JP3190525B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP3190525B2
JP3190525B2 JP22016994A JP22016994A JP3190525B2 JP 3190525 B2 JP3190525 B2 JP 3190525B2 JP 22016994 A JP22016994 A JP 22016994A JP 22016994 A JP22016994 A JP 22016994A JP 3190525 B2 JP3190525 B2 JP 3190525B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のステアリン
グに対してモータで操舵補助を行う電動パワーステアリ
ング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電動パワーステアリング装置は、
操舵時のみエネルギーを消費することから、常に圧力を
加え続ける油圧式に比べ効率がよいという理由で、従来
の油圧式パワーステアリングに代わるものとして注目さ
れている。以下に、従来の電動パワーステアリング装置
について図面を参照しながら説明する。
【0003】図6は従来の電動パワーステアリング装置
の回路図である。図6において、トルクセンサ1は、自
動車のステアリングの操舵トルクおよび操舵方向を検出
し、操舵信号を出力する。車速センサ2は、自動車の走
行速度を検出し、車速信号を出力する。制御手段3は、
トルクセンサ1から操舵信号Tを入力するとともに車速
センサ2から車速信号SPを入力して操舵信号Tおよび
車速信号SPに対応した目標モータ電流を設定するとと
もにモータ制御用のパルス幅変調信号を出力しフィード
バック制御を行うもので、右駆動用パルス幅変調信号R
P、左駆動用パルス幅変調信号LP、右駆動禁止信号R
L、左駆動禁止信号LLの4つのモータ制御信号を出力
し、異常時にリレー制御信号RLYを出力する。
【0004】モータ駆動回路4は、制御手段3からのモ
ータ制御信号に応じて後述のモータ6を駆動するもの
で、4つの電力用の電界効果トランジスタ5a,5b,
5c,5dからなるブリッジ回路を主要構成要素として
いる。電界効果トランジスタ5a,5bのゲートには、
電界効果トランジスタ5a,5bをオンにするのに十分
な正電圧を与えるために、抵抗,コンデンサ,ダイオー
ドからなる昇圧回路23,24をそれぞれ付加してい
る。
【0005】モータ6は、モータ駆動回路4のブリッジ
間に接続され、ステアリングの操舵力を補助する。モー
タ駆動信号生成用ゲート回路7a,7b,7c,7d
は、制御手段3が出力するモータ制御信号(右駆動用パ
ルス幅変調信号RP,左駆動用パルス幅変調信号LP,
右駆動禁止信号RL,左駆動禁止信号LL)を、電界効
果トランジスタ5a,5b,5c,5dを駆動するため
のモータ駆動信号に変換する。
【0006】まず、モータ駆動信号生成用ゲート回路7
cは制御手段3の左駆動用パルス幅変調信号LPに接続
され、制御手段3の左駆動用パルス幅変調信号LPのN
OT論理のモータ駆動信号を出力して電界効果トランジ
スタ5cを駆動する。モータ駆動信号生成用ゲート回路
7aは、モータ駆動信号生成用ゲート回路7cおよび制
御手段3の左駆動禁止信号LLに接続され、モータ駆動
信号生成用ゲート回路7cの出力信号および制御手段3
の左駆動禁止信号LLのNOR論理のモータ駆動信号を
出力して電界効果トランジスタ5aを駆動する。
【0007】同様に、モータ駆動信号生成用ゲート回路
7dは制御手段3の右駆動用パルス幅変調信号RPに接
続され、制御手段3の右駆動用パルス幅変調信号RPの
NOT論理のモータ駆動信号を出力して電界効果トラン
ジスタ5dを駆動する。モータ駆動信号生成用ゲート回
路7bは、モータ駆動信号生成用ゲート回路7dおよび
制御手段3の右駆動禁止信号RLに接続され、モータ駆
動信号生成用ゲート回路7dの出力信号および制御手段
3の右駆動禁止信号RLのNOR論理のモータ駆動信号
を出力して電界効果トランジスタ5bを駆動する。
【0008】ここで、モータ6を制御するモータ制御信
号とモータ6を駆動するモータ駆動信号を図7に示す。
図7において、(a)は右駆動用パルス幅変調信号R
P、(b)は左駆動用パルス幅変調信号LP、(c)は
右駆動禁止信号RL、(d)は左駆動禁止信号LLであ
る。また、(e)はモータ駆動信号生成用ゲート回路7
a,7dの出力のモータ駆動信号、(f)はモータ駆動
信号生成用ゲート回路7b,7cの出力のモータ駆動信
号、(g)はモータ駆動信号合成用ゲート回路11の出
力信号である。
【0009】上記のモータ駆動信号生成用ゲート回路7
a〜7dは、ゲート容量の大きい電力用の電界効果トラ
ンジスタ5a〜5dを駆動することから、モータ駆動信
号生成用ゲート回路7a〜7dから出力されるモータ駆
動信号は制御手段3の出力であるモータ制御信号(右駆
動用パルス幅変調信号RP,左駆動用パルス幅変調信号
LP,右駆動禁止信号RL,左駆動禁止信号LL)に比
べ、ゲート通過時のディレイTD をもっている。
【0010】シャント抵抗8は、モータ電流検出用であ
り、モータ駆動回路4と後述のリレー12の間に接続さ
れ、その両端にモータ電流に比例した電圧が生じる。電
圧検出回路9は、シャント抵抗8の両端に接続され、そ
の電圧を検出する。直流平滑回路10は、電圧検出回路
9の出力端に接続され、電圧検出回路9の出力を直流値
に平滑して制御手段3にフィードバック信号FBとして
フィードバックする。
【0011】モータ駆動信号合成用ゲート回路11は、
モータ駆動信号生成用ゲート回路7a,7bの出力端に
接続され、NOR論理により、モータ駆動信号生成用ゲ
ート回路7a,7bからそれぞれ出力されるモータ駆動
信号のうちのアクティブな方の反転信号を出力する。そ
して、直流平滑回路10の出力は、モータ駆動信号合成
用ゲート回路11の出力に同期して変化する。リレー1
2は、シャント抵抗8とイグニッションスイッチ13の
間に接続され、制御手段3のリレー制御信号RLYによ
って、異常時にモータ電流を強制的に遮断するように制
御される。14はバッテリである。
【0012】ここで、直流平滑回路10の動作について
説明する。直流平滑回路10は、電圧検出回路9の出力
波形を直流値に平滑するが、その値は入力に応じて変化
する必要がある。直流平滑回路10は、リセット機能付
積分回路であり、リセットのタイミング信号としてモー
タ駆動信号合成用ゲート回路11の出力を用いる。リセ
ット時の放電回路にも時定数を持たせることにより、ゆ
るやかに変化する特性を得ている。
【0013】以上のように構成された電動パワーステア
リング装置について、以下にその動作を説明する。ま
ず、トルクセンサ1によってステアリングの操舵トルク
および操舵方向を検出し、これを操舵信号として制御手
段3に入力する。また、同時に車速センサ2によって自
動車の走行速度を検出し、これを車速信号として制御手
段3に入力する。制御手段3は、図8に示す電動パワー
ステアリングのトルクセンサ入力(トルクセンサ1から
制御手段3への入力の意味)−モータ電流特性に従って
目標モータ電流を設定するとともに、モータ制御信号
(右駆動用パルス幅変調信号RP,左駆動用パルス幅変
調信号LP,右駆動禁止信号RL,左駆動禁止信号L
L)を出力する。
【0014】図8において、横軸はトルクセンサ1から
の入力(操舵信号T)で、縦軸はモータ電流であり、横
軸において中心がトルク0の状態で、左右方向にトルク
センサ1からの入力(操舵信号T)が大きくなるにつ
れ、設定される目標モータ電流も大きくなり、車速セン
サ2からの入力(車速信号SP)に制限された値で一定
値をとる。車速センサ2からの入力(車速信号SP)が
大きくなるにつれて、目標モータ電流は小さくなる。
【0015】右駆動の場合、制御手段3の右駆動用パル
ス幅変調信号RPはモータ駆動信号生成用ゲート回路7
dによって反転され、この信号により、電界効果トラン
ジスタ5dおよびモータ駆動信号生成用ゲート回路7b
を駆動する。右駆動禁止信号RLは低電位(0V)であ
り、モータ駆動信号生成用ゲート回路7bの出力は、モ
ータ駆動信号生成用ゲート回路7dの反転信号となり、
結果として右駆動用パルス幅変調信号RPと等しくな
り、この信号により電界効果トランジスタ5bを駆動す
る。
【0016】また、制御手段3の左駆動用パルス幅変調
信号LPはモータ駆動信号生成用ゲート回路7cによっ
て反転され、この結果右駆動用パルス幅変調信号RPと
等しい信号が得られ、この信号により電界効果トランジ
スタ5cおよびモータ駆動信号生成用ゲート回路7aを
駆動する。右駆動禁止信号LLは高電位であり、モータ
駆動信号生成用ゲート回路7aの出力は低電位(0V)
となる。これにより、電界効果トランジスタ5aはオフ
となる。
【0017】以上により、電界効果トランジスタ5bお
よび5cが右駆動用パルス幅変調信号RPによって駆動
され右駆動モータ電流が流れる。左駆動の場合も同様に
説明できる。一方、モータ6に実際に流れるモータ電流
はシャント抵抗8で検出され、シャント抵抗8の両端に
モータ電流に比例した電圧が生じ、この電圧が増幅機能
を有する電圧検出回路9で検出される。電圧検出回路9
の出力は略鋸歯状であり、直流平滑回路10によって平
滑して直流化した上で、制御手段3にフィードバックす
る。直流平滑回路10の出力はモータ駆動信号合成用ゲ
ート回路11の出力に同期して変化する。制御手段3は
直流平滑回路10の出力(現在のモータ電流に相当す
る)と目標モータ電流とを比較して、モータ制御信号に
おける右駆動用パルス幅変調信号RPおよび左駆動用パ
ルス幅変調信号LPのデューティ、つまりパルス幅を修
正し、モータ電流を目標モータ電流に近づけるように制
御する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、電圧検出回路9は差動増幅回路を用いて
おり、モータ電流のスイッチング時の雑音の影響を受け
やすい。電圧検出回路9、直流平滑回路10およびモー
タ駆動信号合成用ゲート回路11の動作波形を図9
(a),(b),(c)に示す。図9において、電圧検
出回路9の出力は、その立ち下がりにおいて雑音の影
響を大きく受け、不安定な値をとっている。この結果、
直流平滑回路10では最大値を検出するため検出値にば
らつきが生じ、結果としてモータ電流の制御が不安定と
なる。
【0019】また、図9において、Va,Vb,Vcは
電圧検出回路9の出力の各駆動周期の最大値であり、直
流平滑値もこれに従った値をとる。高出力時にはこの雑
音の影響は小さくなるが、低出力時には大きくなる。こ
の結果、低出力時にはトルクセンサ1からの入力(操舵
信号T)が入る毎のモータ電流のばらつきが大きくな
る。また、右駆動時と左駆動時では、電界効果トランジ
スタ5a〜5dの特性の差により、異なった傾向の雑音
波形を示す。このときの電圧検出回路9の左右の出力波
形の例を図10(a),(b)に示す。この図10
(a),(b)に示すように、左右両方において雑音が
大きく現れるのはこの波形の立ち下がりである。よっ
て、最大値も異なることから、等しいモータ電流におい
ても左右で直流平滑回路10の出力に差が生じ、これが
フィードバックされることにより左右のモータ電流に差
が生じる。これは低出力時に顕著に現れる。
【0020】したがって、上記従来の構成では、モータ
電流のスイッチングによって大きな雑音を発生し、これ
が電圧検出回路9の動作を不安定とし、特に高速走行時
に相当する低出力時にモータ電流が左右で大きく異なる
という課題を有していた。この発明は、上記従来の課題
を解決するもので、低出力時においても左右差およびば
らつきの小さいモータ電流を供給することができる電動
パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明の電動パワース
テアリング装置は、ステアリングシャフトの操舵トルク
および操舵方向を検出して操舵信号を出力するトルクセ
ンサと、走行速度を検出して車速信号を出力する車速セ
ンサと、トルクセンサの操舵信号と車速センサの車速信
号とを入力して操舵信号および車速信号に対応した目標
モータ電流を設定するとともにモータ制御用のパルス幅
変調信号を出力する制御手段と、この制御手段からのパ
ルス幅変調信号に応じてステアリング操作補助用のモー
タを駆動するモータ駆動回路と、モータ駆動回路に流れ
るモータ電流を検出して制御手段にフィードバックする
モータ電流検出回路とを備えている。そして、制御手段
はモータ電流検出回路からのフィードバック信号に基づ
いてパルス幅変調信号のパルス幅を増減することにより
モータ電流が目標モータ電流に近づくように制御する。
【0022】また、モータ電流検出回路は、パルス幅変
調信号に同期したタイミング信号を生成するタイミング
生成回路と、モータ電流を検出するシャント抵抗と、こ
のシャント抵抗の両端電圧を検出する電圧検出回路と、
この電圧検出回路の検出電圧波形の立ち下がり時の雑音
成分をタイミング信号を用いて除去する波形整形回路
と、波形整形回路の出力を直流に平滑する直流平滑回路
とで構成している。
【0023】
【作用】この構成によって、モータ電流検出波形の立ち
下がりの大きな雑音成分を除去することができ、正確
なモータ電流検出を行える。この結果、電動パワーステ
アリング装置は低出力時においても、左右差およびばら
つきの小さいモータ電流を供給することができる。
【0024】
【実施例】以下にこの発明の一実施例について、図面を
参照しながら説明する。図1は、この発明の一実施例に
よる電動パワーステアリング装置の回路である。従来例
と同様の部分については、詳細な説明は省略する。図1
において、トルクセンサ1は、自動車のステアリングの
操舵トルクおよび操舵方向を検出し、操舵信号を出力す
る。車速センサ2は、自動車の走行速度を検出し、車速
信号を出力する。
【0025】制御手段3は、トルクセンサ1の操舵信号
Tと車速センサ2の車速信号SPとを入力して操舵信号
Tおよび車速信号SPに対応して目標モータ電流を設定
してフィードバック制御するもので、右駆動用パルス幅
変調信号RP、左駆動用パルス幅変調信号LP、右駆動
禁止信号RL、左駆動禁止信号LLの4つのモータ制御
信号を出力し、異常時にリレー制御信号RLYを出力す
る。
【0026】モータ駆動回路4は、制御手段3からのモ
ータ制御信号に応じてステアリング操作補助用のモータ
6を駆動する4つの電力用の電界効果トランジスタ5
a,5b,5c,5dからなるブリッジ回路を主要構成
要素としている。電界効果トランジスタ5a,5bのゲ
ートには、電界効果トランジスタ5a,5bをオンにす
るのに十分な正電圧を与えるために、抵抗,コンデン
サ,ダイオードからなる昇圧回路23,24をそれぞれ
付加している。
【0027】モータ6は、モータ駆動回路4のブリッジ
間に接続され、ステアリングの操舵力を補助する。モー
タ駆動信号生成用ゲート回路7a,7b,7c,7d
は、制御手段3が出力するモータ制御信号(右駆動用パ
ルス幅変調信号RP,左駆動用パルス幅変調信号LP,
右駆動禁止信号RL,左駆動禁止信号LL)を、電界効
果トランジスタ5a,5b,5c,5dを駆動するため
のモータ駆動信号に変換する。具体的内容は従来例と同
様であるので、説明を省略する。また、モータ制御信号
およびモータ駆動信号の波形も従来例と同じであり、デ
ィレイTD を有している。
【0028】モータ電流検出回路25は、モータ駆動回
路4に流れるモータ電流を検出して制御手段3にフィー
ドバックするもので、シャント抵抗8,電圧検出回路
9,波形整形回路9,直流平滑回路10,タイミング回
路22からなる。そして、制御手段3はモータ電流検出
回路25からのフィードバック信号FBに基づいてモー
タ制御信号の右駆動用パルス幅変調信号RPおよび左駆
動用パルス幅変調信号LPのパルス幅を増減することに
よりモータ電流が目標モータ電流に近づくように制御す
る。
【0029】シャント抵抗8は、モータ電流検出用であ
り、モータ駆動回路4と後述のリレー12の間に接続さ
れ、その両端にモータ電流に比例した電圧が生じる。電
圧検出回路9は、シャント抵抗8の両端に接続され、そ
の電圧を検出する。波形整形回路21は、電圧検出回路
9の出力端に接続され、その出力の立ち下がり部分を後
述のタイミング生成回路22の出力であるタイミング信
号によって一定時間強制的に除去する。波形整形回路2
1の回路構成の一例を図2に示す。図2において、コン
デンサCおよび抵抗RからなるCR微分フィルタ30
は、後述のタイミング生成回路22の出力端に接続され
る。インバータ回路(反転回路)31は、CR微分フィ
ルタ30に接続されており、オープンコレクタ(バイポ
ーラトランジスタ回路)またはオープンドレイン(電界
効果トランジスタ回路)の構成となっており、入力電圧
がある閾値以上で、電圧検出回路9の出力をオフする。
【0030】直流平滑回路10は、波形整形回路21の
出力端に接続され、波形整形回路21の鋸歯状波的ない
し矩形波的な信号波形を直流値に平滑して制御手段3に
フィードバック信号FBとしてフィードバックする。タ
イミング生成回路22は、制御手段3の4つのパルス幅
変調信号を入力し、モータ制御信号(右駆動用パルス幅
変調信号RP,左駆動用パルス幅変調信号LP,右駆動
禁止信号RL,左駆動禁止信号LL)に同期したタイミ
ング信号を生成し、このタイミング信号により、波形整
形回路21および直流平滑回路10を制御する。このタ
イミング生成回路22は、従来の回路におけるモータ駆
動信号合成用ゲート回路11と同様の論理を出力する
が、従来の回路の場合大きなディレイTD を伴うため、
直流平滑回路10には適用できても、波形整形回路21
には適用不可能となる。これは、電界効果トランジスタ
5a〜5dの信号がオフとなる直前に、波形整形回路2
1が動作する必要があるため、電界効果トランジスタ5
a〜5dのゲート信号より進んだ波形でなければならな
いことによる。
【0031】上記の要求を満たす高速なタイミング生成
回路22の回路例を図3に示す。図3において、40,
41,42はNORゲート回路である。NORゲート回
路40には制御手段3からの右駆動用パルス幅変調信号
RP、左駆動禁止信号LLが入力され、NOR論理を出
力する。NORゲート回路41には左駆動用パルス幅変
調信号LP、右駆動禁止信号RLが接続され、NOR論
理を出力する。NORゲート回路42にはNORゲート
回路40,41の出力端が接続され、NOR論理を出力
する。リレー12は、シャント抵抗8とイグニッション
スイッチ13の間に接続され、制御手段3のリレー制御
信号RLYによって、異常時にモータ電流を強制的に遮
断するように制御される。14はバッテリである。
【0032】以上のように構成された電動パワーステア
リング装置について、以下にその動作を説明する。ま
ず、トルクセンサ1によってステアリングの操舵トルク
および操舵方向を検出し、これを操舵信号として制御手
段3に入力する。また、同時に車速センサ2によって自
動車の走行速度を検出し、これを車速信号として制御手
段3に入力する。制御手段3は従来例と同様に図8に示
す電動パワーステアリングのトルクセンサ入力−モータ
電流特性に従って目標モータ電流を設定し、モータ制御
信号(右駆動用パルス幅変調信号RP,左駆動用パルス
幅変調信号LP,右駆動禁止信号RL,左駆動禁止信号
LL)を出力する。
【0033】右方向にモータ6を駆動する場合、従来例
と同様に電界効果トランジスタ5aをオフし、電界効果
トランジスタ5b,5cをパルス幅変調信号で駆動する
(詳しくは、従来例の説明を参照)。そして、モータ電
流をシャント抵抗8で検出し、シャント抵抗8の両端電
圧を電圧検出回路9で検出し、さらに波形整形回路21
で雑音成分を除去し、直流平滑回路10で直流値に平滑
する。
【0034】制御手段3は、直流平滑回路10の出力を
フィードバックしながら、トルクセンサ1と車速センサ
2からの入力から決定される目標モータ電流になるよう
にパルス幅変調デューティ、つまりパルス幅を修正し、
目標モータ電流に近づけるようにフィードバック制御す
る。電圧検出回路9は、入力段に差動増幅器を用いてい
るため、モータ電流のスイッチング時の雑音の影響を受
けやすい。図4(a)〜(d)に右駆動時の左右のモー
タ駆動信号(パルス幅変調信号)と電圧検出回路9の出
力および波形整形回路21の出力の波形を示す。電圧検
出回路9の出力において、立ち下がりは大きな雑音の
影響で不安定な値をとる。
【0035】この部分を除去するように波形整形回路2
1のCR微分フィルタ30の時定数を設定する。この時
定数を大きくすると、電圧検出回路9の出力がオフとな
る時間が長くなり、検出の感度が悪くなるため、雑音の
大きい部分のみを除去するように設定することが望まし
い。これにより波形整形回路21の出力の最大値は安定
した一定値となる。よって、次段の直流平滑回路10も
安定した値を出力し、正確な直流平滑回路10の出力を
得ることができる。
【0036】なお、上記において、検出の感度が悪くな
るのは、以下のような理由である。低出力時には休止期
間は十分あると仮定してよいが、高出力時には休止期間
は短くなるために、電圧検出回路9の出力のオフが長い
と、高出力時には休止期間を超えてしまうことになる。
休止期間を超えて多少オフの期間があっても、高出力時
には電圧検出回路9の出力が大きいために値の大小は判
別可能であるが、オフの期間が長くなるにつれ、波形が
大きく削除されるため、感度が悪くなる。
【0037】また、左駆動時のモータ電流検出値と比較
しても、電圧検出回路9の出力の不安定な立ち下がり
の雑音成分を除去したため、直流平滑回路10の出力の
右駆動時と左駆動時の差が小さくなる。この結果、モー
タ電流のばらつきおよび左右差を小さくすることができ
る。左方向についても右方向と同様に動作を説明でき
る。
【0038】この実施例においては、波形整形回路21
を設けることで、電流検出回路9に発生する雑音の影響
を抑制して、安定した正確なモータ電流のフィードバッ
ク値を得ることができ、従来ばらつきの大きかったモー
タ電流低出力時の特性を改善することができる。図5
(a)に波形整形回路なしの従来の電動パワーステアリ
ング装置の低出力時のトルクセンサ入力−モータ電流特
性を示し、同図(b)にこの発明の実施例による波形整
形回路付きの電動パワーステアリング装置の低出力時の
トルクセンサ入力−モータ電流特性を示す。図5には最
低出力(速度が最大判定値以上)およびその次に低い出
力のトルクセンサ入力−モータ電流特性を示す。出力が
上がる(速度が下がる)につれ雑音の影響は小さくなる
ため、これらによって改善効果を検討することができ
る。最低出力時を比べると、波形整形回路がない場合、
大きな左右差を生じているが、波形整形回路を付けた場
合左右差はほとんどなくなっており、図8に示すトルク
センサ入力−モータ電流特性の目標モータ電流に近づい
ている。この図5において、この発明による改善効果が
はっきりと確認できる。モータ電流低出力時のモータ電
流の左右差が小さくなることから、ステアリングの操舵
感について大きな改善が得られる。また、この実施例の
回路においては、検出波形の立ち下がり時の雑音成分
除去したが、雑音の加わり方によっては、波形整形回路
21およびタイミング回路22を変更することにより、
立ち上がりなど他の雑音成分を除去することも可能で
あり、柔軟な雑音除去が可能である。
【0039】なお、上記実施例においてはシャント抵抗
8の両端電圧を電圧検出回路20で増幅した後、波形整
形回路21に入力する場合を示したが、波形整形回路2
1の後段で増幅するようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】この発明の電動パワーステアリング装置
によれば、モータ駆動回路のモータ電流を検出するシャ
ント抵抗の両端電圧を検出する電圧検出回路の検出電圧
波形の立ち下がり時の雑音成分をタイミング信号を用い
て除去した後で直流に平滑して制御手段にフィードバッ
クするので、電圧検出回路の検出電圧波形の立ち下がり
の大きな雑音成分を除去することができ、正確なモー
タ電流検出を行え、低出力時においても、左右差および
ばらつきの小さいモータ電流を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の電動パワーステアリング
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1における波形整形回路の具体的な構成を示
す回路図である。
【図3】図1におけるタイミング生成回路の具体的な構
成を示す回路図である。
【図4】図1の電動パワーステアリング装置の各部の動
作波形を示す波形図である。
【図5】この発明の一実施例の電動パワーステアリング
装置におけるトルクセンサ入力−モータ電流特性を示す
特性図である。
【図6】従来の電動パワーステアリング装置のブロック
図である。
【図7】図6の電動パワーステアリング装置におけるモ
ータ制御信号およびモータ駆動信号の波形図である。
【図8】電動パワーステアリング装置のトルク−モータ
電流特性の一例を示す特性図である。
【図9】図6の電動パワーステアリング装置の電流検出
波形を示す波形図である。
【図10】電圧検出回路の左右出力波形を示す波形図で
ある。
【符号の説明】
1 トルクセンサ 2 車速センサ 3 制御手段 4 モータ駆動回路 5a,5b,5c,5d 電界効果トランジスタ 6 モータ 7a,7b,7c,7d モータ駆動信号生成用ゲー
ト回路 8 シャント抵抗 9 電圧検出回路 10 直流平滑回路 12 リレー 13 イグニッションスイッチ 14 バッテリ 21 波形整形回路 22 タイミング生成回路 23,24 昇圧回路 25 モータ電流検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西本 光彦 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光 洋精工株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−9681(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 5/04 B62D 6/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングシャフトの操舵トルクおよ
    び操舵方向を検出して操舵信号を出力するトルクセンサ
    と、走行速度を検出して車速信号を出力する車速センサ
    と、前記操舵信号および前記車速信号に対応した目標モ
    ータ電流を設定するとともにモータ制御用のパルス幅変
    調信号を発生する制御手段と、この制御手段からのパル
    ス幅変調信号に応じてステアリング操作補助用のモータ
    を駆動するモータ駆動回路と、前記モータ駆動回路に流
    れるモータ電流を検出して前記制御手段にフィードバッ
    クするモータ電流検出回路とを備え、前記制御手段は前
    記モータ電流検出回路からのフィードバック信号に基づ
    いて前記パルス幅変調信号のパルス幅を増減することに
    より前記モータ電流が目標モータ電流に近づくように制
    御する電動パワーステアリング装置であって、 前記モータ電流検出回路を、前記パルス幅変調信号に同
    期したタイミング信号を生成するタイミング生成回路
    と、前記モータ電流を検出するシャント抵抗と、このシ
    ャント抵抗の両端電圧を検出する電圧検出回路と、この
    電圧検出回路の検出電圧波形の立ち下がり時の雑音成分
    を前記タイミング信号を用いて除去する波形整形回路
    と、前記波形整形回路の出力を直流に平滑する直流平滑
    回路とで構成したことを特徴とする電動パワーステアリ
    ング装置。
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