JPH0513718B2 - - Google Patents

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JPH0513718B2
JPH0513718B2 JP915485A JP915485A JPH0513718B2 JP H0513718 B2 JPH0513718 B2 JP H0513718B2 JP 915485 A JP915485 A JP 915485A JP 915485 A JP915485 A JP 915485A JP H0513718 B2 JPH0513718 B2 JP H0513718B2
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gypsum
ammonia
separate
slurry
sludge
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Norio Kaneko
Tomoyoshi Hasegawa
Akira Chida
Shuji Ogawa
Seiichi Saito
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KASHIMAKITA KYODO HATSUDEN KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、石油系燃焼灰を湿式処理して、燃焼
灰の大部分の成分を有価物として回収する方法に
関するものである。 〔従来の技術〕 従来、燃焼灰は産業廃棄物として焼却、埋立が
なされることが多く、環境面、費用面で問題があ
り、一部には工業的にバナジウムが回収されてい
るが、不十分であり、他の大部分の成分は有効に
活用されていない。燃焼灰からバナジウムをはじ
め他の成分を経済的に回収する方法が確立すれ
ば、燃焼灰は貴重な資源となる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明者等は、石油系燃焼灰の各成分を経済的
に有価物として回収する方法を確立すべく鋭意研
究を行つた。 〔問題点を解決するための手段〕 その結果、極めて合理的で有効な燃焼灰の湿式
処理方法を開発し、本発明を達成するに至つた。 すなわち本発明は、石油系燃料を使用するボイ
ラー等の排ガス煙道中に設けられた集塵器等より
捕集された燃焼灰を湿式処理してカーボン及び重
金属等を回収する方法において、以下(1)〜(9)の処
理を施すことを特徴とする石油系燃焼灰の処理方
法である。 (1) 燃焼灰と水とを混合し、必要に応じて硫酸を
添加しPHを3以下に調整してスラリー状態とす
る。 (2) 固形分(カーボン)を分離する。 (3) 液部を70℃以上に加温し、アンモニアと酸化
剤を供給し、PHを7〜9に調整しながら金属を
酸化する。 (4) 析出物(鉄スラツジ)を分離する。 (5) 液部を40℃以下に冷却し、バナジウム化合物
(メタバナジン酸アンモニウム)を析出させる。 (6) 析出したバナジウム化合物を分離する。 (7) 液部に水酸化カルシウム又は酸化カルシウム
を添加し、石こう及び金属水酸化物を析出さ
せ、アンモニアを遊離させる。 (8) 得られたスラリーから下記の○イ又は○ロの方法
により石こう、金属水酸化物及びアンモニアを
分離する。 ○イ 金属水酸化物を再溶解させることなく石こ
う、金属水酸化物及びアンモニアを分離す
る。 ○ロ アンモニアを分離した後、該スラリーのPH
を5以下にして金属水酸化物を再溶解し、石
こうを分離後PHを9以上にして金属水酸化物
を再析出させ、これを分離する。 (9) 回収した水は系内に再循環して使用する。 本発明における石油系燃焼灰とは、ボイラー等
において重油、アスフアルト、石油ピツチ又は石
油コークス等の石油系燃料を燃焼する際に生ずる
粉塵であつて、一部はボイラー内に付着、堆積す
るが、大部分は集塵装置で捕捉されている。石油
系燃焼灰の組成は、燃料の種類、燃焼条件、ボイ
ラー及び/又は集塵装置への添加剤の注入有無等
により変動するが概略第1表のようなものであ
る。
〔作用〕
以下、本発明を第1図および第2図のフローシ
ートによつて詳述する。 (1) 燃焼灰Aを、溶解槽1で撹拌機等を用いて循
環水Kとよく混合し、スラリー状態として燃焼
灰中の硫安、金属等を溶解させる。PHは概ね3
以下となるが、SO4に比してNH4及び/又は
Mgが多い等の理由によりPHが3より大きくな
る場合もあり、この場合は金属の溶解が不十分
となるので、硫酸Gを添加してPHを3以下に調
整する。余りPHを下げすぎると金属を回収する
部分でPH調整用のアルカリを多量に必要とし不
経済であるので、PHは1.5〜3程度が好ましい。
温度は溶解速度を高めるため高温が好ましい
が、通常40〜70℃が適当である。撹拌時間は30
分程度以上は必要である。 (2) スラリー化した燃焼灰はカーボン分離機2
で、未溶解のカーボンBを分離し、液部(
液)はカーボン液タンク3へ移送する。カー
ボンの含水率は通常数十%程度であり、液部の
溶解成分(硫安や金属を多く含んでいるのでカ
ーボンは水で洗浄するのが好ましい。洗浄用の
水としては、必要なカーボンの製品品質を維持
できる範囲で循環水K又は工業用水等を使うこ
とができる。カーボンを洗浄した後カーボンと
分離して得た水(洗浄液)は量が少なく及
び/又は溶解成分濃度が高い場合には液と混
合するのが適当であるが、逆の場合には、混合
により液中の溶解成分の濃度を低下させ、金属
等の分離の効率を低下させるので、洗浄液は
石こう分離水タンク13へ導入するのが好まし
い。 (3) 液部(カーボン液)を金属酸化槽4へ移送
し、70℃以上に加温してアンモニアと酸化剤を
供給し、PHを7〜9に調整しながら金属を酸化
する。金属酸化槽では、4価のバナジウムを5
価に、2価の鉄を3価に酸化し、それぞれの金
属塩の析出を容易にすることを目的にしている
が、これ等の酸化はPHが7以上(アルカリ側)
で容易に行われる。PHは余り高くすると後の中
和の工程で硫酸を多く必要とするため得策では
なく、PHは7〜9が適当であり、更に好ましく
は8〜9である。カーボン液の中和剤として
は、後にメタバナジン酸アンモニウムを析出さ
せるためNH4 +は必須であるが、硫安が十分存
在する場合はアンモニアでなくとも苛性ソーダ
などのアルカリの使用も可能である。しかし、
系に新たな化学種を持ち込むよりはアンモニア
のみを用いる方が好ましい。酸化剤としては、
空気、酸素、オゾン、過酸化水素等使用できる
が、空気を用いるのがプロセス上好適である。
すなわち、中和剤としてアンモニアを、酸化剤
として空気を使用する場合、後述するように、
アンモニア曝気塔○イ9で、石こうスラリーから
アンモニアを分離するのに空気による曝気をし
た場合には、該曝気ガス(アンモニアと空気と
の混合ガス)をそのまま使用して金属を酸化す
ることができる。 PHを7〜9とし、金属を酸化すると固形分
(鉄スラツジ)が析出してくる。鉄はほぼ完全
に析出し、バナジウムは大部分メタバナジン酸
アンモニウムとして液部に溶解している。鉄ス
ラツジは鉄、バナジウム、シリカ等から成つて
いるが、温度が高い程バナジウムの含有量は減
少する。従つて、後でのバナジウムの回収率を
高めるためには、該鉄スラツジの析出を高温下
で行うのが好ましく、70℃以上、更に好ましく
は85〜95℃で行う。 (4) 金属酸化槽4を出た液を鉄スラツジ分離機5
に供給し、鉄スラツジCを分離する。鉄スラツ
ジをバナジウム化合物Dの析出前に分離するこ
とによつて、鉄のみならずシリカも同時に除く
ことができ、バナジウム化合物Dの純度を著し
く高めることができる。鉄スラツジCを分離し
ない場合には、鉄、シリカはバナジウム化合物
Dに混入しバナジウム化合物の純度を低下させ
る。バナジウム化合物Dの鉄スラツジCへの混
入をできる限り抑制し、バナジウムの回収率を
高めるためには、温度の低下を抑制し、高温の
まま鉄スラツジCを分離することが好ましい。 鉄スラツジCの分離には通常の各種の方法が
利用できるが、鉄スラツジ中の鉄は水酸化物、
酸化物などであり、かなり細かいので、必要に
応じて高分子凝集剤等を添加し、スラツジを沈
降濃縮した後デウンター等で分離する方法が好
適である。 (5) 次に液部をバナジウム化合物晶析器6へ移送
し、40℃以下に冷却し、バナジウム化合物(メ
タバナジン酸アンモニウム)Dを析出させる。
メタバナジン酸アンモニウムは温度が低い程、
硫安濃度が高い程析出しやすい。従つて硫安濃
度が低い時程低温にする必要がある。硫安濃度
が10〜30wt%程度の場合には温度は40℃以下、
好ましくは20〜30℃以下で行う。 (6) バナジウム化合物Dをバナジウム分離機7で
分離する。分離には種々の方法が利用できる
が、沈降濃縮し、過する方法が好適である。
分離したバナジウム化合物を冷水で洗浄するこ
とにより高純度(約98〜99%)のメタバナジン
酸アンモニウムを得ることができる。 (7) 液部を石こう反応器8に移送し、水酸化カル
シウム又は酸化カルシウム、取扱い上好ましく
は水酸化カルシウム(消石灰)を粉体又は水ス
ラリー状にて添加し石こう及び金属の水酸化物
を析出させ、アンモニアを遊離させる。石こう
反応器内での主な反応は、 (NH42SO4+Ca(OH)2 =CaSO4・2H2O+2NH3 H2SO4+Ca(OH)2=CaSO4・2H2O であり、生成した石こう(CaSO4・2H2O)は
スラリー状となり、アンモニア(NH3)は大
部分液に遊離アンモニアとして溶解している。 添加する水酸化カルシウム(酸化カルシウ
ム)の量は化学量論量ないしは若干過剰とす
る。この時、石こうスラリー液のPHは遊離アン
モニアと未反応水酸化カルシウム等により、9
〜12程度となるが、多くの場合はPHが10〜11と
なる。 本発明者らは石こう反応器8内のスラリーを
詳細に検討した結果、上記石こうの生成反応と
併行して、前工程で析出しきれなかつたバナジ
ウム及びニツケル、マグネシウム等の金属の水
酸化物(ニツケルスラツジ)が同時に析出して
おり、しかも、石こうとは容易に分離できる事
を見出した。 (8) 石こう反応器8内のスラリーから、次の○イ又
は○ロの方法により石こう、ニツケルスラツジ及
びアンモニアを分離する。 ○イ ニツケルスラツジを再溶解させることな
く、石こう、ニツケルスラツジ及びアンモニ
アを分離する。 ○ロ アンモニアを分離した後、スラリーのPHを
5以下としニツケルスラツジを再溶解し、石
こうを分離後PHを9以上としてニツケルスラ
ツジを再析出させ、これを分離する。 石こう反応器8内のスラリーには石こうとニ
ツケルスラツジとが共存しているが、石こうの
方が粒径の成長速度が早く、粒径が大きいが、
ニツケルスラツジの粒径は微細であるので、該
スラリーを静置すれば容易に下方に石こうの沈
殿層、真中にニツケルスラツジの沈殿層、上方
に清澄水と分離することができる。この分離性
能はアンモニアの存否にほとんど影響されな
い。 方法○イの一例は第1図に示してあるが、石こ
う反応器8内スラリーの上記特性を利用して石
こう、ニツケルスラツジ及びアンモニアを分離
するものである。アンモニアを分離する順序は
いずれでも可能であるが、先に分離する方が操
作上アンモニア臭の問題がほとんどなく好まし
い。 第1図および第2図では、アンモニアの分離
を金属酸化槽4へ供給するアンモニア曝気ガス
を得るためのアンモニア曝気塔○イ9とアンモニ
アを回収するためのアンモニア曝気塔○ロ10と
2個のアンモニア分離器を設けているが、もち
ろんどちらか一方でもかまわない。その場合、
曝気ガスを分岐する等の方法により、金属酸化
槽4へ供給するアンモニア曝気ガスの必要量を
得ることができる。 アンモニアJを分離する方法は蒸溜法、液温
を高めて不活性ガス、例えば空気Hを供給して
分離する曝気法等通常の溶解ガスを分離する方
法が使用できる。 (イ)の方法(第1図)において、石こうEとニ
ツケルスラツジFは通常の湿式分級器18、例
えば沈降分級器、機械的分級器等によつて容易
に石こうのスラリーとニツケルスラツジのスラ
リーとに分離することができる。それぞれのス
ラリーから石こうEは石こう分離機12で、ニ
ツケルスラツジFはニツケルスラツジ分離機1
5で得ることができる。石こうを分離するに際
して、残留アンモニア及び未反応水酸化カルシ
ウムが少ない場合には必ずしもPH調整の必要が
ないが、多い場合には石こう品質を保つため、
石こうPH調整槽11で分離されずに残留してい
るアンモニア及び未反応の水酸化カルシウムを
硫酸Gで中和することが好ましい。の時PHを7
以下、好ましくは3〜5に調整することによ
り、残留アンモニアを硫安に、又未反応水酸化
カルシウムを石こうに換えることができる。PH
の調整により石こう性状を良好にすることがで
きる。石こう分離機12は種々の分離機が使用
できるが、遠心過型の分離機が好適である。
石こうEを分離した後の水は、石こう分離水タ
ンク13に移送され、ここから循環水Kとして
溶解槽1に導かれる。 ニツケルスラツジ分離機15は過型は目詰
りをおこしやすいので、遠心沈降型の分離機が
好適である。ニツケルスラツジFを分離した後
の水は、ニツケルスラツジ分離水タンク16に
移送され、ここから循環水Kとして水酸化カル
シウムスラリータンク17へ導かれる。該タン
ク17へ水酸化カルシウム又は酸化カルシウム
Iをチヤージする。 ○ロの方法(第2図)においては、湿式分級器
を使用しないで石こうとニツケルスラツジを分
離しようとするものである。すなわち、アンモ
ニアを分離した後石こうPH調整槽11でスラリ
ーに硫酸Gを添加してPHを5以下、好ましくは
2.5〜4にすることにより、ニツケルスラツジ
はほぼ完全に再溶解することができる。ニツケ
ルスラツジを再溶解しておかないと石こうを分
離する際にニツケルスラツジが石こうに混入
し、石こうの品質を下げ又ニツケルスラツジの
回収率を低下させるからである。ニツケルスラ
ツジを再溶解した後石こう分離機12で石こう
Eを分離する。次に液部を石こう分離水タンク
13を経てニツケルスラツジ析出槽14に移送
し、PHを9以上、好ましくは10以上としてニツ
ケルスラツジを再析出させる。この際、石こう
反応器で使用したと同種の水酸化カルシウム等
Iを使用するのが好ましい。析出したニツケル
スラツジは、ニツケルスラツジ分離機15で分
離してニツケルスラツジFを得る。 タンク13およびタンク16の水は第1図と
同様循環水Kとして使用される。 (8) 回収された水、すなわち石こう分離水及びニ
ツケルスラツジ分離水は系内に循環して使用す
る。その際、石こう分離水は石こうPH調整を行
つた場合は酸性であるので、燃焼灰の溶解槽1
へ、又ニツケルスラツジ分離水はアルカリ性で
あるので、水酸化カルシウムスラリータンク1
7へ循環使用するのが好ましい。もちろん、そ
れぞれの水を混合使用してもかまわない。 〔実施例〕 次に実施例によつて本発明を更に具体的に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の
実施例に制約されるものではない。 実施例 1 C重油を燃焼しているボイラーの煙道に設置さ
れた電気集塵器により捕捉された燃焼灰を、第2
図に示すフローシートに従つて連続処理した結果
は以下のとおりであつた。 (1) 燃焼灰の処理量は5500Kg/日であり、組成と
各成分の含有量は次のとおりであつた。 組成(wt%) 含有量(Kg/日) カーボン* 31.161707 NH4 16.1 890 SO4 48.5 2670 V 2.43 134 Ni 0.80 44 Se 0.33 18 Mg 0.68 37 (計) (100.00) (5500) *NH4〜Mg以外は全てカーボンとした。 上記燃焼灰と循環水14000Kg/日とを混合し、
更に98%硫酸を110Kg/日加えてPHを2.0とし、
温度を60℃に加熱し撹拌機で十分撹拌した。各
成分の溶出率(液部へ溶出された成分量の燃焼
灰中の成分量に対する割合)は、NH4とSO4
ほぼ100%、Vは79%、Niは45%、Feは51%、
Mgは79%であつた。 (2) 不溶の固形分(カーボン)を真空過機で分
離し、更に3700Kg/日の工業用水で洗浄して含
有率65%のカーボンケーキ4700Kg/日を得た。
乾燥後カーボン中の不純物の組成(wt%)は
NH40.06、SO40.13、灰分8.0であつた。 (3) 液部を金属酸化槽で80℃に加熱し、アンモニ
ア曝気塔○イの曝気ガス(空気流量2m3/分)を
連続的に供給してPH8.4を調整し、金属を酸化
した。 (4) 金属酸化槽を出た液を完全に保温した鉄スラ
ツジシツクナーと遠心デカンターからなる鉄ス
ラツジ分離機に移送して析出物を分離し、含水
率45%の鉄スラツジ82Kg/日を得た。 乾燥後の鉄スラツジの組成(wt%)は
Fe13.2、V24.6、Si2.2であつた。デカンター部
での液温度は約50℃であつた。デカンター部の
保温を十分に行い、液温度を70℃とした時には
バナジウムVを15wt%程度まで減らすことが
できた。 (5) 液部を水冷却のコイルと撹拌機を内蔵したバ
ナジウム化合物晶析槽へ移送し液温を30℃に冷
却してバナジウム化合物を析出させた。 (6) バナジウム化合物のスラリーをバナジウム化
合物シツクナーと真空過機からなるバナジウ
ム化合物分離機へ移送してバナジウム化合物を
分離した。これを工業用水150Kg/日で洗浄し
たところ、含水率20%のバナジウム化合物220
Kg/日を得た。乾燥したバナジウム化合物の組
成(wt%)はNH415.22、SO4こん跡、V43.20、
Ni0.025、Fe0.032、Si0.033であつた。 バナジウム化合物は、X線回折でメタバナジ
ン酸アンモニウム(NH4VO3)と判明した。
V,NH4の分析値からNH4VO3の純度は99%
と極めて高純度であつた。 (7) 液部を石こう反応器へ移送し、水酸化カルシ
ウム2600Kg/日添加した。水酸化カルシウムは
循環水を用いて150Kg/m3水の濃度のスラリー
状態で供給し、石こうスラリーを得た。 (8) 本実施例ではアンモニア曝気塔を2基設置し
た。アンモニア曝気塔○イは金属酸化槽へ供給す
るアンモニア曝気ガスを得るためのもので、ア
ンモニア曝気塔○ロはアンモニアを回収するため
の曝気塔である。 アンモニア曝気塔○イへは、石こうスラリーを
90℃に加温して塔の上部から3.0m3/時で供給
し、塔の下部より空気を2m3/分で供給してア
ンモニア曝気ガスを得た。曝気した石こうスラ
リーは石こう反応器へ戻した。前述したよう
に、該曝気ガスを金属酸化槽へ供給し、金属酸
化を円滑に行うことができた。金属酸化槽で未
吸収のアンモニアはNH3として約50Kg/日で
あつた。 アンモニア曝気塔○ロへは、石こう反応器の液
面の高さが一定になるように石こうスラリーを
供給した。石こうスラリーを90℃に加温して塔
の上部から供給し、塔の下部より空気を5m3
分で供給してアンモニアを曝気した。曝気され
たアンモニア量はNH3として630Kg/日であつ
た。 このアンモニア曝気ガスは、アンモニア曝気
塔○イの未吸収曝気ガスと共にボイラの煙道に設
置された電気集塵器前のアンモニア注入装置へ
供給した。 (9) アンモニア曝気塔○ロの塔底液を撹拌機付きの
石こうPH調整槽へ移送し、曝気できずに残留し
ているアンモニアと未反応の水酸化カルシウム
を中和するため98%硫酸を560Kg/日添加して、
PHを4.0に調整した。 (10) PHを調整した石こうスラリーを遠心過型の
石こう分離機へ供給し、石こうを分離したとこ
ろ、含水率10%の石こう(CaSO4・2H2O)
6400Kg/日を得た。不純物は少量しか含有して
いなかつた。 (11) 石こう分離後の水20000Kg/日をニツケルス
ラツジ析出槽へ移送し、水酸化カルシウムのス
ラリー(濃度150Kg/m3水)を添加して、PHを
12に調整しニツケルスラツジを析出させた。 (12) 遠心沈降型のニツケルスラツジ分離機でニツ
ケルスラツジを分離したところ、含水率60%の
ニツケルスラツジ530Kg/日を得た。乾燥した
ニツケルスラツジの組成(wt%)はNi6.6、
Mg8.9、Ca8.3であつた。 ニツケルスラツジ分離後の水は、ニツケルス
ラツジ分離水タンクを経て循環水として水酸化
カルシウムスラリータンクへ導入される。 実施例 2 燃焼灰を燃焼灰の溶解からアンモニアの分離ま
での(1)〜(8)の工程は実施例11と同一の条件で処理
し、石こうとニツケルスラツジを第1図に示すフ
ローシートに従つて処理したところ、ニツケルス
ラツジ分離以後の結果は次のとおりであつた。 (a) アンモニアを分離した後の石こうとニツケル
スラツジを含んだスラリー液を沈降型の湿式分
級機により石こうスラリーとニツケルスラツジ
のスラリーとに分離した。 (b) 石こうスラリーに98%硫酸を添加してPHを4
に調整した後石こう分離機(遠心式過機)で
石こうを分離したところ、含水率10%の石こう
6400Kgを得た。 (c) ニツケルスラツジのスラリーを遠心沈降型の
ニツケルスラツジ分離機でニツケルスラツジを
分離したところ、含水率60%のニツケルスラツ
ジ370Kg/日を得た。乾燥したニツケルスラツ
ジの組成は、実施例1とほぼ同等であつた。 〔発明の効果〕 前にも述べたが、本発明は下記(1)〜(4)のような
優れた効果を有する。 (1) 燃焼灰の大部分の成分を有価物として回収す
ることができる。すなわち、カーボンは固定炭
素分の高いカーボンとして、NH4はアンモニ
ア(NH3)として、SO4は水酸化カルシウム又
は酸化カルシウムと反応させて石こう
(CaSO4・2H2O)としてバナジウムはメタバ
ナジン酸アンモニウム(NH4VO3)として、
ニツケルは水酸化ニツケル〔Ni(OH)2〕とし
て、鉄(Fe)は鉄スラツジとしてそれぞれ回
収することができる。 (2) 特別の処理をすることなく高純度のメタバナ
ジン酸アンモニウム及び石こうを得ることがで
きる。 (3) 廃棄物(排水等)は実質的になく、あるとし
ても極く少量とすることができる。 (4) 系内で必要なアンモニアは回収アンモニアを
循環使用する等低コストで処理できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の処理方法を実施する一例
(湿式分級器を設置し、石こうとニツケル化合物
を併行して分離する方法)を示すフローシートで
ある。第2図は、本発明の処理方法を実施する他
の例(石こう分離水からニツケル化合物を分離す
る方法)を示すフローシートである。 1…溶解槽、2…カーボン分離機、3…カーボ
ン液タンク、4…金属酸化槽、5…鉄スラツジ
分離機、6…バナジウム化合物晶析器、7…バナ
ジウム化合物分離機、8…石こう反応器、9…ア
ンモニア曝気塔○イ、10…アンモニア曝気塔○ロ、
11…石こうPH調整槽、12…石こう分離機、1
3…石こう分離水タンク、14…ニツケルスラツ
ジ析出槽、15…ニツケルスラツジ分離機、16
…ニツケルスラツジ分離水タンク、17…水酸化
カルシウムスラリータンク、18…湿式分級器、
A…燃焼灰、B…カーボン、C…鉄スラツジ、D
…バナジウム化合物、E…石こう、F…ニツケル
スラツジ、G…硫酸、H…空気、I…水酸化カル
シウム又は酸化カルシウム、J…アンモニア、K
…循環水。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 石油系燃料を使用するボイラー等の排ガス煙
    道中に設けられた集塵器等により捕集された燃焼
    灰を、湿式処理してカーボン及び重金属等を回収
    する方法において、下記(1)〜(9)の処理を施すこと
    を特徴とする石油系燃焼灰の処理方法。 (1) 燃焼灰と水とを混合し、必要に応じて硫酸を
    添加しPHを3以下に調整してスラリー状態とす
    る。 (2) 固形分(カーボン)を分離する。 (3) 液部を70℃以上に加温し、アンモニアと酸化
    剤を供給し、PHを7〜9に調整しながら金属を
    酸化する。 (4) 析出物(鉄スラツジ)を分離する。 (5) 液部を40℃以下に冷却し、バナジウム化合物
    (メタバナジン酸アンモニウム)を析出させる。 (6) 析出したバナジウム化合物を分離する。 (7) 液部に水酸化カルシウム又は酸化カルシウム
    を添加し、石こう及び金属(ニツケル及びマグ
    ネシウム)水酸化物を析出させ、アンモニアを
    遊離させる。 (8) 得られたスラリーから下記の○イ又は○ロの方法
    により石こう、金属水酸化物及びアンモニアを
    分離する。 ○イ 金属水酸化物を再溶解させることなく石こ
    う、金属水酸物及びアンモニアを分離する。 ○ロ アンモニアを分離した後、スラリーのPHを
    5以下とし金属水酸化物を再溶解し、石こう
    を分離後PHを9以上として金属水酸化物を再
    析出させ、これを分離する。 (9) 回収した水は系内に再循環して使用する。
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