JP3190137B2 - 積層材の製造方法 - Google Patents

積層材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防火扉などのドアパネ
ル、間仕切り材、壁材、机の天板、黒板などの種々の積
層材を、接着剤で接着することによって製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数の積層部材を接着して積
層材を製造するために、溶剤揮散型又は化学反応型の接
着剤が用いられており、特にエポキシ系の二液型接着剤
が多く用いられている。
【0003】エポキシ系の二液型接着剤は、主剤と硬化
剤とを混合して用いるのでそのための混合・攪拌工程が
必要であり、且つ硬化時間又は養生期間が長い。したが
って、例えばドアパネルの従来の製造ラインにおいて
は、積層部材間に塗布した接着剤が硬化するまでに常温
で十数時間を要するため、接着剤を塗布した後のドアパ
ネルを何段にも積み重ね、これらを例えば0.5Kg/
平方センチメートルの圧力で加圧するようにプレスした
状態で1〜2日放置することとしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのため、積層部材に
接着剤を塗布し積層材として完成させるまでに多くの日
数とスペースとを要しているとともに、積層材の製造ラ
インを自動化することが困難であり生産性の向上を図る
ためのネックとなっていた。
【0005】そこで、接着剤として湿気硬化性のホット
メルト型接着剤を用いることが考えられる。しかし、ホ
ットメルト型接着剤を用いた場合には、熱による積層部
材(被着材又は表面材など)への影響が問題となる。
【0006】つまり、一般に、ホットメルト型接着剤を
用いる場合には、メルティングポイント(融点)が12
0〜180℃程度のものを用い、ホットプレスを180
℃程度以上の温度設定により、コールドプレスを60℃
程度の温度設定により、それぞれ行っている。したがっ
て、このような高温によって被着材又は表面材が変形す
る可能性がある。
【0007】例えば、上述したドアパネルの製造におい
ては、鋼板からなる2枚のドア板の間に、フレーム、ハ
ニカムなどを挟み込んで接着するが、ドア板の外側の面
に化粧用の塩化ビニルシートが表面材として張り付けら
れることが多い。その場合において、ホットプレスを1
80℃程度で行うと塩化ビニルシートが溶けて変形し、
又は塩化ビニルシートに付けられたシボが無くなってし
まい、商品にならないという問題がある。
【0008】本発明は、上述の問題に鑑み、積層部材へ
の接着剤の塗布から積層材として完成させるまでを短時
間で行うことができるとともに、表面材などが熱によっ
て変形することのない積層材の製造方法を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る積
層材の製造方法は、上述の課題を解決するため、複数の
積層部材を積層して積層材を製造する方法であって、前
記積層部材の互いの接合にメルティングポイントが50
〜60℃の範囲である湿気硬化性のホットメルト型接着
剤を用い、ホットメルト型接着剤を前記少なくとも1枚
の積層部材に塗布した後に他の積層部材を重ね合わせて
積層体とし、前記積層体に対して予備加熱を行い、予備
加熱を行った積層体に対して、ホットメルト型接着剤の
メルティングポイントよりも高く且つ前記積層部材の熱
変形が起こる温度よりも低い温度である70〜80℃の
範囲でホットプレスを行い、ホットプレスを行った積層
体に対してコールドプレスを行う。
【0010】請求項2の発明に係る積層材の製造方法に
おいては、前記積層部材を重ね合わせる前に、前記接着
剤を塗布した面を加湿する。
【0011】
【作用】各積層部材間は、湿気硬化性のホットメルト型
接着剤の固化及び湿気硬化によって接着される。ホット
メルト型接着剤のメルティングポイントが50〜60℃
の範囲と低く設定されており、ホットプレスは70〜8
0℃の範囲で行われる。予備加熱が行われているため、
70〜80℃の範囲でホットプレスを行うことによって
接着剤はメルティングポイント以上となって積層部材に
浸透し、コールドプレスによって固化する。
【0012】
【実施例】図5は本発明方法によって製造されるドアパ
ネルWの一例を示す図である。図5(a)はドアパネル
Wの一部断面正面図、図5(b)はドアパネルWの拡大
断面側面図である。
【0013】ドアパネルWは、鋼板からなる矩形の2枚
のドア板w1,w1、これらドア板w1の間に挟まれた
鋼製の枠状のフレームw2及びハニカムw3などから構
成されている。ドア板w1は、その外側の面にシボ付き
の塩化ビニルシートCSが表面材としてラミネートされ
ている。ドア板w1の外形寸法及びフレームw2の厚さ
寸法などは種々のものがあり、また例えば郵便受け付き
である場合などのようにドアパネルWの仕様によっては
ドア板w1が複数に分割されていることもある。
【0014】ドアパネルWは、各ドア板w1の内側の面
に塗布された湿気硬化性のホットメルト型接着剤AH
(以下、「接着剤AH」という)によって接着されて一
体化されている。接着剤AHは、塗布後にメルティング
ポイント(融点)以上に加熱され且つ冷却されることに
よって通常のホットメルト型接着剤と同様な初期の接着
力が得られ、一定の経時後に湿気硬化の架橋反応による
強い接着力が得られる。
【0015】このような接着剤AHとしては例えば特開
昭63ー120785号に記載のものがあるが、本実施
例において用いる接着剤AHは、メルティングポイント
が夏季における最高気温よりも10℃以上高い温度とな
るように設定されている。例えば夏季において室温(又
は工場内の雰囲気温度)が40℃になるとすると、メル
ティングポイントは50〜60℃の範囲(例えば55℃
程度)となるように設定されており、70℃程度で60
秒程度加熱することで充分に浸透し冷却によって固化し
て接着力が得られる。つまり、本実施例の接着剤AH
は、通常用いられるこの種の接着剤よりもメルティング
ポイントが低く設定されており、通常よりも低い温度で
取り扱うことができる。
【0016】図1は本発明方法に係る製造ライン1の構
成を示す平面図、図2及び図3は製造ライン1の一部の
側面図、図4は製造ライン1による製造工程を示すフロ
ーチャートである。
【0017】製造ライン1は、接着剤AHの塗布装置1
1、加湿装置12、組立台13、予備加熱装置14、ホ
ットプレス装置15、コールドプレス装置16、後冷却
装置17、及び、これらの間を繋ぐコンベア21(コン
ベア21a〜c)、コンベア22、コンベア23(コン
ベア23a〜b)などから構成されている。
【0018】コンベア21及び23は駆動ローラコンベ
アであり、コンベア22は傾斜型のフリーローラコンベ
アである。コンベア21には、ドア板w1を検出するた
めの光電式のセンサーSE1,SE2が設けられてい
る。
【0019】なお、塗布装置11及び加湿装置12を含
む工程ラインを塗布加湿ライン、組立台13以降の工程
ラインを加熱冷却ラインということがある。塗布装置1
1は、2系統の溶融圧送装置31a,31bのいずれか
一方からホース32を介して溶融圧送されてくる接着剤
AHを、下方に向かって配置された多数のノズルから搬
送中のドア板w1の上面(裏面)に吐出してその全面に
塗布を行うものである。
【0020】溶融圧送装置31a,31bは、それぞれ
接着剤AHを投入するためのタンクと、タンク内の接着
剤AHを溶融するための熱源と、溶融した接着剤AHを
圧送するためのポンプとを有しており、2系統の溶融圧
送装置31a,31bのうちのいずれか一方の運転中の
タンクが空になる毎に、ホース32の接続をバルブによ
り他方に切り換えて運転を継続するとともに、空になっ
たタンクをその間に交換するようになっている。
【0021】加湿装置12は、コンベア21の上方にお
いてドア板w1の周囲及び上面を包囲して加湿室50を
形成する加湿ハウジング51を有しており、加湿ハウジ
ング51の両側(コンベア21の両側)からミスト状の
水(例えば80℃程度の温水)を噴出させて加湿室50
内をミストで充満させ、加湿室50内において停止して
いるドア板w1に塗布された接着剤AHを加湿する。こ
れによって接着剤AHの湿気硬化反応が1〜2日で行わ
れて実用強度に達する。
【0022】つまり、加湿を行わない場合には、外気な
どに含まれた湿気のみによって湿気硬化が行われること
となるが、ハニカムw3の部分には多くの外気を含んで
いるため自然状態でも1〜2日で湿気硬化が行われるも
のの、フレームw2の部分はドア板w1と密着している
ため湿気がほとんど無く、自然状態では湿気硬化が行わ
れるのに1週間程度を要する。そこで、加湿装置12に
よって湿気を与えることによって、湿気硬化が促進され
短期間で強い接着力が得られることとなる。
【0023】なお、加湿ハウジング51には、外気温が
低いためにその内壁面に結露が生じた場合に、結露によ
る水滴がドア板w1の上面に落下するのを防止するため
の図示しない排水路が設けられている。
【0024】組立台13は、最も大きいドアパネルW
(積層体Wa)が載置可能となっており、この組立台1
3上において、コンベア22から順次搬送されてくる2
枚のドア板w1と、別途準備されたフレームw2及びハ
ニカムw3とを、図5(b)に示すように作業者が重ね
合わせることによって積層体Waを組み立てるためのも
のである。
【0025】予備加熱装置14は、積層体Waに対して
上方から80℃程度の温風を吹き掛け、積層体Waに対
するホットプレスを行う前に積層体Waの温度を40〜
70℃程度に予め上昇させてホットプレスを行ったとき
の温度のばらつきをなくすためのものである。
【0026】つまり、ドア板w1の外側の面にはシボ付
きの塩化ビニルシートCSがラミネートされているの
で、その溶融を防止するためにホットプレス装置15に
おける設定温度を78℃程度以上に上げることができな
い。しかし、この温度設定では、予備加熱を行わない場
合には、積層体Waの全体で50〜80℃程度の温度分
布となり、温度の低い部分においては接着剤AHが溶融
しないことが生じる。これを防止するため、予備加熱を
行って積層体Waの全体の温度を40〜70℃程度とし
ておくと、上述のホットプレス装置15における設定温
度で積層体Waが70〜80℃程度となり、温度の低い
部分が無くなって接着剤AHが全部溶融することとな
る。
【0027】ホットプレス装置15及びコールドプレス
装置16は、一体に形成された共通のフレーム61、搬
送用コンベア62、ホットプレス本体63、コールドプ
レス本体64などからなっており、コールドプレス装置
16の周囲には後述する後冷却装置17からプレス空間
65に送られてくる冷風を逃がさないように包囲するた
めの図示しない囲い板が設けられている。
【0028】ホットプレス装置15においては、ホット
プレス本体63が上述したように78℃程度に温度設定
されており、ホットプレスを行うことによって積層体W
aが70〜80℃程度となり接着剤AHが溶融する。
【0029】コールドプレス装置16においては、コー
ルドプレス本体64が15〜30℃程度に温度設定され
ている。コールドプレスを行うことによって、積層体W
aの接着剤AHが塗布された部分は30℃程度に冷却さ
れて固化する。しかし、フレームw2やハニカムw3な
どの内部においては、冷却が充分に行われないため温度
がそれよりも高く、コールドプレス装置16を通過した
後にその戻り熱によって接着剤AHが再溶融するおそれ
がある。したがって、これを防止するために後述する後
冷却装置17によって後冷却が行われる。
【0030】搬送用コンベア62は、チェーンの表面に
樹脂シートが取付けられて走行するものであり、その樹
脂シートの上に積層体Waが載置された状態で搬送さ
れ、走行が停止した状態でホットプレス本体63及びコ
ールドプレス本体64が下降してそれぞれのプレスが行
われる。
【0031】なお、コールドプレス本体64は、夏季に
おいては室温よりも低くなってそのままでは積層体Wa
が結露するので、結露防止のために、後工程の後冷却装
置17において用いられた冷風をプレス空間65に送っ
て積層体Waを冷やすようになっている。
【0032】後冷却装置17は、上述したように積層体
Waの戻り熱によって接着剤AHが再溶融するのを防止
するために、10〜20℃程度の冷風を積層体Waの表
面に当てて冷却する。後冷却装置17による後冷却工程
は、夏季は必要であるが、冬季において室温が例えば5
℃程度以下となった場合には必要ない。
【0033】後冷却装置17には、積層体Waに当てた
冷風を回収して上述のコールドプレス装置16のプレス
空間65に送るための冷風ダクト83が設けられてい
る。次に、図4のフローチャートを参照しながら、ドア
パネルWの製造工程をコンベア21,22,23の動作
とともに説明する。
【0034】最も上流側のコンベア21aの搬入位置に
は、図示しない搬送装置などによってドア板w1が裏面
を上に向けた状態で1枚づつ搬入されて積み込まれる
(ステップ#11)。
【0035】搬入されたドア板w1はコンベア21aに
よって搬送され、搬送中に塗布装置11によって接着剤
AHが塗布される(ステップ#12)。このとき、セン
サーSE1によるドア板w1の検出タイミングに応じて
コンベア21aが走行し又は停止するよう制御され、接
着剤AHがドア板w1の上下の縁部近傍に充分に塗布さ
れるよう且つ全体的に一様に塗布されるように制御され
る。
【0036】塗布工程を終えたドア板w1は、コンベア
21b上に待機され又は搬送され、接着剤AHの塗布さ
れた面が加湿装置12によって加湿される(ステップ#
13)。このとき、センサーSE2によるドア板w1の
検出タイミングで加湿装置12の噴霧が開始される。
【0037】加湿工程を終えたドア板w1は、コンベア
21cにより搬送された後に適当な位置において停止
し、コンベア21cと同じ位置に装備されたフリーロー
ラコンベア付きのリフト装置によって持ち上げられて自
重でコンベア22上へ移動し、コンベア22の搬出側の
端部においてストッパにより停止する。
【0038】次に、組立台13上において、コンベア2
2から供給される2枚の積層体Waと、別途供給される
図示しないフレームw2及びハニカムw3とを、作業者
が重ね合わせることによって積層体Waを組み立てる
(ステップ#14)。組み立てた積層体Waは作業者に
よってコンベア23a上に載置され、コンベア23aに
よって予備加熱装置14内に搬入される。
【0039】積層体Waは、予備加熱装置14内におい
て温風により40〜70℃程度に予備加熱され(ステッ
プ#15)、その後、ホットプレス装置15において7
0〜80℃程度の温度でホットプレスされ(ステップ#
16)、コールドプレス装置16において30℃程度に
コールドプレスされて接着剤AHが固化される(ステッ
プ#17)。
【0040】そして、後冷却装置17内において、積層
体Waは冷風によって冷却され(ステップ#18)、ド
アパネルWとしてコンベア23b上に搬出される。コン
ベア23b上のドアパネルWは、例えば図示しないホイ
ストなどによって他のコンベア上に搬出され、又は図示
しないフリーローラコンベア上に搬出され、必要に応じ
て把手などの部品が取り付けられ又は塗装などが行なわ
れて完成される。
【0041】なお、図示は省略したが、コンベア22及
び加熱冷却ラインはコンベア21cから分岐して2系統
設けられており、塗布工程及び加湿工程を終えたドア板
w1はコンベア21cに装備されたリフト装置によって
これら2系統のうちのいずれかの加熱冷却ラインに振り
分けられてドアパネルWとして完成される。
【0042】また、中央部が凹んだ形状のドアパネルW
においては、ホットプレスを効率よく行うためにその凹
んだ部分に熱伝導性の良好な金属板からなる治具を嵌め
込んでおき、コンベア23c上に搬出された後にその治
具を取り外して回収する。その回収のためのコンベア
が、2系統の加熱冷却ラインの間(コンベア21cの延
長線上)に設けられている。
【0043】したがって、コンベア21a上へのドア板
w1の搬入サイクル、したがって塗布加湿ラインの運転
サイクルを15秒/個とし、各加熱冷却ラインの運転サ
イクルを60秒/個とすると、2系統の加熱冷却ライン
からは30秒/個のサイクルで完成したドアパネルWが
得られることとなる。
【0044】このように、本実施例の製造ライン1によ
ると、ドア板w1への接着剤AHの塗布工程、加湿工
程、積層工程、加熱工程、及び冷却工程が一貫して連続
的に且つ短時間で行われ、生産性の大幅な向上が図られ
る。積層工程(組立て工程)を自動化することも可能で
あり、それによって全工程が自動化されることとなる。
【0045】ドア板w1の投入からドアパネルWの完成
までが短時間で行われ、従来のように接着剤AHの硬化
のためにドアパネルWを何日も積み上げておく必要がな
いので、生産サイクル及び納期を大幅に短縮し且つ大幅
な省スペース化及び省力化を図ることができる。
【0046】さらに、エポキシ系の接着剤を用いること
なく且つ接着剤AHの自動塗布を行っているので、接着
剤による汚れ防止、取扱いの簡易化、軽作業化、省力化
を図ることができ、作業環境の改善や安全衛生面での増
進が図られる。
【0047】上述の実施例によると、接着剤AHのメル
ティングポイントが50〜60℃の範囲となるように従
来よりも低く設定されており、ホットプレスを70〜8
0℃の範囲で適当時間行うことで充分に浸透し冷却によ
って固化して接着力が得られるので、表面材である塩化
ビニルシートCSが熱変形することがなく、また温度管
理などの取扱いが容易である。
【0048】上述の実施例によると、ホットプレス工程
の前段階で予備加熱装置14による予備加熱工程を設け
ているので、ホットプレスを行ったときの積層体Waに
おける温度のばらつきが少なくなり、積層体Waの外面
の塩化ビニルシートCSの変形防止のためにホットプレ
スの設定温度を低くしても接着剤AHが全部溶融して被
着材に充分に浸透し、強度及び耐久性の優れたドアパネ
ルWを製造することができる。
【0049】上述の実施例によると、コールドプレス工
程の後に後冷却装置17による冷却工程を設けているの
で、積層体Waの内部の戻り熱によって接着剤AHが再
溶融するおそれがなくなる。
【0050】上述の実施例においては、予備加熱装置1
4において温風による加熱を行ったが、赤外線などによ
って加熱することも可能である。製造ライン1の構成、
製造ライン1の各工程における装置の構成、構造、方
式、形状、温度、フローチャートの内容などは、上述し
た以外に種々変更することができる。
【0051】本発明は、上述したドアパネルWとは異な
った構造や形状のドアパネル、その他、間仕切り材、壁
材、机の天板、黒板など、種々の積層材の製造に適用す
ることができる。
【0052】
【発明の効果】本発明によると、積層部材への接着剤の
塗布から積層材として完成させるまでを短時間で行うこ
とができるとともに、表面材などが熱によって変形する
ことのない積層材の製造方法を提供することができる。
そして、積層部材が例えば塩化ビニルシートが表面材と
してラミネートされたものである場合でも、塩化ビニル
シートを熱変形させることなく積層材を製造することが
できる。
【0053】請求項2の発明によると、積層部材が重ね
合わせられることによって密着する部分についても充分
に湿気が与えられることとなり、湿気硬化が促進され短
期間で強い接着力が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に係る製造ラインの構成を示す平面
図である。
【図2】製造ラインの一部の側面図である。
【図3】製造ラインの一部の側面図である。
【図4】本発明方法に係る製造ラインによる製造工程を
示すフローチャートである。
【図5】本発明方法によって製造されるドアパネルの一
例を示す図である。
【符号の説明】
1 製造ライン W ドアパネル(積層材) Wa 積層体 w1 ドア板(積層部材) w2 フレーム(積層部材) w3 ハニカム(積層部材) CS 塩化ビニルシート(積層部材) AH 接着剤(ホットメルト型接着剤)
フロントページの続き (72)発明者 大野 義昭 東京都中央区日本橋3丁目9番2号 ジ ャテック株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−176139(JP,A) 特開 昭62−264939(JP,A) 特開 昭60−68940(JP,A) 特開 平2−252551(JP,A) 特開 平2−258243(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 31/20 B29C 65/40 B32B 7/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の積層部材を積層して積層材を製造す
    る方法であって、 前記積層部材の互いの接合にメルティングポイントが5
    0〜60℃の範囲である湿気硬化性のホットメルト型接
    着剤を用い、 ホットメルト型接着剤を前記少なくとも1枚の積層部材
    に塗布した後に他の積層部材を重ね合わせて積層体と
    し、 前記積層体に対して予備加熱を行い、 予備加熱を行った積層体に対して、ホットメルト型接着
    剤のメルティングポイントよりも高く且つ前記積層部材
    の熱変形が起こる温度よりも低い温度である70〜80
    ℃の範囲でホットプレスを行い、 ホットプレスを行った積層体に対してコールドプレスを
    行うことを特徴とする積層材の製造方法。
  2. 【請求項2】前記積層部材を重ね合わせる前に、前記接
    着剤を塗布した面を加湿する、 請求項1記載の積層材の製造方法。
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