JP3190567U - 調理器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子レンジのレンジ機能による加熱と、オーブンレンジ等のオーブン機能による加熱の両方に対応できることに加えて、電磁調理器に適切に使用することができるシリコーン製の調理器具を提供する。
【解決手段】調理器具1は、被調理物を収納する収納空間5を画定するシリコーン製の側壁部6と、側壁部6と共に収納空間5を画定する底壁部7とを備え、底壁部7は、誘導加熱によって発熱する発熱体9と、発熱体9を支持するシリコーン製の底板部8とを備える。
【選択図】図1

Description

本考案は、調理器具に関し、特に、シリコーン製の調理器具に関する。
従来、食材等を加熱調理するシリコーン製の調理器具が知られている(例えば、特許文献1)。シリコーン製の調理器具は、電子レンジのマイクロ波加熱の影響を受けにくいため、電子レンジのレンジ加熱に用いることができる。また、シリコーン製の調理器具は、耐熱性があるため、電子レンジのレンジ機能による加熱と、オーブンレンジ等のオーブン機能による加熱の両方に対応できる。
一方、キッチン家電として、電磁調理器(IH調理器)が普及しており、電磁調理器での加熱調理に用いることが可能な電磁調理器用調理器具も知られている(例えば、特許文献2)。このような調理器具は、一例として、金属製の鍋・フライパン等であり、電磁調理器による誘導加熱によって発熱する。これによって、食材等を加熱調理することができる。電磁調理器は、メンテナンスや使い方が容易であり、安全性が高いことから一般家庭において広く利用されている。
ここで、電子レンジのレンジ機能による加熱と、オーブンレンジ等のオーブン機能による加熱の両方に対応できるシリコーン製調理器具を、電磁調理器に使用したいという要望がある。
特表2010−537757号公報 特開2008−361号公報
しかしながら、シリコーン製の調理器具は、電磁調理器の誘導加熱によって適切に発熱しないため、電磁調理器での使用に適さないという問題がある。
本考案は、このような問題を解決するためになされたものであり、電子レンジのレンジ機能による加熱と、オーブンレンジ等のオーブン機能による加熱の両方に対応できることに加えて、電磁調理器に適切に使用することができるシリコーン製の調理器具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案は以下の手段を提供する。本考案に係る調理器具は、被調理物を収納する収納空間を画定するシリコーン製の側壁部と、側壁部と共に収納空間を画定する底壁部とを備え、底壁部は、誘導加熱によって発熱する発熱体と、発熱体を支持するシリコーン製の底板部とを備える。
「被調理物」とは、食材等の調理される対象物をいう。「シリコーン」は、例えば、シリコーンゴムを含む。
本考案に係る調理器具は、シリコーン製の側壁部を備え、底壁部は、誘導加熱によって発熱する発熱体とシリコーン製の底板部を備えている。したがって、本考案に係る調理器具によれは、電子レンジのレンジ機能による加熱と、オーブンレンジ等のオーブン機能による加熱の両方に対応できることに加えて、電磁調理器に適切に使用することができるシリコーン製の調理器具を実現できる。
例えば、発熱体の少なくとも一部が、収納空間に向かって露出しているように構成してもよい。これにより、発熱体から被調理物への熱伝導力をより高めることができる。
一例として、発熱体が底壁部の外底面に露出していないように構成してもよい。これにより、発熱体が底壁部の外底面から剥落することを防止することができる。
また、発熱体は、側壁部と底壁部が交わる角部を介して、底壁部から側壁部の上方に連続して延びているように構成してもよい。これにより、角部が発熱体によって補強されると共に、側壁部からも加熱することができるため、熱伝導力を高めることができる。また、熱伝導力が高まることによって、加熱時間を短縮することができる。したがって、発熱体と、側壁部又は底板部を形成するシリコーンとの接合部において、シリコーンゴムの損傷を防止することができる。
例えば、発熱体は、収納空間に接する底壁部の内底面全体に露出すると共に、角部を介して、収納空間に接する側壁部の内側面の一部に露出しているように構成してもよい。これにより、発熱体から被調理物への熱伝導力をより高めることができる。
一例として、発熱体は、側壁部において、側壁部の高さ寸法の三分の一以下の高さまで延びているように構成してもよい。これにより、電子レンジによるマイクロ波加熱に発熱体が与える影響を低減させることができる。
一例として、発熱体は、複数の孔が形成された板状である。これにより、発熱体を薄く形成した場合であっても、加熱に伴う発熱体の変形を抑制することができる。加えて、発熱体の孔内に底板部を形成するシリコーンが充填された状態で発熱体を底板部に埋め込むことが可能になるため、発熱体と底板部との結合をより強固にすることができる。
例えば、複数の孔は、発熱体の中心から外側に向かって、放射状に配置されている。これにより、複数の孔を形成しつつも、発熱体の熱伝導力を損なうことなく、発熱体の中心から外側に向かって容易に熱を伝えることができる。
発熱体が、底板部に覆われていて、外部に露出していないように構成してもよい。これにより、発熱体の表面が錆びる等の発熱体の劣化や発熱体の剥落等を防止することができる。
例えば、側壁部は、可撓性を有している。これにより、側壁部を畳んだり変形させたりして、調理器具の体積を縮小することができる。したがって、調理器具の収納に要するスペースを減らすことができる。
本考案に係る調理器具によれは、電子レンジのレンジ機能による加熱と、オーブンレンジ等のオーブン機能による加熱の両方に対応できることに加えて、電磁調理器に適切に使用することができるシリコーン製の調理器具を実現できる。
第1の実施形態に係る調理器具の断面図である。 図1に示す調理器具の本体部平面図である。 第2の実施形態に係る調理器具の断面図である。 図3に示す調理器具の本体部平面図である。 図3に示す調理器具の発熱体平面図である。 図5におけるA−A線断面図である。 図3に示す調理器具の側壁部を折り畳んだ状態を示す断面図である。 第3の実施形態に係る調理器具の本体部の断面図である。 他の実施形態に係る発熱体の平面図である。
以下、本考案の実施の形態を添付の図により説明する。なお、「上」、「下」、「外」、「内」等の語は図面の状態に基づく便宜上のものであり、実際の方向はこれに限定されるものではない。
[第1の実施形態]
図1に第1の実施形態に係る調理器具1の断面図を示す。図1に示すように、調理器具1は、本体部2と蓋部3を備えている。本体部2には上方に開口4が設けられていて、開口4を覆うように蓋部3が本体部2上に載置される。蓋部3は本体部2に対して着脱可能に設けられている。
本体部2には、被調理物(不図示)を収納する収納空間5が形成されている。本体部2の開口4が収納空間5の開口となっている。本体部2は、側壁部6と底壁部7を備え、収納空間5は、側壁部6と底壁部7によって画定されている。底壁部7は、円板状に形成されており、側壁部6は、底壁部7の周縁から立ち上がって高さ方向Hに延びている。側壁部6は、外方に向く外側面6aと収納空間5を画定する内側面6bとを備えている。底壁部7は、外方に向く外底面7aと収納空間5を画定する内底面7bを備えている。電磁調理器(不図示)による加熱調理の際には、底壁部外底面7aが電磁調理器と接し、底壁部内底面7bが収納空間5に投入された食材等の被調理物と接することになる。
底壁部7は、誘導加熱によって発熱する発熱体9と、発熱体9を支持する底板部8とを備えている。発熱体9における収納空間5から遠い方の面、すなわち、発熱体9の外面12には、底板部8の内面8bが接している。底板部8の外面8aは円板状に形成されて、底壁部外底面7aを構成している。
側壁部6と底板部8は、シリコーンゴムによって一体に形成され、側壁部6は、可撓性を有している。側壁部6と底板部8を形成するシリコーンゴムは、電子レンジのレンジ機能によるマイクロ波加熱に耐性があると共に、オーブンレンジ等のオーブン機能による加熱にも対応可能な耐熱性を有している。なお、蓋部3もシリコーンゴムによって形成されていて、本体部2と同様に、レンジ機能及びオーブン機能による加熱に耐性がある。
発熱体9は、誘磁性のあるステンレス鋼によって形成されている。発熱体9は、側壁部6の一部と底壁部7に埋め込まれている。発熱体9は、図1に示すように、側壁部6と底壁部7が交わる角部14を介して、底壁部7から側壁部6の上方に連続して延びている。発熱体9は、発熱体底壁部分9aと発熱体側壁部分9bを備えている。発熱体底壁部分9aは、円板状に形成されており、底壁部7の延在方向、すなわち、径方向Xに沿って底壁部7の内底面7bの全面に亘って延びている。発熱体側壁部分9bは、発熱体底壁部分9aの周縁から連続して形成されている。
発熱体側壁部分9bは側壁部6の内側面6bに沿って上方に延びている。ここで、発熱体側壁部分9bの上方外縁、すなわち、発熱体9の外周縁9cは、側壁部6の高さ寸法(側壁部6の上端6cから底壁部外底面7aまでの寸法)の三分の一の高さh1以下の位置にある。
本実施形態においては、発熱体9における収納空間5に近い方の面、すなわち、発熱体9の内面11が全面に亘って、底壁部7及び側壁部6から収納空間5に向かって露出している。発熱体内面11は、底壁部7の内底面7bを構成し、側壁部6においては、側壁部内側面6bと面一に形成されている。電磁調理器(不図示)による加熱調理の際には、発熱体内面11に収納空間5に投入された食材等の被調理物が接することになる。
発熱体9の外面12は、底板部8の内面8bと接している。発熱体外面12は、底板部8に覆われていて、外部に露出していない。発熱体9は、シリコーンゴムによって形成された側壁部6及び底板部8に、接着剤等によって接着されている。底壁部内底面7b側に露出した発熱体内面11はフッ素樹脂によってコーティングされている。
図1に示す本体部2の平面図を図2に示す。図2に示すように、底壁部7は、円板状に形成されており、発熱体底壁部分9aは、底壁部7と同心状に設けられ底壁部7の内底面7bの全面に延在している。発熱体側壁部分9bは、発熱体底壁部分9aの外縁全周から連続して側壁部6に延びている。したがって、側壁部6と底壁部7が交わる角部14には、全周に亘って発熱体9が埋め込まれている。
次に、本考案の作用について説明する。
食材等の被調理物は、本体部2の開口4から収納空間5に投入される。前述のように、調理器具1の本体部2は、電子レンジのレンジ機能とオーブンレンジ等のオーブン機能とに耐性があるシリコーンゴムで形成されているため、被調理物を投入した調理器具1を電子レンジ、オーブンレンジ等に入れて、レンジ機能又はオーブン機能による加熱を行うことができる。
電磁調理器による調理の際には、被調理物を収納空間5に入れた状態で、調理器具1を電磁調理器上に載置し、電磁調理器によって加熱する。調理器具1の底壁部7は、発熱体9を備えているため、電磁調理器の誘導加熱によって発熱体9が発熱し、被調理物を加熱することができる。
このように、第1の実施形態に係る調理器具1は、シリコーンゴム製の側壁部6を備え、底壁部7は、誘導加熱によって発熱する発熱体9とシリコーンゴム製の底板部8を備えている。したがって、調理器具1は、電子レンジのレンジ機能による加熱と、オーブンレンジ等のオーブン機能による加熱の両方に対応できることに加えて、電磁調理器に適切に使用することができる。
したがって、調理器具1によれば、一例として、電磁調理器に使用できるシリコンスチーマーを実現することができる。さらに、調理器具1によれば、電子レンジによる加熱調理と電磁調理器による加熱調理のそれぞれに対応して調理器具を使い分ける煩雑さが解消する。また、電子レンジ用又は電磁調理器用にそれぞれ別個の調理器具を用意する必要がなくなるため、調理器具の準備・収納に要するスペースを削減することができる。
また、発熱体9の少なくとも一部が、収納空間5に向かって露出している。本実施形態では、発熱体9は、収納空間5に接する底壁部7の内底面7b全体に露出すると共に、角部14を介して、収納空間5に接する側壁部6の内側面6bの一部に露出している。したがって、発熱体9から被調理物への熱伝導力をより高めることができる。
調理器具1において、発熱体9は、底壁部7の外底面7aに露出していない。例えば、発熱体9を底壁部外底面7aに貼付して、底壁部外底面7aに発熱体9を露出させた場合、発熱体9が底壁部外底面7aから剥落する可能性が考えられる。しかしながら、調理器具1では、発熱体9の外面12は、底板部8によって覆われているため、発熱体9が底壁部外底面7aから剥落することを防止することができる。
また、発熱体9は、側壁部6と底壁部7が交わる角部14を介して、底壁部7から側壁部6の上方に連続して延びている。したがって、角部14が発熱体9によって補強されると共に、側壁部6からも加熱することができるため、熱伝導力を高めることができる。
例えば、本実施形態とは異なり、底壁部7の中心付近のみに発熱体9を設けた場合、発熱領域が小さいため、熱伝導力が低下する。また、その結果、加熱時間が長くなってしまう。ステンレス鋼によって形成された発熱体9と、シリコーンゴムによって形成された底壁部7とでは、材質の相違に応じて熱膨張率が異なる。したがって、加熱時間が長くなり過ぎると、シリコーンゴムとステンレス鋼との接合部において、シリコーンゴムが損傷してしまう可能性が考えられる。
これに対して、調理器具1では、前述のように、発熱体9が、側壁部6と底壁部7が交わる角部14を介して、底壁部7から側壁部6の上方に連続して延びているため、発熱領域が大きく、加熱時間を短縮することができる。したがって、シリコーンゴムとステンレス鋼との接合部において、シリコーンゴムの損傷を防止することができる。
発熱体9は、側壁部6において、側壁部6の高さ寸法の三分の一以下の高さまで延びている。側壁部6に延びる発熱体9の面積が大きくなる程、電磁調理器の加熱による熱伝導力は高まる。しかしながら、調理器具1に占める発熱体9の領域が大きくなり過ぎると、電子レンジのレンジ機能によるマイクロ波加熱が適切に行えなくなる可能性が考えられる。発熱体9が側壁部6において上方に延びる高さを、側壁部6の高さ寸法の三分の一以下までに抑えることによって、電子レンジによるマイクロ波加熱に発熱体9が与える影響を低減させることができる。
側壁部6は、可撓性を有している。これにより、側壁部6を畳んだり変形させたりして、調理器具1の体積を縮小することができる。したがって、調理器具1の収納に要するスペースを減らすことができる。
発熱体9は、誘磁性のあるステンレス鋼によって形成されている。したがって、電磁調理器による発熱体9の加熱を効率的に行うことが可能であり、また、発熱体9の形状加工等を容易に行うことができる。
[第2の実施形態]
図3に第2の実施形態に係る調理器具100の断面図を示す。第1の実施形態に係る調理器具1と同様に、調理器具100は、本体部102と蓋部103を備え、本体部102には、開口104を介して被調理物(不図示)を収納する収納空間105が形成されている。本体部102は、側壁部106と底壁部107を備え、収納空間105は、側壁部106と底壁部107によって画定されている。底壁部107は、円板状に形成されており、側壁部106は、底壁部107の周縁から立ち上がって高さ方向Hに延びている。電磁調理器(不図示)による加熱調理の際には、底壁部107の外底面107aが電磁調理器と接し、底壁部107の内底面107bが収納空間105に投入された食材等の被調理物と接することになる。
底壁部107は、誘導加熱によって発熱する発熱体109と、発熱体109を支持する底板部108とを備えている。第2の実施形態において、発熱体109は、底板部108の内部に埋め込まれている。発熱体109の内面111と発熱体109の外面112は、共に底板部108の内部に位置している。底板部108の外面108aは、底壁部外底面107aを構成し、底板部108の内面108bは、底壁部内底面107bを構成している。一例として、底壁部107の厚さ(底壁部外底面107aから底壁部内底面107bまでの厚さ)は、約2.0mm〜約2.5mmであり、発熱体109の厚さ(発熱体外面112から発熱体内面111までの厚さ)は、約1.5mm〜約2.0mmである。
側壁部106と底板部108は、第1の実施形態と同様に、シリコーンゴムによって一体に形成され、側壁部106は、可撓性を有している。第1の実施形態と同様に、側壁部106と底壁部107を形成するシリコーンゴムは、電子レンジのレンジ機能によるマイクロ波加熱に耐性があると共に、オーブンレンジ等のオーブン機能による加熱にも対応可能な耐熱性を有している。
発熱体109は、誘磁性のあるステンレス鋼によって形成されている。また、発熱体109は、円板状に形成され、第1の実施形態に係る発熱体9と異なり、発熱体109の厚さ方向に貫通する孔110が複数個設けられている。発熱体109は、側壁部106と底壁部107が交わる角部114を介して、底壁部107から側壁部106の内部上方に連続して延びている。
発熱体109は、発熱体底壁部分109aと発熱体側壁部分109bを備えている。発熱体底壁部分109aは、円板状に形成されており、底壁部107の延在方向、すなわち、径方向Xに沿って底壁部107の全面に亘って延びている。発熱体側壁部分109bは、発熱体底壁部分109aの周縁から連続して形成されている。発熱体側壁部分109bは側壁部106の内部上方に延び、発熱体側壁部分109bの外縁、すなわち、発熱体109の外周縁109cは、側壁部106の内部に位置している。
複数の孔110には、底板部108を形成するシリコーンゴムが充填されている。すなわち、発熱体内面111の上に位置するシリコーンゴムと発熱体外面112の下に位置するシリコーンゴムは、複数の孔110に充填されたシリコーンゴムを介して一体的に結合している。
図3に示す本体部102の平面図を図4に示す。図4において、本来、底板部内面108bに覆われて目視できない発熱体109は、仮想線によって仮想的に示している。複数の孔110も仮想的に示したものである。図4に示すように、底壁部107は、円板状に形成されており、底壁部107の内部において、発熱体底壁部分109aは、底壁部107と同心状に設けられ底壁部107の全面に延在している。発熱体側壁部分109bは、発熱体底壁部分109aの外縁全周から側壁部106内に延びている。したがって、側壁部106と底壁部107が交わる角部114には、全周に亘って発熱体109が埋め込まれている。
図3に示す発熱体109の平面図を図5に示し、図5のA−A線断面図を図6に示す。図3に示すように、複数の孔110は、円形の板状に形成された発熱体109の中心130から、放射状に配列されている。一例として、複数の孔110は、発熱体109の中心130を通って円形を周方向に等分する6本の仮想直線Rに沿って、配置されている。
また、周方向に隣り合う孔110は、発熱体109の中心130を中心とし直径の異なる仮想円周C1〜C4上に配置されている。仮想円周C1〜C4のうち、最も外側に位置する仮想円周C1から、仮想円周C1よりも内側に位置する仮想円周C2までの距離と、仮想円周C2から、仮想円周C2よりも内側に位置する仮想円周C3までの距離と、仮想円周C3から、仮想円周C3よりも内側に位置する仮想円周C4までの距離と、仮想円周C4から中心130までの距離は同じである。すなわち、仮想円周C2〜C4は、中心130から仮想円周C1までの発熱体109の径方向の長さを等分する位置に設定されている。
各孔110は同一サイズの円形であり、孔110の直径は、例えば、4mmである。周方向に隣り合う孔110の離間距離は、発熱体109の中心130付近に位置する孔110の離間距離よりも、外周縁109c近くに位置する孔110の離間距離の方がより離れている。
図7に、図3に示す調理器具100の側壁部106を折り畳んだ状態を示す。本実施形態において、側壁部106は可撓性を有しているため、折り畳むことができる。側壁部106には、例えば、2ヶ所の折り曲げ位置115に、それぞれ折り込み線116が設けられている。本実施形態において、折り込み線116は、側壁部106の外側面106a及び内側面106bに、それぞれ周方向に直線状に連続して延びる凹部として形成されている。図3に示すように、折り込み線116は、側壁部106の異なる高さ位置に設けられている。第1の折り込み線116aは、より高い位置、すなわち、より開口104に近い位置に形成され、第2の折り込み線116bは、より低い位置、すなわち、より底壁部107に近い位置に形成されている。
図7に示すように、側壁部106が折り畳まれた状態では、第1の折り込み線116aにおいて、側壁部106の外側面106aに形成された凹部が下方(底壁部107側)に突出し、第2の折り込み線116bにおいて、側壁部106の内側面106bに形成された凹部が上方(開口104側)に突出している。
次に、本考案の作用について説明する。
第2の実施形態に係る調理器具100は、第1の実施形態に係る調理器具1と同様に、シリコーンゴム製の側壁部106を備え、底壁部107は、誘導加熱によって発熱する発熱体109とシリコーンゴム製の底板部108を備えている。したがって、第1の実施形態に係る調理器具1と同様に、調理器具100は、電子レンジのレンジ機能による加熱と、オーブンレンジ等のオーブン機能による加熱の両方に対応できることに加えて、電磁調理器に適切に使用することができる。
また、発熱体109は、側壁部106と底壁部107が交わる角部114を介して、底壁部107から側壁部106の内部上方に連続して延びている。これにより、第1の実施形態と同様に、角部114が発熱体109によって補強されると共に、側壁部106からも加熱することができるため、熱伝導力を高めることができる。また、第1の実施形態において前述した理由と同様の理由から、シリコーンゴムとステンレス鋼との接合部において、シリコーンゴムの損傷を防止することができる。
第2の実施形態に係る発熱体109は、複数の孔110が形成された板状である。孔110が形成されているため、発熱体109が膨張した場合であっても、孔110が縮径することによって、発熱体109の膨張を吸収することができる。したがって、発熱体109を薄く形成した場合であっても、加熱に伴う発熱体109の変形を抑制することができる。加えて、発熱体109の孔110内に底板部108のシリコーンゴムが充填された状態で発熱体109を底板部108に埋め込むことが可能になるため、発熱体109と底板部108との結合をより強固にすることができる。
複数の孔110は、発熱体109の中心130から外側に向かって、放射状に配置されている。したがって、複数の孔110を形成しつつも、発熱体109の熱伝導力を損なうことなく、発熱体109の中心から径方向外方に向かって容易に熱を伝えることができる。
発熱体109は、底板部108に覆われていて、外部に露出していない。したがって、発熱体109の表面が錆びる等の発熱体109の劣化や発熱体109の剥落等を防止することができる。
前述のように、側壁部106は、可撓性を有している。したがって、側壁部106を畳んだり変形させたりして、調理器具100の体積を縮小することができる。第2の実施形態に係る調理器具100では、図5に示すように、第1の折り込み線116aにおいて、側壁部106の外側面106aに形成された凹部が下方(底壁部107側)に突出し、第2の折り込み線116bにおいて、側壁部106の内側面106bに形成された凹部が上方(開口104側)に突出するように、側壁部106を折り畳むことができる。よって、底壁部107が開口104に近づき、収納空間105が縮小するため、調理器具100の体積が減少する。このように、第2の実施形態に係る調理器具100によれば、調理器具100の収納に要するスペースを減らすことができる。
[第3の実施形態]
図8に第3の実施形態に係る調理器具200の本体部202の断面図を示す。第3の実施形態に係る調理器具100と同様に、調理器具200の本体部202は、収納空間205を有し、収納空間205を画定する底壁部207及び側壁部206を備えている。側壁部206は、シリコーンゴムによって形成され、可撓性を有している。底壁部207は、誘磁性のあるステンレス鋼によって形成された発熱体209と、発熱体209を支持するシリコーンゴム製の底板部208を備えている。前述した調理器具1及び調理器具100と同様に、平面視した底壁部207の形状は円形である。
発熱体209は、板状に形成され、発熱体209の厚さ方向に貫通する孔210が複数個設けられている。孔210の配置は、図5に示す孔110の配置と同様である。発熱体209は、底壁部207の延在方向、すなわち径方向Xに沿って底壁部207の全面に亘って延びている。前述した調理器具1及び調理器具100と異なり、発熱体209の外周縁209cは、側壁部206及び角部214には延びていない。すなわち、発熱体209は、第2の実施形態に係る発熱体109の発熱体底壁部分109aに対応する部分のみから構成されている。平面視した発熱体209の形状は、底壁部207の形状に沿った円形である。
発熱体内面211は、収納空間205に向かって露出している。発熱体外面212は、底板部208の内部に位置している。図8に示す例では、孔210の内部に底板部208のシリコーンゴムが充填されている。したがって、孔210に充填されたシリコーンゴムの上面、すなわち、底板部内面208bと、発熱体内面211によって、底壁部207の内底面207bが構成され、底板部外面208aによって、底壁部207の外底面207aが構成されている。底板部内面208bと、発熱体内面211は、面一に形成されている。発熱体内面211は、底壁部内底面207bの全面に亘って露出している。したがって、平面視した発熱体内面211の露出領域は、底壁部207の形状に沿った円形になっている。
側壁部206の内側下端206cは、発熱体209の外周縁209cに沿って発熱体209の周方向に連続して延びている。したがって、平面視した側壁部206の内側下端206cの形状は、発熱体209の外周縁209cに沿った円形になっている。
本実施形態では、側壁部206の内側下端206cが、発熱体209の外周縁209cにおいて、露出した発熱体内面211の上まで延びている。したがって、径方向Xにおける側壁部内側下端206cの位置は、発熱体209の外周縁209cの位置よりも内側にくる。よって、発熱体209の外周縁209cは、底壁部207と側壁部内側下端206cによって挟み込まれるように保持されている。側壁部内側下端206cは、孔210が形成されている領域の外側において、接着剤等によって発熱体内面211に接着されている。底壁部内底面207b側に露出した発熱体内面211はフッ素樹脂によってコーティングされている。
発熱体外面212は、底板部208によって覆われていて外部に露出していない。すなわち、高さ方向Hにおける発熱体外面212の高さ位置は、底壁部外底面207aの高さ位置よりも高い位置にある。また、本実施形態においては、底壁部外底面207aから下方に突出する脚部220を設けている。これにより、調理器具200を電磁調理器上に載置した際に、電磁調理器と調理器具200の底壁部外底面207aとの間に空間が確保されることになる。
[他の実施形態]
以上、本考案の実施形態について述べたが、本考案は既述の実施形態に限定されるものではなく、本考案の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、前述の調理器具1,100,200において、底壁部7,107,207は、平面視すると円形であるが、これに限定されない。一例として、本考案に係る調理器具1,100,200を直方体形状とし、底壁部7,107,207が平面視して矩形であるように形成してもよい。
前述の発熱体9,109,209は、底壁部7,107,207の形状に応じて円形に構成されているが、これに限定されず、どのような形状であってもよい。発熱体9,109,209の形状として、底壁部7,107,207の形状と同じ形状を採用してもよいし、底壁部7,107,207の形状と異なる形状を採用してもよい。
他の実施形態に係る発熱体309の平面図を図9に示す。図9に示すように、発熱体309を板状の矩形に構成してもよい。また、第2の実施形態に係る調理器具100において、発熱体109に形成された複数の孔110は、放射状に配置されているが、これに限定されず、どのように配置してもよい。例えば、図9に示すように、複数の孔310を縦横に等間隔に整列させて配置してもよい。
また、第2の実施形態に係る発熱体109では、同一形状及び同一サイズの孔110が複数個形成されているが、これに限定されない。形状の異なる複数個の孔110を形成してもよいし、サイズの異なる複数個の孔110を形成してもよい。
第3の実施形態に係る調理器具200においては、側壁部内側下端206cが、孔210が形成されている領域の外側において、発熱体内面211に接着されているが、これに限定されず、側壁部内側下端206cが、発熱体209の外周縁209c近傍に形成された孔210を横断するように、発熱体内面211に接着されていてもよい。なお、側壁部内側下端206cが横断する孔210の数が多いと、側壁部内側下端206cが発熱体内面211から剥がれ易くなってしまう可能性がある。しかしながら、第3の実施形態に係る発熱体209に形成された孔210は、前述のように、図5に図示した孔110と同様の配置であるため、発熱体209の中心付近に形成された孔210の密度よりも外周縁209c近傍に形成された孔210の密度の方が低い。すなわち、側壁部内側下端206cが、孔210を横断するように発熱体内面211に接着された場合であっても、周方向に隣り合う孔210の離間距離が十分に保たれているため、側壁部内側下端206cと発熱体内面211の接着力を保持することができる。
第1の実施形態において、発熱体9は、側壁部6と底壁部7が交わる角部14を介して、底壁部7から側壁部6の上方に連続して延びているが、これに限定されない。例えば、発熱体底壁部分9aのみを発熱体9として用いてもよいし、複数個の発熱体9を底壁部7に分散して埋め込んでもよい。
第2の実施形態に係る発熱体109は板状であるが、これに限定されず、例えば、線状等に形成してもよい。
前述の調理器具1,100,200では、発熱体9,109,209が、底壁部7,107,207の外底面7a,107a,207aに露出していないが、これに限定されない。例えば、底板部8,108,208に埋め込まれた発熱体9,109,209の外面12,112,212が底壁部外底面7a,107a,207a側に露出するように構成してもよい。なお、発熱体9,109,209の露出箇所には、電子レンジのレンジ機能に対応するために、フッ素樹脂等をコーティングしてもよい。
前述の調理器具1,100,200では、底板部8,108,208が、底壁部外底面7a,107a,207aの全面を構成しているが、これに限定されず、底壁部外底面7a,107a,207aの一部のみを構成していてもよい。
前述の調理器具1,100,200は、ステンレス鋼によって形成されているが、これに限定されない。発熱体9,109,209の素材は、誘導加熱によって発熱可能なものであれば足り、例えば、鉄、磁性セラミック等であってもよい。
前述の調理器具1,100,200では、側壁部6,106,206は、可撓性を有しているが、これに限定されず、可撓性を有しない側壁部6,106,206を備えてもよい。
1,100,200 調理器具
2,102,202 本体部
5,105,205 収納空間
6,106,206 側壁部
7,107,207 底壁部
7a,107a,207a 底壁部外底面
7b,107b,207b 底壁部内底面
8,108,208 底板部
9,109,209,309 発熱体
10,210,310 孔
14,114,214 角部

Claims (10)

  1. 被調理物を収納する収納空間を画定するシリコーン製の側壁部と、
    前記側壁部と共に前記収納空間を画定する底壁部とを備え、
    前記底壁部は、誘導加熱によって発熱する発熱体と、前記発熱体を支持するシリコーン製の底板部とを備える調理器具。
  2. 前記発熱体の少なくとも一部が、前記収納空間に向かって露出していることを特徴とする請求項1に記載の調理器具。
  3. 前記発熱体は、前記底壁部の外底面に露出していないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の調理器具。
  4. 前記発熱体は、前記側壁部と前記底壁部が交わる角部を介して、前記底壁部から前記側壁部の上方に連続して延びていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の調理器具。
  5. 前記発熱体は、前記収納空間に接する前記底壁部の内底面全体に露出すると共に、前記角部を介して、前記収納空間に接する前記側壁部の内側面の一部に露出していることを特徴とする請求項4に記載の調理器具。
  6. 前記発熱体は、前記側壁部において、側壁部の高さ寸法の三分の一以下の高さまで延びていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の調理器具。
  7. 前記発熱体は、複数の孔が形成された板状であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の調理器具。
  8. 前記複数の孔は、前記発熱体の中心から外側に向かって、放射状に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の調理器具。
  9. 前記発熱体が、前記底板部に覆われていて、外部に露出していないことを特徴とする請求項1に記載の調理器具。
  10. 前記側壁部は、可撓性を有していることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の調理器具。

JP2014000943U 2014-02-25 調理器具 Expired - Lifetime JP3190567U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6150029B1 (ja) * 2016-01-06 2017-06-21 東洋製罐グループホールディングス株式会社 Ih調理器用積層発熱シート
WO2017119297A1 (ja) * 2016-01-06 2017-07-13 東洋製罐グループホールディングス株式会社 Ih調理器用積層発熱シート
KR20230007040A (ko) * 2021-07-05 2023-01-12 구정오 인덕션용 실리콘 용기

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