JP3185219B2 - アルミニウム系軸受合金 - Google Patents
アルミニウム系軸受合金Info
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C21/00—Alloys based on aluminium
- C22C21/003—Alloys based on aluminium containing at least 2.6% of one or more of the elements: tin, lead, antimony, bismuth, cadmium, and titanium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22F—CHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
- C22F1/00—Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
- C22F1/04—Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of aluminium or alloys based thereon
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/02—Parts of sliding-contact bearings
- F16C33/04—Brasses; Bushes; Linings
- F16C33/06—Sliding surface mainly made of metal
- F16C33/12—Structural composition; Use of special materials or surface treatments, e.g. for rust-proofing
- F16C33/121—Use of special materials
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Description
本発明はアルミニウム軸受合金に関し、より詳しくは
耐焼付性および疲労強度の増大を図ったアルミニウム軸
受合金に関する。
耐焼付性および疲労強度の増大を図ったアルミニウム軸
受合金に関する。
アルミニウム系軸受合金は内燃機関のすべり軸受に用
いられているが、近年、内燃機関の高速、高出力化によ
りすべり軸受に高い負荷や温度が加わるようになると、
一層良好な耐焼付性や耐疲労性が要求されるようになっ
てきた。耐焼付性や耐疲労性を向上させるにはすべり軸
受の良好な表面特性が必要であり、これには低融点金
属、例えばSn、Pb、Bi等が重要となる。 従来、低融点金属としてSnを用いたアルミニウム系軸
受合金として、例えば特公平1−14990号公報のものが
知られており、また低融点金属としてBiを用いたアルミ
ニウム系軸受合金も知られている(特開昭62−235436号
公報)。
いられているが、近年、内燃機関の高速、高出力化によ
りすべり軸受に高い負荷や温度が加わるようになると、
一層良好な耐焼付性や耐疲労性が要求されるようになっ
てきた。耐焼付性や耐疲労性を向上させるにはすべり軸
受の良好な表面特性が必要であり、これには低融点金
属、例えばSn、Pb、Bi等が重要となる。 従来、低融点金属としてSnを用いたアルミニウム系軸
受合金として、例えば特公平1−14990号公報のものが
知られており、また低融点金属としてBiを用いたアルミ
ニウム系軸受合金も知られている(特開昭62−235436号
公報)。
【発明が解決しようとする課題】 一般に、低融点金属は耐焼付性や耐疲労性の向上に寄
与するが、低融点金属が多過ぎたりその粒子が大き過ぎ
たり、或いは軸受の使用環境に対して低融点過ぎると、
返って疲労が発生し易くなる。そして例えば、一般的に
は上記BiはSnよりも融点が高く、それによってAlマトリ
ックスの高融点化をはかることができるが、同時に添加
される他の元素の種類やその添加量に影響を受けるの
で、単純にBiを添加しても優れた耐焼付性や耐疲労性が
得られるのではない。 したがって本発明は、Snよりも融点の高いBiを低融点
金属として使い、かつ同時に添加する元素と添加量とを
特定のものに選定することにより、従来のBiを含むアル
ミニウム系軸受合金よりも優れた耐疲労性や耐焼付性を
有するアルミニウム系軸受合金を提供するものである。
与するが、低融点金属が多過ぎたりその粒子が大き過ぎ
たり、或いは軸受の使用環境に対して低融点過ぎると、
返って疲労が発生し易くなる。そして例えば、一般的に
は上記BiはSnよりも融点が高く、それによってAlマトリ
ックスの高融点化をはかることができるが、同時に添加
される他の元素の種類やその添加量に影響を受けるの
で、単純にBiを添加しても優れた耐焼付性や耐疲労性が
得られるのではない。 したがって本発明は、Snよりも融点の高いBiを低融点
金属として使い、かつ同時に添加する元素と添加量とを
特定のものに選定することにより、従来のBiを含むアル
ミニウム系軸受合金よりも優れた耐疲労性や耐焼付性を
有するアルミニウム系軸受合金を提供するものである。
すなわち本発明は、2〜15wt%のBiと、0.05〜1wt%
のZrと、0.1〜1.5wt%未満のCu及び/又はMgと、残部Al
からなるものである。 また本発明においては、上記成分に、更にSi、Mn、
V、Sb、Nb、Mo、Co、Fe、Ti、Crの1種又は2種以上を
合計で0.05〜5wt%添加してもよく、これとは別に、又
はこれとともに、更にSn、Pb、Inの1種又は2種以上を
合計で0.05〜2wt%未満添加することができる。
のZrと、0.1〜1.5wt%未満のCu及び/又はMgと、残部Al
からなるものである。 また本発明においては、上記成分に、更にSi、Mn、
V、Sb、Nb、Mo、Co、Fe、Ti、Crの1種又は2種以上を
合計で0.05〜5wt%添加してもよく、これとは別に、又
はこれとともに、更にSn、Pb、Inの1種又は2種以上を
合計で0.05〜2wt%未満添加することができる。
本発明においては、Snよりも融点の高いBiを低融点金
属として使うことにより、Alマトリックスの高融点化を
図ることができる。ところで、Biは圧延時に圧延方向に
伸び、その後に通常行われる250〜350℃の焼鈍では伸び
たままで細分化されにくい。 他方、Biと同時に添加されるZrは、Alマトリックスの
強度を向上させるとともに、Biを微細に分散させるため
に役立つ。そしてZrは高温で析出処理をした方が再結晶
温度を上昇させる効果が大きく、再結晶温度を上げるこ
とは、内燃機関の軸受がさらされる高温領域でも安定し
た機械的性質を維持させるために効果があり、特に硬さ
については、高温下での硬さの低下を少なくして高温領
域での軸受強度の向上をもたらす。 このような点から、本発明の軸受合金の鋳造後に圧延
を繰返してすべり軸受を製造する際には、途中の焼鈍は
低めの温度(200〜350℃)で行ってBiの組織をより微細
に延伸させておき、仕上げの一段前で高温(420℃以
上、好ましくは480〜525℃)で熱処理してBiを分断させ
るとともに、Zrの析出処理を施す。この時の時間は0.5
時間以上で、必要に応じて温度と時間とを適宜に設定す
ることによりBiの分断とZrの析出強度とを調整すること
ができる。 更に組織を改良する必要があればその後50%以上の圧
下率で圧延し、Alの再結晶温度以上で再び加熱する。こ
の時の時間は、Alが再結晶を開始する最短時間である0.
5〜5時間が好ましい。 上記Biの添加量は、2wt%以下では添加効果がなく、1
5wt%を越えると粗大析出物が発生するようになる。ま
たZrの添加量は、0.05wt%以下では添加効果がなく、1w
t%以上では粗大析出物が発生し、添加しただけの効果
がない。 さらに、上記Bi、Zrと同時に添加されるCu及び/又は
Mgの添加量は0.1〜1.5wt%未満で、これは高温下での強
度の低下を小さくするために添加するものである。0.1w
t%未満ではその効果がそれ程期待できず、1.5wt%以上
添加すると硬くなりすぎて圧延性を阻害する上、耐蝕性
が低下する。 このCu及び/又はMgの強度に関する効果はZrと同時に
添加して生じるもので、Cu及び/又はMg単独では高温下
での強度の上昇効果は期待できない。すなわちCu及び/
又はMgはAl中に添加した場合に圧延時の強度の上昇が大
きく、同一圧延率でも他の元素を添加したAl材料に比し
強度の上昇は顕著であるが、200℃近くまで加熱すると
容易に軟化し、高温下での強度の維持は期待できない。
これに対してZrとCu及び/又はMgとを同時に添加する
と、Cu及び/又はMgの添加によって圧延時に高くなった
強度が焼鈍してもZrの添加効果によりあまり低下しな
い。このため強度の高いアルミニウム系軸受合金が得ら
れ、かつこの強度は高温下においても従来のこの種の合
金のように大きく低下することがない。 次に、必要に応じて上記成分に添加されるSi、Mn、
V、Sb、Nb、Mo、Co、Fe、Ti、Crの1種又は2種以上
は、耐摩耗性を向上させるとともに、相手軸が鋳鉄軸で
ある場合にはそれとのなじみ性を向上させる。さらに鋳
造時にややBiの分散を良くし、圧延、焼鈍時に圧延方向
に長く伸びたBiを短く切断し易くなる。またTiは鋳造時
のAlマトリックスを微細化する効果がある。これらの添
加量は、0.05wt%以下では効果がなく、5wt%では析出
物の量が多くなりすぎ、逆に相手軸を荒らすようにな
る。 さらに、Sn、Pb、Inの1種又は2種以上の添加は、こ
れらはBiと共晶合金等を作って液相線を低下させるが、
適度に添加すると軸受の低融点金属としての表面特性を
改良するので、耐焼付性等が向上する。また、焼鈍時に
圧延方向に長く伸びたBiを短く、粒状化し易くする効果
もある。これらの添加量は、0.05wt%以下では効果が少
なく、2wt%以上では融点が下がりすぎて強度が低下す
る。 なお、Siを添加したときのSiの微細化、粒状化のため
に1wt%以下程度のNa、Sb、Sr等を添加しても良い。
属として使うことにより、Alマトリックスの高融点化を
図ることができる。ところで、Biは圧延時に圧延方向に
伸び、その後に通常行われる250〜350℃の焼鈍では伸び
たままで細分化されにくい。 他方、Biと同時に添加されるZrは、Alマトリックスの
強度を向上させるとともに、Biを微細に分散させるため
に役立つ。そしてZrは高温で析出処理をした方が再結晶
温度を上昇させる効果が大きく、再結晶温度を上げるこ
とは、内燃機関の軸受がさらされる高温領域でも安定し
た機械的性質を維持させるために効果があり、特に硬さ
については、高温下での硬さの低下を少なくして高温領
域での軸受強度の向上をもたらす。 このような点から、本発明の軸受合金の鋳造後に圧延
を繰返してすべり軸受を製造する際には、途中の焼鈍は
低めの温度(200〜350℃)で行ってBiの組織をより微細
に延伸させておき、仕上げの一段前で高温(420℃以
上、好ましくは480〜525℃)で熱処理してBiを分断させ
るとともに、Zrの析出処理を施す。この時の時間は0.5
時間以上で、必要に応じて温度と時間とを適宜に設定す
ることによりBiの分断とZrの析出強度とを調整すること
ができる。 更に組織を改良する必要があればその後50%以上の圧
下率で圧延し、Alの再結晶温度以上で再び加熱する。こ
の時の時間は、Alが再結晶を開始する最短時間である0.
5〜5時間が好ましい。 上記Biの添加量は、2wt%以下では添加効果がなく、1
5wt%を越えると粗大析出物が発生するようになる。ま
たZrの添加量は、0.05wt%以下では添加効果がなく、1w
t%以上では粗大析出物が発生し、添加しただけの効果
がない。 さらに、上記Bi、Zrと同時に添加されるCu及び/又は
Mgの添加量は0.1〜1.5wt%未満で、これは高温下での強
度の低下を小さくするために添加するものである。0.1w
t%未満ではその効果がそれ程期待できず、1.5wt%以上
添加すると硬くなりすぎて圧延性を阻害する上、耐蝕性
が低下する。 このCu及び/又はMgの強度に関する効果はZrと同時に
添加して生じるもので、Cu及び/又はMg単独では高温下
での強度の上昇効果は期待できない。すなわちCu及び/
又はMgはAl中に添加した場合に圧延時の強度の上昇が大
きく、同一圧延率でも他の元素を添加したAl材料に比し
強度の上昇は顕著であるが、200℃近くまで加熱すると
容易に軟化し、高温下での強度の維持は期待できない。
これに対してZrとCu及び/又はMgとを同時に添加する
と、Cu及び/又はMgの添加によって圧延時に高くなった
強度が焼鈍してもZrの添加効果によりあまり低下しな
い。このため強度の高いアルミニウム系軸受合金が得ら
れ、かつこの強度は高温下においても従来のこの種の合
金のように大きく低下することがない。 次に、必要に応じて上記成分に添加されるSi、Mn、
V、Sb、Nb、Mo、Co、Fe、Ti、Crの1種又は2種以上
は、耐摩耗性を向上させるとともに、相手軸が鋳鉄軸で
ある場合にはそれとのなじみ性を向上させる。さらに鋳
造時にややBiの分散を良くし、圧延、焼鈍時に圧延方向
に長く伸びたBiを短く切断し易くなる。またTiは鋳造時
のAlマトリックスを微細化する効果がある。これらの添
加量は、0.05wt%以下では効果がなく、5wt%では析出
物の量が多くなりすぎ、逆に相手軸を荒らすようにな
る。 さらに、Sn、Pb、Inの1種又は2種以上の添加は、こ
れらはBiと共晶合金等を作って液相線を低下させるが、
適度に添加すると軸受の低融点金属としての表面特性を
改良するので、耐焼付性等が向上する。また、焼鈍時に
圧延方向に長く伸びたBiを短く、粒状化し易くする効果
もある。これらの添加量は、0.05wt%以下では効果が少
なく、2wt%以上では融点が下がりすぎて強度が低下す
る。 なお、Siを添加したときのSiの微細化、粒状化のため
に1wt%以下程度のNa、Sb、Sr等を添加しても良い。
工業用純Al、Al−Cu、Al−Mg、Al−Zr、Al−Si、Al−
Mn、Al−V、Al−Nb、Al−Mo、Al−Co、Al−Fe、Al−T
i、Al−Crの母合金、及び純Bi、Sn、Pb、Inを第1表で
示す所定の成分となるように配合、溶解して、740℃で
金型(200×300×30mm)に鋳造した。 次に上記金型の全面を3mm切削(ピーリング)してそ
の厚さを24mmとしたら、第1段階圧延により24mmを18mm
とし、その後250℃で3時間焼鈍した。さらに第2段階
圧延により18mmを12mmとして250℃で3時間焼鈍した
ら、第3段階圧延により12mmを6mmとして250℃で3時間
焼鈍し、最後に第4段階圧延により6mmを1mmとして480
℃で1時間焼鈍した。 その後、圧接面にNiメッキを施した裏金(SPCC)と圧
下率52%で圧接してバイメタルとした後、350℃で3時
間焼鈍し、更に公知の成形方法で所定寸法の半割り軸受
を製造した。 このようにして製造した本発明品1〜22と、同様にし
て製造した比較品A〜Dとについて、下記の試験条件で
焼付面圧と疲労面圧とを測定した。 (焼付試験条件) ジャーナル型焼付試験機 回転数:1000rpm 軸径:直径52mm 軸:S50C焼入れ 潤滑油:SAE 10W−30 油温:140±5℃ 荷重:30分毎に50Kg/cm2ずつ増加 (往復動荷重疲労試験条件) 油圧加振タイプ 回転数:2000rpm 油温:140℃ 軸:S50C焼入れ 表面粗さ:0.5μm 107回で疲労しない最大面圧を求めた。 第1表の試験結果に示されるように、低融点金属とし
てのBiを含有せず、その代わりにSnとPbとを含有した比
較品Aと、Biを含有し、かつ比較的成分が比較品Aに類
似している本発明品4、11、18とを比較すると、本発明
品4、11、18の方が焼付面圧、疲労面圧ともに優れた結
果が得られている。 また、Zrを含有していない比較品Bと本発明品3とを
比較し、さらにCuの添加量が多い比較品Dと本発明品18
とを比較しても、本発明品の方が焼付面圧、疲労面圧と
もに優れた結果が得られている。 更に、比較品Cと本発明品7とは、比較品CがSnを10
wt%含有している点を除いてほぼ同等の成分を有してい
る。本発明品7は比較品Cよりも耐疲労性では優れてい
るが、耐焼付性で劣っている。しかしながら、比較品C
の低融点金属、すなわちBiとSnの総量は14wt%となり、
本発明品7の低融点金属の総量5wt%よりも遥かに多
い。 そこで、低融点金属の総量が14wt%程度となり、かつ
比較品Cの成分に類似している本発明品17、20と比較品
Cとを比較すれば、本発明品17、20の方が比較品Cより
も耐疲労性および耐焼付性ともに優れていることが認め
られる。
Mn、Al−V、Al−Nb、Al−Mo、Al−Co、Al−Fe、Al−T
i、Al−Crの母合金、及び純Bi、Sn、Pb、Inを第1表で
示す所定の成分となるように配合、溶解して、740℃で
金型(200×300×30mm)に鋳造した。 次に上記金型の全面を3mm切削(ピーリング)してそ
の厚さを24mmとしたら、第1段階圧延により24mmを18mm
とし、その後250℃で3時間焼鈍した。さらに第2段階
圧延により18mmを12mmとして250℃で3時間焼鈍した
ら、第3段階圧延により12mmを6mmとして250℃で3時間
焼鈍し、最後に第4段階圧延により6mmを1mmとして480
℃で1時間焼鈍した。 その後、圧接面にNiメッキを施した裏金(SPCC)と圧
下率52%で圧接してバイメタルとした後、350℃で3時
間焼鈍し、更に公知の成形方法で所定寸法の半割り軸受
を製造した。 このようにして製造した本発明品1〜22と、同様にし
て製造した比較品A〜Dとについて、下記の試験条件で
焼付面圧と疲労面圧とを測定した。 (焼付試験条件) ジャーナル型焼付試験機 回転数:1000rpm 軸径:直径52mm 軸:S50C焼入れ 潤滑油:SAE 10W−30 油温:140±5℃ 荷重:30分毎に50Kg/cm2ずつ増加 (往復動荷重疲労試験条件) 油圧加振タイプ 回転数:2000rpm 油温:140℃ 軸:S50C焼入れ 表面粗さ:0.5μm 107回で疲労しない最大面圧を求めた。 第1表の試験結果に示されるように、低融点金属とし
てのBiを含有せず、その代わりにSnとPbとを含有した比
較品Aと、Biを含有し、かつ比較的成分が比較品Aに類
似している本発明品4、11、18とを比較すると、本発明
品4、11、18の方が焼付面圧、疲労面圧ともに優れた結
果が得られている。 また、Zrを含有していない比較品Bと本発明品3とを
比較し、さらにCuの添加量が多い比較品Dと本発明品18
とを比較しても、本発明品の方が焼付面圧、疲労面圧と
もに優れた結果が得られている。 更に、比較品Cと本発明品7とは、比較品CがSnを10
wt%含有している点を除いてほぼ同等の成分を有してい
る。本発明品7は比較品Cよりも耐疲労性では優れてい
るが、耐焼付性で劣っている。しかしながら、比較品C
の低融点金属、すなわちBiとSnの総量は14wt%となり、
本発明品7の低融点金属の総量5wt%よりも遥かに多
い。 そこで、低融点金属の総量が14wt%程度となり、かつ
比較品Cの成分に類似している本発明品17、20と比較品
Cとを比較すれば、本発明品17、20の方が比較品Cより
も耐疲労性および耐焼付性ともに優れていることが認め
られる。
以上のように、本発明によれば、従来に比較して一層
耐焼付性の向上、および疲労強度の増大を図ることがで
きるという効果が得られる。
耐焼付性の向上、および疲労強度の増大を図ることがで
きるという効果が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】2〜15wt%のBiと、0.05〜1wt%のZrと、
0.1〜1.5wt%未満のCu及び/又はMgと、残部Alからなる
アルミニウム系軸受合金。 - 【請求項2】Si、Mn、V、Sb、Nb、Mo、Co、Fe、Ti、Cr
の1種又は2種以上を合計で0.05〜5wt%添加したこと
を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のアルミニウ
ム系軸受合金。 - 【請求項3】Sn、Pb、Inの1種又は2種以上を合計で0.
05〜2wt%未満添加したことを特徴とする特許請求の範
囲第1項又は第2項に記載のアルミニウム系軸受合金。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33951990A JP3185219B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | アルミニウム系軸受合金 |
US07/862,540 US5286445A (en) | 1990-11-30 | 1991-11-28 | Aluminium bearing alloy containing bismuth |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33951990A JP3185219B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | アルミニウム系軸受合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04202734A JPH04202734A (ja) | 1992-07-23 |
JP3185219B2 true JP3185219B2 (ja) | 2001-07-09 |
Family
ID=18328251
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33951990A Expired - Fee Related JP3185219B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | アルミニウム系軸受合金 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5286445A (ja) |
JP (1) | JP3185219B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5725694A (en) * | 1996-11-25 | 1998-03-10 | Reynolds Metals Company | Free-machining aluminum alloy and method of use |
US6409966B1 (en) * | 1998-05-19 | 2002-06-25 | Reynolds Metals Company | Free machining aluminum alloy containing bismuth or bismuth-tin for free machining and a method of use |
US6065534A (en) * | 1998-05-19 | 2000-05-23 | Reynolds Metals Company | Aluminum alloy article and method of use |
US6510726B1 (en) | 1998-12-23 | 2003-01-28 | Federal-Mogul World Wide, Inc. | Bismuth tracer bearings |
US6361741B1 (en) | 1999-02-01 | 2002-03-26 | Alcoa Inc. | Brazeable 6XXX alloy with B-rated or better machinability |
US6315947B1 (en) | 2000-05-23 | 2001-11-13 | Reynolds Metals Company | Free-machining aluminum alloy and method of use |
BR0213146B1 (pt) | 2001-10-08 | 2012-02-07 | mancal e método de produzir um mancal. | |
AT412284B (de) * | 2003-03-14 | 2004-12-27 | Miba Gleitlager Gmbh | Aluminiumknetlegierung |
JP5049481B2 (ja) * | 2005-09-30 | 2012-10-17 | 古河スカイ株式会社 | 耐高温脆化性に優れた快削アルミニウム合金 |
CN101873928B (zh) * | 2007-10-11 | 2014-01-01 | 米巴·格来特来格有限公司 | 制造具有含铋滑动层的滑动轴承元件的方法 |
DE102011004133B4 (de) | 2011-02-15 | 2015-11-19 | Federal-Mogul Wiesbaden Gmbh | Verfahren zur Herstellung eines bleifreien, plattierten Aluminiumgleitlagers |
DE102015112550B3 (de) * | 2015-07-30 | 2016-12-08 | Zollern Bhw Gleitlager Gmbh & Co. Kg | Verfahren zur Herstellung einer monotektischen Legierung |
DE102017113216A1 (de) | 2017-06-15 | 2018-12-20 | Zollern Bhw Gleitlager Gmbh & Co. Kg | Monotektische Aluminium-Gleitlagerlegierung und Verfahren zu seiner Herstellung und damit hergestelltes Gleitlager |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3753695A (en) * | 1970-02-13 | 1973-08-21 | Glacier Metal Co Ltd | Bearing materials |
JPS4945445A (ja) * | 1972-09-06 | 1974-04-30 | ||
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