JP3193167U - 耐力パネル取付金物 - Google Patents

耐力パネル取付金物 Download PDF

Info

Publication number
JP3193167U
JP3193167U JP2014003649U JP2014003649U JP3193167U JP 3193167 U JP3193167 U JP 3193167U JP 2014003649 U JP2014003649 U JP 2014003649U JP 2014003649 U JP2014003649 U JP 2014003649U JP 3193167 U JP3193167 U JP 3193167U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
load
bearing panel
hardware
mounting portion
panel mounting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2014003649U
Other languages
English (en)
Inventor
田 繁 男 山
田 繁 男 山
藤 暁 伊
藤 暁 伊
村 和 弘 梅
村 和 弘 梅
冨 博 之 新
冨 博 之 新
間 秀 治 本
間 秀 治 本
井 美 恵 子 酒
井 美 恵 子 酒
Original Assignee
株式会社ホンマ・アーキライフ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ホンマ・アーキライフ filed Critical 株式会社ホンマ・アーキライフ
Priority to JP2014003649U priority Critical patent/JP3193167U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3193167U publication Critical patent/JP3193167U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

【課題】木舞壁の様に壁厚が薄くとも耐力パネルを設置できるようにした耐力パネル取付金物を提供し、更に軸組構造体の変形に耐力を保ちながら、一定の範囲まで変形できる様に耐力パネルを保持する耐力パネル取付金物を提供する。【解決手段】建築物における壁面内に配置される耐力パネル31を保持するための金物であって、建築物における壁面の周り又は壁面内に存在する構造体に対して、ビス及び釘を含む締結部材35で固定される金物取付部と、取付部から曲折して形成された、壁面に対して平行な面であって、ビス及び釘を含む締結部材によって耐力パネルを保持する耐力パネル取付部とからなり、金物取付部及び耐力パネル取付部は、ヤング率が、6.9×104N/mm2以上、且つ20×104N/mm2以下の材料を用いて形成されている耐力パネル取付金物10,20とする。【選択図】図4

Description

本考案は建築物の耐震補強などに用いられる耐力パネルを設置する為の金物と、当該金物によって耐力パネルを設置した建築物に関し、特に壁厚が薄い場所でも設置できるようにした耐力パネルを設置する為の金物と、当該金物によって耐力パネルを設置した建築物に関する。
周知のとおり、住宅その他の建築物には、建物の自重や屋根の積雪などで鉛直方向にかかる荷重と、地震や強風などによる水平方向にかかる荷重に抵抗して建物を支えるための耐力パネルが用いられている。
従来、かかる耐力パネルは、枠体の対角線に筋交いを入れたり、構造用合板を張って補強したものが知られており、最近では、柱同士または柱と間柱との間に出来合いの耐力パネルを嵌め込むことも行われている。
このような耐力パネルの設置技術については、従来から種々提案されている。例えば特許文献1(特開2008−308820号公報)では、在来軸組木造建築物をリフォームする際に、耐震補強するための耐力パネル構造が提案されている。即ち、この特許文献1では、在来軸組木造建築物の柱間に構造用合板を止め付けることにより壁倍率を高めた耐力パネル構造として、特殊な構造用面材を用いることなく、一般的な構造用合板により大きな壁倍率が得られ、筋交いが不要で、施工性にも優れた耐力パネル構造を提供するべく、筋交いを用いることなく、厚さ9mm以上の構造用合板の外周部を、柱、土台、貫等の軸組材に対し100mm以下の間隔で、材料規格SWCH18Aまたはこれと同等以上の品質を有するビスにより止め付け、壁倍率を4.0以上となるようにし、軸組材どうしの接合部は補強金物で補強し、必要な強度を得ることが提案されている。
また、特許文献2(特開平08−302861号公報)では、耐力パネルとその建築工法に関し、室内面積の減少を生じることがないと共に、壁下地としてプラスターボードを用いることで耐力パネルの強度が高められ、柱間の何れの面からも配管や配線作業を可能とするべく、横幅が柱間、縦幅が土台の木材や桁、貫等の横架材間の寸法と同一寸法に形成された構造用合板の4辺の表裏両面に、4辺材の厚さを加えた厚さが柱の寸法と同一寸法となる4辺材を釘等の締結具で固定して耐力パネルを構成し、この耐力パネルの4辺材を柱や横架材に釘で締結する事が提案されている。
更に、特許文献3(特開平11−293817号公報)では、木造建物の軸組構造における構造用耐力パネルであって、改良された強度を有する構造用耐力パネルを提供するべく、構造用面材の片面に周縁部を残して上下横枠材及び左右縦枠材、並びに中間縦枠材を付設した構造用壁パネルの該上下横枠材及び左右縦枠材が軸組の内周に嵌合せられ、かつ、軸組を構成する軸組材に、該構造用壁パネルの前記構造用面材周縁部、並びに、前記上下横枠材及び左右縦枠材が、それぞれ釘打ち固定されてなる構造用耐力パネルが提案されている。
特開2008−308820号公報 特開平08−302861号公報 特開平11−293817号公報
前記のとおり、耐力パネルは建築物の耐震補強などの為に使用されていたが、その固定には耐力パネルを柱、土台、貫等の軸組材に対して直接ビス止めしたり、耐力パネルの四辺を固定する木材を用いたり、或いは上下横枠材及び左右縦枠材を介して軸組材に固定することが行われていた。
しかしながら、木材などの枠材を用いて固定する方法の場合には、当該耐力パネルを十分な力で保持する関係上、少なからず一定の幅や大きさに形成されなければならない。よって、耐力パネルを設ける柱間の領域が薄い場合、即ち壁厚が薄い場合には、この耐力パネルを固定する為の木材(枠材)を設置することができなかった。その結果、耐力パネルを設置した場合には、この耐力パネルの外側に設けられる内壁面は、柱よりも突出してしまう事があった。
そこで本考案では、壁厚が薄い領域であって耐力パネルを設置できるようにした耐力パネル取付金物、及びこの金物を使用して耐力パネルを取り付けた建築物を提供することを第1の課題とする。
また、木造軸組建築物に耐力パネルを設置する場合においては、本来、軸組み構造自体は横方向(水平方向)には、一定の範囲で歪み変形することができる能力を持っている。よって、このような軸組構造の建築物に耐力パネルを設置する場合には、横方向(水平方向)の変形に対しては剛性を保つことも重要であるが、一定の剛性を以って面内変形できることが望ましい。何故ならば、軸組み構造自体が持っている一定の範囲で歪み変形しながら、地震力を受ける能力を阻害することなく補強するのが望ましいからである。
そこで本考案では、軸組構造体の変形に際して耐力を保ちながら、一定の範囲まで変形できる様に耐力パネルを保持することのできる耐力パネル取付金物、及びこの金物を使用して耐力パネルを取り付けた建築物を提供することを第2の課題とする。
更に、伝統的な土壁工法の一つとして木舞壁がある。これは木舞で作った下地を芯にして泥にわらを切り込んだ荒壁を厚く塗り、その上に粘土に砂を調合してわらを切り込んだ中塗りをし、その上に漆喰を塗りこんだ上塗りをして形成している。このような木舞壁は柱や貫などとの結合が弱い事から、耐震強度不足が憂慮されていた。一方で、このような木舞壁は、60mm角程度の柱間に設けられている事も多く、このような場所に耐力パネルを設置するには、従来の工法では無理であった。
そこで本考案では、既存の木舞壁に対しても耐力パネルを設置できるようにした耐力パネル取付金物、及びこの金物を使用して耐力パネルを取り付けた建築物を提供することを第3の課題とする。
上記課題の少なくとも何れかを解決するべく、本考案では設置する幅が狭く、しかも所定の柔軟性を有する材料で形成した耐力パネル取付金物、及びこの金物を使用して耐力パネルを取り付けた建築物を提供する。
即ち、本考案では、前記課題の少なくとも何れかを解決するべく、建築物における壁面内に配置される耐力パネルを保持するための金物であって、建築物における壁面の周り又は壁面内に存在する構造体に対して、ビス及び釘を含む締結部材で固定される金物取付部と、当該取付部から曲折して形成された、壁面に対して平行な面であって、ビス及び釘を含む締結部材によって耐力パネルを保持する耐力パネル取付部とからなり、当該金物取付部及び耐力パネル取付部は、ヤング率が、6.9×104N/mm2以上、且つ20×104N/mm2以下の材料を用いて形成されている耐力パネル取付金物を提供する。
この耐力パネル取付金物は、ヤング率が6.9×104N/mm2以上、且つ20×104N/mm2以下、更に望ましくは、7.5×104 N/mm2以上、且つ20×104 N/mm2以下の材料で形成するのが望ましい。このようなヤング率を有する材料としては、例えば黄銅(真鍮)が挙げられる。この黄銅(真鍮)であれば、延展性が高く、鉄などと比較しても耐腐食性が優れており、更に製造コストの点でも望ましいものとなる。また、耐力パネルの取付に際してタッピングビスを使用する場合、特に下孔等を設けなくとも、ビスを打ち込むことができる為、作業性が大幅に向上する。
上記のようなヤング率を有する材料を用いて形成することにより、一定の範囲までは、耐力パネルとの一体性を確保して、この耐力パネルによって横方向の変形や歪みに耐えることができる。そして一定以上の力が作用した場合には、耐力パネル取付金物自体が変形することから、横方向の変形や歪みに対して、ある程度追従しながら耐えることができる。その結果、地震などにおける横揺れに対しては、一定の範囲までは応力を保ちながら追従変形することにより耐えることができる。即ち、本考案にかかる耐力パネル取付金物を使用することにより、壁面の耐震強度を高めるだけでなく、変形によるエネルギー吸収効果も期待できる。すなわち、ダンパー効果により制振性能も向上させることができる。
また、この耐力パネル取付金物は、金物取付部及び耐力パネル取付部が、共に厚さ0.8mm以上、2.0mm以下に形成するのが望ましい。上記したヤング率を有する材料を用いて、この厚さに形成することにより、例えば既存の木舞壁に対して耐力パネルを設置した場合においても当該木舞壁の耐震補強を実現し、壁面の変形に抗しながらも追従するような状態で耐力パネルを設置することができる。
そして、この耐力パネル取付金物は、建築物における壁面の周り又は壁面内に存在する構造体(即ち、壁の周りに存在する柱、土台、貫、或いはこの壁内に存在する貫など)に対して、ビス及び釘等の締結部材で固定するための金物取付部と、当該取付部から曲折して形成された、壁面に対して平行な面であって、ビス及び釘等の締結部材によって耐力パネルを保持する耐力パネル取付部とを備えて形成される。即ち、この耐力パネル取付金物は、相互に交差する向きに展開する金物取付部及び耐力パネル取付部を備えて構成されている。なお、この金物取付部と耐力パネル取付部との間には曲折部を形成する他、任意に変形可能なように曲折させた緩衝部分を設けることもできる。
また、前記金物取付部には、締結部材を打ち込む孔部を予め形成することができる。このような孔部を形成しておけば、設置作業時における作業性を向上させるだけでなく、更にビスや釘などの設置間隔を一定に保つことができる。この金物取付部に形成する孔部は、80mm以上、150mmの間隔で形成する事が望ましい。金物取付部に対して孔部を形成しているのは、当該耐力パネル取付金物を構造体に取り付ける締結部材として木ネジを使用することが望ましい為である。一方で、耐力パネル取付部に対しては、必ずしも前記したような孔部を形成する必要性は無い。何故ならば、耐力パネルを表側(室内側)から壁面内に設置する際、耐力パネル取付部は耐力パネルの奥に存在し、孔部を確認できない為である。よって、この場合には、耐力パネル側からタッピングビスを差し込んで、その奥に存在する耐力パネル取付部まで貫通させることにより、当該耐力パネルを固定することができる。
前記耐力パネル取付金物は、前記した要件を備える限りにおいて、様々な形状に形成することができる。例えば、前記金物取付部と耐力パネル取付部とが直交する向きに交わる、断面略L字状のL字型金物として形成したり、また前記金物取付部を、長手方向に直交する横断面形状がコ字状であって、このコ字状の金物取付部の先端部から外側に曲折するように耐力パネル取付部が展開するハット型金物として形成することができる。例えばL字型金物であれば、柱や土台に対して耐力パネルを取り付ける為に使用することができ、ハット型金物であれば、貫に対して耐力パネルを取り付ける為に使用することができる。
そして本考案では上記の耐力パネル取付金物を用いて、壁面内に耐力パネルを設けた建築物を提供する。即ち、少なくとも何れかの壁面内に耐力パネルを設置した建築物であって、前記耐力パネルは、上記した本考案にかかる耐力パネル取付金物によって、柱、土台又は貫に固定されている事を特徴とする建築物である。
かかる建築物においては、壁面が耐力パネルによって補強されていることから、耐震強度は大幅に向上する。しかも上記本考案にかかる耐力パネル取付金物は、所定のヤング率を有する材料、特に金属材料、更に望ましくは黄銅(真鍮)を用いて形成していることから、横揺れなどに対しては、一定の力で抵抗しながらも変形することができ、これにより制振効果を発揮することができる。更に、耐力パネルを設置する耐力パネル取付金物は、その設置幅を狭くすることができるのであるから、既存の木舞壁の様に、壁の厚さが薄い場合であっても設置することができ、これにより、見た目においては既存の状態を保持しながらも、耐震強度を向上させた木舞壁を形成することができる。
上記本考案にかかる耐力パネル取付金物を使用することにより、耐力パネルを設ける柱間の領域が薄い場合、即ち壁厚が薄い場合であっても耐力パネルを設置することができる。特に、この耐力パネル取付金物は、その設置領域を狭くすることができるのであるから、既存の木舞壁のように薄い壁の内部に耐力パネルを設置した場合であっても、壁面を柱から突出させずに収めることができる。
また本考案にかかる耐力パネル取付金物は、一定のヤング率を有する材料で形成していることから、軸組構造体の変形に際しては、耐力を保ちながら一定の範囲まで変形できる様に耐力パネルを保持することができる。その結果、自身等の様な横方向(水平方向)の変形に対しては、耐力パネル取付金物自体が一定の抵抗を以って変形することができるようになり、耐力パネルの設置部分に対して力が集中するのを阻止し、柱、土台、貫等を破損させるおそれを少なくすことができる。
そして本考案にかかる耐力パネル取付金物は、狭い幅で形成されている事から、細い柱に対しても設置することができ、それ故に、狭い柱の間に存在する木舞壁に対しても耐力パネルを納まり良く設置することができる。
第一の実施の形態にかかる耐力パネル取付金物の設置状態を示しており、(A)斜視図、(B)端面図 第二の実施の形態にかかる耐力パネル取付金物の設置状態を示しており、(A)斜視図、(B)端面図 第三の実施の形態にかかる耐力パネル取付金物を示す、(A)変形前の端面図(B)変形後の端面図 実施例における耐力パネルの設置状態を示す、(A)正面図、(B)X−X断面矢視図、(C)Y−Y断面矢視図 実験結果をグラフ 各試験体について、3回の押し引きの繰り返し試験を行い、破断した時の変形角を確認した実験結果を示すグラフ
以下、図面を参照しながら本考案にかかる耐力パネル取付金物の幾つかの例を具体的に示す。但し、本考案にかかる耐力パネル取付金物は、本実施の形態に限定されるものでは無く、考案の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
図1は第一の実施の形態にかかる耐力パネル取付金物10の設置状態を示す(A)斜視図、(B)端面図である。特にこの実施の形態にかかる耐力パネル取付金物10は、柱や土台に対して耐力パネル31を設置するのに適した形状に形成されており、長さ方向に直交する向きの断面が略「L」字状になるように形成されている。この実施の形態にかかる耐力パネル取付金物は、柱や土台などに対して固定される板状に形成された金物取付部12と、この金物取付部から立ち上がっている板状の耐力パネル取付部14とを備えて構成されており、それぞれの取付部には、ビス等の締結具を通すための孔部16が100mm間隔で形成されている。特に本実施の形態において、前記金物取付部にのみ孔部16を設け、耐力パネル取付部には孔部16を設けていないが、耐力パネル取付部には孔部16を設ける事を除外するものでは無い。
本実施の形態において、金物取付部12と耐力パネル取付部14とは黄銅(真鍮:ヤング率は11×105N/mm2)を用いて一体形成したものであり、約1.5mmの厚さで形成している。また、金物取付部12の幅は25mmで、先端から12.5mmの位置に孔部16を設けている。一方で、耐力パネル取付部14は22.5mmの幅に形成している。
以上のように形成した図1の耐力パネル取付金物10を柱や土台33に設置する際には、金物取付部12と、柱又は土台33との間には、合板からなるパッキン材32を設けている。築年数が多い建築物に対して耐力パネル31を設置する際、柱や土台33が歪んでいる場合もある。そこでこの歪みを解消する為に、合板からなるパッキン材32を設置し、この耐力パネル取付金物10を安定して設置できるようにするものである。かかるパッキン材32は、金物取付部12とほぼ同じ幅に形成するのが望ましい。また、このパッキン材32は、柱や土台33の歪みや凹凸を解消できる程度の弾力性又は塑性を有するものであれば、合板以外の材料で形成しても良い。
また図2は、第二の実施の形態にかかる耐力パネル取付金物20の設置状態を示しており、(A)斜視図、(B)端面図を示している。特にこの実施の形態にかかる耐力パネル取付金物20は、壁の中に存在する貫34に対して耐力パネル31を固定するのに適した耐力パネル取付金物20である。この図に示す耐力パネル取付金物20は、長さ方向に直交する向きの断面形状がハット形金物の形状を有しており、金物取付部22を断面略「コ」字状に形成し、その先端部から外側に曲折するようにして耐力パネル取付部24を形成している。
この図2に示す耐力パネル取付金物20は、厚さ1.5mmの黄銅(真鍮)で一体形成したものであり、コ字状に形成した金物取付部の底面は、内寸135mmで、深さ20mm、そして耐力パネル取付部20の幅は35mmに形成している。またコ字状に形成した金物取付部の底面には、300mm間隔でビスを取り付けるための孔部26を形成し、側面には10mmの深さ位置に、100mm間隔でビスを取り付けるための孔部26を形成している。
この図2に示した耐力パネル取付金物20を貫34に設置する際にも、金物取付部22の側面と貫34との間には、合板からなるパッキン材32を設けている。このパッキン材を設けることにより、歪んだ貫34との間の隙間を埋めて、当該耐力パネル取付金物20を確実に固定することができる。
図3は、第三の実施の形態にかかる耐力パネル取付金物40を示す、(A)変形前の端面図、(B)変形後の端面図である。この実施の形態にかかる耐力パネル取付金物40は、特に金物取付部42と耐力パネル取付部44との間に、任意に伸長できる緩衝部43を設けている。特に本実施の形態において、この緩衝部43は蛇腹状に湾曲させた部分として形成している。このような緩衝部43を設ける事により、壁面に対して必要以上の力や歪みが生じた場合には、この緩衝部43が伸長し、その力や歪みを吸収することができる。よって、この耐力パネル取付金物40を柱、貫又は土台、或いは耐力パネル31に対して取り付けている締結部材35(ビスなど)に作用する力が減じられ、耐力パネル31の固定や歪みの緩衝を確実に達成することができる。なお、このような緩衝部43を設けた耐力パネル取付金物40にあっては、弾性変形可能な材料、例えばバネ鋼などで形成する事もできる。
〔試験目的〕
本実施例では、前記図1及び図2に示した耐力パネル取付金物で耐力パネルを固定し、一辺に加えた荷重とせん断変形量との関係を調べ、どこまで耐えられるかを調べた。これにより、変形に対するエネルギーを吸収しながらも変形に追従できる耐震要素の効果と、変形量を確認し、実用性を確かめる事を目的として行った。
〔試験概要〕
(財)日本住宅・木材技術センターが発行する「木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2008年版)」に準拠して行った。
試験体として、厚さ12mmの構造用合板(日本農林規格:1級)を耐力パネル31として使用した。そして、この耐力パネル31を、図4に示すように、桁材51、柱材52、土台53、貫54からなる周辺材に対して、前記図1及び図2に示した耐力パネル取付金物10,20で固定して試験体を形成した。そして、桁材51に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力(荷重)と、せん断変形量を確認した。
せん断変形量は、土台53の高さ方向の中心から桁材51の高さ方向中心までの距離を1030mmとし、桁材51の高さ方向中心における水平方向への移動距離から算出した。即ち当該移動量が10mmである場合には、変形角は10/1030であり、1/103となる。よって変形角が1/30とは、桁材51の高さ方向中心における水平方向への移動距離が34.3mmであり、また1/15とは、桁材51の高さ方向中心における水平方向への移動距離が68.6mmである。
そしてこの実験は、正確性を期する為に、同様の試験体を3体(試験体1〜3)用意して、各試験体について実験を行った。その結果を、以下の表1に示すと共に、その結果をグラフにして図5に示す。
また図6は、各試験体について、3回の押し引きの繰り返し試験を行い、破断した時の変形角を確認した実験結果を示している。何れの試験体でも約1/15の変形角で破断しており、換言すれば、本実施の形態にかかる耐力パネル取付金物により耐力パネルを設置する事で、約1/15の変形角まで耐える事ができる事が確認された。
上記本考案にかかる耐力パネル取付金物は、既存の薄い壁に対しても耐力パネルを設置することができ、よって新築やリフォームを問わず、様々な建築分野で使用することができる。
10,20,40 耐力パネル取付金物
12,22,42 金物取付部
14,24,44 耐力パネル取付部
16,26 孔部
31 耐力パネル
32 パッキン材
33 土台
34 貫
35 締結部材
43 緩衝部
51 桁材
52 柱材
53 土台
54 貫

Claims (5)

  1. 建築物における壁面内に配置される耐力パネルを保持するための金物であって、
    建築物における壁面の周り又は壁面内に存在する構造体に対して、ビス及び釘を含む締結部材で固定される金物取付部と、当該取付部から曲折して形成された、壁面に対して平行な面であって、ビス及び釘を含む締結部材によって耐力パネルを保持する耐力パネル取付部とからなり、
    当該金物取付部及び耐力パネル取付部は、ヤング率が、6.9×104 N/mm2以上、且つ20×104N/mm2以下の材料を用いて形成されていることを特徴とする、耐力パネル取付金物。
  2. 前記金物取付部及び耐力パネル取付部は、厚さ0.8mm以上、2.0mm以下に形成されている、請求項1に記載の耐力パネル取付金物。
  3. 前記金物取付部及び耐力パネル取付部には、締結部材を打ち込む孔部が形成されており、耐力パネル取付部に形成されている孔部は、80mm以上、150mmの間隔で形成されている、請求項1又は2に記載の耐力パネル取付金物。
  4. 前記金物取付部は、長手方向に直交する横断面形状がコ字状であって、前記耐力パネル取付部は、当該コ字状の金物取付部の先端部から外側に曲折して展開している、請求項1〜3の何れか一項に記載の耐力パネル取付金物。
  5. 少なくとも何れかの壁面内に耐力パネルを設置した建築物であって、
    前記耐力パネルは、請求項1〜4の何れか一項に記載の金物によって、柱、土台又は貫に固定されている事を特徴とする建築物。
JP2014003649U 2014-07-09 2014-07-09 耐力パネル取付金物 Expired - Lifetime JP3193167U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014003649U JP3193167U (ja) 2014-07-09 2014-07-09 耐力パネル取付金物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014003649U JP3193167U (ja) 2014-07-09 2014-07-09 耐力パネル取付金物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3193167U true JP3193167U (ja) 2014-09-18

Family

ID=78223716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014003649U Expired - Lifetime JP3193167U (ja) 2014-07-09 2014-07-09 耐力パネル取付金物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3193167U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101894917B1 (ko) 강철판 접합 철골프레임을 이용한 철근콘크리트 구조물의 내진보강 구조
US20180328067A1 (en) Connector for use in inter-panel connection between shear wall elements
JP4655208B2 (ja) 耐力壁
JP2019196634A (ja) 木枠架構補強材
JP2007303070A (ja) 壁補強構造
JP7157475B2 (ja) 木構造建築物の耐力壁構造及び耐力壁施工方法
JP3122159U (ja) 建築物の耐震補強構造
JP2006132313A (ja) 基礎と架台の接合構造
JP2002180693A (ja) 耐震構造物並びに耐震連結用具
JP3193167U (ja) 耐力パネル取付金物
JP2007255045A (ja) 既設alc縦壁パネルの補強構造
JP2007138691A (ja) 建築物及び建造物の補強部材並びに補強構造
JP2007146437A (ja) 建築物の制振装置
JP2018009452A (ja) 吊り天井のブレース接続用金具及びこれを備えた吊り天井構造
JP2010084477A (ja) 制震構造
JP2009046923A (ja) 制振部材と制振補強された壁フレーム
KR101281206B1 (ko) 건물 개구부용 면진(免震)장치 및 그 제조방법
JP2008169608A (ja) 耐力壁
JP3215235U (ja) 制振パネル
KR102154778B1 (ko) 건축물 외부 비구조체의 내진보강을 겸하는 마감재의 시공방법 및 설치구조
JP2013060803A (ja) 耐震金物、及びこれを用いた耐震構造
JP5095424B2 (ja) 壁パネルの取付構造及び取付方法
JP6291164B2 (ja) 耐震断熱改修構造
JP6841509B2 (ja) 構造用合板を用いた耐力壁構造および耐力壁パネル
JP2002266430A (ja) 木造建物の補強金物

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20140801

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3193167

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250