JP3193000B2 - ヘッダー付き袋体及びその製造方法 - Google Patents

ヘッダー付き袋体及びその製造方法

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JP3193000B2
JP3193000B2 JP36569097A JP36569097A JP3193000B2 JP 3193000 B2 JP3193000 B2 JP 3193000B2 JP 36569097 A JP36569097 A JP 36569097A JP 36569097 A JP36569097 A JP 36569097A JP 3193000 B2 JP3193000 B2 JP 3193000B2
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一紀 山形
陽介 重本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッダー付き袋体
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の商品を収納した状態で店頭
販売できるようにした袋体は、本出願人において種々提
案してきたところである。このような商品包装用の袋体
は、合成樹脂から成る一対のフィルムないしシート(以
下総称してシート材という)を溶断溶着することにより
ほぼ矩形の袋体を構成し、袋体の上方に延設されたヘッ
ダー部に吊下孔等の吊下手段を形成している。従って、
袋体に商品を収納した状態で店頭販売するに際しては、
ヘッダー部の吊下手段を吊下ロッドに係止することによ
り、吊下状態で陳列することができる。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】ところで、袋体のヘッダー部は、店頭にお
ける陳列販売のためには今や必要不可欠とされている
が、商品を購入したエンドユーザにおいては、実用上の
意義を有しない。
【0004】多くの袋体は、エンドユーザにより廃棄さ
れる運命にあるが、近年、エンドユーザにおいて袋体を
繰返し使用するニーズがあり、例えば、菓子類や、ボル
トナット等の商品に関しては、リブ片と溝片の嵌着構造
による開閉自在なチャックテープを設けた商品包装袋が
提供されている。従って、このような商品に限らずと
も、商品を購入したエンドユーザが商品包装袋を廃棄す
ることなく繰返し使用できるものであれば便利であり、
省資源にも資する。
【0005】そこで、このようなニーズに応じるために
は、商品包装袋をチャック付きの袋体により構成するこ
とが望ましいが、前述のように店頭販売の必要性から袋
体にヘッダー部を設けると、袋体自体を繰返して使用す
るに際し、使い勝手が悪いという問題がある。
【0006】また、従来のチャック付き袋体は、素材メ
ーカーが提供する予めチャックテープを溶着したシート
材を用いて製袋されている。そこで、製袋メーカーにお
いては、既にチャックテープを溶着した状態のシート材
の供給を受けて製袋を行うため、該チャックテープの部
位ではシート材に印刷を施すことができず、袋体に対す
る印刷の自由度が大幅に制限されているのが現状であ
る。
【0007】また、チャックテープを設けた袋体は、開
閉自在とされるべき開口部をチャックテープにより閉鎖
された状態で製袋されため、該袋体に商品を装填する際
に、その都度、チャックテープを開放して袋体を開口さ
せなければならない手間があり、作業能率が悪い。特
に、嵌着状態にあるリブ片と溝片を離間させて袋体を開
口させる作業は、迅速容易に行い難く、煩雑な作業を強
いることになる。
【0008】更に、薄いフィルムをサイドシールするこ
とにより袋体を製袋する場合、分厚いチャックテープと
共に溶断された袋体の側縁部分において、チャックテー
プの溶断部とフィルムの溶断部の間にピンホールを生じ
易く、袋体の密封性を損なうばかりか、繰返し使用に際
し、ピンホールが容易に拡大してチャックテープとフィ
ルムの溶断溶着部を剥離する問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決したヘッダー付き袋体及びその製造方法を提供するも
のである。
【0010】 そこで、本発明のヘッダー付き袋体が手
段として構成したところは、表裏シート部を両側縁に沿
って溶断溶着することにより構成された袋体の上部に芯
材を有する吊下用のヘッダー部を設け、該袋体の下部開
口部に相互に嵌脱自在なリブ片と溝片を備えた一対のチ
ャックテープから成る開閉自在な開閉手段を設けた構成
において、前記ヘッダー部を区画する区画シールと該区
画シールの下方に位置する底シール部とにより袋体の全
幅にわたり表裏シート部を相互に溶着すると共に、該区
画シールと底シール部の間に位置し且つ溶着硬化した該
シールを引裂きガイドとして袋体をヘッダー部から分離
自在とする分離手段を設けて成る点にある。
【0011】 この際、袋体は、製袋された状態で、一
対のチャックテープのリブ片と溝片を相互に離間し開口
部を開放せしめて成り、一対のチャックテープを対向せ
しめると共に袋体の下部開口縁の内側に溶着しており、
更に、袋体の溶断溶着された両側縁を含み且つ該両側縁
から袋体の内側にはみ出すように前記一対のチャックテ
ープを圧潰状に溶着一体化した板状のテープ一体部を形
成している。
【0012】そして、本発明の製造方法が手段として構
成したところは、一対の帯状シート素材を重合した状態
で帯長手方向に移送しながら一側縁近傍部にヘッダー部
を形成し、該ヘッダー部を含む一対の帯状シート素材を
帯長手方向にほぼ直交して溶断するサイドシールによ
り、上部に吊下用のヘッダー部を設け下部に開口部を設
けた袋体を製造する方法において、前記ヘッダー部を形
成するに際し、該ヘッダー部に近傍する部位において一
対の帯状シート素材を帯長手方向に連続して溶着するこ
とにより底シール部を形成する底シール形成工程と、前
記底シール部の位置とヘッダー部との間の部位において
一対の帯状シート素材に帯長手方向に連続する分離手段
を形成する分離手段形成工程と、前記帯状シート素材の
移送過程において、一対の帯状シート素材の他側縁近傍
部にチャックテープを取付けるチャックテープ取付工程
とを構成して成り、前記チャックテープ取付工程は、対
向するリブ片と溝片を予め嵌着せしめることにより相互
に重合固定された一対のチャックテープを一対の帯状シ
ート素材の間に介装すると共に、各チャックテープをそ
れぞれが接する帯状シート素材に溶着するテープ固着工
程と、該テープ固着工程の後、帯状シート素材と共に移
送される一対のチャックテープの間に開放手段を介挿す
ることにより、リブ片と溝片を離間せしめるチャック開
放工程と、前記サイドシールにより形成される袋体の側
縁を含んで一対のチャックテープを圧潰状に溶着一体化
することによりテープ一体部を形成する溶着一体化工程
とを備えて成る点にある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の好ま
しい実施形態を詳述する。
【0014】(第1実施形態)図1(A)(B)(C)
に示す第1実施形態において、袋体1は、薄手の合成樹
脂フィルムから成るシート材を上部において半折し重合
せしめることにより表裏シート材2a、2bを構成し、
上部の折曲部に合成紙等の厚手の合成樹脂シートから成
る芯材3を介装することによりヘッダー部4を構成して
いる。図例の場合、芯材3の下縁に近傍して表裏シート
材2a、2bを袋体1の全幅にわたり区画シール5する
ことにより該芯材3を封入せしめている。
【0015】袋体1は、下部に開口部6を備え、表裏シ
ート材2a、2bの下縁により構成された開口縁6a、
6bに一対のチャックテープ7a、7bを介装し、各チ
ャックテープ7a、7bをそれぞれが接する開口縁6
a、6bに溶着8a、8bしている。尚、一方のチャッ
クテープ7aはリブ片9を備え、他方のチャックテープ
7bは溝片10を備えており、リブ片9は溝片10に嵌
脱自在である。
【0016】従来のサイドシールのように、袋体1は、
芯材3及びチャックテープ7a、7bを含んでシート材
2a、2bを袋体の両側縁に沿って溶断溶着11、11
することにより形成されている。尚、ヘッダー部4には
吊下孔やフック溝等の吊下手段12が形成されている。
【0017】袋体1には、前記区画シール5と平行な底
シール部13が形成され、袋体1の全幅にわたり表裏シ
ート材2a、2bを相互に溶着しており、該底シール部
13と区画シール5は近接状態にある。
【0018】そこで、前記底シール部13と区画シール
5の間には、袋体1の全幅にわたり分離手段14が設け
られており、図示実施例の場合、ミシン目15により分
離手段14を構成している。従って、ミシン目15を介
して袋体1を幅方向に容易に引き裂くことができ、図1
(D)に示すようにヘッダー部4を袋体1から分離する
ことができる。この際、図示実施例のように底シール部
13と区画シール5を近接配置しておけば、溶着により
硬化されたシール線がミシン目15に沿う引裂ガイドを
構成する。尚、ヘッダー部4の分離前後の何れにおいて
も、底シール部13が袋体1の底部を構成している。
【0019】図1(A)(C)に示すように、袋体1の
両側縁の部位において、表裏シート材2a、2bを含ん
で一対のチャックテープ7a、7bが圧潰状に溶着一体
化されたテープ一体部16を形成している。即ち、テー
プ一体部16においては、表裏のシート材2a、2b
と、チャックテープ7a、7bのテープ部分並びにリブ
片9及び溝片10が圧潰されて溶着一体化された板状部
を形成する。
【0020】袋体1は、製袋された状態で、一対のチャ
ックテープ7a、7bのリブ片9と溝片10を相互に離
間し開口部6を開放せしめている。従って、製袋後の袋
体1に商品を装填するに際しては、わざわざ開口部6を
開ける必要はなく、既に開放状態にある開口部6から袋
体1に商品を装填した後、開口縁6a、6bを圧着する
ことによりリブ片9を溝片10に嵌着せしめ封口すれば
良い。
【0021】(第1実施形態の第1変形例)図2(A)
に示す第1変形例においては、底シール部13を区画シ
ール5から離して設け、その間にミシン目15等の分離
手段14を設けている。
【0022】(第1実施形態の第2変形例)図2(B)
に示す第2変形例においては、ヘッダー部4を形成する
際、前述のような区画シールではなく、芯材3の下縁に
対して表裏シート材2a、2bがサンドイッチ状に溶着
される固定シール5aを設けている。そして、底シール
部13を固定シール5aから離して設け、その間にミシ
ン目15等の分離手段14を設けている。
【0023】(その他の変形例)上述の実施例では、分
離手段14をミシン目15により構成した例を説明した
が、分離手段14は、袋体1を幅方向に分断できるもの
であれば良く、ミシン目以外の種々の構成を採用でき
る。例えば、表裏シート材2a、2bを構成するフィル
ムを袋体1の幅方向に分子配向された延伸フィルムとす
れば、フィルム自体を容易に引き裂くことができる。同
様に、表面を延伸フィルムとし裏面を無延伸フィルムと
したラミネートフィルムを用いても良い。この際、袋体
1の側縁にV形等のノッチを切欠形成しておけば、引裂
ガイドとして機能する。或いは、表裏シート材2a、2
bに貼着したティアテープにより分離手段14を構成
し、該ティアテープを介してフィルムを引き裂くように
形成することも可能であり、その場合、シート材2a、
2bの素材は延伸フィルムと無延伸フィルムの何れでも
良い。
【0024】(製造方法の1実施形態)図3は、本発明
の製造方法の1実施形態を示しており、上述した第1実
施形態の袋体を製袋する場合を例示している。
【0025】製袋に際し、一対の帯状シート素材2、2
が重合された状態で帯長手方向に移送され、移送中に、
一側縁近傍部にヘッダー構成部4aが形成された後、該
ヘッダー構成部4aを含む一対の帯状シート素材2、2
を帯長手方向にほぼ直交して溶断するサイドシール11
aにより、上述したような上部に吊下用のヘッダー部4
を設け下部に開口部6を設けた袋体1が製造される。こ
の点は、従来の製袋方法と同様である。
【0026】前記ヘッダー構成部4aを形成するに際
し、区画シール5(又は固定シール5a)を形成するヘ
ッダーシール形成工程と、底シール部13を形成する底
シール形成工程と、ミシン目15の場合には該ミシン目
15による分離手段14を形成する分離手段形成工程
と、ヘッダー構成部4aに吊下手段12を打抜き形成す
る打抜工程とが行われる。これらのヘッダーシール形成
工程、底シール形成工程、分離手段形成工程、打抜工程
は、順不同に行っても良く、或いは、ほぼ同時に行って
も良い。
【0027】ヘッダー構成部4aの形成とは別に、帯状
シート素材2、2を移送する過程において、帯状シート
素材2、2の他側縁(ヘッダー構成部4aとは反対側の
側縁部分)の近傍部には、チャックテープ7a、7bを
取付けるチャックテープ取付工程が実施される。
【0028】チャックテープ7a、7bは、相互にリブ
片9と溝片10を予め嵌着せしめられており、このよう
な重合固定された状態のチャックテープ7a、7bを帯
状シート素材2、2の間に介装され、各チャックテープ
7a、7bをそれぞれが接する帯状シート素材2、2に
溶着8a、8bされる(テープ固着工程)。このよう
に、帯状シート素材2、2とチャックテープ7a、7b
は、製袋工程において初めて合体される。換言すれば、
製袋工程に入る前に、帯状シート素材2、2には目的と
する袋体1に応じてグラビヤ等による自由な印刷加工が
施される。
【0029】溶着8a、8bによりチャックテープ7
a、7bを固着した帯状シート素材2、2を引き続き移
送する過程において、一対のチャックテープ7a、7b
の間には開放手段17が介挿されている。即ち、交差配
置された開放手段17に抗して帯状シート素材2、2を
移送することにより、それまでは相互に嵌着されていた
リブ片9と溝片10が相互に離間される(チャック開放
工程)。
【0030】その後、帯状シート素材2、2をサイドシ
ール11aすることにより袋体1を得る前に、サイドシ
ール部分に相当する部位において、帯状シート素材2、
2を含んでチャックテープ7a、7bを圧潰状に溶着一
体化することによりテープ一体部16が形成される(溶
着一体化工程)。例えば、帯状シート素材2、2の表裏
両面から加熱体を圧着することにより、帯状シート素材
2、2とチャックテープ7a、7bのテープ部分並びに
リブ片9及び溝片10を圧潰し溶着一体化した板状のテ
ープ一体部16が形成される。
【0031】以上の後、サイドシール11aを行えば、
上述した実施形態のような袋体1が得られる。
【0032】(第2実施形態)図4(A)(B)に示す
第2実施形態において、袋体1は、薄手の合成樹脂フィ
ルムから成る表シート材2aと、合成紙等の厚手の合成
樹脂シートから成る裏シート材2cを重合せしめ、頂縁
において表裏シート材2a、2cを溶着18すると共
に、袋体の両側縁をサイドシールにより溶断溶着11、
11することにより、下部開口の袋体を構成している。
【0033】袋体1の上部にヘッダー部4を形成するた
め、表裏シート材2a、2cを袋体の全幅にわたり溶着
する区分けシール5bが設けられ、これにより、区分け
シール5bから上位の表裏シート材2a、2c自体によ
りヘッダー部4を構成している。更に、前記区分けシー
ル5bと平行な底シール部13により表裏シート材2
a、2cを袋体1の全幅にわたり溶着している。この
際、底シール部13と区分けシール5bは、図4(A)
に示すように相互に近接状態に設けても良いが、図4
(C)に示す変形例のように、相互に離して設けても良
い。
【0034】底シール部13と区分けシール5bの間に
は、袋体1の全幅にわたり分離手段14が設けられてい
る。第2実施形態の場合、裏シート材2cを厚手の合成
樹脂シートにより形成しているので、分離手段14はミ
シン目15により構成することが好ましい。
【0035】袋体1は、下部開口部6を構成する表裏シ
ート材2a、2cの開口縁6a、6bに一対のチャック
テープ7a、7bを介装し、各チャックテープ7a、7
bをそれぞれが接する開口縁6a、6bに溶着8a、8
bしている。また、袋体1の両側縁の部位において、表
裏シート材2a、2cを含んで一対のチャックテープ7
a、7bが圧潰状に溶着一体化されたテープ一体部16
を形成している。そして、袋体1は、製袋された状態
で、一対のチャックテープ7a、7bのリブ片9と溝片
10を相互に離間し開口部6を開放せしめている。
【0036】(第3実施形態)図5(A)(B)に示す
第3実施形態において、袋体1は、半折重合された薄手
の合成樹脂フィルムから成る表裏シート材2a、2b
と、合成紙等の厚手の合成樹脂シートから成る裏芯材2
dを重合せしめ、下縁において裏シート材2bと裏芯材
2dを溶着18すると共に、袋体の両側縁をサイドシー
ルにより溶断溶着11、11することにより、表シート
材2aと裏芯材2dの間に商品収納室を区成する下部開
口の袋体を構成している。
【0037】袋体1の上部にヘッダー部4を形成するた
め、表シート材2aと裏芯材2dの二者、好ましくは裏
シート材2bを含む三者を袋体の全幅にわたり溶着する
区分けシール5bが設けられ、これにより、区分けシー
ル5bから上位の表裏シート材2a、2b及び裏芯材2
dによりヘッダー部4を構成している。更に、前記区分
けシール5bと平行な底シール部13により、表シート
材2aと裏芯材2dの二者、好ましくは裏シート材2b
を含む三者を袋体1の全幅にわたり溶着している。この
際、底シール部13と区分けシール5bは、図5(A)
に示すように相互に近接状態に設けても良いが、図5
(C)に示す変形例のように、相互に離して設けても良
い。
【0038】底シール部13と区分けシール5bの間に
は、袋体1の全幅にわたり分離手段14が設けられてい
る。第3実施形態の場合、裏芯材2dを厚手の合成樹脂
シートにより形成しているので、分離手段14はミシン
目15により構成することが好ましい。
【0039】袋体1は、下部開口部6を構成する表シー
ト材2aと裏芯材2dの開口縁6a、6bに一対のチャ
ックテープ7a、7bを介装し、各チャックテープ7
a、7bをそれぞれが接する開口縁6a、6bに溶着8
a、8bしている。この際、図5(D)に示す変形例の
ように、裏芯材2dを袋体の下縁に至る前に終わらせ、
下縁には裏シート材2bを延長せしめることにより該裏
シート材2bにより一方の開口縁6bを構成し、該開口
縁6bに一方のチャックテープ7bを溶着8bしても良
い。
【0040】この第3実施形態においても、袋体1の両
側縁の部位において、表裏シート材2a、2b及び又は
裏芯材2dを含んで一対のチャックテープ7a、7bが
圧潰状に溶着一体化されたテープ一体部16を形成して
いる。そして、袋体1は、製袋された状態で、一対のチ
ャックテープ7a、7bのリブ片9と溝片10を相互に
離間し開口部6を開放せしめている。
【0041】
【発明の効果】 本発明のヘッダー付き袋体によれば、
袋体1に吊下用のヘッダー部4を設けているので、包装
商品を店頭で販売するに際し吊下状態での陳列を可能と
する一方、商品を購入したエンドユーザが分離手段14
を介してヘッダー部4を袋体1から分離することを可能
とするので、分離後は、コンパクトな袋体1を繰返し開
閉しながら保存袋として使用できる利点がある。この
際、底シール部13と区画シール5における溶着硬化さ
れたシール線が、分離手段14に沿う引裂きガイドを構
成し、しかも、ヘッダー部4の分離前後の何れにおいて
も底シール部13が袋体1の底部を構成するという利点
がある。
【0042】 そして、袋体1の開閉手段をリブ片9と
溝片10の嵌脱構造を備えたチャックテープ7a、7b
により構成しているので、繰返し行う開閉作業が容易で
あると共に、密封性が良好である。特に、袋体1は、製
袋された状態で、一対のチャックテープ7a、7bのリ
ブ片9と溝片10を相互に離間し開口部6を開放せしめ
ているので、製袋後の袋体1に商品を装填するに際し、
わざわざ開口部6を開ける必要はなく、既に開放状態に
ある開口部6から袋体1に商品を装填した後、開口縁6
a、6bを圧着することによりリブ片9を溝片10に嵌
着せしめ封口すれば良いという便利がある。更に、袋体
1の溶断溶着11、11された両側縁を含み且つ該両側
縁から袋体1の内側にはみ出すように一対のチャックテ
ープ7a、7bを圧潰状に溶着一体化した板状のテープ
一体部16、16を形成しているので、分厚いチャック
テープと共に溶断された袋体1の側縁部分において、チ
ャックテープ7a、7bの溶断部とフィルムの溶断部の
間にピンホールを生じることがなく、袋体の密封性を良
好ならしめ、しかも、繰返し使用によりチャックテープ
7a、7bとフィルムの溶断溶着部に剥離を生じる虞れ
もなく、長期使用に耐え得る。
【0043】更に、本発明の製袋方法によれば、上述し
たような分離自在なヘッダー部4と開閉自在な開口部6
を備えた袋体1を極めて容易に製造できる他、製袋に際
して、従来のような予めチャックテープを溶着したシー
ト素材を用いるのではなく、汎用の帯状シート素材を移
送しながらチャックテープ7a、7bを製袋工程中に謂
わば後付けするものであるから、該シート素材に対する
自由な印刷加工が可能である。しかも、製袋工程中にお
いて、チャックテープ7a、7bをシート素材に溶着し
た後、開放手段17によりリブ片9と溝片10を離間せ
しめることによりチャックを開放させ、その後、テープ
一体部16を形成し、サイドシールにより袋体1を完成
するものであるから、完成した袋体1が開口部6を開放
した状態で供給される。このため、袋体1に商品を装填
するに際して、わざわざチャックテープ7a、7bを開
放するような煩雑な作業を行う必要はなく、迅速容易な
商品の装填が可能になるという著効がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヘッダー付き袋体の第1実施形態
を示しており、(A)は正面図、(B)は中央縦断面
図、(C)はチャックテープ部分の拡大横断面図、
(D)はヘッダー部を分離した袋体の正面図である。
【図2】第1実施形態の変形例を示しており、(A)は
第1変形例の正面図、(B)は第2変形例の正面図であ
る。
【図3】本発明に係る製造方法の1実施形態を示す斜視
図である。
【図4】本発明に係るヘッダー付き袋体の第2実施形態
を示しており、(A)は正面図、(B)は中央縦断面
図、(C)は変形例の正面図である。
【図5】本発明に係るヘッダー付き袋体の第3実施形態
を示しており、(A)は正面図、(B)は中央縦断面
図、(C)は変形例の正面図、(D)は別の変形例の縦
断面図である。
【符号の説明】
1 袋体 2 シート素材 2a 表シート材 2b、2c 裏シート材 2d 裏芯材 3 ヘッダー芯材 4 ヘッダー部 5 区画シール 5a 固定シール 5b 区分けシール 6 開口部 7a、7b チャックテープ 9 リブ片 10 溝片 13 底シール部 14 分離手段 15 ミシン目 16 テープ一体部 17 開放手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−242748(JP,A) 実開 昭57−86948(JP,U) 実開 平7−28849(JP,U) 実開 昭57−177950(JP,U) 実開 昭58−185541(JP,U) 登録実用新案3000792(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 33/14 B31B 1/90 321 B31B 19/00 B65D 33/25

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表裏シート部2a、2bを両側縁に沿っ
    て溶断溶着11、11することにより構成された袋体1
    の上部に芯材3を有する吊下用のヘッダー部4を設け、
    該袋体1の下部開口部6に相互に嵌脱自在なリブ片9と
    溝片10を備えた一対のチャックテープ7a、7bから
    成る開閉自在な開閉手段を設けた構成において、 前記ヘッダー部4を区画する区画シール5と該区画シー
    ル5の下方に位置する底シール部13とにより袋体1の
    全幅にわたり表裏シート部2a、2bを相互に溶着する
    と共に、該区画シール5と底シール部13の間に位置し
    且つ溶着硬化した該シールを引裂きガイドとして袋体1
    をヘッダー部4から分離自在とする分離手段14を設け
    て成る ことを特徴とするヘッダー付き袋体。
  2. 【請求項2】 袋体1は、製袋された状態で、一対のチ
    ャックテープ7a、7bのリブ片9と溝片10を相互に
    離間し開口部6を開放せしめて成り、 一対のチャックテープ7a、7bを対向せしめると共に
    袋体1の下部開口縁の内側に溶着して成り、更に、袋体
    1の溶断溶着11、11された両側縁を含み且つ該両側
    縁から袋体1の内側にはみ出すように前記一対のチャッ
    クテープ7a、7bを圧潰状に溶着一体化した板状の
    ープ一体部16を形成して成ることを特徴とする請求項
    1に記載のヘッダー付き袋体。
  3. 【請求項3】 一対の帯状シート素材を重合した状態で
    帯長手方向に移送しながら一側縁近傍部にヘッダー部を
    形成し、該ヘッダー部を含む一対の帯状シート素材を帯
    長手方向にほぼ直交して溶断するサイドシールにより、
    上部に吊下用のヘッダー部を設け下部に開口部を設けた
    袋体を製造する方法において、 前記ヘッダー部を形成するに際し、該ヘッダー部に近傍
    する部位において一対の帯状シート素材を帯長手方向に
    連続して溶着することにより底シール部を形成する底シ
    ール形成工程と、 前記底シール部の位置とヘッダー部との間の部位におい
    て一対の帯状シート素材に帯長手方向に連続する分離手
    段を形成する分離手段形成工程と、 前記帯状シート素材の移送過程において、一対の帯状シ
    ート素材の他側縁近傍部にチャックテープを取付けるチ
    ャックテープ取付工程とを構成して成り、 前記チャックテープ取付工程は、対向するリブ片と溝片
    を予め嵌着せしめることにより相互に重合固定された一
    対のチャックテープを一対の帯状シート素材の間に介装
    すると共に、各チャックテープをそれぞれが接する帯状
    シート素材に溶着するテープ固着工程と、 該テープ固着工程の後、帯状シート素材と共に移送され
    る一対のチャックテープの間に開放手段を介挿すること
    により、リブ片と溝片を離間せしめるチャック開放工程
    と、 前記サイドシールにより形成される袋体の側縁を含んで
    一対のチャックテープを圧潰状に溶着一体化することに
    よりテープ一体部を形成する溶着一体化工程とを備えて
    成ることを特徴とするヘッダー付き袋体の製造方法。
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