JP3184714B2 - 射出成形品と射出成形方法、及び、射出成形機 - Google Patents

射出成形品と射出成形方法、及び、射出成形機

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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/57Exerting after-pressure on the moulding material
    • B29C45/572Exerting after-pressure on the moulding material using movable mould wall or runner parts

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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融樹脂材料を金型キ
ャビテイ内に射出して成形品を成形する技術に関し、成
形品の成形精度の向上、特に成形品に突起部等を有する
場合の、該突起部の寸法精度を高精度に成形加工する射
出成形に係る。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭49−74250号公報に
記載されているようなエジェクターピンによる部分射出
圧縮成形法が知られている。これは、完全に金型閉鎖を
行った状態にて金型キャビティ面によりエジェクターピ
ンを後退させることにより材料溜りを形成しておいて、
所定量の材料を金型のキャビティに射出し、未固化の間
に金型の閉鎖圧力を小さくあるいは無にしてエジェクタ
ーピンを金型キャビティ面まで前進させて材料溜りの材
料を前記キャビティに圧入し、しかる後に再度完全に金
型を押圧閉鎖することにより、複雑な形状のキャビティ
でも射出の工程でほぼ末端まで樹脂が充填され、隅々ま
で圧のかかった材料密度の一定した良品が得られるとい
う方法である。
【0003】しかしながら、前記方法は予め定められた
一定の圧縮力を樹脂に与えているだけであった。このた
め、ゲート部の冷却固化に伴うゲートシールが完了する
前に過大な圧縮力が与えられることで、ゲート部よりゲ
ート応力(内部応力)が排出されてヒケや空洞等が解消
されるばかりでなく、圧縮代分の樹脂までもが排出され
てしまい、ゲートシール後の熱収縮の補償が行えなくな
る。ゲートシール前の圧縮力が低すぎるとゲートシール
が早く行われ過ぎて、ゲート応力が完全に排出されず、
ゲートシール後の圧縮においては圧力不足となり、熱収
縮の補償が行い難くなる。また、ゲートシール時の適正
圧力と、圧縮時の適正圧力とが一致することはほとんど
無く、圧縮工程のみにおいても一定圧縮力下におくと、
固化後の成形品に圧力がかかり、それによって内部応力
を残留させることもある。
【0004】このような課題を解決できる手段として、
特開昭61−83016号公報に記載されているよう
な、圧縮力を最適に制御することのできる射出圧縮成形
機が知られている。
【0005】これは、金型キャビティ内に射出充填され
た溶融樹脂に金型キャビティ部(例えばプランジャー)
を可動させて圧縮力を付加する油圧シリンダと、該油圧
シリンダに供給する油圧力を設定する複数の圧力設定器
と、圧力設定器に設定された複数の設定圧力を順次選択
して設定圧力に見合った圧力指令信号を適宜時間発する
信号発生器と、その圧力指令信号によって上記油圧シリ
ンダに供給する供給油圧を制御する電磁圧力調整弁とを
有した構成である。これにより、成形品の形状、材質に
よって決定される圧縮力を射出圧力の保圧切替信号から
の計時によって多段に制御し、圧縮工程中の各状態に最
も適合した圧縮力を得ることができる。
【0006】さらに、文献「成形加工 ’93 P21
1」に記載の部分圧縮射出成形の研究のように、射出成
形用の金型内で油圧を利用して、リブ部等の肉厚部にピ
ンを押し込むことにより樹脂の固化過程中の収縮による
ヒケを局部的に解消することを狙った方法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記各従
来技術は、光学部品等の高精度機構部品を対象としてい
るものではなく、後述する図4に示すような光学ユニッ
ト保持部材等の高精度な保持部を必要とする機構部品を
得るために、形状が複雑で、ゲート径が小さく、肉厚高
精度部が部分的に点在するキャビティを形成する金型に
対しては、以下のような問題点がある。 (1)形状が複雑なため部分押出力を確保する十分な押
出面積が取れず、押出部のヒケ対策にはなるが、肉厚ば
らつきを抑える効果は少ない。
【0008】押出面積が十分に取れないと肉厚ばらつき
が生じるのは次の理由による。
【0009】射出圧縮成形は通常、レンズや光ディスク
のような金型精度の転写を良くするために使われること
が多く、特開昭61−83016号公報に記載のものの
ようにキャビティ面積のかなりの部分(通常50〜90
%)を一つの押出部(プランジャー)で押圧している。
【0010】図4に示した光学保持部材等を得るため
に、金型キャビティ内にて肉厚高精度部が部分的に点在
し、ピン等を用いて押出部も点在させる必要がある場
合、充填後に樹脂がやや冷えて半固溶状態になっている
為に押出力はキャビティ面全体を押すのに比べキャビテ
ィ末端まで伝わらず、型内圧配向は必ずしも理想的とは
言えず、どうしても全体のソリの再現性が悪くなる。 (2)このため、成形時の精度ばらつきを抑えるため絶
対的な型内圧を上げて密度を高く、転写性を良くするこ
とを狙い、射出圧(型内圧)を高くしなけらばならず、
その結果、押出力と相俟ってより大きな型締力が必要と
なる。また同時に、成形時の精度ばらつきを抑えるため
に冷却時間を長めにとって精度の安定性を維持すること
も考えられるが、これは成形サイクルが長くなる。 (3)しかし、型内圧を確保する為、射出圧力を上げる
と、ゲート径が小さい場合、ゲート近傍部とゲート遠周
部で型内圧差勾配が大きくなり、かつ毎成形ごとに一定
にならないため、ソリ量が安定せずばらつく。すなわ
ち、金型キャビティ内の半固溶状態の樹脂に型内圧差勾
配が起きるとキャビティ内で樹脂に疎密が発生し、固化
した後の樹脂の内部応力が不均一になるため、型から取
り出した成形品のソリ量が安定しない。 (4)また、複雑な高精度機構部品の場合、レンズ等の
ような単純で厚肉の成形品に比べ、肉厚が薄く、サイク
ル短縮の為に型温も低く設定するので、樹脂の固化が進
行する前に樹脂をキャビティ末端まで充填させる目的で
射出速度を速くする必要がある。このとき、充填樹脂か
ら発生する多量のガスやキャビティ内の空気が射出中に
キャビティ外に十分逃げ切れる時間がなく射出速度がば
らついたり、速度制御ができなくなり、ヤケやバリ・寸
法精度の不安定さに繋がる。このため、成形品の投影面
積と必要型内圧に応じて必要型締力を適正に設定し、余
分な型締力をかけないでスムースなガス逃げを促す必要
がある。
【0011】このような状況で、押出力を時間で制御す
る場合、押出しによる圧縮効果にて最も重要な樹脂の充
填完了からゲートシールまでの間を低圧で押すと、部分
押出(部分圧縮)の場合、押出力が小さいため圧縮効果
が上がらず、高圧にすると、射出圧と相まって型が開き
バリの発生原因となる。 (5)同時に、本部品のように複雑な形状の場合、射出
樹脂量が多いため射出シリンダー径も大きくなる。この
ため、計量のばらつきは、レンズ等の、シリンダー径の
比較的小さいものに比べて大きくなり、押出位置を機械
的に制限する方法での位置制御は、キャビティ容積が常
に一定となるため、計量(射出樹脂量)のばらつきが直
接影響し、キャビティ内の樹脂密度を一定にできず、寸
法精度の不安定やバリの発生に繋がる。
【0012】
【発明の目的】本発明は、上記従来の実情に鑑みてなさ
れたものであって、複雑な高精度機構部品にまでも、ソ
リの低減、肉厚ばらつきの低減、成形サイクルの短縮、
および必要型内圧の低減による低型締力化が可能となる
射出圧縮成形機を提供することを目的とする。
【0013】更に、本発明は、高い精度を要求される事
務機器、例えば、画像形成装置の光学ユニットを保持す
る保持部材を樹脂材料で成形製作する場合の保持部材を
作るのに適用される。
【0014】本発明は、更に、固定側金型部材と可動側
金型部材とで構成する金型キャビテイにより形成される
成形品形状に部品を取り付けるための、高い寸法精度を
要求される突起部を形成するにあたり、前記キャビテイ
内に射出した樹脂材料を該樹脂材料の固化する前に、該
突起部の近傍にキャビテイ内の樹脂材料を押圧する作用
を行わせて樹脂の密度を高めるようにしたことにより、
樹脂材料の冷却工程においても寸法精度を保証できる成
形品を得ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、固定型と可動型からなる成形キャビテイ面
に押圧部材を配置し、前記キャビテイ面に一定圧力で付
勢された付勢部材を設け、前記キャビテイ内への樹脂材
料の射出を行い、所定量の樹脂材料の射出終了前に、前
記押圧部材をキャビテイ内方向に押し圧して、前記キャ
ビテイ内の樹脂材料を前記付勢部材の付勢力に抗して移
動させて前記キャビテイ内の樹脂材料の均一化を行うよ
うにしたことを特徴とする射出成形方法を提案する。
【0016】更に、前記事務機の光学ユニットの場合
に、光学部品を保持する突出部を有する成形品の成形方
法であって、前記突出部は前記成形品を成形するキャビ
テイ面から突出して、前記突出部に押圧部材を位置さ
せ、前記キャビテイ内への樹脂材料の射出を行い、所定
量の射出終了前に、前記押圧部材を押し圧して樹脂材料
を移動させて、前記突出部の近傍位置の樹脂圧力を上昇
させて前記突出部の樹脂材料密度を高めて樹脂冷却工程
時の変形を無くしたことを特徴とした光学部品を保持す
る突出部を有した成形品の成形方法を提案する。
【0017】更に、本発明は上記射出成形方法を実行す
る装置として、固定型と、可動型から成る成形キャビテ
イの成形面に、前記成形キャビテイ内に射出した樹脂を
外部から押す押圧部材と、前記成形キャビテイ面に所定
の圧力で付勢された付勢部材を配置し、前記成キャビテ
イ内への樹脂材料の射出を行い、所定量の射出終了前
に、前記押圧部材を押して樹脂材料を移動させて、前記
付勢部材の付勢力により成形キャビテイ内の樹脂圧力を
上昇させるようにしたことを特徴とした射出成形機を提
案する。
【0018】そして、成形品の排出と充填樹脂への圧入
とを兼ねたエジェクターピンを押出し駆動するための押
出し装置を有し、前記キャビティには、成形品の肉厚部
を成形するための肉厚高精度部が部分的に点在してお
り、前記キャビティの肉厚高精度部に対応して精度ピン
が設けられ、該精度ピンを前記押出し装置により所定の
押出量で前記キャビティに圧入することを特徴ものであ
ってもよく、前記押出し装置には、前記精度ピンの押出
力を、押出開始位置からの押出量に応じて、前記所定の
押出量より少ない時には大きく、前記所定の押出量に近
付くにつれて小さくし、前記所定の押出量を超過した時
には前記精度ピンの押出力を小さくまたは無にして前記
所定の押出量を維持するように多段または無段に制御す
る制御装置が備えられているものであってもよい。
【0019】この場合、前記押出し装置は油圧シリンダ
装置とし、前記制御装置は、前記油圧シリンダ装置のロ
ッドの突出量を読み出すための計測手段を備え、該計測
手段から読み出した値に応じて前記油圧シリンダ装置に
供給される油の圧力を調節して制御するものが適用でき
る。
【0020】
【作用】上記構成のとおりの本発明では、金型を完全に
押圧閉鎖し、キャビティ内に樹脂を射出して充填する
と、特に、複雑な高精度機構部品のようにキャビティの
形状が複雑で、ゲート径が小さく、キャビティ内に成形
品の肉厚部を形成するための肉厚高精度部が部分的に点
在する場合、ゲート近傍の圧力がゲート周遠部と比して
高くなり、設定型内圧を超えた圧力がゲート近傍に集中
するが、ゲート近傍に付勢ピンを設けておけば、押圧手
段により前記付勢ピンを、その先端がキャビティ面と同
一面に位置するように、設定型内圧と同圧でキャビティ
側に押圧している押圧力に抗して、前記付勢ピンの先端
がキャビティ面より後退してゲート近傍のキャビティ容
積が増えるので、ゲート近傍に集中した圧力が抑えら
れ、キャビティ内圧差の不均等が、これを解消させる十
分な押出面積がキャビティ内に肉厚精度部が部分的に点
在するために確保できなくても、均等化される。また、
複雑なキャビティ形状のために射出樹脂量(計量)を多
く必要とする場合、射出シリンダー径も大きくなる。そ
の結果、成形毎の射出樹脂量(計量)がばらつくが、射
出毎にて前記付勢ピンはキャビティ内が設定型内圧を超
えた時に後退するので、キャビティ容積が可変し、キャ
ビティ内の樹脂密度が一定となる。
【0021】そして本発明では、押し出し装置を駆動し
てエジェクターピンにてキャビティ内の充填樹脂を押圧
する際、精度ピンもキャビティ内に部分的に点在する肉
厚高精度部を所定の押出量で押圧する。このとき、樹脂
が冷え始め半固溶状態になっている為に押出力は、キャ
ビティ全体を押すのに比べキャビティ末端まで十分伝わ
らず、型内圧配向が部分的に不均等になるが、この場合
も前記付勢ピンの作動により均等化される。また、ゲー
トからの射出圧と部分的に点在する押出力とのバランス
が成形毎にばらつくことによって生じるキャビティ内圧
差の不均等も前記付勢ピンの作動により均等化される。
【0022】このように圧縮成形時に、型内圧が前記付
勢ピンの作動により常に均等化されるので、複雑なキャ
ビティ形状のために生じるソリや、ソリの影響による肉
厚ばらつきが低減される。さらには従来では、精度ばら
つきを抑えるために射出圧を高くするより他はなく、こ
のために押出力と相まってより大きな型締力を必要とし
たが、型締め装置の型締力は必要最小値で済む。同時
に、精度ばらつきを抑えるために冷却時間を長めにとっ
て対処する必要もなく、これも必要最小値で済み、従来
と比して、成形サイクルの短縮も可能となる。
【0023】
【実施例】図1は本発明の成形機の構造の特徴を示す要
部の断面図である。
【0024】図1において、符合1は不図示の装置本体
に固定した固定部材(固定プラテン)であり、1Aは前
記固定部材に取り付けた固定側金型部材であり、1aは
固定金型のキャビテイ面である。2A,2Bは装置本体
に固定した可動側金型のガイド部材である。4は前記ガ
イド部材2A,2Bにガイドされる可動部材(可動プラ
テン)であり、該可動プラテン4には可動側取り付け板
4A,エジェクタープレート4Bが取り付けられてい
る。前記エジェクタープレート4Bはエジェクタープレ
ート4B1 と4B2 の複数部材から構成されている。6
は可動側金型であり、該可動金型6は前記エジェクター
プレート4Bにリターンスプリング8,8を介して前記
取付板4Aに取り付けられている。6aは可動金型のキ
ャビテイ面であり、前記固定金型のキャビテイ面1aと
成形キャビテイを形成する。10A,10Bはエジェク
ターピンであり、該エジェクターピンは第二のエジェク
タープレート4B2 と前記可動金型6を貫通している。
本例においてはこのエジェクター手段は2本のピン10
A,10B,10A,10Bを1組として2組が組み込
まれている。
【0025】12,12はゲート付近に設けられ前記エ
ジェクターピンにより樹脂材料が押されて移動する際
に、キャビテイ内のゲート付近の樹脂材料の圧力を均一
化させる作用をする付勢手段である。図2にその構造を
説明する。
【0026】図2において、12Aはケーシングであ
り、該ケーシング12Aは可動金型6に形成した切り込
み溝6A内に嵌込まれている。12Bは付勢部材(ピ
ン)であり、その一端側のフランジ部12B1 は前記ケ
ーシング内に収容され、他端側12B2 はケーシング内
の付勢ばね部材12Cにより可動金型のキャビテイ面6
aに表出している。
【0027】図1に戻り、14は前記固定金型1A、可
動金型6とともに成形キャビテイを形成するスライド金
型部材であり、該スライド金型は公知の不図示のスライ
ド手段により可動型の開閉に連動して開閉動作を行な
う。
【0028】16はエジェクターピン駆動手段を示し、
該手段は前記可動プラテン4に取り付けたシリンダーブ
ロック16Aと、該シリンダーブロック16A内のピス
トンロッド16Bと、および、前記可動プラテン4に形
成した切り込み溝4C内に収納し前記エジェクタープレ
ート4Bを駆動するエジェクターロッド16Cなどから
成る。前記エジェクターロッド16Cは前記ピストンロ
ッド16Bの圧力を受ける受部材16C1 と、受部材の
圧力を前記エジェクタープレートに伝えるロッド部材1
6C2 ,16C2 から成る。前記シリンダーブロック1
6Aには前記ピストンロッド16Bを駆動制御する油圧
機構16Eを接続する。16Dは前記エジェクターロッ
ド16Cの移動位置を検出するための手段であり、本例
では、前記可動プラテンの前記切り込み溝の内壁に取り
付けたリニアエンコーダで構成している。前記エジェク
ターピン駆動手段16は油圧制御手段18に接続してい
る(図3)。20はホットランナを示し、該ホットラン
ナ内にはバルブシリンダー22を配置し、該バルブシリ
ンダー22はバルブピン22Aを作動して固定金型のゲ
ート部1Dの開閉を行なう。前記バルブシリンダー22
はシリンダ制御手段24に接続している。26は前記固
定プラテンに接続した射出シリンダである。
【0029】図3は図1に示した成形機の制御装置を示
し、エジェクターシリンダー制御手段18は前述したよ
うにエジェクタ駆動手段16を駆動制御する。バルブシ
リンダー制御手段24は前記のバルブシリンダー22を
制御する。
【0030】30は本成形機の制御情報のデータを入力
する入力手段であり、入力された情報はメモリ32内に
記憶入力される。34は本成形機の全体の動作制御を行
い後述する制御フローチャートの動作を行なう制御手段
である。
【0031】図4、5、は本発明の成形方法で成形した
成形品の1つである、画像形成装置に用いる光学ユニッ
ト保持部材を含む光学ユニット40である。図4は図5
に示した光学ユニットを収納保持する光学ユニット保持
部材42(光学箱)の斜視図を示す。光学ユニット40
は図5に示すように、スキャナモータ/モータドライバ
44、ポリゴンミラー46、球面レンズ48、トーリッ
クレンズ50、BDレンズ52、54、半導体レーザ/
レーザドライバ56、および、シリンドリカルレンズ5
8、そして、それらの部品を収納保持する光学ユニット
保持部材42などから構成される。
【0032】図5に示す光学ユニット40は前記レーザ
ドライバ56からのレーザ光をポリゴンミラー46の回
転により球面レンズ48とトーリックレンズ50を介し
て感光ドラム上に走査するものであり、光学ユニット保
持部材42上に保持される前記各部品の取り付け位置精
度、特に、保持部材の取り付け基準面からの取り付け位
置の寸法上のバラツキがあると、前記レーザー光の走査
精度が狂い、感光ドラム上への像転写の精度が低下す
る。したがって前記光学ユニット保持部材の各部品の取
り付け位置の精度を非常に高精度に保証する必要があ
る。図4の光学ユニット保持部材の斜視図において、黒
く塗り潰した点P1〜P4は前記モータスキャナ/モー
タドライバ44の取り付け位置であり、前記モータドラ
イバ44の保持板44Aをこの4点に固定する。点P
5、P6は前記球面レンズ48の固定位置を、また、点
P7、P8はトーリックレンズ50の固定位置をそれぞ
れ示す。点P9、P10はそれぞれ前記BDレンズ5
2、ミラー54の取り付け位置を示す。前記各点の取り
付け部P1〜P10は保持部材42の底面の基準位置か
ら突起状に盛り上がるように形成する。本発明の成形方
法、装置に依らない従来の装置によれば、図4に示す光
学ユニット保持部材の形状のキャビテイを射出成形し、
冷却、取り出しを行なって製造した場合、前記各突起部
の取り付け位置の上面と前記底面との樹脂の肉厚寸法の
差は設計値に対して±0.02mm程度の差が生じてい
た。
【0033】前記各突起部P1〜P10の肉厚寸法精度
が厳密に要求される理由について以下に図6、7を参照
して説明する。
【0034】図6は従来方法により製造した場合の光学
ユニット保持部材の要部断面図である。
【0035】図6において、ポリゴンミラー46の保持
用突起部P1〜P4において、保持部材42の装置本体
取り付け基準位置X1 −X2 線からの各突起上面までの
寸法高さt1 ,t1 ’の差が±0.02mm生じる。更
に、球面レンズの取り付け用の各突起位置の高さ寸法t
2,2 ’,及び、トーリックレンズの取り付け用突起位
置の高さ寸法、並びに、BDレンズの取りつけ用突起位
置においても±0.02mmの差が生じる。この前記突
起位置の寸法差は成形機のキャビティ内における樹脂冷
却時の残留応力により生じるものである。この前記肉厚
寸法差の±0.02mmの高さの誤差があると、光学ユ
ニットを構成する光学部品の取り付け角度の差を生じ、
レーザー光源から出力され、ポリゴンミラー44、球面
レンズ48、トーリックレンズ50等を経て、感光ドラ
ム上のレーザースポットの照射像の曲がり、傾きなどの
像ブレを起こしたり、レーザースポット径が大きくなり
解像度の低下を生じる。
【0036】図7は本発明に係る図1の装置と方法によ
り製造した光学保持部材の断面図である。本発明によれ
ば、前記光学部品の取り付け用突起部の高さ寸法t1,
1 ’,t2,2 ’,t3,3 ’の高さ誤差は±0.01
mmの範囲内に抑えることができた。この寸法誤差±
0.01mm以内の誤差であると、像の曲がり、傾きも
図6の従来の場合に比して1/2になり、これにより像
ブレを最小限に抑えることができた。また、高い精彩画
像のための、600dpi(dod per inc
h)を越えるような小さいスポット径の場合、各レンズ
取り付け角度誤差も1/2になるので、所望の解像度を
得ることができた。
【0037】従って、上記したように前記光学ユニット
保持部材42の各部品取り付け位置の突起部P1〜P1
0の肉厚寸法を従来の差の半分にすることは画像形成装
置の精度向上のために非常に重要である。
【0038】次に、上記本成形装置と成形方法により光
学ユニット保持部材42を成形する例を図8のフローチ
ャートを参照して説明する。成形品材料の樹脂材料は熱
硬化性樹脂例えばポリカーボネイトを主要材料としてガ
ラス繊維等の充填材を混入した材料を用いた。
【0039】尚、前記図4において、突起部P1〜P1
0は10箇所以上存在するが、該突起部P1〜P10の
位置に配置された前記ピン10、10、−−のうち全部
がエジェクターピンとしての作用と、内圧付与手段とし
ての作用をする。まず、光学ユニット保持部材42の成
形条件である、前記各突起部の肉厚寸法に応じた情報を
前記入力手段から入力する。この入力情報の主な情報
は、樹脂材料の溶融温度、射出量、不図示の型閉成手段
の荷重値、エジェクター駆動手段の油圧の初期設定値K
1 、バブルシリンダー22の制御手段24の制御情報
(タイミング、圧力)、油圧制御手段18の樹脂移動の
ための負荷設定値K2 、および、K1 からK2 への切り
替えタイミング及び、油圧制御手段18の前記負荷設定
値から成形品取り出しのためのエジェクト圧力K3 と、
タイミング、エジェクターピン10A、10A、10
B、10Bの移動量、などである。
【0040】本例においては、可動型の設計にあたっ
て、前記保持部材42の突起部P1〜−−をエジェクタ
ーピンと突当る位置に設定する。樹脂材料と成形品の光
学ユニット保持部材の設計情報に基ずいて、前記入力情
報の入力後(ステップ1)、可動プラテンを移動して型
閉めを行なう(ステップ2)。この状態において、前記
バルブゲートは開いておき、油圧手段は初期設定値K1
に設定する。
【0041】次に、射出シリンダー26から樹脂を成形
キャビテイ内に射出する(ステップ3)、キャビテイ内
に射出した樹脂はキャビテイ内に充填され、所定量の樹
脂が前記エジェクターピン10A、10A、10B、1
0B、及び、付勢部材12Bの先端表面を押し付けるよ
うにキャビテイ内に充填される。この時のキャビテイ内
の型内圧は300〜600Kgf/cm2 である。所定
量の樹脂の射出終了前の、樹脂材料の流動可能な時間内
の前記入力手段30に入力された設定時間の経過後、前
記油圧制御手段18により油圧シリンダを作動し、前記
リニアエンコーダ16Dの信号を制御手段34に入力し
て油圧手段の油圧をK2 の値に制御しで前記エジェクタ
ーピン10A、10A、10B、10Bをキャビテイ方
向に移動させる(ステップ4)。このステップ4におけ
る油圧手段の油圧をK1 からK2 に切り替える圧力は、
エジェクターピン10A、10A、10B、10Bを
0.1mm〜1.0mmの程度に移動させる圧力に設定
すればよい。
【0042】この操作により、キャビテイ内の前記エジ
ェクターピン10A、10A、10B、10Bの近くの
樹脂材料はその付近のキャビテイ内の樹脂内圧が上昇
し、樹脂密度が高まることになる。付勢ピン12のバネ
12Cはキャビティに樹脂が射出されてピン12B2
樹脂内圧が作用したときにピン12B2が均衡位置を保
つ圧力を付与するように設定される。これによりキャビ
ティ内の樹脂内圧を調整する。その後、所定量の樹脂材
料の射出操作が終了する(ステップ5)。そして次に、
前記バルブシリンダ制御手段24によりバルブシリンダ
が作動してバルブゲートを閉じる(ステップ6)。
【0043】これによりキャビテイ内の樹脂は保圧工程
に入る(ステップ7)。続いて、不図示の冷却手段によ
り型部材の冷媒通過によるキャビテイ内成形品の冷却工
程に入る(ステップ8)所定の冷却時間経過後、型開閉
手段28により可動プラテンの開閉操作が行なわれ(ス
テップ9)る。この可動プラテンの開閉操作に連動して
スライド型の開閉も連動する。続いて、エジェクタシリ
ンダ制御手段18の作動により成形品の取り出し操作が
行なわれる(ステップ10)。
【0044】以上のステップ1〜10の工程により一通
りの成形プロセスが終了する。
【0045】図1に示す本光学ユニット保持部材42の
成形キャビテイにおいて、固定型側の射出ゲートの位置
を、可動側型のキャビテイに配置したエジェクターピン
10、10と付勢部材との間の位置に配置することによ
り前記突起部の精度を高めることができた一因である。
【0046】図9は前記付勢手段12を油圧手段で構成
した例を示す。
【0047】図1の実施例において、成形キャビテイ内
に射出した樹脂材料の内圧付与の手段としてエジェクタ
ー手段のエジェクターピン10、10を使用したが、樹
脂材料の内圧付与手段としてエジェクターピン10、1
0以外の押圧手段により構成してもよいことはもとより
である。
【0048】図10によりその構成を示す。
【0049】図10において、符号100は不図示の装
置本体に固定した固定部材(固定プラテン)であり、1
00Aは前記固定部材に取り付けた固定側金型部材であ
り、100aは固定金型のキャビテイ面である。120
A、120Bは装置本体に固定した可動側金型のガイド
部材である。130は前記ガイド部材120A、120
Bにガイドされる可動部材(可動プラテン)であり、該
可動プラテン130には可動側取り付け板130A、エ
ジェクターピン作動板部材140、プレスピン作動板部
材150、及び、プレスピン保持部材160A、リター
ンバネ保持部材160Bが取り付けられている。前記可
動側取り付け板130Aには後述するエジェクター駆動
手段280のピストンにより駆動する駆動板部材180
aと、後述するプレスピン駆動手段260のピストン2
60Bにより駆動する駆動板部材180Bとを内包して
いる。前記駆動板部材180aは前記プレスピン作動板
部材150に連結し、前記駆動板部材180Bは前記エ
ジェクタピン作動板部材140にそれぞれ連結してい
る。
【0050】200は前記可動側取り付け板部材130
の移動により開閉作動する可動側金型部材であり、キャ
ビテイ面200aを有する。210は前記プレスピン保
持部材160Aとリターンバネ保持部材160Bの間に
張設したリターンバネである。220、220は成形品
を金型から突き出すエジェクターピンであり、その一端
側は前記エジェクターピン作動板部材140に連結し、
他端側はエジェクタピン保持板部材220Aと前記リタ
ーンバネ保持板部材160B及び可動側金型200を貫
通して、前記キャビテイ面200aに表出している。1
60Cはエジェクター保持板220Aとリターンバネ保
持板160Bとの間に張設したエジェクタープレート2
20Aの戻し用のバネである。230、230−−はプ
レスピンであり、該プレスピン230はその一端側を前
記プレスピン作動板部材150に連結し、前記プレスピ
ン保持部材160A、リターンバネ保持部材160Bを
貫通し、その他端側はキャビテイ面200aに表出し、
成形品の突起部の位置に位置合わせされている。24
0、240はプレスピンであり、該プレスピン240
は、前記プレスピン保持板部材150に連結し、前記プ
レスピン保持部材160A、リターンバネ保持部材16
0Bを貫通し、その他端側はキャビテイ面に表出してい
る。前記プレスピン240−−は前記キャビテイにより
形成される成形品の樹脂内圧が下がる場所で成形面に反
り、ヒケが大きく発生する場所の樹脂材料の密度を均一
化し、その部分の反り、ヒケを防ぐ必要のある箇所に設
ける。
【0051】250は前記図1の実施例装置に示した付
勢手段と同様の作用を行う付勢手段である。該付勢手段
250はその一端が前記キャビテイ面に表出したピン部
材250Aを有し、該ピン部材250Aを前記可動側金
型部材200に設けた油圧シリンダにより駆動する。該
油圧シリンダ60の構成は図9の構成と同じである。油
圧シリンダ60は油圧制御手段60Aにより駆動制御さ
れる。
【0052】280はエジェクター駆動手段を示し、該
手段は前記可動プラテン130に形成した切り欠部13
0B内に配置したシリンダケース280a、ピストン2
80A、及び前記シリンダケース280aに接続した不
図示の油圧管等から構成し、前記ピストン280Aによ
り第二のエジェクター作動板部材180Bを介して前記
エジェクターピン作動板部材140を駆動する。
【0053】260はプレスピン駆動手段であり、該手
段は前記プレスピン230、及びプレスピン240を作
動する。前記プレスピン駆動手段260は前記可動プラ
テン130に取り付けたシリンダケース260Aと、該
シリンダケース内のピストン260Bと、連結駆動部材
260C、260Dなどから構成される。前記連結部材
260C、260Dは前記可動プラテン130の切欠部
130B内の前記シリンダケース280aの外側に位置
する空間内に配置され、連結部材260Dは前記圧縮部
材駆動板部材180aに連結する。
【0054】260Eは前記プレスピン駆動手段のピス
トン260Bの移動量を検出するエンコーダである。
【0055】図11は図10の装置の制御ブロック図を
示す。
【0056】次に、図12のフローチャートにより図1
0、11の動作説明をする。本例は、前記付勢ピン25
0の移動を油圧手段60により行うので、該付勢ピンの
付勢圧力と移動タイミングを油圧制御手段60Aにより
制御するように、情報入力手段300から情報の入力設
定を行い、該情報はメモリ310に入力する。また、エ
ジェクター220、220を駆動するエジェクターピン
駆動手段280のシリンダの制御圧力、タイミングを作
動制御するエジェクターピン制御手段280Bの制御情
報を入力してメモリする。前記プレスピン230、23
0とプレスピン240、240の移動を行うプレスピン
駆動手段260のシリンダの圧力、タイミングを制御す
るプレスピン駆動制御手段320の制御情報を入力して
メモリする。
【0057】本例の入力情報の主なものは、樹脂材料の
溶融温度、樹脂射出量、型開閉手段のタイミング、荷重
値、エジェクターピンの制御手段のタイミング、ピン圧
力、ピン移動量、プレスピンの制御タイミング、圧力、
付勢ピン250の初期圧力と切り替え圧力、制御手段6
0Aの作動タイミング、などである。
【0058】まず、樹脂材料と成形品の光学ユニット保
持部材の設計情報に基づいて、前記入力情報の入力後
(ステップ1)、可動プラテンを移動して型閉めを行な
う(ステップ2)、この型閉めは可動プラテンに取り付
けた不図示のリニアエンコーダからの位置信号により制
御する。この状態において、前記バルブゲートは開いて
おき、プレスピン駆動手段320を初期設定値K1に設
定する。
【0059】次に、射出シリンダー26から樹脂を成形
キャビテイ内に射出する(ステップ3)、キャビテイ内
に射出した樹脂はキャビテイ内に充填され、所定量の樹
脂が前記エジェクターピン220、220と前記プレス
ピン230、230、プレスピン240及び、付勢部材
250の先端表面を押し付けるようにキャビテイ内に充
填される。この時のキャビテイ内の型内圧は300〜6
00Kgf/cm2である。所定量の樹脂の射出終了前
の、樹脂材料の流動可能な時間内の前記入力手段300
に入力された設定時間の経過後、前記プレスピン駆動手
段260を作動し、前記リニアエンコーダの信号を制御
手段320に入力してプレスピン駆動手段320の油圧
をK2の値に制御して前記プレスピン230、プレスピ
ン240をキャビテイ方向に移動させる(ステップ
4)。このステップ4における油圧手段の油圧をK1
らK2に切り替える圧力は、プレスピン230、230
とプレスピン240、240を0.1mm〜1.0mm
の程度に移動させる圧力に設定すればよい。
【0060】前記付勢手段250の油圧制御は、キャビ
ティ内に樹脂が射出されて付勢ピンに樹脂内圧が作用し
たときに、付勢ピンが均衡位置を保つ圧力に調整する。
これによりキャビティ内の内圧調整が行なわれる。
【0061】この操作により、キャビテイ内の前記プレ
スピン230、プレスピン240の近くの樹脂材料はプ
レスピン230、プレスピン240に押されてその付近
のキャビテイ内の樹脂内圧が上昇し、樹脂密度が高まる
ことになる。その後、所定量の樹脂材料の射出操作が終
了する(ステップ5)。そして次に、前記バルブシリン
ダ制御手段によりバルブシリンダが作動してバルブゲー
トを閉じる(ステップ6)。
【0062】これによりキャビテイ内の樹脂は保圧工程
に入る(ステップ7)。続いて、不図示の冷却手段によ
り型部材の冷媒通過によるキャビテイ内成形品の冷却工
程に入る(ステップ8)所定の冷却時間経過後、型開閉
手段により可動プラテンの開閉操作が行なわれ(ステッ
プ9)る。この可動プラテンの開閉操作に連動してラス
イド型の開閉も連動する。続いて、エジェクターシリン
ダ制御手段280Bの作動により成形品の取り出し操作
が行なわれる(ステップ10)。
【0063】図9〜図12の実施例の場合には、付勢手
段250の圧力の制御を油圧制御により行わせることに
より付勢ピンの圧力を正確にコントロールすることにな
り、より高い精度の成形品を得ることができた。また更
に、エジェクターピン220とは別にプレスピン23
0、240によりキャビテイ内の樹脂を押圧移動させて
樹脂の均一化を、プレスピン制御手段320のコントロ
ールにより行うことができたので、より高い精度の保証
を得ることができた。
【0064】
【発明の効果】本発明は、固定型と可動型からなる成形
キャビテイ面に押圧部材を配置し、前記キャビテイ面に
一定圧力で付勢された付勢部材を設け、前記キャビテイ
内への樹脂材料の射出を行い、所定量の樹脂材料の射出
終了前に、前記押圧部材をキャビテイ内方向に押し圧し
て、前記キャビテイ内の樹脂材料を前記付勢部材の付勢
力に抗して移動させて前記キャビテイ内の樹脂材料の均
一化を行うようにしたことを特徴とする射出成形方法を
提案するものであり、成形部品にレンズ等の光学部品を
取り付けて画像形成作用を行う光学ユニットの保持部材
の保持用突出部の寸法精度を高精度に製造することがで
きた。特に、前記突出部の肉厚寸法のバラツキを小さく
抑えることができたため光学ユニットを構成する部品間
の取り付けの相互間の寸法誤差を最小限度に抑える成形
方法を得ることができた。
【0065】図13は本発明による形成方法により成形
した成形品の型内圧の変化の状態を示す図である。横軸
は射出開始からの時間軸、縦軸は型内圧を示す。まず、
ゲート付勢の樹脂内圧は付勢手段12を設けないと、キ
ャビテイ内に射出された樹脂はキャビテイ内を充填し、
充填が高まるにつれ、キャビテイ内の型内圧は線図Aの
ように急激に上昇し、樹脂材料充填完了時点tcにおい
てキャビテイ内の中央部とキャビテイ末端部との内圧差
が非常に大きい値になる。そして、この内圧差は、保圧
工程にても解消されず、冷却工程において樹脂の内圧差
により反り、ヒケの問題を引き起こしていた。これに対
し、線図Bは付勢手段を設けた場合のゲート付近の型内
圧の線図を示し、キャビテイ内に射出した樹脂材料の充
填が高まるにつれて型内圧は上昇し、充填完了時点にお
いて、樹脂材料の内圧は付勢ピンの反力により圧力調整
が行なわれて線図Bに示すように型内圧は線図Aの場合
よりも下がり、キャビテイ内の圧力が均一化されて、キ
ャビテイの突起部の寸法精度が向上する。付勢手段12
を設け、プレスピンを設けない場合には、線図Cのよう
になり、周辺部の型内圧は設定内圧より大幅に低くな
る。更に、線図Dは図10の実施例装置の場合の型内圧
の線図を示し、プレスピンとエジェクターピンを兼ね備
えた場合にはキャビテイの中央部と周辺部との型内圧の
差はより小さくなり、樹脂材料の密度分布の均一化がよ
り一層顕著になり、寸法精度の高い成形品を得ることが
できた。
【0066】前記事務機の光学ユニットの場合に、光学
部品を保持する突出部を有する成形品の成形方法であっ
て、前記突出部は前記成形品を成形するキャビテイ面か
ら突出して、前記突出部に押圧部材を位置させ、前記キ
ャビテイ内への樹脂材料の射出を行い、所定量の射出終
了前に、前記押圧部材を押し圧して樹脂材料を移動させ
て、前記突出部の近傍位置の樹脂圧力を上昇させて前記
突出部の樹脂材料密度を高めて樹脂冷却工程の変形を無
くした成形品を得ることができた。
【0067】また本発明は、前記キャヒデイ内への樹脂
材料の射出後に射出ゲートを閉じて、その後、押圧手段
10、10によりキャビテイの樹脂材料を押すことによ
り成形品の突起部の樹脂材料の充填密度を高めて突起部
の変形を最小限にして、複数の突起部間の寸法誤差を最
小限に抑えることができた。
【0068】本発明の実施例においては、前記押圧手段
10、10として成形品を取り出すためのエジェクター
ピンを兼用させることにより装置構成の簡略化を図るこ
とができた。
【0069】また本発明装置においては、前記エジェク
ターピンの機能と射出後の樹脂押圧手段の機能を別々の
手段により行わせることも可能である。上記の別々の手
段による場合には、押圧手段の押圧力の設定を任意に変
える構成にすることができるので、樹脂材料の種類、成
形温度などの成形条件の変更により前記押圧手段の押圧
力の変更にも十分対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の射出成形機の構成を示す要部断面図で
ある。
【図2】本発明の要部の一部の付勢手段の他の例を示す
図である。
【図3】本発明の装置の制御ブロック図である。
【図4】本発明に係る光学ユニット保持部材の斜視図で
ある。
【図5】光学ユニットの構成の説明図である。
【図6】従来方法及び、装置による光学ユニット保持部
材の断面図である。
【図7】本発明に係る光学ユニット保持部材の断面図で
ある。
【図8】本発明の成形装置の操作フローチャート図であ
る。
【図9】付勢手段12の他の例を示す図である。
【図10】本発明の他の例を示す装置の要部断面図であ
る。
【図11】図9、10の装置の制御ブロック図である。
【図12】図9〜11の装置の動作のフローチャート図
である。
【図13】本発明による成形品の樹脂圧力の均一化の説
明のための図である。
【符号の説明】
10A、220 エジェクターピン 10B、230 プレスピン 240 プレスピン 12、250 付勢手段 260 プレスピン駆動手段 280 エジェクターピン駆動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84 B29C 33/00 - 33/76

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型と可動型からなる成形キャビテイ
    面に押圧部材を配置し、前記キャビテイ面に一定圧力で
    付勢された付勢部材を設け、前記キャビテイ内への樹脂
    材料の射出を行い、所定量の樹脂材料の射出終了前に、
    前記押圧部材をキャビテイ内方向に押し圧して、前記キ
    ャビテイ内の樹脂材料を前記付勢部材の付勢力に抗して
    移動させて前記キャビテイ内の樹脂材料の均一化を行う
    ようにしたことを特徴とする射出成形方法。
  2. 【請求項2】 光学部品を保持する突出部を有する成形
    品の成形方法であって、前記突出部は前記成形品を成形
    するキャビテイ面から突出して、前記突出部に押圧部材
    を位置させ、前記キャビテイ内への樹脂材料の射出を行
    い、所定量の射出終了前に、前記押圧部材を押し圧して
    樹脂材料を移動させて、前記突出部の近傍位置の樹脂圧
    力を上昇させて前記突出部の樹脂材料密度を高めて樹脂
    冷却工程時の変形を無くしたことを特徴とした光学部品
    を保持する突出部を有した成形品の成形方法。
  3. 【請求項3】 成形品の一面から突出した複数の突出部
    を有し、前記突出部に外部から圧力を負荷される押圧部
    材を配置され、前記成形品を成形するキャビテイに樹脂
    材料の射出を行い、所定量の射出終了前に、前記押圧部
    材を押し圧して樹脂材料を移動するとともに、前記キャ
    ビテイの前記突出部の近傍に付勢力を作用させて前記突
    出部の樹脂材料の密度を高めて成形品の冷却後の変形を
    無くしたことを特徴とした成形面に突出部を有した成形
    品。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記成形品は画像形
    成装置の光学部品保持部材であり、前記突出部は回転多
    面鏡の保持部と、前記回転多面鏡からの光学像を転送す
    るレンズ系を保持することを特徴とした請求項3に記載
    の成形品。
  5. 【請求項5】 固定型と、可動型から成る成形キャビテ
    イの成形面に、前記成形キャビテイ内に射出した樹脂を
    外部から押す押圧部材と、前記成形キャビテイ面に所定
    の圧力で付勢された付勢部材を配置し、前記成形キャビ
    テイ内への樹脂材料の射出を行い、所定量の射出終了前
    に、前記押圧部材を押して樹脂材料を移動させて、前記
    付勢部材の付勢力により成形キャビテイ内の樹脂圧力を
    上昇させるようにしたことを特徴とした射出成形機。
  6. 【請求項6】 前記付勢部材は前記成形キャビティの樹
    脂射出ゲートの近傍位置に配置されていることを特徴と
    した請求項5記載の射出成形機。
  7. 【請求項7】 固定型と、可動型から成る成形キャビテ
    イの成形面に、成形品を押し出すエジェクターピンを設
    けるとともに、前記エジェクターピンを配置したと同じ
    成形面側に、所定圧力で付勢された付勢部材と、前記エ
    ジェクターピンを押す制御手段を設け、前記成形キャビ
    テイ内に樹脂材料の射出を行い、所定量の射出終了前
    に、前記制御手段により前記エジェクターピンを所定量
    だけ押して樹脂材料を移動させるとともに前記付勢部材
    の圧力により樹脂材料の内圧を上昇させて前記エジェク
    ターピンの近傍の樹脂材料の密度を高めるようにしたこ
    とを特徴とした射出成形機。
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