JP3192427B2 - 水処理スラッジの処理方法 - Google Patents

水処理スラッジの処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、廃棄または投棄するべきスラッジの量を削
減し、アルミニウムまたは鉄を有用な形で回収するため
に、凝固剤(coagulant)としてアルミニウムまたは鉄
薬剤を使用する、水処理工程で得られたスラッジを処理
する方法に関するものである。本発明は、特に飲料水浄
化工程で得られたスラッジを処理するものである。
排水スラッジおよび飲料水スラッジの投棄は、浄水場
のかかえる主たる問題である。廃棄に適した場所を探す
のが困難であり、かつ基準が上がるにつれ、ごみ処理に
ますます費用がかかることになる。このような見通しか
ら、廃水スラッジをリサイクルするという考えがますま
す重要なものとなってくる。リサイクルには、浄水場で
使用される凝固剤、特に鉄やアルミニウムを回収するた
めにスラッジを処理する必要がある。
浄水に最も一般的に用いられる凝固剤は、アルミニウ
ムおよび鉄である。例として、硫酸アルミニウム(alum
inium sulphate)または硫酸第二鉄(ferric sulphat
e)を、正に帯電された水に溶解すると、金属イオンが
発生し、この金属イオンは、負に帯電されたコロイド、
腐植土、懸濁粒子のような水中の不純物を引き付ける。
同時に、加水分解によって金属水酸化物フロックを形成
する。フロックによって不純物を捕らえ、金属水酸化物
および不純物から成るスラッジを形成する。実際には、
浄水の際に添加される凝固剤全てがスラッジに残存す
る。スラッジの凝固剤含有量は、一般に100−200kg金属
/tn乾燥固形物である。
米国特許第3,959,133号は、水酸化アルミニウムを含
有するスラッジからアルミニウムを回収する方法を開示
している。スラッジは、まず硫酸で酸性化する。Al(O
H)を含有するスラッジに硫酸を添加すると、可溶性
の硫酸アルミニウムが形成される。その後、不活性添加
物でスラッジを調節し、後に行われるろ過を容易にす
る。残存するスラッジからろ過液を分離する。ろ過液中
のミョウバンを、水処理システムに戻す。この方法の明
らかな欠点は、溶液中の全ての酸溶性不純物もまた、凝
固段階に戻し、それによってリサイクルの際、金属不純
物を徐々に濃縮することになる。また、ろ過によって除
去することのできない不溶性有機不純物の一部も、凝固
段階に戻す。
欧州特許第0 087 268 A3号は、水処理工程によって生
成されたスラッジを処理する方法を開示している。この
方法は、スラッジに酸を添加して酸性化スラッジを生成
する工程を備えている。その後、スラッジをろ過し、そ
れによって凝固ろ過液を回収する。この回収した凝固ろ
過液を、その後、未処理の原水中で効果的に凝結(floc
culation)するためにリサイクルする。この特許に述べ
られている凝固剤とは、硫酸アルミニウムおよび硫酸第
二鉄である。この方法の特徴は、凝固剤の一部(40%)
のみを酸溶性形態に変えるのに十分な量の酸を添加する
ことである。このように、リサイクルにおける不純物の
量を削減することが可能である。しかしながら、この方
法は、不純物の問題を解決してはいない。リサイクルに
おいて、溶性不純物がなお残存する。不純物レベルをさ
らに減少させる唯一の方法は、酸をあまり多く使用しな
いことである。これにより、より多くの凝固剤を廃棄す
ることになり、結果的に経済的でなくなるという状態を
もたらす。
飲料水スラッジの乾燥固形物含有量は、一般に、わず
か約0.2%である。そのため、スラッジの水含有量は、
溶解段階までに減少する。乾燥固形物含有量を、沈降に
よって約1.0%まで上げることが可能である。高分子電
解液を添加して機械的脱水を行うことにより、飲料水ス
ラッジの乾燥固形物含有量を10%〜15%のレベルまで増
大することが可能である。
いわゆる「乾燥方法」においては、全ての有機物質、
すなわち腐植土が除去できるように、機械的に脱水した
スラッジを乾燥し、最終的に400℃〜600℃の温度で焼却
する。アルミニウム剤の場合、焼却された残留物に硫酸
を添加して、アルミニウムを硫酸アルミニウムに溶解す
ることができる。回収したアルミニウムの割合は高い
が、加熱によりエネルギーコストが上がるという問題を
この方法はかかえている。この種のスラッジは一般に、
機械的手段によって脱水するのが非常に困難であるた
め、大量の水を気化する必要がある。有機不純物を除去
することは可能であるが、無機不純物は残存したままで
ある。焼却した生成物は、かなりの量の鉄を含有してお
り、例えば、アルミニウムの量の約10%であり、その場
合、Al/Fe=10となる。
不純物が凝固剤中に堆積することが、従来の方法の主
たる欠点である。さらに回収した凝固剤の凝固効率は、
新鮮なアルミニウムまたは鉄薬剤の凝固効率とは比較で
きない。なぜならば、溶液中には常に腐植物化合物が存
在し、その一部は、は酸に溶解し、他の部分は塩基に溶
解するためである。
このように、溶解および後のろ過によって、全ての有
機物質を除去することは不可能である。また、従来の方
法は、回収した凝固剤を同一工程でリサイクルする必要
がある。これにより、回収した凝固剤を使用する可能性
が制限される。一つの工程で凝固剤を回収し、他の工程
でそれらを使用することは、輸送費の問題上、経済的に
実行不可能である。従って、以下のような従来技術の開
発を妨げる障害物が挙げられる。即ち、金属不純物およ
び有機不純物が、回収した凝固剤中に存在し、それらが
凝固剤リサイクルにおいて濃縮する傾向がある。残存す
る有機不純物により、凝固効率が減少する。また、この
方法は、リサイクル工程としてのみ適用できる。
本発明の最終目的は、リサイクル計画をより有益にす
ることによって、浄水場におけるスラッジの問題を解決
することにある。この目的は、廃棄物に有用な部分を利
用すると同時に、投棄するべき残存する廃棄物の量を最
小限にすることにある。この目的は、市販の凝固剤を製
造する際に使用される、純粋で、しかもかなり安値のア
ルミニウムおよび鉄原料に匹敵する新たな原料を探すこ
とではなく、スラッジの問題を解決することにある。従
って、本発明の目的は、処分するべきスラッジの量を削
減し、かつ不純物の存在しない凝固剤を回収する方法を
提供することである。本発明の他の目的は、同一工程
で、またいかなる望ましい浄化工程でもリサイクルでき
ることに加え、凝固剤を回収して利用する方法を提供す
ることである。これらの目的は、本発明によって達成す
ることが可能である。従って、本発明は、このような水
処理工程で得られたスラッジを処理する方法を提供し、
この方法においては、スラッジの量を削減するために、
凝固剤としてアルミニウムまたは鉄薬剤を使用してお
り、さらに、 a)溶解したアルミニウムまたは鉄を含有する酸性スラ
ッジを生成するために無機酸で水処理スラッジを処理す
る工程と、 b)溶解したアルミニウムまたは鉄を含有する酸性溶液
を生成させるために、酸性スラッジから不溶性物質を任
意に分離する工程と、 c)アルミニウムがショウバン化合物(alunite compou
nd)として沈殿するか、または、鉄がジャロサイト(ja
rosite)化合物として沈殿するレベルにスラッジまたは
溶液のpHを維持するような状態で、硫酸イオンの存在下
で、アルカリ化合物を含む+1カチオン化合物で前記酸
性スラッジまたは前記酸性溶液を処理する工程と、 d)残存するスラッジから沈殿したミョウバン化合物ま
たはジャロサイト化合物を分離する工程とを備える。
本発明によれば、溶解したアルミニウムまたは鉄を含
有し、かつ不溶性物質が除去されている溶解工程の酸性
溶液、または溶解アルミニウムまたは鉄を含有する溶解
工程の酸性スラッジのいずれかを、アルカリ化合物など
の+1カチオン化合物、好ましくはナトリウム化合物を
用いて、硫酸イオンの存在下で、沈殿工程において処理
する。このような状態での溶液またはスラッジのpHは、
ミョウバン化合物、好ましくはミョウバンナトリウム、
またはジャロサイト化合物、好ましくはジャロサイトナ
トリウムが沈殿するレベルにある。+1カチオン化合物
のカチオンは、好ましくは、カリウム、ナトリウム、ア
ンモニウムまたはオキソニウムイオンである。
一般に、ミョウバン化合物は、MAl3(SO4(OH)
の形の複塩であり、ここではMは、K+、Na+、NH4 +
たはH3O+である。ミョウバンナトリウムは通常、NaAl3
(SO4(OH)で表される。
同様に、ジャロサイト化合物は同じ形の複塩である
が、Alを三価の鉄(Fe)と置き換える。
無機酸、好ましくは硫酸(sulphuric acid)は、溶解
工程で使用され、沈殿工程に存在する硫酸イオンは、硫
酸からのものである。
ミョウバンの場合、一般に、pH0.5以上4以下の範
囲、好ましくは1以上4以下の範囲、温度100℃以上170
℃以下の範囲、好ましくは130℃以上150℃以下の範囲、
圧力1バール以上10バール以下の範囲、好ましくは2バ
ールから5バールの範囲で沈殿が行われる。反応時間は
一般に、0.5時間から7時間、好ましくは1時間から3
時間である。このpH値では、Al(OH)は沈殿しない。
ジャロサイトの場合、一般に、pHは−1以上4以下の
範囲、好ましくは0以下4以下の範囲、温度100℃以上1
70℃以下の範囲、好ましくは130℃から140℃、圧力は1
バール以上10バール以下の範囲、好ましくは5バールか
ら7バールで沈殿が行われる。反応時間は、一般に、0.
5時間から7時間、好ましくは1時間から3時間であ
る。
沈殿において使用されるナトリウム化合物は、水酸化
ナトリウムであるのが好ましい。ナトリウム化合物もま
た、硫酸ナトリウムのようなナトリウム塩であってもよ
く、また、必要ならば、沈殿工程で、水酸化カルシウ
ム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、または酸化
マグネシウムのようなアルカリを添加する。
アルミニウム溶解工程においては、硫酸が、スラッジ
の水酸化アルミニウムを可溶性硫酸アルミニウムに溶解
する。溶解は、以下の反応式で表すことができる。
6Al(OH)+9H2SO4→3Al2(SO4 沈殿工程では、以下の反応が生じる。
3Al2(SO4+2NaOH+10H2O→2NaAl3(SO4(OH)+5H2SO4 5H2SO4+10NaOH→5Na2SO4+10H2O 沈殿工程は、以下のようになる。
3Al2(SO4+12NaOH→2NaAl3(SO4(OH)+5Na2SO4 pHを低下させる酸が、沈殿処理中に副生される。これ
によって、pHが約0.5の値まで下がり、反応が停止され
る。これを防止するために、反応中にpHを調整しなけれ
ばならない。pHが0.5ないし4の範囲で沈殿が生じ、平
衡状態に到達する速度は、反応温度に依存する。もしpH
が4を越えると、水酸化アルミニウムが沈殿し始める。
水酸化アルミニウムの特性が硫酸アルミニウムの特性よ
りもかなり劣っているため、この沈殿は望ましくない。
水は、ろ過が困難であるため、沈殿物中に残り、その結
果、アルミニウムの濃度が低くなる。
ミョウバンの沈殿は、130℃から150℃で行われるのが
好ましい。ミョウバンの沈殿速度が速くなればなる程、
温度は高くなる。添加されるナトリウム(Na)のモル数
が液体中のアルミニウムのモル数の少なくとも3分の1
になるように、沈殿の際、ナトリウム化合物を用いる。
硫酸ナトリウムのようなナトリウム塩が沈殿に使用さ
れる場合、沈殿工程は、以下の反応式で表される。
3Al2(SO4+Na2SO4+12H2O→2NaAl3(SO4)(OH)+6H2SO4 硫酸をこのシステムに添加するための2つの方法があ
る。第1の方法は、Alイオンおよび硫酸イオンを得るた
めに、スラッジを部分的に溶解するのに十分な量の硫酸
をシステムに添加する方法である。同時に、Naのモル数
がAlのモル数の少なくとも3分の1になるように、ナト
リウムを硫酸塩または水酸化物としてシステムに添加す
る。温度が上がると、ミョウバンナトリウムは沈殿し始
める。ミョウバンナトリウムの沈殿は、遊離硫酸を生成
し、これによって、より多くの水酸化アルミニウムを溶
解する。
2Al(OH)+3H2SO4→Al2(SO4+6H2O 3Al2(SO4+2Na+6H2O→2NaAl3(SO4(OH)+5H2SO4+2H+ 反応全体は、以下のようになる。
6Al(OH)+Na2SO4+3H2SO4→2NaAl3(SO4(OH)+6H2O 溶解されていない水酸化アルミニウムが残っている限
り、反応は続き、その後、pH値が特定のレベルに落ち着
く。この手順では、合間にろ過が行われないが、不溶性
物質は、全て生成物中に残る。この方法は、わずかな量
の薬剤しか必要ないという点で有利である。最小限必要
な硫酸は、0.5mol/mol Alである(1.815g H2SO4/g A
l)。
第2の方法では、まず、硫酸によって水酸化アルミニ
ウム全てを可溶性形態に溶解する。その後、ナトリウム
と、ある塩基を添加することによって、可溶性アルミニ
ウムを沈殿させる。この処理方法は、沈殿前に溶液をろ
過するので、より純粋な生成物が得られるという点で都
合良い。しかし、この方法の欠点は、より多くの薬剤を
消費することにある。必要な硫酸は、1.5mol/mol Alで
ある(5.44g H2SO4/g Al)。
類似の方法によって鉄を沈殿させることが可能である
が、沈殿するべき化合物は、ジャロサイトである。
3Fe3++Na++2SO4 2-+6OH-→NaFe3(SO4(OH) アルミニウム(Al)を鉄(Fe)と置き換えた場合、上
記反応は全て、鉄にも有効となる。ミョウバンの場合、
ジャロサイトを沈殿させる方法が2つある。第1の方法
は、1回分(batch)あたり、適当な量の硫化鉄を形成
するのに十分な硫酸のみを使用する。同時に、ナトリウ
ム(Na)のモル数が三価鉄のモル数の少なくとも3分の
1になるように、ナトリウム塩(例えば、硫酸ナトリウ
ム)を添加する。温度が上がると、ナトリウムジャロサ
イトが、上記反応により、沈殿し始める。反応によっ
て、硫酸を生成する(pHは減少する)。これにより、ス
ラッジの新たな水酸化鉄が硫化鉄に溶解する。これは、
溶解していない水酸化鉄が残っている限り続き、その
後、pH値が特定のレベルに落ち着く。第2の方法では、
まず、水酸化鉄全てを、硫酸によって、可溶性形態に溶
解する。その後、ナトリウムと、ある塩基を添加するこ
とによって、可溶性鉄を沈殿させる。沈殿は、酸素のよ
うな酸化物(oxidant)の存在下で行うのが好ましい。
オキシダントは、Fe(II)からFe(III)に酸化させ、F
e(III)からFe(II)への還元を防止する。
本発明の方法により、鉄のような金属不純物、または
予想される重金属が存在しない、かなり純粋な状態のア
ルミニウムを回収することが可能となる。これらの不純
物金属の主たる部分は、ミョウバンと共には沈殿せず、
溶液中に残る。回収したアルミニウムに関する沈殿率
は、一般に90%〜99%である。
同様に、本発明の方法により、重金属のような金属不
純物の存在しない、かなり純粋な状態の鉄を回収するこ
とが可能となる。これらの不純物金属の主たる部分は、
ジャロサイトと共には沈殿せず、溶液中に残る。
本発明の実施の形態によれば、沈殿工程の後に、固形
物分離、例えばろ過が続く。ミョウバンの場合、ろ過液
は鉄と有機物質とを含有する。沈殿物の固形物含有量
は、分離方法(ろ過、遠心分離など)により、40%〜70
%である。沈殿物は、炭素に対して、16%のアルミニウ
ムと、5%〜7%の有機腐植物を含有する。本発明の他
の実施の形態によれば、洗浄に用いる水酸化ナトリウム
(NaOH)を沈殿工程に戻すように、水酸化ナトリウム
(NaOH)を用いた向流洗浄を行うことにより、酸不溶性
物質の量をさらに減少させることができる。このよう
に、TOCレベルを2%まで下げることができる。
本発明の第3の実施の形態によれば、沈殿物を乾燥か
つ/またはか焼する。約300℃〜500℃の燃焼温度で、有
機物質を二酸化炭素に変える。ショウバンの場合、残存
する乾燥沈殿物のアルミニウム含有量は、24%〜30%で
ある。か焼によってミョウバンの結晶構造も破壊され、
それによって無定形となり、酸の存在化でアルミニウム
沈殿物の溶解性を向上させる。
本発明の方法においては、浄水スラッジの乾燥固形物
含有量が1重量%を越えることが好ましい。
以下、添付の図面を参照して、本発明をより詳細に述
べる。
図1は、本発明の方法の第1の実施の形態を示すブロ
ック図である。
図2は、本発明の方法の第2の実施の形態を示すブロ
ック図である。
図3は、本発明の方法の第3の実施の形態を示すブロ
ック図である。
図1に示すように、飲料水を浄化する際に形成される
アルミニウム含有スラッジを先ず、濃縮工程1に進め
る。濃縮工程1で水を捨て、沈降したスラッジを脱水工
程2に進め、そこで、高分子電解液をスラッジに添加す
る。これによって、固形物の分離が助長され、水が処理
される。脱水工程2の後、スラッジの乾燥固形物含有量
は、一般に10%から15%のレベルに達する。その後、ス
ラッジは溶解工程3に進み、そこで濃H2SO4のような酸
を添加する。溶解工程3の雰囲気温度は、室温である。
pH<4、完璧にはpH<2で溶解が行われる。硫酸存在下
における不溶性物質が、固形物分離工程4で除去され
る。不溶性物質と共に、硫酸における不溶性の有機物質
の実質的部分もまた、固形物分離工程4で除去される。
固形物分離には、一般に遠心機が用いられる。この工程
で固形物を全く分離しないこともまた可能である。この
場合、不溶物質を、ミョウバンと共に、すなわちミョウ
バン分離工程6で分離する。
固形物分離工程4で得られた溶液は、本質的に、最初
のスラッジのアルミニウムを全て可溶性形態で含有す
る。沈殿工程5に進んだ溶液もまた、溶解工程3で溶解
した腐植物を含有している。この沈殿工程5において
は、この溶液からアルミニウムが分離され、そこでは、
ミョウバンナトリウムとしてアルミニウムを沈殿させる
ために、溶液に水酸化ナトリウムを添加する。水酸化ナ
トリウムの添加には、2つの目的があり、必要なナトリ
ウムを溶液にもたらすことと、沈殿が生じるレベルまで
pHを上げることである(pH 0.5〜4)。溶液中に残存
するアルミニウムの量がわずかであり、そのため、沈殿
工程5において、アルミニウムの著しい濃縮が達成され
る有利性を強調することができる。沈殿したミョウバン
は、ミョウバン分離工程6で分離される。ミョウバン沈
殿物は結晶性であり、かつ容易にろ過され、それによっ
てアルミニウムの回収がかなり容易になる。従って、沈
殿物に残存する母液の量はかなりわずかであり、(方法
によっては)分離した沈殿物中で、40%〜70%の乾燥固
形物含有量に達することができる。沈殿工程5におい
て、三価の鉄は、アルミニウムと共に沈殿しない溶液中
に残存する二価の鉄に還元することに注目するべきであ
る。従って、沈殿物のAl/Fe比は、典型的には160台であ
る。また、他の二価金属も溶液中に残存する。
溶解した腐植土の大部分は、ミョウバン分離工程6に
おいてろ過液と共に除去される。ミョウバン分離工程6
で得られた沈殿物は、沈殿工程に存在する状態で沈殿す
る酸可溶性腐植物を含有する。洗浄工程(図1には図示
せず)において、水酸化ナトリウム溶液で沈殿物を洗浄
することによって、アルカリ可溶性腐植物の量を削減す
ることができる。またこれによって用いられた洗浄液は
沈殿工程5に戻される。ミョウバンに共沈殿物として存
在し、かつ塩基に溶解する有機分離物(fraction)、た
とえばフルボウス酸(fulvous acid)分離物は洗浄工程
で溶解し、沈殿物から除去される。アルカリ溶液を用い
て向流で洗浄を行い、沈殿工程5に戻す。この方法によ
れば、この工程の内部リサイクルが達成される。洗浄工
程では、有機物の炭素含有量が、乾燥固形物から計算し
て、5%〜7%のレベルから2%のレベルまで減少す
る。洗浄した沈殿物が酸に溶解する場合、洗浄工程は有
用である。
ミョウバン中の有機物含有量を削減する別の方法は、
ミョウバン沈殿物のか焼である。図1では、焼成工程7
で行われる。か焼工程7での温度は、300℃〜600℃であ
る。この温度で、全ての有機物質が燃焼し、同時に、ミ
ョウバンの水酸基が除去され、酸に容易に溶解する無定
形沈殿物を残す。従って、か焼には2つの利点がある。
すなわち、沈殿物から有機物質が全て除去され、かつ沈
殿物の可溶性が向上する。
この工程が、か焼工程7を備えた場合、上記の別の手
段が必要となる。溶解工程3の後に沈殿工程5、ミョウ
バン分離工程6、およびか焼工程7が続く。固形物分離
工程4は存在しない。この方法では、不溶物の分離が行
われないため、沈殿には、より多くの有機物質が伴う。
この有機物質は、か焼工程7において燃料として作用す
る。しかしながら、粘土(clay)のような不溶性不純物
が沈殿物中に残る。
純粋で、か焼したミョウバンは、最終的に、ミョウバ
ン溶解工程8で硫酸に溶解し、硫酸アルミニウム溶液を
作る。この硫酸アルミニウム溶液は、浄水する際に凝固
剤として、または他のアルミニウム生成物を生成するた
めに使用することが可能である。
図2は、ミョウバンナトリウムを沈殿させるための他
の方法を示すブロック図である。先ず、濃縮工程9の後
に、脱水工程10が続く。溶解/沈殿工程11では、十分な
量の硫酸がスラッジに添加されて、適当な量の硫酸アル
ミニウムを形成する。沈殿工程11では、Na2SO4も添加さ
れ、ナトリウムとアルミニウムのモル比(Na:Al)は、
少なくとも1/3にする。温度が上がると、上記反応が開
始し、スラッジの水酸化アルミニウムが全て溶解し、ミ
ョウバンナトリウムとして沈殿する間、この反応は続
く。溶解/沈殿工程11の後には、ミョウバン分離工程1
2、乾燥/焼成工程3が続き、最終的には、か焼したミ
ョウバンナトリウムの溶解工程14が続く。
当然のことながら、乾燥/か焼工程13を完全にとば
し、得られた湿潤ミョウバンナトリウムを酸に溶解させ
ることも可能である。この代わりの方法は、図2の破線
15で示している。
図3は、本発明の第3の実施の形態を示すブロック図
である。これは、アルミニウム含有スラッジの代わりに
鉄含有スラッジを使用することを除いては、図2に示し
た方法と同じである。この場合、スラッジは浄水工程か
らのものであり、この浄水工程では、鉄薬剤が凝固剤と
して用いられる。先ず、濃縮工程16の後に、脱水工程17
が続く。この工程で、高分子電解液を添加して、脱水を
促進してもよい。溶解/沈殿工程18では、十分な量の硫
酸がスラッジに添加されて、適当な量の硫酸第二鉄を形
成する。この工程でNa2SO4も添加され、ナトリウムと鉄
のモル比(Na:Al)を、少なくとも1/3にする。温度が上
がると、上記反応が開始し、スラッジの水酸化鉄が全て
溶解し、ジャロサイトナトリウムとして沈殿する間、こ
の反応は続く。例えば、酸化によって鉄が三価状態のま
まであることに注意するべきである。溶解/沈殿工程18
の後には、ジャロサイト分離工程19が続き、最終的に溶
解工程20が続く。この工程20では、純粋ジャロサイトが
硫酸とともに溶解し、得られた溶液は鉄凝固剤として使
用される。
以下においては、簡単に要約した8つの実施例を用い
て本発明をさらに説明する。実施例1は、ミョウバンを
沈殿させて生成物の純度を試験するための2つの実験に
ついて説明する。実施例2は、異なる量の硫酸を用いて
ミョウバンを作るための3つの実験について説明する。
実施例3は、有機物質を除去する際に、水酸化ナトリウ
ムで洗浄する効果について説明する。実施例4は、水処
理剤としてのミョウバンの効果を示す凝固試験から得ら
れた結果を示す。実施例5は、酸性化したスラッジ自体
を(凝固薬剤を沈殿させないで)凝固剤として使用する
場合の浄化試験を示す比較例である。実施例6は、鉄含
有スラッジからジャロサイトが沈殿した場合の実験を示
す。実施例7は、飲料水スラッジからジャロサイトが沈
殿した場合の実験を示す。実施例8は、沈殿したジャロ
サイトから得られた鉄凝固剤を市販の鉄薬剤と比較する
凝固実験について説明する。
実施例1 この実施例では、以下で実験2および3として説明す
る2つの異なる実験を行った。これらの実験では、ミョ
ウバンを沈殿させるために2つの異なる方法を試験し
た。実験2では、まず生スラッジを酸性化し、ろ過し
た。これによって得られたろ過液を、ミョウバンを沈殿
する際に、原料として用いた。実験3では、より少ない
量のH2SO4で原料を酸性化し、酸性化したスラッジを、
ミョウバンを沈殿する際に、原料として用いた。実験3
にはさらに別の目的がある。すなわち、スラッジに重金
属を添加して、沈殿生成物、ろ過液間の重金属分配を分
析した。従って、さらに別の目的は、重金属がミョウバ
ンと共沈殿するかどうかを見い出すことである。
2つの実験は、試験工場(パイロット)規模で実施し
た。原料は、市の浄水所の脱水したスラッジであり、こ
こでは、硫酸アルミニウムを凝固剤として用いた。スラ
ッジは、スラッジ槽の底からポンプで吸い上げ、ベルト
フィルタでろ過した。
実験では、A1001オートクレーブを使用し、以下のよ
うに加熱した。まず、反応混合物を、低圧水蒸気を用い
て約128℃まで加熱し、その後、液体ガス燃焼の水蒸気
発生器により、温度を約146℃まで上げた。
実験2は、先ず、pHが1.52になるまでスラッジを硫酸
(96%)に溶解することにより処理した。溶解中の泡立
ちのため、容器(bacth)内の処理物の量は2倍になっ
た。その後、圧力フィルタを用いてスラリーをろ過し
た。得られたろ過液の分析結果を、表1に示す。ろ過液
の浮遊固形物(SS)中のアルミニウム(Al)の量は、最
初のスラッジのアルミニウム(Al)全体の1.3%であっ
たことに注目されたい。
オートクレーブにろ過液(37kg)を注いで加熱を開始
した。130℃まで達すると、NaOH(48%で6kg、100%で
2.88kg)の供給を開始し、pHが上がり始めると停止した
(1時間50分)。反応後の容器内の処理物総量は、37.6
kgであった。沈殿物およびろ過液の量は、それぞれ3720
gと31940gであった。XRD分析は、沈殿物がミョウバンで
あることを示した。この分析は、表2に示している。
以下のようにして実験3を行った。以下の量の重金属
をスラッジ(6.4%DSで35100g)に添加した。すなわ
ち、Cr 60mg、Ni 50mg、Cd 15mgである。このため、
スラッジの重金属の最終的濃度は、表1の数値よりも高
くなった。その後、硫酸(1011g、96%、2.34g(100%
H2SO4)/1g Al)および硫酸ナトリウム(2224g、20
%、1.07g Na2SO4(100%)/1g Al)をスラッジ(6.4
%DSで35100g、pH3.37)に供給し、スラリーをオートク
レーブに移した。反応装置を140℃以上まで加熱した。
処理物を130℃以上に維持した時間は、約1時間であっ
た。ミョウバンナトリウムの沈殿反応中に、pHが1.75〜
1.76まで減少した。沈殿物およびろ過液の量は、それぞ
れ2551gと34575gであった。XRD分析は、沈殿物がミョウ
バンであることを示した。化学的分析は、表2に示して
いる。
両方の実験における沈殿したミョウバンのモル率は、
表3に示している。重金属濃度も示している。クロミウ
ム(chromium)および鉄を除いた他の不純物は全て、硫
酸アルミニウムに与えられた限界値未満である。ミョウ
バンと共に沈殿する重金属部分は、Crで67%、Niで14%
未満、Cdで17%未満であった。これらの数値は、重金属
が生成物中に蓄積していないことを示唆している。表2
の分析は、手頃で純粋なミョウバン生成物を得ることが
でき、それをさらに水処理に利用できることを示してい
る。表3は、生成物のモル率と不純物レベルを示してい
る。生成物中のCr18ppm(表3)は、スラッジにCrを添
加した結果であることに注目すべきである。通常、スラ
ッジおよび生成物のCrレベルは、よりずっと低い。
実施例2 本実施例では、3つの実験を行っており(バッチ1、
2および3)、薬剤の量を削減してミョウバンを沈殿さ
せた。
バッチ1において、原料は(1)乾燥固形物含有量3.
85%のアルミニウムスラッジ5000g、乾燥固形物の重量
は、192.5gで、アルミニウム14%、すなわち26.95gを含
有した、(2)硫酸(100%)48.78g、すなわち1.81g/g
Al、および(3)硫酸ナトリウム(12.5%)215.6g、
すなわち1g/g Alであった。
以下のようにして処理を行った。まずオートクレーブ
で、スラッジに酸を添加して、pHを3.44にした。それか
ら、温度が150℃になるまでオートクレーブを加熱し
た。食塩水のポンピングを開始し、43分間ポンピングを
続けた。32分後、オートクレーブを冷却して、スラッジ
をろ過した。真空ろ過装置(ビュクナー)によって沈殿
物をろ過した。沈殿物の乾燥固形物含有量は15%〜16%
であり、沈殿物中の乾燥固形物の量は、190.8gであっ
た。表4は、沈殿物の分析を示す。
XRDによれば、沈殿物は以下の結晶相を含有してい
た。すなわち、NaAl3(OH)(SO4および3Al2O3
4SO3(10−15)H2Oである。沈殿物、ろ過液間の成分分
布は、表5に示している。
アルミニウムの大部分は、ミョウバンとして、おそら
く部分的にはミョウバンヒドロニウムとして沈澱した。
アルミニウムの一部は、水酸化物であった。鉄の一部
は、溶解しない形で残った。
バッチ2では、硫酸が10%増量し、最終的pHが下がっ
た。130℃の温度に達すると、硫酸ナトリウムの添加を
開始した。原料は、(1)乾燥固形物を10%含有したス
ラッジ4390g、乾燥固形物は、アルミニウムを14%、す
なわち61.5g含有している、(2)H2SO4 123g(100
%)、すなわち2.0g/g Al、および(3)Na2SO4 505g
(12.5%)、すなわち63g(100%)、これは1.02g/g A
lであった。
以下のようにして処理を行った。先ず、スラッジをpH
3.21まで酸性化して、加熱を開始した。130℃まで達す
ると、硫酸ナトリウム溶液の供給を開始した(1時間
後)。54分後、溶液を全て供給し、最終的pHは2.48にな
った。15分後、pHは2.46になった。30分後、処理物(ba
cth)の冷却を開始した。
沈殿物のろ過を容易にするために、水中で処理物(ba
cth)を1:1の比率で希釈し、0.2〜0.3mg/g乾燥固形物の
量の高分子電解液を添加した。高分子電解液は、フェノ
ポル(Fennopol)K211であった。ろ過ケーキの乾燥固形
物含有量は、49.6%であった。沈殿物の分析結果は、表
6に示している。
XRDによれば、沈殿物は以下の結晶相を含有してい
た。すなわち、NaAl3(OH)(SO4および3Al2O3
4SO3(10−15)H2Oである。沈殿物、ろ過液間の元素配
分は、表7に示した通りであった。
沈殿物の大部分は、ミョウバンナトリウム(sodium a
lunite)であり、その結果は、前のバッチよりも優れて
いた。アルミニウムの収率および生成物(Fe)の純度
も、向上した。
バッチ3では、硫酸を増量してバッチのpHをさらに低
下させた。加熱前に、バッチに硫酸ナトリウムを投与し
た。ミョウバンナトリウムの種晶を用いて、ミョウバン
の結晶サイズを大きくし、ろ過時間を短縮した。
原料は以下の通りであった。(1)乾燥固形物を10.7
%含有したスラッジ4000g、乾燥固形物は、アルミニウ
ムを14.6%、すなわち62.5含有している、(2)乾燥固
形物を14.5%含有する種晶材料としての、前のバッチか
らのミョウバンスラリー235g、(3)H2SO4 151.2g(1
00%)、2.4g/g Al、および(4)Na2SO4 312.44g(2
0%)、すなわち62.5g(100%)、これは1g/g Alであ
る。このように、添加したナトリウムの、アルミニウム
に対するモル比、Na mol/Al mol=0.38であり、理論値
は0.33であった。
以下のようにして処理を行った。すなわち、種物質と
ともにスラッジを、pH3.5まで酸性化し、硫酸ナトリウ
ムを添加して、加熱を開始した。80分後、150℃に達し
た。温度が130℃を越えると、沈殿を開始し、pHが下が
り始めた。1時間後、pHは一定になった(1.7)。処理
物を冷却して、試料を取り入れてバッチを沈降させた。
ろ過ケーキの乾燥固形物含有量は、31%であった。沈殿
物の化学的分析は、表8に示している。
XRDによれば、沈殿物は以下の結晶相を含有してい
た。すなわち、NaAl3(OH)(SO4および3Al2O3
4SO3(10−15)H2Oである。沈殿物、ろ過液間の元素配
分は、表9に示した通りであった。
バッチ1および2で使用したスラッジは、同じ浄水場
からのものであり、バッチ3のスラッジは、他の浄水場
からのものであった。
全てのアルミニウムを同時に溶解するために、H2SO4
の論理上の量をAlの量の5.4倍にする。これをモル数で
表すと、1.5になる。三つの実験結果は、表10に要約し
ている。表10の最初の行からわかるように、比率は、論
理上の値5.4よりもずっと小さくなり、これは、上記の
ように、溶解反応が続行していることを意味する。換言
すれば、反応を開始するためには、わずかな量の硫酸の
み必要となる。さらに必要となる硫酸は、反応中に生成
される。
実施例3 沈殿したミョウバンの腐植土含有量(炭素含有量7.4
%)を減少させるために、水酸化ナトリウムで洗浄する
効率を以下のようにして試験した。ミョウバン沈殿物
(3g)に水を添加して、スラリー(30g)を得た。この
スラリー9.6mlに1%のNaOH溶液を添加すると、pH値が1
0になった。30分間スラリーを混合して、その後ろ過し
た。得られた沈殿物を少量の水で洗浄し、105℃の温度
で一晩乾燥した。沈殿物の重量を計り、全炭素に対する
分析を行った。結果は、m=2.63gおよびC=2.3%であ
った。ろ過液(37ml)は、100mg/のアルミニウムを含
有した。この結果により、腐植物含有量を減少させるた
めに、NaOHを効果的に使用することができる。この工程
では、溶解したアルミニウムを消失しないように、ろ過
液をリサイクルすることができる。
実施例4 水処理剤としてのミョウバンの効率を試験するため
に、以下の凝固剤を作った。以下でALUNITE−ALSと呼ぶ
代1の試料を、以下のようにして作った。乾燥ミョウバ
ン沈殿物を508℃で1時間、か焼した。か焼沈殿物のX
線回析分析(diffractogram)によって、物質が無定形
構造を有することが確認された。化学的分析によれば、
か焼した生成物は、その3.3%が水溶性であるAl23%
と、をその6.6%が水溶液であるNa7.8%と、その23%が
水溶性であるSO438%を含有していた。モル比Al/Naは、
2.51であった。ミョウバンの理論上のモル比は3であ
る。得られたか焼ミョウバン(23%Al、5.01g)を水(1
0.04g)と混合して、スラリーを形成し、このスラリー
に硫酸(96%、5.687g)をゆっくりと添加した。約10分
後、塩融成物を金属シートに注いで結晶化した。得られ
た物質は、Al2O3(全体)16.1%、Al2O3(水溶性)15.9
%、Na2.4%、SO442%、OH/Al 0.54、pH(1:10)3.56
を含有していた。硬化した融成物を粉末状にして、少量
の水で溶解した。
以下でALUNITE−AVRと呼ぶ第2の試料を、以下のよう
にして作った。水(5.33g)に硫酸(6.74g)を添加し
た。この混合物を加熱して、煮沸したミョウバン(17%
Al、5.0g)を添加した。15分後、ボーキサイト(2.45
g)を添加した。約30分後、この混合物を金属シートに
注いだ。得られた物質は、Al2O3(全体)17.2%、Al2O3
(水溶性)12.7%、Na1.5%、SO450%、水溶性物質17.2
%、pH(1:10)1.15を含有していた。硬化した融成物
(hardened melt)を粉末状にして、少量の水で溶解し
た。
以下で、AVRと呼ぶ参照試料である第3の試料は、AVR
のみを含有した。AVRは、80%のAl2(SO4 x 14
−16 H2Oと、16%のFe2(SO4 x 9H2Oとを含有
する市販の水処理剤である。
上記のように、各凝固剤を少量の水に溶解した。液体
状の薬剤をマイクロピペットで、排水の入った1リット
ル容器に添加した。凝固試験には、市の排水を用いた。
凝固試験は、従来の試験装置(ケミラ・ケミ・フロキュ
レータ:Kemira Kemi Flocculator)で行った。結果
は、表11に示している。
表11に示すように、各化学薬剤の異なる2つの投入量
を試験した。添加した三価金属イオンのモル数が各投入
レベルの各化学薬剤に対して同一になるように各化学薬
剤を投入した。
表11からわかるように、ALUNITE−ALSは、リンの減少
と濁り度に関して最良の結果をもたらした。ALUNITE−A
VRは、普通のAVR(plain AVR)で得られた結果よりも幾
分優れた結果をもたらした。これらの結果は、ミョウバ
ンの性能が市販の凝固剤に等しいか、またはそれよりも
優れていることを示唆している。
実施例5 この実験では、排水を浄化する際の凝固剤としての酸
性化スラッジの可能性を検討した。ヘルシンキ市の生ス
ラッジは、固形物2.7%を含有しており、そのうち18%
はアルミニウムであり、0.4%は鉄であった。この生ス
ラッジを、市販のポリマー(フェノポル A321:Fennopo
l A321)でフロキュレートした。得られたスラッジ
は、乾燥固形物の含有量が9.5%になるまでろ過した。
ケーキ(pH6.2)を、pHが2.0になるまで2−M硫酸で酸
性化した。酸性化したスラッジは、全アルミニウム12g/
リットル、水溶性アルミニウム12g/リットル、全鉄240m
g/リットル、および水溶性鉄200mg/リットルを含有し
た。アルミニウムの溶解率は100%であり、鉄の溶解率
は83%であった。
市の下水に対する凝固剤として、スラッジを使用し
た。参考として、凝固剤の投入量が両試験で等しくなる
ように、市販のアルミニウム薬剤(AVR)を使用した。
下水1リットルあたりの(アルミニウム+鉄)ミリモル
に関して、投入量を計算した。試験の順序は、以下の通
りであった。15秒間、素早く混合する(400rpm)、15分
間、ゆっくり混合する(30rpm)、60分間、沈降させ
る。結果は、表12に示している。
この実験の結果は、酸性化スラッジ自体がAVRほど優
れておらず、同じ浄化効果を得るために、2倍から3倍
の量の酸性化スラッジを使用しなければならないことを
示している。凝固剤がそれ自体の一部、すなわち、酸性
化スラッジに伴う不純物を沈殿させなければならないの
で、凝固効率の一部が失われることになる。酸性化スラ
ッジは、重金属と、有機不純物とを含有しているので、
飲料水の浄化には使用できない。
実施例6 この実験では、ピート生成地域から腐植土スラッジを
得た。この地域の排水は、硫酸塩化第二鉄(ferric chl
oride sulphate)で浄化した。沈殿池の底から、生スラ
ッジを取り上げた。試料は、乾燥固形物を9.6%含有し
ており、この乾燥固形物の24%が鉄であった。
pH1になるまでスラッジを硫酸で酸性化した(1.9gH2S
O4/g Fe)。スラッジはろ過できなかった。酸性化スラ
ッジのCST値は、>>400sであった。溶解工程では、ス
ラッジにおける全鉄の65.4%を溶解した。Fe(II)の収
率は66.3%であった。溶液中のFe(II)とFe(III)の
相対百分率は、それぞれ50.1%と49.9%であった。
80℃に暖めた圧力反応装置に、酸性化スラッジを配置
し、その後、酸素の供給を開始した。酸化の理由は、酸
性化溶液中のFe(II)の濃度が全Feの49.7%に等しいた
め、Fe2+→Fe3+に酸化するためであった。別の理由は、
有機物の存在下で、Fe(III)が高温で還元するのを防
止するためであった。10%溶液として水酸化ナトリウム
を反応装置に供給した(酸性化スラッジ3968gあたり452
g、鉄1gあたり水酸化ナトリウム0.62g)。14.3gの酸素
を消費し(Fe2+1gあたり0.4g)、37.6gの酸素を供給し
た。反応時間は、ほぼ3時間であった。沈殿中、反応温
度は120℃から150℃の間で変化し、pHは1.5と3の間で
変化した。
沈殿工程のスラリーをろ過して分析した。化学的分析
および計算で得られた異なる元素の収率を表13に示す。
沈殿物もまた、XRDで分析した。測定した回折分析(dif
fractogram)により、沈殿物が結晶性ジャロサイトであ
ることが確認できた。
鉄の配分は以下の通りであった。すなわち、ジャロサ
イト中Fe(II)13.2%およびFe(III)86.8%、ろ過液
中、Fe(II)88.9%およびFe(III)11.1%であった。
生成物の分析モル比を計算し、理論値と比較した。数値
は表14に示している。
生成物は、理論よりも実験の方がより多くの鉄を含有
した。超過量は、二価の状態で腐植物と結合した鉄(hu
mus−bound iron)からのものであると考えられる。
Fe(III)の沈殿率は、優れていた。Fe(II)の酸化
がより優れている場合には、全収率もまた、この実験で
得られた65%よりも高くなる。
ジャロサイトスラリーの脱水性は、CST測定で試験し
た。結果は、平均47sであった。理論上処理された(0.5
時間/130℃〜150℃)。酸性化スラッジ(2.7%懸濁固形
物)もまた試験し、結果は平均33sであった。しかしな
がら、スラリーは、かなりチクソトロピックであった。
ジャロサイトを硫酸に溶解するために、予備試験を行
った。これは、部分的にのみ溶解するように思えた。ス
ラリーをろ過し、XRF法により、定性的に不溶性物質を
分析した。以下の元素、すなわちFe、Ti、CrおよびSを
確認した。
沈殿したジャロサイトの熱分析から得た結果により、
有機物が、約300℃で発熱反応により燃焼し始めた。
乾燥ジャロサイト沈殿物を、異なる温度でか焼した。
これらの結果によれば、完全にか焼するには、325℃の
温度で1時間あれば十分であった。強熱減量は、53.6%
であった。上記条件で発火した沈殿物は、以下の結果、
すなわち全Fe40%、S9%、C0.5%、Na5.7%を用いて分
析した。XRD分析は、発火した生成物が主としてFe2O3
含有していることを示した。
実施例7 ターク(Turku)市の飲料水スラッジは、河川水が市
販の鉄薬剤(フィンフェリ:Finnferri)で沈殿する工程
で得られたものである。ベルトフィルタプレスを用いて
スラッジをろ過する。生スラッジは、固形物含有量が1
2.9%、CST値が144sであった。乾燥物質の分析による
と、全Fe 23%、Fe2+ 2.5%、C 10.8%、(HCl中)
不溶性36%、強熱減量(1時間/800℃)29.8%、残存す
る発火部分の不溶性物質(HCl中)45%であった。
硫酸中の溶解は、温度80℃、pH0.61で行われた。固形
物分離の後(15分間/3000rpm、バッチの25%)、溶液を
分析すると、全Fe 2.2%(収率65%)、Fe2+ 0.59
%、Cd 0.043ppm、Cr 4.5ppm、Ni 2.0ppm、Pb 0.59
ppm、Zn 13ppmであった。適度な高温のため、溶解期間
中、鉄の一部が還元した。鉄収率は、十分ではなかっ
た。始めは不溶性であった除去した物質は、多量の鉄を
含有しており、これによって、収率が減少していたと考
えられる。遅延時間がより長い場合は、収率もより良く
なる。
オートクレーブで、NaOHおよび酸素と溶液の一部(83
0g、pH1.29)を反応させて、Feを三価の状態に維持し
た。130℃になるまでの加熱時間は55分間、反応時間は
3時間、圧力は6バール、酸素消費は13gであった。冷
却したスラリーをろ過し(高速で優れたろ過性)、洗浄
し、重さを量り(沈殿物:31.4g乾燥、バッチの3.9%、
ろ過液:748.5g、pH0.8)、分析した。化学的分析は、表
15に示している。沈殿物もまた、XRDによって分析し、
ディフラクトグラムは、生成物が結晶性H3O/K/Na Fe3
(SO4(OH)であることを証明した。定性的XRFに
よれば、生成物は主としてFeおよびS、1%未満のCa、
K、Al、Ti、Mo、Sr、Cr、Rbを含有していた。生成物の
元素のモル比は、表16に示している。
ナトリウムジャロサイトケーキの一部を、12%のFe溶
液、ジャロサイト(乾燥)8.8g、HCl 14.55g、水2.77g
を作るために、HClに溶解した。混合物を、78℃から84
℃で3.5時間攪拌し、15分で50℃まで冷却し、ろ過し
た。洗浄した不溶性ケーキは、1.04%のバッチ、すなわ
ち3.1%のジャロサイトを構成した。ろ過液の分析は、
全Fe 10.3%(0.184モル%)、Fe2+ 0.07、S 4.4%
(0.138モル%)、Cl 17%、(0.479モル%)、Cr 0.
0021%、濃度1.43g/ml、(それ自体の)pH<0、(1%
溶液としての)pH1.7であった。遊離HClを、5.6%にな
るまで計算した。この結果は、市販の(12%Fe)生成物
を得るために溶解時間がさらに長くなることを示してい
る。
Cr含有量は、市販の鉄溶液よりも高かった。その含有
量は、沈殿工程でさらに低いpHを用いて減少させること
も可能であった。他の毒性重金属は、XRFでは見られな
かった。
実施例8 この実験では、ジャロサイトを溶解することによって
得られた鉄溶液を、市の下水のための凝固剤として用い
た。参考として、両試験で投入量が等しくなるように、
市販の鉄凝固剤(フィンフェリ:FINNFERRI)を用いた。
下水1リットルあたりの鉄ミリモルに関して、投入量を
計算した。試験の順序は以下の通りであった。15秒間素
早く混合し、(400rpm)、15分間ゆっくり混合し(30rp
m),60分間沈降させた。結果は、表17に示している。
この結果により、ジャロサイトから得られた凝固剤
は、市販の鉄凝固剤と比較して、濁り度、リン含有量、
CODに関して、両投入レベルで優れた性能を示した。
本発明は、上記実施例に限定されず、請求の範囲内で
変更可能である。例えば、溶解工程で塩酸を使用するこ
とが可能である。この工程では、アルミニウムを溶性に
変えることが必要である。その後、アルミニウムの沈殿
のために、溶液に硫酸塩を別個に添加することも可能で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−4299(JP,A) 特開 昭57−4287(JP,A) 特開 昭55−158123(JP,A) 特開 昭53−125358(JP,A) 特開 昭49−65052(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 11/00 C02F 1/52

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水処理工程で得られたスラッジを処理する
    ための方法であって、スラッジの量を減少させるように
    アルミニウムまたは鉄薬剤を凝固剤として使用し、下記
    の工程からなることを特徴とする水処理スラッジの処理
    方法。 a)溶解したアルミニウムまたは鉄を含有する酸性スラ
    ッジを生成させるために、無機酸で水処理スラッジを処
    理する工程、 b)溶解したアルミニウムまたは鉄を含有する酸性溶液
    を生成させるために、酸性スラッジから不溶性物質を任
    意に分離する工程、 c)アルミニウムがミョウバン化合物として沈殿する
    か、または鉄がジャロサイト化合物として沈殿するレベ
    ルにスラッジまたは溶液のpHを維持した状態で、硫酸イ
    オンの存在下で、アルカリ化合物を含む+1カチオン化
    合物を用いて、前記酸性スラッジまたは前記酸性溶液を
    処理する工程、 d)残存するスラッジから沈殿したミョウバン化合物ま
    たはジャロサイト化合物を分離する工程。
  2. 【請求項2】前記無機酸が硫酸を含有し、沈殿工程に存
    在する前記硫酸イオンが前記硫酸からのものである請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記酸性スラッジまたは前記酸性溶液が溶
    解アルミニウムを含有し、前記アルカリ化合物がナトリ
    ウム化合物を含有し、ナトリウムのアルミニウムに対す
    るモル比が1以上3以下の範囲であり、前記沈殿が、0.
    5以上4以下の範囲のpH値であり、100℃以上170℃以下
    の範囲の温度で処理され、アルミニウムがミョウバンナ
    トリウムとして沈殿する請求項1または2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】前記酸性スラッジまたは前記酸性溶液が溶
    液鉄を含有し、前記アルカリ化合物がナトリウム化合物
    を含有し、ナトリウムの鉄に対するモル比が1以上3以
    下の範囲であリ、前記沈殿が、−1以上4以下の範囲の
    pH値であり、100℃以上170℃以下の範囲の温度で処理さ
    れ、鉄がジャロサイトナトリウムとして沈殿する請求項
    1または2に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記ナトリウム化合物が水酸化ナトリウム
    を含有する請求項3または4に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記ナトリウム化合物が、硫酸ナトリウム
    を含むナトリウム塩を含有する請求項3または4に記載
    の方法。
  7. 【請求項7】前記酸性スラッジまたは前記酸性溶液に、
    アルカリがさらに添加される請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記アルカリ化合物が、水酸化もしくは酸
    化カルシウム、または水酸化もしくは酸化マルネシウム
    を含有している請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】溶解工程および沈殿工程が、中間分離工程
    がない状態で行われ、かつ硫酸の、水処理スラッジに存
    在するアルミニウムまたは鉄に対するモル比が、0.5:1
    以上1.5:1以下の範囲内である請求項2に記載の方法。
  10. 【請求項10】溶解工程の後に分離工程を引き続いて備
    え、かつ硫酸の、水処理スラッジに存在するアルミニウ
    ムまたは鉄に対するモル比が、少なくとも1.5:1である
    請求項2に記載の方法。
  11. 【請求項11】分離したミョウバン化合物またはジャロ
    サイト化合物をアルカリで洗浄する工程と、洗浄工程の
    後、沈殿工程で前記アルカリを添加する工程とをさらに
    備える請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】前記アルカリが、水酸化ナトリウム、水
    酸化もしくは酸化カルシウム、または水酸化もしくは酸
    化マグネシウムを含有している請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】分離して任意に洗浄したミョウバンまた
    はジャロサイト化合物を乾燥し、及び/またはか焼する
    工程をさらに備える請求項1または11に記載の方法。
  14. 【請求項14】分離して任意に乾燥し、及び/またはか
    焼したミョウバン化合物またはジャロサイト化合物を無
    機酸で処理して、凝固剤として有用な溶解アルミニウム
    または鉄を含有する溶液を生成する請求項1または13に
    記載の方法。
  15. 【請求項15】溶解工程および沈殿工程が、同じ反応容
    器で連続して、または本質的に同時に、中間分離工程の
    ない状態で行われる請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】前記水処理スラッジの乾燥固形物含有量
    が、1重量%以上である請求項1に記載の方法。
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