JP3186256B2 - Tab用フレキシブル回路基板の製造方法 - Google Patents
Tab用フレキシブル回路基板の製造方法Info
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Description
長尺フレキシブルフィルムからなる、TAB用フレキシ
ブル回路基板製造方法に関する。
及び耐熱性にすぐれた長尺のフレキシブルフィルムに、
例えば銅箔により多数のリ−ドを形成してなるTAB用
フレキシブル回路基板に半導体素子を実装したTAB式
半導体装置は、多量生産に適する、小型化できる、ファ
インパタ−ン化が可能である等、多くの特徴を有する為
現在では広く実用化されている。
明するための平面図である。図において、1は長さ方向
に等間隔にデバイスホ−ル2、2a、2b、が設けられ
た厚さ50〜125μm程度、長さ400〜500m程
度の帯状フレキシブルフィルムである。
さ15〜40μm、幅50〜300μm程度の金属箔か
らなる多数のリ−ドで、その一部はデバイスホ−ル2内
に突出してインナ−リ−ド3aを形成している。4はベ
−スフィルム1を搬送するためのスプロケット穴であ
る。
では、裏面フォトレジスト8は、デバイスホ−ル部の裏
面からのエッチングを防止するために、コ−ティングさ
れており、裏面はパタ−ニングしないにもかかわらず、
表フォトレジスト7と同じ高価なフォトレジストを使用
していた。叉、表に比べ強度を必要とするため厚くコ−
ティングしていた。
回路基板は、年々細密化要求が厳しくなって来ている。
そのために、パタ−ニングの鍵を握るフォトレジストは
ますます高性能なものが要求されるようになってきた。
しかし、上記の従来技術では、パタ−ニングをしない基
板の裏面側においても、表と同じ高性能フォトレジスト
を裏面からのエッチングを防止する目的だけで、表の2
〜3倍もの厚みでコ−ティングされておりパタ−ニング
をしない部分で、高価なフォトレジストを多量に消費す
るという問題点を有していた。いいかえれば裏面フォト
レジストは、表パタ−ンをエッチングする際、裏面側に
回り込んだエッチング液でエッチングされないようにす
る、つまりエッチングレジストの役目だけでよいのであ
るが、コスト面では有利であるアルカリ溶解タイプのエ
ッチングレジスト等では、フレキシブル性に富んだTA
B用フレキシブル回路基板に使用した場合、元々脆い性
質を持っているため、加工中にクラックを発生させエッ
チングレジストとしての性能を充分発揮できない。他の
レジストについても、やはりクラックの問題があり、現
在考えられる最も理想的なものは高価なフォトレジスト
を使用せざるを得なかった。
レキシブル回路基板の製造方法において、上記課題を解
決しTABに必要なレジストの柔軟性と密着性等の特性
を維持しつつ前記基板の裏面に使用するレジストの低コ
スト化を実現し、TAB用フレキシブル回路基板の製造
上コストを従来方式に比べ低減することにある。
レキシブル回路基板の製造方法は、複数のデバイスホー
ルが形成されたベースフィルムの一方の面上に金属箔が
設けられた基材を用意する工程と、前記基材の金属箔上
に感光剤成分を含む第1のレジストを設ける工程と、感
光剤成分を含まない第2のレジストを、前記複数のデバ
イスホール内で露出している前記金属箔上及び前記ベー
スフィルムの他方の面にロールコーターを用いて連続的
に設ける工程と、前記金属箔をパターニングし、配線パ
ターンを形成する工程と、前記第1のレジスト及び前記
第2のレジストを除去するレジスト除去工程と、を有す
ることを特徴とする。また、前記第2のレジストの成分
は、感光剤成分を除いて、前記第1のレジストとほぼ同
成分であってもよい。また、前記ロールコーターは、ス
ポンジ状または軟質ゴム製の転写ローラーを備えたもの
であってもよい。
ーンを形成する工程には、前記第1のレジストに対して
所望の配線パターンを露光する工程、前記露光された前
記第1のレジストに対して現像する工程、前記金属箔の
不要部分並びに現像された前記第1のレジストを除去し
て前記金属箔から配線パターンを形成するエッチングす
る工程、を更に含んでなることを特徴とする。また、上
記何れかの方法において、前記第1のレジストには感光
性の機能を有するフォトレジストが用いられるととも
に、前記第2のレジストには前記第1のレジストの成分
から前記感光性の機能のみを除いた組成のものを用いる
ことを特徴とする。言い換えると、TAB用フレキシブ
ル回路基板の裏面からのエッチングを防止するためにコ
ーティングするフォトレジストは、例えば感光性を有し
ないか、または基板の表面に塗布するフォトレジストに
比較して感光剤の比率が少ないフォトレジストを使用す
る。
いて説明する。尚、ここで本発明は、レジストの感光性
の有無に関する点で従来例と異なるが、TAB用フレキ
シブル回路基板の完成時点では、レジストは剥離されて
おり、図6は従来図と共通である。
フォトレジストコ−ティング、図2はパタ−ン露光、図
3は現像、図4はエッチング、図5はレジスト剥離の各
工程を経て、図6のTAB用フレキシブル回路基板が完
成する。
は、図1はフォトレジストコ−ティング工程において、
ベ−スフィルム1、デバイスホ−ル2、接着剤5、金属
箔6、から成るTAB用フレキシブル回路基板の基材に
対して、金属箔6のパタ−ンエッチングを実施するため
に不可欠な、表フォトレジスト7をコ−ティングした
後、デバイス穴2方向からの金属箔のエッチングを防止
するために、裏面フォトレジスト8として基材の裏面側
全体にロ−ルコ−タ−及びブラシコ−タ−等を使用して
連続的にコ−ティングする。
光装置を使用し、表フォトレジスト7部へ目的とするパ
タ−ンをUV照射により露光する。この際目的とするパ
タ−ンを露光するにはマスクが必要になり、プロジェク
ション露光装置の場合、ガラスマスクを使用するのが一
般的である。このガラスマスクは、エマルジョンタイプ
とクロム膜でパタ−ニングしたハ−ドタイプがある。さ
らにマスクを設計する際に考慮しなければならないこと
は、金属箔6をパタ−ニングするためにコ−ティングす
る、表フォトレジスト7が、ポジタイプであるかネガタ
イプであるかということである。つまり、UVが照射さ
れた部分のフォトレジストが現像工程において除去され
るタイプがポジタイプであり、逆にUVが照射された部
分が現像工程で残るタイプがネガタイプである。以上か
らすると、ポジタイプのフォトレジストを使用する場
合、マスクはパタ−ンとして金属箔を残す部分を、エマ
ルジョン及びクロム膜で形成し、UVが通過しないよう
にすればよいことになる。
されたパタ−ンを現像液を使用して、金属箔6上に表フ
ォトレジスト7で形成している。ここで使用する現像液
は、アルカリタイプと溶剤タイプがあり、使用したフォ
トレジストのタイプにより使い分けている。現在では、
コスト面及び使いやすさから圧倒的にアルカリタイプが
多い。又、現像方法としてはスプレ−法とデッピング法
があるが、アルカリタイプ現像液ではデッピング法、溶
剤タイプ現像液ではスプレ−法が多いが、それぞれ逆の
ケ−スもある。
程で表フォトレジスト7の不要部分が除去されて、金属
箔6の表側が露出している部分がエッチング液によりエ
ッチングされパタ−ンが形成される。TAB用フレキシ
ブル回路基板の場合、電解銅箔及び圧延銅箔が使用され
ている関係上、エッチング液は塩化第2銅を用いるケ−
スが多いが細密パタ−ン対応になると、塩化第2鉄を用
いることが多い。いずれの場合もスプレ−法により圧力
をかけたエッチングを行い、金属箔の厚み方向のエッチ
ング率をできるだけ高くとれる工夫をし、原画に対して
忠実なパタ−ン形成を目指している。この際、表フォト
レジスト7側からスプレ−法によりエッチング液を噴射
させるわけであるが、デバイス穴2方向からもエッチン
グ液が回り込むため、裏面フォトレジスト8を用いてカ
バ−し基板裏面側のエッチングを防止している。
のエッチング工程で役目を終えた表フォトレジスト7、
裏面フォトレジスト8を剥離し完成させる。ここで使用
する剥離液はアルカリタイプと溶剤タイプがあるが、コ
スト面から圧倒的にアルカリタイプが多い。
箔裏面側はパタ−ン形成する必要がない。従って裏面フ
ォトレジスト8は、表パタ−ンをエッチングする際、裏
面側に回り込んだエッチング液でエッチングされないよ
うにする、つまりエッチングレジストの役目だけでよ
い。これに対して表フォトレジスト7側は、精度の良い
細密パタ−ンを形成する関係上、高性能フォトレジスト
を用いなければならない。
ングの必要が無いため、どんなタイプのレジストを代用
させるかということになる。コスト面ではアルカリ溶解
タイプのエッチングレジストが、エッチング後の剥離性
もよく使いやすいが、フレキシブル性に富んだTAB用
フレキシブル回路基板に使用した場合、元々脆い性質を
持っているため、加工中にクラックを発生させエッチン
グレジストとしての性能を充分発揮できない。他に、U
V硬化型レジスト等も検討したが、やはりクラックの問
題があり実用レベルではない。結局、現在考えられる最
も理想的なものはフォトレジストになってしまう。しか
しパタ−ン形成しない部分に高価なフォトレジストを用
いるというのも不合理であり、本発明ではフォトレジス
トの柔軟性と密着性を維持しながら、感光性機能を除い
てコストダウンした特別のレジストを用いることが好ま
しい。
トとして柔軟性及び密着性の点で定評ある、東京応化工
業株式会社製のPMER−P−RF30及びヘキストジ
ャパン株式会社製のAZ−8112等の製造過程におい
て、感光性剤を含めず、樹脂成分のみで構成し、感光性
以外の性能はそのままにしたものが上げられる。
て、感光剤、フェノ−ルノボラック樹脂、溶剤の3種類
で構成されている。感光剤の成分の一例としては、1、
2−ナフトキノンジアド−5(4)−スルホン酸エステ
ルと234−トリヒドロキシベンゾフェノンの化合物が
ある。またフェノ−ルノボラック樹脂としてはメタクレ
ゾ−ル系樹脂とパラクレゾ−ル系樹脂等が一般的であ
る。また溶剤の成分の一例としては、ECA、EL、E
P、MMP等がある。
は、フォトレジストの柔軟性と密着性を維持しながら、
感光性機能を除いた構成として前記フェノ−ルノボラッ
ク樹脂と前記溶剤とする。ここでフェノ−ルノボラック
樹脂のうちでメタクレゾ−ル系樹脂とパラクレゾ−ル系
樹脂の二つの樹脂は、下記に示すようなそれぞれの長所
を生かし短所を補うため両方含有することが望ましい。
つまり、メタクレゾ−ル系樹脂はフレキシブル性に富み
クラックを防止するメリットがある反面、アルカリ性の
現像液や剥離液に溶け易い性質も有している。一方、パ
ラクレゾ−ル系樹脂は耐エッチング性に富み、強度的に
優れている反面、フレキシブル性に欠けクラックが入り
やすく剥離しずらい性質を有している。従って、TAB
用フレキシブル回路基板の製造課程で使用する裏止めコ
−ト剤として用いるレジストに含まれるフェノ−ルノボ
ラック樹脂は、耐エッチング性、適度のフレキシブル
性、エッチング後の剥離しやすさ等の性能を考慮して、
メタクレゾ−ル系樹脂とパラクレゾ−ル系樹脂の二つを
含有させる。
の裏面に使用するレジストとしては、感光性の機能は必
要なく、フォトレジストの柔軟性と密着性を維持しなが
ら、感光性機能を除いてコストダウンした特別のレジス
トを用いることが好ましい。
しいレジスト成分構成について、レジスト塗布から露
光、現像、エッチング、剥離工程を含めて簡単に説明す
る。
前提に説明する。
る工程までは、露光波長をカットした通常黄色光での環
境下で作業を行う。しかる後、エッチング、剥離工程を
通常の白色光の環境下で作業を行う。このエッチング以
降の工程をレジストの特性の観点から分析する。前述し
たようにエッチング工程以降は、裏面のレジストにも通
常の白色光が照射される。ここで裏面のレジストにも若
干の感光剤を含有しておけば、現像後であってもエッチ
ング工程以降で前記白色光により、感光されるため次の
剥離工程で使用されるアルカリ溶液で溶け易くなり剥離
性が向上する。よって本発明でのTABの裏止めコート
剤としてのレジストは、通常の感光機能までは必要ない
が、若干の感光剤を含有することにより、剥離工程での
剥離性を向上させることが可能である。また以上の説明
では、エッチング、剥離工程を通常の白色光の環境下で
作業を行うことに着目し、作業環境としての自然光とレ
ジストの現像後の感光性との組合せで剥離特性の向上を
実現したが、裏面のレジストに適量の感光剤を含有さ
せ、現像後、積極的にレジストに光を照射して剥離特性
を向上させることも可能である。また、同様に現像以前
の段階でも小量の適切な光を照射する方法も可能であ
る。
板の裏面からのエッチングを防止するためにコ−ティン
グするフォトレジストは、本来の感光性機能は不要であ
るが、若干感光剤を含むことにより裏止めコ−ト剤とし
ての役目を果たした後の剥離性を向上させることができ
る。このためTAB用フレキシブル回路基板の裏面から
のエッチングを防止するためにコ−ティングするフォト
レジストは、前記基板の表面側に塗布するフォトレジス
トに比較して、感光剤の比率が少ないフォトレジストを
使用することが、柔軟性と密着性だけでなく剥離特性の
向上効果を含めて総合的に判断して有効な手段であると
いえる。
ジストのコーティング方法について説明する。コ−ティ
ング方法としては、表フォトレジスト7は金属転写ロ−
ルを用いたロ−ルコ−タ−方式、裏フォトレジスト8は
ナイロンブラシを回転させるブラシコ−タ−方式が従来
の方法であるのに対して、本発明では裏面側のコ−ティ
ング方法の変更が必要になる。従来のブラシコ−タ−方
式では、ブラシが高速回転することからフォトレジスト
が飛散し、斑点状に表フォトレジスト7側に付着してい
たが、表裏同じフォトレジストということで、品質上の
問題にはならなかった。
機能が無いあるいは少ないため、表フォトレジスト7上
に付着するとパタ−ン形成上大きな障害になる。そこで
レジストが周囲に飛散することなく、かつTAB用フレ
キシブル回路基板の裏面側のベ−スフィルム1とデバイ
スホ−ル2の段差も問題にしないコ−ティング方法とし
て、スポンジ状及び軟質ゴム製の転写ロ−ラ−を用いた
ロ−ルコ−タ−方式があげられる。
キシブル回路基板の裏面からのエッチングを防止するた
めにコ−ティングするフォトレジストは感光性を有しな
いフォトレジストを使用することにより、TAB用に要
求される柔軟性、密着性、剥離特性等のレジスト特性等
を満足できるレジストを低コストで実現できる。また本
発明のTAB用フレキシブル回路基板の裏面からのエッ
チングを防止するためにコ−ティングするフォトレジス
トを前記基板の表面側に塗布するフォトレジストに比較
して、感光剤の比率を少なくすることにより前記基板の
裏面に使用するレジストの低コスト化をはかり、また現
像工程以降の工程での感光剤の感光により、剥離工程で
の剥離特性を更に向上させることができる。
用することにより、TAB用フレキシブル回路基板の製
造上コストを従来方式に比べ低減できる。
ォトレジストコ−ティング工程断面図。
ル回路基板を説明するための平面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 複数のデバイスホールが形成されたベー
スフィルムの一方の面上に金属箔が設けられた基材を用
意する工程と、 前記基材の金属箔上に感光剤成分を含む第1のレジスト
を設ける工程と、 感光剤成分を含まない第2のレジストを、前記複数のデ
バイスホール内で露出している前記金属箔上及び前記ベ
ースフィルムの他方の面にロールコーターを用いて連続
的に設ける工程と、 前記金属箔をパターニングし、配線パターンを形成する
工程と、 前記第1のレジスト及び前記第2のレジストを除去する
レジスト除去工程と、 を有することを特徴とするTAB用フレキシブル回路基
板の製造方法。 - 【請求項2】 前記第2のレジストの成分は、感光剤成
分を除いて、前記第1のレジストとほぼ同成分であるこ
とを特徴とする請求項1に記載のTAB用フレキシブル
回路基板の製造方法。 - 【請求項3】 前記ロールコーターは、スポンジ状また
は軟質ゴム製の転写ローラーを備えたものであることを
特徴とする請求項1又は請求項2に記載TAB用フレキ
シブル回路基板の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP28317492A JP3186256B2 (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | Tab用フレキシブル回路基板の製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JPH06132359A JPH06132359A (ja) | 1994-05-13 |
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Family
ID=17662123
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JP28317492A Expired - Lifetime JP3186256B2 (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | Tab用フレキシブル回路基板の製造方法 |
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- 1992-10-21 JP JP28317492A patent/JP3186256B2/ja not_active Expired - Lifetime
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