4,4´−ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、
セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等を例示しうる。特
にフィルムの機械的性質の点からテレフタル酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0011】グリコール成分としてはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、1,6−へキサンジオール、
シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール
等を例示しうる。特にフィルムの剛直性の点からエチレ
ングリコールが好ましい。
【0012】上記のポリエステルは、第3成分として上
記ジカルボン酸成分あるいはグリコール成分を共重合し
たコポリエステルであってもよく、三官能以上の多価カ
ルボン酸成分あるいはポリオール成分を、得られるポリ
エステルが実質的に線状となる範囲(例えば5モル%以
下)で少量共重合したポリエステルであってもよい。
【0013】かかるポリエステルは常法によりつくるこ
とができ、ポリエステルの固有粘度(オルソクロロフェ
ノール中、35℃)が0.45以上であるとフィルムの
剛性が大きい等の機械的特性が良好となるため好まし
い。上記ポリエステルには、白色顔料、例えば酸化チタ
ン及び/または硫酸バリウムを含有させることができ
る。このほかに酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグ
ネシウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク等のよう
な無機フィラー、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレ
ン樹脂、架橋アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等
のような耐熱性ポリマーからなる有機フィラー、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレンコポリ
マー、オレフィン系アイオノマーのような他の樹脂、安
定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤等を必要
に応じて添加することもできる。
【0014】本発明における白色ポリエステルフィルム
は酸化チタン、硫酸バリウム等の白色顔料を5〜20重
量%含んでおり、その表面光沢度は所望により、任意に
選択することができる。
【0015】本発明においてポリエステルフィルムは二
軸延伸フィルムであることが好ましく、その厚さは20
μm以上、好ましくは50〜500μm、特に好ましく
は75〜300μmである。この厚さが20μm未満で
はフィルムの腰が弱くなる。一方フィルムが厚すぎ、例
えば500μmを超えると製膜性が劣る傾向が見られ
る。
【0016】本発明において上記ポリエステルフィルム
の少なくとも片面に設ける帯電防止塗膜は、帯電防止剤
(A)を含む塗液を塗布し、乾燥、延伸して設けられ
る。
【0017】本発明における帯電防止剤(A)は下記式
(1)で示される構造の繰り返し単位を主成分とする化
合物である。
【0018】
【化3】
【0019】[式(1)中、R1、R2はそれぞれH又は
CH3、R3、R6はそれぞれ炭素数が2〜10のアルキ
レン基、R4、R5はそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化
水素基、n,mはそれぞれ1〜40の数、Y-はハロゲ
ンイオン、モノもしくはポリハロゲン化アルキルイオ
ン、ナイトレートイオン、サルフェートイオン、アルキ
ルサルフェートイオン、スルホネートイオン又はアルキ
ルスルホネートイオンを示す。]
【0020】前記帯電防止剤(A)のうち、式(1)中
のY-がR7SO3 -で示されるアルキルスルホネートイオ
ン(ただし、R7は炭素数が1〜5の飽和炭化水素基で
ある。)であり、R3がエチレン基であり、nが1〜4
0の数であり、R6がエチレン基であり、mが1〜40
の数であるものは、塗膜とポリエステルフィルムとの接
着性、塗膜の耐熱性が良好であり、特に帯電防止性に優
れるので好ましい。
【0021】本発明における帯電防止性塗膜には、塗膜
とポリエステルフィルムとの接着をより強固なものとす
るために、前記帯電防止剤(A)とバインダー樹脂
(B)とが含まれることが好ましい。このバインダー樹
脂としてはポリエステル樹脂(B−1)、アクリル樹脂
(B−2)、アクリル変性ポリエステル樹脂(B−3)
等を例示することができ、これらの樹脂から選ばれる1
種以上の樹脂を用いることが好ましい。とくにポリエス
テル樹脂(B−1)またはアクリル樹脂(B−2)を用
いると、帯電防止性塗膜とポリエステルフィルムとの密
着性が良好になるため好ましく、ポリエステル樹脂(B
−1)とアクリル樹脂(B−2)を併用すると接着性が
良好で、かつ帯電防止性フィルムを回収し再使用する際
に再生フィルムの着色を抑制できるためさらに好まし
い。ポリエステル樹脂(B−1)とアクリル樹脂(B−
2)を併用する場合は、ポリエステル樹脂(B−1)を
アクリル樹脂(B−2)よりも多い量用いることが好ま
しい。
【0022】前記ポリエステル樹脂(B−1)はジカル
ボン酸成分とグリコール成分とを構成成分とする線状ポ
リエステルである。
【0023】このジカルボン酸成分としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6ーナフタレンジ
カルボン酸、4,4−ジフェニルジカルボン酸、1,4
ーシクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン
酸、フェニルインダンジカルボン酸、ダイマー酸等を例
示することができる。これらの成分は二種以上を用いる
ことができる。更に、これらの成分とともにマレイン
酸、フマル酸、イタコン酸等の如き不飽和多塩基酸やp
−ヒドロキシ安息香酸、p−(β−ヒドロキシエトキ
シ)安息香酸等の如きヒドロキシカルボン酸を少割合用
いることができる。不飽和多塩基酸成分やヒドロキシカ
ルボン酸成分の割合は高々10モル%、好ましくは5モ
ル%以下である。
【0024】またグリコール成分としては、エチレング
リコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール、キシリレングリコール、ジメチロール
プロピオン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ポリ(エチレンオキシ)グリコール、ポリ(テトラメチ
レンオキシ)グリコール、ビスフェノールAのアルキレ
ンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのアルキレ
ンオキサイド付加物等を例示することができる。これら
は二種以上を用いることができる。
【0025】かかるポリオール成分の中でもエチレング
リコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加
物やプロピレンオキサイド付加物、1,4−ブタンジオ
ールが好ましく、更にエチレングリコール、ビスフェノ
ールAのエチレンオキサイド付加物やプロピレンオキサ
イド付加物が好ましい。
【0026】また、前記ポリエステル樹脂(B−1)に
は、水性液化を容易にするために若干量の、スルホン酸
塩基を有する化合物やカルボン酸塩基を有する化合物を
共重合させることが可能であり、その方が好ましい。
【0027】このスルホン酸塩基を有する化合物として
は、例えば5−Naスルホイソフタル酸、5−アンモニ
ウムスルホイソフタル酸、4−Naスルホイソフタル
酸、4−メチルアンモニウムスルホイソフタル酸、2−
Naスルホイソフタル酸、5−Kスルホイソフタル酸、
4−Kスルホイソフタル酸、2−Kスルホイソフタル
酸、Naスルホコハク酸等のスルホン酸アルカリ金属塩
系またはスルホン酸アミン塩系化合物等が好ましく挙げ
られる。
【0028】このカルボン酸塩基を有する化合物として
は、例えば無水トリメリット酸、トリメリット酸、無水
ピロメリット酸、ピロメリット酸、トリメシン酸、シク
ロブタンテトラカルボン酸、ジメチロールプロピオン酸
等、あるいはこれらのモノアルカリ金属塩等が挙げられ
る。なお、遊離カルボキシル基は共重合後にアルカリ金
属化合物やアミン化合物を作用させてカルボン酸塩基と
する。
【0029】前記アクリル樹脂(B−2)は、アクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸ソーダ、アクリル酸アンモニウム、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリル酸、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
ブチル、メタクリル酸ソーダ、メタクリル酸アンモニウ
ム、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジル
メタクリレート、アクリロニトリル、アクリルアミド、
メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等
を例示することができる。これらのモノマーは、例えば
スチレン、酢酸ビニル、、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、ジビニルベンゼン、スチレンスルホン酸ソーダ、ビ
ニルスルホン酸ソーダ、メタリルスルホン酸ソーダ等の
他の不飽和単量体と併用することもできる。
【0030】前記アクリル変性ポリエステル樹脂(B−
3)は、前記ポリエステル樹脂(B−1)の存在下でア
クリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸ソーダ、アクリル酸アンモニ
ウム、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリル
酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸ソーダ、メタクリル酸アン
モニウム、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリ
シジルメタクリレート、アクリロニトリル、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド等で例示されるアクリル系単量体を重合させて作ら
れたグラフト共重合体であり、スチレン、酢酸ビニル、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、ジビニルベンゼンスチレ
ンスルホン酸ソーダ、ビニルスルホン酸ソーダ、メタリ
ルスルホン酸ソーダ等の他の不飽和単量体を共重合成分
として含むものであってもよい。
【0031】本発明における帯電防止性塗膜には、塗膜
とポリエステルフィルムとの接着性を調節するため、上
記以外のバインダー樹脂を配合することができる。かか
る樹脂としては、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビ
ニル樹脂、ポリエーテル樹脂、水溶性樹脂等を挙げるこ
とが出来る。
【0032】本発明における帯電防止性塗膜には、塗膜
とポリエステルフィルムとの接着を強固なものとし、帯
電防止性フィルムの耐ブロッキング性を良好なものとす
るため、界面活性剤(C)を配合することが好ましい。
かかる界面活性剤(C)としては、例えばアルキレンオ
キサイド単独重合体、アルキレンオキサイド共重合体、
脂肪族アルコール・アルキレンオキサイド不可物、長鎖
脂肪族置換フェノール・アルキレンオキサイド不可物、
多価アルコール脂肪酸エステル、長鎖脂肪族アミドアル
コール等のノニオン系界面活性剤、4級アンモニウム塩
を有する化合物、アルキルピリジニウム塩を有する化合
物、スルホン酸塩を有する化合物等のカチオン系または
アニオン系界面活性剤等を挙げることができ、特にノニ
オン系界面活性剤が塗膜とベースフィルムとの接着性や
帯電防止フィルムの耐ブロッキング性に対する効果が優
れるため好ましい。
【0033】本発明における帯電防止性塗膜は、前記の
帯電防止剤(A)を含む塗膜であるが、更にバインダー
樹脂(B)を含む組成からなる塗膜であることが好まし
い。帯電防止性塗膜に含まれる帯電防止剤(A)の割合
は、帯電防止性を良好なものにするため5重量%以上で
あることが好ましく、10重量%以上であることが更に
好ましい。帯電防止剤(A)の割合が、5重量%未満で
あると帯電防止性が不足するようになる。
【0034】本発明における帯電防止性塗膜を形成させ
る塗液が、前記の帯電防止剤(A)10〜80重量%、
バインダー樹脂(B)20〜80重量%並びに界面活性
剤(C)0〜25%を含む固形分組成を含む水性塗液で
あって、帯電防止剤(A)が、前記式(1)[ただし、
式(1)中、R1、R2はそれぞれH又はCH3、R3、R
6はそれぞれ炭素数が2〜10のアルキレン基、R4、R
5はそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化水素基、n,m
はそれぞれ1〜40の数、Y-はハロゲンイオン、モノ
もしくはポリハロゲン化アルキルイオン、ナイトレート
イオン、サルフェートイオン、アルキルサルフェートイ
オン、スルホネートイオン又はアルキルスルホネートイ
オンを示す。]で示される構造の繰り返し単位を主成分
とする化合物であり、バインダー樹脂(B)が2次転移
点20〜100℃のアクリル樹脂(B−2)(以下「ア
クリル樹脂」(B−2−1)という)であって、帯電防
止性塗膜の表面エネルギーが37〜73dyne/cm
かつ対水接触角が40〜110度であることが帯電防止
性フィルムを例えば磁気カード用に用いた際に塗膜とベ
ースフィルムとの接着性や帯電防止フィルムの耐ブロッ
キング性、耐熱性、低湿度における帯電防止性が優れる
ため特に好ましい。
【0035】上記の帯電防止性塗膜において、帯電防止
剤(A)が10〜80重量%の範囲であると塗膜とポリ
エステルフィルムとの接着性および帯電防止性が良好で
あり、バインダー樹脂(B)が20〜80重量%の範囲
であると帯電防止性および塗膜とポリエステルフィルム
との接着性が良好であり、界面活性剤(C)0〜25%
の範囲であると塗膜とポリエステルフィルムとの接着性
および帯電防止性フィルムの耐ブロッキング性が良好な
ものとなる。
【0036】上記の帯電防止性塗膜に用いる帯電防止剤
(A)は、前記式(1)中のY-がCH3SO3 -、C25
SO3 -またはC37SO3 -であり、R3、R6がそれぞれ
24でありかつn、mがそれぞれ2〜10の数である
ことが好ましい。
【0037】帯電防止剤(A)の平均分子量(数平均分
子量)は任意であるが、3000〜300000、更に
5000〜100000であることが好ましい。この平
均分子量が3000未満であると、帯電防止剤(A)の
背面転写性が悪化する傾向があり、平均分子量が300
000を越えると塗液の粘度が高くなりすぎフィルムに
均一に塗布し難くなる傾向がある。
【0038】本発明における帯電防止性塗膜は水性塗液
(水を媒体とするもの)として塗布して形成することが
好ましいが、有機溶剤を溶剤として塗布して形成するこ
とも可能である。この有機溶剤としては、メチルエチル
ケトン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、トルエ
ン、キシレン、メタノール、エタノール、n−プロパン
ノール、イソプロパノール等を例示することができる。
これらは単独で、もしくは複数を組み合わせて用いるこ
とができる。
【0039】前述の帯電防止剤(A)を含む塗液には塗
膜表面の滑り性を良好なものとし、フィルムの耐ブロッ
キング性を良好なものとするため、接着性等の特性を損
なわない範囲で滑剤を添加することができる。この滑剤
としては、例えばポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、メ
ラミン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、尿素樹脂、
ベンゾグナミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹
脂等の微粒子を挙げることができる。これらの樹脂の微
粒子は、塗膜に微粒子で含まれるものであれば熱可塑性
であっても熱硬化性のものであってもよい。
【0040】さらに本発明の目的を損なわない範囲にお
いて、塗液に他の界面活性剤、紫外線吸収剤、顔料、潤
滑剤、ブロッキング防止剤、メラミン、エポキシ、アジ
リジン等の架橋剤や他の帯電防止剤等の他の添加剤を配
合することができる。
【0041】本発明における塗液の固形分濃度は、通常
30重量%以下であり、更には0.5〜30重量%であ
ることが好ましい。この割合が0.5重量%未満である
と、ポリエステルフィルムへの濡れ性が不足し、また3
0重量%を超えると塗布外観が悪化するので好ましくな
い。
【0042】本発明においては前述の各成分を含む塗液
をポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布する
が、該フィルムとしては結晶配向が完了する前のポリエ
ステルフィルムが好ましい。この配向結晶が完了する前
のポリエステルフィルムとしては、該ポリエステルを熱
溶融してそのままフィルム状となした未延伸フィルム、
未延伸フィルムを縦方向または横方向の何れか一方に配
向せしめた一軸延伸フィルム、縦方向及び横方向の二方
向に低倍率延伸配向せしめたもの(最終的に縦方向及び
横方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前の
二軸延伸フィルム)等を例示することができる。
【0043】ポリエステルフィルムへの塗液の塗布方法
としては、公知の任意の塗工法が適用できる。例えばロ
ールコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコ
ート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプ
レーコート法、エアーナイフコート法、含浸法及びカー
テンコート法等を単独または組み合わせて適用すると良
い。なお、水性塗液を用いる場合には、塗剤の安定性を
助ける目的で若干量の有機溶剤を含ませても良い。
【0044】塗布量は走行しているフィルム1m2あた
り0.5〜50g、さらには5〜30gが好ましい。最
終乾燥塗膜の厚さとしては、0.02〜1μmが好まし
く、さらに好ましくは0.05〜0.8μmである。塗
膜の厚さが0.02μm未満であると、帯電防止性が不
十分となり、他方1μmを超えると、耐ブロッキング性
が低下するので好ましくない。塗布はフィルムの用途に
応じて片面のみに行うことも両面に行うこともできる。
塗布後、乾燥することにより、均一な塗膜となる。
【0045】本発明においては、ポリエステルフィルム
に塗液を塗布した後、乾燥、好ましくは延伸処理を行う
が、この乾燥は90〜130℃で2〜20秒間行うのが
好ましい。この乾燥は延伸処理の予熱処理ないし延伸時
の加熱処理をかねることができる。ポリエステルフィル
ムの延伸処理は、温度70〜140℃で縦方向に2.5
〜7倍、横方向に2.5〜7倍、面積倍率で8倍以上、
さらには9〜28倍延伸するのが好ましい。再延伸する
場合には、1.05〜3倍の倍率で延伸するのが好まし
い(但し、面積倍率は前記と同じ)。延伸後の熱固定処
理は最終延伸温度より高くかつ融点以下の温度で1〜3
0秒行うのが好ましい。例えばポリエチレンテレフタレ
ートフィルムでは170〜240℃で2〜30秒熱固定
するのが好ましい。
【0046】かくして得られた帯電防止易接着性ポリエ
ステルフィルムは、例えば表面エネルギーが37〜73
dyne/cmかつ対水接触角が40〜110度であ
り、また表面固有抵抗(温度23℃、湿度60%)が3
×1012[Ω/□]以下、特に2×1010〜2×1011
[Ω/□]であり、接着性、帯電防止性、耐ブロッキン
グ性、背面転写性、耐削れ性、回収性に優れたものであ
り、特に磁気カード用フィルムとして有用である。
【0047】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。本発明における評価は次に示す方法で行った。
【0048】1.表面固有抵抗(帯電防止性) サンプルフィルムの表面固有抵抗を、タケダ理研社製固
有抵抗測定器を使用し、測定温度23℃、測定湿度60
%の条件で、印加電圧500Vで1分後の表面固有抵抗
値(Ω/□)を測定した。尚、表面固有抵抗値は3×1
12(Ω/□)以下が好ましく、3×1011(Ω/□)
以下が更に好ましい。
【0049】2.耐ブロッキング性 50mm幅に切断したサンプルフィルムの積層物塗膜塗
設面と非塗設面とを重ねあわせ.50kg/cm2の荷
重下、60℃×80%RHにて17時間処理した後、塗
設面と非塗設面との剥離力を測定し、耐ブロッキング性
を下記の基準で評価した。 ランクA: 剥離力≦10g(耐ブロッキング性良好) ランクB: 10g<剥離力≦30g(耐ブロッキング性やや不良) ランクC: 30g<剥離力 (耐ブロッキング性不良)
【0050】3.対水接触角 対水接触角は上記サンプルフィルムを、帯電防止性塗膜
面と反対の面を上にして接触角測定装置(エルマ社製)
にセットし、温度23℃の条件にて水滴を落下させてか
ら1分後の接触角を読み取ることにより測定した。
【0051】4.背面転写性 サンプルフィルムの帯電防止性塗膜面とその反対面とを
重ねて6kg/cm2の荷重を加え、50℃×70%R
Hの条件で17時間処理した後、反対面の対水接触角
(θ:背面転写性の代用特性)を測定し、下記の基準に
より評価した。 ランクA: θ≧55°(背面転写性良好) ランクB: 55°>θ≧48°(背面転写性やや良好) ランクC: 48°>θ (背面転写性不良)
【0052】なお、背面転写性が全く無いフィルムの対
水接触角は60〜72°であり、背面転写性良好なフィ
ルムの対水接触角は55°以上であり、背面転写性が著
しい(背面転写性不良)フィルムの対水接触角は48°
未満である。
【0053】5.耐削れ性 20mm幅に切断したフィルムサンプルを用い、フィル
ムの帯電防止性塗膜面と直径10mmの円柱状ステンレ
ス製固定バーにあてて200gの荷重を加えた状態で8
0m走行させた後、バーに付着した塗膜の白粉を観察
し、耐削れ性を下記の基準で評価した。 ランクA:バーに白粉の付着が無い(耐削れ性良好) ランクB:バーに白粉がやや付着する(耐削れ性やや不
良) ランクC:バーに白粉が多量に付着する(耐削れ性不
良)
【0054】6.再生フィルムの着色度(回収性) 帯電防止性塗膜を設けないフィルムを粉砕し、押出機に
て約300℃で溶融しチップ化した。次いで、得られた
チップを用いて溶融製膜し、ブランクフィルムを作成し
た。このフィルムの着色度をブランクとした。一方、帯
電防止性塗膜を設けたサンプルフィルムを粉砕し、押出
機にて約300℃で溶融しチップ化した。次いで、得ら
れたチップを用いて溶融製膜し、再生フィルムを作成し
た。このフィルムの着色度を下記の基準により評価し
た。 ランクA:着色度がブランクフィルム並み ランクB:フィルムがやや着色している ランクC:フィルムの着色度が大で実用性に欠ける
【0055】7.UVインキの接着性 サンプルの帯電防止性塗膜面と反対の面に厚さ250μ
mのポリエステルフィルムを接着剤で貼り付け、次に帯
電防止性塗膜面の上に紫外線硬化型印刷インキ(東洋イ
ンキ製フラッシュドライFDO紅APN)をRIテスタ
ー(明製作所製)により印刷した後、中圧水銀灯(80
W/cm、一灯式;日本電池製)UVキュア装置でキュ
アリングを行い、厚み3.0μmのUVインキ層を形成
させた。このUVインキ層上にセロテープ(18mm
幅;ニチバン製)を15cmの長さに貼り、この上を2
Kgの手動式荷重ロールで一定の荷重を与え、フィルム
を固定してセロハンテープの一端を90゜方向に剥離す
ることにより剥離接着力を評価した。接着性は次の基準
で評価した。 ランクA:インキ層が全く剥離しない(インキ接着性良
好) ランクB:塗膜とインキ層間が部分的に凝集破壊状に剥
離する(インキ接着性やや良好) ランクC:塗膜とインキ層間が層状に剥離する(インキ
接着性不良)
【0056】[実施例1]固有粘度0.65(オルソク
ロロフェノール中、35℃)のポリエチレンテレフタレ
ート(PET)90重量%と酸化チタン10重量%からな
る組成物を溶融して冷却ドラム上にキャストし、縦方向
に3.6倍延伸した。このフィルムの片面にテレフタル
酸(22mol%)−イソフタル酸(1mol%)−
2,6−ナフタレンジカルボン酸(65mol%)−
4,4´−ジフェニルジカルボン酸(12mol%)−
エチレングリコール(75mol%)−1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール(10mol%)−ビスフェノー
ルAのプロピレンオキサイド付加物(15mol%)か
らつくられた共重合ポリエステル(B−1;Tg=80
℃、平均分子量=21,500)75重量%、下記式
(2)で示される高分子帯電防止剤20重量%、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル5重量%からなる
固形分組成の10重量%水性液を4g/m2(wet)
の量マイクログラビアコート法にてフィルムの両面に塗
布した。乾燥後、横方向に3.6倍延伸し、230℃で
熱処理して厚さ100μmの二軸延伸ポリエステルフィ
ルムを得た。このフィルムの特性を表1に示す。
【0057】
【化4】
【0058】[実施例2]実施例1で用いた共重合ポリ
エステル(B−1)を、メタクリル酸メチル(30mo
l%)、アクリル酸エチル(55mol%)、アクリロ
ニトリル(10mol%)及びN−メチロールメタクリ
ルアミド(5mol%)から作成されたアクリル共重合
体(B−2;数平均分子量=258000)に変更する
以外は実施例1と全く同様にして二軸延伸ポリエステル
フィルムを得た。このフィルムの特性を表1に示す。
【0059】[実施例3]塗膜の組成を、実施例1で用
いた共重合ポリエステル(B−1)33重量%、実施例
2で用いたアクリル共重合体(B−2)32重量%、前
記式(2)で示される高分子帯電防止剤30重量%、及
びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル5重量%
に変更する以外は実施例1と全く同様にして二軸延伸ポ
リエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表1
に示す。
【0060】[実施例4]実施例3で用いた高分子帯電
防止剤の[CH3SO3 -]を[C25SO3 -]に変更す
る以外は実施例3と全く同様にして二軸延伸ポリエステ
ルフィルムを得た。このフィルムの特性を表1に示す。
【0061】[実施例5]塗液の組成を、共重合ポリエ
ステル(B−1)44重量%、アクリル共重合体(B−
2)44重量%、前記式(2)で示される高分子帯電防
止剤7重量%及びポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル5重量%に変更する以外は実施例1と全く同様に
して二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このフィル
ムの特性を表1に示す。
【0062】[実施例6]塗液の固形分組成を、共重合
ポリエステル(B−1)23重量%、アクリル共重合体
(B−2)24重量%、前記式(2)で示される高分子
帯電防止剤48重量%及びポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル5重量%に変更する以外は実施例1と全
く同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。こ
のフィルムの特性を表1に示す。
【0063】[実施例7]実施例3のポリエチレンテレ
フタレート(PET)をポリエチレンナフタレート(PE
N)に変えた以外は同様にして二軸延伸ポリエステルフ
ィルムを得た。このフィルムの特性を表1に示す。
【0064】[比較例1]塗液の固形分組成を、実施例
1で用いた共重合ポリエステル(B−1)70重量%、
帯電防止剤としてポリスチレンスルホン酸ナトリウム2
5重量%及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル5重量%に変更する以外は実施例1と全く同様にして
二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの
特性を表1に示す。
【0065】[比較例2]塗液の固形分組成を、実施例
1で用いた共重合ポリエステル(B−1)70重量%、
帯電防止剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム25重量%及びポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル5重量%に変更する以外は実施例1と全く同様に
して二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このフィル
ムの特性を表1に示す。
【0066】[比較例3]実施例1において、組成物を
塗布せずに得た二軸延伸ポリエステルフィルムの特性を
表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、従来のものに比べて、
低湿度下における帯電防止性に優れ、しかも接着性、耐
ブロッキング性、背面転写性、耐削れ性、回収性に優れ
た、磁気カード用フィルム等に有用な帯電防止性ポリエ
ステルフィルムを提供することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−193542(JP,A) 特開 平10−24541(JP,A) 特開 平8−143691(JP,A) 特開 平8−156207(JP,A) 特開 平8−157625(JP,A) 特開 平8−157626(JP,A) 特開 平8−157627(JP,A) 特開 平8−281891(JP,A) 特開 平8−309940(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C08J 7/04 C09D 133/24 - 133/26

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
    に、下記式(1)で示される構造のくり返し単位を主成
    分とする帯電防止剤(A)を含む塗液を塗布し、乾燥、
    延伸してつくられた帯電防止性塗膜が設けられているこ
    とを特徴とする帯電防止性ポリエステルフィルム。 【化1】 [式(1)中、R1、R2はそれぞれH又はCH3、R3
    6はそれぞれ炭素数が2〜10のアルキレン基、R4
    5はそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化水素基、n,
    mはそれぞれ1〜40の数、Y-はハロゲンイオン、モ
    ノもしくはポリハロゲン化アルキルイオン、ナイトレー
    トイオン、サルフェートイオン、アルキルサルフェート
    イオン、スルホネートイオン又はアルキルスルホネート
    イオンを示す。]
  2. 【請求項2】 帯電防止剤(A)の式(1)中のY-
    7SO3 -で示されるアルキルスルホネートイオン(た
    だし、R7は炭素数が1〜5の飽和炭化水素基であ
    る。)である請求項1記載の帯電防止性ポリエステルフ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 帯電防止剤(A)の式(1)中のR3
    エチレン基である請求項1記載の帯電防止性ポリエステ
    ルフィルム。
  4. 【請求項4】 帯電防止剤(A)の式(1)中のR6
    エチレン基である請求項1記載の帯電防止性ポリエステ
    ルフィルム。
  5. 【請求項5】 塗液が、帯電防止剤(A)5〜100重
    量%と、ポリエステル樹脂(B−1)、アクリル樹脂
    (B−2)及びアクリル変性ポリエステル樹脂(B−
    3)からなる群から選ばれた少なくとも1種のバインダ
    ー樹脂(B)0〜95重量%の固形分組成を含む水性塗
    液である請求項1記載の帯電防止性ポリエステルフィル
    ム。
  6. 【請求項6】 帯電防止剤(A)が式(1)で示される
    構造の繰り返し単位[ただし、式(1)中、R1、R2
    それぞれH又はCH3、R3は炭素数が2〜10のアルキ
    レン基、R4、R5はそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化
    水素基、R6はエチレン基、n,mはそれぞれ1〜40
    の数、Y-はR7SO3 -で示されるアルキルスルフェート
    イオン、R7は炭素数が1〜5の飽和炭化水素基であ
    る。]を主成分とする化合物であり、バインダー樹脂
    (B)が2次転移点20〜100℃のアクリル樹脂であ
    って、帯電防止性塗膜が帯電防止剤(A)10〜80重
    量%、バインダー樹脂(B)20〜80重量%並びに界
    面活性剤(C)0〜25重量%からなる固形分組成を含
    む水性塗液を塗布し、乾燥、延伸してつくられ、塗膜の
    表面エネルギーが37〜73dyne/cmかつ対水接
    触角が40〜110度である、磁気カードに用いる請求
    項5記載の帯電防止性ポリエステルフィルム。
  7. 【請求項7】 ポリエステルフィルムが白色ポリエステ
    ルフィルムである請求項1または6記載の帯電防止性ポ
    リエステルフィルム。
  8. 【請求項8】 ポリエステルフィルムが透明ポリエステ
    ルフィルムである請求項1または6記載の帯電防止性ポ
    リエステルフィルム。
  9. 【請求項9】 帯電防止性塗膜の上に磁性層を積層し、
    かつ該磁性層面と反対の面に紫外線硬化インキ層を設け
    た請求項7記載の帯電防止性ポリエステルフィルム。
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