JP3186278B2 - ポリシラン複合重合体エマルジョンの製造方法 - Google Patents

ポリシラン複合重合体エマルジョンの製造方法

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JP3186278B2
JP3186278B2 JP34151092A JP34151092A JP3186278B2 JP 3186278 B2 JP3186278 B2 JP 3186278B2 JP 34151092 A JP34151092 A JP 34151092A JP 34151092 A JP34151092 A JP 34151092A JP 3186278 B2 JP3186278 B2 JP 3186278B2
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克宏 中村
稔 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オルガノシランを2段
階にわたって縮合反応させる、耐候性、密着性、耐水
性、耐汚染性、耐熱水性、屈曲性、貯蔵安定性に優れた
ポリシラン複合重合体エマルジョンの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保全および安全衛生のため、
塗料の無公害化が強く要望されており、従来の溶剤型塗
料にかわって水系化への移行が行われつつある。
【0003】そのため、水性塗料の用途が拡大され、そ
れにともなって水性塗料への要求性能が高度になってい
る。この要求性能のなかで、塗膜の耐久性は大きな解決
課題とされている。
【0004】従来の水性塗料は、耐候性において劣り、
そのため塗膜表面の劣化にともない光沢を失ったり変色
したりし、さらに劣化が著しい場合には塗膜が剥離する
場合がある。また、密着性、耐水性においても劣るた
め、基材と塗膜との間に水が侵入することによって塗膜
に膨れが生じる。例えば、外装用塗料の場合、これらの
問題は非常に重要となる。これらの問題点を解決するた
めに、例えば特開昭58−180563号公報には、ア
クリル系共重合体エマルジョンにシリコン樹脂エマルジ
ョンを配合したものを塗料主成分として用いることが提
案されている。しかしながら、この技術においては、ア
クリル系共重合体エマルジョンとシリコン樹脂エマルジ
ョンとの相溶性が悪く、塗膜形成時に分離してしまい、
充分な塗膜強度が得られない問題がある。
【0005】また、特開昭62−267374号公報に
おいては、デシルトリメトキシシラン等のオルガノアル
コキシシランの存在下に、ビニル系単量体を乳化重合し
たものを塗料主成分として用いることが提案されてい
る。しかしながら、この技術においては、安定した分散
体が得られず、充分な耐候性、密着性、耐水性が得られ
ない問題がある。
【0006】耐候性の問題を解決するための一つの手段
として、ポリオルガノシロキサン系共重合体とビニル系
単量体とのグラフト共重合体を塗料主成分として用いる
ことが考えられる。このグラフト共重合体の製造方法と
して、例えば特開昭61−106614号公報、特開昭
62−81412号公報、特開平1−98609号公報
等の技術が提案されている。しかしながら、これらの共
重合体を水性塗料に用いた場合、ポリオルガノシロキサ
ン系共重合体とビニル系単量体との相溶性が不充分なた
め充分な耐候性が得られず、例えば外装塗料等の厳しい
外的条件下には適さない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来技術の課題を背景になされたもので、水性塗料に
用いた場合、塗膜に優れた耐候性、密着性、耐水性、耐
熱水性、屈曲性、耐汚染性、貯蔵安定性を付与し、また
水性塗料以外の用途に用いた場合にも同様の優れた性質
を有するエマルジョンの製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、オルガノシラ
ン(I )に、グラフト交叉剤(II)を(I )成分と(I
I)成分の合計量に対し0.02〜20重量%共縮合し
て得られるポリオルガノシラン系重合体エマルジョン
(III )1〜90重量部(固形分)の存在下に、(a)
アルキル(メタ)アクリレート10〜95重量%および
(b)前記(a)成分と共重合可能なエチレン性不飽和
単量体90〜5重量%からなる単量体成分(IV)99〜
10重量部を重合し、さらに、この重合によって得られ
るポリオルガノシラン系重合体エマルジョン(V )10
0重量部(固形分)の存在下に、オルガノシラン(I
′)0.1〜500重量部を縮合反応させることを特
徴とするポリシラン複合重合体エマルジョンの製造方法
を提供するものである。 (発明の構成)以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】本発明に使用されるオルガノシラン(I )
は、一般式Rn Si(OR′) 4-n(式中、Rは炭素数
1〜8の有機基、R′は炭素数1〜5のアルキル基、ま
たは炭素数1〜4のアシル基、nは0〜3の整数を示
す)で表されるアルコキシシラン、またはRm SiO
(4-m)/2 (式中、Rは炭素数1〜8の有機基、mは0〜
3の整数を示す)で表される環状シロキサン等が挙げら
れる。
【0010】前記式中、Rは炭素数1〜8の有機基、例
えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基等のアルキル基、その他のγ−クロロプロピル基、
ビニル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、γ−グ
リシドキシプロピル基、γ−メタクリルオキシプロピル
基、γ−メルカプトプロピル基、フェニル基、3,4−
エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−アミノプロピル
基等が挙げられる。
【0011】また、式中、R′は炭素数1〜5のアルキ
ル基または炭素数1〜4のアシル基であり、例えばメチ
ル基、エチル基、n−プルピル基、n−ブチル基、 sec
−ブチル基、tert−ブチル基、アセチル基などが挙げら
れる。
【0012】アルコキシシランの具体例としては、テト
ラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロ
ポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメト
キシシラン、メチルトリエトキシラン、エチルトリメト
キシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピル
トリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラ
ン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルト
リエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3,
3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、3,
3,3−トリフロロプロピルトリエトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニル
トリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメ
トキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル
トリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメ
チルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン等を
挙げることができる。好ましくは、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、ジメチルジエトキシシランである。
【0013】また、環状シロキサンとしては、ヘキサフ
ェニルシクロトリシロキサン、オクタフェニルシクロテ
トラシロキサン、テトラビニルテトラメチルシクロテト
ラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オ
クタメチルシクロテトラシロキサン、ペンタメチルシク
ロテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロテトラシロキ
サン、テトラメチルシクロテトラシロキサン、デカメチ
ルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサ
シロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキ
サン等の環状化合物のほかに、直鎖状あるいは分岐状の
オルガノシロキサンを挙げることができる。
【0014】これらのオルガノシランは、1種単独また
は2種以上を併用することができる。 なお、このオル
ガノシラン(I )は、あらかじめ縮合された、例えばポ
リスチレン換算の重量平均分子が500〜10,000
程度のポリオルガノシランであってもよい。
【0015】また、オルガノシラン(I )が、ポリオル
ガノシランである場合、その分子鎖末端は、例えば水酸
基、アルコキシ基、トリメチルシリル基、ジメチルビニ
ルシリル基、メチルフェニルビニルシリル基、メチルジ
フェニルシリル基などで封鎖されていてもよい。
【0016】次に本発明で使用されるグラフト交叉剤
(II) について説明する。グラフト交叉剤(II) として
は例えば次の[化1]〜[化4]ものを挙げることがで
きる。
【化1】 上記[化1]式中、R2 は水素原子または炭素数1〜6
のアルキル基、R3 は前記一般式のR′と、R4 は前記
一般式のRと同様であり、nは0〜12の整数、好まし
くは0を示し、mは0〜3の整数を示す。
【0017】この[化1]で示されるグラフト交叉剤に
ついて、さらに詳述する。前記一般式[化1]のR2
しては、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であ
るが、好ましくは水素原子または炭素数1〜2のアルキ
ル基であり、さらに好ましくは水素原子またはメチル基
である。
【0018】具体例としては、p−ビニルフェニルメチ
ルジメトキシシラン、2−(m−ビニルフェニル)エチ
ルメチルジメトキシシラン、1−(m−ビニルフェニ
ル)メチルジメチルイソプロポキシシラン、2−(p−
ビニルフェニル)エチルメチルジメトキシシラン、3−
(p−ビニルフェノキシ)プロピルメチルジエトキシシ
ラン、3−(p−ビニルベンゾイロキシ)プロピルメチ
ルジメトキシシラン、1−(o−ビニルフェニル)−
1,1,2−トリメチル−2,2−ジメトキシジシラ
ン、1−(p−ビニルフェニル)−1,1−ジフェニル
−3−エチル−3,3−ジエトキシジシロキサン、m−
ビニルフェニル−[3−(トリエトキシシリル)プロピ
ル]ジフェニルシラン、[3−(p−イソプロペニルベ
ンゾイルアミノ)プロピル]フェニルジプロポキシシラ
ンなどのほか、これらの混合物を挙げることができる。
【0019】前記[化1]で示されるグラフト交叉剤と
して、好ましくはp−ビニルフェニルメチルジメトキシ
シラン、2−(p−ビニルフェニル)エチルメチルジメ
トキシシラン、3−(p−ビニルベンゾイロキシ)プロ
ピルメチルジメトキシシランであり、さらに好ましくは
p−ビニルフェニルメチルジメトキシシランである。こ
のグラフト交叉剤を用いたものは、グラフト率の高いも
のが得られ、したがって一段と優れた本発明の目的とす
るエマルジョンが得られる。
【化2】 上記[化2]式中、R5 はビニル基またはアリル基、p
は0〜2の整数を示す。 具体例:ビニルメチルジメト
キシシラン、テトラビニルテトラメチルシクロシロキサ
ン、アリルメチルジメトキシシラン
【化3】 上記[化3]式中R6 は炭素数1〜18の2価または3
価の飽和脂肪族炭化水素基、R7 は炭素数1〜6の脂肪
族不飽和基を含有しない1価の炭化水素基であり、qは
0〜2の整数を示す。
【0020】具体例;γ−メルカプトプロピルメチルジ
メトキシシラン
【化4】 上記[化4]式中、R8 は水素原子、メチル基、エチル
基、プロピル基またはフェニル基、rは1〜6の整数、
sは0〜2の整数を示す。
【0021】具体例;γ−メタクリロキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン これらのグラフト交叉剤(II) のうち、特に好ましくは
前記[化1]で表される不飽和基とアルコキシシリル基
とをあわせ持つ化合物である。
【0022】以上のグラフト交叉剤(II) の使用割合
は、(I )成分と(II) 成分の合計量に対して、0.0
2〜20重量%、好ましく0.1〜10重量%、さらに
好ましく0.5〜5重量%である。グラフト交叉剤(I
I)の割合が0.2重量%未満では得られるポリオルガ
ノシラン系重合体エマルジョン(III )と単量体成分
(IV)とのグラフト重合において高いグラフト率が得ら
れず、その結果、塗膜としての充分な強度が得られな
い。一方、グラフト交叉剤(II) の割合が20重量%を
超えると、グラフト率は増大するが、グラフト交叉剤
(II) の増加と共に重合体が低分子量となり、その結
果、塗膜としての充分な強度が得られない。
【0023】ポリオルガノシラン系重合体エマルジョン
(III )は、前記オルガノシラン(I )とグラフト交叉
剤(II) とを、例えばアルキルベンゼンスルホン酸ナト
リウムなどの乳化剤の存在下にホモミキサー等を用いて
剪断混合し、縮合させることによって製造することがで
きる。
【0024】この乳化剤は、オルガノシランの乳化剤と
して作用するほか、縮合開始剤となる。この乳化剤の使
用量は、(I )成分および(II) 成分の合計量に対し
て、通常、0.1〜5重量%、好ましくは0.3〜3重
量%程度である。
【0025】なお、(I )成分と(II)成分との共縮合
は水の存在下で行い、この際の水の使用量は、(I )成
分および(II) 成分合計量100重量部に対して、通
常、100〜500重量部、好ましくは200〜400
重量部である。
【0026】また、縮合温度は、通常、5〜100℃で
ある。
【0027】なお、このようにして得られるポリオルガ
ノシラン系重合体エマルジョン(III )のポリスチレン
換算重量平均分子量は、好ましくは30,000〜1,
000,000、さらに好ましくは50,000〜30
0,000程度である。重量平均分子量が30,000
未満では得られる塗膜の強度が不充分であり、一方1,
000,000を超えると密着性が低下する。
【0028】本発明においてポリシラン複合重合体粒子
エマルジョンは、次のようにして製造する。
【0029】まず、第1段階として、前記ポリオルガノ
シラン系重合体エマルジョン(III)の存在下に、
(a)アルキル(メタ)アクリレート10〜95重量%
および(b)前記(a)の成分と共重合可能なエチレン
性不飽和単量体90〜5重量%からなる単量体成分(I
V)を重合し、第2段階として、上記重合の結果得られ
るポリオルガノシラン系重合体エマルジョン(V )の存
在下に、さらにオルガノシラン(I ′)の縮合反応を進
行させることにより得られる。
【0030】ここで、単量体成分(IV)を構成する
(a)アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、nーブチル(メタ)ア
クリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブ
チル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレー
ト、i−アミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、n−オクチル(メタ)アクリレートなどが挙げ
られ、好ましくはアルキル基の炭素数が1〜8のもの、
さらに好ましくはメチルメタクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートであ
る。
【0031】この(a)成分の含有量は、単量体成分
(IV)全体に対し、10〜95重量%、好ましくは30
〜85重量%、さらに好ましくは40〜80重量%であ
る。(a)成分が10重量%未満では屈曲性に劣り、一
方95重量%を超えると系の安定性が劣り、また耐熱性
が劣るものとなる。
【0032】また(b)前記(a)成分と共重合可能な
エチレン性不飽和単量体としては、ヒドロキシメチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシア
ミル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メ
タ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレート;スチレン、α−メチルスチレン、4−メチ
ルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレ
ン、4−メトキシスチレン、2−ヒドロキシメチルスチ
レン、4−エチルスチレン、4−エトキシスチレン、
3,4−メジチルスチレン、2−クロロスチレン、3−
クロロスチレン、4−クロロ−3−メチルスチレン、4
−t−ブチルスチレン、2,4−ジクロロスチレン、
2,6−ジクロロスチレン、1−ビニルナフタレン、ジ
ビニルベンゼンなどの芳香族ビニル化合物;(メタ)ア
クリル酸、フマル酸、イタコン酸、モノアルキルイタコ
ネート、マレイン酸、クロトン酸、2−メタクリロイル
オキシエチルヘキサヒドロフタル酸などのα,β−不飽
和カルボン酸;アリルグリシジルエーテル、グルシジル
(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アク
リレートなどのエポキシ化合物;ジビニルベンゼン、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、などの多
官能性単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、
タイアセトンアクリルアミド、マレイン酸アミド、マレ
イミドなどの酸アミド化合物;塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、脂肪酸ビニルエステルなどのビニル化合物;トリ
フルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタデカフル
オロオクチル(メタ)アクリレート等のフッ素原子含有
単量体;γ−メタクリロイルプロパントリメトキシシラ
ン、反応性シリコーン(例えばチッソ(株)製のサイラ
プレーンFM0711など)などのシリコーン化合物な
どが挙げられ、これらは1種単独であるいは2種以上併
用することができる。
【0033】(b)成分の好ましいものとしては、スチ
レン、ヒドロエキシエチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸な
どが挙げられる。
【0034】この(b)成分の含有量は、単量体成分
(IV)中に90〜5重量%、好ましくは70〜15重量
%、さらに好ましくは60〜20重量%である。(b)
成分が90重量%を超えると耐熱水性の悪化あるいは乳
化重合時に凝固物の発生量が増加し好ましくなく、一方
5重量%未満ではエマルジョンの重合安定性が低下し、
また密着性が劣るものとなる。
【0035】ポリオルガノシラン系共重合体エマルジョ
ン(III )の存在下で単量体成分(IV)を重合する際の
仕込み組成は、(III )成分(固形分換算)が1〜90
重量部、好ましくは3〜50重量部、さらに好ましくは
5〜30重量部であり、(IV)成分が99〜10重量
部、好ましくは97〜50重量部、さらに好ましくは9
5〜70重量部(ただし、(III )+(IV)=100重
量部)である。ここで、ポリオルガノシロキサン系重合
体(III )が1重量部未満では、充分な耐候性、密着
性、耐水性が得られず、一方90重量部を越えると、塗
膜としての充分な強度が得られず、また成膜性も悪化す
る。
【0036】なお、このようにして得られるポリオルガ
ノシラン系共重合体エマルジョン(V )を構成する重合
体(グラフト共重合体のほか、グラフトされていない
(共)重合体を含む)のグラフト率は、通常、5重量%
以上、好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは3
0重量%以上程度である。このように、ポリオルガノシ
ラン系共重合体エマルジョン(V )を構成する重合体の
グラフト率が高いと、グラフト共重合体とグラフトしな
かった(共)重合体との間の界面接着力が増大し、成膜
時に塗膜として充分な強度が得られる。
【0037】ポリオルガノシラン系共重合体エマルジョ
ン(V )を製造するに際しては、ポリオルガノシラン系
共重合体エマルジョン(III )に、単量体成分(IV)を
通常のラジカル重合によってグラフト重合することによ
って得られる。
【0038】また、ラジカル重合開始剤としては、例え
ばクメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベン
ゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパ
ーオキサイドなどの有機ハイドロパーオキサイド類から
なる酸化剤と含糖ピロリン酸鉄処方、スルホキシレート
処方、含糖ピロリン酸鉄処方/スルホキシレート処方の
混合処方などの還元剤との組み合わせによるレドックス
系の開始剤;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなど
の過硫酸塩;アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−
2,2’−アゾビスイソブチレート、2−カルバモイル
アザイソブチロニトリルなどのアゾ化合物;ベンゾイル
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどの有機
過酸化物などを挙げることができ、好ましくは前記レド
ックス系の開始剤である。
【0039】これらのラジカル重合開始剤の使用量は、
使用される単量体成分(IV)100重量部に対し、通
常、0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜2重量部
程度である。
【0040】この際のラジカル重合法としては、乳化重
合によって実施することが好ましい。乳化重合に際して
は、公知の乳化剤、前記ラジカル開始剤、連鎖移動剤な
どが使用される。
【0041】ここで、乳化剤としては、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ジ
フェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、コハク酸ジ
アルカリエステルスルホン酸ナトリウムなどのアニオン
系乳化剤、あるいはポリオキシエチレンアルキルエステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート
アンモニウム塩などのノニオン系乳化剤の1種または2
種以上を挙げることができる。
【0042】乳化剤の使用量は、単量体成分(IV)に対
して、通常、0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜
5重量%程度である。
【0043】連鎖移動剤としては、t−ドデシルメルカ
プタン、オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメル
カプタン、n−ヘキシルメルカプタンなどのメルカプタ
ン類;臭化エチレンなどのハロゲン化合物、α−メチル
スチレンダイマーなどが、単量体成分(IV)に対して通
常、0.02〜1重量%使用される。
【0044】乳化重合に際しては、ラジカル重合開始
剤、乳化剤、連鎖移動剤などのほかに、必要に応じて各
種電解質、pH調整剤などを併用して、単量体成分(I
V)100重量部に対して、通常、水を100〜500
重量部と、前記ラジカル重合開始剤、乳化剤、連鎖移動
剤などを前記範囲内の量で使用し、重合温度5〜100
℃、好ましくは50〜90℃、重合時間0.1〜10時
間の条件で乳化重合される。なお、この乳化重合の場合
は、オルガノシラン(I )とグラフト交叉剤(II)との
縮合によって得られる、ポリオルガノシラン系共重合体
エマルジョン(III)を含有する水性分散体に、直接、
単量体成分(IV)及びラジカル開始剤を加えることによ
って実施することが望ましい。
【0045】また、前記各単量体成分の添加方法は特に
制限されるものではなく、一括添加法、連続添加法ある
いは分割添加方法などの任意の方法が採用される。さら
に、得られるエマルジョンの重合転化率は、99.5%
以上であることが好ましい。
【0046】さらに、ポリオルガノシラン系共重合体エ
マルジョン(V )を得るに際して、シード重合を採用す
る場合には、ポリオルガノシラン系共重合体エマルジョ
ン(III )をシード粒子とし、これに単量体成分(IV)
を加えて乳化重合すればよい。
【0047】以上のようにして得られるポリオルガノシ
ラン系共重合体エマルジョン(V )のポリスチレン換算
重量平均分子量は、特に限定されないが、皮膜の弾性・
強度や接着性から好ましくは50,000〜20,00
0,000、さらに好ましくは100,000〜50
0,000であり、50,000未満では弾性、強度が
不充分であり、一方2,000,000を超えると接着
力が低下するので好ましくない。
【0048】また、ポリオルガノシラン系共重合体エマ
ルジョン(V )は、塗膜に優れた耐熱性や表面の強度・
耐候性を付与するために、該エマルジョンを構成する重
合体[グラフト共重合体およびグラフトしていない
(共)重合体を含む]の示差熱分析計により測定される
ガラス転移温度の最も高い値は、通常80℃以下、好ま
しくは−60℃〜+60℃、さらに好ましくは−30℃
〜+30℃である。
【0049】このガラス転移温度は、ポリオルガノシラ
ン系共重合体エマルジョン(III )と単量体成分(IV)
の仕込み組成、あるいは単量体成分(IV)中の単量体の
組成を調整することによって適宜、決定される。
【0050】なお、ポリオルガノシラン系共重合体エマ
ルジョン(V )の粒子径は、好ましくは300〜6,0
00オングストローム、さらに好ましくは1,000〜
6,000オングストロームの粒子が全粒子の80重量
%以上である粒子径分布を持つことが好ましい。粒子径
分布をこのような範囲にあるようになすと、造膜性がよ
く、系の安定が保たれ、かつ物性のバランスがとれると
いう効果を奏する。ここで、このエマルジョンの粒子径
の調整は、乳化剤の量、重合温度などを調整することに
より、容易に実施することができる。
【0051】また、ポリオルガノシラン系共重合体エマ
ルジョン(V )の固形分濃度は、通常、20〜70重量
%、好ましくは30〜60重量%程度である。
【0052】このようにして得られるポリオルガノシラ
ン系共重合体エマルジョン(V )の存在下で、結合反応
させるオルガノシラン(I ′)としては、前記、ポリオ
ルガノシラン系エマルジョン(III )の製造に用いられ
るオルガノシラン(I )と同様の化合物を挙げることが
できる。
【0053】これらのオルガノシランは、1種単独また
は2種以上を併用することができ、他の例えばチタン、
アルミニウムなどの金属アルコキシドと併用することも
できる。また、必要に応じて公知のシランカップリング
剤を併用することもできる。さらに、これらのオルガノ
シランは、必要に応じて有機溶媒に溶解して使用するこ
ともできる。
【0054】本発明において、オルガノシラン(I ′)
の使用量は、ポリオルガノシラン系重合体エマルジョン
(V )成分100重量部(固形分)あたり、0.1〜5
00重量部、好ましくは0.5〜250重量部、さらに
好ましくは1.0〜100重量部である。オルガノシラ
ン(I ′)が0.1重量部未満では密着性、撥水性、耐
候性、耐汚染性、滑性に乏しく、一方500重量部を超
えると屈曲性、貯蔵安定性が劣るものとなる。
【0055】本発明においては、ポリオルガノシラン系
重合体エマルジョン(V )にオルガノシランを吸収させ
ることが好ましく、このような方法としてはポリオルガ
ノシラン系重合体エマルジョン(V )にオルガノシラン
を添加し、よく撹拌することにより容易に達成される。
【0056】さらに、ポリオルガノシラン系重合体エマ
ルジョン(V )にオルガノシランを効率よく吸収させる
ために、必要に応じて水に対する溶解度が10-3重量%
以下の溶媒を、予め該共重合体中に吸収させておくこと
も可能である。
【0057】また、オルガノシランの吸収が充分でない
状態で反応が進むのを避けるためにポリオルガノシラン
系共重合体エマルジョン(V )は、pH4〜10、好ま
しくはpH5〜9、さらに好ましくはpH6〜8に調整
し、温度は90℃以下、好ましくは70℃以下、さらに
好ましくは50℃以下、特に好ましくは30℃以下の条
件で、オルガノシランを添加、吸収させることが望まし
い。
【0058】オルガノシランの縮合反応は、反応温度及
び水素イオン濃度を変えることにより容易に制御され、
ポリシロキサンの重合度を調整することができる。
【0059】オルガノシランの縮合反応は、温度30℃
以上、好ましくは50℃以上、さらに好ましくは70℃
以上で行うことができる。
【0060】本発明においてオルガノシランはポリオル
ガノシラン系共重合体エマルジョン(V )に吸収された
状態で縮合しても、吸収されずに例えば吸着した状態で
縮合反応してもよいが、より相溶性に優れた複合粒子を
得るためには、吸収されて縮合反応することが好まし
い。その際、吸収され縮合反応させるオルガノシランは
使用されるオルガノシランの好ましくは5重量%以上、
さらに好ましくは10重量%以上、特に好ましくは30
重量%以上である。
【0061】また、オルガノシランとしてRn Si(O
R′)4-n で表されるアルコキシシランを使用した場合
に、縮合過程で生成するアルコールは、必要に応じて除
去してもよい。
【0062】また、本発明のポリシラン複合重合体エマ
ルジョンは、必要に応じて、水溶性高分子(VII )およ
び/または架橋剤(VIII)が併用できる。
【0063】ここで水溶性高分子(VII )としては特に
限定されるものではないが、ポリビニルアルコール、ポ
リアクリル酸塩、水溶性(メタ)アクリル酸エステル共
重合体、スチレン−マレイン酸共重合体塩、スチレン
(メタ)アクリル酸共重合体塩、ポリ(メタ)アクリル
アミド、ポリ(メタ)アクリルアミドの共重合体などが
挙げられる。
【0064】水溶性高分子(VII)としては、これらのう
ち好ましくは部分ケン化ポリビニルアルコール、水溶性
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレ
イン酸共重合体塩、スチレン−(メタ)アクリル酸共重
合体塩などのカルボキシル化芳香族ビニル共重合体の塩
が挙げられる。
【0065】水溶性高分子(VII)の添加は、本発明にお
ける乳化重合の際、水溶性高分子(VII)およびポリオル
ガノシラン系共重合体エマルジョン(III )の存在下
に、単量体成分(IV) 全量を一括して仕込む方法、単量
体成分(IV) の一部を仕込んで反応させたのち、残りの
単量体成分(IV) を連続または分割して仕込む方法、単
量体成分(IV) の反応下に水溶性高分子(VII)を分割ま
たは連続して添加する方法などによって行うことができ
る。
【0066】この水溶性高分子(VII)の使用量はポリオ
ルガノシラン系共重合体エマルジョン(V )100重量
部(固形分)あたり、好ましくは1〜100重量部、よ
り好ましくは3〜80重量部、さらに好ましくは5〜6
0重量部である。水溶性高分子(VII )が1重量部未満
では耐熱水性、密着性に劣り、一方100重量部を超え
ると耐熱性に劣るものとなる。
【0067】次に架橋剤(VIII) としては、アミノ樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不
飽和ポリエステルなどの熱硬化性樹脂、イソシアネート
化合物、ブロックイソシアネート化合物、多価アルコー
ル、アジリジン化合物、オキサゾリン系化合物などの有
機系架橋剤、金属または金属化合物などの無機系架橋剤
などを挙げることができる。
【0068】これらの架橋剤は、通常、0〜280℃の
硬化温度で使用することができるが、アミノ樹脂、フェ
ノール樹脂、ブロックイソシアネート化合物などは、1
00℃以上の硬化温度で使用することが好ましい。
【0069】前記アミノ樹脂としては、ヘキサメトキシ
メチル化メラミン樹脂などの完全アルキル型メチル化メ
ラミン樹脂、部分アルキル化メチル化メラミン樹脂、ベ
ンゾグアナミン樹脂、アルキルエーテル化尿素樹脂など
が挙げられる。
【0070】前記イソシアネートおよびブロックイソシ
アネートとしては、トリレンジイソシアネートならびに
その水素添加物およびアダクト、ジフェニルメタンジイ
ソシアネートおよびその水素添加物、トリフェニルメタ
ントリイソシアネートおよびその水素添加物、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート
およびその水素添加物、イソホロンジイソシアネート、
ジアニシジンジイソシアネート、トリジンジイソシアネ
ート、イソシアネート基をブロック化したブロック化ポ
リイソシアネートならびにこれらの任意の混合物などが
挙げられる。
【0071】前記フェノール樹脂としては、ジメチロー
ル樹脂、ポリメチロールフェノール樹脂、フェノールホ
ルムアミド樹脂、メチロールフェノールホルムアミド樹
脂、ジメチロールフェノールホルムアミド樹脂などが挙
げられる。
【0072】エポキシ樹脂としては、エチレングリコー
ル・ジグリシジルエーテル、ヘキサンジオール・ジグリ
シジルエーテル、ネオペンチルグリコール・ジグリシジ
ルエーテル、グリセリン・ジグリシジルエーテル、グリ
セリン・ポリグリシジルエーテル、ジグリセリン・ポリ
グリシジルエーテル、ソルビトール・ポリグリシジルエ
ーテル、水添ビスフェノールA・ジグリシジルエーテル
またはビスフェノールA・ジグリシジルエーテルなどの
多価アルコールのポリグリシジルエーテル、あるいはp
−オキシ安息香酸のグリシジルエーテル、フタル酸ジグ
リシジルエステルまたはヘキサヒドロフタル酸・ジグリ
シジルエステル、さらにはヒダントイン環含有エポキシ
樹脂、そして側鎖にエポキシ基を有するビニル系重合体
などが挙げられる。
【0073】前記金属化合物としては、亜鉛、ジルコニ
ウム、マグネシウム、銅、鉄、コバルト、ニッケル、ア
ルミニウム、カドミウム、チタニウムなどの金属の酸化
物、もしくは塩類を、炭酸、酢酸、ギ酸、グルタル酸、
安息香酸、シュウ酸などの酸に溶解させるか、あるいは
これらの酸と多価金属化合物の水溶液をアンモニア、ア
ミンなどによりpHを7〜11に調整することによって
得られるものであり、また金属イオンの形になったもの
をも含めることができる。この多価金属化合物は、炭酸
亜鉛アンモニウム、炭酸アンモニウムジルコネート、亜
鉛、ジルコニウムの酸化物または塩である。前記アミン
で錯体形成可能なものは、モルホリン、モノエタノール
アミン、エチレンジアミン、ジエチルアミノエタノール
などである。そのほか、一般的な錯化剤、例えばエチレ
ンジアミン四酢酸などのコンプレキサン、グリシン、ア
ラニンなども使用できる。
【0074】前記アジリジン化合物としては、トリス−
2,4,6−(1−アジリジニル)−1,3,5−トリ
アジン、トリス[1−(2−メチル)アジリジニル]ホ
スフィンオキシド、ヘキサ[1−(2−メチル)−アジ
リジニル]トリホスファトリアジンなどが挙げられる。
【0075】架橋剤(VIII) の使用量は、ポリオルガノ
シラン系共重合体エマルジョン(V)100重量部(固形
分)に対して、0.1〜100重量部、好ましくは20
〜70重量部、さらに好ましくは15〜50重量部であ
り、0.1重量部未満では硬度、耐熱水性が劣り、一方
100重量部を超えると屈曲性が劣る場合がある。
【0076】なお架橋剤(VIII) はポリシラン複合重合
体エマルジョンの製造工程で添加してもよく、またポリ
シラン複合重合体エマルジョンの製造後に添加してもよ
く、さらにポリシラン複合重合体エマルジョンの製造工
程で添加し、残りを製造後に添加してもよいが、凝固物
の発生を抑え、重合安定性を保つためには、架橋剤(VI
II) はポリシラン複合重合体エマルジョンの製造工程で
添加しないことが好ましい。
【0077】本発明のポリシラン複合重合体エマルジョ
ンは目的に応じて下記の添加剤を添加することができ
る。
【0078】この添加剤の添加量は単量体成分(IV) 1
00重量部に対して、好ましくは50重量部以下、より
好ましくは40重量部以下である。
【0079】この添加剤としては、まず造膜性、濡れ性
を向上させるために、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミル
アルコール、ヘキシルアルコールなどのアルコール類、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ、メチル
カルビトール、エチルカルビトール、メチルセロソルブ
アセテート、エチルセロソルブアセテート、トリブトキ
シメチルフォスフェートなどの有機溶剤を使用すること
ができる。この有機溶剤の使用量は、全組成物中に好ま
しくは0〜20重量%、より好ましくは0〜10重量
%、さらに好ましくは0〜5重量%である。
【0080】また、前記添加剤以外の添加剤としては、
水性樹脂として一般的に用いられる水溶性ポリエステル
樹脂、水溶性あるいは水分散性エポキシ樹脂、水溶性あ
るいは水分散性アクリル樹脂、スチレン−マイレン酸樹
脂などのカルボキシル化芳香族ビニル樹脂、ウレタン樹
脂などのほか、さらに潤滑剤、消泡剤、湿潤剤、レベリ
ング剤、顔料などを用いることができる。
【0081】以上のようにして得られる本発明のポリシ
ラン複合重合体エマルジョンは、優れた耐候性、密着
性、耐水性を有するものであり、特に水性塗料に用いた
場合、一層優れた効果が発揮される。本発明のポリシラ
ン複合重合体エマルジョンは、クリヤー塗料、着色塗料
双方に使用でき、木材、紙、合成樹脂、ガラス、繊維、
金属、コンクリート、モルタル、セメント、スレート、
大理石、陶磁器、セッコウ、皮革などのあらゆる基材に
塗布することができる。
【0082】従って、本発明のエマルジョンは、多種の
用途に使用可能であるが、水性塗料として、特に建築内
装・外装用、鋼構造物用、コンクリート構造物用、屋根
用、建材用、PCM用、自動車塗装用、缶コート用、ア
ルミコーティング用、フィルムコーティング用に好適で
ある。
【0083】また、水性塗料以外に、粘着剤用、フロア
ーポリッシュ用、セメント混和剤用、カーペットバッキ
ング剤用、シーラント用、紙コーティング及び含浸用、
繊維コーティング及び含浸用にも用いられる。
【0084】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。
【0085】なお、実施例中の「部」および「%」は、
特に断らない限り重量部および重量%である。 また、
実施例中、各種の測定項目は、下記に従った。
【0086】グラフト率 グラフト重合生成物の一定量(X)をアセトン中に投入
し、振とう機で2時間振とうし、遊離の重合体を溶解さ
せる。次いで、遠心分離機を用いて回転数23,000
rpmで30分間遠心分離し、不溶分を得る。次に、真
空乾燥機を用いて120℃で1時間乾燥させ、不溶分重
量(Y)を得、次式によりグラフト率を算出するもので
ある。
【0087】グラフト率(%)={(Y)−[(X)×
(グラフト重合生成物中の(III )成分分率]}×10
0/{(X)×[グラフト重合生成物中の(III )成分
の成分分率]}耐候性 サンシャインウエザーメーター[スガ試験機(株)製、
WEL−SUN HC型](63℃)を用い、1,00
0時間暴露後の光沢保持率、汚染性を調査した。光沢
は、JIS K5400に基づき、60°鏡面光沢度を
測定した。
【0088】密着性 JIS K5401に準じて、1mm角100個の碁盤
目試験を行い、セロテープにより剥離状態を確認し、1
00個中の接着数により表示した。
【0089】耐水性試験 試験片を蒸留水(20℃)に24時間浸漬した後の塗膜
の状態によって判定した。
【0090】(塗料膜厚=500μm)試験片のふく
れ、白化がなく外観が良好なものを◎、ふくれ、白化が
なく外観が普通のものを○、若干ふくれまたは白化が生
じるものを△、ふくれまたは白化が顕著に生じるものを
×と評価した。
【0091】耐熱水性 試験片を水中に一部浸漬するようにオートクレーブの中
にいれ、125℃で30分間の条件で加熱(以下「熱水
処理」という)した後、取り出して外観と密着性を測定
した。
【0092】試験片が白化せず、かつ外観が良好なもの
を◎、白化せず、かつ外観が普通のものを○、若干白化
するものを△、白化するものを×と評価した。
【0093】屈曲性 直径3mmの芯棒を用いて、試験片を180°折り曲
げ、ひびの発生を目視で判定し、試験片に異状がないも
のを○、ひびが発生したものを×と評価した。
【0094】耐汚染性 汚染性は、外観を目視で判定し、外観良好なものを◎、
外観が普通のものを○、若干の汚れが見られるものを
△、汚れが目立つものを×と評価した。
【0095】貯蔵安定性 組成物の3ケ月貯蔵後の状態を確認し、組成物が安定し
ており異状がないものを○、分離していたものを×と評
価した。
【0096】転化率 重量法により、オルガノシランの転化率を測定した。
【0097】[ポリオルガノシラン系共重合体エマルジ
ョン(III )の製法] (製造例1)pービニルフェニルメチルジメトキシシラ
ン1.5部およびオクタメチルシクロテトラシロキサン
98.5部を混合し、これをドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム2部を溶解した蒸留水300部中に入れ、
ホモミキサーにより3分間撹拌して乳化分散させた。こ
の混合液を、コンデンサー、チッ素導入口および撹拌機
を備えたセパラブルフラスコに移し、撹拌混合しながら
90℃で6時間加熱し、5℃で24間冷却することによ
って縮合を完成させた。
【0098】得られたポリオルガノシラン系重合体ラテ
ックスを、炭酸ナトリウム水溶液でpH7に中和した。
【0099】(製造例2)ビニルメチルジメトキシシラ
ン1.5部およびオクタメチルシクロテトラシロキサン
98.5部を混合し、これをドデシルベンゼンスルホン
酸2部を溶解した蒸溜水300部中に入れ、ホモミキサ
ーにより3分間撹拌して乳化分散させた。この混合液を
コンデンサー、チッ素導入口および撹拌機を備えたセパ
ラブルフラスコに移し、撹拌混合しながら90℃で6時
間加熱し、5℃で24時間冷却することによって縮合を
完結させた。
【0100】得られたポリオルガノシロラン系重合体ラ
テックスを、炭酸ナトリウム水溶液でpH7に中和し
た。
【0101】(製造例3)製造例1において、p−ビニ
ルフェニルメチルジメトキシシランの使用量を0.01
部、オクタメチルシクロテトラシロキサンの使用量を9
9.99部にする以外は製造例1と同様にした。
【0102】(製造例4)製造例1において、p−ビニ
ルフェニルメチルジメトキシシランの使用量を30部、
オクタメチルシクロテトラシロキサンの使用量を70部
にする以外は製造例1と同様にした。
【0103】以上の製造例に用いた各成分の組成比を表
1に示した。
【表1】 (実施例1)コンデンサー、チッ素導入口および撹拌機
を備えたセパラブルフラスコに、イオン交換水70部
と、前記ポリオルガノシロキサン系重合体ラテックス
(製造例1)と、重合開始剤0.3部を仕込み、気相部
を15分間チッ素ガスで置換し、80℃に昇温した。
【0104】別容器で、イオン交換水30部と、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェートア
ンモニウム塩1.0部と、アルキルベンゼンスルホン酸
ナトリウム0.5部と、表2に示す各ビニル系単量体と
を混合撹拌し、プレ乳化物を作り、4時間かけて前記フ
ラスコに滴下した。滴下中は、チッ素ガスを導入しなが
ら、80℃で反応を行った。滴下終了後、さらに85℃
で2時間撹拌して反応を終了させた。その後、25℃ま
で冷却し、アンモニア水でpH7に調整した。
【0105】次に、ヘキサフェニルシクロトリシロキサ
ンを入れ、約1時間にわたり、強く撹拌して、さらに7
0℃に昇温し、3時間縮合反応させた。
【0106】その後冷却し、固形分濃度を水で45%に
調整し、次いで200メッシュ金網で瀘過した。
【0107】なお、ポリオルガノシラン系共重合体エマ
ルジョン(III )と、各ビニル系単量体、ヘキサフェニ
ルシクロトリシロキサンの仕込み量は表2の通りであ
る。
【表2】 (実施例2)実施例1において、ポリオルガノシラン系
共重合体エマルジョン(III )の仕込み量を表2のよう
に変更した以外は実施例1と同様にした。
【0108】(実施例3)実施例1において、ポリオル
ガノシラン系共重合体エマルジョン(III )として、製
造例2のものを使用した以外は、実施例1と同様にし
た。
【0109】(実施例4)実施例3において、単量体
(IV)、オルガノシラン(I ′)の種類と仕込み量を表
2のように変更した以外は、実施例1と同様にした。
【0110】(実施例5)実施例1において、イオン交
換水、ポリオルガノシラン系共重合体エマルジョン(製
造例1)、開始剤の他にポリビニルアルコールを10部
仕込んだ以外は、実施例1と同様にした。
【0111】(実施例6)実施例3において、オルガノ
シラン(I ′)の種類を表2のように変更し、さらに得
られたポリシロキサン複合重合体エマルジョンを撹拌し
つつ、メラミン樹脂組成物[三井サイアナミッド社製、
サイメル303を20部、藤井義通商(株)製、625
Aのアンモニア塩0.2部および水8部]を徐々に加え
た後、1時間以上撹拌した以外は実施例1と同様にし
た。 [水性塗料用組成物の配合]実施例1〜6で得られたエ
マルジョンを用いて下記配合処方に従って水性塗料用組
成物を得た。
【0112】 (部) 酸化チタン(石原産業(株)製 タイペークR630) 27 分散剤(ローム&ハース社製 オロタン731SD) 5 増粘剤(フジケミカル(株)社製 A−5000) 2 可塑剤(イーストマンケミカル社製 テキサノール) 3 イオン交換水 3 エマルジョン(固形物換算) 60 上記の水性塗料用組成物をスレート板に刷毛塗りし、常
温乾燥により試験片を作製し、耐候性、密着性、耐水
性、耐熱水性、耐汚染性の試験を行った。屈曲性に関し
ては、アルミニウム板に塗工して行った。結果を表2に
示す。
【0113】(比較例1〜8)表3の成分を用いたほか
は実施例1と同様に行った。
【表3】 (比較例9)ヘキサフェニルシクロトリシロキサン10
0部、濃度10%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム0.3部(固形分換算)を蒸溜水により希釈して2
00部とし、これを還流冷却器、撹拌器を備えた反応容
器に入れ、よく撹拌した。その後反応容器を70℃に昇
温し、3時間反応させた。転化率が99%で透明なポリ
シロキサンの水性組成物を得た。
【0114】さらに実施例1において、ポリオルガノシ
ロキサン系重合体エマルジョン(III )にオルガノシラ
ンを吸収させて縮合反応させるかわりに前記のポリシロ
キサン水性組成物10部を混合した以外は、実施例1と
同様にした。 (比較例10)実施例1と同様のセパラブルフラスコ
に、イオン交換水70部と、重合開始剤0.3部を仕込
み、気相部を15分間チッ素ガスで置換した後、80℃
に昇温させた。別容器で、イオン交換水30部と、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート
アンモニウム塩1部と、アルキルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム0.5部と、表3に示す各ビニル系単量体(I
V)とを混合撹拌し、プレ乳化物を作り、4時間かけて
前記フラスコ中に滴下した。滴下中は、チッ素ガスを導
入しながら、80℃で反応を行った。滴下終了後、さら
に85℃で2時間撹拌して反応を終了させた。その後、
25℃まで冷却し、アンモニア水でpH7に調整した。
このようにして得られた共重合体ラテックスと製造例1
で得られたポリオルガノシラン系共重合体エマルジョン
(III )を混合した。
【0115】次にヘキサフェニルシクロトリシロキサン
を入れ、約1時間にわたり強く撹拌して、共重合体に吸
収させ、さらに70℃に昇温し、3時間縮合反応させ
た。その後冷却し、固形分濃度を水で45%に調整し、
次いで200メッシュ金網で瀘過した。
【0116】単量体(IV)、ヘキサフェニルシクロトリ
シロキサン(I ′)の仕込み量及びポリオルガノシラン
系共重合体エマルジョン(III )の混合量は表3に示
す。
【0117】比較例1〜10で得られたエマルジョンを
用いて前記と同様に水性塗料用組成物を得て、この水性
塗料用組成物を用いて前記と同様の試験片を作製し、耐
候性、密着性、耐水性、耐熱水性、耐汚染性の試験を行
った。屈曲性に関しては、アルミニウム板に塗工して行
った。結果を表3に示す。
【0118】比較例1は、グラフト交叉剤(II)の量が
本発明の範囲未満の例であり密着性、耐候性、耐水性、
耐熱水性、貯蔵安定性に劣る。
【0119】比較例2は、グラフト交叉剤(II) の量が
本発明の範囲を越える例であり密着性、屈曲性に劣る。
【0120】比較例3は、ポリオルガノシラン系共重合
体エマルジョン(III )の量が本発明の範囲未満であ
り、かつ単量体成分(IV) の量が本発明の範囲をこえる
例であり、耐候性に劣る。
【0121】比較例4は、ポリオルガノシラン系共重合
体エマルジョン(III )の量が本発明の範囲をこえ、か
つ単量体成分(IV) の量が本発明の範囲未満の例であ
り、密着性、耐水性に劣る。
【0122】比較例5は、単量体成分(IV)中の(a)
成分が本発明の範囲未満でかつ(b)成分が本発明の範
囲をこえる例であり、密着性、屈曲性に劣る。
【0123】比較例6は、単量体成分(IV) 中の(a)
成分が本発明の範囲をこえ、かつ(b)成分が本発明の
範囲未満の例であり、密着性、耐熱水性に劣る。
【0124】比較例7は、オルガノシラン(I ′)の量
が本発明の範囲未満の例であり耐候性に劣る。
【0125】比較例8は、オルガノシラン(I ′)の量
が本発明の範囲をこえる例であり、屈曲性、貯蔵安定性
に劣る。
【0126】比較例9は、ポリオルガノシロキサン系重
合体エマルジョン(III )とポリシロキサンとを単に混
合した例であり、耐候性、貯蔵安定性に劣る。
【0127】比較例10は、表3に示したビニル系単量
体(IV)を共重合したエマルジョン、ポリオルガノシラ
ン系共重合体エマルジョンを別々に製造した後混合した
例であり、耐候性、密着性、耐水性、耐熱性、貯蔵安定
性に劣る。
【0128】
【発明の効果】本発明のポリシラン複合重合体エマルジ
ョンは、優れた耐候性、耐汚染性、密着性、耐水性を有
するものであり、特に水性塗料に用いた場合に優れた効
果が発揮される。本発明のポリシラン複合重合体エマル
ジョンは、クリアー塗料、無色塗料の双方に使用でき、
例えばコンクリート、モルタル、スレートなどの無機基
材へ塗装した場合、その優れた耐候性により塗膜表面の
劣化を防ぎ、また優れた密着性、耐水性により浸水によ
る塗膜のふくれを防ぐことができる。
【0129】本発明のエマルジョンは多種の用途に使用
可能であり、水性塗料としては建築内装、外装用、鋼構
造作用、コンクリート構造体用、屋根用、建材用、PC
M用自動車塗装用、缶コート用、アルミコーディング
用、フィルムコーディング用に好適である。
【0130】また、本発明のエマルジョンは、水性塗料
以外に粘着剤用、フロアーポリッシュ用、セメント混和
剤用、カーペットバッキング用、シーラント用、紙繊維
コーティング及び含浸用としても使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平春 晃男 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−261454(JP,A) 特開 平4−225065(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 77/00 - 77/62 C08L 83/00 - 83/16 C09D 183/00 - 183/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシシランおよび環状シロキサン
    の少なくとも一方から選択されるオルガノシラン(I )
    に、グラフト交叉剤(II)を(I )成分と(II)成分の
    合計量に対し0.02〜20重量%共縮合して得られる
    ポリオルガノシラン系重合体エマルジョン(III )1〜
    90重量部(固形分)の存在下に、(a)アルキル(メ
    タ)アクリレート10〜95重量%および(b)前記
    (a)成分と共重合可能なエチレン性不飽和単量体90
    〜5重量%からなる単量体成分(IV)99〜10重量部
    を重合し、 さらに、この重合によって得られるポリオルガノシラン
    系重合体エマルジョン(V )100重量部(固形分)の
    存在下に、アルコキシシランおよび環状シロキサンの少
    なくとも一方から選択されるオルガノシラン(I ′)
    0.1〜500重量部を縮合反応させることを特徴とす
    るポリシラン複合重合体エマルジョンの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ポリオルガノシラン系重合体エマルジョン(III )
    の重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、30,
    000〜1,000,000である、ポリシラン複合重
    合体エマルジョンの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記ポリオルガノシラン系重合体エマルジョン(V )の
    重合体のグラフト率は、5重量%以上である、ポリシラ
    ン複合重合体エマルジョンの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記ポリオルガノシラン系重合体エマルジョン(V )の
    重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、50,0
    00〜20,000,000である、ポリシラン複合重
    合体エマルジョンの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記ポリオルガノシラン系重合体エマルジョン(V )の
    重合体に吸収されるオルガノシラン(I ′)は、5重量
    %以上である、ポリシラン複合重合体エマルジョンの製
    造方法。
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