JP3185141B2 - 移動用座椅子 - Google Patents

移動用座椅子

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JP3185141B2
JP3185141B2 JP28492899A JP28492899A JP3185141B2 JP 3185141 B2 JP3185141 B2 JP 3185141B2 JP 28492899 A JP28492899 A JP 28492899A JP 28492899 A JP28492899 A JP 28492899A JP 3185141 B2 JP3185141 B2 JP 3185141B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に高齢者、身
体障害者などが、室内の畳み、カーペット、又は板張り
などの床面上で使用し、利用者が座ったまま自分自身の
手、足により駆動して移動し、日常生活の便宜に供する
ほか、手足の機能回復訓練にも使用する移動用座椅子の
技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来の移動用座椅子は、図14A、Bに
例示したように、利用者が座る座部aの下面にベース板
bを取り付けて複数個の自由車キャスターc…が設置さ
れ、利用車の手、足による駆動で室内の畳み、カーペッ
トまたは板張り等の床面を移動させることができ、移動
を制止するストッパ装置は自由車キャスターcに附属す
るストッパdとして設置された構成のものが公知であ
り、実用に供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の移動用座椅子
は、座部aが一様な厚さで構成され、その下面側にベー
ス板bを介して自由車キャスターcを取り付けた構成な
ので、床面から座部aの上面までの高さが160〜17
0mmと高くなっている。その分、利用者は前屈みの姿勢
を深くして使用しなければならず、特に座ったまま手や
足により、特に手により駆動する移動に大きな負担とな
っている。
【0004】また、座部aの下面と床面との間隙の大き
さが、最小でもキャスターの全高分の高さ(およそ80
mm位)あるので、移動の際に前記の隙間やその奥に位置
する自由車キャスターcに手や足を挟まれ易く、危険で
あり、使い勝手が悪かった。座椅子の位置の制止は、自
由車キャスターcに取り付けたストッパdにより行う構
成であるため、座部下面側の自由車キャスターcのスト
ッパdまで手を差し入れて制止、解除の操作を行うほか
はなく、目視が不十分であり、利用者の前屈み姿勢も一
段と深くなるので、特に高齢者や身体障害者にとって使
い勝手が悪く、親切さに欠ける構成といわねばならなか
った。
【0005】自由車キャスターcの車輪は円盤形状のい
わゆる双輪キャスターであるため、その直径を小さくす
ると、畳み、カーペットなどの柔らかな床面に対して
は、円盤形状の車輪の側面が床面に対して急な(大き
な)接触角度を伴って食い込み寸法が大きく食い込ん
で、車輪の自転に対する抵抗及び自由車キャスターcの
旋回軸に対しての旋回抵抗が大きく、スムーズな旋回・
移動を損なう欠点もあった。
【0006】よって、この発明の目的は、床面から座部
の上面までの高さを可及的に低くして利用者の使い勝手
を良くし、座ったまま手や足により駆動する移動に利便
ならしめること、同時に、座部の下面と床面との間隙の
大きさを可及的に小さくして、移動の際に前記の隙間や
その奥に位置する自由車キャスターに利用者の手や足を
挟まれない、安全な構成とすること、更に座椅子の位置
を制止するストッパ装置を自由車キャスターとは別個独
立の構成とし、且つストッパ装置の操作を目視可能とし
て、高齢者や身体障害者にとっても楽な姿勢で使用で
き、使い勝手が良く、親切な構成に改良した移動用座椅
子を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、請求項1に記載した発明に係る移動用
座椅子は、利用者が座る座部の下面側に複数個のキャス
ターが設置され、利用者の手、足による駆動で室内の畳
み、カーペットまたは板張り等の床面を移動させること
ができ、移動を制止するストッパ装置が設置されている
移動用座椅子において、座部の下面側に天井面部と外周
側壁を残して凹部が形成され、前記凹部内に複数個の
ールキャスターがほぼ均等な配置で設置されているこ
と、前記凹部内に、ストッパ部材を昇降させるストッパ
装置が、前記ボールキャスターとは別個に独立して、前
ボールキャスターの配置と干渉しない位置に設置さ
れ、ストッパ装置のストッパ部材が、その下降限度位
置において、下面が床面に圧接され移動制止の摩擦力を
確保する構成であること、前記ストッパ装置のストッパ
部材は、バネ部材によって常時上向きの作用力を受けて
上昇しており、同ストッパ部材を一定のストローク押し
下げる構成の回転カム部材が設置されており、前記回転
カム部材を一定角度回転する操作レバーが前記座部の外
周における左右方向の片側又は両側に配置され、該操作
レバーの操作を通じて移動の制止操作が行われること、
床面と、前記座部における外周側壁の下端との隙間の大
きさは数mmないし10数mmの範囲とされていること、を
それぞれ特徴とする。
【0008】
【0009】請求項記載の発明は、請求項に記載し
た移動用座椅子において、座部の外周における左右方向
の片側又は両側に配置された操作レバーは、外周側壁の
外方に向かって水平方向に突き出されており、水平方向
に回転されることを特徴とする。
【0010】請求項記載の発明は、請求項に記載し
た移動用座椅子において、座部の外周における左右方向
の片側又は両側に配置された操作レバーは、座部よりも
上方側へほぼ180度回転される構成であることを特徴
とする。
【0011】
【0012】請求項記載の発明は、請求項1乃至3
いずれか一に記載した移動用座椅子において、座部の外
における左右方向の片側または両側に配置された操作
レバーは、複数のストッパ装置を連結した連動レバーを
介して前記複数のストッパ装置を連動させる構成である
ことを特徴とする。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】請求項記載の発明は、請求項1に記載し
た移動用座椅子において、座部は平面形状を四辺形とさ
れ、少なくとも前側辺の外周側壁部が前下がりの傾斜面
に形成されており、同座部の後辺側に背もたれが着脱自
在に設置されていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態及び実施例】図1〜図10は、本発
明の第1の実施形態を示している。本発明の移動用座椅
子も、利用者が座る座部1の下面側に複数個の自由車キ
ャスター2が設置され、座部1の上に座った利用者の
手、足による駆動で室内の畳み、カーペットまたは板張
り等の床面3上を移動させることができ、その移動を制
止するストッパ装置7が設置された構成を基本として実
施される。座部1は、一例として芯となる木枠の表面側
にクッションを貼り、その表面をレザーで被覆したいわ
ゆるレザー張り構造で実施される。
【0018】座部1の平面形状は図2のように四辺形状
として前後方向に580mm、左右方向に450mm程度の
寸法の大きさとされ、その下面側には、天井面部1bの
四辺に外周側壁1aを屈曲形成して、トレーを倒立させ
たような凹部4が形成されている。前辺及び後辺の外周
側壁1aは前下がりの傾斜面に形成して、利用者、特に
身体が不自由な高齢者や身体障害者が座部1の上へ乗っ
たり降りたりする動作を楽にするのに便利な構成とされ
ている。
【0019】座部1の前記凹部4内に、図2では8個の
自由車キャスター2…が前後左右にほぼ均等な配置で設
置されている。従って、座部1に座った利用者の体重は
8個の自由車キャスター2に分散され、畳みやカーペッ
トなどを敷いた柔らかな床面3への食い込みを軽減し、
床面3上の走行移動を安定させ、楽に安全に行える。
【0020】図1〜図3から明らかなように、そして、
図4に詳示したように、自由車キャスター2は、本発明
の場合、ボールを車輪とするボールキャスターである。
従って、以下の説明において「自由車キャスター2」の
字句は「ボールキャスター」を意味するものと理解され
たい。ボール車輪は、畳やカーペットなどを敷いた床面
3に対しては、床面3に対して食い込んでも球面で接触
し、従って広い接触面積で且つ穏やかな(または緩やか
な)接触角度で接触するので、自転に対する抵抗及び自
由車キャスター2の旋回軸に対しての旋回抵抗が少な
く、軽い旋回性能を発揮する。
【0021】結局、自由車キャスター2は、8個又は8
個以上のボールキャスターを使用することにより、柔ら
かい床面に対しても、前後方向・左右方向を含めた36
0度内の任意の方向へのスムーズな旋回、及びその任意
の方向からのスムーズな始動と走行移動を可能にする。
【0022】自由車キャスター2は、図4に詳示したよ
うに、天井面部1bの木枠に対して、首振りが自在なキ
ャスターフレーム2aの取り付け板2bが、タッピング
ネジ5により締め付け固定されている。もっとも、車輪
は、円盤形状のものでも実施される。もっとも、車輪
は、円盤形状のものでも実施される。
【0023】かくして、本発明の移動用座椅子は、座部
下面側の凹部4を活用して自由車キャスター2…を設置
しているので、床面3から座部1の上面までの高さを最
小で60mm位、最大でも100mm位の範囲に制限し、ま
た、床面3から座部1における外周側壁1aの下端との
隙間Sの大きさも数mmないし10数mmの範囲に制限して
製作することができる。よって、利用者が座ったまま手
や足により駆動する移動に利便であるし、移動の際に座
部1の下面と床面3との間隙Sやその奥に位置する自由
車キャスター2に利用者の手や足を挟まれる危険性もな
く、安全で利用者に優しいものとなっている。
【0024】座部1の前記凹部4内にはまた、棒状のス
トッパ部材6を垂直方向に昇降させるストッパ装置7
が、前記自由車キャスター2とは別個に独立した構成
で、前記自由車キャスター2の配置と干渉しない位置
に、図2の場合は座部1を平面的に見て中心よりも少し
前側寄りで、且つ左右の端寄りに線対称の配置で2個設
置されている。
【0025】その詳細構造は図5、図6に示したよう
に、座部1の凹部4における天井面部1b下面へ当てが
った鋼板製の取り付けベース板14と取り付け枠8が、
共通のタッピングネジ5を天井面部1bの木枠へねじ込
んで固定されている。前記取り付け枠8が形成する下方
へのコ字形部8aの下辺部に固定したブシュ9内を垂直
方向に貫通して昇降するストッパ部材6は、圧縮用のコ
イルバネ10により常時上向きに押されている。コイル
バネ10の上端は、ストッパ部材6の上部に固定したE
形止め輪12へ押し当てられている。同ストッパ部材6
の下端部に、やや広幅面をなすゴムシートなどの滑り止
め部材11が設けられ、この滑り止め部材11が床面3
へ押し付けられ、座椅子の位置決め制止に必要十分な摩
擦力を得る構成とされている。
【0026】前記取り付け枠8が形成するコ字形部8a
の中央部位に、前記取り付けベース板14との間に、前
記ストッパ部材6と隣接する配置で中心軸13が垂直に
固定され、その上部に回転カム部材として円盤形状の昇
降用カム15が回転自在に設置されている。昇降用カム
15の上面は前記取り付けベース板14に接し、下面は
中心軸15へ固定したE形止め輪12により支持されて
いる。
【0027】図2のように座部1の左右に2個配置され
たストッパ装置7、7の操作手段として、各昇降用カム
15に操作レバー16が取り付けられている。各操作レ
バー16は、座部1の左右両側の外周側壁1aに形成し
た操作用窓孔18を通じてその外方に向かって水平方向
に突き出され、図2に矢印で示したように水平に回転操
作する構成とされている。各操作レバー16を水平に回
転操作して昇降用カム15を約110度回転すると、ス
トッパ部材6が昇降して座椅子の制止又はその解除の操
作をできる。
【0028】左右2個のストッパ装置7、7における昇
降用カム15、15は、左右の操作レバー16の単独操
作で共通に回転できるように、連動レバー17で連結さ
れている。図2に示したように、昇降用カム15に対す
る操作レバー16の取り付け方向と、連動レバー17の
連結位置とは、昇降用カム15の回転角にして約90度
隔てた配置とし、且つ連動レバー17は二つの昇降用カ
ム15に対して共通な接線方向位置に連結されている。
したがって、利用者は、一方の操作レバー16のみの回
転操作によって2個のストッパ装置7、7を共通に制止
又は解除の操作することもできる。
【0029】前記昇降用カム15の下面には、図6と図
7に示したように、中心軸13と同心円状の溝状形態
に、且つ回転角にして110度超の範囲に、昇降ガイド
溝15a(カム溝)が、その一端を溝の深さが零の最小
ストローク位置Pとし、他端をストッパ部材6が一定ス
トローク上昇することを許容する深さの最大ストローク
位置Qに形成されている。この昇降ガイド溝15aの中
に、前記ストッパ部材6の上端の半球状に加工された頭
部が滑動自在に進入されている。
【0030】従って、上述した操作レバー16のいずれ
か一方または双方を回転操作して昇降用カム15を約1
10度回転すると、昇降ガイド溝15aの一端の最小ス
トローク位置Pと、他端の最大ストローク位置Qとの間
のいわゆるカム曲線にしたがってストッパ部材6が昇降
動作され、2個のストッパ装置7は連動しつつ座椅子の
位置を制止状態(図6)から、ストッパ部材6をコイル
バネ10により上昇させて滑り止め部材11が床面3か
ら離隔する制止解除の状態(図5)へと切り替えること
ができる。
【0031】本発明のように、座部1の座面(上面)よ
りも低く位置する操作レバー16は、利用者が座部1へ
乗り降りする動作の邪魔にならず、座椅子の移動の際に
も障害にならず、安全性が高い。各操作レバー16の先
端に握り玉16aが取り付けられている。利用者は握り
玉16aを目視できるので、安全、確実に使用できる。
【0032】上記のように2個のストッパ装置7、7の
操作レバー16が座部1の左右両側に位置すると、利用
者によるストッパ装置7の操作は、例えば左利きの利用
者は左側の操作レバー16を、右利きの利用者は右側の
操作レバー16を使用できる選択性があり便利である。
あるいは左右2本の操作レバー16を同時に操作するこ
とも可能である。
【0033】もっとも、図2のように座部1の左右に2
個配置されたストッパ装置7、7を連動レバー17で連
結して連動させる構成を前提とすると、操作レバー16
は座部1の左右のいずれか片側に1個のみ設けた構成で
実施することもできる。あるいは、利用者が両手を自由
に駆使できることを前提条件とする場合には、2個のス
トッパ装置7、7を連動バー17で連結する必要もない
訳で、各々個別に操作レバー16で操作する構成で実施
することもできる。
【0034】次に、座部1の背後側(後辺側)に、背も
たれ20が着脱自在に設置されている。背もたれ20の
本体部も、一例として、芯となる木枠の表面にクッショ
ンを貼り、その上を表面レザーで覆ったレザー張り構造
とされ、その左右両サイドに図3のように木製の腕木2
1が木ねじ5’で固定されている。腕木21の下部に木
ねじ5’で接合した金属製のアーム22の下端部が、図
8のように座部1の側壁部外面に位置する着脱板25の
旋回軸23へ取り付けられ、もって背もたれ20は前後
方向へ起伏自在に構成されている。
【0035】前記したように旋回軸23を中心に回転さ
せて起こした背もたれ20を正規の使用位置へ位置決め
固定するための手段として、前記着脱板25の該当位
置、すなわち図8のように水平状態となるアーム22の
下縁が丁度突き当たる位置に位置決めストッパ27が設
けられている。位置決めストッパ27は、図10の場
合、着脱板25の該当箇所を外方へ打起こした構造であ
ることを示している。
【0036】座部1の外周側壁1aの外面に、受けベー
ス板26と受け枠24とを重ね合せたものがタッピング
ネジ5で共通に固定されている。受け枠24の外面部
に、前記着脱板25の前後の両側縁を差し込めるL型の
ガイド24aが、垂直方向に、相対峙する配置で2個形
成されている。これら2個のガイド24a,24aの間
へ前記着脱板25を抜き差しする操作により、背もたれ
20は、必要に応じて着脱可能に構成されている。した
がって、座部1へ座ることも困難な利用者は、背もたれ
20を取り外された状態で、座部1の上に腹ばい状態に
のって利用することもできる。この際、床面3から座部
1の上面までの高さが低いこと、及び座部1の外周側壁
1aが傾斜面に形成されていることから、座部1への乗
り降りが楽である。
【0037】次に、図11〜図13は、本発明の第2の
実施形態を示している。この第2の実施形態が、上記の
第1実施形態と異なるところは、ストッパ装置30の構
成が相違することである。ストッパ装置30の操作レバ
ー31は、座部1の左右両側の外周側壁1aの外側に位
置する。この操作レバ31は、図11に矢印で示した
ように座部1より上方側へ垂直にほぼ180度回転して
ストッパ装置30を操作する構成である。
【0038】非使用時の操作レバー31は、座部1の外
周側壁1aの外面へ固定したレバー受け板41の外面に
側面から見て左右対称配置で2個設置してあるレバー受
け片40の上にほぼ水平に載置される。したがって、こ
の操作レバー31も、利用者が座部1へ乗り降りする動
作の邪魔にはならない。
【0039】図12に示したように、本実施形態におい
ても、ストッパ装置30は、座部1の左右に対称的な配
置で2個設置され、両者が連動バー32で連結され共通
に駆動できる構成である。したがって、操作レバー31
は、座部1の左右の片側に1個だけ設置した構成でも実
施可能である。
【0040】もっとも、本実施形態のストッパ装置30
の構成原理は、図13に示したように、連動バー32を
兼用する水平な回転軸に回転用カム部材としての偏心カ
ム33がキー34で一体回転するように取り付けられ、
偏心カム33が偏心量eを垂直面に沿って回転され、ス
トッパ部材37を昇降させる構成を特徴とする。
【0041】偏心カム33の偏心量eに基いて180度
正反対の関係に形成された最小ストローク位置p及び最
大ストローク位置qを利用して、図13Aのように滑り
止め部材35を床面3から十分上方へ変位させた制止解
除の状態と、図13Bのように滑り止め部材35を床面
3へ強く押し付けて座椅子の制止に必要な摩擦力を得る
制止状態とに切り替える構成である。
【0042】座部1の下面側の凹部4の天井面部1bを
形成する上述の木枠へ、下向きに3方に垂れ壁部分をコ
字形を有する軸受部材36がタッピングビス5、5によ
り固定されている。上記連動バー32は、左右2個の軸
受部材36、36の垂れ壁部分へ水平に通して回転自在
に支持されている。
【0043】本実施形態の場合、連動バー32は1本の
直線棒状をなし、その両端部に前記操作レバー31の基
端が一体回転するように連結されている。従って、いず
れか一方の操作レバー31を回転することにより、連動
バー32を介して左右二つの偏心カム33を共通方向へ
同一回転角だけ回転でき、もって各滑り止め部材35を
昇降させて座椅子の制止ないし制止解除の操作を行える
のである。
【0044】この実施形態では、滑り止め部材35は、
図13A、Bで明解なように、軸受部材36の下端部へ
ビス止めしていわゆる片持ち支持した弾性な板バネ構造
のストッパ部材37における下面であって、前記偏心カ
ム33の直下位置に貼り付けられている。
【0045】本実施形態の場合にも、連動バー32は、
左右2個のストッパ装置30へ共通に連結することは必
ずしも必要ではない。左右の両手を自由に駆使できる利
用者の使用を前提とする場合には、図12における左右
のストッパ装置30、30の間の部分を切除して偏心カ
ム33を支持する単なる回転軸として構成し、左右のス
トッパ装置30、30は個々に独立して制止ないし制止
解除の操作ができる構成で実施することもできる。
【0046】なお、以上の各実施形態では、ストッパ装
置を利用者がレバー操作する構成で示しているが、この
限りではない。第1の実施形態のストッパ装置7につい
ては昇降用カム15を直接モータで回転する構成とし、
第2実施形態のストッパ装置30については連動バー3
2を直接モータで回転する構成とし、前記の各モータを
移動用座椅子の外表面部の適宜箇所に設置したボタンを
介することによるボタン操作で制御する操作手段で実施
することもできる。
【0047】また、第1実施形態において、左右の配置
で設置されている2個のストッパ装置7、7における各
ストッパ部材6、6の下端面同士を連結板を介して連結
して、該連結板の下面側に滑り止め部材11を設ける構
成(図示省略)であっても良く、この構成では、ストッ
パ装置7は広い面積で床面3に接触するので床面3の傷
みが少ない。
【0048】更に、第2実施形態において、ストッパ装
置30は、偏心カム33の幅(図12で左右方向の長
さ)を十分な寸法、例えば200mm程度、ストッパ部材
37、滑り止め部材35の幅も同程度とし、そして左右
方向の中心位置に設置する構成(図示省略)とすれば、
ストッパ装置30の配置は1個で良く、やはり広い面積
で床面3に接触するので床面3の傷みが少ない。
【0049】ストッパ装置7、30については、ラック
・ピニオン機構、ラチェット機構などを応用しての代替
が容易である。そして、第2実施形態において、ストッ
パ装置30における軸受部材36は、凹部4内において
外周側壁1aに容易に取付け可能である。
【0050】
【本発明が奏する効果】請求項1〜記載の発明に係る
移動用座椅子は、床面から座部の上面までの高さが十分
低いので利用者の使い勝手が良い。特に利用者が座った
まま手や足により駆動する移動に至便である。と同時
に、座部の下面と床面との間隙の大きさを可及的に小さ
くしてあるので、移動の際に前記の隙間やその奥に位置
する自由車キャスターに利用者の手や足を挟まれる危険
性がなく、使用上安全である。更に座椅子の位置を制止
するストッパ装置は座部の外周に配置された操作レバー
を通じて操作でき、操作レバーは利用者が座部へ乗り降
りする動作の邪魔にならず、座椅子の移動の際にも障害
にならず、目視可能で、安全、確実に使用でき、利用者
が楽な姿勢で操作を行えるから、高齢者や身体障害者に
とって使い勝手が良く、親切な構成である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る移動用座椅子を一
部破断して示す側面図である。
【図2】前記移動用座椅子の平面図である。
【図3】前記移動用座椅子を一部破断して示す正面図で
ある。
【図4】自由車キャスターの取り付け構造の詳細図であ
る。
【図5】ストッパ装置の構造詳細図である。
【図6】ストッパ装置の制止状態を示す部分図である。
【図7】昇降用カム回りの平面図である。
【図8】背もたれの取り付け部分を示す詳細図である。
【図9】図8の平面図である。
【図10】図8の10−10線矢視の断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る移動用座椅子を
示す側面図である。
【図12】前記移動用座椅子の平面図である。
【図13】AとBはストッパ装置の制止解除及び制止状
態を示す部分図である。
【図14】AとBは従来の移動用座椅子を示す正面図と
側面図である。
【符号の説明】
1 座部 2 自由車キャスター 7、30 ストッパ装置 4 凹部 6、37 ストッパ部材 3 床面 S 隙間 16、31 操作レバー 1a 外周側壁 1b 天井面部 15 昇降用カム 17、32 連動レバー 10 圧縮用コイルバネ 20 背もたれ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61G 5/00 - 5/02 A47C 3/00 - 3/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】利用者が座る座部の下面側に複数個のキ
    スターが設置され、利用者の手、足による駆動で室内の
    畳み、カーペットまたは板張り等の床面を移動させるこ
    とができ、移動を制止するストッパ装置が設置されてい
    る移動用座椅子において、 座部の下面側に天井面部と外周側壁を残して凹部が形成
    され、前記凹部内に複数個のボールキャスターがほぼ均
    等な配置で設置されていること、 前記凹部内に、ストッパ部材を昇降させるストッパ装置
    が、前記ボールキャスターとは別個に独立して、前記
    ールキャスターの配置と干渉しない位置に設置され、
    ストッパ装置のストッパ部材が、その下降限度位置にお
    いて、下面が床面に圧接され移動制止の摩擦力を確保す
    構成であること、 前記ストッパ装置のストッパ部材は、バネ部材によって
    常時上向きの作用力を受けて上昇しており、同ストッパ
    部材を一定のストローク押し下げる構成の回転カム部材
    が設置されており、前記回転カム部材を一定角度回転す
    る操作レバーが前記座部の外周における左右方向の片側
    又は両側に配置され、該操作レバーの操作を通じて移動
    の制止操作が行われること、 床面と、前記座部における外周側壁の下端との隙間の大
    きさは数mmないし10数mmの範囲とされていること、 をそれぞれ特徴とする、移動用座椅子。
  2. 【請求項2】座部の外周における左右方向の片側又は両
    側に配置された操作レバーは、外周側壁の外方に向かっ
    て水平方向に突き出されており、水平方向に回転される
    ことを特徴とする、請求項に記載した移動用座椅子。
  3. 【請求項3】座部の外周における左右方向の片側又は両
    側に配置された操作レバーは、座部よりも上方側へほぼ
    180度回転される構成であることを特徴とする、請求
    に記載した移動用座椅子。
  4. 【請求項4】座部の外周における左右方向の片側または
    両側に配置された操作レバーは、複数のストッパ装置を
    連結した連動レバーを介して前記複数のストッパ装置を
    連動させる構成であることを特徴とする、請求項1乃至
    のいずれか一に記載した移動用座椅子。
  5. 【請求項5】座部は平面形状を四辺形とされ、少なくと
    も前側辺の外周側壁部が前下がりの傾斜面に形成されて
    おり、同座部の後辺側に背もたれが着脱自在に設置され
    ていることを特徴とする、請求項1に記載した移動用座
    椅子。
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