JP3184599B2 - 耐熱性絶縁フイルム - Google Patents
耐熱性絶縁フイルムInfo
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- JP3184599B2 JP3184599B2 JP9509292A JP9509292A JP3184599B2 JP 3184599 B2 JP3184599 B2 JP 3184599B2 JP 9509292 A JP9509292 A JP 9509292A JP 9509292 A JP9509292 A JP 9509292A JP 3184599 B2 JP3184599 B2 JP 3184599B2
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- Japan
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- film
- compound
- propylene
- alkenylsilane
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性に優れたポリプロ
ピレンの絶縁フイルムに関する。詳しくは、特定の共重
合体から得られるフイルムに特定の処理を行って得られ
る耐熱性の絶縁フイルムに関する。
ピレンの絶縁フイルムに関する。詳しくは、特定の共重
合体から得られるフイルムに特定の処理を行って得られ
る耐熱性の絶縁フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンのフイルムは比較的機械
物性に優れしかも電気特性に優れているためコンデンサ
ー用などの絶縁フイルムとして多くの用途に利用されて
いる。
物性に優れしかも電気特性に優れているためコンデンサ
ー用などの絶縁フイルムとして多くの用途に利用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリプロピレンフイル
ムの問題点としてはそのポリマーの属性から、耐熱性に
劣るという問題があり、フイルムに成形した後、種々の
方法で架橋することが考えられるが(特開平3-33138
)、架橋の進行が必ずしも高温での絶縁特性に結び付
かないという問題があった。
ムの問題点としてはそのポリマーの属性から、耐熱性に
劣るという問題があり、フイルムに成形した後、種々の
方法で架橋することが考えられるが(特開平3-33138
)、架橋の進行が必ずしも高温での絶縁特性に結び付
かないという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決して高温での絶縁特性に優れたポリプロピレンフイ
ルムについて鋭意探索し本発明を完成した。
解決して高温での絶縁特性に優れたポリプロピレンフイ
ルムについて鋭意探索し本発明を完成した。
【0005】即ち本発明は、プロピレンと下記一般式
(化2)
(化2)
【化2】 (式中nは0〜12、pは1〜3、Rは炭素数1〜12
の炭化水素残基。)で表されるアルケニルシランの共重
合体と少なくとも2つの不飽和結合を含有する化合物と
の混合物を溶融成形して得た成形物を少なくとも一方向
に延伸して得たフイルムに放射線を照射してなる耐熱性
絶縁フイルムである。
の炭化水素残基。)で表されるアルケニルシランの共重
合体と少なくとも2つの不飽和結合を含有する化合物と
の混合物を溶融成形して得た成形物を少なくとも一方向
に延伸して得たフイルムに放射線を照射してなる耐熱性
絶縁フイルムである。
【0006】本発明の絶縁フイルムについてその製法を
示すことで以下に詳述する。
示すことで以下に詳述する。
【0007】本発明において用いられるアルケニルシラ
ンは上記一般式(化2)で表される化合物である。
ンは上記一般式(化2)で表される化合物である。
【0008】具体的にはビニルシラン、アリルシラン、
ブテニルシラン、ペンテニルシランなどが例示できる。
ブテニルシラン、ペンテニルシランなどが例示できる。
【0009】本発明においてはプロピレンとアルケニル
シランの共重合体のプロピレンの一部を他のオレフィン
に変え共重合した共重合体を利用することもでき、他の
オレフィンとしてはエチレン、ブテン-1、ペンテン-1、
ヘキセン-1、2-メチルペンテン、ヘプテン-1、オクテン
-1などが例示され、全重合体の10wt%未満となる様に共
重合したものが利用できる。
シランの共重合体のプロピレンの一部を他のオレフィン
に変え共重合した共重合体を利用することもでき、他の
オレフィンとしてはエチレン、ブテン-1、ペンテン-1、
ヘキセン-1、2-メチルペンテン、ヘプテン-1、オクテン
-1などが例示され、全重合体の10wt%未満となる様に共
重合したものが利用できる。
【0010】本発明においてプロピレンとアルケニルシ
ランの共重合体は、不活性溶媒を使用する溶媒法の他に
塊状重合法、気相重合法で製造することができる。また
製造するに用いる触媒としては、遷移金属化合物と有機
金属化合物からなる触媒を用いるのが一般的であり、遷
移金属化合物としてはハロゲン化チタンが、有機金属化
合物としては有機アルミニウム化合物が好ましく用いら
れる。
ランの共重合体は、不活性溶媒を使用する溶媒法の他に
塊状重合法、気相重合法で製造することができる。また
製造するに用いる触媒としては、遷移金属化合物と有機
金属化合物からなる触媒を用いるのが一般的であり、遷
移金属化合物としてはハロゲン化チタンが、有機金属化
合物としては有機アルミニウム化合物が好ましく用いら
れる。
【0011】具体的には、四塩化チタンを金属アルミニ
ウム、水素或いは有機アルミニウムで還元して得た三塩
化チタンを電子供与性化合物で変性処理したものと有機
アルミニウム化合物、さらに必要に応じ含酸素有機化合
物などの電子供与性化合物からなる触媒系、或いはハロ
ゲン化マグネシウム等の担体或いはそれらを電子供与性
化合物で処理したものにハロゲン化チタンを担持して得
た遷移金属化合物触媒と有機アルミニウム化合物、必要
に応じ含酸素有機化合物などの電子供与性化合物からな
る触媒系、あるいは塩化マグネシウムとアルコールの反
応物を炭化水素溶媒中に溶解し、ついで四塩化チタンな
どの沈澱剤で処理することで炭化水素溶媒に不溶化し、
必要に応じエステル、エーテルなどの電子供与性の化合
物で処理し、ついでハロゲン化チタンで処理する方法な
どによって得られる遷移金属化合物触媒と有機アルミニ
ウム化合物、必要に応じ含酸素有機化合物などの電子供
与性化合物からなる触媒系等が例示される(例えば、以
下の文献に種々の例が記載されている。Ziegler-Natta
Catalysts and Polymerization by John Boor Jr(Acade
mic Press),Journal of Macromorecular Science Revie
ws in Macromolecular Chemistry and Physics,C24(3)
355-385(1984) 、同C25(1) 578-597(1985))。
ウム、水素或いは有機アルミニウムで還元して得た三塩
化チタンを電子供与性化合物で変性処理したものと有機
アルミニウム化合物、さらに必要に応じ含酸素有機化合
物などの電子供与性化合物からなる触媒系、或いはハロ
ゲン化マグネシウム等の担体或いはそれらを電子供与性
化合物で処理したものにハロゲン化チタンを担持して得
た遷移金属化合物触媒と有機アルミニウム化合物、必要
に応じ含酸素有機化合物などの電子供与性化合物からな
る触媒系、あるいは塩化マグネシウムとアルコールの反
応物を炭化水素溶媒中に溶解し、ついで四塩化チタンな
どの沈澱剤で処理することで炭化水素溶媒に不溶化し、
必要に応じエステル、エーテルなどの電子供与性の化合
物で処理し、ついでハロゲン化チタンで処理する方法な
どによって得られる遷移金属化合物触媒と有機アルミニ
ウム化合物、必要に応じ含酸素有機化合物などの電子供
与性化合物からなる触媒系等が例示される(例えば、以
下の文献に種々の例が記載されている。Ziegler-Natta
Catalysts and Polymerization by John Boor Jr(Acade
mic Press),Journal of Macromorecular Science Revie
ws in Macromolecular Chemistry and Physics,C24(3)
355-385(1984) 、同C25(1) 578-597(1985))。
【0012】あるいは炭化水素溶剤に可溶な遷移金属触
媒とアルミノキサンからなる触媒を用いて重合すること
もできる。
媒とアルミノキサンからなる触媒を用いて重合すること
もできる。
【0013】ここで電子供与性化合物としては通常エー
テル、エステル、オルソエステル、アルコキシ硅素化合
物などの含酸素化合物が好ましく例示でき、さらにアル
コール、アルデヒド、水なども使用可能である。
テル、エステル、オルソエステル、アルコキシ硅素化合
物などの含酸素化合物が好ましく例示でき、さらにアル
コール、アルデヒド、水なども使用可能である。
【0014】有機アルミニウム化合物としては、トリア
ルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライ
ド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルア
ルミニウムジハライドが使用でき、アルキル基としては
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基などが例示され、ハライドとしては塩素、臭素、沃素
が例示される。また上記有機アルミニウムと水または結
晶水とを反応することで得られるオリゴマー〜ポリマー
であるアルミノキサンも利用できる。
ルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライ
ド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルア
ルミニウムジハライドが使用でき、アルキル基としては
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基などが例示され、ハライドとしては塩素、臭素、沃素
が例示される。また上記有機アルミニウムと水または結
晶水とを反応することで得られるオリゴマー〜ポリマー
であるアルミノキサンも利用できる。
【0015】ここでアルケニルシランとプロピレンの重
合割合としては特に制限は無いが、ポリプロピレンと混
合して用いる場合には、通常アルケニルシランが 0.001
〜30モル%程度、好ましくは0.1 〜10モル%である。ま
た単独で用いる場合には0.0001〜1 モル%程度である。
合割合としては特に制限は無いが、ポリプロピレンと混
合して用いる場合には、通常アルケニルシランが 0.001
〜30モル%程度、好ましくは0.1 〜10モル%である。ま
た単独で用いる場合には0.0001〜1 モル%程度である。
【0016】重合体の分子量としては特に制限はない
が、混合して物性の向上を計ろうとする場合には混合し
て用いるポリプロピレンの分子量と同程度あるいはそれ
以下とするのが好ましい。また好ましい分子量としては
135 ℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度が0.1 〜10
程度である。
が、混合して物性の向上を計ろうとする場合には混合し
て用いるポリプロピレンの分子量と同程度あるいはそれ
以下とするのが好ましい。また好ましい分子量としては
135 ℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度が0.1 〜10
程度である。
【0017】本発明において必要に応じ上記共重合体と
混合して用いるポリプロピレンとしてはプロピレンの単
独重合体の他に10wt%未満の上記他のオレフィンを共重
合したものが利用でき、種々の共重合体を市場で入手す
ることもできる。
混合して用いるポリプロピレンとしてはプロピレンの単
独重合体の他に10wt%未満の上記他のオレフィンを共重
合したものが利用でき、種々の共重合体を市場で入手す
ることもできる。
【0018】本発明において少なくとも2つの不飽和結
合を含有する化合物としては、反応性の不飽和結合を含
有する化合物としてジビニルベンゼン、ジイソプロペニ
ルベンゼン、ジアリルベンゼンなどの芳香族ビニル化合
物、エチレングリコールジメタクリレート、エチレング
リコールジアクリレートなどの不飽和エステル、ポリブ
タジエン、ポリイソプレンなどの重合体などが例示で
き、反応性の不飽和結合を少なくとも2つ以上有する化
合物であればどの様なものも利用できる。
合を含有する化合物としては、反応性の不飽和結合を含
有する化合物としてジビニルベンゼン、ジイソプロペニ
ルベンゼン、ジアリルベンゼンなどの芳香族ビニル化合
物、エチレングリコールジメタクリレート、エチレング
リコールジアクリレートなどの不飽和エステル、ポリブ
タジエン、ポリイソプレンなどの重合体などが例示で
き、反応性の不飽和結合を少なくとも2つ以上有する化
合物であればどの様なものも利用できる。
【0019】この少なくとも2つの不飽和結合を有する
化合物のアルケニルシランとプロピレンの共重合体に対
する使用割合としては、通常アルケニルシランとプロピ
レンの共重合体 100重量部に対し0.01〜10重量部、好ま
しくは 0.1〜 5重量部である。これより少ないと改良効
果が小さく、多いと未反応の不飽和化合物が多くなり好
ましくない。
化合物のアルケニルシランとプロピレンの共重合体に対
する使用割合としては、通常アルケニルシランとプロピ
レンの共重合体 100重量部に対し0.01〜10重量部、好ま
しくは 0.1〜 5重量部である。これより少ないと改良効
果が小さく、多いと未反応の不飽和化合物が多くなり好
ましくない。
【0020】本発明においてはアルケニルシランとプロ
ピレンの共重合体と混合して用いる添加剤として、ポリ
プロピレンの他に安定剤、フィラーなど公知の種々の添
加剤が利用できる。ここで混合方法としては特に制限は
なく通常のドライ混合と加熱溶融混合を組合せた混合方
法で充分に混合が可能である。ドライ混合には通常ヘン
シェルミキサーが用いられ、加熱溶融混合には、押出機
が用いられる。
ピレンの共重合体と混合して用いる添加剤として、ポリ
プロピレンの他に安定剤、フィラーなど公知の種々の添
加剤が利用できる。ここで混合方法としては特に制限は
なく通常のドライ混合と加熱溶融混合を組合せた混合方
法で充分に混合が可能である。ドライ混合には通常ヘン
シェルミキサーが用いられ、加熱溶融混合には、押出機
が用いられる。
【0021】本発明においては後述の放射線を照射する
に先立ち、アルケニルシランとプロピレンの共重合体と
少なくとも2つの不飽和結合を含有する化合物の混合物
は必要に応じポリプロピレンあるいは添加剤などと混合
して組成物とし、ついでシートあるいはフイルム状に溶
融成形され、さらに少なくとも一方向に延伸される。こ
のフイルムを製造する条件としては制限はなく、また延
伸も1軸あるいは2軸に延伸したものが利用される。ま
た通常1〜300 μm の厚さのフイルムが利用できる。成
形温度としては、通常 150〜 250℃、延伸温度としては
100〜 170℃である。
に先立ち、アルケニルシランとプロピレンの共重合体と
少なくとも2つの不飽和結合を含有する化合物の混合物
は必要に応じポリプロピレンあるいは添加剤などと混合
して組成物とし、ついでシートあるいはフイルム状に溶
融成形され、さらに少なくとも一方向に延伸される。こ
のフイルムを製造する条件としては制限はなく、また延
伸も1軸あるいは2軸に延伸したものが利用される。ま
た通常1〜300 μm の厚さのフイルムが利用できる。成
形温度としては、通常 150〜 250℃、延伸温度としては
100〜 170℃である。
【0022】好ましいフイルム中のアルケニルシランの
含量としては、共重合体中のアルケニルシラン含量にも
よるが、通常成形物中の共重合体の割合は 0.1wt%以上
であり、成形物中のアルケニルシランが0.0001wt%以上
存在するようにするのが好ましい。また成形性、あるい
は高価なアルケニルシランの使用量を削減するという点
からは、1.0 wt%以下で充分であり、好ましくは成形物
中のアルケニルシランとしては0.0001〜 1.0wt%程度で
ある。
含量としては、共重合体中のアルケニルシラン含量にも
よるが、通常成形物中の共重合体の割合は 0.1wt%以上
であり、成形物中のアルケニルシランが0.0001wt%以上
存在するようにするのが好ましい。また成形性、あるい
は高価なアルケニルシランの使用量を削減するという点
からは、1.0 wt%以下で充分であり、好ましくは成形物
中のアルケニルシランとしては0.0001〜 1.0wt%程度で
ある。
【0023】本発明においては、次いで上記フイルムに
放射線を照射することで耐熱性に優れたフイルムとされ
る。ここで放射線とは、電子線、γ線、X線、紫外線な
どが例示される。線源としては透過性の点からγ線、X
線が好ましく、照射線量としては、通常0.1 〜100Mrad
程度、好ましくは1 〜50Mrad程度である。照射温度とし
てはフイルムが変形しない限り特に制限はないが、高温
で行えば、照射後のラジカルのクエンチが短時間ででき
る。また特に低温で照射することによる利益もないの
で、照射温度としては通常常温〜100 ℃である。放射線
の照射後に残っているラジカルをクエンチするため加熱
するのが好ましく、例えば 100℃では30分程度である。
より高温ではより短時間で、より低温ではより長い時間
加熱処理することでラジカルをクエンチできる。
放射線を照射することで耐熱性に優れたフイルムとされ
る。ここで放射線とは、電子線、γ線、X線、紫外線な
どが例示される。線源としては透過性の点からγ線、X
線が好ましく、照射線量としては、通常0.1 〜100Mrad
程度、好ましくは1 〜50Mrad程度である。照射温度とし
てはフイルムが変形しない限り特に制限はないが、高温
で行えば、照射後のラジカルのクエンチが短時間ででき
る。また特に低温で照射することによる利益もないの
で、照射温度としては通常常温〜100 ℃である。放射線
の照射後に残っているラジカルをクエンチするため加熱
するのが好ましく、例えば 100℃では30分程度である。
より高温ではより短時間で、より低温ではより長い時間
加熱処理することでラジカルをクエンチできる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を示しさらに本発明を説明す
る。
る。
【0025】実施例1 直径12mmの鋼球9kgの入った内容積4リットルの粉砕用
ポットを4個装備した振動ミルを用意する。各ポットに
窒素雰囲気下で塩化マグネシウム 300g、ジイソブチル
フタレート112ml および四塩化チタン60mlを入れ、40時
間粉砕した。こうして得た共粉砕物 300gを5リットル
のフラスコに入れ、トルエン3リットルを加え、 110℃
で30分間撹拌処理し、次いで上澄液を除いた。再びトル
エン3リットルを加え、80℃で30分間撹拌処理し、次い
で上澄液を除いた。その後固形分をn-ヘキサンで繰り返
し洗浄して遷移金属触媒スラリーを得た。一部をサンプ
リングしてチタン分を分析したところチタン分は 2.2wt
%であった。
ポットを4個装備した振動ミルを用意する。各ポットに
窒素雰囲気下で塩化マグネシウム 300g、ジイソブチル
フタレート112ml および四塩化チタン60mlを入れ、40時
間粉砕した。こうして得た共粉砕物 300gを5リットル
のフラスコに入れ、トルエン3リットルを加え、 110℃
で30分間撹拌処理し、次いで上澄液を除いた。再びトル
エン3リットルを加え、80℃で30分間撹拌処理し、次い
で上澄液を除いた。その後固形分をn-ヘキサンで繰り返
し洗浄して遷移金属触媒スラリーを得た。一部をサンプ
リングしてチタン分を分析したところチタン分は 2.2wt
%であった。
【0026】内容積5リットルのオートクレーブに窒素
雰囲気下トルエン40ml、上記遷移金属触媒 100 mg 、ジ
メチルシクロヘキシルジメトキシシラン 0.1mlおよびト
リエチルアルミニウム0.20mlを入れ、プロピレン1.5 k
g、ビニルシラン40gを加え、水素1Nリットル圧入した
後、75℃で2時間重合した。重合後未反応のプロピレン
をパージし、パウダーを取り出し、濾過乾燥して 890g
のパウダーを得た。同じ反応を繰り返し約 2.5kgのポリ
マーを得た。
雰囲気下トルエン40ml、上記遷移金属触媒 100 mg 、ジ
メチルシクロヘキシルジメトキシシラン 0.1mlおよびト
リエチルアルミニウム0.20mlを入れ、プロピレン1.5 k
g、ビニルシラン40gを加え、水素1Nリットル圧入した
後、75℃で2時間重合した。重合後未反応のプロピレン
をパージし、パウダーを取り出し、濾過乾燥して 890g
のパウダーを得た。同じ反応を繰り返し約 2.5kgのポリ
マーを得た。
【0027】このポリマーの 135℃のテトラリン溶液で
測定した極限粘度は1.68であり、また、示差熱分析装置
を用い10℃/min で昇温或いは降温することで融点及び
結晶化温度を最大ピーク温度として測定したところ、融
点 159℃、結晶化温度 119℃であった。尚、元素分析に
よればビニルシラン単位を 1.1wt%含有していた。
測定した極限粘度は1.68であり、また、示差熱分析装置
を用い10℃/min で昇温或いは降温することで融点及び
結晶化温度を最大ピーク温度として測定したところ、融
点 159℃、結晶化温度 119℃であった。尚、元素分析に
よればビニルシラン単位を 1.1wt%含有していた。
【0028】このポリマー100 重量部にジビニルベンゼ
ン5重量部、フェノール系の酸化防止剤0.1 重量部、ス
テアリン酸カルシウム0.1 重量部を加えヘンシェルミキ
サーで混合した後、L/D が22の20mmφ押出機を用いて 2
40℃でペレットとした。このペレットを用い同様の押出
機を用いて 240℃でTダイを通して厚さ700 μm のシー
トを得、さらに延伸機(TM-LOMG社製) でMD方向に5倍、
TD方向に7倍延伸して厚さ15μm の延伸フイルムを得
た。
ン5重量部、フェノール系の酸化防止剤0.1 重量部、ス
テアリン酸カルシウム0.1 重量部を加えヘンシェルミキ
サーで混合した後、L/D が22の20mmφ押出機を用いて 2
40℃でペレットとした。このペレットを用い同様の押出
機を用いて 240℃でTダイを通して厚さ700 μm のシー
トを得、さらに延伸機(TM-LOMG社製) でMD方向に5倍、
TD方向に7倍延伸して厚さ15μm の延伸フイルムを得
た。
【0029】この延伸フイルムに25℃でγ線を5 Mrad/h
で10Mrad照射した。得られたフイルムの物性を測定した
ところ以下の通りであった。ヤング率(ASTM D882, Kg/m
m2)225 、引張強度(ASTM D638,Kg/mm2)は18.0、絶縁破
壊電圧(ASTM D149, V/μ )は25℃で525 、80℃で512 、
120 ℃で468 であった。
で10Mrad照射した。得られたフイルムの物性を測定した
ところ以下の通りであった。ヤング率(ASTM D882, Kg/m
m2)225 、引張強度(ASTM D638,Kg/mm2)は18.0、絶縁破
壊電圧(ASTM D149, V/μ )は25℃で525 、80℃で512 、
120 ℃で468 であった。
【0030】比較例1 実施例1の重合をビニルシランを用いることなく行って
プロピレンの単独重合体を得た( 但し、触媒の使用量を
15mgとした。) 。このポリプロピレンを用いた他は実施
例1と同様にしたところヤング率は205 、引張強度は1
4.0、絶縁破壊電圧は25℃で495 、80℃で405 、120 ℃
で352 であった。高温でのBDV が不良である。
プロピレンの単独重合体を得た( 但し、触媒の使用量を
15mgとした。) 。このポリプロピレンを用いた他は実施
例1と同様にしたところヤング率は205 、引張強度は1
4.0、絶縁破壊電圧は25℃で495 、80℃で405 、120 ℃
で352 であった。高温でのBDV が不良である。
【0031】比較例2 比較例1で得たプロピレンの単独重合体を用い、ジビニ
ルベンゼンを用いることなく成形して同様に測定したと
ころ、ヤング率は225 、引張強度は14.5、絶縁破壊電圧
は25℃で502 、80℃で404 、120 ℃で375 であった。高
温でのBDV が不良である。
ルベンゼンを用いることなく成形して同様に測定したと
ころ、ヤング率は225 、引張強度は14.5、絶縁破壊電圧
は25℃で502 、80℃で404 、120 ℃で375 であった。高
温でのBDV が不良である。
【0032】実施例2 放射線として750keVの電子線を用いた他は実施例1と同
様にしたところヤング率は248 、引張強度は21.0、絶縁
破壊電圧は25℃で512 、80℃で495 、120 ℃で455 であ
った。
様にしたところヤング率は248 、引張強度は21.0、絶縁
破壊電圧は25℃で512 、80℃で495 、120 ℃で455 であ
った。
【0033】
【発明の効果】本発明の絶縁フイルムは耐熱性に優れて
おり工業的に極めて価値がある。
おり工業的に極めて価値がある。
Claims (1)
- 【請求項1】プロピレンと下記一般式(化1) 【化1】 (式中nは0〜12、pは1〜3、Rは炭素数1〜12
の炭化水素残基。)で表されるアルケニルシランの共重
合体と少なくとも2つの不飽和結合を含有する化合物と
の混合物を溶融成形して得た成形物を少なくとも一方向
に延伸して得たフイルムに放射線を照射してなる耐熱性
絶縁フイルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9509292A JP3184599B2 (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 耐熱性絶縁フイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9509292A JP3184599B2 (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 耐熱性絶縁フイルム |
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1992
- 1992-04-15 JP JP9509292A patent/JP3184599B2/ja not_active Expired - Fee Related
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