JP3191476B2 - 繊維材料の処理方法 - Google Patents
繊維材料の処理方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維材料の処理方法に
関するものである。さらに詳細には、耐久性のある吸湿
性、帯電防止性を有し、しかも柔軟な風合いおよび染色
堅牢度が良好な繊維材料を得る処理方法に関するもので
ある。
関するものである。さらに詳細には、耐久性のある吸湿
性、帯電防止性を有し、しかも柔軟な風合いおよび染色
堅牢度が良好な繊維材料を得る処理方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、ナイロンなどの合成繊維
は、優れた物理的特性および化学的特性を有しているた
め広く使用されているが、その反面、吸湿性が低いため
着用時に蒸れやすく、帯電しやすいという欠点があり、
改善が望まれている。
は、優れた物理的特性および化学的特性を有しているた
め広く使用されているが、その反面、吸湿性が低いため
着用時に蒸れやすく、帯電しやすいという欠点があり、
改善が望まれている。
【0003】このため、例えば、後加工面からは、特公
昭60−34979号公報に示されるように、合成繊維
にアクリル酸やメタクリル酸をグラフト重合させたり、
特開平2−84565号公報や特開平2−145872
号公報に示されるように、セルロース微粉末や特定のポ
リアミノ酸系樹脂などの吸湿性物質を合成繊維に付与さ
せたりする方法が提案されている。
昭60−34979号公報に示されるように、合成繊維
にアクリル酸やメタクリル酸をグラフト重合させたり、
特開平2−84565号公報や特開平2−145872
号公報に示されるように、セルロース微粉末や特定のポ
リアミノ酸系樹脂などの吸湿性物質を合成繊維に付与さ
せたりする方法が提案されている。
【0004】また、特公昭53−46960号公報に示
されるように、ポリアルキレングリコ−ルセグメントを
有する共重合体を浸漬処理でポリエステル繊維に付着さ
せたり、特公昭58−46589号公報に示されるよう
に、ラジカル重合可能な親水性モノマを付与した後、ポ
リエステル繊維上で重合させる方法も提案されている。
されるように、ポリアルキレングリコ−ルセグメントを
有する共重合体を浸漬処理でポリエステル繊維に付着さ
せたり、特公昭58−46589号公報に示されるよう
に、ラジカル重合可能な親水性モノマを付与した後、ポ
リエステル繊維上で重合させる方法も提案されている。
【0005】原糸面からは、特公昭62−7285号公
報に示されるように、紡糸前に特定のシュウ酸塩を配合
し、紡糸後の工程で一部溶出させ、毛細凝縮孔を形成さ
せたり、特開昭60−155770号公報に示されるよ
うに、金属スルホネート化合物を含むポリエステル繊維
をアルカリ処理することによって毛細凝縮孔を形成させ
たりして吸湿性を付与する方法が提案されている。
報に示されるように、紡糸前に特定のシュウ酸塩を配合
し、紡糸後の工程で一部溶出させ、毛細凝縮孔を形成さ
せたり、特開昭60−155770号公報に示されるよ
うに、金属スルホネート化合物を含むポリエステル繊維
をアルカリ処理することによって毛細凝縮孔を形成させ
たりして吸湿性を付与する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】合成繊維にアクリル酸
やメタクリル酸をグラフト重合させる方法においては、
吸湿性や風合いに優れるものの、経時的な繊維物性の低
下が避けられなかったし、セルロースやポリアミノ酸系
樹脂などの吸湿性物質を合成繊維に付与する方法におい
ては、これらの吸湿性物質が洗濯などにより脱落しやす
いという問題があった。また、浸漬処理やラジカル重合
で親水性樹脂を合成繊維に付与させる方法も、性能や耐
久性が不十分であったり、風合いが硬くなったりする欠
点があった。
やメタクリル酸をグラフト重合させる方法においては、
吸湿性や風合いに優れるものの、経時的な繊維物性の低
下が避けられなかったし、セルロースやポリアミノ酸系
樹脂などの吸湿性物質を合成繊維に付与する方法におい
ては、これらの吸湿性物質が洗濯などにより脱落しやす
いという問題があった。また、浸漬処理やラジカル重合
で親水性樹脂を合成繊維に付与させる方法も、性能や耐
久性が不十分であったり、風合いが硬くなったりする欠
点があった。
【0007】一方、原糸に毛細凝縮孔を形成させる方法
は、吸湿性レベルが低く、高圧染色や洗濯によって吸湿
性が低下する問題があり、未だ十分なものが得られてい
ないのが実状である。
は、吸湿性レベルが低く、高圧染色や洗濯によって吸湿
性が低下する問題があり、未だ十分なものが得られてい
ないのが実状である。
【0008】本発明の課題は、耐久性のある吸湿性、帯
電防止性を有し、しかも柔軟な風合いおよび染色堅牢度
が良好な繊維材料を得る処理方法を提供することにあ
る。
電防止性を有し、しかも柔軟な風合いおよび染色堅牢度
が良好な繊維材料を得る処理方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の処理方法は、上
記課題を解決するために、次の構成を有する。すなわ
ち、ビニルカルボン酸および/またはビニルスルホン酸
(以下、モノマA)、下記一般式[I]で示されるジビ
ニルモノマ(以下、モノマB)ならびに重合開始剤から
なり、モノマAとモノマBの重量比が1:1〜20:1
である乳化液を、繊維材料に付与した後、繊維材料表面
で重合させることを特徴とする繊維材料の処理方法であ
る。
記課題を解決するために、次の構成を有する。すなわ
ち、ビニルカルボン酸および/またはビニルスルホン酸
(以下、モノマA)、下記一般式[I]で示されるジビ
ニルモノマ(以下、モノマB)ならびに重合開始剤から
なり、モノマAとモノマBの重量比が1:1〜20:1
である乳化液を、繊維材料に付与した後、繊維材料表面
で重合させることを特徴とする繊維材料の処理方法であ
る。
【0010】
【化2】 以下、本発明の内容について詳述する。
【0011】本発明に用いるモノマAとしては、ビニル
カルボン酸および/またはビニルスルホン酸が選ばれ
る。ビニルカルボン酸の具体例としては、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ブテントリカ
ルボン酸などが挙げられる。ビニルスルホン酸の具体例
としては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸(以下、AMPS)、2−アリルオキシ−2−
ヒドロキシプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナ
トリウム、イソプレンスルホン酸ナトリウム、スルホエ
チルメタクリレート、アリルスルホン酸ナトリウム、メ
タリルスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。本発明
では、これらのモノマを2種以上用いることも何ら差し
支えない。特に、重合効率と吸湿性の面からは、アクリ
ル酸、メタクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウムが
好ましい。
カルボン酸および/またはビニルスルホン酸が選ばれ
る。ビニルカルボン酸の具体例としては、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ブテントリカ
ルボン酸などが挙げられる。ビニルスルホン酸の具体例
としては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸(以下、AMPS)、2−アリルオキシ−2−
ヒドロキシプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナ
トリウム、イソプレンスルホン酸ナトリウム、スルホエ
チルメタクリレート、アリルスルホン酸ナトリウム、メ
タリルスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。本発明
では、これらのモノマを2種以上用いることも何ら差し
支えない。特に、重合効率と吸湿性の面からは、アクリ
ル酸、メタクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウムが
好ましい。
【0012】本発明に用いるモノマBは、一般式[I]
において、nを4以下とするものである。nが4よりも
大きいと、本発明の特徴である柔軟な風合いの生地を得
ることができない。特に、n=1の場合、得られる生地
の風合いが最も柔軟となり好ましい。X=CH3 の場
合、安全面から好ましい。なお、モノマBを2種以上用
いることも何ら差し支えない。
において、nを4以下とするものである。nが4よりも
大きいと、本発明の特徴である柔軟な風合いの生地を得
ることができない。特に、n=1の場合、得られる生地
の風合いが最も柔軟となり好ましい。X=CH3 の場
合、安全面から好ましい。なお、モノマBを2種以上用
いることも何ら差し支えない。
【0013】モノマAとモノマBの混合比は、重量比で
1:1〜20:1とするものである。この重量比が1:1
に満たない場合には、生地の風合いが粗硬なものになっ
てしまい、得られる吸湿性も低いレベルにとどまる。一
方、20:1を越える場合には、重合体の網目構造化が十
分に進まないため、繊維への固着が不十分になってしま
う。モノマAとモノマBの使用量については、特に限定
はなく、処理の目的に応じて任意に決めればよい。
1:1〜20:1とするものである。この重量比が1:1
に満たない場合には、生地の風合いが粗硬なものになっ
てしまい、得られる吸湿性も低いレベルにとどまる。一
方、20:1を越える場合には、重合体の網目構造化が十
分に進まないため、繊維への固着が不十分になってしま
う。モノマAとモノマBの使用量については、特に限定
はなく、処理の目的に応じて任意に決めればよい。
【0014】本発明に用いる重合開始剤としては、通常
のラジカル開始剤を使用できる。例えば、過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素などの無機系重合
開始剤や、2,2′−アゾビス(2−アミディノプロパ
ン)ジハイドロクロライド、2,2′−アゾビス(N,
N′−ジメチレンイソブチラミディン)ジハイドロクロ
ライド、2−(カルバモイラゾ)イソブチロニトリルな
どの有機系重合開始剤が挙げられる。また、過酸化ベン
ゾイル、アゾビスイソブチロニトリルなどの水不溶性重
合開始剤をアニオン、ノニオン等の界面活性剤で乳化さ
せて用いても良い。コスト、取扱いの容易さの点から
は、過硫酸アンモニウムが好ましく用いられる。 さら
に、重合効率を高めるために、重合開始剤としての過酸
化物と還元性物質を併用するいわゆるレドックス系開始
剤を用いても良い。この過酸化物としては、例えば、過
硫酸アンモニウムや過硫酸カリウム、還元性物質として
は、例えば、スルホキシル酸ナトリウムとホルマリンと
の反応物やハイドロサルファイトなどが挙げられる。重
合開始剤の使用濃度は、使用するモノマ濃度や処理条件
にもよるが、0.1〜3%が好ましい。なお、乳化液の
経時安定性を高めるため、亜硝酸ナトリウムなどの重合
禁止剤を0.01〜0.3%程度添加したり、重合効率
を高めるため、金属イオン封鎖剤、例えば、トリポリリ
ン酸塩やエチレンジアミンテトラ酢酸を添加しても良
い。
のラジカル開始剤を使用できる。例えば、過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素などの無機系重合
開始剤や、2,2′−アゾビス(2−アミディノプロパ
ン)ジハイドロクロライド、2,2′−アゾビス(N,
N′−ジメチレンイソブチラミディン)ジハイドロクロ
ライド、2−(カルバモイラゾ)イソブチロニトリルな
どの有機系重合開始剤が挙げられる。また、過酸化ベン
ゾイル、アゾビスイソブチロニトリルなどの水不溶性重
合開始剤をアニオン、ノニオン等の界面活性剤で乳化さ
せて用いても良い。コスト、取扱いの容易さの点から
は、過硫酸アンモニウムが好ましく用いられる。 さら
に、重合効率を高めるために、重合開始剤としての過酸
化物と還元性物質を併用するいわゆるレドックス系開始
剤を用いても良い。この過酸化物としては、例えば、過
硫酸アンモニウムや過硫酸カリウム、還元性物質として
は、例えば、スルホキシル酸ナトリウムとホルマリンと
の反応物やハイドロサルファイトなどが挙げられる。重
合開始剤の使用濃度は、使用するモノマ濃度や処理条件
にもよるが、0.1〜3%が好ましい。なお、乳化液の
経時安定性を高めるため、亜硝酸ナトリウムなどの重合
禁止剤を0.01〜0.3%程度添加したり、重合効率
を高めるため、金属イオン封鎖剤、例えば、トリポリリ
ン酸塩やエチレンジアミンテトラ酢酸を添加しても良
い。
【0015】本発明で用いる乳化液を得る方法として
は、通常の乳化方法を用いればよい。本発明に適する乳
化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルな
どのノニオン系界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン
酸ソーダ、アルキルアリルスルホン酸ソーダなどのアニ
オン系界面活性剤あるいはこれらの配合品が挙げられ
る。モノマAを添加した水溶液と乳化剤を添加したモノ
マBを混合させた後、予め水に溶解または分散させた重
合開始剤を添加すればよい。
は、通常の乳化方法を用いればよい。本発明に適する乳
化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルな
どのノニオン系界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン
酸ソーダ、アルキルアリルスルホン酸ソーダなどのアニ
オン系界面活性剤あるいはこれらの配合品が挙げられ
る。モノマAを添加した水溶液と乳化剤を添加したモノ
マBを混合させた後、予め水に溶解または分散させた重
合開始剤を添加すればよい。
【0016】本発明で用いる乳化液には、必要に応じて
仕上げ加工剤、例えば、撥水剤、柔軟剤、難燃剤、抗菌
防臭加工剤などを添加しても良い。また、架橋促進のた
めに、風合いをあまり粗硬にしない程度に、メチロール
基を有するビニルモノマ、例えば、N−メチロールアク
リルアミドやN−メチロールメタクリルアミドなどを添
加しても良い。
仕上げ加工剤、例えば、撥水剤、柔軟剤、難燃剤、抗菌
防臭加工剤などを添加しても良い。また、架橋促進のた
めに、風合いをあまり粗硬にしない程度に、メチロール
基を有するビニルモノマ、例えば、N−メチロールアク
リルアミドやN−メチロールメタクリルアミドなどを添
加しても良い。
【0017】乳化液を繊維材料に付与する方法として
は、通常用いられる手段が適用可能である。例えば、パ
ディング法、スプレー法、キスロールコータ、スリット
コータなどが挙げられる。これらの方法で乳化液を付与
後、例えば真空脱水機で処理するなどして付与量を調整
することも好ましく行なわれる。
は、通常用いられる手段が適用可能である。例えば、パ
ディング法、スプレー法、キスロールコータ、スリット
コータなどが挙げられる。これらの方法で乳化液を付与
後、例えば真空脱水機で処理するなどして付与量を調整
することも好ましく行なわれる。
【0018】本発明において、モノマAとモノマBを重
合させる方法としては、ラジカル重合に用いられるあら
ゆる手段が適用可能である。例えば、乾熱処理、スチー
ム処理、浸漬法、コールドバッチ法、マイクロ波処理、
紫外線処理などが挙げられる。マイクロ波処理とは、2
450MHzまたは920MHzの波長の高周波を被加
熱物に当てることで発熱させるものである。これら処理
手段は、単独で適用しても良いし、加熱効率を高めるた
めに、例えば、スチーム処理または乾熱処理時にマイク
ロ波処理または紫外線処理を併用するなどしても良い。
なお、空気中の酸素が存在すると重合が進みにくくなる
ので、乾熱処理、マイクロ波処理、紫外線処理の場合に
は、不活性ガス雰囲気下で処理するのが好ましく、コー
ルドバッチ法の場合にも、シール材で密閉するのが好ま
しい。
合させる方法としては、ラジカル重合に用いられるあら
ゆる手段が適用可能である。例えば、乾熱処理、スチー
ム処理、浸漬法、コールドバッチ法、マイクロ波処理、
紫外線処理などが挙げられる。マイクロ波処理とは、2
450MHzまたは920MHzの波長の高周波を被加
熱物に当てることで発熱させるものである。これら処理
手段は、単独で適用しても良いし、加熱効率を高めるた
めに、例えば、スチーム処理または乾熱処理時にマイク
ロ波処理または紫外線処理を併用するなどしても良い。
なお、空気中の酸素が存在すると重合が進みにくくなる
ので、乾熱処理、マイクロ波処理、紫外線処理の場合に
は、不活性ガス雰囲気下で処理するのが好ましく、コー
ルドバッチ法の場合にも、シール材で密閉するのが好ま
しい。
【0019】これらの重合方法のなかでは、スチーム処
理が重合効率および処理の安定性の観点から好適であ
る。スチーム処理は、常圧スチーム、過熱スチーム、高
圧スチームのいずれでも良いが、コスト面からは、常圧
スチームまたは過熱スチームが好ましい。スチーム処理
温度は、80〜180℃さらには100〜160℃が好
ましい。スチーム処理時間は、1〜10分間程度で良
い。
理が重合効率および処理の安定性の観点から好適であ
る。スチーム処理は、常圧スチーム、過熱スチーム、高
圧スチームのいずれでも良いが、コスト面からは、常圧
スチームまたは過熱スチームが好ましい。スチーム処理
温度は、80〜180℃さらには100〜160℃が好
ましい。スチーム処理時間は、1〜10分間程度で良
い。
【0020】なお、本発明の方法において、繊維材料に
乳化液を付与した後、モノマAとモノマBを重合させる
前に、風乾あるいは乾燥機などで予備乾燥しても良い
が、この場合には、絶乾させると重合効率が著しく低下
するので、ある程度水分を残存させておくことが必要で
ある。
乳化液を付与した後、モノマAとモノマBを重合させる
前に、風乾あるいは乾燥機などで予備乾燥しても良い
が、この場合には、絶乾させると重合効率が著しく低下
するので、ある程度水分を残存させておくことが必要で
ある。
【0021】本発明の処理による重合物の付着量は、吸
湿性能を優れたものにし、一方、風合いの粗硬化を防ぐ
観点から、繊維材料に対して1〜20wt%とするのが好
ましい。
湿性能を優れたものにし、一方、風合いの粗硬化を防ぐ
観点から、繊維材料に対して1〜20wt%とするのが好
ましい。
【0022】本発明に用いうる繊維材料としては、ポリ
エチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート
などのポリエステル系繊維、ポリエステルに第3成分を
共重合したポリエステル系繊維、ナイロン6やナイロン
66などのポリアミド系繊維、ポリアミドに第3成分を
共重合したポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリルを
主成分とするアクリル系繊維、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン系繊維、ポリ塩化ビニル系
繊維、セルロース系繊維、蛋白質系繊維などがあげら
れ、これらを混紡、混繊、交織、交編した混用素材も含
まれる。また、繊維の形態としては、フィラメント、ス
テープル、織編物、不織布などいかなる形態であっても
良い。
エチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート
などのポリエステル系繊維、ポリエステルに第3成分を
共重合したポリエステル系繊維、ナイロン6やナイロン
66などのポリアミド系繊維、ポリアミドに第3成分を
共重合したポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリルを
主成分とするアクリル系繊維、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン系繊維、ポリ塩化ビニル系
繊維、セルロース系繊維、蛋白質系繊維などがあげら
れ、これらを混紡、混繊、交織、交編した混用素材も含
まれる。また、繊維の形態としては、フィラメント、ス
テープル、織編物、不織布などいかなる形態であっても
良い。
【0023】
【実施例】以下、実施例により、さらに詳細に説明す
る。
る。
【0024】なお、実施例中に記載した各種性能の測定
は、次の方法による。
は、次の方法による。
【0025】樹脂付着量(%)={(重合後の生地重量
−重合前の生地重量)/(重合前の生地重量)}×10
0 ここで、生地重量とは、20℃,65%RHの環境下に
24時間放置した時の重量をいう。
−重合前の生地重量)/(重合前の生地重量)}×10
0 ここで、生地重量とは、20℃,65%RHの環境下に
24時間放置した時の重量をいう。
【0026】吸湿率(%)={(吸湿時の生地重量−絶
乾時の生地重量)/(絶乾時の生地重量)}×100 ここで、吸湿時の生地重量とは、絶乾から20℃・65
%RHあるいは30℃・90%RHの環境下に24時間
放置した時の重量をいう。
乾時の生地重量)/(絶乾時の生地重量)}×100 ここで、吸湿時の生地重量とは、絶乾から20℃・65
%RHあるいは30℃・90%RHの環境下に24時間
放置した時の重量をいう。
【0027】摩擦帯電圧:試験片と綿布を20℃・30
%RHの雰囲気中に24時間放置後、京大化研式ロータ
リースタチックテスタを用い、20℃・30%RHの雰
囲気中で両者を摩擦させ、帯電圧を測定する(JIS
L 1094の規定による)。
%RHの雰囲気中に24時間放置後、京大化研式ロータ
リースタチックテスタを用い、20℃・30%RHの雰
囲気中で両者を摩擦させ、帯電圧を測定する(JIS
L 1094の規定による)。
【0028】洗濯堅牢度:JIS L 0842の規定
により測定する。
により測定する。
【0029】実施例の供試生地は、次のものを用いた。
【0030】ポリエステル加工糸織物(東レ(株)製#
SC9000)を精練、乾熱セット後、分散染料ダイア
ニックス ネイビー ブルー(Dianix Navy Blue) BG-SE
(三菱化成(株)製)3%owfを用いて常法で染色
し、還元洗浄、乾燥したものを供試生地とした。
SC9000)を精練、乾熱セット後、分散染料ダイア
ニックス ネイビー ブルー(Dianix Navy Blue) BG-SE
(三菱化成(株)製)3%owfを用いて常法で染色
し、還元洗浄、乾燥したものを供試生地とした。
【0031】(実施例1)供試生地を下記組成の乳化液
に浸漬後、マングルで絞り率80%になるように絞り、
乾燥機で100℃,2分予備乾燥させた。なお、サンモ
ールBK-20 はノニオン・アニオン系界面活性剤である。
に浸漬後、マングルで絞り率80%になるように絞り、
乾燥機で100℃,2分予備乾燥させた。なお、サンモ
ールBK-20 はノニオン・アニオン系界面活性剤である。
【0032】 AMPS 8wt% 一般式[I]において、X:−CH3 ,n=1のモノマ 2wt% サンモールBK-20 (日華化学工業(株)製) 0.5wt% 過硫酸アンモニウム 0.3wt% 予備乾燥後直ちに、105℃の過熱スチーマで3分間処
理し、湯洗、乾燥した。次いで、乾燥機で180℃,1
分でセットし、評価に供した。結果を表1に示す。
理し、湯洗、乾燥した。次いで、乾燥機で180℃,1
分でセットし、評価に供した。結果を表1に示す。
【0033】
【表1】 (実施例2)乳化液の組成を下記組成とした以外は、実
施例1と全く同じ処理を施して試料を作製した。評価結
果を表1に併せて示す。
施例1と全く同じ処理を施して試料を作製した。評価結
果を表1に併せて示す。
【0034】 AMPS 8wt% 一般式[I]において、X:−CH3 ,n=1のモノマ 5wt% サンモールBK-20 (日華化学工業(株)製) 0.5wt% 過硫酸アンモニウム 0.3wt% (実施例3)乳化液の組成を下記組成とした以外は、実
施例1と全く同じ処理を施して試料を作製した。評価結
果を表1に併せて示す。
施例1と全く同じ処理を施して試料を作製した。評価結
果を表1に併せて示す。
【0035】 AMPS 8wt% 一般式[I]において、X:−CH3 ,n=1のモノマ 0.6wt% サンモールBK-20 (日華化学工業(株)製) 0.5wt% 過硫酸アンモニウム 0.3wt% (実施例4)供試生地を実施例1と同じ乳化液に浸漬
後、マングルで絞り率80%になるように絞り、直ち
に、150℃の過熱スチーマで5分間処理し、湯洗、乾
燥した。次いで、乾燥機で180℃,1分でセットし、
評価に供した。結果を表1に併せて示す。
後、マングルで絞り率80%になるように絞り、直ち
に、150℃の過熱スチーマで5分間処理し、湯洗、乾
燥した。次いで、乾燥機で180℃,1分でセットし、
評価に供した。結果を表1に併せて示す。
【0036】(実施例5)供試生地を下記組成の乳化液
に浸漬後、マングルで絞り率80%になるように絞り、
次いで、真空脱水機で処理し、乳化液の付着量を27%
とした。直ちに、105℃の過熱スチーマで5分間処理
し、湯洗、乾燥した。次いで、乾燥機で180℃,1分
でセットし、評価に供した。結果を表1に併せて示す。
に浸漬後、マングルで絞り率80%になるように絞り、
次いで、真空脱水機で処理し、乳化液の付着量を27%
とした。直ちに、105℃の過熱スチーマで5分間処理
し、湯洗、乾燥した。次いで、乾燥機で180℃,1分
でセットし、評価に供した。結果を表1に併せて示す。
【0037】 AMPS 24wt% 一般式[I]において、X:−CH3 ,n=1のモノマ 6wt% サンモールBK-20 (日華化学工業(株)製) 0.5wt% 過硫酸アンモニウム 0.5wt% (実施例6)乳化液の組成を下記組成とした以外は、実
施例1と全く同じ処理を施して試料を作製した。評価結
果を表1に併せて示す。
施例1と全く同じ処理を施して試料を作製した。評価結
果を表1に併せて示す。
【0038】 メタクリル酸 8wt% 一般式[I]において、X:−CH3 ,n=1のモノマ 2wt% サンモールBK-20 (日華化学工業(株)製) 0.5wt% 過硫酸アンモニウム 0.3wt% (実施例7)乳化液の組成を下記組成とした以外は、実
施例1と全く同じ処理を施して試料を作製した。評価結
果を表1に併せて示す。
施例1と全く同じ処理を施して試料を作製した。評価結
果を表1に併せて示す。
【0039】 AMPS 8wt% 一般式[I]において、X:−CH3 ,n=4のモノマ 2wt% サンモールBK-20 (日華化学工業(株)製) 0.5wt% 過硫酸アンモニウム 0.3wt% (比較例1)乳化液の組成を下記組成とした以外は、実
施例1と全く同じ処理を施して試料を作製した。評価結
果を表1に併せて示す。
施例1と全く同じ処理を施して試料を作製した。評価結
果を表1に併せて示す。
【0040】 AMPS 5wt% 一般式[I]において、X:−CH3 ,n=1のモノマ 10wt% サンモールBK-20 (日華化学工業(株)製) 0.5wt% 過硫酸アンモニウム 0.3wt% (比較例2)乳化液の組成を下記組成とした以外は、実
施例1と全く同じ処理を施して試料を作製した。評価結
果を表1に併せて示す。
施例1と全く同じ処理を施して試料を作製した。評価結
果を表1に併せて示す。
【0041】 AMPS 8wt% 一般式[I]において、X:−CH3 ,n=1のモノマ 0.2wt% サンモールBK-20 (日華化学工業(株)製) 0.5wt% 過硫酸アンモニウム 0.3wt% (比較例3)下記組成の処理液を作製し、実施例1と全
く同じ処理を施して試料を作製した。評価結果を表1に
併せて示す。
く同じ処理を施して試料を作製した。評価結果を表1に
併せて示す。
【0042】 AMPS 8wt% 一般式[I]において、X:−CH3 ,n=9のモノマ 2wt% 過硫酸アンモニウム 0.3wt%
【0043】
【発明の効果】本発明の方法によれば、繊維の表面上に
均一な樹脂被膜が形成されるため、風合いの柔軟な生地
が得られ、洗濯や摩擦などに対する耐久性にも優れてい
る。また、この樹脂は、優れた吸湿性および親水性を有
しているため、合成繊維の蒸れやすい、帯電しやすい、
汚れが落ちにくいといった欠点が解消される。
均一な樹脂被膜が形成されるため、風合いの柔軟な生地
が得られ、洗濯や摩擦などに対する耐久性にも優れてい
る。また、この樹脂は、優れた吸湿性および親水性を有
しているため、合成繊維の蒸れやすい、帯電しやすい、
汚れが落ちにくいといった欠点が解消される。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−132867(JP,A) 特開 平3−19977(JP,A) 特開 昭58−18481(JP,A) 特開 昭48−57000(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 13/00 - 15/72
Claims (1)
- 【請求項1】ビニルカルボン酸および/またはビニルス
ルホン酸、下記一般式[I]で示されるジビニルモノマ
ならびに重合開始剤からなり、ビニルカルボン酸および
/またはビニルスルホン酸モノマと一般式[I]で示さ
れるジビニルモノマモノマの重量比が1:1〜20:1
である乳化液を、繊維材料に付与した後、繊維材料表面
で重合させることを特徴とする繊維材料の処理方法。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06536693A JP3191476B2 (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 繊維材料の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06536693A JP3191476B2 (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 繊維材料の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06280164A JPH06280164A (ja) | 1994-10-04 |
JP3191476B2 true JP3191476B2 (ja) | 2001-07-23 |
Family
ID=13284901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06536693A Expired - Fee Related JP3191476B2 (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 繊維材料の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3191476B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR19980045571A (ko) * | 1996-12-10 | 1998-09-15 | 김준웅 | 그라프트 중합에 의한 폴리에스터 직물의 개질방법 |
JP2002038375A (ja) * | 2000-05-16 | 2002-02-06 | Toyobo Co Ltd | 吸放湿性布帛及びその製造方法 |
JP6367767B2 (ja) * | 2015-06-29 | 2018-08-01 | 東洋紡Stc株式会社 | 改質繊維を含む繊維製品 |
-
1993
- 1993-03-24 JP JP06536693A patent/JP3191476B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06280164A (ja) | 1994-10-04 |
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