JP4034663B2 - 自動調芯型締装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動調芯(しん)型締装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成形機のような成形機においては、加熱シリンダ内において加熱され、溶融させられた樹脂を高圧で射出して金型装置のキャビティ空間に充填(てん)し、該キャビティ空間内において樹脂を冷却し、固化させることによって成形品を成形するようになっている。
【0003】
そのために、前記金型装置は固定金型及び可動金型から成り、型締装置によって前記可動金型を進退させ、前記固定金型に対して接離させることによって、型開閉、すなわち、型閉、型締及び型開を行うことができるようになっている。そして、前記型締装置は、一般に、可動金型を保持する可動プラテン、及び、該可動プラテンを進退させるトグル機構が配設され、該トグル機構は、基部がトグルサポートにトグルピンによって取り付けられるとともに、前記トグルサポートに取り付けられた電動モータによる伸縮手段、油圧シリンダ等によってクロスヘッドが進退することによって作動させられる。
【0004】
また、レンズやCD、光ディスク等のディスク基盤などの精密な成形品を成形する場合、前記可動金型と固定金型との同芯度、及び、前記可動金型のパーティング面と固定金型のパーティング面との平行度を厳密に保つことが必要である。例えば、金型装置の上端部と下端部における前記可動金型のパーティング面と固定金型のパーティング面との間隔の差が、10〔μm〕程度以下となるような高い平行度を厳密に保つことができる精度が要求される。そのため、可動プラテンをガイドするタイバーと、前記可動プラテンのタイバー挿通孔(こう)に嵌(かん)入された可動プラテンブッシュとの間隙(げき)(クリアランス)を狭めることによって、前記可動プラテンと固定金型を保持する固定プラテンとの平行度を維持する技術が提案されている。また、可動プラテンをリニアガイドウェイ(ころがり案内)によってガイドすることによって、前記可動プラテンと固定金型を保持する固定プラテンとの平行度を維持する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
さらに、型締装置の型締力によって可動プラテンが変形したり傾斜したりすることによって発生する前記可動金型と固定金型との同芯度のずれ、及び、前記可動金型のパーティング面と固定金型のパーティング面との平行度のずれを防止する技術、温度分布に起因する可動プラテンや固定プラテンの熱変形によって発生する前記可動金型と固定金型との同芯度のずれ、及び、前記可動金型のパーティング面と固定金型のパーティング面との平行度のずれを防止する技術等も提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−217302号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の型締装置においては、型締装置を構成する部材として精度の高い部材を使用したり、型締装置を構成する各部材の組立調整を入念に行うことによって、可動金型と固定金型との同芯度のずれ、及び、可動金型のパーティング面と固定金型のパーティング面との平行度のずれを防止するようになっている。そのため、前記型締装置を構成する部材のコストが高くなり、各部材の組立調整に時間がかかるので、前記型締装置の製造コストが高くなってしまう。
【0008】
さらに、成形機の水平度が変化したり、型締装置が偏荷重を受けた場合には、前記型締装置の精度が低下しやすいので、金型装置自体の精度が高くても、該金型装置における可動金型と固定金型との同芯度、及び、可動金型のパーティング面と固定金型のパーティング面との平行度がずれてしまう。
【0009】
本発明は、前記従来の型締装置の問題点を解決して、型締装置を構成する部材のコストを低下させることができ、各部材の組立調整の時間を短くすることができ、かつ、金型装置における可動金型と固定金型との同芯度、及び、可動金型の合わせ面と固定金型の合わせ面との平行度を高く保つことができる自動調芯型締装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の自動調芯型締装置においては、固定金型及び可動金型を備え、前記固定金型と可動金型との合わせ面にキャビティが形成される金型装置と、前記固定金型が取り付けられた固定金型支持装置と、前記可動金型が揺動可能に取り付けられた可動金型支持装置と、該可動金型支持装置を前進又は後退させる駆動装置とを有し、前記可動金型は、前記可動金型支持装置に対して揺動可能なフローティング支持部材に取り付けられ、該フローティング支持部材は、前記可動金型支持装置の凹部に配設された自動調芯ベアリングを介して前記可動金型支持装置に取り付けられる。
【0012】
本発明の更に他の自動調芯型締装置においては、さらに、前記可動金型は、前記可動金型支持装置に対し、多方向に揺動自在に支持されている。
【0014】
本発明の更に他の自動調芯型締装置においては、さらに、前記金型装置は、前記固定金型と可動金型とが同芯となり、かつ、前記固定金型と可動金型との合わせ面が平行となる同芯平行保持装置を備える。
【0015】
本発明の更に他の自動調芯型締装置においては、さらに、前記同芯平行保持装置は、前記固定金型又は可動金型に取り付けられたガイドポスト及び前記可動金型又は固定金型に形成されたガイドポスト収容孔である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の自動調芯型締装置は、各種の装置や用途に適用することができるものであるが、本実施の形態においては、説明の都合上、射出成形機に適用した場合について説明する。
【0017】
図2は本発明の実施の形態における射出成形機の概略を示す側面図である。
【0018】
図において、10は射出成形機、50は射出装置、30は該射出装置50と対向して配設された型締装置、34は前記射出装置50及び型締装置30を支持する成形機フレーム、70は該成形機フレーム34によって支持されるとともに、射出装置50を支持する射出装置フレーム、63は該射出装置フレーム70の長手方向に配設されたガイド、39は固定金型36及び可動金型35から成る金型装置である。
【0019】
そして、本実施の形態においては、前記射出装置50の加熱シリンダ51内で加熱され、溶融させられた樹脂を金型装置39のキャビティ38に充填し、該キャビティ38内で冷却し、固化させ、次に、金型装置39の型開を行って成形品を取り出すようになっている。
【0020】
ところで、前記成形品がレンズ、導光板等の光学部品やCD−ROM、DVD−ROM等のディスク基板のような精密部品である場合には、可動金型35の直進性と型締装置30から前記可動金型35を介してキャビティ38内の樹脂に加えられる型締力の均一性とが必要とされる。例えば、射出装置50から溶融させられた樹脂が射出されて金型装置39のキャビティ38に充填されるときや型締のときのように可動金型35が固定金型36に対してわずかに移動するときに、可動金型35のパーティング面(合わせ面)と固定金型36のパーティング面(合わせ面)とが厳密に平行な状態を維持することが重要である。また、成形品を取り出すために型開を行うときにも、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とが厳密に平行な状態を維持することが必要とされる。すなわち、前記可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面との平行度を厳密に保つことが必要である。
【0021】
さらに、前記可動金型35及び固定金型36の精度が高いため、前記可動金型35の中心軸と固定金型36の中心軸とが厳密に一致した状態で金型装置39の型閉や型開を行うことが必要である。つまり、可動金型35と固定金型36とが厳密に同芯となる状態を維持すること、すなわち、同芯度を厳密に保つことが必要である。
【0022】
なお、前記樹脂は、例えば、熱可塑性樹脂であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネイト、ポリアミド、ポリアセタール等であるが、いかなるものであってもよい。また、前記成形品は、光学部品、ディスク基板等以外のものであってもよく、精密部品でなくてもよく、例えば、自動車の内装部品やボンネットのようなものでもよい。
【0023】
さらに、前記射出成形機10は、射出装置50、金型装置39及び型締装置30が横方向に配置され、可動金型35が図における左右方向に移動させられる横置型のものであるが、射出装置50、金型装置39及び型締装置30が上下方向に配置され、可動金型35が上下方向に移動させられる縦置型のものであってもよい。
【0024】
ここで、前記射出装置フレーム70によってボールねじ軸65が回転自在に支持され、該ボールねじ軸65の一端がモータ64に連結される。また、前記ボールねじ軸65とボールねじナット66とが螺(ら)合させられ、該ボールねじナット66と射出装置50とがスプリング67及びブラケット68を介して連結される。したがって、前記モータ64を正方向及び逆方向に駆動すると、該モータ64の回転運動は、ボールねじ軸65とボールねじナット66との組合せ、すなわち、ボールねじ機構71によって直線運動に変換され、該直線運動がブラケット68に伝達される。そして、該ブラケット68が前記ガイド63に沿って図における左右方向に移動させられ、射出装置50が進退させられる。
【0025】
また、前記ブラケット68には、前方(図における左方)に向けて加熱シリンダ51が固定され、該加熱シリンダ51の前端(図における左端)にノズル54が配設される。そして、前記加熱シリンダ51にホッパ53が配設されるとともに、加熱シリンダ51の内部にはスクリュ52が進退(図における左右方向に移動)自在に、かつ、回転自在に配設され、該スクリュ52の後端(図における右端)が支持部材55によって支持される。
【0026】
そして、該支持部材55には第1サーボモータ56が取り付けられ、該第1サーボモータ56を駆動することによって発生させられた回転がタイミングベルト72を介して前記スクリュ52に伝達されるようになっている。
【0027】
また、前記射出装置フレーム70には、スクリュ52と平行にボールねじ軸58が回転自在に支持されるとともに、該ボールねじ軸58と第2サーボモータ61とがタイミングベルト62を介して連結される。そして、前記ボールねじ軸58の前端(図における左端)は、支持部材55に固定されたボールねじナット59と螺合させられる。したがって、前記第2サーボモータ61を駆動すると、該第2サーボモータ61の回転運動は、ボールねじ軸58とボールねじナット59との組合せ、すなわち、ボールねじ機構73によって直線運動に変換され、該直線運動が支持部材55に伝達される。
【0028】
次に、前記構成の射出装置50の動作について説明する。
【0029】
まず、計量工程においては、第1サーボモータ56を駆動し、タイミングベルト72を介してスクリュ52を回転させ、該スクリュ52を所定の位置まで後退(図における右方に移動)させる。このとき、ホッパ53から供給された樹脂は、加熱シリンダ51内において加熱され、溶融させられ、スクリュ52の後退に伴って該スクリュ52の前方に溜(た)められる。
【0030】
次に、射出工程においては、前記ノズル54を固定金型36に押し付け、第2サーボモータ61を駆動し、タイミングベルト62を介してボールねじ軸58を回転させる。このとき、支持部材55は前記ボールねじ軸58の回転に伴って移動させられ、前記スクリュ52を前進(図における左方に移動)させるので、該スクリュ52の前方に溜められた樹脂はノズル54から射出され、固定金型36と可動金型35との間に形成されたキャビティ38内に充填される。
【0031】
次に、前記型締装置30について説明する。
【0032】
該型締装置30は、固定金型支持装置としての固定プラテン11、トグルサポート46、前記固定プラテン11とトグルサポート46との間に架設された複数本、例えば、四本のタイバー33、前記固定プラテン11と対向して配設され、前記タイバー33に沿って進退自在に配設された可動金型支持装置としての可動プラテン31、及び、該可動プラテン31と前記トグルサポート46との間に配設されたトグル機構40を備える。ここで、前記固定プラテン11は、下端に取付部15を備え、該取付部15が取付ボルト21によって、成形機フレーム34の上面に取り付けられる。そして、前記固定プラテン11及び可動プラテン31に、互いに対向させて前記固定金型36及び可動金型35が、それぞれ、取り付けられる。
【0033】
前記トグル機構40は、サーボモータ、油圧シリンダ装置等の駆動源を備えるトグル駆動装置75によってクロスヘッド45をトグルサポート46と可動プラテン31との間で進退させることによって、該可動プラテン31をタイバー33に沿って進退させ、可動金型35を固定金型36に対して接離させて、型閉、型締及び型開を行うようになっている。そして、前記トグル機構40とトグル駆動装置75によって、可動金型支持装置としての可動プラテン31を前進又は後退させる駆動装置が構成される。
【0034】
そのために、前記トグル機構40は、前記クロスヘッド45に対して揺動自在に支持されたトグルレバー49、前記トグルサポート46に対して揺動自在に支持されたトグルレバー44、前記可動プラテン31のトグル取付部47に対して揺動自在に支持されたトグルアーム43から成り、前記トグルレバー44とトグルレバー49との間、及び、トグルレバー44とトグルアーム43との間が、それぞれ、リンク結合される。
【0035】
また、前記トグルサポート46の背面(図における左側面)に取り付けられたトグル駆動装置75の駆動力は、図における横方向に往復動する駆動力伝達ロッド48を介してクロスヘッド45に伝達されるようになっている。ここで、前記トグル駆動装置75が駆動源としてサーボモータを備える場合、該サーボモータの回転運動を直線運動に変換するための図示されないボールねじ機構を備える。該ボールねじ機構は、互いに螺合するボールねじ軸とボールねじナットとから成り、一方の部材、例えば、該ボールねじナットがサーボモータによって回転させられると、他方の部材、例えば、ボールねじ軸が軸方向に移動させられることによって、回転運動が直線運動に変換される。そして、前記他方の部材に接続された駆動力伝達ロッド48が往復動させられる。また、前記トグル駆動装置75が駆動源として油圧シリンダ装置を備える場合、該油圧シリンダ装置のピストンに接続されたピストンロッドが油圧によって往復動させられる。そして、前記ピストンロッドに接続された駆動力伝達ロッド48が往復動させられる。
【0036】
したがって、前記トグル駆動装置75を駆動すると、駆動力伝達ロッド48の直線運動がクロスヘッド45に伝達され、該クロスヘッド45は図における左右方向に進退させられる。すなわち、該クロスヘッド45を前進 (図における左方に移動)させると、トグル機構40が伸展して可動プラテン31が前進させられ、型閉が行われ、前記クロスヘッド45を後退 (図における右方に移動)させると、トグル機構40が屈曲して可動プラテン31が後退させられ、型開が行われる。
【0037】
なお、前記可動プラテン31は、タイバー33に対応する位置にタイバー挿入孔が形成され、該タイバー挿入孔に挿入されたタイバー33によって支持された状態で該タイバー33に沿って進退させられる。そのため、可動プラテン31及び可動金型35の重量は、前記タイバー33によって支持される。
【0038】
また、該可動プラテン31の背面にはエジェクタ装置77が配設され、該エジェクタ装置77は、前記可動金型35を貫通して延び、前端 (図における左端)をキャビティ38に臨ませる図示されないエジェクタピン、該エジェクタピンの後方 (図における右方) に配設された後述されるエジェクタロッド76(図1を参照)、及び、該エジェクタロッド76の後方に配設されたエジェクタ駆動装置79を有する。なお、該エジェクタ駆動装置79は、例えば、サーボモータ等のエジェクタ駆動源を備え、ボールねじ機構によって回転運動を直線運動に変換して、前記エジェクタロッド76を往復動させるようになっている。
【0039】
したがって、前記サーボモータを駆動すると、該サーボモータの回転運動が、ボールねじ機構によって直線運動に変換され、該直線運動が前記エジェクタロッド76に伝達され、該エジェクタロッド及びエジェクタピンが図における左右方向に進退させられる。
【0040】
次に本発明の実施の形態における自動調芯型締装置について詳細に説明する。
【0041】
図1は本発明の実施の形態における自動調芯型締装置の側面図である。
【0042】
本実施の形態において、可動金型35は、図1に示されるように、フローティング支持部材としてのフローティングプレート81を介して可動プラテン31に取り付けられる。なお、図2においては、金型装置39が型閉された状態が示されていたのに対し、図1においては、金型装置39が型開された状態が示されている。ここで、前記可動プラテン31の金型取付面には、ベアリング収容凹部82が形成され、該ベアリング収容凹部82内に自動調芯ベアリング83が収容されている。本実施の形態において、該自動調芯ベアリング83は、外輪83a、内輪83b及びローラ83cを有するローラベアリングであり、前記ローラ83cが外輪83aと内輪83bとの間に転動自在に配設されている。そして、前記外輪83aに球面軌道を備え、ローラ83cが二列になるように配設されているので、前記自動調芯ベアリング83は、外輪83aと内輪83bの中心軸間のミスアライメント及び角運動に適応することができる。
【0043】
また、前記ベアリング収容凹部82は大径部の奥(図1において左側)に浅い小径部を備える。そして、前記大径部の奥行きの寸法は前記自動調芯ベアリング83の外輪83aの幅の寸法とほぼ等しく、前記大径部の内径の寸法は前記自動調芯ベアリング83の外輪83aの外径の寸法とほぼ等しい。そのため、前記自動調芯ベアリング83の外輪83aを前記ベアリング収容凹部82の大径部に嵌入することができる。この場合、前記外輪83aの後端面(図1における左側面)は前記ベアリング収容凹部82の大径部と小径部との境界である段部に当接する。また、前記外輪83aの前端面(図1における右側面)は、可動プラテン31の金型取付面に取り付けられたベアリング支持部材84に当接する。これにより、前記自動調芯ベアリング83は軸方向に移動不能に可動プラテン31に取り付けられる。
【0044】
そして、前記自動調芯ベアリング83の内輪83bには、フローティングプレート81の突出部81aが嵌入される。該突出部81aの奥行きの寸法は前記自動調芯ベアリング83の内輪83bの幅の寸法とほぼ等しく、前記突出部81aの外径の寸法は前記自動調芯ベアリング83の内輪83bの内径の寸法とほぼ等しい。そのため、前記自動調芯ベアリング83の内輪83bに前記フローティングプレート81の突出部81aを嵌入することができる。このように、前記フローティングプレート81は、自動調芯ベアリング83を介して可動プラテン31に取り付けられているので、該可動プラテン31に対して多方向に支持されている。詳しくは、前記自動調芯ベアリング83の外輪83a、内輪83bの球面中心を不動点として、前記フローティングプレート81は、前記自動調芯ベアリング83に多方向に揺動自在に支持されている。要するに、上下方向、左右方向等あらゆる方向に揺動自在に支持されている。また、実施の形態では、自動調芯ベアリング83を使用しているので、前記フローティングプレート81は、前記可動プラテン31に対して回転可能にも支持されている。
【0045】
なお、前記フローティングプレート81の内部には、軸方向に貫通するエジェクタロッド挿入孔86が形成されている。該エジェクタロッド挿入孔86の内径は、エジェクタロッド76よりも大径であり、該エジェクタロッド76が軸方向に移動可能となっている。そのため、該エジェクタロッド76は、エジェクタ駆動装置79の駆動力を、フローティングプレート81の金型取付面に取り付けられた可動金型35内に配設された図示されないエジェクタピンに伝達することができる。
【0046】
そして、固定金型36のパーティング面には二本のガイドポスト(ガイドピン)85aが取り付けられている。なお、該ガイドポスト85aの数は、単数であってもよいし三本以上であってもよい。また、可動金型35のパーティング面には、前記ガイドポスト85aと対応する位置にガイドポスト収容孔85bが形成されている。前記ガイドポスト収容孔85bの深さの寸法はガイドポスト85aの長さの寸法より十分に大きく、金型装置39が型閉された状態において、ガイドポスト85aの全体が前記ガイドポスト収容孔85bの内部に完全に収容されるようになっている。
【0047】
この場合、前記ガイドポスト85aは固定金型36のパーティング面に対して厳密に垂直となるように取り付けられ、前記ガイドポスト収容孔85bは可動金型35のパーティング面に対して厳密に垂直となるように形成されている。また、前記ガイドポスト85aの外周面及びガイドポスト収容孔85bの内周面は、該ガイドポスト収容孔85bがガイドポスト85aに対してスムーズに、かつ、がたつきがないようにスライドすることができるように加工されている。これにより、金型装置39の型閉、型開等の工程において、可動金型35がガイドポスト85aによってガイドされながら前進又は後退するので、前記固定金型36と可動金型35とが高い同芯度を保持し、かつ、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とが高い平行度を保持することができる。すなわち、前記ガイドポスト85a及びガイドポスト収容孔85bによって、金型装置39の同芯平行保持装置85が構成される。
【0048】
なお、本実施の形態においては、ガイドポスト85aが固定金型36のパーティング面に取り付けられ、ガイドポスト収容孔85bが可動金型35のパーティング面に形成された例について説明するが、ガイドポスト85aが可動金型35のパーティング面に取り付けられ、ガイドポスト収容孔85bが固定金型36のパーティング面に形成されていてもよい。
【0049】
なお、前記射出成形機10は、図示されない制御装置を有する。該制御装置は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、キーボード、マウス等の入力手段、CRT、液晶ディスプレイ等の表示手段、通信インターフェイス等を備え、前記型締装置30、射出装置50、自動調芯型締装置等の動作を含む射出成形機10の全ての動作を制御する。なお、前記制御装置は、他の装置を制御する制御装置と一体的に形成されたものであってもよいし、他の装置を制御する制御装置の中に構築されたシステムであってもよい。
【0050】
次に、前記構成の自動調芯型締装置の動作について説明する。
【0051】
まず、前記動作の説明を行う前に金型装置39を固定プラテン11及び可動プラテン31に取り付けるための作業について説明する。
【0052】
可動金型35及び固定金型36をセットした状態の金型装置39をクレーン等の搬送手段で前記固定プラテン11及び可動プラテン31の間に搬入する。前記金型装置39の中心と前記固定プラテン11の中心とが一致すると、前記固定プラテン11に固定金型36を本締めして取り付け、前記型締装置30を駆動させて型閉を行わせ、前記可動プラテン31に可動金型35を仮止めして取り付ける。次に、前記金型装置39をクレーン等の搬送手段から開放するとともに、前記可動金型35と固定金型36との取り合いを解除する。
【0053】
次に、前記型締装置30を駆動させて型締を行わせ、前記フローティングプレート81に前記可動金型35をならわせる。このことにより、前記フローティングプレート81、可動金型35及び固定金型36の相対位置が確定され、それぞれの軸芯が精度良く位置決めされる。
【0054】
次に、前記可動プラテン31に可動金型35を本締めして取り付ける。
【0055】
そして、図1に示されるような金型装置39が型開された状態において、型締装置30が動作を開始すると、該型締装置30によって可動プラテン31が前進させられる。型開された状態においては、トグル機構40が収縮してトグルレバー44とトグルアーム43とが折れ曲がっている、すなわち、トグルレバー44の中心軸とトグルアーム43の中心軸とが180度以下の角度で交差している。そして、トグル駆動装置75によってクロスヘッド45が前進させられると、前記トグルレバー44とトグルアーム43との折れ曲がりの度合いが小さくなり、トグルレバー44の中心軸とトグルアーム43の中心軸との角度が徐々に180度に近付いていく、すなわち、トグル機構40が徐々に伸張する。すると、可動プラテン31がタイバー33に沿って前進し、可動プラテン31に取り付けられた可動金型35のパーティング面と固定プラテン11に取り付けられた固定金型36のパーティング面との間隔が狭まっていく。
【0056】
この場合、前記可動プラテン31が固定プラテン11に対して平行なまま前進する、すなわち、可動プラテン31の金型取付面と固定プラテン11の金型取付面とが平行度を保持しつつ、前記可動プラテン31が固定プラテン11に接近していくことが理想的である。しかし、トグル機構40においては、トグルレバー44とトグルレバー49との間、及び、トグルレバー44とトグルアーム43との間のリンク結合に不可避的な寸法公差としてのがた(遊び)が存在し、タイバー33と可動プラテン31のタイバー挿入孔との間にも不可避的な寸法公差としてのがたが存在し、可動プラテン31及びフローティングプレート81、可動金型35の重量により、タイバー33も撓(たわ)みが存在する。そのため、可動プラテン31と固定プラテン11とが高い同芯度を保持すること、及び、可動プラテン31の金型取付面と固定プラテン11の金型取付面とが高い平行度を保持することが困難である。さらに、重量物である可動プラテン31及び可動金型35の重量がタイバー33によって支持されているので、該タイバー33が極わめてわずかではあるが下方向に弾性変形する、すなわち、湾曲して垂れ下がった状態となる。そのため、可動プラテン31と固定プラテン11とが高い同芯度を保持すること、及び、可動プラテン31の金型取付面と固定プラテン11の金型取付面とが高い平行度を保持することはさらに困難である。
【0057】
しかし、本実施の形態においては、可動金型35は、フローティングプレート81を介して可動プラテン31に取り付けられている。そして、前記フローティングプレート81は、自動調芯ベアリング83を介して多方向に揺動自在に可動プラテン31に取り付けられているので、前記可動金型35は可動プラテン31に対して多方向に揺動自在となっている。また、前記可動金型35はガイドポスト85aによってガイドされながら前進する。そのため、可動プラテン31と固定プラテン11とが同芯度を保持していなくても、また、可動プラテン31の金型取付面と固定プラテン11の金型取付面とが平行度を保持していなくても、可動金型35と固定金型36とが高い同芯度を保持し、かつ、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とが高い平行度を保持した状態で、前記可動金型35が前進することができる。要するに、前記可動金型35がガイドポスト85aに沿って固定金型36側に移動する際に、前記フローティングプレート81が可動プラテンに対して自動調芯ベアリング83の前記不動点を中心に揺動することができるので、前記可動金型35は前記ガイドポスト85aに無理なく沿って移動することができる。
【0058】
これにより、該可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とは、可動金型35と固定金型36とが高い同芯度を保持し、かつ、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とが高い平行度を保持した状態で、互いに接触して、金型装置39は型閉された状態となる。そして、図1に示されるように、可動金型35と固定金型36とのパーティング面が互いに密着し、キャビティ38が形成される。
【0059】
続いて、射出装置50が作動し、加熱シリンダ51のノズル54が前記固定金型36の図示されないスプルーブッシュに押し付けられ、加熱され、溶融させられた樹脂が前記ノズル54から射出される。そして、該ノズル54から射出された樹脂は、図示されないスプルー及びランナを通って、キャビティ38内に充填される。
【0060】
次に、トグル駆動装置75が更にクロスヘッド45を前進させる方向に力を発生すると、トグル機構40を介して可動プラテン31に押圧力が加えられる。そして、可動金型35のパーティング面が固定金型36のパーティング面に対して押圧され、金型装置39の型締が行われる。該型締においても可動金型35のパーティング面はわずかに前進するが、可動プラテン31と固定プラテン11とが同芯度を保持していなくても、また、可動プラテン31の金型取付面と固定プラテン11の金型取付面とが平行度を保持していなくても、可動金型35と固定金型36とが高い同芯度を保持し、かつ、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とが高い平行度を保持した状態で、前記可動金型35が前進することができる。そのため、可動金型35と固定金型36とが高い同芯度を保持し、かつ、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とが高い平行度を保持した状態で、金型装置39は型締された状態となる。
【0061】
なお、ノズル54から射出された樹脂がキャビティ38内に充填される場合に、前記樹脂の圧力によって可動金型35がわずかではあるが後退させられるときがある。このときも、該可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とが高い平行度を保持した状態で、前記可動金型35は後退する。
【0062】
続いて、前記樹脂がある程度冷却されると、型締装置30によって可動プラテン31が後退させられる。この場合、トグル駆動装置75によってクロスヘッド45が後退させられると、トグル機構40が徐々に収縮し、可動プラテン31がタイバー33に沿って後退する。これにより、前記可動プラテン31に取り付けられた可動金型35のパーティング面が、固定プラテン11に取り付けられた固定金型36のパーティング面から離れて型開される。ここで、前記可動金型35はガイドポスト85aによってガイドされながら後退する。そのため、可動プラテン31と固定プラテン11とが同芯度を保持していなくても、また、可動プラテン31の金型取付面と固定プラテン11の金型取付面とが平行度を保持していなくても、可動金型35と固定金型36とが高い同芯度を保持し、かつ、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とが高い平行度を保持した状態で、前記可動金型35が後退することができる。
【0063】
そして、キャビティ38が開放され、成形された成形品を取り出せる状態になる。すると、エジェクタ駆動装置79が作動して、エジェクタロッド76が前進させられる。そのため、図示されないエジェクタピンの前端面が前記キャビティ38の可動金型35側の壁面から突出するので、前記キャビティ38内の成形品は、外部へ突き出される、すなわち、エジェクトされる。これにより、キャビティ38の形状に対応した形状を有する樹脂製の成形品を取り出すことができる。
【0064】
このように、本実施の形態においては、フローティングプレート81が自動調芯ベアリング83を介して可動プラテン31に揺動自在に取り付けられ、前記フローティングプレート81に可動金型35が取り付けられているので、該可動金型35は可動プラテン31に対して多方向に揺動自在となっている。また、前記可動金型35は、固定金型36に取り付けられたガイドポスト85aによってガイドされながら前進する。
【0065】
そのため、可動プラテン31と固定プラテン11とが同芯度を保持していなくても、また、可動プラテン31の金型取付面と固定プラテン11の金型取付面とが平行度を保持していなくても、可動金型35と固定金型36とが高い同芯度を保持し、かつ、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とが高い平行度を保持した状態で、前記可動金型35が移動することができる。したがって、キャビティ38内の樹脂には常に均一な力が加えられるので、品質の高い成形品を得ることができる。
【0066】
特に、成形品がレンズ、導光板等の光学部品やCD−ROM、DVD−ROM等のディスク基板のような精密部品である場合、キャビティ38内の樹脂に加えられる力が不均一になると、樹脂の屈折率が変化して品質が低下するが、本実施の形態においては、前記樹脂に均一な力が加えられるので、品質の高い成形品を得ることができる。また、成形品がディスク基板のように扁(へん)平な形状を有する精密部品であっても、可動金型35と固定金型36とが高い同芯度を保持し、かつ、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とが高い平行度を保持するので、前記成形品の厚さにばらつきが発生することがない。
【0067】
また、可動金型35が可動プラテン31に対して多方向に揺動自在に取り付けられているので、可動プラテン31と固定プラテン11とが同芯度を保持していなくても、また、可動プラテン31の金型取付面と固定プラテン11の金型取付面とが平行度を保持していなくても、前記可動金型35のガイドポスト収容孔85bがガイドポスト85aに対してスムーズにスライドすることができる。そのため、前記ガイドポスト85aやガイドポスト収容孔85bに無理な力が加わることがないので、前記ガイドポスト85aやガイドポスト収容孔85bの摩耗や損傷を防止することができる。しかも、金型装置39の型閉、型締及び型開の動作がスムーズに行われ、成形品の成形精度が向上する。
【0068】
さらに、可動プラテン31と固定プラテン11とが同芯度を保持していなくても、また、可動プラテン31の金型取付面と固定プラテン11の金型取付面とが平行度を保持していなくても、可動金型35と固定金型36とが高い同芯度を保持し、かつ、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とが高い平行度を保持することができるので、トグル機構40におけるリンク結合やタイバー33と可動プラテン31のタイバー挿入孔との間にがたが存在しても、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面との平行度が低下することがない。そのため、トグル機構40におけるリンク結合やタイバー33と可動プラテン31のタイバー挿入孔との間に存在するがたをなくすために、型締装置30を構成する部材として精度の高い部材を使用したり、型締装置30を構成する各部材の組立調整を入念に行う必要がない。したがって、前記型締装置30を構成する部材のコストを低くし、各部材の組立調整にかかる時間を短くして、前記型締装置30の製造コストを低くすることができる。
【0069】
さらに、重量物である可動プラテン31及び可動金型35の重量がタイバー33によって支持されているために該タイバー33が湾曲して垂れ下がった状態となっても、可動金型35と固定金型36との同芯度が低下したり、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面との平行度が低下したりすることがない。そのため、タイバー33の強度を向上させる必要がない。また、可動プラテン31の重量を支持するために、リニアガイドウェイ等のガイド装置を使用する必要もない。
【0070】
さらに、可動プラテン31と固定プラテン11とが同芯度を保持していなくても、また、可動プラテン31の金型取付面と固定プラテン11の金型取付面とが平行度を保持していなくても、可動金型35と固定金型36とが高い同芯度を保持し、かつ、可動金型35のパーティング面と固定金型36のパーティング面とが高い平行度を保持することができるので、成形品の精度が可動プラテン31の金型取付面と固定プラテン11の金型取付面との平行度に依存しなくなる。そのため、射出成形機10の水平度が変化したり、型締装置30が偏荷重を受けた場合でも成形品の精度が低下することがない。また、熱的な変動によって型締装置30が変形したり、経年変化によって型締装置30が変形したりしても、成形品の精度が低下することがない。したがって、前記射出成形機10全体のランニングコストを低くすることができる。
【0071】
さらに、可動金型35がフローティングプレート81に取り付けられることによって可動プラテン31に対して多方向に揺動自在となるので、可動金型35に多方向に揺動自在に取り付けられるための特別な加工を施す必要がない。そのため、金型装置39の加工が容易となり、金型装置39の加工精度を向上させることができるとともに製造コストを低くすることができる。
【0072】
要するに、トグル機構40のリンクピンのガタ及び可動プラテン31等の荷重によるタイバー33の垂れ下がりにより、可動プラテン31と固定プラテン11の同芯度及び金型取り付け面の平行度が狂ったとしても、固定金型36に対し可動金型35は型閉状態において、ガイドポスト85aに沿って無理なく移動することができるので、固定金型36と可動金型35は、同芯に、かつ、平行に型合わせすることができる。
【0073】
なお、本発明の前記実施の形態では、前記可動プラテン31に対して可動金型35を多方向に揺動自在に支持するために、自動調芯ベアリング30を使用したが、これに限定されることはなく、例えば、ユニバーサルジョイントのように複数のピン連結で多方向に揺動自在に支持することもできる。また、前記可動金型35は上下方向に微動することが多いので、前記可動プラテン31に対して可動金型35を上下方向のみ揺動自在に支持することもできる。また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0074】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、自動調芯型締装置においては、固定金型及び可動金型を備え、前記固定金型と可動金型との合わせ面にキャビティが形成される金型装置と、前記固定金型が取り付けられた固定金型支持装置と、前記可動金型が揺動可能に取り付けられた可動金型支持装置と、該可動金型支持装置を前進又は後退させる駆動装置とを有し、前記可動金型は、前記可動金型支持装置に対して揺動可能なフローティング支持部材に取り付けられ、該フローティング支持部材は、前記可動金型支持装置の凹部に配設された自動調芯ベアリングを介して前記可動金型支持装置に取り付けられる。
【0075】
この場合、可動金型支持装置と固定金型支持装置とが同芯度を保持していなくても、また、可動金型支持装置と固定金型支持装置とが平行度を保持していなくても、可動金型と固定金型とが高い同芯度を保持し、かつ、可動金型の合わせ面と固定金型の合わせ面とが高い平行度を保持することができる。そのため、精度が高く品質の高い成形品を得ることができる。また、駆動装置における各部のがたをなくすために、駆動装置を構成する部材として精度の高い部材を使用したり、駆動装置を構成する各部材の組立調整を入念に行う必要がない。したがって、駆動装置を構成する部材のコストを低くし、各部材の組立調整にかかる時間を短くして、前記駆動装置の製造コストを低くすることができる。
【0077】
この場合、可動金型に揺動可能に取り付けられるための特別な加工を施す必要がない。そのため、金型装置の加工が容易となり、金型装置の加工精度を向上させることができるとともに製造コストを低くすることができる。また、可動金型に無理な力が加わることがないので、金型装置の型閉、型締及び型開の動作がスムーズに行われ、成形品の成形精度が向上する。
【0079】
この場合、簡単な構成でフローティング支持部材を揺動可能に可動金型支持装置に取り付けることができる。
【0080】
更に他の自動調芯型締装置においては、さらに、前記金型装置は、前記固定金型と可動金型とが同芯となり、かつ、前記固定金型と可動金型との合わせ面が平行となる同芯平行保持装置を備える。
【0081】
この場合、可動金型支持装置と固定金型支持装置とが同芯度を保持していなくても、また、可動金型支持装置と固定金型支持装置とが平行度を保持していなくても、可動金型と固定金型とが高い同芯度を保持し、かつ、可動金型の合わせ面と固定金型の合わせ面とが高い平行度を保持した状態で、前記可動金型が移動することができる。したがって、キャビティ内の樹脂には常に均一な力が加えられるので、品質の高い成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における自動調芯型締装置の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態における射出成形機の概略を示す側面図である。
【符号の説明】
11 固定プラテン
31 可動プラテン
35 可動金型
36 固定金型
38 キャビティ
39 金型装置
81 フローティングプレート
83 自動調芯ベアリング
85 同芯平行保持装置
85a ガイドポスト
85b ガイドポスト収容孔
Claims (4)
- (a)固定金型及び可動金型を備え、前記固定金型と可動金型との合わせ面にキャビティが形成される金型装置と、
(b)前記固定金型が取り付けられた固定金型支持装置と、
(c)前記可動金型が揺動可能に取り付けられた可動金型支持装置と、
(d)該可動金型支持装置を前進又は後退させる駆動装置とを有し、
(e)前記可動金型は、前記可動金型支持装置に対して揺動可能なフローティング支持部材に取り付けられ、
(f)該フローティング支持部材は、前記可動金型支持装置の凹部に配設された自動調芯ベアリングを介して前記可動金型支持装置に取り付けられることを特徴とする自動調芯型締装置。 - 前記可動金型は、前記可動金型支持装置に対し、多方向に揺動自在に支持されている請求項1に記載の自動調芯型締装置。
- 前記金型装置は、前記固定金型と可動金型とが同芯となり、かつ、前記固定金型と可動金型との合わせ面が平行となる同芯平行保持装置を備える請求項1又は2に記載の自動調芯型締装置。
- 前記同芯平行保持装置は、前記固定金型又は可動金型に取り付けられたガイドポスト及び前記可動金型又は固定金型に形成されたガイドポスト収容孔である請求項3に記載の自動調芯型締装置。
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