JP3188264B2 - 組換えポリペプチド類の精製法 - Google Patents

組換えポリペプチド類の精製法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、宿主で生産でき、構成的ポリペプチド類に
精製かつ切断できる組換えキメラポリペプチド類として
所望の蛋白産物を生産することによって精製した当該所
望産物を得る方法に関する。
発明の背景 DNA組換え法の急速な発展により、ポリペプチド類、
蛋白類、およびそのアナログ類が非常に短時間で無制限
量にて生産することが可能となった。これらの発展は、
これらの蛋白を複合混合物からかなり効率良くかつ予測
可能な方法で精製するのを取り扱う必要性を生じさせ
た。
DNA組換え技術は、所望のポリペプチド類および蛋白
類の生産に使用できる。所望の蛋白についての遺伝子は
当該遺伝子を天然で含有する細胞の遺伝物質から単離で
きる。該単離遺伝子は蛋白産物を高濃度で生産する宿主
細胞系に挿入し発現できる。
次いで、宿主細胞により生産された全量蛋白から所望
の蛋白産物を単離し、回収しなければならない。宿主細
胞により生産された異種ポリペプチドの精製は非常にコ
ストがかかり、蛋白産物それ自体の変性を引き起こす。
蛋白精製技術の総括が、ホップら(Hopp et al)に対す
る1988年11月1日に発行された米国特許第4782137号の
背景技術の章に記載されている。ホップのに記載されて
いる蛋白精製法のうち、最も普通に行われているのはイ
オン交換、疎水性クロマトグラフィー、およびゲル濾過
である。これらのアプローチの主な不利は各技術の特異
性が欠如していることである。かくして、これらの技術
は純粋な蛋白の高収率を実現するのに適当でない。アミ
ノ酸組成の少しの変化でさえ精製特性を変じてしまう。
精製法の修飾の発展および最適化が新しい蛋白につき要
求されている。rDNA蛋白の場合、異種遺伝子発現の構造
的および機能的結果(エイチ・バイリィ(H.Baily)、
バイオ/テクノロジー(Bio/technology)、5:884、198
7)が、所与の蛋白についてのこれらの精製法の選択を
予測するのを不可能にしかねないさらなる因子である。
所望の蛋白分子は溶解度の差異に基づく方法によって
複合混合物から単離できる。例えば、等電点沈澱はpHの
関数としての蛋白溶解度の変化を利用し、一方、溶剤で
の分別は誘電常数の関数としての蛋白の溶解度の変化に
基づく。天然の塩、例えば、硫酸アンモニウムは当該塩
の高イオン強度に基づく蛋白溶解度の減少による蛋白沈
澱に使用される。欠点は、溶剤分別は蛋白の変性を引き
起こすことである。これらの方法いずれも中レベルを超
えての蛋白の精製が可能でない。
前記技術の否定的要素を回避するために、アフィニテ
ィークロマトグラフィーがしばしば好ましい。それは、
蛋白が固定化リガンドと非共有結合的にではあるが特異
的に結合する能力に基づく。単独で用いる場合、大きな
ロスなく複合混合物から蛋白を精製することができる。
それは所望の蛋白に対する対応するリガンドが必要であ
る。例えば、しばしば、特異的リガンドを得るのは困難
であり、かかるリガンドはすべての蛋白について存在す
るのではないことを強調しておこう。その結果、この技
術は蛋白精製につきユニバーサルな方法として適用され
てきた。
この制限を克服するため、DNA組換え技術を用いて、
リンカーペプチドを免疫アフィニティーリガンドとして
使用できるアフィニティー精製系を提供できる。これ
は、高収率を損なうことなく、アフィニティークロマト
グラフィーを用い、一工程で組換え蛋白を精製できる。
ホップのは、抗原性リンカーペプチドを含有する融合ペ
プチドの合成に関するものである。ホップの融合ペプチ
ドは、抗原性リンカーに結合する固定化抗体を含有する
カラムを通す。かくして、該融合蛋白は単離できる。こ
の技術の主な欠点は免疫原性複合体化を可能とするに必
要な緩衝液条件あるいはかかる複合体が所望の蛋白産物
を変性させるのを終始させるために存在させなければな
らない緩衝液条件である。さらに、当該融合ペプチドに
対する抗原性リンカーを除去しなければならず;プロテ
アーゼの添加を含むさらなる工程やさらに精製しなけれ
ばならない。最後に、エンドペプチダーゼによる切断は
所望の蛋白のN−末端に依存する。
組換え蛋白の領域でのもう1つの問題点は、所望の蛋
白の存在を測定するのに要するアッセイである。多くの
蛋白およびペプチドは酵素ではなく、かくして、その存
在はin vitroまたはin vivoの生物学的方法によっての
み測定され得る。精製法は高度に正確な多量のデータを
要し、従って、バイオアッセイは時間がかかり、ヒト蛋
白は動物モデルと同様には作用しないので不正確になり
がちである。イムノアッセイは発展し得るが、このアプ
ローチは各蛋白について抗血清を得ることが要求され
る。加えて、抗体の高特異性のため、注目する蛋白のさ
さいな修飾が抗体の特異性を変更し、かくして、当該方
法の正確性を減じてしまう。
本発明は生物学的に活性な組換えポリペプチド類およ
び/または蛋白の細菌または非細菌源からの精製、最も
好ましくは溶液形態または分泌形態で発現された組換え
蛋白のアフィニティーペプチドとの融合蛋白としての宿
主からの精製に指向される。本発明によると、所望の蛋
白を、まず、当該所望の蛋白のアミノ酸配列に加えてリ
ンカーペプチドを含有する融合蛋白として生産する。本
発明のリンカーペプチドはエンドペプチダーゼにより認
識される切断部位を含有し、所望の蛋白のN−末端配列
とは独立している。該融合蛋白が生産されると、当該融
合蛋白を固定化エンドペプチダーゼを含有するカラムを
通すことによって単離できる。該融合蛋白は十分な時間
の間に該固定化エンドペプチダーゼに結合して、他の物
質から分離できるのを可能とする。さらに、固定化エン
ドペプチダーゼはリンカーペプチドを切断し、それによ
り純粋な所望の蛋白を生じる。
情報の開示 EP0163573は、レニンにより切断可能な蛋白をコード
し、切断可能蛋白の生産用プラスミドベースへ該配列を
挿入するためのDNA配列を開示している。この文献は、
融合蛋白をコードするキメラ遺伝子を形成する2種のポ
リペプチドについての遺伝子を結合させるためのレニン
切断可能リンカー用のDNA配列の使用を開示している。
発現されると、該融合蛋白はレニンを用いて代用ポリペ
プチドへ分離できる。しかしながら、この文献は、固定
化レニンカラムを用いて融合蛋白を粗製上澄みから精製
し、所望の代用ポリペプチドを融合蛋白から単離する一
工程の精製および単離法におけるレニン切断可能リンカ
ーの使用を教示も示唆もしない。
欧州特許出願EP244147号は、まず、レニン切断部位に
よって連結した所望の蛋白およびβ−ガラクトシダーゼ
部位(BGM)蛋白よりなるハイブリッド蛋白として所望
の蛋白を生産することによる所望の蛋白の精製に関す
る。該ハイブリッド蛋白を、BGM部を認識しかつそれと
複合体化するアフィニティーリンカーを含むカラムに固
定化する。レニンを該カラムに添加し、該ハイブリッド
を切断し、それにより、所望の蛋白を該カラムから遊離
させる。
ホップら(Hopp et al)に対する1988年11月1日に発
行された米国特許第4782137号は、高度に抗原性のN−
末端蛋白およびC−末端部位の所望の蛋白を有する融合
蛋白の合成を開示している。ホップらによると、融合蛋
白の抗原性部位を認識する固定化抗体を含有するカラム
に粗製上澄みを通すことによって粗製上澄みから該融合
蛋白を精製する。固定化抗体は該蛋白をカラムに固定化
する一方、上澄みの望まない成分を溶出させる。次い
で、カラム条件を変更して、アフィニティー条件を解除
し、抗原−抗体複合体を解離させる。次いで、融合蛋白
を溶出させ、収集する。次いで、抗原性N−末端蛋白
を、望ましいポリペプチドを含有するC−末端から取り
出して、所望のポリペプチドの精製単離を達成する。第
2工程が必要なことに加え、ホップらの欠点は、アフィ
ニティー複合体化を可能とする条件および/または抗体
−抗原認識が融合蛋白の変性および所望の蛋白の生物学
的活性を損じることを除去する条件である。
コンセンスら(Consens et al)に対する1988年6月1
4日に発行された米国特許第4751180号は、融合遺伝子の
発現による所望の蛋白産物の生産方法を開示している。
コンセンサスらは、通常に宿主で大多量に生産された蛋
白産物をコードする遺伝子で連結した所望の遺伝子の発
現を開示している。2種の遺伝子は切断可能アミノ酸配
列をコードするDNA配列で連結されている。かくして、
融合蛋白を生産し精製した後、所望の蛋白を切断可能リ
ンカーにおいて他の蛋白から分離できる。
ハフェイ・エム・エルら(Haffey,M.L.et al)[ディ
エヌエイ(DNA)、第6巻、6:565−571(1987)]は、
レニンによって特異的に認識されかつ切断されるアミノ
酸配列についてコードする合成オリゴヌクレオチドを開
示している。ハフェイらは、オリゴヌクレオチドを、所
望の蛋白をコードする2の遺伝子の間のプラスミド発現
ベクターに挿入できることを教示している。該オリゴヌ
クレオチドで連結した2の遺伝子の発現の結果、レニン
により切断され得る融合蛋白が得られる。この文献は前
記EP0163573に対応する。
ホップ・ティ・ピイら(Hopp,T.P.et al)[バイオ/
テクノロジー(Bio/Technol)6:1204−1210、1988年10
月]は、免疫アフィニティー精製で使用できる抗原性N
−末端を提供するために、所望の組換えリンホカインの
N−末端に8アミノ酸ペプチドを付加させることを開示
している。この文献は前期米国特許第4782137号に対応
する。
欧州特許出願公開0244147号は、ハイブリッド蛋白の
精製プロセスに関する。レニン切断部位を通じて所望の
蛋白に連結したβ−ガラクトシダーゼ部位を含有するハ
イブリッド蛋白が開示されている。該ハイブリッド蛋白
はアフィニティークロマトグラフィーを用いて不純物か
ら精製される。レニンをマトリックスに添加することに
よってハイブリッド蛋白から所望の蛋白を放出させ、そ
れにより、所望の蛋白を遊離させ、β−ガラクトシダー
ゼ部位はアフィニティーマトリックスに結合したままで
ある。
発明の概要 本発明は、所望のポリペプチドをコードし、かつエン
ドペプチダーゼにより切断可能なアミノ酸配列をコード
するDNA配列と融合した遺伝子からなるキメラ遺伝子を
構築する工程、該キメラ遺伝子で適当な宿主細胞を発現
系に形質転換する工程、該キメラ遺伝子によりコードさ
れる融合ポリペプチドを生産する工程、該形質転換細胞
により産物されたポリペプチド産物を収穫する工程、固
定化エンドペプチダーゼを含有するカラムに該産物を通
す工程、および所望のポリペプチドを収集する工程より
なることを特徴とする所望のポリペプチドの精製法を提
供する。さらに、本発明は所望のポリペプチドを精製す
るのに有用なキットを提供する。
発明の詳細な記載 本発明は、形質転換宿主細胞により生産された生物学
的活性組換え蛋白の精製に関する。該所望の生物学的活
性組換え蛋白は、好ましくは、溶液形態で産生される
か、あるいは宿主細胞から分泌される。本発明による
と、所望の生物学的活性蛋白質は、認識部位で蛋白を切
断できる酵素によって認識可能なアフィニティーペプチ
ドを含有する融合蛋白として発現される。該融合蛋白を
固定化し、それが含まれる分泌媒体または抽出溶液に存
在する物質から精製し、次いで、所望の蛋白よりなる部
分からアフィニティーペプチド部分分子を除去すべく加
工する。本発明により、該アフィニティーペプチドを認
識、固定化、切断する固定化酵素を含有するカラムが提
供される。かくして、精製および加工工程は単一のカラ
ム内で行われ、そこでは、組換え融合蛋白を所望の生成
物に加工する一方で不純物を溶出される。
DNA組換え技術によって生産され、精製される所望の
蛋白は融合蛋白として発現させる。所望の蛋白に加え
て、融合蛋白はアフィニティーペプチド、すなわち固定
化酵素により切断部位として認識されるアミノ酸配列を
含有する。該融合蛋白は、該融合蛋白をコードする遺伝
情報で形質転換した宿主細胞によって生産される。宿主
細胞は該融合蛋白を培地に分泌できるか、あるいはそれ
を細胞中に保存し、それにより、生成物を抽出するため
に該細胞は収集するかあるいは破壊する。
分泌融合蛋白を含有する培地あるいは融合蛋白を含有
する細胞抽出物は含固定化酵素カラムに通す。融合蛋白
を除き、いずれの溶液の成分もすべて該カラムを自由に
通過する。該固定化酵素は該アフィニティーペプチドを
認識し、該融合蛋白がカラムを通過して移動するのを妨
げる。かくして、すべての不純物は、融合蛋白を除いて
カラムを通過して溶出される。該固体化酵素は該融合蛋
白を切断可能部位で切断する。切断反応が起こった後、
該融合蛋白を2の成分−所望の蛋白および含切断部位ア
フィニティーペプチドとして放出され、それは純粋な溶
出物として収集される。この純粋な溶出物は、当業者に
よく知られた簡単な技術によって2成分に分離できる。
本発明は2の成分:固定化酵素を含有するカラム、お
よび適当な宿主中でアフィニティーペプチドを含有する
融合ペプチドとして産生される生物学的活性ポリペプチ
ドまたは蛋白を含有する。
本明細書中で用いる「融合蛋白」および「キメラ蛋
白」なる語は相互に変換可能であり、リンカー上の切断
可能部位を認識する酵素に親和性を有する1または2の
リンカーペプチドよりなるポリペプチドおよび蛋白なら
びに生物学的活性ポリペプチドもしくは蛋白またはリン
カーペプチドに直接または間接に連結した短鎖ペプチド
をいう。
固定化酵素および含酵素カラムの文脈に従い本明細書
中で用いる「酵素」なる語は、ポリペプチド中の特異的
アミノ酸配列を認識し、切断可能結合で該ポリペプチド
を切断するるポリペプチドまたは蛋白を意味する。本発
明の好ましい具体例において、ヒト・レニンは固定化酵
素カラムで用いる酵素である。
本明細書中で用いる「ヒト・レニン」なる語は天然に
生じるヒト・レニンまたは天然に生じる蛋白から活性化
により生産されるヒト・レニン、あるいは組換えヒト・
レニ、または組換えヒト蛋白の活性化によりヒト・レニ
ンから得られる組換えヒト・レニンをいう。組換えヒト
蛋白の活性化から産生される組換えヒト・レニンは本発
明による融合蛋白の固定化に好ましいヒトメ・レニンで
ある。
本明細書中で用いる「所望のポリペプチド」および
「所望の蛋白」なる語は相互に変換可能であり、切断可
能結合で認識・切断されるアミノ酸配列をいう。
本明細書中で用いる「切断可能結合」なる語は切断が
起こる結合をいい;例えば、ヒト・レニンによって認識
される切断可能結合はリンカーペプチドまたはアフィニ
ティーペプチドにおけるLeu−LeuまたはLeu−Val結合で
あり得る。
本発明を用いて、形質転換宿主細胞におけるDNA組換
え技術の産物として発現できるいずれの原核生物または
真核生物蛋白も精製できる。これらの組換え蛋白産物は
ホルモン、レセプター、酵素、貯蔵蛋白、血液蛋白、蛋
白エンジニアリング技術により生産される突然変異蛋
白、あるいは合成蛋白を包含する。
本発明のキメラ蛋白はDNA組換え法によって調製す
る。本発明により、所望の蛋白をコードする遺伝子配列
を単離し、合成し、さもなくば入手し、リンカーペプチ
ドをコードするDNA配列に作動可能に連結させる。該リ
ンカーペプチドをコードするDNA配列は天然源から単離
するか、あるいは当業者によく知られた技術を用いて合
成する。リンカーペプチドをコードするDNA配列に作動
可能に連結した所望の蛋白についての遺伝子を含有する
ハイブリッド遺伝子をキメラ遺伝子という。
該キメラ遺伝子を、適当な形質転換宿主での所望のキ
メラ蛋白の発現を可能とする発現ベクターに挿入する。
該発現ベクターは、挿入されたキメラ遺伝子に、適当な
形質転換宿主中での発現を制御するのに必要な調節配列
を供する。
宿主から培地に分泌される蛋白についての発現制御配
列の6つの要素がある一方、これらの要素のうち5つが
細胞内に貯蔵されるキメラ蛋白に適用される。これらの
要素は、当該遺伝子において以下の順序で出現する:a)
プロモーター領域;b)5′非翻訳領域;c)シグナル配
列;d)キメラ暗号配列;e)3′非翻訳領域;f)転写終始
領域。分泌されない融合蛋白はc)シグナル配列を含有
しない。
組換えベクターを調製し、それを用いて宿主を形質転
換し、該ベクターを宿主細胞で複製し、生物学的活性外
来ポリペプチドおよび蛋白を発現させる方法およびその
ための材料はオールドおよびプリムローズ(Old and Pr
imrose)による「遺伝子操作の原理(Principles of Ge
ne Manipulation)、第2版、1981に記載されている。
融合蛋白をコードし融合ペプチドを生産するのに必要
な遺伝情報に加えて、固定化酵素を含有するカラムを用
意する。この固定化酵素はリンカーペプチド中に存在す
る特異的アミノ酸配列を認識切断できる能力を保有して
いなければならない。
加えて、本発明は:融合蛋白をコードする遺伝子、そ
れを含有する発現ベクター、これらの発現ベクターで形
質転換した微生物、およびこれらの遺伝子、発現ベクタ
ー、および該ベクターで形質転換した微生物の生産法に
関する。
本発明の好ましい具体例において、本発明によるヒト
・レニンに親和性を有するリンカーペプチドは一般式: [式中、R1は水素原子、アミノ酸、少数個のアミノ酸の
配列、数個のアミノ酸の配列、またはポリペプチド、R2
は注目するポリペプチドまたは蛋白を表す] によって定義される。
本発明におけるヒト・レニンに親和性を有する他の適
当な好ましいリンカーペプチドは、以下のアミノ酸配
列: よりなるペプチドを包含する。
本発明の好ましい具体例において、前記リンカーペプ
チドを認識切断する固定化レニンを含有するカラムを用
意する。
本発明により生産される所望のポリペプチドはtPA、I
L−1、BST、IL−1レセプター、CD4、HIV RTおよびヒ
ト神経成長因子を包含する。
後記チャートにおけるプラスミドおよび断片で用いる
約束は、本出願に特別かも知れないが、プラスミドおよ
びその断片の約束表示に同意であることを意味する。通
常の環状図とは異なり、チャートの単一線は、左から右
にかけての(5′ないし3′)開始または転写を有する
環状および線状二本鎖DNAを共に表す。星印(*)はプ
ラスミドの環状形態を完成するためのヌクレオチドの架
橋を表す。断片は星印を有しない。なぜならば、それら
は二本鎖DNAの線状片だからである。エンドヌクレアー
ゼ制限部位は線の下方に示す。遺伝子および断片は線の
上方に示す。
好ましい具体例の記載 実施例1 組換えヒト・レニンのカラムへの固定化 レニンのビオチン化: 活性レニンをマトリックスに固定化可能とするために
は、他方に結合させるためレニンまたはマトリックスを
化学的に修飾しなければならない。本実施例では、ビオ
チン/アビジン系に関する一連の技術を用いてレニンを
化学的に修飾する。その系を用いるのは、他の酵素の固
定化に、それらを活性形に維持しつつ有用であることが
知られているからである。もう1つの理由は当該系で用
いる試薬は多数の供給源から容易に入手できるからであ
る。
2の異なる蛋白修飾試薬: 1.NHS−ビオチン;および 2.スルホスクシミドビオチン を用い、組換えヒト・レニンをまずビオチン化する。こ
れらの試薬を用いて組換えヒト・レニンを以下の通りに
ビオチン化する。
修飾すべきヒト・レニンをまず溶液に入れる。組換え
ヒト・レニンを濃度2mg/mlにて水に溶解する。0.1M NaH
CO3pH8.0に溶解した1mg/ml BSA溶液0.9mlとレニン溶液1
ml分とを合することにより反応試料を調製し、一昼夜0.
1MNaHCO3溶液に透析する。
以下のプロトコルを用いて試薬1によってヒト・レニ
ンを修飾する。試薬1を濃度1mg/mlでDMSOに溶解させ
る。ヒト・レニンの反応試料を試薬/DMSO溶液0.12mlと
合し、室温で1時間反応させる。
以下の手順を用いてヒト・レニンを試薬2により修飾
する。試薬2を濃度4.43mg/mlにて透析緩衝液に溶解さ
せる。レニン試料に試薬溶液0.057mlを添加し、室温で
4時間反応させる。
次いで、両反応混合物を20mM NaHPO4、0.1% Naアジ
ド、pH7.4に別々に十分に透析する両修飾1および2の
結果、十分量のレニンの維持が達成される。十分な活性
が実質的に維持される。2の修飾レニンはレニン活性の
喪失を示さず、これらの形態のレニンは固体マトリック
スへの固定化が可能である。
種々のビオチン化レニンのStrepavidin Sepharoseへの
固定化 前記で得られた該ビオチン化形組換えレニンをSephar
oseに共有結合したStrepavidinを含有する商業的調製カ
ラムに連結させる。共有結合ではないが、ビオチンとア
ビジンとの間の相互反応は10〜15Mのオーダーの解離常
数を有する。修飾レニンをレニン活性の喪失なくしてこ
のアフィニティーを通じて該アビジンに連結させる。ト
スレパビジン形アビジンを用いるのは、アビジンよりも
蛋白の非特異的結合が少ないと報告されているからであ
る。
レニンの2の活性誘導体をPBS/TWEEN(2mM NaHPO4、1
50mM NaCl、0.2%TWEEN pH7.5)に透析する。ビオチン
化レニンの1ml試料を、PBS/TWEEN中で平衡化したストレ
パビジンSepharoseの0.5mlの別カラムに負荷した。次い
で、該カラムをTWEEN抜きのPBSで洗い出し、カラムに結
合しない画分を標準的なレニン活性アッセイ法を用いて
レニン活性につき検定する。
両ケースにおいて、カラムに適用された修飾レニンの
0.01%未満が該カラムに結合しない。かくして、ビオチ
ン化形レニンはレニン活性を保持するのみならずストレ
パビジンを結合できる。ビチン化の語ストレパビジンを
結合させたレニンはビオチン部位を通じて特異的に結合
した。化学的修飾組換えヒト・レニンを固体支持体に固
定化する。2の異なるカラムを作製する。
固定化レニンカラムにおけるレニン基質の加水分解 結合状態でレニンがなおも活性を有することを示すた
めに、精製したヒト・アンジオテンシノーゲンを該カラ
ムに通し、レニン切断産物を標準的なANG−I RIAで測定
する。ヒト・レニン基質試料を150mM Na2PHO4、160mM N
aCl、3mM EDTA、pH6.0に透析し、アンジオテンシノーゲ
ンをカラムに3回通し、結合しない物質を収集すること
によって、アンジオテンシノーゲンの5μg/ml溶液を両
レニンカラム上のクロマトグラフィーに付す。用いるカ
ラムは0.5mlであり、前記した緩衝液で平衡化する。ク
ロマトグラフィーは重力下、室温で行う。次いで、カラ
ムを出発緩衝液で洗浄し、画分を収集する。RIAを用
い、すべての画分をANG−Iの存在について検定し、収
集したANG−I合計量を予想されるANG−I合計量と比較
する。過剰量のレニンと共にプレカラムアンジオテンシ
ノーゲン50μ分を37℃で2時間インキュベートするこ
とによってANG−I予想量を決定する。
NHS−ビオチンまたはスルホスクシニミドビオチンい
ずれかを用いて誘導体化した固定化レニンは、前記した
条件下で、レニン基質に対して実質的に十分に活性であ
る。これらの両カラムは完全に基質を切断し、これは、
固定化されたレニンがなお活性であり、基質を加水分解
できることを示す。
実施例2 アフィニティーペプチドおよびHIV RTを含有
する融合ペプチドの構築 基本的には、レニンに特異的な取扱いを含むキメラ体
の固定には、結合に使用されるヒト・レニンの3つの公
知の特性がある。
a)その最適pHにおける非霊長類基質の非常に遅い加水
分解 b)最適pHをわずかに超えるpH環境で使用した場合の遅
い触媒 c)4℃における活性化の保持;高温で不活化を受ける
多くの他の蛋白質に同様。
生物学的活性ヒト・レニンを固定したら、N−末端に
リンカーペプチドを含有する組換え蛋白(酵素、ホルモ
ン類、およびレセプター類)の固定化が可能である。ヒ
ト・レニンの存在下における切断の触媒速度は用いる基
質に関して大いに依存的である。多くの種からの切断可
能結合(↑)からN−末端側は同一であるが、切断可能
結合のC−末端側特異的アミノ酸残基の差異は異なり、
ヒト・レニンによる種々の基質の加水分解に影響するこ
とが知られている。例えば、ラット血漿アンジオテンシ
ノーゲッまたはヒトアンジオテンシノーゲンよりも25倍
遅くヒト・レニンにより加水分解される。
異種蛋白についての遺伝子と、リンカーペプチドにつ
いてコードするDNAとを枠内に連結することによって調
製した融合蛋白を融合蛋白のレニンカラムへの固定化に
用いる。
例えば、 [式中、RTは所望の蛋白を意味する] アフィニティーペプチド類およびHIV RTをコードする
遺伝子配列を構築するのに用いるオリゴヌクレオチドの
構築 構築体No.1(Pro−Ile−Pro−Phe−His−Leu−Val−I
le−His−Ser−)および構築体No.2(Pro−Ile−Pro−P
he−His−Leu−Leu−Tyr−Tyr−Ser−)のリンカー配列
を構築するのに用いる以下のオリゴヌクレオチド(1〜
6)を標準的方法を用いて別々に合成する。
ポリアクリルアミドゲルを用いてこれらのオリゴヌク
レオチドを精製する。精製したオリゴヌクレオチドをア
ニールし、以下のフォーマートにて結ぶ。
構築体No.1 5′…オリゴ#3……3′5′…オリゴ#1……3′ 3′−オリゴ#4…5′3′…オリゴ#2…5′ 構築体#2 5′…オリゴ#5……3′5′…オリゴ#1……3′ 3′−オリゴ#6…5′3′…オリゴ#2…5′ 前記構築体は以下の制限部位: 5′EcoR I………3′ 3′……5′Bal I を含有する。
前記EcoR I/Bal I片を3つの結びのうちの1部分とし
て最終ベクターに結ぶ。この結び用の他の2片は以下の
ごとくにして得られる。
HIV逆転写酵素RT遺伝子に融合したアフィニティーペプ
チドDNA配列を含有するDNA発現ベクターの構築 HIV逆転写酵素についての遺伝子は広く入射可能であ
り、そのフランキング領域として制限酵素部位に挿入す
るのに用いる方法は当業者によく知られている。本実施
例においては、ディーベル・エム・アールら(Diebel,
M.R.et al)、エイズおよびヒト・レトロウイルス(AID
S and human Retroviruses)、プレス(press)(199
0)に記載されているHIV逆転写酵素RTを含有するクロー
ンTM−3をBal I/Hind IIIで切断して1.5Kb HIV RT遺伝
子断片を得る。
プラスミドpKK223−3(ファルマシア(Pharmaci
a))をEcoR I/Hind IIIで切断し、5.55Kb断片を得る。
2の所望の断片をアガロースゲルで精製し、構築体N
o.1および構築体No.2用のオリゴの2の結紮セットいず
れかと混合する。これらを最終プラスミドに結んで、リ
ンカーをN−末端に含有するHIV 1RTを得る。組換えキ
メラ(リンカー−HIV RT)発現ベクターの構造を以下に
示す。
融合蛋白の生産 標準的なプロトコルを用いてイー・コリ(E.coli)の
JM−109株にプラスミドを形質転換する。細胞を含アン
ピシリンプレート上で増殖させる。逆転写酵素(RT)活
性を含むクローンを選択し、32P dATPを用いて配列決定
する。正しいDNA配列を含有するコロニーをキメラ遺伝
子の発現用に増殖させる。本発明による精製用キメラ蛋
白の調製には、ほぼ3gのイー・コリ(E.coli)プレート
を、1mMジチオスレテトール(DTT)、EDTA、フッ化フェ
ニルメチルスルホニル(PMSF)、ならびらベンズアミジ
ン塩酸塩、10mg/リットルのアプロチニン、ロイペプチ
ン、およびベスタチンを含有する0.25Mリン酸カリウム3
0mlに懸濁する。この懸濁液をフレンチ・プレス(Frenc
h Press)を3回通して細胞を破壊する。細胞溶解物を1
2000rpmで1時間遠心する。HIV RTは融合蛋白から脱着
し、固定化ヒト・レニンを用いて粗製上澄みから単離さ
れる。
実施例3 修飾アンジオテンシリンカーおよびtPAを含有する融合
ペプチドの構築 伸長させ(Ser−Tyr)修飾したAng I(+3、Val−Il
e−His)−tPAについてのプラスミドの構築 本実施例では修飾アンジオテンシンリンカーに連結し
たtPA遺伝子よりなる融合蛋白の転写を終始させるため
の調節配列としてのsib転写ターミネーターを用いる。
該sib転写ターミネーターはバクテリオファージラムダ
から単離する。これを達成するために実施する方法は利
用可能な材料を容易に用いる当業者によく知られている
(ウェウハウス・ティ・エフおよびダブリュー・ジィ・
タープレイ(Weighous,T.F.and W.G.Tarpley)、バイオ
ケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミ
ューニーケーションズ(Biochem.and Biophys.Res.Com
m.)、143巻、2:593−599,1987参照)。
pGEM−4(プロメガ(Promrga))のHind III部位をS
al Iリンカー(ニュー・イングランド・バイオラブズ
(New England Biolabs))で置き換える。
sib転写ターミネーターをXho断片として修飾pGEM−4
のSal l部位に挿入する。
tPA遺伝子の5′末端からの473bp片は以下のようにし
て得られる。全長tPA cDNAをHga Iで切断し、517bpのHg
a I断片を得る。末端をクレノウで平滑とし、標準的な
手法を用いてBamH Iリンカーを該末端に付加する。次い
で、該修飾断片をBamH IおよびNar Iで消化して440bpの
BamH Iが得られる。Nar I断片はヌクレオチド番号78
(ペニカら(Pennica et al)のナンバリング)におけ
るBamH Iで開始するtPA配列の5′部分を表す。引き続
いて、全長tPA cDNAから単離したNar I−Bgl IIおよびB
amH IIIおよびBgl IIで消化したベクターpKC7によって
表される遺伝子の3′部分にこの断片をつないで、プラ
スミドpPSAが得られる。このプラスミドは、該遺伝子の
全3′非暗号部分を通じて5′末端にて設計したBamH I
を含有するtPA遺伝子のバージョン(version)を含有す
る。
次いで、該473bp断片をターミネーターの3′側のBam
H I/Nar I断片として挿入する。
ANG−I(+3)リンカーに対応するオリゴヌクレオ
チドは4つのオリゴヌクレオチド:29−量体(GATCTTACG
ACATAGTGTACATACACCCCおよび37−量体TTCCACCTCGTCATCC
ACTCTTACCAAGTGATCTGCAおよびこれらの相補的ヌクレオ
チドから再構築する。これらのオリゴを精製し、キナー
ゼ処理し、アニールし、標準的な方法により精製し、次
いで、Bgl II/Pst I断片としてtPA遺伝子の5′末端に
挿入する。
ジデオキシ法によって該構築体を配列決定して正しい
組立を確認する。残存するtPA遺伝子の3′末端をptPA
−IPAからNar I/BamH Iとして単離し、ANG−I(+3)
についてのオリゴヌクレオチドを含有するDNAの精製し
た5′BamHJ−1/Nar断片に結ぶ。
該オリゴヌクレオチドを含有する全長tPA遺伝子をゲ
ル精製し、BamH I断片としてTFW−9ベクターのBgl II
部位に挿入する。
次いで、哺乳動物細胞の発現に必要なBPVゲノムをBam
H−I断片として付加し、全構築体を用いて前記したご
とくにC−127細胞をトランスフェクトする。
C−127マウス細胞の培養 マウスC−127細胞をアメリカン・タイプ・カルチャ
ー・コレクションから入手し、10%子ウシ血清ならびに
100単位/mlペニシリンおよび100μg/mlストレプトマイ
シンを含有するダルベッコの修飾イーグル最小必須培地
DMEM(ジブコ(Gibco)Cat.#320−1965)で増殖させ
る。5μgDNAを用い、標準的な手法によって細胞をトラ
ンスフェクトする。3週間後、形質転換フォーカスを選
び出し、個々の細胞系として増殖させる。個々の細胞系
を増殖させ、分泌されたtPA活性についてアッセイを行
う。細胞系DE−9−22はほとんどの分泌tPA活性を含有
することが判明し、さらなる増殖のために選択した。
次いで、1μg/mlアプロチニンおよび10mM EACAを含
有する前記含血清培地で細胞を増殖させ、100プレート
に増殖させる。次いで、これらの細胞を通過させ、3000
mlのスピナーフラスコ中のCytodex1マイクロキャリアー
ビーズ(ファルマシア(Pharmacia))上に6.3x107細胞
/mlで接種し、1.0x109細胞/mlの密度まで増殖させた
(9日後)。細胞が最高密度に達したら、培養プロトコ
ルを以下のように修飾する。細胞を等張溶液で3回すす
ぎ、10mM Hepes、5μg/mlインスリン、5μg/mlトラン
スフェリン、5ng/ml亜セレン酸ナトリウムおよび4mM L
−グルタミン酸を補足した等部のDMEM320−1885(ジブ
コ(Gibci))およびMCDB培地301フォーミュラ78−0037
AJ(ジブコ(Gibci))よりなる無血清培地に入れる。
培地にはいくらかの残存する血清があるかもしれない。
該培地には抗生物質およびプロテアーゼ阻害剤も含有さ
せる。該培地を収穫し、溶解物を固定化レニンカラムを
通すことによって融合蛋白の成分を回収する。
実施例4 固定化ヒト・レニンカラムを用いる融合蛋白の収集手順 組換えキメラ体または哺乳動物細胞によって該キメラ
体がその中に分泌された条件培地を発現するイー・コリ
からの溶解物を、ヒト・レニンの最適pHよりわずかに高
いpH7.0の固定化レニンカラムに添加する。該カラムを
5℃のままにする。出発物質として使用すべき組換え蛋
白は精製蛋白、精製プロセスの間に得られた部分的精製
蛋白、または所望の組換え蛋白を含有する粗製抽出物を
包含する。
発現されるポリペプチドは溶液形態、好ましくは変性
剤のないことが推奨される。固定化ヒト・レニンの阻害
を回避かるために、カラム平衡化緩衝液に適合する緩衝
液の使用が推奨される。固定化ヒト・レニンおよび所望
の組換え蛋白双方の安定性の観点より、結合pHは5〜8.
5の範囲である。約5.5〜7.5のpH範囲が特に好ましい。
結合時間は約30分ないし50時間である。結合温度は5℃
〜37℃の範囲、より好ましくはヒトLeu−Val切断可能結
合を含有するキメラ体については5℃、ラットLeu−Leu
切断可能結合を含有するキメラ体については25℃であ
る。
ヒト・レニンの固定化形を組換え蛋白の精製に使用
し、酵素を反復して使用し、従って、該方法は経済的か
つ効果的である。
宿主として、イー・コリおよび哺乳動物は共に好まし
い宿主である。2つのうちイー・コリは本発明では好ま
しい宿主である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12R 1:19) (56)参考文献 欧州特許出願公開244147(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12P 21/06 C07K 1/00 - 1/36 C12P 21/02 C12N 15/62 BIOSIS(DIALOG) MEDLINE(STN) WPI(DIALOG)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)所望のポリペプチドをコードし、かつ
    エンドペプチダーゼにより切断可能なアミノ酸配列をコ
    ードするDNA配列に融合した遺伝子よりなるキメラ遺伝
    子を構築し、 b)該キメラ遺伝子が発現されるように発現系において
    該キメラ遺伝子で適当な宿主細胞を形質転換して、それ
    によりコードされる融合ポリペプチドを得; c)該形質転換体細胞によって生産されたポリペプチド
    産物を収穫し、固定化エンドペプチダーゼを含有するス
    ラムに該産物を通し;次いで、 d)所望のポリペプチドを収集する工程よりなることを
    特徴とする所望のポリペプチドの精製法。
  2. 【請求項2】該エンドペプチダーゼがレニンである請求
    の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】レニンにより切断可能な該アミノ配列が:P
    ro−Phe−His−Leu−Leu−Tyr−Tyr−Ser; Pro−Ile−Pro−Phe−His−Leu−Tyr−Tyr−Ser;および Pro−Phe−His−Leu−Val−Ile−His−Serよりなる群か
    ら選択されるアミノ酸配列よりなる請求の範囲第2項記
    載の方法。
  4. 【請求項4】レニンにより切断可能な該アミノ配列がア
    ミノ酸配列Pro−Phe−His−Leu−Leu−Tyr−Tyr−Serよ
    りなる請求の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】該所望のポリペプチドがtPA、IL−1、BS
    T、IL−1レセプター、CD4、HIV RTおよびヒト神経成長
    因子よりなる群から選択される請求の範囲第4項記載の
    方法。
  6. 【請求項6】該所望のポリペプチドがtPA、IL−1、BS
    T、IL−1レセプター、CD4、HIV RTおよびヒト神経成長
    因子よりなる群から選択される請求の範囲第1項記載の
    方法。
  7. 【請求項7】該所望のポリペプチドがtPA、IL−1、BS
    T、IL−1レセプター、CD4、HIV RTおよびヒト神経成長
    因子よりなる群から選択される請求の範囲第2項記載の
    方法。
  8. 【請求項8】該所望のポリペプチドがtPA、IL−1、BS
    T、IL−1レセプター、CD4、HIV RTおよびヒト神経成長
    因子よりなる群から選択される請求の範囲第3項記載の
    方法。
  9. 【請求項9】a)エンドペプチダーゼにより切断可能な
    アミノ酸配列をコードするDNA配列を含有するDNA分子、
    および b)固定化エンドペプチダーゼを含有するカラムよりな
    り、 該DNA分子は、エンドペプチダーゼにより切断可能なア
    ミノ酸配列をコードする該DNA配列に融合した所望のポ
    リペプチドをコードする遺伝子よりなるキメラ遺伝子を
    構築するために用い、 該カラムは、固定化エンドペプチダーゼを含有するカラ
    ムに生成物を通すことによって形質転換細胞中の該キメ
    ラ遺伝子の発現により生産されたポリペプチド産物を収
    穫するために用いることを特徴とする所望のポリペプチ
    ドの精製用キット。
  10. 【請求項10】該エンドペプチダーゼがレニンである請
    求の範囲第9項記載のキット。
  11. 【請求項11】レニンにより切断可能な該アミノ配列
    が:Pro−Phe−His−Leu−Leu−Tyr−Tyr−Ser: Pro−Ile−Pro−Phe−His−Leu−Tyr−Tyr−Ser;および Pro−Phe−His−Leu−Val−Ile−His−Serよりなる群か
    ら選択されるアミノ酸配列よりなる請求の範囲第10項記
    載のキット。
  12. 【請求項12】レニンにより切断可能な該アミノ配列が
    アミノ酸配列: Pro−Phe−His−Leu−Leu−Tyr−Tyr−Serよりなる請求
    の範囲第11項記載のキット。
  13. 【請求項13】該所望のポリペプチドがtPA、IL−1、B
    ST、IL−1レセプター、CD4、HIV RTおよびヒト神経成
    長因子よりなる群から選択される請求の範囲第12項記載
    のキット。
  14. 【請求項14】該所望のポリペプチドがtPA、IL−1、B
    ST、IL−1レセプター、CD4、HIV RTおよびヒト神経成
    長因子よりなる群から選択される請求の範囲第9項記載
    のキット。
  15. 【請求項15】該所望のポリペプチドがtPA、IL−1、B
    ST、IL−1レセプター、CD4、HIV RTおよびヒト神経成
    長因子よりなる群から選択される請求の範囲第10項記載
    のキット。
  16. 【請求項16】該所望のポリペプチドがtPA、IL−1、B
    ST、IL−1レセプター、CD4、HIV RTおよびヒト神経成
    長因子よりなる群から選択される請求の範囲第11項記載
    のキット。
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